JPS5915632B2 - 抗生物質の精製法 - Google Patents

抗生物質の精製法

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JPS5915632B2
JPS5915632B2 JP8713082A JP8713082A JPS5915632B2 JP S5915632 B2 JPS5915632 B2 JP S5915632B2 JP 8713082 A JP8713082 A JP 8713082A JP 8713082 A JP8713082 A JP 8713082A JP S5915632 B2 JPS5915632 B2 JP S5915632B2
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Description

【発明の詳細な説明】 10本発明は、シデロケリン(Siderocheli
n)の精製法に関し、さらに詳しくは、式、、H″N−
□ 。
、、で示されるシデロケリンを非イオン性の多孔性スチ
レン系樹脂に吸着し、次いで、これを該抗生物質を溶解
し得る有機溶媒と水との混合溶剤で溶出することを特徴
とする、該抗生物質の精製法に関20する。
シデロケリンは、グラム陽性菌類、グラム陰性菌類、マ
イコプラズマ及びトリコモナス等に対して活性を有し、
また鉄イオンと強いキレート作用を有する抗生物質とし
て近年開示された化合物で25ある〔例えば、特開昭5
6−34680号公報又はザ・ジャーナル・オブ・アン
チビオテイクス(THEJOURNALOFANTIB
IOTICS)vol、34、慮7、791〜799頁
〕。
これらの公知文献によると、シテロケリン生産30能の
あるノカルジア属に属する微生物を栄養培地に接種し、
培養せしめ、培養物から菌体等の固型物を除去処理をし
た培養液を濃縮した後、該抗生物質を溶解し得る有機溶
媒を用いる抽出法により該抗生物質を回収している。3
5−方、本発明者らもノカルジア属に属する微生物の生
産する抗生物質を検索する過程において、ノカルジア属
に属する、MG254−CF5菌株もまた上記シデロケ
リンを生産することを見い出した。
さらに、本発明者らは、MG254−CF5菌株の培養
液からのシデロケリン採集法について検討した結果、該
抗生物質は、含有液を濃縮処理すると容易に天然型シデ
ロケリン〔2,4−Trans−3,4−ジヒトロー4
−ヒドロキシ−5−(3−ヒドロキシ−2−ピリジニル
)−4−メチル−2H一ピロール一2−カルボキサミド
、以下「シデロケリンA」という〕の2,4一位がCi
s型に変化したジアステレオマ一(以下「シデロケリン
B」という)になることを見い出した。このシデロケリ
ンBはシデロケリンAに比し活性が低いため、当該抗生
物質の製造法において、シデロケリンAから同Bへの異
性化が生起しない精製法の開発が望まれていた。本発明
者らはシデロケリンAがその水溶液から非イオン性の多
孔性スチレン系樹脂に、かなりの高選択性をもつて吸着
され、さらに吸着されたシデロケリンAは該抗生物質を
溶解し得る有機溶媒と水との混合溶剤で溶出することに
より、高収率で、しかも、ジアステレオマ一であるシデ
ロケリンBを副生することなく回収できることを見い出
し、本発明を完成した。本発明の方法に適用できるシデ
ロケリンA含有物は、シデロケリンAを含む水溶液であ
れば混在する化合物の種類を選ばないが、実質的な意味
を考慮すると、該抗生物質の生産に係る培養液を好適な
ものとして挙げることができる。
また、本発明で使用される非イオン性の多孔性スチレン
系樹脂としては、スチレンージビニルベンゼンの共重合
体からなり、シデロケリンAを吸着し得るものであれば
樹脂の種類を問わないが、該抗生物質の吸着に選択性を
付与するためには前記共重合体の比表面積が150〜1
000C9の範囲で、かつ気孔率40〜6501)及び
最多類度細孔径10〜1000オングストローム並び骨
格密度1.05〜1.26g/mlが好適に用いられる
