JPS5951407A - 新規な電気絶縁油 - Google Patents

新規な電気絶縁油

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JPS5951407A
JPS5951407A JP16152082A JP16152082A JPS5951407A JP S5951407 A JPS5951407 A JP S5951407A JP 16152082 A JP16152082 A JP 16152082A JP 16152082 A JP16152082 A JP 16152082A JP S5951407 A JPS5951407 A JP S5951407A
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oil
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圭治 遠藤
重信 川上
等 柳下
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はジアリールアルカンと芳香族2環オレフインと
からなる電気絶縁油に関する。さらに詳しくは、金属導
体または金属電極と、少なくともその一部に付与された
ポリオレフィンなどのプラスチック材料からなる絶縁体
または誘電体とを有する油含浸電気機器、たとえば、油
含浸コンデンサー、油含浸ケーブルなどに含浸する場合
に好適な、ジアリールアルカンと芳香族2環オレフイン
とからなる新規な電気絶縁油に関するものである。
近年、油含浸コンデンサー、油含浸ケーブルおよび変圧
器などの油含浸電気機器の高電圧化および小型化に伴い
、各種のグラスチック材料が従来の絶縁紙と共に使用さ
れるようになった。油含浸電気機器の構成材料として使
用されるこれらプラスチック材料は、今後益々多く使用
される傾向にあり、既に従来の絶縁紙を全てプラスチッ
ク材料に変えたものも使用され始めている。
ところで、従来の電気絶縁油、たとえば、精製された鉱
油、ポリブテン、アルキルベンゼンまたは塩素化ビフェ
ニルなどは、種々の欠点を有して・いる。たとえば、塩
素化ビフェニルは公害問題のために使用が避けられてい
る。また、従来の各種電気絶縁油は、前記の油含浸電気
機器に使用されるポリオレフィン々どのプラスチック材
料との適合性が必ずしも満足できるものではない。すな
わち、従来の電気絶縁油がこれらのプラスチック材料と
接触すると、プラスチック材料を溶解し、もしくは膨潤
させて、絶縁耐力を低下させることがある。したがって
、油含浸電気機器の高電圧化や小型化の要求により一層
適応できるような高性能の電気絶縁油が切望されていた
本発明者らは、上記の事情に鑑み鋭意研究を行なった結
果、ジアリールアルカンに芳香族2項オレフィンを配合
することによって、緒特性が格段に優れた電気絶縁油を
得られることを見出し本発明を完成したものである。
すなわち、本発明は、 (a)・シアリールアルカンの1種または2種以上、お
よび、 (b)縮合または非縮合型の芳香族環全2環有するオレ
フィン(但し、スチレン、α−メチルスチレン°または
これらのベンゼン核にメチル基が置換シたモノメチル置
換体から選ばれるスチレン類の不飽和二量体および不飽
和二量体を除く)の1種または2種以上からなる電気絶
縁油に関するものである。
上記(a)項のジアリールアルカンのアルカン部分は、
−CnH2n−で表わされるもので、nは1がら10の
範囲が好ましい。代表例としては、メタン、エタン、ゾ
ロ71°ン、ブタンなどから2つの水素を除いた2価の
置換基である。(a)項のジアリールアルカンは、その
単独または2種以上の混合物の40°Cにおける粘度が
10cSt以下のものが、本発明の電気絶縁油の成分と
して使用するためには好ましい。ジアリールアルカンの
内好ましい化合物は、下記の一般式(I)または(II
)で表わされる1、1−または1,2−ジアリールエタ
ンであり、その中でも片方のベンゼン核にアルキル基が
置換していないアリールフェニルエタンが好丑しい。
一般式 上記式(1,)および(II)において、R1、R2、
R3、R4、R5およびR6は水素原子、メチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソ
