JPS5830657B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は光磁気メモリに関するもので、読み出し・書き
込みの際、光ビームのトラッキングが容易となる構造を
有する光磁気記録媒体に関するものである。

光磁気メモリ用の記録媒体としては、ＭｎＢ１゜ＭｎＡ
ｌＧｅ、ＧｄＦｅ、ＴｂＦｅ、ＧｄＣｏ等の材料が知ら
れている。

これ等は真空蒸着法やスパッタリング法等の方法で、ガ
ラスやシリコンウェハー等の基板上に薄膜（アモルファ
ス合金薄膜）として作られる。

これ等の光磁気記録媒体に共通している特性としては、 （１）磁化容易軸が膜面に垂直方向にある。

（２）キュリ一温度や磁気補償温度が比較的近い。

の２点をあげることができる。

磁化容易軸が膜面に対して垂直方向にあるので、記録と
しては第１図に示すごとく、ガラス基板３上の膜面に垂
直な上向き磁化１か下向き磁化２かで１１“（Ｓ □“
を区別でき、ディジタルメモリとしての２値が得られる
。

記録の方法としては、例えば次の方法がある。

昔ず膜全体をゝＯ“すなわち下向き磁化にしておいて、
′］“を記録したい部分にレーザービームを照射する。

レーザービームが照射されたところは温度が上昇し１そ
のため保磁力Ｈｃが小さくなる。

従って、レーザービームを照射の際微弱な外部磁場を１
１“方向に与えておくと、照射部分は保磁力Ｈｃが小さ
くなったため磁化反転して１１“すなわち磁化が上向き
になる。

１０“の記録は、初期状態が、ゝＯ“であるからレーザ
ービームを照射しなければ良い。

第２図には、そのようにして記録した記録パターンの一
例が示しである。

すなわち第２図では、ガラス基板３の上にある膜状の垂
直磁気記録媒体４において、レーザービームを照射して
磁化反転を起させ′に１１“に和尚する部分５と、レー
サービームを照射しないで磁化が下向きの′Ｏ“に相当
する部分６とから磁気記録パターンができている。

ところで今の場合、記録する場所はアドレスを考慮せず
任意にとっである。

しかし実際に光磁気ディスク等を構成した場合には、ト
ラッキングガイドなしで任意の場所にレーザービームを
アドレスして高密度に記録するのは、高い機械的精度を
必要とするので作製上及び使用上好浸しくない。

このことは、光読み出しの際にも言えることである。

従来の光磁気記録方式では、光読み出し用レーザとして
ガス・レーザが使われていたためもあって、ガス・レー
ザの方が固定にならざるを得ないため、高密度記録・再
生ではディスクの回転精度等に非常にきびしいものが要
求された。

しかし、最近では半導体レーザの進歩により、光書き込
み・読み出し部分が小形・軽量化できるようＫなった。

従って、メモリ媒体にトラッキングガイドを設けてチ・
＜ことにより、光記録再生ヘッドがそのガイドに沿って
動くようにすることが可能であり、メモリ媒体の透明／
不透明あるいは反射／不反射全２値とする光メモリでは
次のようにされている。

光メモリ用のトラッキングガイドとしては従来、第３図
に示すごとく、光メモリ媒体７に凹凸８をつけたものが
用いられていた。

光の反射率が凹と凸の部分では異るので、光のスポット
を凹の部分に照射しておけば凹の部分に沿って光記録・
再生ヘッドが移動するように出来る。

つｔｂ光メモリ媒体７としては、記録に用いるトラック
と記録に用いないトラックとで反射光量（反射率）が異
ってさえいれば、トラック追従形の光記録・再生ヘッド
を用いて記録・読み出しを行うことができる。

ところが光磁気メモリの光再生では、上述した光メモリ
の再生と異り直線偏光を用いた磁気カー効果を使うため
、光量が非常に少なく、メモリ媒体に段差をつけると、
段差の部分の光が乱反射するので直線偏光をみだしてノ
イズの原因となり光検出が難かくなるという欠点につな
がる。

本発明は、光書き込み読み出しが容易に行えるような磁
気光ガイドを有し、高密度化を可能とする光磁気記録媒
体を提供することを目的とする。

以下、図面に基づいて本発明の詳細な説明する。

第４図ａは本発明の実施例であって、３はガラス等の基
板、９は先に掲げたＭｎＢ１．ＭｎＡＩＧｅｙＧｄＦｅ
、ＴｂＦｅ、ＧｄＣｏ等の材料でなる光磁気記録媒体層
で、磁化容易軸が膜面に垂直な方向にあって、保磁力Ｈ
ｅが大きく角形ヒステリシス（第４図す参照）を有する
領域１０と保磁力Ｈｃが小さくて角形ヒステリシスを有
しない（第４図Ｃ参照）領域１１とが同一平面上に交互
に配列している光磁気記録媒体である。

上記領域１０は膜面に垂直な方向に磁化容易軸を有し且
つ保磁力Ｈｃが大きくて角形ビステリシスを有するので
、ここに１１“、′Ｏ“の情報が光磁気記録される。

光磁気記録媒体は光再生の際磁気カー効果を使うので、
磁気光学的な光の検出量が領域１０と１１で異っていれ
ば、光がイドとなる。

事実、領域１０においては角形ヒステリシスを有するこ
とから、磁化の方向は膜面に垂直な方向で上向きか下向
きかのどちらかが安定となジ、ディジタルメモリび１“
１０“に対応でき、領域１１においては、角形ヒステリ
シスを有しないことから、′１“（Ｓ Ｏ“を平均した
ものになり、いわゆる磁化の値が平均的には零に相当す
るので光検出としては１１“と１０“の中間の値を示す
。