この種の吸着剤の例としては、商品名ダイヤイオンLl
Ol同HP−20、同HP−30、同HP−40及び同
HP−50(それぞれの比表面積は501.37rI/
9、718w1/9、570イ/9、705TI/9及
び590w1/f!;最多頻度細孔径200人〜100
0λ)(三菱化成工業株式会社製)並びにアンバーライ
トXAD−2及びXAD−4(それぞれの比表面積30
0m″/9及び784イ/9;平均孔径は90λ及び5
0A)(ローム・アンド・ハース社製)が挙げられる。
本発明の方法において、上記樹脂に該抗生物質を吸着さ
せた後、これからの該抗生物質の溶出に用いられる溶剤
としては、アセトン、メタノール、アセトニトリル、ジ
メチルスルホキシドなどの溶媒又はこれらと水の混合物
の混合比を適宜調整して用いるのがよいが、水一有機溶
媒の糸で、有機溶媒の含有率が直線的に増大する、いわ
ゆるクレージェット法によるのが、発酵培養液のような
多成分系から該抗生物質を分離回収する場合には望まし
い。
ちなみに本発明で用いた培養液にはそれ自体公知のリス
トセチン抗生物質が混在する。以上によつて回収された
シデロケリンAは、使用目的に応じて、再結晶その他の
方法によつて精製してもよい。本発明の方法に用いられ
る発酵培養物は、前記の公知文献(特開昭56−346
80号公報参照)に記載の方法に準じて調製できるか、
本発明者らによつて見い出されたMG254−CF5菌
株を栄養培地で培養することによつても調製できる。
すなわち、ノカルジア属に属する微生物の培養により抗
生物質の生産に適した、それ自体公知の炭素源、窒素源
、無機塩などの同化できる栄養源にMG254−CF5
菌株を接種して、好気的に増殖させることによつて生産
される。かかる栄養源としては、例えば、ぶどう糖、グ
リセリン、麦芽糖、庶糖、糖蜜等の炭水化物や、大豆油
、落花生油などの油脂、脂肪類の如き炭素源;ペプトン
、肉工キズ、大豆粉、綿実粉、乾燥酵母、コーンスチー
ブリカ一、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウム、硫酸ア
ンモニウムなどの窒素源;燐酸二カリウム、食塩、炭酸
カルシウムなどの無機塩が使用でき、必要により微量金
属、例えば硫酸マグネシウム、塩化マンガンなどを添加
することができる。また、栄養培地は培養に先立ち殺菌
することができ、この殺菌の前又は後で、培地のPHを
4.5〜8.5の範囲、特にPH6.5〜7.0の範囲
に調節するのが有利である。かかる栄養培地でのMG2
54−CF5菌株の培養は原則的には一般のノカルジア
属に属する菌株による抗生物質の製造において通常使用
されている方法に準じて行うことができる。
通常好気的条件下に培養するのが好適であり、撹拌しな
がら及び/又は通気しながら行うことができる。また、
培養方法としては静直培養、振盪培養、通気攪拌を伴な
う液内培養のいずれも使用可能であるが液内培養が有利
である。使用しうる培養温度はシデロケリンA生産菌の
発育か実質的に阻害されず、シデロケリンAを生産し得
る範囲であれば特に制限されるものではなく、一般に1
8〜35℃好ましくは26〜30℃の範囲内の温度が好
適である。
培養は通常シデロケリンAが充分に蓄積するまで継続す
ることができる。
その培養時間は、培地の組成や培養温度により異なるが
、通常120〜360時間の範囲である。なお、これら
の培養条件は使用する培地組成その他に応じて、当業者
であれば簡単な実験により最適条件を決定することがで
きる。かくして培養物中に蓄積されたシテロケリンAは
、主として菌体外に存在するので有利には培養後、済過
または遠心分離等によつて菌体を除去することにより、
本発明の方法に供しうる培養液を調製することができる
上記に使用したシテロケリンAの生産菌は、昭和54年
7月、微生物化学研究所において構内の土壌より分離さ
れた放線菌で、MG254{F5の菌株番号が付された
その菌字的性質は次の通りである。1形態 MG254−CF5株を光学顕微鏡及び電子顕微鏡によ
