JPS5825769Y2 - 刈取機の伝動構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、刈取機の伝動構造、詳しくは刈刃駆動用のク
ランクアームと刈取茎稈集束放出装置への動力伝達用ス
プロケットを駆動軸に連動連結する構造の改良に関し、
従来、前記クランクアーム及び前記スプロケットは、駆
動軸に対して、夫々別々の軸に取付けるか、実公昭５２
−３８９７７号公報に示されるように、一つの被伝動軸
に取付けられて、駆動軸からの動力伝達を歯車等を介し
て受けていた。

しかし、この様な構成では、クランクアーム及びスプロ
ケットの前記一つの被伝動軸に対する取付は手段の他に
、その被伝動軸の駆動軸からの動力受けのための前記歯
車の抜は止め手段が夫々別個に必要となると共に、駆動
軸からの夫々の伝動部への伝動構造中に、過負荷発生に
伴って伝動を自動的に断つ安全装置をも各別に設けなけ
ればならなかった。

そこで、本考案の目的は、簡単な取付は構造によって刈
取部駆動の過負荷発生に伴って前記両伝動部を同時に自
動的に断つ機能を備えた駆動連結構成を簡単にすること
にある。

本考案による刈取機の伝動構造は、駆動軸に筒軸を外嵌
させると共に、この筒軸を前記駆動軸に対してシャーピ
ンを介して連動連結し、前記筒軸には刈取茎稈集束放出
装置への動力伝達用スプロケットと刈刃駆動用のクラン
クアームとを一体形成しであることを特徴とする。

従って、スプロケットとクランクアームとを一体形成し
た筒軸を駆動軸に対して外嵌させると共に、シャーピン
による連結によって、そのシャーピン自体が動力伝達機
構に過負荷が発生した時に動力伝達を断つ安全装置とな
ることはもちろんの事として、駆動軸からのスプロケッ
トとクランクアームとに対する回転伝達作用を簡単な構
造で同時に行なえ、しかも、抜は止め作用をも同時に確
実に行ない得ると共に、駆動軸に対して一個のシャーピ
ンのみによって簡単にスプロケットとクランクアームを
一体に備えた筒軸を連結できることに伴なって、刈刃と
集束放出装置の２系統に対する連動構造の簡略化を図れ
るに至った。

以下に、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

湿田用刈取機を構成するに、後部にエンジン１を搭載し
た左右一対のパイプ状機枠２，２に、伝動ケース３を介
して低圧タイヤを備えた１個の走行車輪４を軸架すると
ともに後方に延びるハンドル５を付設して機体を構威し
、そして、茎稈引起し装置６、引起し茎稈を刈取るため
のバリカン型刈刃７、刈取り茎稈を機体の横一側方に搬
送する装置８、及び横搬送装置８からの茎稈を集束し、
一定量づつ結束放出する集束放出装置９から成る刈取部
Ａを機体の前部に付設し、更に、前記集束放出装置９か
らの茎稈束を載置貯留する集収ボー）１０を付設し、も
って、機体走行に伴って、植立茎稈を０起し、刈取り、
刈取り茎稈を結束し、貯留するようにしである。

前記刈取部Ａに対する駆動系を第２図に示すように構成
しである。

すなわち、前記エンジン１にミッション１１を介して連
動連結された伝動回転軸１２を、前記パイプ状機枠２，
２のうちの一方の内部を貫通させて、前記刈取部Ａに延
長するとともに、クラッチ機構１３及び歯車機構を介し
て刈取部Ａに設けられた縦駆動軸１４に連動連結しであ
る。

この縦駆動軸１４の下端に刈刃駆動用のクランクアーム
１５を設け、クランクアーム１５に付設のローラ１６を
前記刈刃７を構成する駆動刃７ａの付設のクランク１７
に噛合わせである。

前記縦駆動軸１４の途中部分に伝動用チェーンスプロケ
ット１８を設け、このチェーンスプロケット１８と前記
集束放出装置９の駆動スプロケット１９とにわたって伝
動チェーン２０を巻回しである。

つまり、１本の縦駆動軸１４から刈刃７及び集束放出装
置９に動力伝達を行うべくしである。

前記刈刃駆動用クランクアーム１５と集束放出装置９へ
の動力伝達用スプロケット１８とが一体形成された筒軸
２８を縦駆動軸１４に相対回転可能に外嵌装着し、そし
て、１個の連動連結構造をして筒軸２８と縦駆動軸１４
の一体回転を可能にしである。

つまり、クランクアーム１５とスプロケット１８の２個
の伝動部材を１個の筒軸２８に一体形成化することによ
り、素振が一つの駆動回転体２１に構成され、両伝動部
材１５．１８の縦駆動軸１４への連動連結を、前記回転
体２１を縦駆動軸１４に連結する１個の連動構造のみで
行えるようにしである。

前記連動構造を構成するに、前記刈刃７あるいは集束放
出装置９の駆動負荷が設定値以上になると、剪断されて
縦駆動軸１４からの伝動を自動的に断つシャーピン２２
を、前記駆動回転体２１の筒軸２８と縦駆動軸１４とに
わたって挿通固定して、両者２１．１４の一体回転を可
能にしである。

又、シャーピン２２の切断後においてはシャーピン交換
により両者２１．１４の一体連結を復元するまでは伝動
が不可能となる非可逆伝動構造に構成しである。

前記茎稈束集収ボート１０は、それに付設の支持杆２３
及びこの支持杆２３を摺動移動自在に保持する機体側ブ
ラケツ）−２４，２４を介して、機体前後方向に移動自
在に保持しである。

前記支持杆２３に当て付けると摩擦により集収ボー）
１０の移動を阻止する状態となり、当て付けを解除する
と集収ボート１０の移動を許容する状態となる揺動杆２
５を設けるとともに、前記走行車輪４が回動するに伴っ
てタイヤの推進ラグ２６に接当し、その接当の都度前記
揺動杆２５を集収ボー） １０の移動を許容する状態に
操作する揺動杆操作レバー２７を設けである。

つまり、集収ボート１０を最前位置にセットして刈取作
業を開始する。

すると、機体前進に伴って、推進ラグ２６と揺動杆操作
レバー２７とが接当する都度、前進に伴うボート１０と
泥面との摩擦及びボート１０に接当する泥水による作用
力のために、ボート１０が進行方向後方に移動して、集
束放出装置９からの放出束がボート１０上にその後方か
ら前方に順次並べ置かれるようにしである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る刈取機の伝動構造の実施例を示し、
第１図は刈取機の全体側面図、第２図は刈取部の駆動系
を示す斜視図、第３図は要部を示す断面図、第４図は刈
取茎稈貯留装置の平面図である。 ９・・・・・・集束放出装置、１４・・・・・・駆動軸
、１５・・・・・・クランクアーム、１８・・・・・・
動力伝達用スプロケット、２１・・・・・・駆動回転体
、２２・・・・・・シャーピン、２８・・・・・・筒軸
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 駆動軸１４に筒軸２８を外嵌させると共に、この筒軸２
   ８を前記駆動軸１４に対してシャーピンを介して連動連
   結し、前記筒軸２８には刈取茎稈集束放出装置９への動
   力伝達用スプロケット１８と刈刃駆動用のクランクアー
   ム１５とを一体形成しである刈取機の伝動構造。