JPS5912931Y2 - 打球の流下方向調整装置付パチンコ機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は打球の弾発力が一定な打球発射装置を有する
パチンコ機において、遊技部の上部に打球が当る流下方
向調整部材を臨ませ、遊技者の外部操作により流下方向
調整部材の状態を調節して打球の流下方向を変化させる
ようにした打球の流下方向調整装置に関するものである
。

周知のようにパチンコ機はコイルスプリングで付勢され
た発射杆を手動で、又はモータやソレノイドなどの電気
的手段で回動することにより打球を発射させるのである
が、打球の飛距離を調整するには操作レバー、グリップ
などを回動してコイルスプリングを直接又は間接に牽引
しなければならない。

しかしこの構造では操作レバー又はグリップにコイルス
プリングの張力が加わっているので、長時間遊技を継続
していると遊技者の指先や手首が疲労し、苦痛を伴なう
。

またコイルスプリングの張力が少し変化すると打球の発
射力が大きく変化するので、飛距離の微細な調節をする
のが難かしい。

本考案は上記に鑑み考案されたもので、発射装置では常
に打球を一定の発射力で発射するが、打球が打上げられ
る遊技部の上部に設けた流下方向調整部板により遊技部
に導く打球の方向を調整するようにしたものである。

したがって遊技者はコイルスプリングの張力を保持する
必要がなく、手首などが疲労することがないし、また流
下方向調整部材を微細に調整することができるので、遊
技者の所望する位置に確実に打球を導くことができる。

以下本考案を図示の実施例にもとづいて説明する。

パチンコ機１の遊技盤２表面には半円弧状の内側ガイド
レール３と、遊技盤２の下方から斜上方に延びて内側ガ
イドレール３の外側に沿う外側ガイドレール４とを有し
、内側ガイドレール３で囲まれる内部には無数の障害釘
や各種入賞装置を有する遊技部５が構成されている。

外側ガイドレール４の下端の打球発射作置６には打球発
射装置７の発射杆９が臨み、打球発射装置７で発射した
打球は外側ガイドレール４の内面に沿って遊技部５の上
方にまで打上げられ、遊技部５を流下して遊技に供され
る。

打球発射装置７の一実施例としては、第２図で示すよう
に、発射位置６に先端発射部８が臨む発射杆９、発射杆
９を回動操作するカム盤１０、該カム盤１０を回動させ
るモータ１１．一端を発射杆９に接続して他端に複数の
小孔］２・・・・・・を穿設した調整板１３を設けであ
るコイルスプリング１４が主要構成材であり、調整板１
３のいずれかの小孔１２をパチンコ機裏面に設けたピン
１５に通して支えることにより発射杆９を発射位置６に
向けて付勢する。

したがって遊技者がパチンコ機表面のスイッチ部１６を
直接又は間接に操作するとモータ１１が駆動し、カム盤
１０の回転により発射杆９が傾動する。

発射杆９はコイルスプリング１４の張力によって発射位
置６に有る打球を弾発するのであるが、コイルスプリン
グ１４は先端が止着されているので発射杆９による打球
の発射勢は常に一定となる。

なお、ピン１５に通す小孔１２の位置を変えるとコイル
スプリング１４の張力が変化するので、打球発射装置７
による一定の発射勢を予め階段的に変換することができ
る。

本案で利用する打球発射装置７は上記構成のものに限ら
ず、ロータリーソレノイドを利用したり、コイルによる
磁気力を利用した公知のものであって、発射勢が常に一
定であればどのようなものでもよい。

打球発射装置７が上記したように打球の発射勢が常に一
定なので、遊技部５内の上部には打上げられる打球の方
向を変化させる制御機構１７を設ける。

この制御機構１７は打球が跳ね上る外側ガイドレール４
に打球が当る流下方向調整部材１８を回動自在に臨ませ
たもので、第１図の実施例では外側ガイドレール４の頂
上部分に切欠部１９を設け、該切欠部１９に板状の流下
方向調整部材１８を臨ませ、該調整部材１８を遊技盤２
の裏側から貫通する軸２０に止着してなる。

軸２０は遊技盤２裏面に設けた駆動部２１に接続する。

駆動部２１は第３図で示すように、遊技盤２の裏面に固
定した基板２２上に設けた可逆モータ２３、該可逆モー
タ２３の出力を減速して軸２０に伝えるギア２４．２４
、流下方向調整部材１８の傾斜角度を制限するスイッチ
機構２５等から成る。

可逆モータ２３はパチンコ機１の前面に設けた飛距離調
整用操作部２６に電気的に接続するので遊技者は該操作
部２６を操作することにより可逆モータ２３を駆動して
流下方向調整部材１８を任意の方向へ所望の角度だけ回
動することか゛できる。