り、菌糸の形態、分裂方式を観察すると、ストレプトミ
セスと同様な太さの真直ぐでよく伸長した気菌糸がみら
れる。
しかし、典型的な胞子の着生がみられず、又、特異的な
ジグザグ様の気菌糸の伸長が随所にみられる。基中菌糸
は桿菌または球菌状に分断し、きわめて多形性である。
グラム染色は陽性、抗酸性である。2各種培地における
生育状態 色の記載について〔〕内に示す標準は、コンテイナ一・
コーポレーシヨン・オブ・アメリカのカラー・ハーモニ
一・マニユアル(COntainerCOrpOrat
lOnOf,Anlerica(7)COlOrhar
mOnymanual)を用いた。
(1)シユクロース・硝酸塩寒天培地(27℃培養)無
色〜うす黄〜にぶ黄〔21c.G01d〕の発育上に、
うつすらと日の気菌糸を着生し、溶解性色素はみとめら
れない。
(2)グルコース・アスパラギン寒天培地(27℃培養
)うす黄〜うす黄だいだい〔21c.H0neyG01
d〕〜灰昧オリーブ〔111,Lt01iveDrab
〕 の発育上に、白の気菌糸をわずかに着生し、溶解性
色素はみとめられない。
(3)グリセリン・アスパラギン寒天培地(ISP一培
地5,27℃培養)うす黄だいだい〔21c.H0ne
yG01d〕〜暗いオリーブ〔1n1,DK011ve
〕の発育上に、うつすらと白の気菌糸を着生し、溶解性
色素はみとめられない。
(4)スターチ・無機塩寒天培地(ISP一培地4,2
7℃培養)無色〜うす黄茶〔21e.Mustard〕
〜にぶ黄〔2ne,MustardG01d〕の発育上
に、うつすらと白の気菌糸を着生し、溶解性色素はみと
められない。
(5)チロシン寒天培地(ISP一培地7,27℃培養
)無色〜うす黄だいだい〔21c,H0neyG01d
〕〜にぶ黄〔2p9,MustardG0Id〕の発育
上に、白の気菌糸をわずかに着生し、溶解性色素は培養
後10日目頃からうすピック〜うす赤紫色をおびる。
(6)栄養寒天培地(27℃培養) うす黄〜うす黄だいだい〔21c.H0neyG01d
〕にぶ黄〔2neMustardG01d〕の発育上に
、白の気菌糸をわずかに着生し、溶解性色素はみとめら
れない。
(7)イースト・麦芽寒天培地(ISP一培地2,27
℃培養)無色〜うすだいだい〔3gc.LtTan〕〜
暗い黄だいだい〔3ne.T0pa幻の発育上に、うつ
すらと白の気菌糸を着生し、溶解性色素はみとめられな
い。
(8)オートミール寒天培地(SP一培地3,27℃培
養)無色〜うす黄〜うす黄だいだい〔2gc.Bamb
00〕の発育上に、うつすらと白の気菌糸を着生し、溶
解性色素はみとめられない。
(9)グリセリン・硝酸塩寒天培地(27℃培養)無色
〜うす黄だいだい〔2gc.Bamb00〕〜にぶ黄〔
2ne.MustardG01d〕の発育周辺にうつす
らと白の気菌糸を着生し、溶解性色素はみとめられない
。Uスターチ寒天培地(27℃培養) 無色〜うす黄だいだい〔21c.H0neyG01d〕
の発育上に、うつすらと白の気菌糸を着生し、溶解性色
素はみとめられない。
11)リンゴ酸石灰寒天培地(27℃培養)無色〜うす
黄〜にぶ黄〔211e.Mustard〕の発育上に、
うつすらと白の気菌糸を着生し、溶解性色素はみとめら
れない。
Uセルロース(Fi紙片添加合成液、27℃培養)無色
の発育上に、培養後7日目頃からうつすらと白の気菌糸
を着生し、溶解性色素はみとめられない。
(自)ゼラチン穿刺培養 単純ゼラチン培地(20℃培養)では、無色〜うす黄だ
いだいの発育上に、白の気菌糸を着生し、培養後13日
目頃からうすピック〜にぶ赤紫の溶解性色素を産生する
グルコース・ペプトンゼラチン培地(27℃培養)では
、無色〜うす黄〜にぶ黄の発育上にうつすらと白の気菌
糸を着生し、溶解性色素はみとめられない。
(自)脱脂牛乳(37℃培養) 発育は無色〜うす黄だいだい〜にぶ黄だいだいで、気菌
糸は着生しない。
溶解性色素もみとめない。3 生理的性質 (1)生育温度範囲 スターチ・イースト寒天(可溶性澱粉1.0%、イース
トエキス0.2%、紐寒天3.0%、PH7.O〜7.