ブチル基、  l1ee−ブチル基、 tert−ブチ
ル基などであり、かつR□ないしR6の合計炭素数4d
:4以下である。
ジアリールアルカンの具体例は次の通りである。
1.1−ジフェニルメタン、1.1(または1,2)−
ジフェニルエタン、1−フェニル−1(tたは2)−(
メチルフェニル)エタン、1−7エニルー1(t タi
t、2 )−(ジメfルフェニル)エタン、1−7エニ
ルー1(t l−]:2)−(エチルフェニル)エタン
、1−フェニル−1(または2)−(メチルエチルフェ
ニル)エタン、1−フェニル−1(捷たは2)=(イソ
プロピルフェニル)エタン、1−フェニル−1(t*は
2)−() IJメチルフェニル)エタン、1−7エニ
ルー1(マたFi 2 )  (tert−ブチルフェ
ニル)エタン、どである。
こ:hらはスチレンもしくはアルキルスチレンと、ベン
ゼンもしくハアルキルベンゼントヲ、ルイス酸触媒の存
在下に反応させることにより容易に製造し得る。また、
エチレンのアルキレーションによるエチルベンゼン製造
時の副生油から分離して得ることもできる。さらに、ベ
ンジルクロライド、1.1−ジクロロエタンまたハ1,
2−ジクロロエタンなどのハロダン化炭化水素とベンゼ
ンもしくはアルキルベンゼンをフリーデル・クラフッ触
媒の存在下に反応させることによっても製造することが
できる。これらのジアリールアルカンは単独または2種
以上の化合物の混合物として使用する。
前記(a)項のジアリールアルカンと併用する化金物は
(b)項の縮合もしくは非縮合型の芳香族環を2環有す
るオレフィン(但し、スチレン、α−メチルスチレンま
たはこれらのベンゼン核にメチル基が置換したモノメチ
ル置換体から選ばれるスチレン類の不飽和二量体または
不飽和共二量体を除く)である。このオレフィンにはシ
クロペンテン、シクロヘキセンなどの環状オレフィンの
誘導体と鎖状オレフィンとがあるが、このようなオレフ
ィンには次の一般式(III)、 (IV)および(V
)で表わされるような化合物がある。
式(III)において、R□、R2、R3およびR4の
内、いずれか1つの基はアリール基またはアラルキル基
であり、その他の基はそれぞれ水素原子またはアルキル
基である。また、nは0から3の整数であり、R4がア
リール基捷たはアラルキル基のときはnは1である。さ
らに記号十++++は存在してもよい結合であり、該結
合が存在するときは、RoおよびR3はそれらの合計炭
素数が3から5のアルキレン基である。但し、スチレン
、α−メチルスチレンまたはこれらのベンゼン核にメチ
ル基が置換したモノメチル置換体から選ばれるスチレン
類の不飽和二量体および不飽和共二量体を除く。
一般式 式(IV)において、R5はアルケニレン基まタハシク
ロアルケニレン基であり、かつその脂肪族性不飽和二重
結合が芳香族環と共役してい々い。また、mおよびnは
0から3の整数であり、m個のR6およびn個のR7は
それぞれ同一もしくは異なり、それらは水素原子または
アルキル基である。
一般式 式(V)において、R8はアルケニル基またはシクロア
ルケニル基であり、mおよびnは0から3の整数であり
、m個のR9およびn個のRloはそれぞれ同一もしく
は異なり、それらは水素原子またはアルキル基である。
前記(、)項のジアリールアルカンと併用すべき、前記
式(III)から(V)で表わされる芳香族オレフィン
の内、式(I[[)の芳香族オレフィンとして、式(I
I)におけるR1またはR2がアリール基またはアラル
キル基の場合は、次式(III−1)で表わされる化合
物である。式中、Arはアリール基またはアラルキル基
を示す。
また、式(III)においてR3がアリール基またはア
ラルキル基のときは次の式(l[−2)で表わされる。
さらに、式(III)においてR4がアリール基または
アラルキル基のときは次の式(III−3)で表わされ
ここで上記(m−1)から(IIT−3)において、A
rがアリール基の場合には、たとえば、フェニル、トリ
ル、キシリル、エチルフェニル、クメニルなどの基であ
る。またArがアラルキル基の場合には、たとえば、ベ
ンジル、1オたは2−フェニルエチル、1またけ2−ト
リルエチル、1または2−キシリルエチル、1. i 
fvハ2−エチルフェニルエチル、iffは2−クメニ