スイッチ機構２５は流下方向調整部材１８を一定の傾斜
角度内に限って回動可能にするためのものであり、軸２
０の端部に設けた切換片２７及び上下に固定した第一ス
イッチ２８、第二スイッチ２９から成る。

切換片２７が上方の第一スイッチ２８に作用したとき、
即ち流下方向調整部材１８がほぼ水平になり打球が遊技
部５の最も遠い位置に流下するときは、第４図、第５図
で示すように、飛距離を増加するための電気回路が切断
し、操作部２６の飛距離増加用調整スイッチ３０を操作
しても可逆モータ２３が駆動しない。

逆に切断片２７が下方の第二スイッチ２９に作用したと
き、即ち流下方向調整部材が垂直状態に近くなり打球が
遊技部の最も近い位置へ流下するときは飛距離を減少す
るための電気回路が切断し、飛距離減少用調整スイッチ
３１を操作しても可逆モータ２３が駆動しない。

したがって、遊技者がパチンコ機前面のスイッチ部１６
を操作することによって打球発射装置７から一定の発射
勢で弾発される打球は、外側ガイドレール４の内面に沿
って上昇し、遊技部５の上部において流下方向調整部材
１８に当り、該流下方向調整部材１８の傾斜角度に応じ
て下方に跳ね返される。

流下方向調整部材１８が充分に傾斜して水平に近い状態
に位置する場合、第６図で示すように打球の衝突角θ１
は大きく、シたがって跳ね返り角θ２も大きくなり、そ
の結果打球は遠い位置、即ち遊技部５の右上に落下して
流下る。

また、飛距離減少用調整スイッチ３１を操作して流下方
向調整部材１８を第６図中鎖線で示すように堅方向へ角
度調整すると打球の衝突角θ３はθ１よりも小さくなり
、したがって跳ね返り角θ４も小さくなり、その結果打
球は遊技部の近い位置に落下する。

この様に遊技者は操作部２６のいずれかのスイッチ３０
．３１を操作して流下方向調整部材１８を適宜な角度に
位置させることにより打球を所望の位置へ落下させるこ
とができる。

また、流下方向調整部材１８の角度調整は駆動部２１に
よって微細に調整することができるので常に所望する位
置に打球を流下させることができる。

駆動部２１は可逆モータ２３等の動力を利用するものに
限らず遊技者の外部操作によって流下方向調整部材１８
を適宜な角度に位置させることができる構造のものであ
ればよい。

例えば第７図で示すように、パチンコ機１の前面に操作
部２６として飛距離調整ダイヤル３２を設けると共に流
下方向調整部材１８の軸２０にプーリ３３を設け、飛距
離調整ダイヤル３２の回動状態を無端状に張架したロー
プ３４によってプーリ３３に伝達し、飛距離調整ダイヤ
ル３２を回動することにより流下方向調整部材１８の傾
斜角度を変化させて打球の流下方向を調整するようにし
てもよい。

尚、流下方向調整部材１８は打球を跳ね返すものであれ
ば板状のものに限らずどのようなものでもよく、特に装
飾効果を備えるものが好ましい。

以上説明したように本考案によれば、スイッチ部１６の
操作を継続している限りパチンコ遊技を行なうことがで
き、また操作部２６を操作することにより流下方向調整
部材１８で打球の跳ね返り方向を変化させて打球の遊技
部への流下方向、即ち遊技部への落下位置を制御するこ
とができる。

スイッチ部１６の操作は極めて軽いので長時間遊技して
も疲れることがなく、シかも流下方向調整部材１８は微
細に調整することができるので打球を常に所望の位置に
導いて流下させることができ、パチンコ遊技を軽快に且
す興趣有るように行なうことができる。

また、打球発射装置７は一定の発射力を有する構造であ
るから簡単で、遊技盤の裏面構造が著しく小型、簡易化
され製作費の低減ばかりでなく作成手間も少なくなり、
実用的価値の高いものとなる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は正面図、
第２図は打球発射装置の斜視図、第３図は制御機構の斜
視図、第４図及び第５図は電気配線図、第６図は流下方
向調整部材の正面図、第７図は駆動部の他の実施例を示
す概略正面図である。 １・・・・・・パチンコ機、４・・・・・・外側ガイド
レール、５・・・・・・遊技部、６・・・・・・発射位
置、７・・・・・・打球発射装置、１８・・・・・・流
下方向調整部材、２６・・・・・・操作部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガイドレールの発射位置には打球の弾発力が一定な打球
   発射装置の発射杆を臨ませ、遊技部の上部には遊技者が
   操作部を操作したとき作動し、打球発射装置により打上
   げられた打球の跳ね返り方向を変化させて、該打球の遊
   技部への流下方向を調整する流下方向調整部材を前記操
   作部の操作に関連つけて調節可能に設けた打球の流下方
   向調整装置付パチンコ機。