JPS5918901Y2

JPS5918901Y2 - ドアヒンジの取付構造

Info

Publication number: JPS5918901Y2
Application number: JP10777379U
Authority: JP
Inventors: 英明赤星; 照男橋本
Original assignee: マツダ株式会社
Priority date: 1979-08-04
Filing date: 1979-08-04
Publication date: 1984-05-31
Also published as: JPS5625168U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、キャブオーバ型車両等においてアウターピラ
ーとインナーピラーとにより閉断面を構成するピラーに
ドアを支承するドアヒンジの取付構造の改良に関するも
のである。

従来、この種のドアヒンジの取付構造としては、第７図
に示すように、アウターピラーａ１とインナーピラーａ
２とで構成される閉断面のピラーａ内に、一方が開口す
るボックス型の形状であって該開口部ｂ１の上辺および
下辺を延長し、該延長部を略直角に折曲げて形成された
フランジｂ２．ｂ３を有する□ヒンジ補強部材すを、上
記フランジｂ２．ｂ３をインナーピラーａ２に当接せし
めるとともに上記開口部ｂ１と対向する底面ｂ４をアウ
ターピラーａ１に当接せしめて配置し、該ヒンジ補強部
材すとドアを支承するヒンジＣとをアウターピラーａ１
を挾持してピラーａに固定する一方、上記ヒンジ補強部
材すのフランジｂ２．ｂ３をインナーピラーａ２にスポ
ット溶接等により固着するとともに、フロアｄの端部に
形成されたフランジｄ工を内側からインナーピラーａ２
に溶接等により固着して、ヒンジＣの取付部分を補強す
るようにしたものが提案されている。

しかしながら、上記従来の取付構造においては、図示の
如く剛性の高いフロアｄのインナーピラーａ２との溶接
位置とヒンジ補強部材すのインナーピラーａ２との溶接
位置とが上下にずれて、フロアｄとヒンジ補強部材すと
が相対応した位置で一体に結合されていないため、ドア
の開閉時等に生ずる捩り力によって剛性の高いフロアｄ
の溶接位置を中心とする捩りモーメントが生じて、ピラ
ーａ（インナーピラーａＺ）が仮想線で示す如く大きく
捩れるという問題があり、このピラーａの捩れに対して
剛性の高いフロアｄが補強作用を十分に果たさず、補強
構造上不利であるという欠点てあった。

本考案はかかる点に鑑みてなされたものであり、フロア
とヒンジ補強部材とを相対応した位置でインナーピラー
に固着することにより、剛性の高いフロアをピラーの捩
りに対して十分に補強作用を行わせてその補強効果を高
めたドアヒンジの取付構造を提供し、よって上記従来の
欠点を解消することを目的とするもので゛ある。

以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明
する。

第１図ないし第５図において、１はキャブオーバ型トラ
ックのドア、２はアウターピラー３とインナーピラー４
を各々両側端に設けたフランジ３ａ、４ａにて溶接によ
って一体に固着することにより閉断面を構成するピラー
であって、ドア１の２箇所にドア側ヒンジ５をボルト６
によって固定するとともに、該ドア側ヒンジ５に対して
ピラー２（アウターピラー３）の２箇所にヒンジ７を
ボルト８によって固定し両ヒンジ５，７を枢軸９で回動
自在に結合することにより、ドア１をピラー２の２箇所
にて開閉自在に支承するように構成されている。

そして、上記ドア１の支承部分（ヒンジ７の取付部分）
において、１０はヒンジ補強部材であって、第３図に示
すように一方が開口するボックス型の形状であって該開
口部１０ａの上辺を延長し該延長部を略直角に折曲げ
て形威されたフランジ１０ｂを有するもので、該ヒンジ
補強部材１０はそのフランジ１０ｂがインナーピラー
４に当接するとともに開口部１０ａと対向する底面１
０Ｃがアウターピラー３に当接するようにピラー２内
に配置され、該ヒンジ補強部材１０の底面１０Ｃと上
記ヒンジ７とはアウターピラー３を挟持してピラー２に
ボルト８により一体に固定されている。

また、１１はフロアであって、該フロア１１の側端部１
１ａ付近はその端縁が上記ヒンジ補強部材１０の上辺
に対向するように上方に傾斜し、且つ該側端部１１ａ
の端縁にはフロア１１をインナーピラー４に固定するた
めのフランジ１１ｂが垂直方向に形威されて、該フロ
ア１１のフランジ１１ｂと上記ヒンジ補強部材１０の
フランジ１０ｂとがインナーピラー４を挾んで相対応
した位置に配置され、該位置でこれら三部材を、内側か
ら当接したスポット溶接ガン１２およびアウターピラー
３に開設された窓部３ｂから挿入されたスポット溶接ガ
ン１３によって一体に固着されている。