2)を用い、20℃、24℃、27℃、30℃、37℃
、50℃の各温度で試験の結果、50℃を除いてそのい
ずれの温度でも生育したが、最適温度は30℃〜37℃
付近と思われる。
(2)ゼラチンの液化(15(f)単純ゼラチン、20
℃培養;グルコース・ペプトン・ゼラチン・27℃培養
)単純ゼラチン、グルコース・ペプトン・ゼラチン培地
共に培養後3日目頃から液化が始まりその作用は中等度
〜弱い方である。
(3)スターチの加水分解(スターチ・無機塩寒天培地
及びスターチ寒天培地、何れも27℃培養)何れの培地
においても水解性はみとめられない。
(4)脱脂牛乳の凝固、ペプトン化(脱脂牛乳、37℃
培養)培養後5日目に凝固が完了し、同時にペプトン化
が始まり、培養後21目頃にはほとんど完了する。
その作用は中等度〜強い方である。(5)メラニン様色
素の生成(トリフトン・イーストプロス、ISP一培地
1;ペプトン・イースト・ 寒天、ISP一培地6;チ
ロシン寒天、SP一培地7、何れも27℃培養)何れの
培地においてもメラニン様色素の生成はみとめられない
(6)炭素源の利用性(プリドハム・ゴトリーブ寒天培
地、ISP一培地9、27℃培養)D−グルコース、L
−アラビノース、D一キシロース、D−フラグドーズ、
イノシトール、D−マンニトールを利用してよく発育し
、L−ラムノース、ラフイノースは利用しない。
又、シユクロースはおそらく利用しないと思われる。(
7) リンゴ酸石灰の溶解(リンゴ酸石灰寒天、27℃
培養)培養後3日目頃から発育周辺のリンゴ酸石灰を溶
解し、その作用は強い方である。
(8)硝酸塩の還元反応(1%硝酸カリ゛含有ペプトン
水、ISP一培地8,27℃培養)陰性である。
以上の性状を要約すると、MG254−CF5株は顕鏡
下で基中菌糸は桿菌または球菌状に分断し、真直ぐに伸
長した気菌糸には典型的な胞子の形成はみとめられない
又グラム染色陽性で、抗酸性である。種々の培地で、う
す黄〜うす黄だいだい〜にぶ黄の発育上に、うつすらと
白の気菌糸を着生し、溶解性色素はほとんど産生しない
が、チロシン寒天培地(ISP一培地7)、単細ゼラチ
ン培地では紫色味をおびる。メラニン様色素は何れの培
地においても陰性であり、蛋白分解力は中等度〜強い方
で、スターチの水解性はみとめられない。MG254−
CF5株は、リシバリエら (LichivalieretcInternatiO
naljOurnalO.fSystematicBa
cteriOlOgy.20巻、435頁、1970)
の提唱する細胞壁タイプのA型を示し、メソ一2,6−
ジアミノピメリン酸と細胞壁の糖成分としてアラビノー
ス、ガラクトースを有し、りポーズも多少有しているこ
とが確められた。
さらに薄層クロマトグラフイ一法により脂質としてLC
M−A(りヒト・キヤラクタリステイツク・オブ・ノカ
ルデイア)は認められなかつたが、全菌体をガスクロマ
トグラフイ一法(0kami9Y,M.Hamada・
AndN.Ueda:PrOc.lstInt.COn
fer.CultureCOiie一CtiOns,H
.IizukaandT.Hasegawa(Ed)U
niv.TOkyOPress.TOkyO,l97O
,P457)で試験した結果、Cl4,Cl5,Cl6
の脂肪酸が検出された。この成績は以前当研究所におい
て試験したNOcardiabrasillensis
4O4lOFM83)、NOcardiabrasil
iensis4O55(IFM89)等と脂肪酸のパタ
ーンが同一であり、ノーカルデイア(NOcardia
)型と考えられる。次にシデロケリン(SiderOc
helin)の生産菌であるノカルディア・エスビ一(
NOcardiasp.)SCll34O株(Thej
OurnalOfAntibi一0tics34巻、7
91頁、1981)とMG254−CF5株を比較して
、形態学的性質、生理的性質、更に細胞壁の構成成分、
全菌体の構成分まで一致した。
両者が異なる点はMG254−CF5株が気菌糸を着生
し、うす黄〜うす黄だいだいの発育を有することである
。しかしMG254−CF5株も継代を重ねると気菌糸
