JPS5921687B2 - オ−ステナイトステンレス鋼の極深絞り加工法 - Google Patents

オ−ステナイトステンレス鋼の極深絞り加工法

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JPS5921687B2
JPS5921687B2 JP53051034A JP5103478A JPS5921687B2 JP S5921687 B2 JPS5921687 B2 JP S5921687B2 JP 53051034 A JP53051034 A JP 53051034A JP 5103478 A JP5103478 A JP 5103478A JP S5921687 B2 JPS5921687 B2 JP S5921687B2
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ultra
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はオーステナイトステンレス鋼の極深絞り法に関
するものである。
金属材料の深絞リプレス加工は通常メカニカルプレス或
いは油圧プVスを用いて室温にて行なわれるが、深絞り
成形性はフランジ部の変形抵抗とポンチ頭部付近の破断
部の破断力の兼ねあいによつて決まり、前者はなるべく
小さく、後者はなるべく大きいほど深絞り性は向上する
そして金属材料は、軟鋼の青熱脆性などの動的歪時効が
生ずる場合を除くと、一般に高温で加工するほど変形強
度が低下する。したがつて、深絞り加工に際して1フラ
ンジ部を加熱する、或いは2フランジ部を加熱すると同
時にポンチ頭部を冷却する、などの手段を講じることに
よつて、通常の室温加工に比較して、フランジ変形抵抗
を減少させ、破断危険部の破断力を増大させることがで
きるから(この条件を実現させるためには2の方法がよ
り好ましぃが、1の方法でもポンチ部は室温に自然放置
されるから或る程度実現可能である。)、深絞り性を向
上させることができる。これらの方法は温間加工法或い
は加熱・冷却深絞り加工法と名づけられ、従来よりアル
ミニウムやマグネシウムおよびそれらの合金、軟鋼など
に適用されている。
この加工法は原理的にステンレス鋼にも適用可能であり
、そのことを示唆した文献・資料があり、その後若千の
特許出願もなされている(たとえば特開昭50−137
861号公報参照)。しかしながら、SUS3O4やS
US3Olに代表されるオーステナイトステンレス鋼は
周知のように加工によつてマルテンサイト変態を生じ、
これが加工温度に強く依存するから、単純に温間加工法
もしくは加熱冷却深絞り加工法を適用するだけでもある
程度の効果をあげられるのは事実であり上掲公報にも言
及されているが、それだけではな}この種ステンレス鋼
の特質を十分引き出してその加工性を飛躍的に向上させ
ることは困難であ石iかりでなく、工業的規模で実際操
業を行なう場合に作業能率、環境、製造コスト上の不都
合が出来することは避けられない。
本発明は種々の実験の結果に基く新規な技術思想を背景
にして、オーステナイトステンレス鋼の特質を十分利用
することにより格段の深絞り性向上を実現したもので、
とくに現場作業上の実際的な難点をも回避することに成
功したのである。
すなわち、まず成分組成と結晶粒度から下記の(0式に
よつて算出されるオーステナイト安定度指標Md,O(
0.30の引張真歪を与えたとき試料全体積の50(!
)がマルテンサイトに変態する温度◎を意味し、この値
が大きいほどマルテンサイトが生じやすい。
)が−40〜+40℃であるオーステナイトステンレス
鋼の薄板素材を用いる必要がある。Md3O=551−
462(C%+N%)−9。
2Si%一8.1Mn%−13.7Cr%−29.0(
Ni%+CU%)−18.5M0$−68(Nb+Ti
%+Ta%)−1.42(ASTMG.S.N.−8.
