JPS5951197B2 - 電磁形ピツクアツプカ−トリツジ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電磁形ピックアップカートリッジに関し、簡単
な構成にて精度の高いポールピース組立体を得ることを
目的とするものである。

一般に、電磁形ピックアップカートリッジの多くは可動
磁石型と称されるもので、第１図にその一例を示すよう
に、針レバー１とその後端部に取り付けた可動磁石２と
で振動部を構成し、この振動部により発生した磁束変動
を、高導磁率材料で形成されたポールピース部３に伝達
し、さらに該ポールピース部３に連結されるヨーク４及
びコイル５から成る発電部に伝達して電気信号を取出す
ように構成されている。

そして上記ポールピース部３は第３図に示すように可動
磁石２の動きに伴って生じる磁束変動を検出するポール
ピース６〜９と、該ポールピース６〜９に検出された磁
束変動を発電部に伝達するため上記ポールピース６〜９
と一体的に形成されたヨーク部６ａ〜９ａと、第２図に
示すようにこれらのポールピース６〜９を保持するホル
ダーＡにより構成される。

次に上記ポールピース部３の製造方法について述べると
、まず上記４個のポールピース６〜９を、第３図に示す
ようにポールピース６〜９が方形の空間を形成する如く
第３図中点線で示す角柱部材Ｂを用いて位置決めし、そ
の後金型内に収納してインサートモールド法により一体
成形を行ない、第２図に示すように各ポールピース６〜
９の固定を行なっていた。

しかしながらこの種のカートリッジで゛は、ポールピー
ス部３を作製するに際し、第３図のようにポールピース
６〜９を位置決めする機構が複雑でしかも高精度を要し
、加えてポールピース６〜９の位置決め及び成形終了後
の金型の分解に多くの時間を要していた。

したがって作業能率が悪く、製品の精度維持に細心の注
意を払う必要があると共に金型を破損する恐れが非常に
高いものであつた。

加えてポールピース部３作製時にはポールピースの位置
決めに角柱状部材を用いる関係上、必ず人手を必要とし
、自動化は不可能であった。

本発明は、上記従来の欠点を解消せんとするものであり
、以下にその実施例について第４図〜第９図と共に説明
しよう。

先ず第４図〜第７図は本発明の第１の実施例を示してお
り、上図中、第１図〜第３図と同一構成部分には同一番
号を附し詳細な説明を省略する。

図において１０はポールピース６、を保持する第１のホ
ルダー、１１はポールピース７．８を保持する第２のホ
ルダーであり、これらの第１、第２のホルダー１０．１
１を結合して第４図に示すポールピース部を構成してい
る。

先ず上記第１、第２のホルダー１０．１１の作製方法に
ついて説明する。

第１のホルダー１０については、第６図に示すようにポ
ールピース６゜９を各々の主平面が９０度を成すように
上下割り方式の金型（図示せず）内に配置し、インサー
１〜モールド法にて成形して作製する。

第２のホルダー１１についても上記第１のホルダー１０
と同様に、ポールピース７．８を各々の主平面が９０度
を成すように上下割り方式の金型（図示せず）内に配置
し、インサートモールド法にて成形して作製する。

このようにして作製する第１のホルダー１０にはポール
ピース６．９の一面が露出している傾斜面１０ａ、１０
ｂにてＶ字状溝１２が形成され第２のホルダー１１には
ポールピース７．８の一面が露出している傾斜面１１ａ
、ｌｌｂにてＶ字状溝１３が形成されている。

これらの傾斜面は水平面に対して４５度傾斜している。

さらに第１のホルダー１０には凸部１０Ｃと凹部１０ｄ
が形成され、これらの凸部１０Ｃ１凹部１０ｄに合致す
るように第２のホルダーには凹部１１Ｃ１凸部１１ｄが
形成されている。

そして上記第１、第２のホルダー１０．１１に設けられ
たＶ字状溝１２．１３を対向させ、凸部１０Ｃ５１１Ｃ
及び凹部１０ｄ、ｌｌｄを互いに嵌合させることによっ
て上記第１、第２のホルダー１０．１１を中央に方形の
空間が形成される如く結合すると第４図に示すポールピ
ース部が完成する。

上記第１の実施例では、ポールピース部の各ポールピー
スを保持するホルダ一部分を左右に分割して別個に作製
し、最終段階で一体化する構成について説明したが、第
８図〜第１１図に示す第２の実施例のようにホルダ一部
分を上下に分割して作製しても良い。