ルエチルおよび1,2または3−フェニルプロビルなど
の基である。その場合、式(nT−1)から(ill−
3)のR1−R4は、水素原子またはアルキル基であっ
て、たとえばメチル、エチル、ゾロビル、イソプロピル
、ブチル、イソブチル、See −ブチル、  ter
t−ブチルなどの基である。また、++++++は存在
しても良い結合であって、該結合が存在するときはR□
およびR3はそれらの合計の炭素数が3〜5のアルキレ
ン基である。
上記式(III−1)においてArがアリール基の場合
の具体的々化合物としては、スチルベン、4−メチルス
チルベン、  1.2−ジフェニルプロペン−1,1,
2−ジフェニルシクロヘキセン−1:、トカhル。
また、式(III−1)においてArがアラルキル基の
’A 合K u 、  1 、3−ジフェニルプロペン
、■、4−ジフェニルブテンー1、フェニルーベンジル
ンクロヘキセンなどがある。
式(III−2)においてArがアリール基の場合には
、1.1−ジフェニルエチレン、■−フェニルー1−(
4−エチルフェニル)エチレン、1.1−ジフェニルプ
ロペン−1などがある。
また、式(m−2)においてはArがアラルキル基の場
合には、2,3−ジフェニルプロペン、■、2−ジフェ
ニルブテンー2々とがある。
式(III−3)においてArがアリール基の場合には
、2−イソプロ被ニル−ビフェニル、4−イソゾロベニ
ルビフェニル、2−イソゾロベニル−4’−イソゾロビ
ルビフェニル、シクロヘキセニルビフェニル、シクロペ
ンテニルビフェニルナトy’r:アル。
さらに式(III−3)においてArがアラルキル基の
場合には、1−フェニル−1−(1−ビニルフェニル)
エタン、1−(4−メチルフェニル)−1−(4−ビニ
ルフェニル)エタン、1−フェニル−1−(4−(7プ
 11− ロにニルフェニル)エタン、フェニル−(4−ビニルフ
ェニル)メタン、フェニル−(シクロヘキセニルフェニ
ル)メタンなどである。
また、前記式(■)′で表わされる芳香族オレフィンに
おいて、R5は、その基が有する脂肪族性不飽和二重結
合が該芳香族オレフィンの有する2個の芳香族環のいず
れとも共役していないアルキレン基マたはシクロアルケ
ニレン基であって、たとti/f、ニア’テニレン、メ
チルブテニレン、ペンテニレン、シクロ被ンテニレンも
しくはシクロヘキセニレンなどであり、またR6および
R7は、水素原子またはメチル、エチル、プロピル、イ
ソノロビル、ブチル、イソブチル、5eC−ブチル、t
ert−ブチルなどのアルキル基である。
具体的な化合物として、式(IV)で表わされる芳香族
オレフィンld、1.4−、’フェニルラテン−2,1
,4−ジフェニルペンテン−2およヒ1,4−ジフェニ
ルー2−メチルペンテン−2などである。
さらに、前記式(V)で表わされる芳香族オレフインハ
、R8がビニル、アリル、イソゾロベニル、フ 12− テニルなどのアルケニル基もしくはシクロペンテニル、
シクロヘキセニルナトのシクロアルケニル基であり、ま
た、へおよびR10は水素原子またはメチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、5eC
−ブチルもしくはtert−ブチルなどのアルキル基で
ある。
式(V)で表わされる具体的な芳香族オレフィンとして
は、α−ビニルナフタレン、イソプロペニルナフタレン
、アリルナフタンン、1−シクロペント−2−エニルナ
フタレンなどがある。
これら芳香族化合物は、種々の合成化学的手法などによ
り製造され得る。
たトエば、ビニルナフタレンはホルミルナフタレンにヨ
ウ化メチルマグネシウムなどのグリニヤール試薬を反応
させ、ついで脱水させることによす得うれる。フェニル
−(ビニルフェニル)エタンなどは、ジフェニルエタン
にフリーデルクラフッ触媒によりアセチルクロライドを
反応させ、フェニル−(アセチルフェニル)エタンを得
て、ついで、水素化ホウ素ナトリウムなどで還元後に脱
水させ得られる。フェニル−(インプロイニル)エタン
なトリフェニルー(ホルミルフェニル)エタンにヨウ化
メチルマグネシウムなどのグリニヤール試薬を反応させ
、その後脱水させることにより得ることができる。
tた、1.2−ジフェニルエチレンナト14%ベンズア
ルデヒドと臭化ベンジルマグネシウムを反応させ、脱水
