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デリック装置を利用した帆走装置

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JPS5916993B2

Japan

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English
Inventor
卓也 曾我部
Current Assignee
KURUSHIMA GURUUPU KYODO GIJUTSU KENKYUSHO KK

Worldwide applications
1980 JP

Application JP55138573A events
Expired

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は船舶のガイレス型のデリック装置に帆を張り
、操帆およびデリックの操縦に支障がないように装備し
、船舶の航行に対して有効に利用できる風が吹けば帆を
使用し、無風時や逆風時には使用しないようにして、エ
ンジンで走ることを主とし、帆走を併用することにより
省エネルギ一対策とするものであり、また、現在のデリ
ック装置に帆走装置を装備して荷役時の邪魔にならない
ことを目的とするものである。
従来の荷役装置併用の帆走装置は、操帆に人手と時間が
かかるということと、荷役装置の邪魔になるという欠点
を有し、エンジンに頼っていた為に開発されなかった。
しかし、最近省エネルギーとして帆船が見直され、デツ
キクレーンを兼用した帆走装置が考えられているが、装
置が大掛かりであり重量が重くなり、船体自身の重心が
上り船舶として不利であった。
さらに、デッキクレーンの荷役時には帆走装置が邪魔さ
なり、そして操帆時にはデツキクレーン装置が邪魔にな
るという相対的な欠点を有していた。
この発明は、このような従来の装置の欠点を鑑みて発明
するに至ったものである。
この発明の構成を図面を用いて説明すると、第1図およ
び第2図に示すように、船体甲板上の船体舷側間に門型
のデリックポスト1を立設し、該デリックポスト1の中
間部にデリックブーム2の基部を枢着させたグースネッ
クブラケット5が支持台3に保持され、デリックブーム
2の先端はシーブ8,8′を設けており、デリックポス
ト1の両端のシーブ9,9′の間を二本のガイトッピン
グ索4.4′で張設してあり、デリックブーム2はトッ
ピングウィンチ10およびガイウィンチ11より、俯仰
、旋回を行うようになっている。
該デリックポスト1の頂部の中央部には、セイルポスト
6を設け、該セイルポスト6の頂部にはシーブ12が吊
着されている。
そして、デリックブーム2は、セイル13を杭張するた
めにガイトッピング索4,4′によって水平に保持され
ており、該デリックブーム2の上面にはセイル巻取装置
7が設けられている。
セイル13の形状は、はぼ直角三角形をしていて、合成
繊維の布製であり、デリックブーム2の上面のセイル巻
取装置7のセイル巻取ドラム14にセイル13の底辺を
巻着するようになっている。
そして、セイル13の他辺15,16は頂点17で収束
させ、索具22を該頂点17に取り付けている。
該索具22はセイルポスト6の頂部のシーブ12および
デリックポスト6に設けた中継シーブ18を介して、ウ
ィンチドラム19で巻着するようになっている。
さらに詳しくセイル巻取装置7について、第3図を用い
て説明すると、デリックブーム2の上面にはセイル13
の底辺の長さを持つセイル巻取ドラム14が回転自在に
配設され、該セイル巻取ドラム14の回転軸に歯車等に
よる減速機21を介してエアーモータ等の回転モータを
連結し、該セイル巻取ドラム14に回転力を伝達し、索
具22に張力をかけなからセイル13を巻き取り格納す
るようになっている。
また、セイル13を張った時には、ウィンチドラム19
にはブレーキを掛は索具22を固定し、風圧によってセ
イル13が弛まないようになっている。
次に、風圧によっての水平に保持されたデリックブーム
2の浮き上がりを防止する装置について説明すると、デ
リックブーム2は操帆時には舷側にそれぞれ最大約60
度までの作動範囲を必要とするものであり、風の方向お
よび船舶の進行方向によって適宜デリックブーム2の方
向を変換するようになっており、デリックブーム2が作
動範囲内で上昇することを防止し、常に水平にデリック
ブーム2が移動するようになっている。
さらに、作動範囲について、第4図Aおよび第4図Bを
用いて説明すると、デリックブーム2が舷側約60度ま
で振り出した時の船幅25とデリックブーム2の交点に
、H型ビーム26を渡し、両端を固定させる。
また、デリックブーム2をグースネック3を中心にして
旋回させた場合、デリックブーム2が船体の中心部にあ
る時と約60度舷側部に振り出した時の船首尾方向の距
離差(1)をデリックブーム2の旋回に追従して移動す
るような装置を設けている。
該追従する装置について、第5図Aおよび第5図Bを用
いて説明すると、デリックブーム2の下面にアングルパ
ー27の歯を向合せに間隙をもたせて溶着し、該アング
ルパー27の間にローラ28を嵌装して、適宜の長さの
スイベル付のロッドまたは鋼索等の連結具30によって
、下方のローラ29と連結し、ローラ29は船体横方向
に渡したH型ビーム26を滑動するようになっており、
一定の垂直距離を保って水平にデリックブーム2は旋回
するようになっている。
上述したように、この発明はデリック装置の空所いわゆ
るデリックポストを底面とした場合、デリックブームの
先端からデリックポストへ索取りされたガイトッピング
索とデリックブームの間に形成される三角錐の空間にほ
ぼ直角三角形のセイルを張り、該セイルの底辺はデリッ
クブームの上面のセイル巻取り装置のセイル巻取ドラム
に巻着され、該セイルの頂点はデリックポストの上端に
立設したセイルポストの頂部に吊着したシーブを介して
索具で張設されており、荷役時には、セイルがデリック
ブームの上面のセイル巻取ドラムに巻きとられコンパク
トに格納され、デリックブームの俯仰並びに旋回には支
障せず、また、帆操時にも該空間を利用しているのでセ
イルはガイトツピンク索に邪魔にされる恐れもなく、さ
らに、セイルの旋回角度いわゆるデリックブームの旋回
角度はガイトッピング索をガイウィンチの作動によって
容易に角度変換することができるようにしているので、
デリック装置の荷役能力を低下させることなく、通常航
海中使用しないデリック装置を帆走装置として利用し、
推進のための燃料の節約に寄与する等、省エネルギ一対
策として顕著な効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の全体の装置を正面図で略示したもの
である。 第2図はこの発明の全体の装置を側面図で略示したもの
である。 第3図はこの発明のセイル巻取装置を部分図で略示した
ものである。 第4図Aは、この発明のデリックブームの移動範囲(軌
跡)とH型ビームの固定位置を平面図で略示したもので
ある。 第4図Bは、この発明のデリックブームの移動(軌跡)
とH型ビームの固定位置を正面図で略示したものである
。 第5図Aはこの発明のデリックブームの浮上り防止装置
を正面図で略示したものである。 第5図Bはこの発明のデリックブームの浮上り防止装置
を側面図で略示したものである。 主なる記号、1・・・・・・デリックポスト、2・・・
・・・デリックブーム、7・・・・・・セイル巻取装置
、13・・・・・・セイル。

