JPS60162708A - 磁気記録用針状晶鉄合金磁性粒子粉末の製造法 - Google Patents

磁気記録用針状晶鉄合金磁性粒子粉末の製造法

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JPS60162708A
JPS60162708A JP59018132A JP1813284A JPS60162708A JP S60162708 A JPS60162708 A JP S60162708A JP 59018132 A JP59018132 A JP 59018132A JP 1813284 A JP1813284 A JP 1813284A JP S60162708 A JPS60162708 A JP S60162708A
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三島 啓男
Yoshiro Okuda
奥田 嘉郎
Toshiharu Harada
俊治 原田
Akira Mukozaka
向坂 章
Tomoyuki Imai
知之 今井
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、オーディオ、ビデオ等の磁気記録用磁性材料
、特に、ビデオ用の磁性材料として最適である針状晶を
有し、粒度が均斉であり、樹枝状粒子が混在しておらず
、その結果、かさ密度が大きく、且つ、微粒子で比表面
積が大きく、粒子表面並びに粒子内部の結晶性の度合が
高められた実質的に高密度なものであり、高い保磁力1
1cと大きな飽和磁化σSとを有し、しかも酸化安定性
の優れたP化合物とSi化合物で被覆された、又は必要
によりP化合物及びSi化合物とNi及び/又はAI化
合物とで被覆されたSis Cr、 Ni及びMgを含
有する針状晶鉄合金磁性粒子粉末の製造法に関するもの
である。
磁気記録媒体の製造に際して、本発明により得られるP
化合物及びSl化合物で被覆された、又は必要によりP
化合物及びSi化合物とNi及び/又は^l化合物とで
被覆されたSis Crs Ni及びMgを含有する針
状晶鉄合金磁性粒子粉末を用いた場合には、針状晶を有
し、粒度が均斉であり、樹枝状粒子が混在しておらず、
その結果、かさ密度が大きく、且つ、微粒子で比表面積
が大きく、粒子表面並びに粒子内部の結晶性の度合が高
められた実質的に高密度なものであり、しかも、高い保
磁力11cと大きな飽和磁化σSとを有し、しかも酸化
安定性の優れたことに起因して、磁性粒子のビークル中
での分散性、塗膜中での配向性及び充填性が極めて優れ
ており、磁気テープの記録再生時に生じるノイズレベル
が低く、且つ、高出力特性が得られる優れた磁気記録媒
体を得ることができる。
近年、ビデオ用、オーディオ用磁気記録再生用機器の長
時間記録化、小型軽量化が激化しており、特に、昨今に
おけるVTR(ビデオ・テープ・レコーダー)の普及は
目覚ましく、長時間記録化並びに小型軽量化を目指した
VTRの開発が盛んに行われており、一方においては、
磁気記録媒体である磁気テープに対する高性能化、高密
度記録化の要求が益々高まってきている。
即ち、磁気記録媒体の高画像画質、高出力特性、殊に周
波数特性の向上及びノイズレベルの低下が要求され、そ
の為には、残留磁束密度Brの向上、高保磁力11c化
並びに、分散性、充填性、テープ表面の平滑性の向上が
必要であり、益々S/N比の向上が要求されてきている
磁気記録媒体のこれら諸特性は磁気記録媒体に使用され
る磁性材料と密接な関係を持っており、例えば、日経エ
レクトロニクス(1976年) 5月 3目号第82頁
〜105頁に掲載されている[ビデオ及びオーディオ用
磁気テープの最近の進歩」という文献中、第83〜84
頁に記載の「ビデオ テープレコーダの画質の内テープ
によって変化する特性で主要なものは、■S/N比、■
クロマ・ノイズ、■ビデオ周波数特性□である。
・・・これら画質を表す量は、テープ、ヘッド系の電磁
変換特性によって決まり、電磁変換特性はテープの物理
特性と相関を持っている。更にテープの物理特性は磁性
材料によって決る要素が大きい。」という記載等から明
らかである。
上述した通り、磁気記録媒体の高画像画質等の諸特性は
、使用される磁性材料と密接な関係を有するものであり
、磁性材料の特性改善が強く望まれている。
今、磁気記録媒体の諸特性と使用される磁性材料の特性
との関係について詳述すれば次の通りである。
ビデオ用磁気記録媒体として高画像画質を得る為には、
前出の日経エレクトロニクスの記載からも明らかな通り
、■ビデオS/N比、■クロマ・ノイズ、■ビデオ周波
数特性の向上が要求される。
ビデオS/N比の向上をはかる為には、磁性粒子粉末の
微粒子化及びそのビークル中での分散性、塗膜中での配
向性及び充填性を向上させること、並びに、磁気記録媒
体の表面の平滑性を改良することが重要である。
この事実は、前出日経エレクトロニクス第85頁の[輝
度信号のSN比(CN比)に関係しているテープの物理
量としては、単位体積当りの平均粒子数とその分散状態
(分散性)及び表面の平滑性がある。表面性、分散性が
一定なら平均粒子数の平方根に比例してSN比は良くな
るので、粒子体積が小さく、かつ充てん度の高くできる
磁性粉はど有利である。」等の記載からも明らかである
即ち、ビデオS/Nの向上をはかる一つの方法としては
磁気記録媒体に起因するノイズレベルを低下させること
が重要であり、そのためには、上記記載から明らかなよ
うに使用される磁性材料である針状晶磁性粒子粉末の粒
子サイズを微細化する方法が有効であることが知られて
いる。
磁性粒子粉末の粒子サイズを表す一般的な方法として粒
子粉末の比表面積の値がしばしば用いられるが磁気記録
媒体に起因するノイズレベルが磁性粒子粉末の比表面積
が大きくなる程、低くなる傾向にあることも一般的に知
られているところである。
この現象は、例えば電子通信学会技術研究報告M R8
1−11第27頁23−9のrFig3J等に示されて
いる。rFig3JはCo被着針状晶マグヘマイト粒子
粉末における粒子の比表面積とノイズレベルとの関係を
示す図であり、粒子の比表面積が大きくなる程ノイズレ
ベルは直線的に低下している。
この関係は、針状晶鉄磁性粒子粉末及び針状晶鉄合金磁
性粒子粉末についても同様に言えることである。
磁性粒子粉末のビークル中での分散性、塗膜中での配向
性及び充填性を向上させる為には、ビークル中に分散さ
せる磁性粒子粉末が針状晶を有し、粒度が均斉であり、
樹枝状粒子が混在しておらず、その結果、かさ密度が大
きいことが要求される。
次にクロマ・ノイズの向上をはかる為には、磁気記録媒
体の表面性の改良が重要であり、そのためには分散性、
配向性のよい磁性粒子粉末がよく、そのような磁性粒子
粉末としては針状晶を有し、粒度が均斉であり、樹枝状
粒子が混在しておらず、その結果、かさ密度が大きいこ
とが要求される。
この事実は、前出日経エレクトロニクス第85頁の[ク
ロマ・ノイズはテープ表面の比較的長周期の粗さに起因
しており、塗布技術との関係が深い。
分散性、配向性の良い粉の方が表面性を良くしやすい。
j等の記載からも明らかである。
更に、ビデオ周波数特性の向上をはかる為には、磁気記
録媒体の保磁力Hcが高く、且つ、飽和残留磁束密度B
rが大きいことが必要である。
磁気記録媒体の保磁力Hcを高める為には、磁性粒子粉
末の保磁力!1cができるだけ高いことが要求される。
飽和残留磁束密度Brは、磁性粒子粉末の飽和磁化σS
ができるだけ大きく、磁性粒子粉末のビークル中での分
散性、塗膜中での配向性及び充填性に依存している。
この事実は、前出日経エレクトロニクス第84〜85頁
の[最大出力は、テープの飽和残留磁束密度計と110
.及び実効間隔によって決る。Brが大きければ再生ヘ
ッドに入る磁束が多くなり出力は増加する。・・・。I
lcを増加させると自己減磁は少な(なり、出力は増加
する。・・・、テープの計を大きくするには、磁性体が
完全な状態(例えば単結晶の状態)で持っている飽和磁
化量Ig(σS)が大きいことがまず基本となる。・・
・、同じ材質でも、・・・磁性粉の割合を示す充填度な
どによってもBrは変わる。また、角形比(残留磁化量
/飽和磁化量)に比例するので、゛これが大きいことが
要求される。・・・、角形比を高くするには、粒子の大
きさが揃っており、針状比が大きく、磁場配向性に優れ
ている磁性粉が有利である。・・・」等の記載からも明
らかである。
上記に詳述した通り、磁気記録媒体の高画像画質、高出
力特性、殊に周波数特性の向上、及び、ノイズレベルの
低下等の高性能化の要求を満たす為には、使用される磁
性粒子粉末の特性としては、針状晶を有し、粒度が均斉
であり樹枝状粒子が混在しておらず、且つ、比表面積が
大きく、しかも、高い保磁力llcと大きな飽和磁化σ
Sを有することが必要である。
ところで、従来から磁気記録媒体に用いられ−Cいる磁
性材料は、マグネタイト、マグネタイト、二酸化クロム
等の磁性粉末であり、これらの磁性粉末は飽和磁化ty
 s 70〜85 emu/ g、保磁力11c250
〜5000eを有するものである。
殊に、上記酸化物磁性粒子粉末のσSは最大85emu
/ g程度であり、一般にはσs TO〜3Q emu
gであることが再生出力並びに記録密度に限度を与えて
いる主因となっている。
更にCOを含有しているCo−マグネタイトやGo −
マグヘマイト磁性粉末も使用されているが、これらの磁
性粒子粉末は保磁力Hcが400〜8000eと高いと
いう特徴を有するが、これに反して飽和磁化σSが60
〜80 eyau/ gと低いものである。
最近、高出力並びに高密度記録に適する特性を備えた磁
性粒子粉末すなわち、飽和磁化σSが大きく、且つ、高
い保磁力を有する磁性粒子粉末の開発が盛んであり、そ
のような特性を有する磁性粒子粉末は、一般に、針状晶
含水酸化鉄粒子、針状晶酸化鉄粒子若しくは、これらに
鉄以外の異種金属を含むものを還元性ガス中350℃程
度で加熱還元することにより得られる針状晶鉄磁性粒子
粉末若しくは針状晶鉄合金磁性粒子粉末である。
これら針状晶鉄磁性粒子粉末若しくは針状晶鉄合金磁性
粒子粉末は、従来用いられている磁性酸化鉄粒子粉末並
