JPS5847914B2 - Ｓｅｃａｍ方式カラ−映像信号記録再生方式 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はＳＥＣＡＭ方式カラー映像信号記録再生方式に
係り、ＳＥＣＡＭ方式カラー映像信号の搬送色信号を低
域へ変換して磁気記録するに際し、この低域変換搬送色
信号の周波数偏移帯域の下限周波数を、その第３次高調
波がこの低域変換搬送色信号の記録帯域外の周波数にな
るように選定することにより、“磁気記録再生により生
ずる不要成分による混変調成分を低減しえ、もってビー
ト妨害による画質の劣化を改善し得、更に周波数逓降に
よる記録Ｓ／Ｈの低下をもを改善しうる記録再生方式を
提供することを目的とする。

従来のＳＥＣＡＭ方式カラー映像信号を磁気記録、再生
する方式の一例として、このカラー映像信号のうち輝度
信号は周波数変調波とし、搬送色信号はこの周波数変調
された輝度信号の周波数帯域よりも低域へ周波数変換し
、これら両信号を周波数分割多重して磁気テープに記録
し、これを再生する方式があった。

然るに、この従来方式は磁気記録再生に伴う非直線性に
よって必然的に発生する３次歪或分により、記録再生さ
れる混合信号に混変調が発生することが避けられず、こ
れに起因して再生画質が劣化するという欠点があった。

また低域変換搬送色信号を周波数逓降回路を用いて生成
した場合、その上下側波帯のレベル低下によって記録Ｓ
／Ｎが劣化するという欠点があった。

本発明は上記欠点を除去したものであり、以下図面と共
にその一実施例について説明する。

第１図は本発明方式の一実施例のブロック系統図を示す
。

同図中、入力端子１より入来したＳＥＣＡＭ方式カラー
映像信号は二分され、一方は低域フィルタ２に供給され
て輝度信号が分離済波され、他方は帯域フィルタ３に供
給されて搬送色信号が分離炉波される。

低域フィルタ２よりの輝度信号は周波数変調器４に供給
され、ここで所定周波数偏移帯域を有するＦＭ波とされ
た後高域フイルタ５により不要成分を除去されて混合器
６に供給される。

一方、帯域フィルタ３より取り出された搬送色信号は、
周知のように１水平走査期間毎に交互にＢ−Ｙ信号又は
Ｒ−Ｙ信号で周波数変調されたＦＭ波（キャリア中心周
波数約４．４ＭＨｚ ）で、オートマチック・クロマ
・コントロール回路（ＡＣＣ回路）７に供給され、ここ
で所定の一定レベルとされた後リミツク８により振幅制
限されて不要ＡＭ成分が除去される。

このリミツタ８より取り出された搬送色信号は、周波数
逓降回路の一例としての縦続接続されたフリツプフロツ
プ９，１０に順次供給されフリツプフロツプ９により周
波数が１に逓降され、更にフリツプフロソプ１０２ により周波数が１逓降される。

従って、フリツプ２ フロツプ１０の出力搬送色信号は、中心周波数が約１．
１ＭＨｚと低域変換されたものとなり、しかもフリツプ
フロツプ９，１０による周波数逓降によってその周波数
偏移帯域がフリツプフ田ンプ９１ の入力搬送色信号のそれの７（約 １．１ＭＨｚ±１２５ｋＨｚ）に縮小される。

フリツブフロツプ１０より取り出された低域変換搬送色
信号は、遮断周波数１．７ＭＨｚの低域フイルタ１１に
より不要成分を除去された後イコライザ回路１２へ供給
される。

このイコライザ回路１２は第３図Ａに示す如き特性を入
力低域変換搬送色信号に与える回路である。

ここで、フリツプフロツプ９の入力搬送色信号の周波数
スペクトラムは第２図Ａに示す如く、中心周波数ｆ。

（約４．４ＭＨｚ）の周波数偏移帯域（約４．４ＭＨｚ
±５００ｋＨｚ）Ｉと、上側波帯■ｏ及び下側波帯■Ｌ
とよりなり、両側波帝■Ｌ，■Ｕ共にレベルが比較的太
である。

