JPS5928623Y2 - ジヤツク - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ジャックの改良に関するものである。

従来のジャックにおいては、絶縁ハウジングのプラグ挿
入孔に設けられているピンコンタクトは、基部が絶縁ハ
ウジングを貫通して絶縁ハウジングの外に導出され、こ
の導出部分を端子板の孔に通した後、押し開いて加締め
付けしていた。

しかしながら、このような構造では、部品点数が多くな
る上に、組立てがめんどうになり、且つ加締め作業が必
要となり、コスト高になる欠点があり、さらにピンコン
タクトと端子板との接触不良を起す欠陥があった。

そこで、一端側をコンタクト部となすと共に、他端側を
端子部となし、かつ中間部にピン抑え部を施した円柱状
の丸ピンを一体成形し、この丸ピンをプラグ挿入孔側よ
り挿入し、絶縁ハウジングのピン孔に圧入すると共に、
このピン孔より外部に導出した端子部を絶縁ハウジング
の後面に沿って折曲げることでピン抑え部と端子部とで
絶縁ハウジングを挾持し、丸ピンを固定したジャックが
考えられた。

しかし、このような構成のジャックは丸ピンの端子部を
絶縁ハウジングの後面に間隙なく沿わせることが不可能
なため、プラグの挿抜を繰返すうちに丸ピンにがたつき
が生じることになる。

また、丸ピンの折曲げ加工が困難であって、結局製作コ
ストが安くならない欠点があった。

本考案の目的は、部品点数が少なくなり、組立てが容易
となり、コストダウンを図ると共に、ピンコンタクトの
端子板との接触不良をなくすようにしたジャックを提供
するにある。

以下本考案を図面を参照して詳細に説明する。

第１図および第２図に示すように本実施例のジャックは
絶縁ハウジング１を有し、この絶縁ハウジング１には円
形のプラグ挿入孔２が設けられ、このプラグ挿入孔２に
隣接して絶縁ハウジング１内にはスイッチング室３が形
成されている。

そして、前記絶縁ハウジング１のピン孔５には弾性材製
板状体を円筒状に形成したピン形コンタクト端子１０が
圧入配設されている。

このピン形コンタクト端子１０はその先端部にスリット
１１を有する砲弾状部１２を形成し、中間部に切り起し
係止片部１３と拡開部１５とでピン抑え部を形成し、後
端部に端子部１４を形成したものである。

また、絶縁ハウジング１には固定接点端子６が貫挿され
ている。

すなわち、この固定接点端子６はその固定接点部６Ａが
前記スイッチング室３に導出され、その端子部６Ｂが外
部に導出されている。

さらに、絶縁ハウジング１には可動バネ接点端子７が貫
挿されている。

すなわち、この可動バネ接点端子７の一端側の可動バネ
接点部７Ａは前記固定接点部６Ａと接離可能なように前
記スイッチング室３内に配設され、可動バネ接点端子７
の他端側の端子部７Ｂは固定接点端子６の端子部６Ｂと
並列となるように外部に導出されている。

そして、前記可動バネ接点端子７の中間部は前記ピン形
コンタクト端子１０の砲弾状部１２に接近するようにプ
ラグ挿入孔２側に突出し、その自由端部７Ａｔはバネ作
用により固定接点部６Ａに接触している。

このように構成したジャックのピン形コンタクト端子１
０は絶縁ハウジング１のピン孔５に絶縁ハウジング１の
後面側より貫挿され、ピン抑え部の拡開部１５をピン孔
５の端縁に圧入させると共に、絶縁ハウジング１の係止
段部１７に切り起し係止片部１３．１３を係合させて組
立られるものである。

このようなジャックは、プラグがプラグ挿入孔２に挿入
されると、プラグの内側コンタクトがピン形コンタクト
端子１０の砲弾状部１２をスリット１１の間隙をなくす
ように締付は嵌合することになり、ジャックとプラグと
が確実に接触することになる。

また、プラグの外側コンタクトが可動バネ接点部７Ａに
接触し、可動バネ接点部７Ａをスイッチング室３側に後
退させ、これにより自由端部７Ａｔが固定接点部６Ａか
ら離れて固定接点端子６と可動バネ接点端子７とは電気
的にオフとなる。

以上説明したように本考案に係るジャックにおいては、
一端側を被弾状部となすと共に、他端側を端子部となし
、かつ中間部にピン抑え部を有する弾性材製板状体を円
筒状に形成したピン形コンタクト端子を絶縁ハウジング
のピン孔に圧入し、ピン抑え部の切り起し係止片部と拡
開部とで絶縁ハウジングを挾持固定する構造としたので
、部品点数が少なくなり、組立てが容易になり、コスト
ダウンを図ることができると共に、従来のような端子板
とピンコンタクトとの接続不良のおそれをなくしたもの
であり、またピン形コンタクト端子の砲弾状部の中間部
が膨出して形成されているために、プラグが確実に接触
するばかりでなく、プラグが不用意に抜けてしまうこと
もなくなるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るジャックを示したもので、第１図は
その一実施例を示す断面図、第２図はピン形コンタクト
端子を示す正面図である。 、１・・・・・・絶縁ハウジング、２・・・・・・プラ
グ挿入孔、５・・・・・・ピン孔、１０・・・・・・ピ
ン形コンタクト端子、１２・・・・・・砲弾状部、１３
・・・・・・切り起し係止片部、１４・・・・・・端子
部、１５・・・・・・拡開部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 弾性材製板状体を円筒状に形成することにより一端側よ
   りプラグの内側コンタクトと接触するようにスリットを
   有する砲弾状部を、絶縁ハウジングの係止段部に係合す
   るように切り起し係止片部を、プラグ挿入孔に対応した
   位置に穿設された絶縁ハウジングのピン孔の外部端縁に
   係合するように拡開部を、および該ピン孔より外部に導
   出するように端子部をそれぞれこの順で一体成形により
   ピン形コンタクト端子を形成し、このピン形コンタクト
   端子を前記ピン孔に圧入嵌合すると共に、前記切り起し
   係止片部と拡開部とで前記絶縁ハウジングのピン孔を両
   面より挾持することによって前記ピン形コンタクト端子
   を固定させたことを特徴とするジャック。