びにCO含有磁性酸化鉄粒子粉末に比較して飽和磁化σ
Sが著しく大きく、保磁力llcが高いという特徴を有
しており、磁気記録媒体として塗布した場合、大きい残
留磁束密度Brと高い保磁力11cを有する為に高密度
記録、高出力特性が得られるので注目をあびており近年
実用化がなされている。
前記針状晶鉄磁性粒子粉末若しくは針状晶鉄合金磁性粒
子粉末の製造法において、還元性ガス中で加熱還元する
温度が高ければ高い程、大きな飽和磁化を有する針状晶
鉄磁性粒子粉末若しくは針状晶鉄合金磁性粒子粉末が得
られることが知られている。
一方、還元性ガス中で加熱還元する温度が高ければ高い
程大きな飽和磁化を有する針状晶鉄磁性粒子粉末若しく
は針状晶鉄合金磁性粒子粉末を得ることができるが、加
熱還元温度が高くなると、この針状晶鉄磁性粒子粉末若
しくは針状晶鉄合金磁性粒子粉末の針状晶粒子の変形と
粒子及び粒子相互間の焼結が著しくなり、得られた針状
晶鉄磁性粒子粉末若しくは針状晶鉄合金磁性粒子粉末の
保磁力は極度に低下することになる。即ち、針状晶鉄磁
性粒子粉末若しくは針状晶鉄合金磁性粒子粉末の保磁力
は形状異方性に大きく依存するものであり、針状晶鉄磁
性粒子粉末若しくは針状晶鉄合金磁性粒子粉末の針状性
は重要な特性の一つである。
また、磁気記録媒体用に使用される磁性粒子粉末は1μ
−以下の非常に微細な粒子であり、前記の方法によりこ
のように微細な針状晶鉄磁性粒子粉末又は針状晶鉄合金
磁性粒子粉末を得ようとすれば、粒子の表面活性が非常
に大きい為、還元後空気中に取り出すと、空気中の酸素
と急激に反応し、発熱発火するという極めて不安定なも
のである。同時に上記酸化反応により酸化物になってし
まう為大幅な磁気特性の低下をきたし、目的とする高保
磁力、高飽和磁化の磁性粒子粉末を得ることができない
高い保磁力Hcと大きな飽和磁化σSを有する針状晶軟
磁性粒子粉末若しくは針状晶鉄合金磁性粒子粉末は、前
述した通り、針状晶を有し、粒度が均斉であり、樹枝状
粒子が混在していないことが必要であり、このような特
性を備えた磁性粒子粉末を得る為には、出発原料である
針状晶α−Fe0011粒子が粒度が均斉であり、樹枝
状粒子が混在していないことが必要であり、次に、いか
にしてこの粒子形態、殊に針状晶を保持継承させながら
加熱還元して針状晶鉄磁性粒子粉末若しくは針状晶鉄合
金磁性粒子粉末とするか更に、加熱還元後の剣状晶鉄磁
性粒子粉末又は釘状晶鉄合金磁性粒子粉末を空気中に取
り出した後の酸化による飽和磁化σSの減少をいかにし
て防止するかが大きな課題となる。
先ず、出発原料である針状晶α−Pe00H粒子粉末の
製造について述べる。
従来、pH11以上のアルカリ領域で針状晶α−Fe0
011粒子を製造する方法として最も代表的な公知方法
は、第一鉄塩水溶液に当量以上のアルカリ溶液を加えて
得られるFe(OII) 2を含む水溶液をpH11以
上にて80℃以下の温度で酸化反応を行うことにより、
針状晶α−Fe0011粒子を得るものである。この方
法により得られた針状晶α−FeOO11粒子粉末は長
さ0.5〜1.5μ#程度の針状形態を呈した粒子であ
るが、樹枝状粒子が混在しており、また粒度から言えば
、均斉な粒度を有した粒子であるとは言い雌い。このよ
うに粒度が不均斉であり、また樹枝状粒子が混在してい
る針状晶α−FeOOH粒子が生成する原因について以
下に考察する。
一般に、針状晶α、−Fe0011粒子の生成は、針状
晶α−Fe0011核の発生と該針状晶α−Fe00t
+核の成長の二段階からなる。そして、針状晶α−Fe
O011核は、第一鉄塩水溶液とアルカリとを反応して
得られる1ie(OII) 2 と溶存酸素との反応に
より生成するが、溶存酸素との接触反応が部分的、且つ
、不均一である為、針状晶α−Fe0011核の発生と
該針状晶α−Fe0011核の成長が同時に生起し、し
かも、α−FeOO1l生成反応が終了するまでm重に
も新しい核が発注するので、得られた針状晶α−Fe0
011粒子は粒度が不均斉であり、また樹枝状粒子が混
在したものになる。
また、前記方法における反応水溶液中の反応鉄(Fe”
 )濃度は、通常、0.2 mol/ j!程度であり
、かつ、針状晶α−Fe00)1粒子の生成に、長時間
を必要とする。
即ち、前記方法によれば、0.2 wool/ l程度
の薄い反応鉄濃度においてさえも、粒度が不均斉であり
、樹枝状粒子が混在している針状晶α−Fe001!粒
子粉末が生成しやすかったのである。
次に、いかにして、針状晶α−Fe0011粒子の粒子
形態、殊に、針状晶を保持継承させながら加熱還元して
針状晶鉄磁性粒子粉末若しくは針状晶鉄合金磁性粒子粉
末とするかが問題となる。
加熱還元過程において針状晶粒子の変形と粒子及び粒子
相互間の焼結が生起する原因について以下に説明する。
一般に、針状晶α−Fe0011粒子を300℃付近の
温度で加熱脱水して得られる針状晶α−Fe20@粒子
は、針状晶を保持継承したものであるが、一方、その粒
子表面並びに粒子内部には脱水により発生する多数の空
孔が存在し、単一粒子の粒子成長が十分ではなく、従っ
て、結晶性の度合が非常にボさいものである。
このような針状晶α−Fee Os粒子を用いて加熱還
元した場合、単一粒子の粒子成長、即ち、物理的変化が
急激であるため単一粒子の均一な粒子成長が生起し難く
、従って、単一粒子の粒子成長が急激に生起した部分で
は粒子及び粒子相互間の焼結が生起し、粒子形状がくず
れやすくなると考えられる。
また、加熱還元過程においては、酸化物から金属への急
激な体積収縮が生起することにより粒子形状は一層くず
れやすいものとなる。
従って、加熱還元過程において粒子形状の変形と粒子及
び粒子相互間の焼結を防止するためには、加熱還元過程
に先立って、予め針状晶α−Fe20@粒子の単一粒子
を充分、且つ、均一な粒子成長を図ることにより結晶性
の度合が高められた実質的に高密度であり、且つ、針状
晶α−FeOOH粒子の針状晶を保持継承している針状
晶α−Fe20g粒子としておく必要がある。
このような結晶性の度合が高められた実質的に高密度な
針状晶α−Fee Os粒子を得る方法として針状晶α
−Fe0011粒子を非還元性雰囲気中で加熱処理する
方法が知られている。
一般に、針状晶α−Fe9011粒子を加熱脱水して得
られる針状晶α−Fe101粒子は、非還元性雰囲気中
で加熱処理する温度が高ければ高い程、効果的に単一粒
子の粒子成長をはかることができ、従って、結晶性の度
合も高めることができるが、一方、加熱処理温度が65
0℃を超えて高くなると焼結が進んで針状晶粒子がくず
れることが知られている。
従って、結晶性の度合が高められた実質的に高密度であ
り、且つ、針状晶α−Pe0011粒子の針状晶を保持
継承している針状晶α−Fee Os粒子を得る為には
、非還元性雰囲気中で加熱処理するに先立って、あらか
じめ、焼結防止効果を有する有機化合物、無機化合物で
針状晶α−Fe0011粒子の粒子表面を被覆する方法
が知られている。
本発明者は、長年に亘り、針状晶磁性粒子粉末の製造及
び開発にたずされっているものであるが、その研究過程
において、焼結防止効果を有するSi化合物で被覆され
た針状晶α−Fe0011粒子を製造する方法を既に開
発している。
例えば、次に述べるようである。
即ち、P化合物及びSi化合物で被覆された針状晶α−
Fe00H粒子粉末は、第一鉄塩水溶液とアルカリ水溶
液との湿式反応により生成した針状晶α−Fe0011
粒子を母液から分離した後、水中に懸濁させ、該懸濁液
のpar値8値上以上態で針状晶α−Fe OO[粒子
に対し0.1〜2wt%< po、に換算)のリン酸塩
を添加し、次いで0.1〜?、Owt%(5i02 ニ
換算)の水可溶性ケイ酸塩を添加した後、pH値を3〜
7に調整することにより、得ることができる。
上記の方法について説明すれば次のようである。
一般に、針状晶α−Fe0011粒子は、湿式反応時に
おける反応母液中の結晶成長の過程でがなり強固にから
み合い、結合し合った粒子群を形成しており、該からみ
合い、結合し合っている針状晶α−Fe0011粒子の
粒子群をそのまま焼結防止剤で被覆した場合には、それ
以上の焼結を防止するだけで、・反応母液中の結晶成長
の過程で発生したからみ合い、結合はそのままの状態で
ある為、上記からみ合い、結合し合っている針状晶α−
Fe0011粒子を非還元性雰囲気中で加熱処理した後
、加熱還元して得られた針状晶鉄合金磁性粒子粉末も粒
子がからみ合い、結合し合ったものとなる。このような
粒子は、ビークル中での分散性、塗膜中での配向性及び
充填性が十分であるとは言い難い。
従って、針状晶α−Fe001@子をSi化合物で被覆
するに先立って、あらかじめ、反応母液中の結晶成長の
過程で発生したからみ合い、結合を解きほぐしておく必
要がある。
針状晶α−Fe0011粒子を母液から分離した後、水
中に懸濁させ、該懸濁液のpH値8値上以上態で針状晶
ct−Fe0011粒子に対し0.1〜2wt%(PO
3に換算)のリン酸塩を添加することにより、針状晶α
−Fe0011粒子のからみ合い、結合を解きほぐすこ
とが可能である。
針状晶(X−Fe0011粒子は、針状晶at −Pe
0011粒子の生成後、常法により反応母液より濾別、
水洗したものを用いれば良い。
懸濁液の濃度は、水に対して20−t%以下であるのが
望ましい。20w t%以下の場合には懸濁液の粘度が
高すぎて、リン酸塩の添加によるからみ合い等を解きほ
ぐす効果が不十分となる。
リン酸塩の添加量は、懸濁液中の針状晶α−Fe001
1粒子に対しPO3に換算して0.1〜2wt%であれ
ば、該粒子のからみ合い等を解きほぐし、粒子を均一に
分散させることができる。
添加したリン酸塩は、針状晶α−Fe00H粒子表面に
吸着され、はぼ全量が生成針状晶α−FeOOH粒子中
に含有される。
添加量が0.1wt%以下の場合には添加効果が十分で
ない。
一方、添加量が2wt%以上の場合には粒子を分散させ
ることはできるが、粒子が液中に均一に強分散している
為、液中からの濾別分離が困難となり適当ではない。
添加するリン酸塩としては、例えば、メタリン酸ナトリ
ウム、ビロリン酸ナトリウム等が挙げられる。
リン酸塩を添加する懸濁液のpH値は8以上でなければ
ならない。