然るに、フリツプフロツプ９及び１０による周波数逓降
により、フリツプフロツプ１０より取り出される低域変
換搬送色信号の周波数スペクトラムは第２図Ｂに示す如
く周波数偏移帯域Ｉの帯域幅は約 １．１ＭＨｚ±１ ２ ５ ｋＨｚと同図Ａに示す周波
数逓降前の信号の周波数偏移帯域に比し上となってい４ るが、そのレベルは殆んど変らず、他方斜線部分の上側
波帯■Ｕ１及び下側波帯■Ｌ１の帯域も縮小し（但し、
帯域幅自体は約５００ｋＨｚであり、周波１ ， 数逓降前のそれと同一）、そのレベルは約７ぐしいに減
少する。

このように、上記２段のフリツプフロツプによる周波数
逓降により周波数偏移帯域は人に縮小するため、比較的
狭帯域の記録再生装置でもカラー反転現象を生ずること
はない。

然るに、上記周波数逓降により、上下側波帯域のレベ１ ルは約１に減少してしまうため、この低域変換搬送色信
号を記録すると記録シの劣化かもたらさＮ れてしまう。

そこで、上記イコライザ回路１２は第３図Ａに示す特性
を、低域フィルター１よりの低域変換搬送色信号に付与
することにより、第２図Ｂに■で示す如く上下両側波帯
がレベル増強された低域変換搬送色信号とし、これを前
記混合器６に供給すＳ る。

このレベル増強により記録木を没善することができる。

混合器６により混合されて取り出されたＦＭ輝度信号と
このＦＭ輝度信号の帯域よりも低周波数帯域の低域変換
搬送色信号とよりなる混合信号は、磁気ヘッド１４によ
り磁気テープ１５上に記録される。

ところで、周知のように磁気記録再生においては、対称
歪成分を生じ、このうち特に３次歪戒分が最も多い。

このため、ＦＭ輝度信号（キャリア周波数をｆ１とする
）と低域変換搬送色信号（キャリア周波数をｆ２とする
）との２信号を混合して非直線系である磁気テープ伝送
系を介して伝送すると、３ｆ１，３ｆ２，２ｆ１±ｆ２
ｔｆｌ±２ｆ２等の各種の不要成分を生ずる。

このうち３ｆ，は記録帯域外であり妨害にはならない。

３ｆ１以外の成分のうち混変調を発生せしめ画質を劣化
させる成分は、主として ｆ，−２ｆ２と３ｆ２である。

本発明方式は、このうち３ｆ２成分による画質の劣化を
改善するようにしたものである。

すなわち、本発明方式は低域変換搬辛色信号の周波数偏
移の下限周波数（第２図Ｂ午。

−１２５ｋＨｚ）を、その第３次高調波が低域変換搬送
色信号の通過帯域（第２図ＢにおｆＣ いてＴ±６２５ｋＨｚ）の外に出るように選定している
。

本実施例ではフリツプフロップ１０の出力信号の中心周
波数は約１．１ＭＨｚと比較的高くしているから、上記
下限周波数は約ＩＭＨｚとなり、その第３次高調波３Ｍ
Ｈｚは低域フィルタ１１により炉波される低域変換搬送
色信号帝域外となる。

