JPS5822304Y2 - テ−プクランパ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、テープリールのハブに磁気テープなどのテ
ープ端をクランプして、このテープをハブに巻回する場
合のテープクランパーに関するもので、その目的とする
ところは、テープを簡便かつ確実にテープリールのハブ
にクランプさせることと、巻回するテープの変形の起生
を防止することにある。

従来のテープリールにおけるハブからのテープの引出し
方向は、第１図に示すように、ハブの外周縁ａの適所に
略直角のスリン）ｂを設けて、とのスリン）ｂにテープ
Ｃの一端を介入させ、この部分でクランプ状態にしてテ
ープＣを巻回していたものであるから直角方向となり、
従って、ハブに巻回されるテープＣは、初期状態におい
て、クランプ部から直角方向に立上る触火、巻方向に湾
曲して折れ曲る状態となり、この折れ曲り方は、テープ
の形状と剛性にもよるが、ハブ面とテープの立上り部に
空間部ｄを生じ、この空間部ｄはテープＣの巻回数の上
昇につれ、増加するテープ圧のために圧迫されてつぶさ
れ、これによって、テープ立上り部に巻回された最内周
部分のテープＣは変形することになり、この変形は磁気
記録再生システムにおいては、情報記録、再生上ドロッ
プアウトを発生させる原因となる欠点があった。

この考案は、このような欠点を除去するようにしたテー
プリールのハブにおけるテープクランパーを提供するも
ので、以下、第２図〜第６図に示す各実施例によって説
明する。

第２図１よび第３図はこの考案の第１実施例のそれぞれ
平面図および分解斜視図で、ハブの外周縁１の適所に、
テープ２を斜めもしくは円弧状に介入させるための傾斜
面部３を設け、かつ、この傾斜面部３をテープ２を介し
て押圧するクランパー４を設け、さらに、このクランパ
ー４の上記押圧力を付与するためのクランパー押圧装置
５を備えたものである。

この実施例では、上記の傾斜面部３およびクランパー４
は、ハブの外周縁１に図のような斜めのスリットを形成
させることにより得られるもので、クランパー４は外周
縁１の一部によって構成される。

また、クランパー抑圧装置５は、ハブの外周縁１内に設
置され、ハブに固定して取付けられた、またはハブと一
体的に形成された軸６に、クランピングローラ７の偏心
穴１２を嵌合させることにより構成され、このクランピ
ングローラ７の端部に形成された溝９にマイナスドライ
バー（図示せず）等を当接させて時計方向（矢印方向）
に回動させることにより、上記クランパー４を押圧し、
クランパー４はテープ２を介して傾斜面部３に押圧する
から、テープ２をクランプ状態にすることができる。

さらに、クランピングローラ７を時計方向に回動させる
と、クランピングローラ７の所定の位置に設けられた凸
部（ロッカ）８が、クランパー４の所定の位置に設けら
れた凹部（ロッカ）８′に嵌挿係合される。

これによりクランプ状態は確実に保持され、容易にはず
れることはないので、テープ２のクランプは半永久的に
維持される。

第４図および第５図はこの考案の第２実施例の□それぞ
れ平面図および分解斜視図で、第１実施例と異なる点は
、クランパー４を図示のような形状の別体のクランパ一
部材にて形威し、そのクランパー４の斜面部１０とハブ
の外周縁１に設けた傾斜面部３との間にテープ２を介在
させてクランプするものであり、その抑圧手段としては
、第１実施例と同様、クランピングローラ７によって行
なわれる。

第６図はこの考案の第３実施例で、第２実施例と異なる
点は、クランピングローラ７を楕円ローラとし、筐た、
クランパー４を図示のように円形の下側面を押し潰した
ような形状と−かつ、この楕円ローラであるクランピン
グローラ７の回動により、その長径方向面の側圧によっ
てクランパー４を上下方向に拡大変形するような可撓性
材料で形成されている。