pH値値が8以下である場合には、粒子を分散させよう
とするとリン酸塩を2wt%以上添加しなければならず
、リン酸塩を2wt%以上添加すると前述した通り、絶
別分離において弊害が生ずる為、好ましくない。
次に、針状晶α−Fe0011粒子の粒子表面に形成さ
せるSi化合物被膜について述べると、該Si化合物被
膜の形成は、必ず、リン酸塩により針状晶α−Fe00
1I粒子のからみ合い等を解きほぐした後でなければな
らない。
水可溶性ケイ酸塩を添加する際の懸濁液のPI(値が8
以上の状態であることが望ましい。
水可溶性ケイ酸塩を添加する際の懸濁液のpH値は8以
下の状態で水可溶性ケイ酸塩を添加すると、添加と同時
に固体である5i01として単独に析出してしまい、粒
子表面に効率良く薄膜として形成させることができない
従って、懸濁液のpH値が8以上の状態で水可溶性ケイ
酸塩を添加し、該懸濁液中に均一に混合した後にpH値
をSingの析出する範囲、即ち、pH値を3〜7に調
整すれば、5tO9は粒子の表面上に析出して被膜を形
成する。
添加する水可溶性ケイ酸塩の量は、S iolに換算し
て針状晶α−Fe00J1粒子に対し0.1〜7.Ow
t%である。
添加した水可溶性ケイ酸塩は、針状晶α−Fe00H粒
子表面に析出吸着され、はぼ全量が生成針状晶α−Fe
0011粒子牛に含有される。
0.1wt%以下の場合には、添加の効果が顕著に現れ
ず、7.0wt%以下である場合には、優れた針状晶を
有する針状晶鉄合金磁性粒子粉末を得ることができるが
純度の低下により、飽和磁束密度が減少し好ましくない
尚、添加する水可溶性ケイ酸塩としては、ケイ酸ナトリ
ウム、ケイ酸カリウム等が挙げられる。
次に、SL、 Cr、−Ni及びMgを含有する針状晶
α−Fe0011粒子にP化合物及びSi化合物で被膜
を形成させた後、懸濁液中から該粒子を濾−別分離する
条件について述べる。
通常の濾別手段を用いる場合には、粒子が均一に液中に
強分散していると、例えば濾布漏れ、あるいは濾布の目
づまり、その他種々の濾過効率も悪化させる要因となる
濾過効率を高める為には、前記したリン酸塩の添加によ
り分散させた粒子が適度に凝集している必要がある。
リン酸塩の添加量を0.1〜2wt%の範囲内とした場
合、懸濁液のpH値を3〜7に調整すれば、懸濁液の粘
度は上昇し、粒子の凝集が起き、濾別を容易に行うこと
ができる。
また、懸濁液のpH値を3以下とした場合にも針状晶α
−Fe0011粒子の凝集及びリン酸塩の吸着、さらに
は前述した5i02被膜の形成は可能となるが、設備上
の問題及び品質上の問題(熔解等)が発生ずる為、好ま
しくない。
尚、p113〜7に調整する為には、酢酸、硫酸、リン
酸等を使用することができる。
以上、説明したところによって得られるP化合物及びS
i化合物で被覆された針状晶α−Pe0011粒子を非
還元性雰囲気中で加熱処理して得られた針状晶α−Pe
l o、粒子は、結晶性の度合が高められた実質的に高
密度なものであり、且つ、粒子のからみ合いや結合のな
い優れた針状晶を保持継承したものである。
非還元性雰囲気中における加熱処理の温度範囲は500
〜900℃であることが好ましい。
非還元性雰囲気中の加熱処理温度が500℃以下である
場合は、P化合物及びSi化合物で被覆された針状晶α
−Fes Os粒子の結晶性の度合が高められた実質的
に高密度な粒子とは言い難く、900℃以上である場合
は、針状晶粒子の変形と粒子及び粒子相互間の焼結をひ
き起こしてしまう。また、精度の高い設備、高度な技術
を必要とし工業的、経済的ではない。
更に、加熱還元後の針状晶鉄磁性粒子粉末又は針状晶鉄
合金磁性粒子粉末を空気中に取り出した後の酸化による
飽和磁化σSの減少をいかにして防止するかが問題とな
る。
本発明者は、長年に亘り、針状晶磁性粒子粉末の製造及
び開発にたずされっているものであるが、その研究過程
において、酸化安定性に優れた針状晶鉄磁性粒子粉末又
は針状晶鉄合金磁性粒子粉末を得る方法を既に開発して
いる。
即ち、酸化安定性に優れた針状晶鉄磁性粒子粉末又は針
状晶鉄合金磁性粒子粉末は、加熱還元して得られた針状
晶鉄磁性粒子粉末又は針状晶炊合pH,)10%以上1
00%未満に保持して粒子表面にFe、0.層を形成し
、次いで100℃以下の温度で酸素含有ガスを作用させ
ることにより上記Pe304層の表面をFe、0.層と
することにより得ることができる。(特公昭58−52
41号、特公昭58−52522号)。
先ず、上記の方法において、金属粒子の表面をFe5O
nとする条件について説明する。そのための条件として
は、処理雰囲気、処理温度が最も重要である。先ず雰囲
気について述べると、雰囲気は水素ガスと水蒸気の混合
ガス雰囲気でなければならない、雰囲気中に還元性ガス
である水素ガスが存在しない場合には他の条件をいかに
制御してもFe2O2の生成は見られない。また、雰囲
気中の水蒸気分圧(P H,0/P H,)はlO%以
上ioo%未満でなければならない。
10%未満又は100%の場合にはFe124が生成し
難い。尚、工業的見地からすると50〜90%の水蒸気
分圧が好ましい。
次に温度について述べると、150〜TOO℃の温度範
囲でなければならない。 ′ 150℃未満の温度ではFe124の生成が極めて遅く
、必要量のre@04を生成させるのに長時間を要する
為工業的でない、一方700℃を超える場合には、得ら
れる金属粒子の形状がくずれ、保磁力及び角型比が減少
する為に好ましくない、尚、工業的見地からすると15
0〜550℃の温度範囲が好ましい。
次に金属粒子の表面に生成させたFe、04層の表面を
更にFe@0@とする場合の条件について説明する。
金属粒子の表面にFe2O2を形成させた後、該Pe、
04の表面をFe20sとする際においても、一旦水素
ガスと水蒸気の混合ガス雰囲気を不活性ガス雰囲気とし
、所定の温度まで冷却した後、酸化性ガスを通気するこ
とが必要である。pe*oa Mの表面をFe20Bと
するには100℃以下の温度において酸化性ガスを作用
させればよい。
100℃以上の温度においては酸化反応の進行が速く、
Pe、04の表面部分のみをFeQO@とするのがむつ
かしく、Pe、O,層のすべて、更には内部の金属部分
にまで酸化が進む可能性が生ずる為好ましくない。10
0℃以下の温度であっても、50℃以上においては、酸
化反応が過度に進み易いので酸化性ガスの供給を制御す
ることが望ましい。例えば、酸化性ガス(空気等)と不
活性ガス(窒素等)との混合ガスを通気す番方法、ある
いは酸化性ガスの通気を断続的に行う方法等が使用でき
る。
上記した通り、針状晶鉄磁性粒子又は針状晶鉄合金磁性
粒子の粒子表面にFe2O2及びFe201層を形成さ
せた後、常法により有機溶剤中に浸漬して取り出しても
よい。
有機溶剤中への取り出しは、例えば、トルエン、アセト
ン、ベンゼン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、キシレン、シクロヘキサノン等の有機溶剤中に
、室温付近まで冷却された上記金属粒子を空気になるべ
く接触しないような状態で(例えば窒素等の不活性ガス
雰囲気中)浸漬するという方法でよい。
本発明者は、上述したところに鑑み、針状晶を有し、粒
度が均斉であり、樹枝状粒子が混在しておらず、且つ、
比表面積が大きく、粒子表面並びに粒子内部の結晶性の
度合が高められた実質的に高密度なものであり、高い保
磁力11cと大きな飽和磁化σSを有し、しかも酸化安
定性の優れた針状晶鉄合金磁性粒子を得るべく、種々検
討を重ねてきた。そして、本発明者は、第一鉄塩水溶液
とアルカリ水溶液とを反応させて得られたre(OH)
 *を含むpH11以上の懸濁液に酸素含有ガスを通気
して酸化することにより針状晶α−Fe00H粒子を生
成させるにあたり、前記アルカリ水溶液及び酸素含有ガ
スを通気して酸化反応を行わせる前の前記懸濁液のいず
れかの液中に、水可溶性ケイ酸塩をFeに対しSt換算
で0.1−1.7原子%添加しておき、且つ、前記第一
鉄塩水溶液、前記アルカリ水溶液、酸素含有ガスを通気
して酸化反応を行わせる前の前記懸濁液及び酸素含有ガ
スを通気して酸化反応を行わせている前記反応溶液のい
ずれかの液中に水可溶性クロム塩をFeに対しCr換算
で0.1〜5.0原子%、水可溶性ニッケル塩をFeに
対しNi換算で0.1〜7.0原子%、及び水可溶性マ
グネシウム塩をFeに対しM、換算で0.1〜15.0
原子%添加しておくことにより、Sis Crs Nt
及びM、を含有する針状晶Cl−Fe0011粒子を生
成させ、該Si、 Cr、 Ni及びM。
を含有する針状晶α−Fe0011粒子をP化合物及び
Si化合物で被覆処理し、次いで、非還元性雰囲気中で
加熱処理することにより高密度化されたSi、 Cr、
Ni及びM、を含有する針状晶α−Fez Os粒子と
した後、該粒子を還元性ガス中で加熱還元することによ
り得られたP化合物及びSi化合物で被覆されたSi、
Crb Ni及びM8を含有する針状晶鉄合金磁性粒子
の粒子表面にFe2O2及びPe5o一層を形成させた
場合には、針状晶を有し、粒度が均斉であり、樹枝状粒
子が混在しておらず、粒子のからみ合い等がな(、且つ
、比表面積が大きく、粒子表面並びに粒子内部の結晶性
の度合が高められた実質的に高密度なものであり、高い
保磁力Hcと大きな飽和磁化σSとを有し、しかも酸化
安定性の優れた磁気記録用針状晶鉄合金磁性粒子粉末が
得られることを見出し本発明を完成したものである。
即ち、本発明は、第一鉄塩水溶液とアルカリ水溶液とを
反応させて得られたFe(O11) 2を含むp旧1以
上の懸濁液に酸素含有ガスを通気して酸化することによ
り針状晶α−Fe0011粒子を生成させるにあたり、
前記アルカリ水溶液及び酸素含有ガスを通気して酸化反
応を行わせる前の前記懸濁液のいずれかの液中に、水可
溶性ケイ酸塩をFeに対しSi換算で0.1〜1.7原
子%添加しておき、且つ、前詰第一鉄塩水溶液、前記ア
ルカリ水溶液、酸素含有ガスを通気して酸化反応を行わ
せる前の前記懸濁液及び酸素含有ガスを通気して酸化反
応を行わせている前記反応溶液のいずれかの液中に水可
溶性クロム塩をFeに対しCr換算で0.1〜5.0原
子%、水可溶性ニッケル塩をFeに対しNi換算で0.
