JPS5843858Y2 - 時計用バンド駒の結合ピン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、時計用バンドの駒の結合ピン、特にバンドの
長さを調節するために着脱することのできる結合ピンに
関するものである。

第１図乃至第３図は従来の結合ピンを用いた時計用の結
合バンドを示す。

このバンドについて説明すると、１は環状の駒で、金属
板を折曲げて作られ、中空本体の一側にＵ形断面をなし
た２個の中空突出部２が形成され、他側には隣接の駒の
対応する中空突出部２が係合する凹部３が形成されてい
る。

４は結合ピンで金属線材をＵ形に折曲げたもので、結合
部４ａ、腕部４ｂ、狭隘開口部４Ｃ及び導入部４ｄとよ
りなる。

駒を結合するには、隣接する駒の突出部２と凹部３を係
合させ、第１図の左側部分に示すように結合ピン４を駒
の側方より内部に挿入し、導入部４ｂより狭隘開口部４
Ｃを通って駒の各突出部２に係合させ、中空部２ａ内に
ピン４の結合部４ａを挿入することにより駒を結合する
ことができる。

結合状態では、ピンは狭隘開口部４Ｃにより脱落するこ
となく結合状態を保つことができる。

このように結合されて構成されたバンドは、第２図に示
すように駒はピン４の結合部４ａを中心として回転し、
腕に対する着脱を可能にしている。

ところが、一方の駒１Ａ内におけるピン４は矢印Ａ方向
に移動し得るので、そのピンに結合している駒１Ｂは屈
折した状態において矢印Ａ方向に移動し、第３図に示す
状態になることがある。

このような状態になると、矢印Ｂに示すように駒１Ｂを
戻そうと回転させた時、その縁５が駒１Ａの裏面に当っ
て回転を阻止し、動かなくなってしまうことがある。

尚、駒には裏側に孔７が設けられ、そこを通して工具を
挿入し、ピン４の屈曲端部４ｅに掛け、ピンを引き出す
ようにしている。

本考案は、上記のように駒が回転できなくなるような欠
点を除去することのできる結合ピンを提供せんとするも
のである。

以下図面を参照して説明すると、第４図乃至第６図にお
いて、６は本考案による結合ピンで、金属線材をＵ字形
に折曲げて作られ、従来のものと同様に結合部６ａ、腕
部６ｂ、狭隘開口部６Ｃ１導入部６ｄを有し、更に、腕
部６ｂはく字形に屈折して中央部に突出部６ｅが形成さ
れている。

又結合ピンには、屈曲端部６ｆより少し内側において■
形態曲部６ｇが形成されている。

一方、駒８は、本例では３個の突出部１０が形成されて
おり、又裏面には凹部１１に隣接して工具挿入のための
切欠１２が一端に設けられている。

結合ピン６は駒内に挿入された場合、その突出部６ｅが
駒の本体中空部の突出部側内壁８ａに圧接し、一方結合
部６ａが凹部側内壁８ｂに圧接し、ピンは駒内において
動くことがない。

従って駒を互いに回転させた場合、駒が移動することな
く、従来のもののように復帰不能な状態になることはな
い。

結合ピンを抜く場合には、ピンセットのような工具を切
欠１２に挿入し、ピンの■形層曲部６ｇに掛は外方に押
すと、ピンの屈曲端部６ｆが駒の側端より鎖線に示すよ
うに突出する。

そこで更に工具をその突出した端部６ｆを掛けることに
より、ピンを容易に引き出すことができる。

尚、駒を結合した状態では、ピンの腕部６ｂの内側が隣
接の駒の突出部１０の角部１０ａに圧接するので、ピン
が駒に対し横方向に動くのを防ぐことができる。

以上で明らかなように、本考案によれば、結合ピンが駒
内で移動しないので、隣接の駒が互いに回転した場合、
駒が回転不能になるのを防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の時計用バンドの一部を示す平面図、第
２図及び第３図はその側面図、第４図は結合ピンを示す
平面図、第５図は本考案による結合ピンを用いた時計用
バンドの一部を示す平面図、第６図は同側面図、第７図
は結合ピンの平面図である。 １・・・・・・駒、２・・・・・・突出部、３・・・・
・・凹部、４・・・・・・結合ピン、５・・・・・・縁
、６・・・・・・結合ピン、７・・・・・・孔、８・・
・・・・駒、１０・・・・・・突出部、１１・・・・・
・凹部、１２・・・・・・切欠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中空本体の一側に中空突出部を有し、他側に該中空突出
   部に対応する凹部を有する駒をその隣接する駒の突出部
   と凹部を係合させ、その重合部に挿入することにより駒
   を結合する結合ピンにおいて、線材をＵ形に屈曲して一
   方を結合部他方を腕部とし、該腕部に突出部を形成し、
   該突出部が駒本体の中空突出部側内壁に圧接するように
   構成したことを特徴とする時計用バンド駒の結合ピン。