JPS5815136Y2 - コンクリ−ト単体用型枠 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はコンクリートブロック等のコンクリート単体
を製造する型枠に関する。

その目的は複数個の単体を同時に塑造することができ、
かつ正確、容易に組立てることのできる型枠を提案する
ものである。

従来、Ｕ字溝、路肩ブロック、Ｕ字溝蓋等のコンクリー
トブロック単体の製造は単体ごとに１つの型枠内で塑造
するのが一般であった。

ところが、この方法は型枠の組立、コンクリートの打込
み、バイブレータ−による充填、養生、脱型の工程を単
体ごとに操作しなければならず、非常に能率が低かった
。

この考案は上記の問題に着目してなされたものであり、
その要旨は、一つの型枠本体の内部空間き竪向きの仕切
板で複数の空間に仕切って、同時に複数個の単体を製造
することを可能としたものであり、型枠本体の少くとも
底面を含む内面と当接する前記仕切板周縁の少なくとも
３つの一直線上にない位置に仕切板が張出してなった板
状突起を形威し、型枠本体の前記板状突起の対応位置に
型枠上方に向って開口した前記突起を嵌挿できる掛止孔
を形成し、かつ型枠底面の掛止孔は底を貫通しその下面
にはコンクリートスラリーの漏出を防止する閉塞栓が着
脱自在に取付けであることを特徴とするコンクリート単
体用型枠である。

この型枠は以上の構成とすることにより、仕切板の嵌込
みおよび引抜が容易で、かつ仕切板の位置精度が高く、
塑造するコンクリート単体を正確な寸法で、かつ損傷を
与えることなく製造できる。

また、底面掛止孔の掃除が容易確実で、コンクリートス
ラリーの漏出もない。

第１図は従来のＵ字溝の型枠の１例であって、この型枠
は、断面が上下が逆のＵ字形空間を有する型枠本体１の
両端に、その小口面を覆う妻板２を配し、この２つの妻
板２を固定杆３により型枠本体１に締結して組立てられ
ている。

この型枠はコンクリート単体１個に１個の型枠を必要と
する。

第２図ａ、ｌ）はこの考案になるＵ字溝用型枠の実施例
である。

この型枠は、断面が上下が逆となったＵ字形で上面が開
口した空間４を有する長尺の型枠本体１の両端に妻板２
を配しこれを固定杆３により締結固定して組立てである
。

そして、Ｕ字形の空間４内には所定の間隔を保って仕切
板５が竪向きに取付けてあり、型枠内部空間４は長手方
向に所定の間隔を保って仕切られている。

この仕切板５は空間４の断面すなわち塑造するＵ字溝の
断面と同じ形状のＵ字形で、型枠本体１壁面にその周縁
を接して取付けられている。

また、この仕切板５の両側先端および凹部には仕切板５
が張出してなった４個の方形の突起６が形成されている
。

一方型枠本体１の空間４内面の仕切板の突起６に対応す
る位置、すなわち凸形をなす底面の両側部および中央部
にはそれぞれ１個および２個の計４個の掛止孔７が形成
されている。

この掛止孔７は前記突起６が上方から嵌挿できるよう上
方に向けて開口している。

第３図ａ、ｌ）は外側壁稜面がテーパーをなしたＵ字溝
の例であり、前記実施例と同様な位置に突起６および掛
止孔７が設けてあり、仕切板５を型枠本体１に掛止して
空間４を仕切り、同時に複数の単体を塑造することがで
きる。

また、凸形をなす底面に設けた掛止孔７は底を貫通し、
その裏面には掛止力７を閉塞するゴム製の閉塞栓８が着
脱自在に取付けである。

この閉塞栓８に掛止孔７と連通し、突起よりやや小さい
凹部をあけて、掛止孔７に嵌挿した突起６がこの凹部に
密に収納されて、投入したコンクリートスラリーか゛漏
出することを防止する機構となっている。

なお、図示しないが、第２図に示した型枠も第３図と同
様、掛止孔７の裏面には閉塞栓が取付けである。

また、型枠本体の側壁は塑造した単体の離形を容易にす
るため着脱自在とする場合もある。

第２図、第３図に示す型枠は以上の構成であり、型枠本
体１に妻板２を固定杆３で締結固定し、空間４内の所定
間隔位置に仕切板５を、その突起６を掛止孔７に嵌挿し
て掛止し、空間４を仕切り型枠を形成している。