の形成は悪くなり、発育の色については、SCl,l3
4O株が白昧灰と記載されているのは、色の観察の場合
の主観的問題も考慮される。故に両者は極めて近い関係
の菌種と言えよう。なお、シデロケリン生産菌の他に、
従来の記載中より、近い性質の菌種をあげると、ノカル
デイア0コエリアカ(NOcardiacOellac
a.Ber−Gey′SManualOfDeterm
inativeBact−ErlOlOgy.第8版、
733頁)がある。
ノカルデイア・コエリアカは、白い気菌糸を有し、コロ
ニーの色は白〜にぶ黄を呈し、その他の性質もMG25
4−CF5株とよく類似しているが、生育温度の最適条
件が25〜28℃と記載されており、この点はMG25
4−CF5株と異なる。以上の点より、MG254−C
F5株は、ノカルデイア(NOcardia)属に属し
、ノカルデイアエスピ一(NOcardiasp.)M
G254−CF5と同定した。なお、MG254−CF
5株を工業技術院微生物工業技術研究所に寄託申請し、
昭和56年9月25日、微工研菌寄第6163号として
受託された。
以上の如く調製したシデロケリンAの培養液について実
施した比較試験例並びに実施例により本発明をさらに詳
細に説明する。
比較試験 上述のシデロケリンAを含む培養液4.01(力価約1
00mcg消、PH7.lを2.01ずつ2分し、以下
の2処理囚又は13)を行つた。
(A) (従来法):培養液を減圧下、45℃を越えな
い温度で約40TfL1まで濃縮する。
メタノール250m1を撹拌しながらこれに濃縮発酵液
をゆつくり注ぎ、析出する不活性沈澱物を済別し、済液
を前記の条件下で約10dに濃縮する。濃縮液よりシデ
ロケリンを酢酸エチルにより数回抽出を繰り返す。酢酸
エチルを減圧下で留去し、乾燥物質380ηを得た。1
3) (本発明):培養液を非イオン性の多孔性スチレ
ン系樹脂(ダイヤイオンHP−20;100m1)を充
填したカラムに通誘し、吸着させた後、カラムを水洗す
る。
水−50%アセトン水でアセトン濃度を直線的に高めな
がら、シデロケリンAを溶出する。活性画分を集め減圧
下、45℃を越えない温度でアセトンを留去した後、凍
結乾燥し乾燥粉末420ηを得た。以下、(4)及び(
8)の評価を明確にする目的で、上記(4)及び(自)
によつて得られた乾燥粉末を、それぞれ下記の処理に付
した。
即ち、各々の粉末は、そのメタノール可溶性区分のみを
それぞれ集めて濃縮し、セフアデツクスLH−20を充
填したカラムを通過させた後の活性画分を濃縮乾固し、
囚の乾燥粉末より125mg、(BJのそれより176
mgの精製粉末を得た。
この精製粉末をプロトン核磁気共鳴吸収分析法で測定し
、その1.75ppmと1.65ppmのCH3プロト
ンの強度比を比較したところ、(4)の精製粉末は4:
1であり、(B)の精製粉末では1.65ppm0)C
H3プロトンのシグナルはほとんどが観察されなかつた
。(4)及び(B)の精製粉末は共にほぼ100%の純
度をもつシデロケリンであると考えられるところから、
培養液中のシデロケリンから該精製粉末の収率は、それ
ぞれ囚が約62.5(f)、03)が約88%と換算さ
れる。両法を比較すると次の表の如くである。以上の結
果から明らかな如く、本発明の方法は精製収率が大巾に
上昇している上に、得られたシデロケリンA原末の純度
が従来の方法で得られたものに比し、飛躍的に向上して
いる。実施例 1 SP一培地2よりなる寒天斜面培地に維持されたMG2
54−CF5株をグルコース109、グリセロール10
9、シユクロース1011オートミール51、大豆粉2
0f1、圧縮酵母51、炭酸カルシウム19に蒸留水を
加えて11とし、PHを7.4に調節後、121℃20
分間殺菌した培地に接種する。
この培地100m1を500TfL1容フラスコ中回転
振盪機(220rpm)上、28℃で72時間培養する
。別にグリセロール509、デキストリン509、バク
トソイトン(デイフコ社製)259、酵母エキス7.5
9、硫安59、炭酸カルシウム59に蒸留水を加え2.