1〜7゜0原子%、及び水可溶性マグネシウム塩をFe
に対しMg換算で0.1〜15.0原子%添加しておく
ことにより、Si、Cr5Ni及びMgを含有する針状
晶α−Ne。
011粒子を生成させ、該St、 Cr、、 Ni及び
Mgを含有する針状晶α−Fe0011粒子を水中に懸
濁させ、該懸濁液のpH値8値上以上態でSt、 Cr
、 Ni及びMgを含有する針状晶a−Fe00H粒子
に対し0.1〜2 i1t%(Pe8に換算)のリン酸
塩を添加して分散液とし、次いで、該分散液にSi、 
Cr、’Ni及びMgを含有する針状晶a−Fe00f
1粒子に対し0.1〜7.0 wt%(Si02に換算
)の水可溶性ケイ酸塩を添加することにより、P化合物
及びSi化合物で被覆された5iSCrs Ni及びM
gを含有する針状晶α−FeOOH粒子を得、該粒子を
非還元性雰囲気中500〜900℃の温度範囲で加熱処
理することにより高密度化されたP化合物及びSi化合
物で被覆されたSt、 Cr、 Ni及びMgを含有す
る針状晶α−Fe20g粒子とした後、還元性ガス中で
加熱還元してP化合物及び51化合物で被覆されたS1
% Crs Ni及びMgを含有する針状晶鉄合金磁性
粒子を得るか、又は、必要により、上記分散液にSi、
 Crs Ni及びMgを含有する針状晶α−Fe00
8粒子に対し0.1〜7.Owt%(Si02に換算)
の水可溶性ケイ酸塩を添加することにより、P化合物及
びSi化合物で被覆されたSis Crs Ni及びM
gを含有する針状晶α−Fe0011粒子を得、該粒子
を非還元性雰囲気中500〜900℃の温度範囲で加熱
処理することにより高密度化されたP化合物及びSi化
合物で被覆されたSi、 Cr、 Ni及びMgを含有
する針状晶α−FeQ o、粒子とした後、還元性ガス
中で加熱還元してP化合物及びN1化合物とN1及び/
又はA1化合物とで被覆されたSt、 Crs Ni及
びMgを含有する針状晶鉄合金磁性粒子とするにあたり
、前記分散液にFeに対しNi及び/又はAI換算で0
.5〜10.0原子%のNi及び/又は^l化合物を添
加するか、又は、上記加熱処理後の高密度化されたP化
合物及びSi化合物で被覆されたSi、 Cr、 Ni
及びMgを含有する針状晶α〜FeQO@粒子を水中に
懸濁させ、該懸濁液中にFeに対しNi及び/又は^l
換算で0.5〜10.0原子%のNi及び/又はAI化
合物を添加、混合して、Ni及び/又は耐化合物で被覆
しておくことにより、P化合物及びSi化合物とNi及
び/又はAI化合物とで被覆されたSi、 Cr、 N
i及びMgを含有する針状晶鉄合金磁性粒子を得、前記
P化合物及びSi化合物で被覆されたSi−、Crs 
Nt及びMgを含有する針状晶鉄合金磁性粒子、又は、
上記P化合物及びSi化合物とNi及び/又はAI化合
物とで被覆されたSt、 Cr5Ni及びMgを含有す
る針状晶鉄合金磁性粒子のいずれかを、水素及び水蒸気
の混合ガス雰囲気中において150〜700℃の温度範
囲、雰囲気中の水蒸気分圧(P IJtO/ P N2
>を10%以上100%未満に保持して粒子表面にFe
、0.層を形成し、次いで100℃以下の温度で酸素含
有ガスを作用させることにより一前記Pe@04層の表
面をPt40g層とすることよりなる磁気記録用針状晶
鉄合金磁性粒子粉末の製造法である。
次に、本発明を完成するに至った技術的背景及び本発明
の構成について述べる。
pH11以上のアルカリ領域で、従来法により生成した
針状晶α−FeOOH粒子は前述した通り、粒度が不均
斉であり、また樹枝状粒子が混在したものである。
本発明者は、長年にわたり針状晶α−PeOOH粒子粉
末の製造及び開発にたずされっているものであるが、そ
の過程において、粒度が均斉であり、樹枝状粒子が混在
していない針状晶α−FeOOH粒子を得ることができ
るという技術を既に確立している。
即ち、粒度が均斉であり、樹枝状粒子が混在していない
針状晶α−Fe00H粒子は、第一鉄塩水溶液とアルカ
リ水溶液とを反応させて得られたFe(OII) 2を
含む懸濁液に酸素含有ガスを通気して酸化することによ
り針状晶α−FeOOJI粒子を生成させる方法におい
て、前記アルカリ水溶液及び酸素含有ガスを通気して酸
化反応を行わせる前の前記懸濁液のいずれかの液中に、
水可溶性ケイ酸塩をFeに対しSi換算で0.1〜1.
7原子%添加しておくことにより得ることができる(特
公昭55−8461号公報、特公昭55−32652号
公報)。
従来、pH11以上のアルカリ領域で得られた針状晶α
−Fe0011粒子は、一般に粒度が不均斉で樹枝状粒
子が混在しているが、これは、針状晶α−FeOO■粒
子の前駆体であるPe(OII) *のフロックが不均
斉であると同時に、Fe(OIt) *のフロックを構
成しているre(OIt) mの粒子そのものが不均斉
であること、更にFe(OH) *を含む水溶液から針
状晶α−FeO’OIl核粒子の発生と該針状晶α−F
eOO1l核粒子の成長が同時に生起し、しかもα−F
e0011生成反応が終了するまで幾重にも新しい核が
発生することに起因する。
前述した様に、第一鉄塩水溶液とアルカリ水溶液とを反
応させて得られたre(OH) *を含む懸濁液に酸素
含有ガスを通気して酸化することにより針状晶α−Fe
0011粒子を生成するにあたり、前記アルカリ水溶液
及び酸素含有ガスを通気して酸化反応を行わせる前の前
記懸濁液のいずれかの液中に水可溶性ケイ酸塩をFeに
対しSi換算でo、1〜1.7原子%となるように添加
した場合には、Fe(OH)aのフロックを十分微細で
均斉なフロックにし、また、re(OII) Qのフロ
ックを構成しているFe(OR) tの粒子そのものを
十分微細で均斉な粒子とすることができ、更に、水可溶
性ケイ酸塩がFe(Oll)*を含む水溶液から針状晶
α−FeOO■粒子を生成する際の酸化反応を抑制する
効果を有することに起因して、針状晶α−Fe00H核
粒子の発生と該針状晶α−Fe00H核粒子の成長を段
階的に行うことができるため、粒度が均斉であり、また
、樹枝状粒子が混在しない針状晶α−FeOOH粒子を
得ることができるのである。
上記の方法において使用される水可溶性ケイ酸塩として
はナトリウム、カリウムのケイ酸塩がある。
アルカリ水溶液への水可溶性ケイ酸塩の添加量は、pB
に対しSi換算で0.1〜1.7原子%である。
添加した水可溶性ケイ酸塩はほぼ全量が生成針状晶α−
Fe0011生成中に含有される。水可溶性ケイ酸塩の
添加量がFeに対しSi換算で0.1原子%以下である
場合には、粒度が均斉で樹枝状粒子が混在していない針
状晶粒子を得る効果が十分ではなく、1.7原子%以上
である場合は粒状のマグネタイト粒子が混入してくる。
上述した粒度が均斉であり、樹枝状粒子が混在していな
い針状晶α−Fe0011粒子をP化合物及びSi化合
物で被覆処理した後、非還元性雰囲気中で加熱処理する
ことにより得られた高密度化された針状晶α−Fe20
@粒子を出発原料とし、該出発原料を加熱還元すること
により得られた針状晶鉄合金磁性粒子粉末もまた粒度が
均斉であり、樹枝状粒子が混在していないものであり、
その結果、かさ密度が大きく、塗料化の際の分散性がよ
く、且つ、塗膜中での充填性が高く、残留磁束密度Br
が大きくなるという特徴を有するものであるが、比表面
積について言えば高々20rd/g程度である。
そこで、本発明者は、粒度が均斉であり、樹枝状粒子が
混在していないSiを含有する針状晶鉄合金磁性粒子粉
末の比表面積を向上させる方法について種々検討を重ね
た結果、粒度が均斉であり、樹枝状粒子が混在していな
いSiを含有する針状晶α−FeOOl1粒子の生成に
あたり、第一鉄塩水溶液、アルカリ水溶液、酸素含有ガ
スを通気して酸化反応を行わせる前のPe(OII) 
t !!濁液及び酸素含有ガスを通気して酸化反応を行
わせている反応溶液のいずれかの液中に水可溶性クロム
塩を添加し、得られたSi及びCrを含有する針状晶α
−Fe00H粒子を加熱還元した場合には、Siを含有
する針状晶鉄合金磁性粒子粉末の比表面積を向上させる
ことができるという知見を得た。
この現象について、本発明者が行った数多くの実験例か
ら、その一部を抽出して説明すれば、次の通りである。
図1は、水可溶性クロム塩の添加量とP化合物及びSi
化合物で被覆されたSi及びCrを含有する針状晶鉄合
金磁性粒子粉末及びP化合物及びSi化合物で被覆され
たCrを含有する針状晶鉄合金磁性粒子粉末の比表面積
の関係図である。
即ち、Fe1!+1.2 mol/ A’を含む硫酸第
一鉄水溶液30(l ILを、あらかじめ、反応器中に
準備されたケイ酸ソーダをFeに対しSt換算で0〜1
.0原子%、硫酸クロムをreに対しCr換算で0〜5
.0原子%を添加して得られたNa011水溶液400
1に加え、pH13,8においてre(011)*を含
む懸濁液を得、該懸濁液に温度45℃において毎分10
00Jの空気を通気して酸化反応を行わせることにより
Si及びCrを含有する針状晶α−Fe0011粒子を
生成し、該粒子をP化合物及びSi化合物で被覆処理し
、次いで、空気中770℃で加熱処理することにより高
密度化されたP化合物及びSi化合物で被覆されたSi
及びCrを含有する針状晶CM−Veto@とじた後、
該粒子を450℃で5.0時間加熱還元することにより
得られたP化合物及びSi化合物で被覆されたSi及び
Crを含有する針状晶鉄合金磁性粒子粉末及びCrを含
有する針状晶鉄合金磁性粒子粉末を、該粒子の粒子表面
にFe@04及びFe2O2Nを形成することにより空
気中に安定して取り出した時の比表面積と硫酸クロムの
添加量の関係を示したものである。
図中、曲線aはSi無添加の場合、曲線す、cは、それ
ぞれSt添加量が0.35原子%、1.0原子%の場合
である。
曲線す、cに示されるようにSt及びCrを併用して添
加した場合には得られるSi及びCrを含有する針状晶
鉄合金磁性粒子粉末の比表面積を著しく向上させること
ができ、この場合、硫酸クロムの添加口の増加に伴って
比表面積が大きくなる傾向を示す。
この現象は、図1の曲線aに示されるcrを単独で添加
した場合よりも一層顕著に現れることから本発明者は別
とCrとの相乗効果によるものと考えている。
上述したようにP化合物及びSi化合物で被覆されたS
iおよびCrを含有する針状晶鉄合金磁性粒子粉末は粒
度が均斉であり、樹枝状粒子が混在しておらず、且つ、
比表面積が大きいものであるが、一方、Crの添加量の
増加に伴って保磁力が低下するという傾向があった。
そこで、本発明者は、P化合物及びSi化合物で被覆さ
れたSt及びCrを含有する針状晶鉄合金磁性粒子粉末
の保磁力を向上させる方法について、種々検討を重ねた
結果、St及びCrを含有する針状晶α−Pe0011
粒子の生成にあたり、第一鉄塩水溶液、アルカリ水溶液
、酸素含有ガスを通気して酸化反応を行わせる前のFe
(OII) t 懸濁液及び酸素含有ガスを通気して酸
化反応を行わせている反応溶液のいずれかの液中に水可