従って光読み出しの際、光を膜面に垂直な方向から照射
するので、磁気カー効果による光の反射強度は領域１０
の上向き磁化、下向き磁化及び領域１１からで、それぞ
れ異ってくる。

すなわち第５図に示すごとく、磁化Ｍが膜面垂直方向の
場合。

角形ヒステリシス領域１０における上向き磁化領域１０
ａからの反射光検出強度をＩｏ とすると、下向き磁化
領域１０ｂではＯとなり、膜面に垂直な磁化がみかけ上
Ｏである領域１１からの光強度は■０／２となる。

このように各領域１０ ａ、１０ｂ１１では、磁気光学
的にみて反射光量が異るので、みかけの磁化がＯの領域
１１の部分は光ガイドとして使えることＫなる。

このような光磁気記録媒体９は、例えば第６図ａ、ｂに
示すような手順で作ることができる。

筐ずガラス等の基板３に、スパッタリングや真空蒸着等
の方法で、ＧｄＦｅ、ＴｂＦｅ等のアモルファス合金薄
膜１２を作る。

このＧｄＦｅ、ＴｂＦｅ等のアモルファス合金薄膜１２
は、膜面に垂直方向に磁化容易軸１３金有する。

次に、アモルファス薄膜１２上で、レーザービームを照
射し掃引する。

これにより、その照射軌跡に沿って熱処理がほどこされ
る。

この熱処理によって、アモルファス薄膜１２の磁気特性
が変化し、後述する如く条件を適当にすれば、保磁力Ｈ
ｃが小さく角形ヒステリシスをなくした残留磁化のほと
んどない状態にすることができる。

従って、レーザービームを照射した部分（斜線部分）１
４はみかけ上磁化が零となって光ガイド領域１１となり
、照射しない部分（白い部分）が上向き磁化と下向き磁
化の２値を取シ得るメモリ領域１０となる。

このようにして。所望の形態を有する光磁気記録媒体９
が得られることになる。

以上述べたレーザー刀日工におけるレーザーパワーの目
安としては次の通りである。

光磁気記録の際のレーザーパワーは通常時ＯｍＷ〜２０
ｍＷ程度であるのに対し、熱処理によって膜の保磁力Ｈ
ｃを下げさせるには通常５０ｍＷ〜５００ ｍＷ程度の
レーザーパワーが利用される。

以上のような、保磁力の大きく角形ヒステリシスを有す
る領域１０と、保磁力が小さく見かけの磁化が零になっ
ている領域１１とを交互に配列した状態としては、例え
ば第７図ａ”’−ｅに示した各種のものが考えられる。

図で斜線を施した部分と白い部分がそれぞれ上記２者１
０，１１のどちらかに対応している。

例えば斜線部分がメモリ領域１０である。

同図でａは円形の基板で、中心軸のまわりを回転するデ
ィスク状光磁気メモリ、ｂはテープ等の長手方向に走ら
せる形式のもの、ｃＶｉンート状の基板で、光ビームを
平面上で掃引する形式のもの、ｄはら線状に光ビームを
掃引する形式のもの、ｅは格子状に配列したものである
。

第７図の各形状の光磁気記録媒体９では、異なる磁気特
性を有する２つの領域１０．１１は、同一平面上にあり
凹凸はない。

しかし、磁気カー効果における偏光での観察では反射光
量の異る領域として区別できるので、一方の領域１１が
光ガイドとしての役割を果すことができる。

そこでトラッキングとしては、例えば偏光を測定する光
検出器に絶えず一定量の偏光量が入るよう該光検出器の
移動にフィードバック全かければ良い。

以上説明したごとく、本発明の光磁気記録媒体は、光ガ
イドとして凹凸のない平坦なものを備えるので、光の乱
反射がない。

従って、偏光が乱されることなく光検出ができるので、
磁気カー効果を利用した光磁気記録方式における光磁気
記録媒体として有効である。

−！た、本発明による光ガイドは微細にできるので高密
度化に更に寄与する。

【図面の簡単な説明】

第１図は光磁気記録方式の概念を示す説明図、第２図は
その磁気記録パターンの一例を示す説明図、第３図は光
メモリ媒体における光ガイドの一例を示す説明図である
。 第４〜７図は本発明の実施例に係り、第４図ａは実施例
の説明図、第４図す、ｃは磁気特性を示すグラフ、第５
図は各領域からの反射光検出強度の違いを示す説明図、
第６図ａ、ｂは光磁気記録媒体を作製する手順の説明図
、第７図ａ−ｅは光磁気記録媒体の具体的形状例を示す
図である。 図面中、３は基板、９は光磁気記録媒体、１０は保磁力
が大きく角形ヒステリシスを有する領域、１０ａは上向
き磁化領域、１０ｂは下向き磁化領域、１１は保磁力が
小さく角形ヒステリシスを有しない領域、１２はアモル
ファス合金薄膜、１３はその磁化容易軸である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 磁化容易軸が膜面に垂直にあって、磁化の向きが膜
   面に垂直で上向きか下向きかの２値をとる光磁気記録媒
   体において、保持力の大きい記録領域とこの記録領域に
   沿う保磁力の小さい領域とが同一平面上に配列している
   ことを特徴とする光磁気記録媒体。