Claims (1)
Hide Dependent

  1. 【特許請求の範囲】 1 ガイレス型のデリック装置の門型のデリックポスト
    1を底面としてデリックブーム2と二本のガイトッピン
    グ索4,4′が形成する三角錐の空間にほぼ直角三角形
    のセイル13を設け、前記セイル13の底辺はデリック
    ブーム2の上面のセイル巻取装置7により巻着され、セ
    イル13の頂点17は索具22によって前記デリックポ
    ストの上端に立設したセイルポスト6の頂部に吊着した
    シーブ12および前記デリックポストに備えた中継シー
    ブ18を介してウィンチドラム19に巻着されており、
    前記デリックブーム2下面には浮き上りを防止する装置
    を有していることを特徴とするデリック装置を利用した
    帆走装置。 2 セイル13はほぼ直角三角形をしており、合成繊維
    の布製とした特許請求の範囲第1項記載のデリック装置
    を利用した帆走装置。 3 セイル巻取装置7はデリックブームの上面にセイル
    13の底辺の長さを持つセイル巻取ドラム14の両端を
    回転自在に軸着すると共に前記セイル巻取ドラムの回転
    軸端には減速機を介してエアーモータ等の回転モータ2
    0を連結し、前記セイル13の頂点17の索具22に張
    力をかけながら、前記セイル巻取ドラム14で前記セイ
    ル13の底辺を巻き取るようにした特許請求の範囲第1
    項記載のデリック装置を利用した帆走装置。 4 浮き上りを防止する装置は、デリックブーム2の作
    動範囲を作動するようになっており、前記デリックブー
    ム2の下面にアングルパー27の歯を向合せに間隙をも
    たせて溶着し、前記アングルパー27間にローラ28を
    嵌装して適宜の長さの連結具30によって下方のローラ
    29と連結し、船体横方向に渡したH型ビーム26を滑
    動するようにした特許請求の範囲第1項に記載のデリッ
    ク装置を利用した帆走装置。