溶性ニッケル塩を添加し、得られたSis Cr及びN
iを含有する針状晶α−FeOOl1粒子をP化合物及
びSi化合物で被覆処理した後、加熱還元した場合には
、大きな比表面積を維持したままでSi及びCrを含有
する針状晶鉄合金磁性粒子粉末の保磁力を向上させるこ
とができるという知見を得た。
この現象について、本発明者が行った数多くの実験例か
ら、その一部を抽出して説明すれば、次の通りである。
図2は、水可溶性ニッケル塩の添加量とP化合物及びS
i化合物で被覆されたS1% Cr及びNiを含有する
針状晶鉄合金磁性粒子粉末の保磁力の関係図である。
即ち、Fe” 1.2 mol/ lを含む硫酸第一鉄
水溶液3007!を、あらがじめ、反応器中に準備され
たケイ酸ソーダをFeに対しsi換算で0.35原子%
、硫酸クロムをFeに対しCr換算で0.5原子%、硫
酸ニッケルをFeに対しNi換算でθ〜7.0原子%を
原子法うに添加して得られたNa0Jl水溶液400i
tに加え、pH14,0においてFe(O11) 2を
含む懸濁液を得、該懸濁液に温度45℃において毎分1
ooo zの空気を通気して酸化反応を行わせることに
よりSis (:r及びNiを含有する針状晶α−Fe
00H粒子を生成し、該粒子を出発原料として図1の場
合と同様にして得られたP化合物及びSi化合物で被覆
されたSi、 Cr及びNiを含有する針状晶鉄合金磁
性粒子粉末の保磁ヵと硫酸ニッケルの添加量の関係を示
したものである。
図2に示されるように硫酸ニッケルの添加量の増加に伴
ってSis Cr及びNiを含有する針状晶鉄合金磁性
粒子粉末の保磁力が高くなる傾向を示す。
このように大きな比表面積を維持したままで保磁力を向
上させるという現象は、Sis Cr、 Niのいずれ
を除去した場合にも得られないことから、本発明者はS
t及びCrとNiとの相乗効果によるものと考えている
更に、本発明者は、St、 Crr及びNiを含有する
針状晶鉄合金磁性粒子粉末の比表面積及び保磁力を向上
させる方法について検討を重ねた結果、Si、Cr及び
Niを含有する針状晶α−Fe0011粒子の生成にあ
たり、第一鉄塩水溶液、アルカリ水溶液、酸素含有ガス
を通気して酸化反応を行わせる前のFe(011)2懸
濁液及び酸素含有ガスを通気して酸化反応を行わせてい
る反応溶液のいずれかの液中に水可溶性マグネシウム塩
を添加し、得られたSi、 Cr、Nj及びM、を含有
する針状晶α−Fe0011粒子を加熱還元した場合に
は、St、 Cr及びNiを含有する針状晶鉄合金磁性
粒子粉末の比表面積及び保磁力を一層向上させることが
できるという知見を得た。
この現象について、本発明者が行った数多くの実験例か
ら、その一部を抽出して説明すれば、次の通りである。
゛ 図3及び図4は、それぞれ水可溶性マグネシウム塩
の添加量とP化合物及びSi化合物で被覆されたSis
 Cr、、 Ni及びMgを含有する針状晶鉄合金磁性
粒子15)末の保磁力及び比表面積の関係図である。
即ち、Pe” 1.2 mol/ lを含む硫酸第一鉄
水’Fj液300 Nを、あらかじめ、反応器中に準備
されたケイ酸ソーダをFeに対しSi換算で0535原
子%、硫酸クロムをFeに対しCr換算で0.50原子
%、硫酸ニッケルをFeに対しNi換算で3.0原子%
、硫酸マグネシウムをFeに対しM、換算でθ〜15.
0縦15.含むように添加して得られたNa01l水溶
液400Jに加え、pH14,0においてFe(OIf
) *を含む懸濁液を得、該懸濁液に温度50℃におい
て毎分100ONの空気を通気して酸化反応を行わせる
ことによりSis Cr、Ni及びMgを含有する針状
晶α−Fe0011粒子を生成し、該粒子を出発原料と
して図1の場合と同様にして得られたP化合物及びSi
化合物で被覆されたSt、Crs Ni及びMgを含有
する針状晶鉄合金磁性粒子粉末の保磁力及び比表面積と
硫酸マグネシウムの添加量の関係を示したものである。
図3及び図4に示されるように、硫酸マグネシウムの添
加量の増加に伴ってP化合物及びSi化合物で被覆され
たSi、Cr及びNiを含有する針状晶鉄合金磁性粒子
粉末の保磁力及び比表面積のいずれをも一層向上させる
ことができる。
このように保磁力及び比表面積を一層向上させるという
現象は、Si、 Cr、 Nis Mgのいずれを除去
した場合にも得られないことから、本発明者はSi、C
r及びNiとMgとの相乗効果によるものと考えている
更に、本発明者は、P化合物及びSi化合物で被覆され
たSi−、Crs Ni及びMgを含有する針状晶鉄合
金磁性粒子粉末の比表面iを一層向上させる方法につい
て検討を重ねた結果、P化合物及びSi化合物で被覆さ
れたSt、 Cr、Ni及びMgを含有する針状晶α−
PeOO11粒子若しくはこれを加熱脱水して得られた
針状晶α−FesO8粒子、又は上記針状晶α−Fe。
011粒子を非還元性雰囲気中で加熱処理することによ
り得られた高密度化された針状晶α−Fe20B粒子の
いずれかを含む懸濁液を調整し、該懸濁液中にreに対
しNi及び/又は^l換算で0.5〜10.0原子%の
Ni及び/又は^1化合物を添加、混合することにより
、P化合物及びSi化合物とNi及び/又はAI化合物
で被覆されたSi、 Cr、 Ni及びMgを含有する
針状晶ot−FeOOH粒子若しくはSi、、Crs 
Ni及びMgを含有する針状晶α−Fe20s粒子、又
は高密度化された31% Crs Ni及びMgを含有
する針状晶α−Fe20g粒子とした後、還元性ガス中
で加熱還元した場合には、P化合物及びSi化合物で被
覆されたS1% Crs Nl及びMgを含有する針状
晶鉄合金磁性粒子粉末の比表面積を更に一層向上させる
ことができるという知見を得た。
この現象について、本発明者が行った数多くの実験例か
ら、その一部を抽出して説明すれば、次の通りである。
図5は、Ni及び/又は^l化合物で被覆されたSt、
Crrs Nt及びMgを含有する針状晶鉄合金磁性粒
子粉末のMg含有量と比表面積との関係図である。
即ち、図3及び図4で得られたP化合物及びSi化合物
で被覆されたSi、 Cr、 Ni及び恥を含有する針
状晶at −FeO011粒子2000 gを6011
の水に懸濁し、次いで、該懸濁液に硫酸ニッケル及び/
又は硫酸アルミニウムを添加、混合した後、濾別、乾燥
して得られたP化合物及びSi化合物とAI及び/又は
Ni化合物とで被覆されたSt、 Cr、−Ni及びM
gを含有する針状晶α−Fe0011粒子を図3及び図
4と同一の条件で還元して得られたP化合物及びSi化
合物とNi及び/又はAl化合物とで被覆されたSi、
 Cr、 Ni及びM、を含有する針状晶鉄合金磁性粒
子わ)末のM。
含有量と比表面積との関係を示したものである。
図中、曲線aはFeに対しNi換算で2.0原子%のN
i化合物で被覆された51% Crs Ns及びMgを
含有する針状晶鉄合金磁性粒子粉末の場合、曲線すはF
eに対し耐換算で4.0原子%のAl化合物で被覆され
たS’s Cr、Ni及びMgを含有する針状晶鉄合金
磁性粒子粉末の場合、曲線CはFeに対しNi換算で2
.0原子%及びFeに対しAI換算で2.0原子%のA
l化合物及びNi化合物で被覆されたSis Cr、N
i及びMgを含有する針状晶鉄合金磁性粒子粉末の場合
及び曲線dはNi及び/又はAl化合物未処理(7)S
t、 Cr、 Ni及びM、を含有する針状晶鉄合金磁
性粒子粉末の場合である。
図5に示されるように、Ni及び/又はAl化合物で被
覆処理した場合には、P化合物及びSi化合物で被覆さ
れたSi、 Cr、 Ni及びM、を含有する針状晶鉄
合金磁性粒子粉末の比表面積を更に一層向上さ−1るこ
とができる。
この現象は、M、を含有しない針状晶α−Pe0011
粒子の生成反応中にNi及び/又はAl化合物を添加し
たり、又はMgを含有していない針状晶α−Fe001
1粒子をNi及び/又はAl化合物で被覆した場合には
、針状晶鉄合金磁性粒子粉末の比表面積を増加させる効
果は余りないことから、本発明者はMgとNi及び/又
はAl化合物との相乗効果によるものと考えている。
上記の方法により得られるP化合物及びSi化合物、又
は必要により、P化合物及びSi化合物とNi及び/又
はAl化合物で被覆されたSis Cr、 Ni及びM
gを含有する針状晶鉄合金磁性粒子粉末は飽和磁化が非
常に高いものであるが、常法により有機溶剤中に取り出
した場合には酸化安定性が十分ではな(、空気等による
酸化を受け、飽和磁化が急激に低下してしまう。殊に、
粒子サイズが小さくなり、比表面積が大きくなるにつれ
て、この現象は増大する。
そこで、本発明者は、大きな飽和磁化を有するP化合物
及びSi化合物、又は必要により、P化合物及びSi化
合物とNi及び/又はAl化合物で被覆されたS1% 
Crs Nt及びMgを含有する針状晶鉄合金磁性粒子
粉末の酸化安定性について検討を重ね、粒子表面にFe
504及びFe20g層を形成する方法により、酸化安
定性を改良することができた。
図6は、P化合物及びSi化合物で被覆されたSt、C
r、 Ni及びMgを含有する針状晶鉄合金磁性粒子粉
末を空気中に取り出した時の飽和磁化σSの経時による
減少率を温度50℃、相対湿度80%の条件下において
飽和磁化の変化する前後における差(ΔσS)を変化前
の飽和磁化で除した値を百分率で示したものである。
図6中、曲線aは針状晶鉄合金磁性粒子粉末の粒子表面
にre@04及びFe1O2層を形成させ、次いで有機
溶剤に浸漬した後、空気中に取り出した場合、曲線すは
粒子表面にPe@04及びFe606層を形成させた後
、空気中に取り出した場合、曲線Cは直接有機溶剤中に
浸漬した後、空気中に取り出した場合である。
図6から明らかな通り、P化合物及びSi化合物で被覆
されたSiS’Cr、Nt及びMgを含有する針状晶鉄
合金磁性粒子粉末粒子表面にWe@04及びFelOs
層を形成した場合には、非常に酸化安定性に優れたもの
が得られる。
次に、本発明実施にあたっての諸条件について述べる。
本発明において使用される水可溶性クロム塩としては、
硫酸クロム、塩化クロムを使用することができる。
水可溶性クロム塩の添加時期については、本発明では針
状晶α−Fe0011粒子の生成反応時にクロムを存在
させておくことが必要であり、このためには第一鉄塩水
溶液中、アルカリ水溶液中、Pa(OII) 2を含む
懸濁液中、又は、酸素含有ガスの通気開始後針状晶α−
FeOOII粒子が生成中の反応溶液中のいずれかに添
加しておけばよい。
尚、針状晶α−Pe001粒子の生成が完全に完了して
しまっている段階で水可溶性クロム塩を添加しζもクロ
ムが粒子中に入らないから本発明におけるクロム添加の
効果は得られない。
本発明における水可溶性クロム塩の添加量ばPeに対し
Cr換算で0.1〜5.0原子%である。添加した水可
溶性クロム塩はほぼ全量が生成針状晶α−Feo011
粒子牛に含有される。
水可溶性クロム塩の添加量がFeに対しCr換算で0.