51とした培地をPH7.4に調節する。
500m1容フラスコに125m1ずつ分注した後、1
21℃で20分間殺菌する。
前記培養液4aを各フラスコに接種後、回転振盪機(2
20rpm)上28℃で13日間発酵させる。発酵液を
集め2.11を得る。済過助剤1009を加え済過瓶を
用いて済液と水洗液を合わせ2.51とする。この液を
ダイヤイオンHP−201−00m1に吸着させ100
dの水で水洗後、水と50(f)アセトンの直線濃度勾
配法を用いて溶出する。活性区分を集め減圧下40℃な
いしはそれ以下でアセトンの大部分を蒸発せしめた後、
凍結乾燥し431.6ηを得る。この粉末中にメタノー
ル1007n1を加え一時間攪拌後ガラスフイルタ一で
F過し、済液を減圧下40℃で乾固し378.2ηを得
た。乾固した物質を3m1のメタノールに溶解し、メタ
ノールで充填したセフアデツクスLH−20のカラムに
展開する。活性区分を濃縮乾固し159ηを得る。この
物質をメタノール/ジエチルエーテル(1/5)よりな
る溶液から結晶化し、淡黄色板状結晶46.9ηを得る
。この結晶は紫外線吸収スペクトル、赤外線吸収スペク
トル、質量スペクトル、元素分析、触点、核磁気共鳴ス
ペクトル、比旋光度(メタノール中)の全てにわたつて
シデロケリンAと完全に一致した。実施例 2 実施例1と同様の操作をして得られた培養液201,.
pH6.8中に淵過助剤としてハイフロスーパーセル2
009を加え、ハイフロスーパーセル2009を塗布し
た淵過床で吸引淵過し菌体を除く、22の水で済過床を
水洗した後、これを淵液と合わせる。
合わせた液はダイヤオンHP−201.61に吸着させ
、水21を用い水洗後91の0〜50(fl)のアセト
ン水を直線濃度勾配法を用いて300m1/時間の速度
で溶出し、およそ30%のアセトン濃度に達した時から
40%の間にシデロケリンAが溶出される。シデロケリ
ンAの溶出が終つてから50%に至る間にも活性物質が
溶出されるが、これはリストセチン群抗生物質である。
シデロケリンA区分およそ12の収率を100%と以下
の収率を計算する。活性区分11を50T111に濃縮
後凍結乾燥する。得られた茶褐色粗粉末2210mgを
44m1のメタノールで溶解し、不溶区分454ηを除
去し可溶物を20dに濃縮すると収率96%のメタノー
ル溶液が得られる。溶液はメタノールで満たしたセフア
デツクス…−20500m1のカラム中を展開させ、活
性区分70TfL13を濃縮乾固して1340〜、収率
91%の粗粉末を得る。粗粉末をメタノール/ジエチル
エーテル(1/5)より結晶化させ1240ワ収率84
%の純粋なシデロケリンAの淡黄色板状結晶を得る事が
できる。
稀に針状結晶を得る事があるが、その核磁気共鳴スペク
トルも又シデロケリンAと全く同一でありシデロケリン
Bは本製法では得る事ができない。参考例シデロケリン
Aは水溶液中では中性ないしは微酸性で扱うのが好まし
く、アルカリ性で取り扱うのは異性化の原因となるので
使用しない方が良い。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 ▲数式、化学式、表等があります▼ で示されるシデロケリンを非イオン性の多孔性スチレン
    系樹脂に吸着し、次いで、これを該抗性物質を溶解し得
    る有機溶剤と水との混合溶剤で溶出することを特徴とす
    る該抗生物質の精製法。 2 シデロケリンを蓄積した培養液から該抗生物質を非
    イオン性の多孔性スチレン系樹脂に吸着せしめた特許請
    求の範囲第1項記載の精製法。 3 非イオン性の多孔性スチレン系樹脂が比表面積14
    0〜180m^2/gの範囲で、かつ気孔率40〜60
    %及び最多頻度細孔径10〜1000オングストローム
    並びに骨格密度1.05〜1.26g/mlである特許
    請求の範囲第1項及び第2項記載の精製法。
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