すればよ<、1.2−ジフェニルプロペンも同様である
。1,1−ジフェニルエチレンはジフェニルケトンにヨ
ウ化メチルマグネシウムなどのグリニヤール試薬を反応
させ、脱水により得られる。
さらに、インプロビルビフェニルの脱水素によりイソプ
ロペニルビフェニルも得ることができる。
前記式(III)から(V)で表わされる芳香族オレフ
ィンは、ジアリールアルカンと混合、溶解させて用いる
ものであり、混合、溶解後に常温液状となれば良い。し
たがって、常温で液体または固体のいずれであっても良
い。また、との縮合または非縮合型の芳香族環を2現有
するオレフィンは、単独または2種以上の混合物として
ジアリールアルカンと併用することができる。
本発明においては、上述のように(a)のジアリールア
ルカンに(b)の芳香族オレフィンを混合して併用する
ことによって電気絶縁油を得るが、このようにして得ら
れた絶縁油は、粘度ば4o0cで30cSt以下が好捷
しく、より好適には、10 cstである。したがって
、混合後の粘度がこの範囲に入るように、(a)のジア
リールアルカンとして前記式(1)または(II)で表
わされる化合物を、また(b)の芳香族オレフィンとし
て前記式(III)から(V)で表わされる化合物を適
宜に選択して用いれば良い。
・シアリールアルカン自体は生分解性、耐熱性、酸化安
定性と共に電気的諸特性に優れ、かつ水素ガス吸収性に
も優れているが、本発明の芳香族オレフィンを併用する
ことにより、水素ガス吸収性がさらに向上し、かつ芳香
族オレフィンのような不飽和化合物を併用しているにも
かかわらず、生分解性、熱安定性および酸化安定性の低
下は認められず、その他の電気的諸特性は更に向上する
(、)のジアリールアルカンと(b)の芳香族オレフィ
ンとの混合割合は任意であるが、両者の合計量に対して
後者の芳香族オレフィンは0.01〜50重量%の範囲
にすることが相乗効果の点から好ましい。より好適には
1.0〜30重量%の範囲である。
本発明の電気絶縁油は、上記組成の混合物からなるもの
であるが、これのみに限定されない。すなわち、その一
般的な電気的諸性能を損々わない範囲で、所望の電気的
性能を改善する目的で、従来公知の電気絶縁油、たとえ
ばポリブテン、鉱油、アルキルベンゼン、アルキルナフ
タレン、アルキルビフェニルなどを加えて使用すること
ができる。
一般にポリブテンを加えると、体積固有抵抗、誘電正接
が改善され、鉱油は絶縁破壊電圧を向上させ、アルキル
ベンゼンを初めとするその他の芳香族系絶縁油では、絶
縁破壊電圧、誘電正接、流動点などを向上させる傾向が
ある。
また、電気絶縁油用として公知の酸化防止剤、たとえば
フェノール系として、2,6−ジー第三ブチル−p−ク
レゾール(商品名BHT)、2,2′−メチレンヒス(
4−メチル−6−第三ブチルフェノール)、4.4′−
ブチリデンビス(3−メチル−6−第三ブチルフェノー
ル)、4,4′−チオビス(3−メチル−6−第三ブチ
ルフェノール)、ステアリル−β−(3,5−シー第三
ブチル−4−ヒドロキシフェノール)fロビオネート(
商品名Irganox  1076 )、テトラキス〔
メチレン−3(3’、 5’−ジー第三ブチル−4′−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン(商品名
Irganox 1010 )、 1,3.5− )リ
スチル−2,4,6−)リス(3,5−)−第三7’チ
ル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(商品名Ion
ox 330 )、1,1.3− )リス(2−メチル
−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェノール)ブタン
(商品名Topanol CA )など、また硫黄系と
してジラウリルチオジグロピオネート、ジステアリルチ
オジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジゾロぼ
オネート、ジミリスチルチオジグロビオネートなど、そ
してリン系としてはトリイソデシルフォスファイト、ジ
フェニルイソデシルフォスファイト、トリフェニルフォ
スフアイ)、)IJノニルフェニルフォスファ() ナ