1原子%以下である場合には、得られる針状晶鉄合金磁
性粒子粉末の比表面積を大きくする効果が得られない。
5.0原子%以上である場合にも、得られる針状晶鉄合
金磁性粒子粉末の比表面積を大きくするという効果は得
られるが保磁力及び飽和磁化が低下し好ましくない。
本発明において使用される水可溶性ニッケル塩としては
、硫酸ニッケル、塩化ニッケル、硝酸ニッケル等を使用
することができる。
水可溶性ニッケル塩の添加時期については、本発明では
針状晶α−FeOOH粒子の生成反応時にニッケルを存
在させておくことが必要であり、このためには第一鉄塩
水溶液中、アルカリ水溶液中、Fe(OII) !を含
む懸濁液中、又は、酸素含有ガスの通気開始後針状晶α
−FeOOl1粒子が生成中の反応溶液中のいずれかに
添加しておけばよい。
尚、針状晶α−FeOOH粒子の生成が完全に完了して
しまっている段階で水可溶性ニッケル塩を添加してもニ
ッケルが粒子中に入らないから本発明におけるニッケル
添加の効果は得られない。
本発明における水可溶性ニッケル塩の添加量はFeに対
しNi換算で0.1〜7.0原子%である。添加した水
可溶性ニッケル塩はほぼ全量が生成針状晶α−Fe00
11粒子牛に含有される。
水可溶性ニッケル塩の添加量がFeに対しNi換算で0
.1原子%以下である場合には、得られる針状晶鉄合金
磁性粒子粉末の保磁力を大きくする効果が得られない。
7.0原子%以上である場合にも、本発明の目的を達成
することができるが、α−Fe0011粒子生成の際に
針状晶以外の異物が混在するので好ましくない。゛ 本発明において使用される水可溶性マグネシウム塩とし
ては、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウムを使用する
ことができる。
水可溶性マグネシウム塩の添加時期については、本発明
で(よ針状晶α−Fe0011粒子の生成反応時にマグ
ネシウムを存在させておくことが必要であり、このため
には第一鉄塩水溶液中、アルカリ水溶液中、Fe(Of
f) *を含む懸濁液中、又は、酸素含有ガスの通気開
始後針状晶α−Fe0011粒子が生成中の反応溶液中
のいずれかに添加しておけばよい。
尚、針状晶α−Fe0011粒子の生成が完全に完了し
てしまっている段階で水可溶性マグネシウム塩を添加し
てもマグネシウムが粒子中に入らないから本発明におけ
るマグネシウム添加の効果は得られない。
本発明における水可溶性マグネシウム塩の添加量はFe
に対しNi換算で0.1〜15.0原子%である。
添加した水可溶性マグネシウム塩はほぼ全量が生成針状
晶α−Fe0011粒子牛に含有される。
水可溶性マグネシウム塩の添加量がFeに対しMg換算
で0.1原子%以下である場合には、得られる針状晶鉄
合金磁性粒子粉末の比表面積及び保磁力を更に大きくす
る効果が得られない。
15.0原子%以上である場合にも本発明の目的を達成
することができるが飽和磁化が低下する為好ましくない
本発明において使用されるニッケル化合物としては硫酸
ニッケル、塩化ニッケル、硝酸ニッケル等を、アルミニ
ウム化合物としては硫酸アルミニラム、1化アルミニウ
ム、アルミン酸ナトリウム等を使用することができる。
Ni及び/又は前化合物による被覆処理に際して用いら
れる被覆処理粒子としては、反応母液中に生成している
Sis Crs Ni及びMg含含有針状晶−Fe00
11粒子、反応母液から濾別、水洗、乾燥した後のSi
、 Cr、 Ni及びMg含有針状晶(X−PeOOl
1粒子、S1%Cr、 Ni及びMg含含有針状晶−F
e20@粒子及びSi、 Cr、Ni及びMg含含有針
状晶−Fe0011粒子を高温加熱処理することにより
得られた高密度化された針状晶α−Fe20@粒子のい
ずれをも使用することができ、いずれの場合も同様の効
果を得ることができる。
Ni及び/又は前化合物は、粒子表面に均一に被覆され
ることが必要であり、Ni及び/又はAI前化合物アル
カリを用いてNi及び/又はAIの水酸化物として沈着
させることが好ましい。
Ni及び/又はAI前化合物添加量は、Feに対しNi
及び/又は^l換算で0.5〜10.0原子%である。
0.5原子%以下であるばあいには、本発明の目的を十
分達成することができない。
10.0原子%以上である場合には、得られたNi及び
/又は^l化合物で被覆されたSi−、Crs Ni及
びMgを含有する針状晶鉄合金磁性粒子粉末は純度の低
下により、飽和磁化が大幅に減少し好ましくない。
Ni及び/又は^l化合物による被覆処理に際して使用
するアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等がある。
Ni及び/又はAI前化合物アルカリの添加順序は、い
ずれが先でもよく、また、同時に添加してもよい。
以上の通りの構成の本発明は、次の通りの効果を奏する
ものである。
即ち、本発明によれば、針状晶を有し、粒度が均斉であ
り、樹枝状粒子を含まず、かさ密度が大きく、且つ、比
表面積が大きく、粒子表面並びに粒子内部の結晶性の度
合が高められた実質的に高密度なものであり、高い保磁
力Hcと大きな飽和磁化σSとを有し、しかも酸化安定
性の優れたP化合物及びSi化合物で被覆された、又は
、必要によりP化合物及びSi化合物とNi及び/又は
AI前化合物で被覆されたSi、 Cr、 Ni及びM
gを含有する針状晶鉄合金磁性粒子粉末を得ることがで
きるので、現在量も要求されている高画像画質、高出力
、高感度、高記録密度用磁性粒子粉末として使用するこ
とができる。
更に、磁性塗料の製造に際して、上記のP化合物及びS
i化合物で被覆された、又は、必要によりP化合物及び
Si化合物とNi及び/又はAI前化合物で被覆された
Sis Crs Nf及びMgを含有する針状晶鉄合金
磁性粒子粉末を用いた場合には、ノイズレベルが低く、
且つ、ビークル中での分散性、塗膜中での配向性及び充
填性が極めて優れ、好ましい磁気記録媒体を得ることが
できる。
次に、実施例並びに比較例により本発明を説明する。
尚、前出の実験例及び以下の実施例並びに比較例におけ
る粒子の比表面積はB、E T法により測定したもので
あり、粒子の軸比(長軸:短軸)、長軸は、いずれも電
子FIRm鏡写真から測定した数値の平均値で示した。
また、かさ密度はJIS K 5101−1978 r
顔料試験方法」に従って測定した。
粒子中のP量、Si量、Cr量、Ni1t、 Mg量及
び^l量は、「螢光X線分析装置3063 M型」 (
理学電機工業製)を使用し、JIS K 0119−1
979 (7) [イ光X線分析通則」に従って、けい
光X線分析を行うことにより測定した。
磁気特性の値は、試料振動型磁力計を用いて外部磁場1
0 KOeの下で測定した結果である。
また、酸化安定性は、温度50℃、相対湿度80%雰囲
気で2日間放置した後の飽和磁化の減少率(%)で示し
た。
(針状晶α−PeOOH粒子粉末の製造)実施例1〜5
、比較例1: 実施例I Fe” 1.2 mol/ lを含む硫酸第一鉄水溶液
300!を、あらかじめ、反応器中に準備されたFeに
対しSi換算で0.50原子%を含むようにケイ酸ソー
ダ(3号) (Sign 2B、55wt%) 379
g%Feに対しCr換算で0.50原子%を含むように
硫酸クロム644g。
Peに対しNi換算で3.0原子%を含むように硫酸ニ
ッケル2884g、 Feに対しMg換算で5.0原子
%を含むように硫酸マグネシウム4473gを添加して
得られた5、46−NのNa01l水溶液400 Nに
加え、pu13.8、温度45℃においてSi、 Cr
、 Ni及びMgを含むFe(0!I)*懸濁液の生成
反応を行った。
上記St、 Cr、 Ni及びMgを含むFe(OIt
) *懸濁液に、温度50℃において毎分1000xの
空気を5.1時間通気してSi、 Cr、 Ni及びM
gを含有する針状晶ex −Fe0011粒子を生成し
た。
酸化反応終点は、反応液の一部を抜き取り塩酸酸性に関
節した後、赤血塩溶液を用いてFe’+の青色呈色反応
の有無で判定した。
生成粒子は、常法により、濾別、水洗、乾燥、粉砕した
得られたSi、 Cr、 Ni及びMgを含有する針状
晶α−Fe0011粒子は、X線回折の結果、Of −
Fe0011粒子の結晶構造と同じ回折図形が得られた
また、螢光X線分析の結果、SiをFeに対し0.50
4原子%、CrをFeに対し0.498原子%、Niを
reに対し3.03原子%、M、をPeに対し4.98
i子%含有するものであった。
従って、Si、 Cr、 Ni及びMgが針状晶tl 
−FeOOH粒子中に固溶していると考えられる。
このSi、 Cr、 Ni及びMgを含有する針状晶c
t −Feooil粒子は、電子顕微鏡観察の結果、平
均値で長軸0.55cr m 、軸比(長軸:短軸)3
3:1であった。
実施例2〜5 第一鉄塩水溶液の種類、濃度、NaOH水溶液の濃度、
及び水可溶性ケイ酸塩、水可溶性クロム塩、水可溶性ニ
ッケル塩、水可溶性マグネシウム塩の種類、添加量、添
加時期を種々変化させた以外は実施例1と同様にしてS
t、 Cr、 Ni及びMgを含有する針状晶α−Fe
008粒子を生成した。
この時の主要製造条件を表1に、特性を表2に示す。
比較例1 ケイ酸ソーダ、硫酸クロム、硫酸ニッケル及び 、Ia
酸マグネシウムを添加しないで、Na011水溶液の濃
度を変化させた以外は実施例1と同様にして針状晶α−
PeOOl1粒子粉末を生成した。
この時の主要製造条件を表1に、特性を表2に示す・ 得られた針状晶α−FeO011粒子粉末は、電子顕微