0) ・・・・・・・・・(4)そしてこの素
材のMd3Oの値に対応して、ブレス加工時のダイスお
よびブランクホルダー部の温度Tf5を第1図の折線A
BCDおよびEFGHとの間に設定保持すると同時にポ
ンチの頭部・側部の温度TbC)をTfに応じてTf−
100≦T,≦Tf−30・・・・・・・(支)に設定
保持し、かつブレス・ストローク速度を600m/分以
下に規制する。
加え、加工時の潤滑剤として、 ほう酸トリメチル、ほう酸トリエチル、メチルボロン酸
、エチルボロン酸などの有機ほう素化合物を主成分とし
、アルキルスルホン酸塩、ポリエチレングリコール脂肪
酸エステルのうちからえらんだ水溶性界面活性剤を添加
した組成物を用いる。
上記有機ほう素化合物は、空気中の湿分による加水分解
の反応の下でプランク表面に数密なほう酸よりなる潤滑
膜を形成する。この加水分解反応を助長させるとともに
潤滑性能にも寄与させるため水溶性界面活性剤の添加量
は、1〜10%を好適とする。
第2図には、上述の規制条件に従う絞り加工に適合する
金型構成を示し、図中1はインナーストローク、2はイ
ンナーホルダー、3はアウターストローク、4はアウタ
ーホルダー、5はしわ押え、6はしわ押えプレート、7
はダイス、8はダイスホルダー、9はポンチ、10はサ
ンプル、11はボルスタペツド、12はノツクアクトで
あり、13は加温媒体、そして14は冷却媒体である。
以下に本発明法を構成する諸条件の限定理由を作用効果
並びにそれをもたらす原因とともに説明する。まずMd
3Oを−40〜+40℃の範囲に限定したのは次の理由
による。
第3図は、第2図に示したところに訃いてダイおよびブ
ランクホルダー部の温度Tfを100℃、ポンチの頭部
・側部の温度Tを20℃に一定とpしたときの200×
270?長四角の筒体成形を施す際、絞り深さの通常法
の成績に対する増加量Δh(m)をMd3OVCついて
整理した実験結果である。
これかられかるようにΔhはMd,Oが一40〜+40
℃の範囲内での変化が大きく、Md3O〈−40℃もし
くはMd3O〉+40℃ではほとんど変化しない。この
ことはTfとT,の条件を変えても同様であつた。した
がつてMd3Oとしては加工性の観点から少なくとも−
40℃以上にすべきであるが、+40℃より高いと、成
分組成上製調圧延工程でδフエライトが生じやすくなる
ばかりでなく、Tfもさらに高温にしなければならない
などの不都合が生ずるので−40〜+40℃の範囲にす
るのが実用の観点で必要である。
第3図の結果が得られた原因であるが、Md3Oく−4
0℃では鋼のオーステナイト相があまりにも安定にすぎ
るので加工誘起マルテンサイト変態の温度依存性を有効
に利用することができない。
一方Md3O〉+40CVC.しても加熱によるフラン
ジ部の変形抵抗の低下と冷却によるポンチ接触部の強度
増加の程度がともにMd3O=40℃の場合と同様で一
定状態になり、ちようど鋼がMd3O=−40〜+40
℃に当るオーステナイト安定度を有するときに上記変形
抵抗と強度がMd3OltC.対して変化し、そのため
に第3図のようなΔhの変化が生じたのである。さて、
このようなオーステナイト安定度を有する鋼に極深絞り
加工性を付与するにはダイ卦よびブランクホルダーの温
度Tf、ポンチの頭部・側部温度T.並びにプレス・ス
トローク速度に上p記のごとき限定条件を付さなければ
ならない。
特にTfとT,は材料のMd3Oに対応した値とする必
要がありこの点についての実験の結果を整理して示す第
1図の斜線領域内に規定される。図中折線HGFEの低
温側の限界温度は、素材のそれぞれのMd3Oの値に応
じて変形抵抗を低下させるために、成形中にフランジ部
に生ずる加工誘起マルテンサイト量を少なくとも10%
以下に抑えるための限界条件として定めた。第4図はT
f−40,60,80℃の場合のマルテンサイト発生量
の変化をMd3OVC対して示したものであるが、これ
かられかるようにMd3Oの値が高いほどマルテンサイ
トが生じやすくなるのでTfをより高くする必要を生じ
るのである。ここにマルテンサイト量を10%以下にす
ることは後述するように置割れの防止のためにも必要な
条件である。
また、折線ABCDの高温側の限界温度は、変形抵抗を
低減するには高温のほうが好ましく、その材料のMd点
(それ以上ではいかに加工してもマルテンサイト変態を
生じない上限の温度で、実験結果によればMd(C)Z
Md3O+150に定めたいところであるが(Md点以
上になるとマルテンサイト変態が起こらないから変形抵
抗の低下も非常に小さくなる。