ト?本発明の電気絶縁油に添加して用いることができる
これらの酸化防止剤を単独もしくは2種以上適宜用いる
ことができ、その添加量は絶縁油に対してQ、001〜
5重量%、より好適には、0.01〜2.0重量%であ
る。
さらに、難燃性付与その他の目的で電気絶縁油の添加剤
として公知のリン酸エステル系化合物やエポキシ系化合
物などを併用しても差支えない。
本発明の電気絶縁油は一般の電気絶縁油として好適であ
る上に、特に、コンデンサー、ケーブル、変圧器などの
油含浸型電気機器の含浸用として好ましい。
前述のようにこれらの油含浸型電気機器では、近年高圧
化、小型化の要求が強いが、それに伴ってこれらの油含
浸電気機器の絶縁材料または誘電材料として、従来の絶
縁紙の代りに、または絶縁紙と併用する形式でプラスチ
ックが使用されるようになってきた。すなわち、具体的
には、コンデンサーにおいては、コンデンサーの絶縁体
(誘電体)として延伸もしくは未延伸のポリプロピレン
、ポリメチルペンテン、ポリエステルなどのグラスチッ
クフィルムと絶縁紙とを併用したもの、あるいはこれら
のプラスチックフィルムのみヲ用いたもの、さらにプラ
スチックフィルムとL7て、微細なエンデス加工を施し
て含浸し易くしたフィルムや、表面金属層を電極とした
メタライズド(金、萬化)7°ラスチツクフイルム々ど
がある。捷たケーブル(OFケーブル)の絶縁体として
、絶縁紙の代りに架橋もしくは未架橋のポリエチレンや
、延伸もしくは未延伸のポリプロ♂レン、ポリメチル被
ンテンなどのポリオレフィンフィルムラ用いたもの、絶
縁紙とこれらのポリオレフィンと全溶融押出しにより積
層した積層フィルムや、絶縁紙とシラングラフト化ポリ
エチレンとをシラノール縮合触媒の存在下に架橋結合し
た複合フィルムを用いたもの、あるいは紙i4ルゾとI
リオレフィン繊維との混抄紙などがある。
本発明の電気絶縁油は、プラスチックとの適合性にも優
れているので、上述のように、プラスチックをその絶縁
体もしくは誘電体の一部もしくは全部に用いた油含浸型
電気機器、たとえばコンデンサーやケーブルなどの含浸
用として好適である。
すなわち、プラスチック、特如ポリオレフィンを絶縁体
(誘電体)の一部もしくは全部に用いたコンデンサーに
、本発明の電気絶縁油を含浸させた場合には、グラスチ
ック絶縁体の膨潤が少ないので、電気絶縁油の含浸が充
分に行々われ、ボイド(未含浸部分)が生ずることがな
い。従って、ディトへの電界集中に起因するコロナ放電
が生じて、絶縁破壊に到る恐れがない。また本発明の電
気絶縁油は水素ガス吸収性や、高電圧下における耐コロ
ナ放電性に優れており、長寿命であり、また高圧化が達
成できる。
同じくケーブルの場合には、膨潤による絶縁体の寸法変
化が少ないため、絶縁油の油流抵抗が非常に低く々す、
ケーブルに油を含浸させる際に、絶縁油の含浸時間が短
くなる。もちろん、含浸が容易に行なわれるために、デ
ィトも生じ難いので絶縁破壊電圧がより高くなる。また
、プラスチックフィルムと絶縁紙との積層フィルムもし
くは複合フィルムからなる絶縁体を使用したケーブルに
おいては、長期間、本発明の絶縁油と接触しても層間剥
離や、屈曲による剥離、しわおよび座屈などが発生する
恐れが少ない。また、絶縁油は水素ガス吸収性に優れて
いるので、コンデンサーと同様に、耐コロナ放電性の優
れたケーブルを得ることができる。従って、ケーブルに
おいてもコンデンサーと同様に長寿命で高圧化の図れる
ケーブルが得られる。
さらに、複数の成分から成る絶縁油を含浸することによ
って、成分間の相乗効果として、上記の緒特性を改善し
、かつ各成分自体の優れた電気的特性、生分解性、耐熱
性、酸化安定性を維持すると共に、粘度や流動点を好適
な範囲に調節することができるので、油含浸電気機器の
製造が効率的かつ容易に行なわれ、使用条件による制約
なしに高い性能を発揮する油含浸型電気機器を得ること
ができる。
次に実施例および比較例により本発明を詳述する。
実施例および比較例 本実施例および比較例で用いた絶縁油を表1にまとめて
示す。表1中、絶縁油1.17.19.20.21は比
較例として使用している。
なお、いずれの試験においても、絶縁油に酸化防止剤と
してBHTを0.2重量%添加して行々った。
また、いずれの絶縁油の粘度も40°Cで4.5〜6.