なお、本実施例では低域フィルタ１１の遮断周波数を１
．７ＭＨｚに選定してあり、低域変換搬送色信号を残留
側波帯方式としている。

このようにして、３ｆ２によるビート妨害の発生を除去
できるので、再生画面はモアレの少ない良好な画質とさ
れる。

次は本発明方式の再生系につき説明するに、第４図は本
発明方式の再生系の一実施例のフロック系統図、第３図
Ｂは再生系のイコライザ回路の特性図を示す。

第４図において、磁気ヘッド１３により再生された混合
信号は、前置増幅器１５を通して二分され、一方は高城
フィルタ１６に供給されてＦＭ波とされている輝度信号
が分離され、他方は遮断周波数１．７ＭＨｚの低域フィ
ルタ１７に供給されて低域変換搬送色信号が分離枦波さ
れる。

高城フィルタ１６よりの再生ＦＭ輝度信号はＦＭ復調器
１８に供給され、ここでＦＭ復調されて輝度信号に戻さ
れた後混合器１９に供給される。

また低域フィルタ１７よりの中心周波数約−１．１ＭＨ
ｚの再生低域変換搬送色信号は、イコライザ回路２０に
供給され、ここで第３図Ｂ？ご示す周波数特性（同図Ａ
に示す記録系のイコライザ回路１２の周波数特性に対し
相補的な特性）が付与されて側波帯が略一定レベルとさ
れた後４逓倍回路２１に供給される。

この４逓倍回路２１は、例えば半波整流回路及び帯域フ
ィルタよりなり半波整流出力の第４次高調波成分を取り
出すことにより４逓倍出力を得る回路、あるいはフエー
ズ・ロツクド・ループ（ＰＬＬ）等で構成されており、
周知のように入力ＦＭ波の中心周波数を４倍にすると共
に、各瞬時瞬時における周波数も−４倍にすることによ
って周波数偏移も４倍にしたＦＭ波を出力する。

従って、上記４逓倍回路２１より不要周波数或分を除去
する帯域フィルタ２２を経て取り出された信号は、中心
周波数並びに周波数偏移の両方共に復元されたＳＥＣＡ
Ｍ方式の再生搬送色信号となる。

この再生搬送色信号は前記混合器１９に供給され、ここ
でＦＭ復調器１８よりの再生輝度信号と混合された後Ｓ
ＥＣＡＭ方式カラー映偉信号として出力端子２３より出
力される。

このように、本実施例によれは、３次歪を有する非直線
伝送系である磁気テープの記録再生時に問題となるビー
ト妨害を軽減しえ、もって画質を向上しうる。

なお、第１図において、ＡＣＣ回路７とリミツタ８との
間にいわゆる逆ベル特性（或る狭帯域周波数が他の周波
数に比しレベル減衰する特性）のフィルタを挿入接続し
、かつ、第４図に示す再生系において、帯域フィルタ２
２と混合器１９との間Ｃこいわゆるベル特性（上記逆ベ
ル特性と相補的な特性）のフィルタを挿入接続してもよ
く、この場合には搬送色信号の伝送特性を改善すること
ができる。

また第１図に示す記録系において、図示は省略したがリ
ミツタ８の出力とフリツプフロツプ９の入力との間にク
ランプ回路を設けて、リミツタ８の出力に対して水平プ
ランキング期間及び垂直プランキング期間クランプする
ことが望ましい。

これはＳＥＣＡＭ方式の搬送色信号は色情報がない部分
があるためで、これがビートとなって現Ｓ われるのを防止でき、よって４を改善することができる
。

なお、本発明方式は上記実施例に限定されるものではな
く、要は低域変換搬送色信号の周波数偏移帯域の下限周
波数の第３次高調波を、この低域変換搬送色信号の記録
帯域外となるようにすればよく、従って従来と同様にフ
リツプフロツプ９，１０及び４逓倍回路２１の代りにヘ
テロダインによる周波数変換手段（すなわち周波数変換
器及び局部発振器よりなる手段）を用いても原理的には
可能である。

