JPS5820048Y2 - シリンダ−錠 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はすべてのピンの動作を検出することができるシ
リンダ錠に関するものである。

一般にシリンダー錠は、内筒に挿装されたピン列と外筒
に挿装されたピン列との当接部分が鍵穴に挿入する合鍵
の鍵山によって一線に整えられた時、初めて前記外筒内
で内筒が回転可能となり、該内筒の後端に取附けられた
掛物などの作動体を作動させるための施、解錠をなし得
られるようになっているので、合鍵以外の適宜のものを
鍵穴に挿込み、前記内、外筒のピン列を内筒が回転でき
るように整えさえすれば、比較的容易に施、解錠されて
しまうという難点がある。

この難点に対応するため、シリンダー錠の特定のピンに
関連させてマイクロスイッチ等の接点を設け、ピンの作
動を検出することができる機能を５付したものが提案さ
れているが、これはマイクロスイッチ等の接点をピンに
関連させて取附け、作動させるために、シリンダー錠に
大幅な改造を施さなければならない難点があるほか、構
造上すべてのピンにそれぞれ接点を関連させることがで
きないので、ピン作動のすべてを検出することができな
いという難点がある。

本考案はピンの動作を検出することができるようにした
シリンダー錠の上記のような難点に鑑み、シリンダー錠
に大がかりな改造を施す必要がなく、シかも、ピンの作
動を検出する接点をすべてのピンにそれぞれ関連させて
取付けたシリンダー錠を提供することを目的としてなさ
れたもので、その構成は、外筒と、該外筒に回転可能に
挿装された内筒と、前記内、外側筒に関連させて設けた
複数のピン孔に発条を介して挿装された内、外筒のピン
とから成り、合鍵によって内筒が回転されるように構成
されたシリンダー錠において、各外筒ピンの上端部若し
くは発条の上端部に、所定圧力を受けた場合にそれ自体
が導通する感圧素子を設け、該感圧素子を、それが前記
内、外筒の各ピンのいずれもが合鍵を鍵穴から抜出した
状態時以上に押されれば導通するようにしたことを特徴
とするものである。

次に本考案の実施例を図に拠り説明する。

第１図に於て、１は外筒、２は該外筒１に回転可能に挿
装した内筒で、該内筒２の後端が外筒１の後端から適宜
突出し、その突出部分に掛物りが取附けである。

３は前記外筒１の軸方向に沿って列設した外筒ピン孔、
４は前記外筒ピン孔３のそれぞれに対応し、各ピン孔３
の同軸上に設けた内筒ピン孔、５，６は前記内、外筒の
各ピン孔３，４にそれぞれ収装した長さが区々の外、内
筒ピンであるが、ここでは各組の内外筒ピンの全長は同
長に形成しである。

５ａは各外筒ピン５の上部に介装した発条で、各ピン５
，６に常時下方へ向う力を付勢する。

７は前記内筒２の長手方向に沿い、且つ、各内筒ピン６
の列が形成する面と略同−面内にあるようにして、前記
内筒２に形成した鍵穴、８は各外筒ピン３の上部に於て
、各発条５ａの上端部に該発条５ａに当接させて配し、
上方から取附部材９で押えて設けた感圧素子で、該素子
は所定の押圧力を受けた場合にそれ自体が導通する特性
を有しており、ここでは該素子８は、前記各ピン５，６
が合鍵を鍵穴７から抜いた状態では導通せず、この状態
の位置よりも上動されれば導通する特性に整えられてい
る。

図中、８ａは前記各素子８のリード線、５ｂは各発条５
ａの上端部に取附けた押圧子である。

而して、本考案シリンダー錠は、第２図に示すようにそ
の鍵穴７に合鍵Ｋを挿込むと、従来のシリンダー錠と同
様に、内筒ピン６と外筒ピン５が合鍵にの鍵山に押され
て上動し、各ピン５，６の接合面が外筒１と内筒２の接
合面に揃えられるので、内筒が回転自在になるが、この
時、各素子８は、合鍵の鍵山に押上げられる暮向、外筒
ピン５，６によって各発条５ａに押圧され導通するがら
、各素子８を例えばピン作動検出回路（図示せず）に接
続しておけば、各ピンの作動を検出することができるの
である。

従って、本考案シリンダー錠の鍵穴７に合鍵以外のもの
を挿入し、各ピン５，６の列を整えて該錠を不正に解錠
しようとすると、各ピンが区々に作動され、各ピンに対
応した感圧素子８が区々に導通されることになるので、
本考案シリンダー錠を、例えば、合鍵によるピン作動の
前記素子の導通パターンと異なる導通パターンが入力す
れば、該パターンの入力原因は不正手段によるものであ
る旨の判別機能を付与した判別装置、及び該装置に駆動
される警報装置と組合わせることにより、不正解錠を容
易にしかも正確且つ迅速に検出することができる警報シ
ステムに構成することができる。

尚、本考案は上記実施例に示した構造のシリンダー錠の
みならず、他の構造のシリンダー錠に適用し得ること勿
論である。

本考案は上述の通りであって、従来提案されているピン
の作動を検出することができるシリンダー錠では、取附
けるマイクロスイッチ等による接点の大きさの関係上、
１組か２組の内外筒ピンに関連した接点しか設けること
ができないので、不正解錠によるピンの作動と合鍵によ
るピンの作動とを判別する判別部の構成が煩雑にならざ
るを得ないのみならず、前記接点とピンとを機械的に関
連させるため、シリンダー錠本体に大幅な改造を施さな
ければならないという難点があるが、本考案ではすべて
の組の内、外筒ピンに、その動作を検出する感圧素子に
よる接点を関連させて設けたがら、本考案シリンダー錠
をその不正解錠の警報システムに組入れる場合、判別部
を極めて簡潔な構成で済ませることができ、また、前記
各素子は、各内外筒ピン又は発条の軸上に小型のものを
配設するだけでよいから、シリンダー錠に大幅な改造を
施す必要がなく容易且つ低コストに製造できるという利
点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案シリンダー錠の一例の断面図、第２図は
第１図のシリンダー錠に合鍵を挿込んだ状態の断面図で
ある。 １・・・・・・外筒、２・・・・・・内筒、３・・・・
・・外筒ピン孔、４・・・・・・内筒ピン孔、５・・・
・・・外筒ピン、５ａ・・・・・・発条、６・・・・・
・内筒ピン、７・・・・・・鍵穴、８・・・・・・感圧
素子、９・・・・・・取附部材、Ｌ・・・・・・掛物、
Ｋ・・・・・・合鍵。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外筒と、該外筒に回転可能に挿装された内筒と、前記内
   、外側筒に連通させて設けた複数のピン孔に発条を介し
   て挿装された内、外筒のピンとから威り、合鍵によって
   内筒が回転されるように構成されたシリンダー錠におい
   て、各外筒ピンの上端部若しくは発条の上端部に、所定
   押圧力を受けた場合にそれ自体が導通する感圧素子を設
   け、該感圧素子を、それが前記内、外筒の各ピンのいず
   れもが合鍵を鍵穴から抜出した状態時以上に押されれば
   導通するようにしたことを特徴とするシリンダー錠。