鏡観察の結果、平均値で長軸0.45μm1軸比(長軸
:短軸)9:1であり、粒度が子均斉で、樹枝状粒子が
混在しているものであった。
く高密度化されたP化合物及びSt化合物又は、 P化
合物及びSt化合物とNi及び/又はAI化合物とで被
覆された針状晶α−Fegら粒子粉末の製造〉実施例6
〜13、比較例2; 実施例6 実施例1で得られた濾別、水洗したSt、 Cr、 N
i及びMgを含有する針状晶α−Fe0011粒子のペ
ースト6600g (Si、 Cr、 Ni及びMgを
含有する針状晶a−Feo011粒子約2000 gに
相当する。)を100#の水中に懸濁させた。この時の
懸濁液のpH値は10.0であった。
次いで、上記懸濁液にヘキサメタリン酸ナトリウム16
gを含む水溶液500 vall (Si、 Cr、、
Ni及びMgを含有する針状晶α−Pe0011粒子に
対しPe8としζ0 、5Gw t%に相当する。)を
添加して30分攪拌した。
次いで、上記懸濁液にケイ酸ナトリウム(3号水ガラス
) 260g (St、 Cr、 Ni及びMgを含有
する針状晶(X−Fe0011粒子に対しS fogと
して3.7wt%に相当する。)を添加し一30分間攪
拌した後、懸濁液のpH値が6.0となるように10%
の酢酸を添加した後、プレスフィルターによりSt、 
Cr、 Ni及びM、を含有する針状晶α−Pe001
1粒子を濾別、乾燥してP化合物及びSt化合物とで被
覆されたSS、 Crs Ni及びMgを含有する針状
晶α−FeloH粒子粉末を得た。
上記P化合物及びSt化合物で被覆されたSis Cr
5Ni及びMgを含有する針状晶α−FeOOH粒子粉
末1500gを空気中780℃で加熱処理して、高密度
されたP化合物及びSt化合物で被覆されたSt、 C
r、 Ni及びMgを含有する針状晶α−FelO@粒
子粉末を得た。
得られた針状晶α−Feg O@粒子粉末の粉体特性を
表3に示す。
実施例7.8、比較例2 被処理粒子の種類、懸濁液のpH、P化合物の添加量、
Si化合物の添加量及びpHの調整、加熱処理温度及び
非還元性雰囲気の種類を種々変化させた以外は実施例6
と同様にして高密度化されたP化合物及びNi化合物で
被覆されたSt、 Cr、 Ni及びMgを含有する針
状晶α−PeQ’s粒子粉末を得た。この時の主要製造
条件を表3に示す。
実施例9 実施例5で得られた濾別、水洗したSis Cr、 N
i及びMgを含有する針状晶α−Fe00I1粒子のペ
ースト9.6 kg (Si、 Cr、 Ni及びMg
を含有する針状晶α−FeOOII粒子約3000 g
に相当する。)を100iの水中に懸濁させた。この時
の懸濁液のpH値は9.5であった。
次いで、上記懸濁液にヘキサメタリン酸ナトリウム30
gを含む水溶液600 ml (Si、 Cr、 Ni
及びMgを含有する針状晶α−Fe0011粒子に対し
posとして0.70wt%に相当する。)を添加して
30分間攪拌した。
次いで、上記懸濁液に硫酸ニッケル(NiSO4・61
120 ) 266 g (Feに対しNi換算で3.
0原子%に該当する。)及び硫酸アルミニウム(AI□
(SO,)、18HQ O)337 g (Peに対し
^1換算で1.5原子%に該当する。
)を添加し、攪拌しながら2−NのN a OII水溶
液1.Siを添加した。引き続き、上記懸濁液にケイ酸
ナトリウム(3号水ガラス) 435 g (StSC
r、、Ni及びMgを含有する針状晶α−FeOOII
粒子に対し5i02として4.1wt%に相当する。)
を添加し30分間攪拌した後、懸濁液のpH値が7.0
となるように10%の酢酸を添加した後、プレスフィル
ターによりS1%Crs Ni及びMgを含有する針状
晶α−Fe00H粒子を濾別、乾燥してP化合物及びS
i化合物とNi化合物及びAI化合物とで被覆された5
1% Crs Nt及びMgを含有する針状晶α−Fe
00■粒子粉末を得た。
上記P化合物及びNi化合物とNi化合物及びAI化合
物とで被覆されたSi、Cr5Nt及びMgを含有する
針状晶α−FeOO11粒子粉末2000gを空気中6
50℃で加熱処理して高密度化された針状晶α−Fee
d@粒子粉末を得た。得られた針状晶α−Fe20g粒
子粉末の粉体特性を表3に示す。
実施例10.11 被処理粒子の種類、懸濁液のpH、P化合物の添加量、
Ni及び/又は^l化合物の種類及び添加量、Si化合
物の添加量、pHの調整を種々変化させた以外は実施例
9と同様にしてP化合物及びSi化合物とNi化合物及
び/又は^l化合物とで被覆されたSt、Cr、 Ni
及びMgを含有する針状晶α−Fe0011粒子粉末を
得た。
上記P化合物及びNi化合物とNi化合物及び/又は^
l化合物とで被覆された51% Cr、 Ni及びMg
を含有する針状晶α−Pe00H粒子わ)末を表3に示
す加熱処理温度及び雰囲気下で加熱処理することにより
高密度化されたP化合物及びSi化合物とNi化合物及
び/又は^l化合物とで被覆されたSis Crs N
i及びMgを含有する針状晶α−Fe20B粒子粉末を
得た。
この時の主要製造条件及び特性を表3に示す。
実施例12 実施例2で得られたSt、 Cr、 Ni及びMgを含
有する針状晶α−1e OOt1粒子のペースト6.3
kg ’(St、 Cr。
Nt及びMgを含有する針状晶a−PeOOI1粒子約
2000 gに相当する。)を601の水中に懸濁させ
た。この時の懸濁液のpH値は9.6であった。次いで
、上記懸濁液にヘキサメタリン酸ナトリウム12gを含
む水溶液3005Il(Sis Cr、 Ni及びMg
を含有する針状晶Ct−Fe0011粒子に対しpo、
として0.42wt%に相当する。)を添加して30分
間攪拌し、次いで上記懸濁液にケイ酸ナトリウム(3号
水ガラス) 60g (SiSCrs Ni及びM、を
含有する針状晶rX−Fe0011粒子に対し5i02
として0.86wt%に相当する。)を添加し30分間
攪拌した後、懸濁液のpH値が5.5となるように10
%の酢酸を添加した後、プレスフィルターによりSt、
’ Cr、 Ni及びM、を含有する針状晶α−Fe0
011粒子を濾別、乾燥してP化合物及びNi化合物で
被覆されたSi、、Cr、Ni及びMgを含有する針状
晶α−Fe0011粒子粉末を得た。
上記P化合物及びNi化合物で被覆されたS1% Cr
5Ni及びngを含有する針状晶α−Fe0011粒子
粉末1500gを空気中600℃で加熱処理して高密度
化されたP化合物及びSi化合物で被覆されたS1% 
Crs Ni及びMgを含有する針状晶α−Fe、 0
.粒子粉末を得た。
上記高密度化されたP化合物及びSi化合物とで被覆さ
れたSis Crs Ni及びMgを含有する針状晶α
−Fe*Os粒子粉末1000gを30Jの水中に懸濁
させた。
次いで、上記懸濁液にアルミン酸ナトリウム(NaAl
O2) 33.4g(Feに対しへl換算で6.5原子
%に該当する。)を添加し、 ・ °30分間攪拌した後、V:濁液 のpH値が8.0となるように10%の酢酸を添加した
後、プレスフィルターによりSis Crs Ni及び
Mgを含有する針状晶α−memo@粒子を濾別、乾燥
してP化合物及びSi化合物とAI化合物とで被覆され
たSt、Crs Ni及びMgを含有する針状晶α−F
e20s粒子粉末を得た。この時の主要製造条件及び特
性を表3に示す。
実施例13 被処理粒子の種類、麺判賽番参加詩考懸濁液のpH、P
化合物の添加量、Ni及び/又はAI化合物の種類及び
添加量、Si化合物の添加量、puの調整、加熱処理温
度及び雰囲気を種々変化させた以外は実施例12と同様
にして高密度化されたP化合物及びSi化合物とNi化
合物及びAI化合物とで被覆された51% Cr’−N
i及びMgを含有する針状晶tx−Felon粒子粉末
を得た。この時の主要製造条件及び特性を表3に示す。
比較例2 ■及びAI化合物による被覆処理をしないで、被処理粒
子の種類、懸濁液のpH及び加熱処理温度を種々変化さ
せて実施例6と同様にしてP化合物及びSi化合物で被
覆された針状晶α−FQ20g粒子粉末を得た。この時
の主要製造条件及び特性を表3に示す。
〈針状晶鉄又は鉄合金磁性粒子粉末の製造〉実施例14
〜2I、比較例3; 実a例14 実施例6で得られたP化合物及びSi化合物で被覆され
たSt、 Crs Ni及びM、を含有する針状晶α−
re、 01粒子粉末120gを回転型レトルト容器中
に投入し、駆動回転させなから■、ガスを毎分507の
割合で通気し、還元温度420”Cで還元して、P化合
物及びSi化合物で被覆されたSf、 Crs Ni及
びMgを含有する針状晶鉄合金磁性粒子粉末とした。
次いで、温度を150℃とし、水素ガスに水蒸気を含ま
せて通気しく水蒸気分圧80%)、60分間保持した。
次いで、窒素ガスを通気しながら室温まで冷却後、窒素
ガスを2i/l1lin通気しながら、空気をlIl/
ll1inの割合で通気し、酸化による発熱で温度が4
0℃を超えたら、空気の通気を停止し°(窒素ガスのみ
を通気するという操作を45分間施した。上記操作終了
後、針状晶鉄合金磁性粒子粉末をトルエン中に浸漬して
表面に酸化被膜が形成されたP化合物及びSi化合物で
被覆されたSt、 Cr、Ni及びMgを含有する針状
晶鉄合金磁性粒子粉末を冑た。得られた針状晶鉄合金磁
性粒子粉末の緒特性を表4に示す。
実施例15〜21 出発原料の種類、還元温度、水素及び水蒸気雰囲気中の
酸化処理における温度、水蒸気分圧、処理時間、酸素含
有ガス中での酸化処理における温度、通気量、処理時間