5C8tであった。
(1)ポリプロピレンフィルムとの適合性所定の形状に
切断したポリプロピレンフィルム(厚み14/j)を各
種絶縁油中に80°Cで72時間浸漬した後、フィルム
を取り出し、浸漬前後のフィルムの体積変化(係)を測
定した。
その結果を表2に示すが、数値の小さいもの、すなわち
体積変化率の小さいものほどフィルムを膨潤させず、寸
法安定性が優れているので、ぼりプロピレンフィルムと
の適合性が良いということができる。
表2に示す結果から解るように、本発明の絶縁油はいず
れもポリプロぎレンとの良好な適合性を有する。一方、
1−へキサデセンのような脂肪族オレフィンを含有する
絶縁油19は、体積変化率が大きく、ポリプロピレンと
の適合性がないことは明らかである。
(2)油含浸コンデンサーの試験 誘電体として厚み14μのポリゾI′ffヒレンフィル
ムを2枚重ねたものを使用し、電極としてはアルミニウ
ム箔を常法に従って、巻回、積層することにより、油含
浸用のモデルコンデンサーヲ作製した。
このコンデンサーに、真空下で各種絶縁油を含浸させ、
静電容量的0.4μFの油含浸コンデンサーを作製した
次にこれらのコンデンサーに電圧を印加し、コロナ放電
開始電圧(CSV)およびコロナ放電消滅電圧(CEV
)を測定した。測定温度は30°Cである。
この測定結果を表2に示す。
また、別に、同様にして作製した油含浸コンデンサーに
一定の交流電圧を課電し、そのコンデンサーが破壊する
寸での時間を測定することによってコンデンサーの寿命
4求めた。表2には、同一の絶縁油で含浸された7個の
コンデンサーの破壊時間の中から、最大値と最小値を除
外し2、残りの5個のコンデンサーの破壊時間の平均値
を示す。
表   2 表2に示す結果から、本発明の絶縁油を含浸したコンデ
ンサーはいずれも、ジアリールアルカン単独からなる絶
縁油1および17ヲ含浸したコンデンサーよりも、C8
V、CEV共に高く、その寿命が格段に改善されている
ことが解る。さらにスチレンやα−メチルスチレンの線
状不飽和二量体を含む絶縁油20.21を含浸したコン
デンサーよりも、特に寿命の点で一層優れていることは
明らかである。
以上説明したように、本発明の電気絶縁油は、プラスチ
ックフィルムとの適合性に優れ、その絶縁耐力を向上さ
せ、また、放電エネルギーに対して安定性の優れた電気
絶縁油である。特にプラスチック、たとえばポリオレフ
ィンをフィルムなどとして、絶縁体(誘電体)の少なく
とも一部に使用している油含浸電気機器の含浸用として
有利に使用できる。
特許出願人  日本石油化学株式会社 代理人 弁理士前高 肇 手続補正書(自発) 昭和57年10月12 日 2、発明の名称 新規な電気絶縁油 3、補正をする者 事件との関係  特許出願人 氏 名(名称)     日本石油化学株式会社4、代
理人 〒110   電話 03 (841) 586
1番6、補正により増加する発明の数 なし7、補正の
対象 タイプ浄書明細書(内容に変更なし) および委任状 8、補正の内容 別紙の通り 37一

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(、)・シアリールアルカンの1種または2種以
    上、および、 (b)縮合または非縮合型の芳香族環を2項有するオレ
    フィン(但し、スチレン、α−メチルスチレまたはこれ
    らのベンゼン核にメチル基が置換シたモノメチル置換体
    から選ばれるスチレン類の不飽和二量体および不飽和二
    量体を除く)の1種または2種以上からなる電気絶縁油
  2. (2) 前記ジアリールアルカンが了り−ルフェニルエ
    タンである特許請求の範囲第1項記載の電気絶縁油。
  3. (3)前記電気絶縁油が0.001から5重量係の酸化
    防止剤を含んでいることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項または第2項記載の電気絶縁油。
JP16152082A 1982-09-16 1982-09-16 新規な電気絶縁油 Granted JPS5951407A (ja)

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