尚、１４はドア１の閉時該ドア１の外面と一連になるよ
うに設けられたフロントパネル、１５および１６はキャ
ビン全体の強度を補強する補強部材である。

尚、また、第５図の×印は溶接箇所を示したものである
。

したがって、上記実施例においては、ドア１の開閉時等
に生じる捩り力によってピラー２に捩れが生じようとし
ても、フロア１１のフランジ１１ｂとヒンジ補強部材
１０のフランジ１０ｂとがインナーパネル４を挟持し
て相対応して固着されていることにより剛性の高いフロ
ア１１が上記捩れに対して該捩れを阻止するように作用
するため、ピラー２の捩れの発生を防止し、捩れに対し
て強固なものとなる。

また、第６図は本考案の他の実施例を示し、上記実施例
（第１図ないし第５図）ではヒンジ補強部材１０の開口
部１０ａの上辺にフランジ１０ｂを設けたのに代え、
ヒンジ補強部材１０′の開口部１０’ａの下辺を延長し
該延長部を略直角に折曲げて形成されたフランジ１０’
ｂを設けた例であり、それに伴ってフロア１１′の側端
部１１′ａを下方に傾斜させて、その端縁に上記フラン
ジ１０′ｂと相対応するフランジ１１′ｂを形威し、両
フランジ１０’ｂ。

１１′ｂをインナーピラー４を挟持して相対応させて一
体に固着したものであり、３’ｂはヒンジ補強部材１０
’のフランジ１０’ｂをインナーピラー４にスポット溶
接するためにアウターピラー３に開設した窓部である。

その他の構成は上記実施例（第１図ないし第５図）と同
一であり、同一の部分については同一の符号を付してそ
の説明は省略する。

本例においても、フロア１１′のフランジ１１′ｂとヒ
ンジ補強部材１０′のフランジ１０’ｂとを相対応した
位置でインナーピラー４に固着したことにより、上記実
施例と同様に、フロア１１′の剛性を有効に活用するこ
とができ、捩れに対して強固なドアヒンジ取付構造とな
る。

以上説明したように、本考案によれば、フロアとヒンジ
補強部材とを相対応した位置でインナーピラーを固着し
たことにより、高剛性であるフロアの剛性を有効に活用
して捩れに対する強度を高めることができるので、捩れ
に対し強固なドアヒンジ取付構造を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第６図は本考案の実施態様を例示し、第１
図はキャブオーバ−型車両の前部を示す側面図、第２図
は第１図のＩＩ −ＩＩ線断面図、第３図はヒンジ補強
部材の斜視図、第４図は第２図のＩＶ−ＩＶ線断面図、
第５図は要部の模式説明図、第６図は他の実施例を示す
第４図に相当する断面図、第７図は従来例を示す概略図
である。１・・・ドア、２・・・ピラー３・・・アウターピラ
ー、３ａ・・・フランジ、３ｂ・・・窓部、４・・・イ
ンナーピラー４ａ・・・フランジ、５・・・ドア側ヒ
ンジ、６・・・ボルト、７・・・ヒンジ、８ボルト、９
・・・枢軸、１０゜１０’・・・ヒンジ補強部材、１０
ａ、１０’ａ・・・開口部、１０ｂ、１０’ｂ・・・フ
ランジ、ＩＯＣ，１０’Ｃ・・・底面、１１．１１’・
・・フロア、１１ａ、ｌｌ’ａ・・・端部、１１
ｂ、ｌｌ’ｂ−７ランジ、１２．１３・・・スポット
溶接ガン、１４・・・フロントパネル、１５．１６・・
・補強部材。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

アウターピラーとインナーピラーとにより閉断面を構成
するピラーにドアを支承するドアヒンジの取付構造にお
いて、一方が開口するボックス型の形状であって該開口
部の上辺又は下辺を延長し、該延長部を略直角に折曲げ
て形成されたフランジを有するヒンジ補強部材を上記フ
ランジがインナーピラーに当接するとともに上記開口部
に対向する底面がアウターピラーに当接するように上記
ピラー内に配置して、該ヒンジ補強部材とドアを支承す
るヒンジとをアウターピラーを挾持してピラーに固定す
る一方、フロアの端部に該フロアをインナーピラーに固
定するためのフランジを形成し、該フロアのフランジと
上記ヒンジ補強部材のフランジとをインナーピラーを挾
持して相対応させて固着したことを特徴とするドアヒン
ジの取付構造。