、及び有機溶剤中への取り出しの有無、有機溶剤の種類
を種々変化させた以Si化合物とNi及び/Al化合物
とで被覆された針状晶鉄合金磁性粒子粉末を得た。この
時の主要製造条件及び緒特性を表4に示す。
比較例3 比較例2で得られた高密度化されたP化合物及びSi化
合物で被覆された針状晶α−Fe20@粒子粉末を還元
温度460℃にして以外は実施例14と同様にして還元
し、P化合物及びSi化合物で被覆された針状晶鉄磁性
粒子粉末とした。
還元して得られたP化合物及びSi化合物で被覆された
針状晶鉄磁性粒子粉末は、空気中に取り出したとき急激
な酸化を起こさないように、一旦、トルエン液中に浸漬
して、これを蒸発させることにより、粒子表面に安定な
酸化皮膜を施した。
このP化合物及びSi化合物で被覆された針状晶鉄磁性
粒子粉末の緒特性を表4に示す。
【図面の簡単な説明】 図1は、水可溶性クロム塩の添加量とP化合物及びSi
化合物で被覆されたSt及びCrを含有する針状晶鉄合
金磁性粒子粉末及びP化合物及びSi化合物で被覆され
たCrを含有する針状晶鉄合金磁性粒子粉末の比表面積
の関係図である。 図2は、水可溶性ニッケル塩の添加量とP化合物及びS
i化合物で被覆された51% Cr及びNiを含有する
針状晶鉄合金磁性粒子粉末の保磁力の関係図である。 図3及び図4は、それぞれ水可溶性マグネシウム塩の添
加量とP化合物及びSi化合物で被覆されたSis C
r、 Ni及びMgを含有する針状晶鉄合金磁性粒子粉
末の保磁力及び比表面積の関係図である。 図5は、P化合物及びSi化合物と八I及び/又はNi
化合物とで被覆されたS1% Crs Nt及びMgを
含有する針状晶鉄合金磁性粒子粉末のMg含有量と比表
面積との関係図である。 図6は、 P化合物及びSi化合物で被覆された5is
Crs Ni及びM、を含有する針状晶鉄合金磁性粒子
粉末を空気中に取り出した時の飽和磁化σSの経時によ
る変化を示したものである。 特許出願人 戸田工業株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 ■)第一鉄塩水溶液とアルカリ水溶液とを反応させて得
    られたFe(OIf) *を含むpHl1以上の懸濁液
    に酸素含有ガスを通気して酸化することにより針状晶α
    −FeOOl1粒子を生成させるにあたり、前記アルカ
    リ水溶液及び酸素含有ガスを通気して酸化反応を行わせ
    ゛る前の前記懸濁液のいずれかの液中に、水可溶性ケイ
    酸塩をFeに対しSi換算で0.1〜1.7原子%添加
    しておき、且つ、前記第一鉄塩水溶液、前記アルカリ水
    溶液、酸素含有ガスを通気して酸化反応を行わせる前の
    前記懸濁液及び酸素含有ガスを通気して酸化反応を行わ
    せている前記反応溶液のいずれかの液中に水可溶性クロ
    ム塩をFeに対しCr換算で0.1〜5.0原子%、水
    可溶性ニッケル塩をFeに対しNi換算で0.1〜7.
    0原子%、及び水可溶性マグネシウム塩をFeに対しM
    g換算で′0.1〜15.0原子%添加しておくことに
    より、5iSCr%Ni及びMgを含有する針状晶α−
    Fe00H粒子を生成させ、該Sis Cr、Ni及び
    Mgを含有する針状−基α−Pe00H粒子を水中に懸
    濁させ、該懸濁液のpit値8値上以上態でSi、Cr
    、 Ni及び14g、を含有する針状晶α−Fe00f
    1粒子に対し0,1〜2wt%(、PO,に換算)のリ
    ン酸塩を添加して分散液とし、次いで該分散液にsl、
    Cr、Ni及びMgを含有する針状晶α−Fe00H粒
    子に対し0.1〜7.0 hg%(Sin!に換算)の
    水可溶性ケイ酸塩を添加することにより、P化合物及び
    Si化合物で被覆されたSt、 Crs Ni及びMg
    を含有する針状晶α−Fe00B粒子を得、該粒子を非
    還元性雰囲気中500〜900℃の温度範囲で加熱処理
    することにより高密度化されたP化合物及びSi化合物
    で被覆されたSis Cr、Ni及びMgを含有する針
    状晶α−Fe@ 0@粒子とした後、還元性ガス中で加
    熱還元してP化合物及びSi化合物で被覆されたSi、
     Cr、 Ni及びMgを含有する針状晶鉄合金磁性粒
    子を得、該粒子を水素及び水蒸気の混合ガス雰囲気中に
    おいて150〜700℃の温度範囲、雰囲気中の水蒸気
    分圧(P II*O/ P HJを10%以上100%
    未満に保持して粒子表面にFe504層を形成し、次い
    で100℃以下の温度で酸素含有ガスを作用させること
    により前記Pe104層の表面をFe2(11層とする
    ことを特徴とする磁気記録用針状晶鉄合金磁性粒子粉末
    の製造法。 2)第一鉄塩水溶液とアルカリ水溶液とを反応させて得
    られたFe(OH) *を含むpHl1以上の懸濁液に
    酸素含有ガスを通気して酸化することにより針状晶α−
    Fe0011粒子を生成させるにあたり、前記アルカリ
    水溶液及び酸素含有ガスを通気して酸化反応を行わせる
    前の前記懸濁液のいずれかの液中に、水可溶性ケイ酸塩
    をFeに対しSi換算で0.1〜1.7原子%添加して
    おき、且つ、前記第一鉄塩水溶液、前記アルカリ水溶液
    、酸素含有ガスを通気して酸化反応を行わせる前の前記
    懸濁液及び酸素含有ガスを通気して酸化反応を行わせて
    いる前記反応溶液のいずれかの液中に水可溶性クロム塩
    をFeに対しCr換算で0.1〜5.0原子%、水可溶
    性ニッケル塩をFeに対しNi換算で0.1〜7.0原
    子%、及び水可溶性マグネシウム塩をFeに対しMg換
    算で0.1〜15.0原子%添加しておくことにより、
    Sis Cr、、 Ni及びMgを含有する針状晶α−
    Fe00H粒子を生成させ、該Si、 Cr、Ni及び
    Mgを含有する針状晶α−Fe0011粒子を水中に懸
    濁させ、該懸濁液のpo値8以上の状態でSi、Cr、
     Ni及びMgを含有する針状晶α−Fe0011粒子
    に対し0.1〜2wt%(Pe8に換算)のリン酸塩を
    添加して分散液とし、次いで該分散液に31% Cr5
    Ni及びMgを含有する針状晶α−Fe00H粒子に対
    しo、i〜7.0 i*t%(Si02に換算)の水可
    溶性ケイ酸塩を添加することにより、P化合物及びSi
    化合物で被覆されたSl、Cr5L及びMgを含有する
    針状晶α−Fe0011粒子を得、該粒子を非還元性雰
    囲気中500〜900℃の温度範囲で加熱処理すること
    により高密度化されたP化合物及びSi化合物で被覆さ
    れたSt、 Cr、 Ni及びM、を含有する針状晶α
    −Fe201粒子とした後、還元性ガス中で加熱還元し
    てP化合物及びSi化合物とNi及び/又はAI化合物
    とで被覆されたS’s Crs Nt及びM、を含有す
    る針状晶鉄合金磁性粒子とするにあたり、前記分散液中
    にFeに対しNi及び/又は^l換算で0.5〜10.
    0原子%のNi及び/又はAI化合物を添加するか、又
    は、上記加熱処理後の高密度化されたP化合物及びSi
    化合物で被覆されたS1% Cr、Ni及びMgを含有
    する針状晶α−Fel 02粒子を水中に懸濁させ、該
    懸濁液中にFeに対しNi及び/又はAI換算で0.5
    〜10.0原子%のNi及び/又はAI化合物を添加、
    混合して、Ni及び/又はAI化合物で被覆しておくこ
    とにより、P化合物及びSi化合物とNi及び/又は^
    l化合物で被覆されたSt、Grs Ni及びMgを含
    有する針状晶鉄合金磁性粒子を得、該粒子を水素及び水
    蒸気の混合ガス雰囲気中において150〜700℃の温
    度範囲、雰囲気中の水蒸気分圧(P lI20 / P
     IIJを10%以上100%未満に保持して粒子表面
    にFe204層を形成し、次いで100℃以下の温度で
    酸素含有ガスを作用させることにより前記Fe204層
    の表面をFe2O@ iiとすることを特徴とする磁気
    記録用針状晶鉄合金磁性粒子粉末の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01219103A (ja) * 1988-02-26 1989-09-01 Titan Kogyo Kk 磁気記録用金属磁性粉末
JPH01239817A (ja) * 1988-03-19 1989-09-25 Hitachi Maxell Ltd 強磁性金属粉末およびその製造方法ならびにこの強磁性金属粉末を用いた磁気記録媒体
GB2273698A (en) * 1992-12-23 1994-06-29 Bayer Ag Method of preparing goethite

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GB2273698A (en) * 1992-12-23 1994-06-29 Bayer Ag Method of preparing goethite
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