JPS5943162B2 - 射出成形靴の製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はダミーラストを使用した２度射出する射出成形
靴の製造方法に関する。

従来、ダミーラストを使用した２度射出する射出成形靴
の製造方法による場合は第９図に示す如く、ダミーラス
ト３、サイドモールド２、ボトムモールド１４から構成
された一次本底成形空隙４を形成し、第１０図に示す如
く、該−広本底成形空隙４に第１次射出材料を注入して
一次本底５を成形した後、ダミーラスト３を取り外し、
第１１図に示す如く、胛被６を吊り込んだラスト７と前
記ラスト上に存在する一次本底５とサイドモールド２と
から二次本底成形空隙８を形成する。

ついで第１２図に示す如く第二次射出材料を注入して二
次本底９を形成した後に、サイドモールド２、ボトムモ
ールド１４を開いて、最後にラスト１４から脱靴して、
第１３図に示す如き、射出成形靴を得ていた。

しかしながら、この製造方法は第１回目の射出成形を行
い、一次本底５を形成したのちにダミーラスト３を取り
出す時、一次本底５の上面の一部又は全部がダミーラス
ト３の下底についてしまい、第１１図に示す如く一次本
底５がボトムモールド１４の意匠面から一部又は全部が
浮き上った状態になることが多かった。

このまま第２回目の射出成形を行うと、第１２図に示す
如く第２次射出成形材料の一部が一次本底５の下にもぐ
り込んでしまい正常な積層とならず、たとえば第１回目
と第２回目の射出材料を異色にさせた場合は上下２色に
色分けにならない入り組んだ不良品を発生させるもとに
なっていた。

この現象を防止するには一部又は全部が浮き上がった一
次本底５を作業者が機械を止めて手てボトムモールド１
４の意匠面に押し込めなければならず、作業能率の低下
や煩雑さがあった。

本発明はかかる従来の欠点を解消した射出成形靴の製造
方法を提供するものである。

即ち、本発明はダミーラストを使用した２度射出する射
出成形靴の製造方法においてボトムモールドの上面にボ
トムモールド意匠の一部又は全部にオーバーハング意匠
を設けてなることを特徴とする射出成形靴の製造方法に
係わる。

以下、本発明を図面に基き詳細に説明する。

第１図に示す如く、土面にボトムモールド意匠の一部又
は全部にオーバーハング意匠を設けたボトムモールド１
とサイドモールド２とダミーラスト３から構成された一
次本底成形空隙４を形成する。

サイドモールド２は一般的には側面方向に二分割可能な
サイドモールドを使用する。

次に第２図に示す如く、該−成木底形成間隙４に第１次
射出材料を注入して一次本底５を形成する。

第１次射出材料は通常射出成形に使用される樹脂であれ
ば何でもよく、ポリ塩化ビニル樹脂組成物やウレタン樹
脂組成物等が一般的である。

次にダミーラスト３を取り外し第３図に示す如く胛被６
を吊り込んだラストγと前記ラスト上に存在する一次本
底５とサイドモールド２とから二次本底成形空隙８を形
成する。

ついで、第４図に示す如く第二次射出成形材料を注入し
て二次本底９を形成する。

第二次射出成形材料は第１次射出成形材料と同じ素材で
もよいし、相溶性が有れば異っていてもよい。

一般的には同一素材であるが色違いにして完成しだ本底
か側面から２色に積層された状態になるようにする。

次に二次本底９を形成した後は、サイドモールド２、ボ
トムモールド１を開いて、ラストγから脱靴し第５図に
示す如き射出成形靴を得る。

本発明に用いられるボトムモールド１に設けたオーバー
ハング意匠は意匠構成片１０の上端幅が下端幅より長い
形状になっているものを指すが、意匠構成片１０と意匠
構成片１０によって形成される空隙部１１の開放部１２
が底面１３（ラストモールドの表面の四部底面）より狭
いものも含む、さらに述べるなら１次本底５が形成され
たとき、意匠面のいくつかの部分で逆テーパー状になっ
ていて簡単に離脱できないように形成されている意匠を
オーバーハング意匠とここでは定義する。

たとえば第６図に示す如く、意匠構成片１０の断面がＴ
字状のものでもよいし、第１図に示す如く、意匠構成片
１０の断面が逆三角形状のものでもよいし、第８図に示
す如く、意匠構成片１０．１０の断面がへの字状に組み
合せされたものでよい。

又、これらの各種の意匠構成片１０を組み合せてもよい
し、一般的な意匠たとえば波形意匠などと組み合せて使
用してもよい。

本発明はボトムモールドの上面にオーバーハング意匠を
設けることにより、ダミーラストが一次本底から離脱す
るとき、一次本底はボトムモールドの上面のオーバーハ
ング意匠に逆テーパー状に食い込んでいるのでダミーラ
ストの下面に一次本底の上面の一部又は全部が付着して
位置がずれたり、浮き上ったりすることがなく、第２回
目の射出成形により靴底の２層が複雑に入り組みみだれ
ることがないので正常な２層を有する射出成形靴を得る
ことができる。

又、一次本底が浮き上がらないのでダミーラストを離脱
させたとき、作業者がいちいちボトムモールドをのぞき
込んで一次本底が浮き上っていないかどうか見る必要が
なく、作業性が向上し、作業時間を短縮することができ
る。

また、本発明はボトムモールドの上面にオーバーハング
意匠を設けることにより得られるので、靴底意匠を変更
させることなく、意匠構成片の上端面積を広くするだけ
でよく、あるいは意匠構成片によって形成される空隙部
の開放部を底面より狭くするだけでよく、従来から使用
されている靴底意匠を変えることなく表現することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本発明の射出成形靴の製造工程を示
す説明図、第６図乃至第８図は本発明のオーバーハング
意匠を説明するだめの模式的断面図、第９図乃至第１３
図は従来のダミーラストを使用する２度射出する射出成
形靴の製造工程を示す説明図である。 １・・・オーバーハング意匠を有するボトムモールド、
２・・・サイドモールド、３・・・ダミーラスト、４・
・・一次本底成形空隙、５・・・一次本底、６・・・胛
被、１・・・ラスト、８・・−二次本底成形空隙、９・
・・二次本底、１０・・・意匠構成片、１１・・・空隙
部、１２・・・開放部、１３・・−底面。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ダミーラストを使用した２度射出する射出成形靴の
   製造方法において、ボトムモールドの上面にボトムモー
   ルド意匠の一部又は全面にオーバーハング意匠を設けて
   なるボトムモールドを使用することを特徴とする射出成
   形靴の製造方法。