以下、第２の実施例について説明する。

なお、第８図〜第１１図中、第１図〜第３図と同一構成
部分には同一番号を附し詳細な説明を省略する。

図において１４はポールピース８．９を保持する第１の
ホルダー、１５はポールピース６．７を保持する第２の
ホルダーであり、これらの第１、第２のホルダー１４．
１５を結合して第８図に示すポールピース部を構成して
いる。

上記第１、第２のホルダー１４．１５の作製は先に述べ
た第１の実施例の場合と同様に上下分割方式の金型を用
い、インサート成形によって行なう。

この場合ホルダー１４．１５内に埋設されるポールピー
ス８，９（第１０図参照）及びポールピース６．７の主
平面は９０度を成すようにそれぞれ配置される。

完成した第１、第２のホルダー１４．１５には埋設保持
されるポールピースの一面が露出している傾斜面１４ａ
、１４ｂ及び１５ａ、１５ｂにてＶ字状溝１６．１７が
形成されており、上記各々の傾斜面は水平面に対して４
５度傾斜している。

さらに上記第１のホルダー１２の上面には凸部１４Ｃ，
１４ｄと凹部１４ｅ、１４ｆが形成されており、これら
の凸部１４Ｃ，１４ｄ、凹部１４ｅ。

１４ｆと合致するように第２のホルダー１５の下面には
凹部１５Ｃ，１５ｄと凸部１５ｅ、１５ｆが形成されて
いる。

加えて第２のホルダー１５には第１のホルダー１４に埋
設されたポールピース８．９のヨーク部８ａ、９ａが挿
通される透孔１５ｇ、１５ｈが形成されている。

そしてさらに第１、第２のホルダー１４．１５に設けら
れたＶ字状溝１６．１７を方形の空間が形成される如く
対向させ凸部１４Ｃ，’ １４ｄ、１５Ｃ，１５ｄと凹
部１４ｅ、１４ｆ、１５ｅ、１５ｆを互いに嵌合させる
と共にポールピース８゜９のヨーク部８ａ、９ａを透孔
１５ｇ、１５ｈに挿通させることによって第８図に示す
ポールピース部が完成する。

以上説明したように本発明のピックアップカートリッジ
は、４個のポールピースを２個ずつホルダー内にインサ
ート成形によって埋設してモールド保持せしめ、得られ
た２個のホルダーを一体化してポールピース部を形成す
るように成したことを特徴とするものであり、従来のよ
うに４個のポールピースを同時にホルダー内に埋設する
ものに比べ、使用する金型の形状が単純なものですみ、
しかも上下分割方式の金型を使用できるので、コスト的
にも好ましく、成形が簡単になると共に製品の精度も向
上する。

加えて成形時間の短縮が可能となり、゛成形作業の自動
化も可能となるなどその実用上の効果は大なるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は電磁形ピックアップカートリッジの一例を示す
斜視面、第２図は従来の電磁形ピックアップカートリッ
ジのポールピース部を示す斜視図、第３図は同ポールピ
ース部を構成するポールピースを示す斜視図、第４図は
本発明の電磁形ピックアップカートリッジにおけるポー
ルピース部の一実施例を示す斜視図、第５図は同ポール
ピース部の分解斜視図、第６図は同ポールピース部を構
成するポールピースの配置を説明する図、第７図は第４
図のＩ−Ｉ’線における断面図、第８図は本発明の電磁
形ピックアップカートリッジにおけるポールピース部の
他の実施例を示す斜視図、第９図は同ポールピース部の
分解斜視図、第１０図は同ポールピース部を構成するポ
ールピースの配置を説明する図、第１１図は第８図のＩ
Ｉ−ＩＩ’線における断面図である。 ６〜９・・・・・・ポールピース、６ａ〜９ａ・・・・
・・ヨーク部、１０．１１・・・・・・ホルダー、１２
．１３・・・・・・Ｖ字状溝、１４．１５・・・・・・
ホルダー、１６．１７・・・・・・Ｖ字状溝。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ヨーク部を有する４個のポールピースのうち２個の
   ポールピースを主平面が互にほぼ９０度をなすように配
   置してインサート成形し、これら２個のポールピースが
   １平面に設けたＶ字状溝にそれぞれ対向してモールド保
   持された第１のホルダーと、上記４個のポールピースの
   うち他の２個のポールピースを主平面が互にほぼ９０度
   をなすように配置してインサート成形しこれら２個のポ
   ールピースが１平面に設けたＶ字状溝にそれぞれ対向し
   てモールド保持された第２のホルダーを備え、上記第１
   、第２のホルダーを、それぞれのＶ字状溝が互に対向す
   るように結合して上記４個のポールピースで方形の空間
   が形成されるように構成した電磁形ピックアップカート
   リッジ。