JPS5921931B2 - サ−メツト系合金と超硬合金との分離方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 近年、我国においては省資源化が強ぐ要望され、タング
ステンに関しても超硬合金スクラップからタングステン
を経済的に回収することが考えられている。

一般に、超硬スクラップとして回収され易いものにはス
ローアラニー工具用の超硬合金があるが、これらのスク
ラップの中にサーメット系合金が混入している場合が殆
んどある。

サーメット系合金にはＷが入っていないだけでなく超硬
合金に有害なＮｉやＭｏが入っており、これらが混入し
たスクラップを原料として製造した再製粉にはＮｉやＭ
ｏが混入し、これを超硬合金とした場合、極端な性能劣
化を来たす。

又、これらの超硬スクラップからＷを化学的に抽出する
場合でもＷとＭｏの分離工程の採用を必要とし、精錬、
公害防除費等の面で非常に不利となる。

従って、原料スクラップの状態で超硬合金とサーメット
系合金とを効率よく選別できればこれらのスクラップを
よシ有効に再利用することが可能となる。

本発明はこのような問題点を解決したもので、サーメッ
ト系合金と超硬合金との比重の違いを利用して両者を高
能率に分離し得る方法を提供するにある。

サーメット系合金として現在市販されているものの比重
は４〜６であ択一方、超硬合金は一番比重の低いもので
も１０以上であり、殆んどが１２以上である。

このようなサーメット系合金と超硬合金との大きな比重
差を利用し、この間の比重を持つ融体中に両者を投入す
れば比重分離が可能となるが、常温でこの範囲の比重を
持つ融体は見当らない。

そこで本発明は、金属の融体を利用することによってこ
れを解決し、合金の組成を選ぶことによってサーメット
系合金と超硬合金とを比重分離させることのできる任意
の比重の融体を造ることを可能としたものである。

本発明方法に使用する融体として特にＢｉ、Ｓｎ。

Ｐｂ等の共晶融体を利用すれば、ｉｏｏ℃前後で融液を
造ることができ、これらの融体の比重は全てサーメット
系合金の比重と超硬合金の比重との間にある。

又、最近ではサーメット系合金と超硬合金との中間組成
を持つ合金も市販されておシ、これらの合金の比重は７
前後であって、これらの合金による適当な比重の金属融
体を選ぶことによシ本発明方法によってサーメット系合
金と超硬合金とを分離させることが可能となるものであ
る。

このように本発明のサーメット系合金と超硬合金との分
離方法は、比重５〜１２の一種又は二種以上の金属単体
又は合金の融体中にサーメット系合金と超硬合金を投入
して比重分離させることを特徴とするものであるから、
原料スクラップの状態で種々の組成のサーメット系合金
とｗｃ系超超硬合金を簡単且つ効率良く分離させること
ができ、しかも単体金属又は合金を利用することによっ
て取扱い容易な所望の比重を有する金属融体を簡単に得
ることができるからサーメット系合金と超硬合金との比
重分離作業が確実に能率良く行い得るものである。

又、本発明方法にＰｂ、Ｓｎ、Ｂｉ、Ｚｎ等の金属を使
用すれば、低温度の融体が得らゎ、特にＢｉ。

Ｓｎ、Ｐｂ等の共晶合金を使用すればｉｏｏ’ｃ前後の
低い温度でサーメット系合金と超硬合金との選別処理が
行えるものである。

実施例 Ｂ１５０％、５ｎ２５％、ｐｂ２ｓ％からなる合金を約
１２０℃に加熱溶融し、その表面に酸化防止のための流
動パラフィンを浮かせ、この溶液中に適宜大きさのサー
メット系合金とを投不した。

その結果、サーメット系合金は全て浮き、超硬合金は全
部沈下して容易に１ｏｏ％分離させルコとができた。

この時の合金の融点は約ｉｏｏ’ｃ、比重は９．７であ
った。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 比重５〜１２ ｉｌｏ。 である一種又は二種以上の金属単体又は合金の融体中に
   サーメット系合金と超硬合金を投入して比重分離させる
   ことを特徴とするサーメット系合金と超硬合金との分離
   方法。