JPS5930274Y2 - エンジンマウンティング用防振ゴム装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車等の車輌に於てエンジンを車体に装着ス
るためのエンジンマウンティング用防振ゴム装置に係る
。

□エンジンマウンティング用防振ゴム装置は、従
来一般に、互いに向かい合った壁部を有する第−及び第
二の枠体と、前記第−及び第二の枠体間に設けられたゴ
ム状弾性材の公振層とを有し、更に前記吸振層の剪断方
向の変形を低減すべく、前記吸振層の少なくとも両外側
部に隔置して前記第一の枠体に設けられ各々該第−の枠
体より前記第二の枠体へ向けて延びた第−及び第二のス
トッパ壁部と、前記第−及び第二のストッパ壁部の外周
部に各々隔置して前記第二の枠体に設けられ該第二の枠
体より前記第一の枠体へ向けて延びた第三及び第四のス
トッパ壁部とを有している。

第１図は上述の如き一般的な防振ゴム装置の一つの使用
例を示している。

防振ゴム装置１，２はエンジン３の両側部に設けられ、
該エンジンをフレーム４に取付けている。

エンジン３が第１図にて示矢方向に回転するとすると、
そのエンジンの急発進等によりロールすると、一方の防
振ゴム装置１は第２図に示されている如く変形する。

即ち、防振コム装置１はエンジンのロールにより曲げモ
ーメントを受け、その一方では圧縮され、他方の側では
引張される。

上述の如き変形が生じると、図示されている如く、一方
のストッパ壁部５が吸振ゴム層６に食込み、その防振ゴ
ム層に損傷を与え、吸振ゴム層の亀裂を招来する原因に
なる。

またこの時、他方のストッパ壁部７がこれと共働する相
手側のストッパ壁部８より外れるおそれがある。

本考案は従来の防振ゴム装置に於ける上述の如き欠点に
鑑み、ストッパ壁部が吸振ゴム層に損傷を与えることが
なく、且ストッパ壁部が互いに外れることがないよう改
良された防振ゴム装置を提供することを目的としている
。

本考案は上述の如き防振ゴム装置に於て、第一のストッ
パ壁部が第二のストッパ壁部に比して短いことを特徴と
する防振ゴム装置によって達成される。

本考案による防振ゴム装置は第一のストッパ壁部が曲げ
モーメント作用下に於て圧縮側に位置し、第二のストッ
パ壁部が引張側に位置するよう取付けられれば良い。

以下に添付の図を参照して本考案を実施例について詳細
に説明する。

第３図は本考案による防振ゴム装置の一つの実施例を示
す縦断面図である。

図に於て、１０及び１１は枠体を示しており、これらは
互いに向かい合った壁面１０ａ及び１１ａを有するよう
に構成されている。

枠体１０と１１との間にはゴム状弾性材によって構成さ
れた吸振層１２が形成されている。

との吸振層のゴムは両端部にて前記枠体に加硫接着され
ている。

枠体１０にはナツト部材１３によって取付用ボルト部材
１４が取付けられており、この取付用ボルト部材１４は
ナツト部材１５、平ワツシヤ１６、ばねワッシャ１７と
共働して枠体１０をストッパ部材１８と共に車輌のフレ
ーム１９に固定するようになっている。

また枠体１１には取付用ボルト部材２０が取付けられて
おり、この取付用ボルト部材２０はブラケット部材２１
．ばねワッシャ２２、ナツト２３を介して図示されてい
ないエンジンに連結されるようになっている。

ストッパ部材１８はカップ状をなし、吸振層１２の外側
に隔置され、枠体１０より枠体１１へ向げて延びた環状
のストッパ壁部１５′を有している。

また、枠体１１はその両側に折曲形成されたストッパ壁
部１１ｂ及び１１ｃを有している。

このストッパ壁部１１ｂ及び１１ｃはストッパ壁部１５
′の外側に隔置され、第二の枠体１１より第一の枠体１
０へ向けて延びている。

ストッパ壁部１１ ｂ ｔ １１ ｃの内側にはゴム状
弾性体が加硫接着されている。

ストッパ壁部１１ｂ及び１１ｃは互いに等しい長さを有
しているが、ストッパ壁部１５′はこれがストッパ壁部
１１ｂに係合する部分がストッパ壁部１１ｃに係合する
部分より短くなっている。

即ち、この実施例に於てはストッパ壁部１５′は斜断さ
れた端面を有している。

上述の如き構成からなる防振ゴム装置は、ストッパ壁部
１５の短い方が曲げモーメント作用下にて吸振層１２が
圧縮される側に来るように取付けられれば良い。

エンジンのロールにより吸振層１２に曲げモーメントが
作用しても、そのとき吸振層が圧縮される側にあるスト
ッパ壁部１５′は短くなっているからこれが吸振層１２
に食込むことがなく、また引張側のストッパ壁部１５′
は長くなっているからこれがストッパ壁部１１ｃとの係
合より外れることがない。

以上に於ては、本考案を特定の実施例について詳細に説
明したが、本考案はこれに限られるものではなく、本考
案の範囲内にて種々の実施例が可能であることは当業者
にとって明らかであろう。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般的な防振ゴム装置の一般的な使用例を示す
説明図、第２図は防振ゴム装置の曲げモーメントによる
変形状態を示す説明図、第３図は本考案による防振ゴム
装置の一つの実施例を示す縦断面図である。 １．２・・・防振ゴム装置、３・・・エンジン、４・・
・フレーム、５・・・ストッパ壁部、６・・・吸振ゴム
層、７゜８・・・ストッパ壁部、１０，１１・・・枠体
、１２・・・吸振層、１３・・・ナツト部材、１４−・
取付用ボルト部材、１５・・・ナツト部材、１５′・・
・ストッパ壁部、１６・・・平ワツシヤ、１７・・・ば
ねワッシャ、１８・・・ストッパ部材、１９・・・フレ
ーム、２０・・・ＪＭｉ用ボルト部材、２１−・ブラケ
ット部材、２２・・・ばねワッシャ、２３・・・ナツト
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 互いに向かい合った壁部な有する第−及び第二の枠体と
   、前記第−及び第二の枠体間に設けられたゴム状弾性材
   の吸振層と、前記吸振層の少なくとも両外側部に隔置し
   て前記第一の枠体に設けられ各々該第−の枠体より前記
   第二の枠体へ向けて延びた第−及び第二のストン？く壁
   部と、前記第−及び第二のストッパ壁部の外周部に各々
   隔置して前記第二の枠体に設けられ該第二の枠体より前
   記第一の枠体へ向けて延びた第三及び第四のストッパ壁
   部とを有し、前記第一のストッパ壁部は前記第二のスト
   ッパ壁部に比して短いことを特徴とするエンジンマウン
   ティング用防振ゴム装置。