)、Tfが高くなるにしたがい第5図に示すようにフラ
ンジ残り量の異方性が増加することが知見されたのであ
る。ここでΔt(Twn)Vcより、長四角筒体の絞り
加工を行なつたときの長辺部、短辺部}よびコーナー部
フランジ残り量を、それぞれ4,tL,およノび4とし
た場合、Δt=4−(TL,+4)/2で求められる異
方性パラメータをあられすものとして、Δtがあまり大
きくなるとフランジ部の2次加工がやりにくくなるばか
りでなく、素材の寸法を大きくしなければならなくなる
ので材料歩留が低下し、加工性も阻害されることになる
第5図はMd3O:リ一40,10,40℃の例である
が、種々なMd3Oの値を有する素材についてΔt≦4
0Tmとなる上限温度を定めた結果が第1図の折線AB
CDで示した限界である。この高温側限界温度は各素材
のMd点よりも低く、従つてエネルギー・コストの点か
らも望ましい次にポンチの頭部・側部の温度Tは、上記
P Tfとの関連VC}いて、Tf−100≦Tp≦Tf−
30の範囲に規定される。
すなわち、第1図を参照すればTfの温度範囲は第6図
のように表わされる。
上述のごとくTfは材料のオーステナイト安定度に対応
して定められるから、T の適正値も同様にオーステナ
イトゝ p安定度に支配される。
このようにポンチ接触部温度を材料やフランジ部温度に
応じて制御するのは次の2つの理由によるoまずポンチ
頭部、とくにポンチ肩部近傍を第6図に示すようにフラ
ンジ部より低温に保持するのは、プレス加工中になるべ
く材料を加工硬化させて成形破断力を増すことにより成
形性の向上を計るためである。
これはフランジ部を加熱して変形抵抗を減少させるのと
は逆のアクシヨンであり、低温変形でのマルテンサイト
変態による材料の硬化を利用するのがよいのである。次
にポンチ側部をも温度制御する理由?この部分(特にダ
イス肩部に近いところ)はダイス面としわ押え面の間で
温間加工された材料が絞り加工の進行とともにダイス肩
部より流入することにより構成される部位であるから、
材料は始め第.1図に示す比較的高温下で変形を受け、
次いでこれより低温度下に第6図に示すように変形を受
ける。
すなわち、変形温度に関していわば2段階の加工履歴を
経るわけである。このようにオーステナイトステンレス
鋼が高温変形に続いて低温変形を受けると、単に高温変
形もしくは低温変形のみの場合に比べて著しく延性が向
上し、均一変形しやすくなり、形状凍結性が改善される
ばかりでなく、ポンチ肩部の板厚減少が緩和されるので
上述の加工硬化による破断力の増大と相俟つて深絞り性
が大幅に向上することが知見されたのである。
プレス加工に}いてかかる2段階加工によつてもたらさ
れる優れた作用効果の原因は次のとおりである。
オーステナイトステンレス鋼が通常の室温加工に}いて
も比較的良好な深絞り性を示すのは加工の進展とともに
マルテンサイトが誘起されるため通常の加工に比べてマ
ルテンサイトがこまかく均一に分散した2相混合組織が
得られ、そのため歪の伝播性に優れ、延性破壊に対する
抵抗力も増大し、上記したような形状凍結性並びに深絞
り性の向上がもたらされるのである。
したがつて、このような作用効果を有効に発揮せしめる
には成形体の側壁部を構成することとなる材料が望まし
い温度履歴を経ることが絶対に必要である。
これを満足する条件としてプレス・ストローク速度60
0Tm/分以下が設定された。
速度がこれより大きいと第2段階の材料温度が十分低下
する余裕がなく、如上の効果はもたらされ得られない。
さて、第6図に?いてTの適正温度範囲の上〜
P限PQ並びに下限RSの限定理由
は次のと訃りである。
すなわちT,が上限温度PQよりも高いと、ダイス肩部
流入時の温間加工によつて準備された内部欠陥へのマル
テンサイトの変態の駆動力が十分でないため、材料のも
つ変形能が満足に発揮されない。
また下限温度RSよりも低いと、上記変態の駆動力があ
まりにも大きすぎ、マルテンサイトが過剰に発生しその
分散状態の均一性も損なわれるので、形状凍結性と深絞
り性の向上はあまり期待できなくなるからである。以上
述べた限定条件のもとVCあ一ける温間深絞り加工は下
記の潤滑剤の使用を前提とする。
すなわち潤滑剤は薄板と使用金型との間の滑り面上、す
なわち材料が常温以上に加熱される部分に用いられるか
ら、潤滑性能とともに十分な耐熱性が第1に具備されな
りればならない。しかしながら本発明法に基づく深絞り
力旺を工業的規模で行なうにはこれらの性能を満たすだ
けではなお不十分であつて、これらに加え、作業性、塗
布・乾燥性、安全・衛生性、加工後除去処理性(水洗性