この型枠内には従来法でコンクリートを注入しＵ字溝を
塑造する。

コンクリートが固化したならば妻板２、あるいは側壁を
はずし、仕切板５を上方に引抜いてＵ字溝単体を脱型す
る。

第２図の実施例においては同時に４個の単体が塑造でき
る。

仕切板５は凸形をなお底面の両側および中央部の２点す
なわち一直線上にない４点で型枠本体１に掛止しである
ので仕切板５が型枠本体１に対しずれることがなく、正
確な寸法の単体が塑造できる。

そして掛止孔７は上方に開口しているので、仕切板５は
型枠本体１に上方より差込んだり、上方に引抜くことに
より組立、解体ができ、かつ突起６は厚みが仕切板５と
同じであるので引抜により単体に損傷を与えない。

また、掛止孔は底を貫通しているので、型枠の掃除が容
易確実で、コンクリートが固着し掛止めの精度不良等を
起すことがなく、閉塞栓が取付けであるのでコンクリー
トスラリーの漏出もない。

なお、仕切板４は１枚の平板を打抜いて形成できる。

第４図ａ、ｌ）は路肩ブロックの型枠側であり、型枠本
体１の側壁９の上縁部に２個、底に２個計４個の一直線
上にない上方に開口した掛止孔７が形成されている。

また、仕切板５にもこれに対応する位置に４個の仕切板
５が張出してなった突起６が形成されていて、突起６を
掛止孔内に嵌挿して空間４を仕切り、複数の単体を同時
に塑造できる。

また仕切板５は上方より嵌挿したり、上方に引抜くこと
が可能であり、がたつき型枠が変形することもない。

なお、掛止孔７の裏面には第３図の例と同様、閉塞栓８
が着脱自在に取付けである。

第５図ａ、ｌ）はＵ字溝蓋の例であり、型枠本体１の両
側壁９上縁部に１個、底に２個計４個の一直線上にない
上方に開口した掛止孔７が設けてあり、仕切板５の対応
する位置に仕切板５が張出してなった突起６が形成しで
ある。

この型枠も型枠本体１に仕切板５を上方より嵌挿して組
立てることができる。

また、上方に仕切板５を引抜いて解体し塑造した単体を
離形させることができる。

この考案は以上の通りであり、次の効果をもたらす。

■ 同時に複数個のコンクリート単体を能率よく塑造で
きる。

■ 突起は仕切板より切り出したもので、仕切板と同一
厚みでおり、掛止め強度および精度を高くできる。

■ 仕切板の抜取り、嵌込み性がよく、作業性が優れて
いる。

■ 掛止孔の掃除が容易確実で仕切板の掛止め精度の不
良を起すことなく、閉塞栓があるのでコンクリートスラ
リーの漏出もない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の型枠の斜視図、第２図ａ、ｌ）は実施例
のＵ字溝の型枠本体および仕切板の斜視図、第３図ａ、
ｌ）、第４図ａ、ｂ、第５図ａ、ｌ）はそれぞれＵ字溝
、路肩ブロックおよびＵ字溝蓋の型枠本体と仕切板の部
分斜視図である。 １・・・・・・型枠本体、２・・・・・・妻板、３・・
・・・・固定杆、４・・開型枠本体空間、５・・・・・
・仕切板、６・・曲突起、７・・問掛止孔、８・・・・
・・閉塞栓、９・・・・・・側壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水平に置いたコンクリート型枠本体内部に竪向きの仕切
   板を配し内部空間を複雑に仕切り、型枠本体の少くとも
   底面を含む内面と当接する前記仕切板周縁の少なくとも
   ３つの一直線上にない位置に仕切板が張出してなった板
   状突起を形成し、型枠本体の前記板状突起の対応位置に
   型枠上方に向って開口した前記突起を嵌挿できる掛止孔
   を形威し、かつ型枠底面の掛止孔は底を貫通しその下面
   にはコンクリートスラリーの漏出を防止する閉塞栓が着
   脱自在に取付けであることを特徴とするコンクリート単
   体用型枠。