JPS5820637Y2 - ドラム缶吊金具用補助具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、吊金具自体の上げ降しによって入手を要せず
してドラム罐の縁を掴んで吊り上げまたは下降位置で自
動的に外れるように構成したフォークリフトに装着する
ドラム罐吊金具用補助具に関するものである。

従来、地上に置かれたドラム罐を保持して運搬する用具
あるいは専用フォークリフトで運搬と高所への吊り上げ
のできる装置が市販されているが、前者は水平方向への
運搬のみであり、後者はドラム罐専用のためにこれを他
の目的に使用することが困難である。

またドラム罐の縁を掴んで吊上げ降しする装置として、
先装に爪を設けた２個の咬持片を組合わせ、これを受環
によって基台上の支持腕に設けた鉤部に掛止保持すると
共に、その横振れをガイド杆によって防止するようにな
し、これをハンドルによって操作するように構成したも
のも知られているが、このような構成では鉤部に対する
受環の掛は外しを行うのにハンドルの操作による咬持片
の上下および基台の前後への移動等すべて手動的に行う
必要があるのでその操作が不安定でかつ多くの手数と時
間を要する等の欠点がある。

更にまたドラム罐を扱う頻度が比較的少ない作業場にお
いては、汎用フォークリフトを使用してドラム罐の積降
し、運搬が行われている。

しかしフォークリフトで直接ドラム罐を扱う場合には補
助的に人手を要し、取扱い作業が不安定である。

またフォークリフトの爪でドラム罐を引き上げる際にマ
ストが高く伸びて建物内での作業に支障を生ずる等の欠
点がある。

本考案は、このような欠点を除去し、しかも普通のフォ
ークリフトに組み合わせ使用することができて、運転席
から一人で種々のドラム罐の積降し、運搬作業を簡便に
行うように、爪を設けた上向に回動する可動フックと、
これに対する吊掛環および案内板との相互関係によって
フォークリフトの操作のみによって正しく、安全でかつ
能率的に行い得るように構成したドラム罐吊金具用補助
具に関するもので、その構成を図面について説明すれば
、第１図において、１はフォークリフトの爪にして、こ
の爪に本考案の吊金具を装置したベッド２を嵌装支承し
た全体組立図を示したものである。

次に吊金具は、Ｌ字形の水平部材５と垂直部材５′の２
個を重ねて止ビン１２によって組合わせ支持したもので
、それぞれ爪１０，１１があり、ドラム罐を吊り上げる
とドラム罐の重量により止ビン１２を軸にして爪１０お
よび１１がドラム罐の上面の縁を緊く押えると共に吊金
具の垂直部材５′の先端押え金具１３でドラム罐の胴体
を支えるように構成したものである。

而してこの水平部材５の先端には鎖６の下端を取りつけ
その上端を、前記ベッド２に取りつげた支柱３の支持腕
４によって吊り下げたものである。

このように構成した吊金具をこのまま吊り下げると、荷
重の有無に関係なく不安定で水平方向に移動して方向が
一定せずその操作に人手を要するので本考案は、このよ
うなことのないように、吊金具に略長方形の吊掛環７を
取りつげその内側に、支持腕４に取りつけた例えば長方
形の金属板からなる可動案内板８を貫通させ、支柱３に
は爪１４を有する可動フック９を上向に回動すると共に
自重によって水平になるように支承し、これによって吊
掛環７を掛止保持するようにしたものである。

而してこの長方形の吊掛環７の大きさは、第１図に示す
ように可動フック９の先端および爪１４が通るスペース
を有し、可動案内板８がフォークリフトの進行方向に対
して前後に動きかつ左右への動きは極めて小さいように
構成したものである。

従って鎖６によって吊り下げられて不安定に揺動しよう
とする吊金具は吊掛環７内を通した可動案内板８によっ
て、フォークリフトの進行方向に対して左右への振れが
抑制され、次いでフォークリフトの操作によって吊掛環
１を可動フック９の爪１４に掛げ止め保持することによ
って吊金具がフォークリフトの進行方向に対して前後へ
の動揺も抑止される。

またフォークリフトの爪１に対する装着用ベッド２と、
可動フック９を取付けた支柱３および可動案内板８と吊
金具を吊下げる支持腕４から構成されたビームを例えば
上形となし、ブラケット１５によって支柱３を補強した
ものである。

このように構成することによってフォークリフトのマス
ト１７が作動しない範囲でのドラム罐の吊上げに便利で
ある。

すなわち通常のフォークリフト爪１は最低位置から３０
０〜４００ｍｍ上方に上げてもマスト１７は作動しない
ように設計されているが、本考案の吊金具用補助具によ
ればこのマスト１７が作動しない範囲でもドラム罐の積
降し、運搬を行うことができる。

上述のように本考案によれば、可動フック９と可動案内
板８および吊掛環７の相互作用によって吊金具の動揺を
防止し、フォークリフトを運転して装着用ベッド２、支
柱３、支持腕４からなるビームを上下または前進、後退
させて吊金具を自由に操作して一人でドラム罐の積降し
、運搬作業を行うことができるのであるが、その操作を
説明すれば、先ず第１図はフォークリフトを操作して吊
金具がドラム罐の上面の縁に位置して吊り上げ準備の第
１操作の完了状態を示すもので、可動フック９は水平の
位置にあって吊掛環７は爪１４に保持されている。