)、そして価格などすべて満足のいくものである必要が
ある。たとえば二硫化モリプデンや二硫化タングステン
は十分な耐熱性を有し、プレス潤滑剤として高温潤滑性
も良好で、実験室規模であれば本発明法による極深絞り
加工を遂行することは一応可能であるが、作業能率が極
端に悪くて塗布性や衛生面でも問題があり、さらに加工
後きわめて除去しにくいことから連続プレス作業にはま
つたく不向きである。
またビニル系の種々の固型フイルム類にも十分耐熱性を
有するものがあり、その潤滑性能にもみるべきものもあ
るが、作業性がよくなく加工後の除去も面倒であり、価
格も高く工業化には多くの困難を伴う。このような諸観
点から、発明者らは上掲のいずを遂行するには、空気中
の湿分による加水分解の反応の下にプランク表面に緻密
なほう酸よりなる潤滑膜を析出形成することとなる有機
ほう素化合物を主成分とし、ここに加水分解反応による
潤滑膜の形成を助成するとともに潤滑性の増強自体にも
役立つ水溶性界面活性剤を添加した組成物を潤滑剤とし
て使用するのが最善であることを見いだした。
この潤滑性の組成についてはすでにのべたと}りである
。この潤滑剤は主成分がほう酸であるから第1図の温度
範囲では十分な耐熱性を有するのはもちろん潤滑性能も
二硫化モリブデンなどに比べて遜色なく十分な深絞り性
を具現することが可能であるばかりか、とくに空気中の
湿分、またときに鋼板表面に付着している水分によつて
加水分解を起すから、潤滑剤組成物の塗布後直ちに乾燥
して適切な潤滑膜を形成し、しかも加工終了後は水洗の
みできわめて容易に除去されるのでステンレス鋼のプレ
ス加工にはまことに都合がよいわけであつて、特に作業
能率の点で上記二硫化モリブデンや固型フイルムなど従
来剤に比べてはるかに優れ、安全・衛生面でも問題はな
く、かつ安価に入手することができる。
次に本発明法の実施例について説明する。
実施例 1 第1表は本発明法による実施例を従来法と比較して示し
たものである。
すなわち、屋1〜6が本発明の実施例、屋12〜15が
従来法による比較気また黒7〜11はさきに掲げた5項
目からなる発明の加工条件のうちいずれか一つの条件範
囲から逸脱している参考例である。そしてこの成形試験
は、200X270聴長四角形絞り型を用い、第2図に
示した複動油圧プレスにて行なつた。
素材の加熱と冷却は七れぞれ油循環方式ち・よび水冷方
式によつた。
素材の板厚は1.0Tmとし、しわ押え力150t0n
1潤滑剤は比較のためにステンレス鋼のプレス加工に多
用されているジヨンソン社の水性固型潤滑剤(JW8O
O)と、本発明に従い加水分解によつてほう酸を鋼板表
面に析出することとなるほう素化合物を含む潤滑剤とし
て、ほう酸トリメチル(10%)、ポリエチレングリコ
ール脂肪酸エステル(5(F6)、メタノール/1,1
,1−トリクロロエタン(85%)の混合剤(記号A)
による成績の比較である。
これらの条件下でSUS3O4,R3O4UD(特開昭
52−117227号公報に開示のCu添加深絞り用鋼
)、SUS3Ol,SUS3O9Sを従来法で絞り加工
したときの絞り深さは、R3O4UD以外は100m7
!L前後である。
R3O4UDのみ175mまで絞れたが、室温加工であ
るためフランジの硬度が385と高く、2次加工性に難
点を生ずる。そしてSUS3Olの場合、プレス割れを
生じない絞り深さで加丁を止めて室温放置すると置割れ
を生じた。
他方、本発明法に従い、これら各鋼種(本発明の要請す
るMd3OVC関する規範を逸脱するSUS3O9Sは
除いた。
)を絞り加工した結果によれば、SUS3O4,R3O
4UD訃よびSUS3Olとも、すべて絞り抜け(絞り
深さ200憇で割れ発生なし)の成績を得た。そして側
壁のそりとフランジの硬度は従来法より小さく、置割れ
はまつたく生じなかつたし、フランジの異方性も絞り深
さが深いわりにいずれも小さい。そして黒6は140℃
という高温で加工された関係上8−7TfSiと若干大
きいフランジ異方性を示したが、所要の40調以下には
}さまつている。
これらに対し、本発明法の規範条件を一部で満たさない
場合の参考例を黒7〜11VCついてみると、屋7はS
US3O9Sの例でMd3Oが低すぎるため本発明法の
効果が十分現出されない。jl).8〜11はいずれも
SUS3Olの例であるが、結果は屋7と同様であり、
とくに屋11では潤滑剤として従来法と同じJW8OO
を用いたため、高温での潤滑性能が著しく劣化し、従来
法より絞り深さが小さくなつた。▲11の潤滑剤をたと
えば二硫化モリプデンや耐熱性のビニールフイルムとす