従って、テープ２を傾斜面部３と上記クランパー４との
間に介在させ、楕円ローラであるクランピングローラ７
を回動させることによって、上記のクランパー４の上下
方向への拡大によって、クランパー４はテープ２を介し
て上記傾斜面部３を押圧するから、テープ２はこれによ
りクランプされる。

ここで、１１．１１’（ｄ楕円ローラであるクランピン
グローラ７をクランプ状態の位置に保持させるようロッ
クするための凹部であり、これらの凹部にクランピング
ローラ７の凸部ぎを［挿させることにより、第１および
第２実施例と同様にクランプ状態を確実に維持できる。

なお、以上の実施例において使用したクランピングロー
ラ７の形状は円柱もしくは楕円柱であり、いずれも図に
おいて垂直方向すなわちテープ幅方向には直線となって
いるので、テープ２の一部分ではなく幅方向に一様に押
圧するので良好にテープをクランプできる。

また１ クランピングローラ７はテープ２に直接触れる
ことはないので、クランピングローラ７を回動させる際
にもテープ２をこすって傷つけることは全くない。

この考案は、以上のように、テープリールのハブの外周
縁にテープを斜め、もしくは円弧状に介入させるための
上記ハブの外周縁に形成した傾斜面部と、上記テープに
対して上記傾斜面部とは反対側に設けたクランパーと、
このクランパーを押圧することにより上記テープを上記
傾斜面部と協働してクランプさせる柱状のクランピング
ローラとよりなり、このクランピングローラに凸部を、
かつ、上記クランパーに凹部をそれぞれ設け、クランプ
状態において上記凹部に上記凸部を嵌合させることによ
り、クランプ状態を確実に維持し得るよう構成したテー
プクランパーを提供したものであるから、テープはその
ハブへのクランプ部にトいて、斜め方向に引出され、云
いかえればテープがその巻回方向に引出されるため、テ
ープの立上り部に湾曲部が生じることなく、従って、多
層巻回によるテープ圧によって内周部のテープが変形し
て、磁気記録、再生上ドロップアウトを発生する原因を
除去することができる特長があり、また、クランプロー
ラは柱状に構成されていて、かつ、テープには直接接触
しないため、クランパーの押圧の際テープに接触してこ
れを傷めるようなことはなく、かつ、テープ幅方向に対
して一様な力でテープをクランプするのでテープを良好
に押圧し、さらに、クランプ状態においてクランパーに
設けた凹部にクランピングローラの凸部を嵌合させるこ
とにより、クランプ状態を確実に維持させることができ
る利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のテープクランプによるテープ変形状態を
示す説明図、第２図および第３図はこの考案のテープク
ランパーの第１実施例のそれぞれ平面図および分解斜視
図、第４図および第５図は同第２実施例のそれぞれ平面
図および分解斜視図、第６図は同じく第３実施例の平面
図である。 １・・・ハブの外周縁、２・・・テープ、３・・・傾斜
面部、４・・・クランパー、５・・・クランパー抑圧装
置、６・・・軸、Ｔ・・・クランピングローラ、８９ｇ
′・・・突部、８’、１１，１１’・・凹部、９・・・
溝、１０・・・斜面部、１２・・・偏心穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. テープリールのハブの外周縁にテープを斜め、もしくは
   円、弧状に介入させるための上記ハブの外周縁に形成し
   た傾斜面部と、上記テープに対して上記傾斜面部とは反
   対側に設けたクランパーと、このクランパーを押圧する
   ことにより上記テープを上記傾斜面部と協働してクラン
   プさせる柱状のクランピングローラとよりなり、このク
   ランピングローラに凸部を、かつ、上記クランパーに凹
   部をそれぞれ設け、クランプ状態において上記凹部じ上
   記凸部を嵌合させることにより、クランプ状態を確実に
   維持し得るよう構成したことを特徴とするテープクラン
   パー。