このときのドラム罐は床上にあるので、吊金具の爪１０
．１１は共に開いた状態にある。

次に第３図は第２操作としてフォークリフトを操作して
支柱３を下げて可動フック９の爪１４より吊掛環７を外
した状態を示すもので、可動フック９は吊掛環１の下に
あって、吊金具はドラム罐の縁より離れた状態にある。

次に第４図は第３操作としてフォークリフトを操作して
支柱３を後退させ、可動フック９を吊掛ｆｆ１７の真下
からずらせて次の吊上作動すなわち支柱３を上昇させる
場合に可動フック９が吊掛環７に当たらないようにした
状態である。

次に第５図は第４操作としてドラム罐の吊上げ状態を示
すもので、フォークリフトを操作して支柱３を上昇させ
れば、吊金具を吊り下げた鎖６が引き張られて吊金具の
水平部材５の先端を引き上げて爪１０．１１および押え
金具１３によってドラム罐を保持しその後はドラム罐の
重量がかかつて強く掴んで吊り上げられ、ドラム罐自体
はフォークリフトの方向へ少し移動しながら床上より離
れる。

このとき鎖６は垂直となり、可動フック９と吊掛環７と
の関係位置はその先端が上下相対向して重なっている。

このようにして適当な高さに吊り上げてフォークリフト
を運転して所望の場所に移動した後支柱３を下降させて
ドラム罐を床上に置いて更に下降させれば第６図に示す
ように、吊金具Ｉはそのまま支承されて可動フック９の
先端が吊掛環１に当って実線にて示すように上方に折れ
てその下側に通過した後可動フック９はその自重によっ
て鎖線にて示すように元の水平位置に戻る。

次にこの状態でフォークリフトを操作して支柱３を上昇
させれば吊金具は案内板８に沿うて下降して吊掛環７が
可動フック９の爪１４に掛って吊金具は第１図に示すよ
うに保持される。

なおドラム罐運搬時の動揺を防止するために必要□より
垂直部材５′の下端を鎖１６によってベッド２に連結す
ることもある。

以上のように木考案に係る吊金具用補助具によれば、汎
用フォークリフトに対する装着用ベッドに設けた支柱に
対して、吊金具に設けた吊掛環の掛止フックを上向に回
動する可動フックとして装着したことにより、ドラム罐
を吊り上げ所定位置に設置した後フオークリフトの移動
に際して吊金具を下降させるときにこの可動フックの先
端が吊掛環に当って上向に折れるので容易に下側に通っ
て元の状態に戻り直ちに次の作業に移ることができる。

しかもこの間人手を要せず運転席でフォークリフトを操
作するだけで自動的に行われる。

而してこれ等一連の構成がベッドに設定されているので
、汎用フォークリフトに適時取りつげ使用することがで
きる等実用上の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はフォークリフトに対する組立側面図で、吊金具
がドラム罐を掴持する直前の状態を示す。 第２図は第１図Ａ−Ａ矢視図、第３図は本体を下降させ
て可動フックと吊掛環を外した状態の側面図、第４図は
ドラム罐より後退させて吊上準備を完了した状態の側面
図、第５図は吊上状態を示す側面図、第６図はドラム罐
を下降設置時の状態の側面図である。 １・・・・・・フォークリフトの爪、２・・・・・・装
着用ベッド、３・・・・・・支柱、４・・・・・・支持
腕、５・・・・・・吊金具の水平部材、５′ ・・・・
・・吊金具の垂直部材、６・・・・・・鎖、７・・・・
・・吊掛環、８・・・・・・案内板、９・・・・・・可
動フック、１０．１１・・・・・・爪、１２・・・・・
・止ビン、１３・・・・・・押え金具、１４・・・・・
・爪、１５・・・・・・ブラケット、１６・・・・・−
鎖、１７・・・・・・フォークリフトのマスト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フォークリフトと、冬瓜を有する略り字形の垂直部材と
   水平部材とからなる公知の吊金具を用いてドラム罐の積
   降し、運搬を行う装置において、フォークに装置するた
   めの装着用ベッド２の先端中央部に上向きに、支持腕４
   を上端に接合した支柱３を取付けで一体に形成されたビ
   ームと、この支持腕４の先端部分に吊下げた吊金具の水
   平部材５の止ビン１２付近の後方に固着された略長方形
   の吊掛ｆｆ１７と、この吊掛ｆｊ１７に緩挿されかつ支
   持腕４に前後方向にのみ揺動可能に吊着された、吊金具
   の水平部材５および垂直部材５の横揺れを防止するため
   の可動案内板８と、非荷重の待機時に吊掛環７によって
   吊金具の水平部材５および垂直部材５を掛は止めかつ掛
   止時の移動に際して吊掛環７が外れるのを抑止するため
   の爪１４を有し、下からの吊掛環７による突き上げによ
   って上方に屈曲し、重力によって水平位置に戻るように
   支柱３上にビンによって取りつげた可動フック９とを組
   合せ構成したことを特徴とするドラム罐吊金具用補助具
   。