ただ、記録再生される伝送帯域には一般に或る制限があ
り、特に一般家庭用ＶＴＲの如き比較的狭帯域の装置に
適用する場合には、ヘテロダインによる周波数変換では
低域変換搬送色信号の記録帯域が縮小されず犬のままで
あるため、ＦＭ輝度信号の記録帯域が狭く制限されて解
像度の点で不利となり、他方、ＦＭ輝度信号の記録帯域
を広げて解像度を得ようとするとカラー反転現象を生じ
るため再生画面が見づらくなる。

従って、搬送色信号を低域へ周波数変換する際には、少
なくとも１段の周波数逓降回路をヘテロダインによる周
波数変換手段と併用するか、あるいは周波数逓降回路の
みを使用して低域変換搬送色信号の記録帯域を縮小する
ことが望ましい。

上述の如く、本発明になるＳＥＣＡＭ方式カラー映像信
号記録再生方式は、搬送色信号を周波数逓降回路によっ
て周波数逓降することにより低域へ変換すると共に低域
変換搬送色信号の周波数偏移帯域の下限周波数を、その
第３次高調波がこの低域変換搬送色信号の記録帯域外の
周波数となる値に選定し、かつ、イコライザ回路により
該低域変換搬送色信号の周波数偏移帯域に比し側波帯域
がレベル増強される様にして記録媒体に記録し、この記
録媒体から再生した既記録低域変換搬送色信号の側波帯
域を上記レベル増強分減衰し、この信号を周波数逓倍回
路を通して上記ＳＥＣＡＭ方式カラー映像信号の搬送色
信号に復元するようにしたため、ＦＭ輝度信号と低域変
換搬送色信号との２信号を混合して３次歪を有する磁気
記録媒体を介して伝送することにより発生する各種の不
要成分中、記録帯域内において問題となる不要成分（前
記第３次高調波）の再生画質の影響を全くなくすことが
でき、よってこの不要成分によるビート妨害を軽減しえ
、モアレの少ない良好な再生画偉を得ることができ、ま
た周波数逓降を行なって生ずる低域変換搬送色信号の両
側波帯域のレベルの低下を袖正することができるので、
低域変換搬送色信号の記録Ｓ／Ｎの劣化を防止すること
ができる等の特長を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方式の一実施例のブロック系統図、第２
図Ａ，Ｂは夫々第１図の動作説明用周波数スペクトラム
図、第３図Ａ，Ｂは夫々記録系、再生系におけるイコラ
イザ回路の特性図、第４図は本発明方式の再生系の一実
施例のブロック系統図である。 １・・・ＳＥＣＡＭ方式カラー映像信号入力端子、９，
１０・・・フリツプフロツプ、１２．２０・・・イコラ
イザ回路、１４・・・磁気テープ、２１・・・４逓倍回
路、２３・・・再生ＳＥＣＡＭ方式カラー映像信号出力
端子。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. Ｉ ＳＥＣＡＭ方式カラー映像信号より輝度信号と周
   波数変調されている搬送色信号とを分離し、輝度信号を
   周波数変調し搬送色信号を該周波数変調された輝度信号
   帯域よりも低い帯域へ変換し、これら両信号を混合して
   磁気記録媒体に記録し、これをもとのＳＥＣＡＭ方式カ
   ラー映像信号に再生する方式において、上記搬送色信号
   を周波数逓降回路によって周波数逓降することにより低
   域へ変換すると共に上記低域変換搬送色信号の周波数偏
   移帯域の下限周波数を、その第３次高調波が該低域変換
   搬送色信号の記録帯域外の周波数となる値に選定し、か
   つ、イコライザ回路により該低域変換搬送色信号の周波
   数偏移帯域に比し側波帯域がレベル増強されるようにし
   て記録媒体に記録し、この記録媒体から再生した既記録
   低域変換搬送色信号の側波帯域を上記レベル増強分減衰
   し、この信号を周波数逓倍回路を通して上記ＳＥＣＡＭ
   方式カラー映像信号の搬送色信号に復元するようにした
   ことを特徴とするＳＥＣＡＭ方式カラー映像信号記録再
   生方式。