れば絞り抜かすことはできるが、前述したような作業上
の種々の不都合を生じる不利がある。実施例 2潤滑剤
B(ほう酸トリエチル(10%)、アルキルスルホン酸
塩(5%)、メタノール/1,1,1トリクロロエタン
(85%))を使用して実施例1と同様の深絞り成形を
行つたところ第1表と略々同等な結果が得られた。
実施例 3 潤滑剤C(メチルポロン酸(10%)、ポリエチレング
リコール脂肪酸エステル(5%)、メタノール/1,1
,1トリクロロエタン(85C!)))を使用して実施
例1と同様の深絞り成形を行つたところ第1表と略々同
等な結果が得られた。
実施例 4潤滑剤D(エチルボロン酸(10%)、ポリ
エチレングリコール脂肪酸エステル(5(fl))、メ
タノール/1,1,1トリクロロエタン(85%))を
使用して実施例1と同様の深絞り成形を行つたところ第
1表と略々同等な結果が得られた。
以上から、本発明法で規制した加工条件を満足する場合
に従来法に比較して格段に優れた絞り加工性ど形状凍結
性、そして2次加工性や耐置割れ性が得られ、ブレス作
業条件も何ら従来法に劣るものではないことが知られる
。な訃、上記の潤滑剤の使用態様は、水を含まず常温で
使用し、その塗布は刷毛、スプレー、口ールコータなど
の方法でできる。
除去は水より望ましくは温水で洗浄することにより行う
。本発明法を工業的規模で遂行するには従来設備に加熱
・冷却のための若干の設備を付加する必要があるが、そ
れらはさして複雑・高価なものではなく、それを設備す
ることによる如上の優れた作用効果に加えて、置割れが
完全に防止されるゆえ、たとえばSUS3O4からSU
S3Olへの材料変更によるコストダウンが可能になる
ことを考慮すると、生産価格の点からも十二分に採算が
とれるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図はオーステナイト安定度指標Md3Oとダイス}
よびブランクホルダー部適正温度条件の関係を示す図表
、第2図はプレス、金型各部の詳細を示す断面図、第3
図はダイス}よびブランクホルダー部温度を100℃、
ポンチ頭部}よび側壁部温度を20℃にしたときの通常
の室温加工時の成形深さの増加量とオーステナイト安定
度指標の関係を示す図表、第4図はダイス}よびプラン
クホルダ―部を種々の温度に加熱して絞り加工したとき
ダイス肩部に発生したマルテンサイト量とオーステナイ
ト安定度指標Md3Oの関係を示す図表、第5図は加工
後のフランジ残り幅の異方性を表わすパラメータΔtと
ダイス}工びプランクホルダ一部温度との関係を種々の
オーステナイト安定度Md3Oを有する材料について示
した図表、第6図はポンチ頭部訃よび側壁部の適正温度
範囲のダイス}よびブランクホルダー部温度による変化
を示図表である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 成分組成および結晶粒度により下記式(1)で算出
    されるオーステナイト安定度指標Md_3_0(℃)が
    −40〜+40℃であるオーステナイトステンレス鋼の
    薄板を素材とするプレス加工に際し、ダイスおよびブラ
    ンクホルダ部の温度Tf(℃)をを上記薄板素材のMd
    _3_0の値に応じて第1図の折線ABCDと同EFG
    Hとの間の範囲内に設定保持すること、ポンチの頭部・
    側部の温度T_p(℃)を、下記式(2)の範囲内に設
    定保持すること、プレスストローク速度を600mm/
    分以下に規制することおよび、薄板素材と加工用金型と
    の間の滑り面上に、有効成分としてほう酸トリメチル、
    ほう酸トリエチル、メチルボロン酸、エチルボロン酸な
    どの有機ほう素化合物の1種または2種以上を含有しア
    ルキルスルホン酸塩、ポリエチレングリコール脂肪酸エ
    ステルのうちから選んだ水溶性界面活性剤を添加した潤
    滑剤を適用すること、の結合になることを特徴とするオ
    ーステナイトステンレス鋼の極深絞り加工法。 記 Md_3_0=551−462(C%+N%)−9.2
    Si%−8.1Mn%−13.7Cr%−29.0(N
    i%+Cu%)−13.5Mo%−68(Nb%+Ti
    %+Ta%)−1.42(ASTMG.S.N−3.0
    )・・・(1)T_f−100≦T_p≦T_f−30
    ・・・(2)
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