JPS5932879Y2 - 冷却塔 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は交流型冷却塔の下部水槽に係るものである。

この種の冷却塔においては、循環する水を充填材に散布
し、外気と接触させることにより、接触と気化の潜熱に
よって鉄水を冷却している。

ところが外気と接触させるため、外気中に含まれる塵埃
によって水が汚れ、下部水槽内に溜り、水の循環回路中
に流入し、これらの機器を損傷したり、熱交換率を低下
させるおそれがある。

そこで、この考案は、これら塵埃等の不純物が循環回路
中に混入しないように、下部水槽の底面に沈澱するこよ
うにすると共に、この水槽底面の清掃が容易にできるよ
うにするためのものである。

この考案は交流型冷却塔の下部水槽は、落し込み水槽と
これに連なる傾斜底板からなり、各熱交換用充填材部の
下部に位置する傾斜底板は落込み水槽側が低位で、下部
水槽側壁が高位に形成してあり、かつこの傾斜底板と落
し込み水槽との境界部には堰板が起立させてあって、こ
の傾斜底板の前記堰板際には泥取出口が設けてあり、こ
の傾斜底板上の高位側位置には、洗滌用水供給口が設け
であることを特徴とする冷却塔である。

今この考案を図示の代表的な実施態様に基づいて説明す
る。

図において、１０は交流型の冷却塔であって、通常外筐
１１の相対する二側壁のほぼ全面が外気取入グリル１２
となっており、この内側に充填材１３がそれぞれ装備し
てあり、それぞれの充填材１３が装備しである上部には
散水装置１４が設けてあり、充填材１３の下側には下部
水槽１５が設けである。

この下部水槽１５の形状は、落し込み水槽１７とこれに
連なる傾斜底板１８とよりなり、傾斜底板１８は外壁側
が高位で、該落し込み水槽１７側が低位に形成され、該
傾斜底板１８の上位に前記充填材１３が位置している。

従って、一対の充填材で挾まれた空間１９部分の下部は
、前述の落し込み水槽１７となっており、落し込み水槽
１７とその両側の傾斜底板１８との境界部には頂部が外
方に折曲った堰板２０が起立させである。

前述の落し込み水槽１７と傾斜底板及び外壁１６とは一
体成形であっても、また第２図に示すように、別個に成
形されたものを、ボールド、ナツト、その地核着剤など
適当な固着手段で一体としたものでもこの考案としては
何ら変わない。

前述の堰板２０寄りの傾斜底板１８の最低位の部位には
、沈澱泥を取出すための性成出口２１が設けてあり、傾
斜底板１８の高位寄には、洗滌用水供給口が、この傾斜
底板１８の上方に設けである。

第１図、第２図に示す実施態様においては、前記外壁１
６を貫通したパイプ２２によって形成されており、この
パイプ２２は、それぞれの傾斜底板１８に対し、少なく
とも１個宛あればよいが、数個づつ並列的に設けること
もある。

第３図に示す実施態様においては、外壁１６に沿って平
行かつ水平方向に設けた洗滌用水散水パイプ２３に穿設
した多数の洗滌用水供給孔２４によって前記供給口が形
成されている。

第４図に示す実施態様においては、外壁１６に設けられ
た洗滌水供給樋２５の側面乃至底面に穿設した散水孔２
６によって、前記供給口が形成されている。

前記空間１９は通常、修理及び清掃作業者が入れる程度
の空間体積を有しており、この上部には排気口２７及び
送風機２８が設けである。

この装置に性成出口２１を閉じ水張りをし、平常運転す
る場合下部水槽の水位は、前述の堰板２０の頂よりも若
干高いところとして運転する。

このようにして運転すれば、この考案の装置においては
、充填材１３の表面を流下する水と接触する外気中の塵
埃なども水と共に流下して、下部水槽１５中の傾斜底板
１８部分に一旦流れ落ち、この部分からそれぞれ堰板２
０を越えて、水は落ち込み水槽１７部に流れ込み、順次
循環する。

このように充填材１３部から流下した水は、先ず傾斜底
板１８と堰板２０及び側壁で囲まれた部分に一旦溜られ
るから、この間に水中に含まれる土砂粉末、粉塵などの
不純物は泥状となって沈澱し、その為パイプを通じて、
他の部分に不純物が搬送されることは極めて少なくなる
。

殊に堰板２０の頂は傾斜底板１８側に折曲げであるもの
においてはその効果はより顕著である。

次に長期間使用（例えば半年、１年）した結果、傾斜底
板１８部に不純物が溜れば、落し込み水槽１７部の水を
抜き、かつ性成出口２１も開けて、汚れ水を排水する。

而して、空間１９部分に作業者が入り、適当な清掃用具
例えば長い柄のデツキブラシによって、傾斜底板１８面
上を洗う。

この場合、洗滌用水供給口より、水道水などを流せば、
この供給口は、傾斜底板１８の高位側であるから汚れた
傾斜面を洗滌するのが容易で、汚濁液は性成出口より排
水でき、清掃が容易となる。

しかし汚濁液が、落し込み水槽に流れ込むおそれがない
。

第２図に示すパイプ２２には予め水道管を接続しておき
、コックや弁を開いて供給するものでも、また、清掃を
するときだけ、水道ホースを挿入するものでもよい。

洗滌水用供給口が多数あるものにおいては洗滌水がシャ
ワーのように供給されるため、洗滌作業が更に容易とな
る。

また第３図、第４図のように散水パイプや樋を設けたも
のにおいては、洗滌水がシャワーのように供給できるだ
けでなく、下部水槽内に凹凸が少なく、清掃する場合に
清掃具の移動が容易で洗滌しやすい。

【図面の簡単な説明】

面に示すものはこの考案に係るものであり、第１図はこ
の考案の代表的な実施態様の線図的縦断正面図、第２図
は落し込み水槽の一部拡大断面図、第３図は洗滌用散水
パイプを設けた他の実施態様の一部縦断面図、第４図は
洗滌用散水樋を設けた更に別の実施態様の一部縦断面図
である。 図において、１０・・・・・・交流型冷却塔、１１・・
・・・・外筐、］２・・・・・・外気取入グリル、１３
・・・・・・充填材、１４・・・・・・散水装置、１５
・・・・・・下部水槽、１７・・・・・・落し込み水槽
、１８・・・・・・傾斜底板、１９・・・・・・空間、
２０・・・・・・堰、２１・・・・・・性成出口。

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）交流型冷却塔の下部水槽は、落し込み水槽とこれ
   に連なる傾斜底板からなり、各熱交換用充填材部の下部
   に位置する傾斜底板は落込み水槽側が低位で、下部水槽
   側壁が高位に形成してあり、かつこの傾斜底板と落し込
   み水槽との境界部には堰板が起立させてあって、この傾
   斜底板の前記堰板際には泥取出口が設けてあり、この傾
   斜底板上の高位側位置には、洗滌用水供給口が設けであ
   ることを特徴とする冷却塔。
2. （２）前記洗滌用水供給口は、高位側下部水槽側壁を貫
   通したパイプによって形成しであることを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の冷却塔。
3. （３）前記洗滌用水供給口は多数並列的に設けであるこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の冷
   却塔。
4. （４）前記洗滌用水供給口よ該傾斜底板上位側の側壁内
   面に沿って設けた水平な散水パイプに並列的に設けであ
   ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載
   の冷却塔。
5. （５）前記洗滌用水供給口は、該傾斜底板の上位側の側
   壁に設けた水平な洗滌用水供給樋の下面乃至側面に並列
   的に多数段けであることを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の冷却塔。