JPS5814174B2 - 超音波解凍装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 との発明は冷凍食品等を解凍する解凍装置に関するもの
である。

従来より知られている冷水，温水，熱風等の解凍方法に
比較して解凍時間が短く、鮮度を損なうことなく解凍す
る方法として高周波電波を照射する方法や冷凍食品の周
囲圧力を高める方法を採用した解凍装置が提案されてい
るが、前者のものは冷凍食品の全体を均等に解凍するこ
とが出来ず、部分的に解凍しすぎて食品の風味を損なっ
たり変質させてしまう等の欠点があり、また後者のもの
は装置全体が複雑で、大型化することは避けられず、一
般家庭等には不向きであった。

本発明はかかる従来の種々問題点を解決するため超音波
を利用して効率良く解凍する解凍装置を提供するもので
ある。

以下本発明を図示の一実施例について説明すると、１は
液槽で、超音波を伝播する媒体として水？を貯えている
。

３はこの液槽の対向する一対の側壁面に形成した開口２
，２口縁部に周縁部を水密に取り付けられ、かつこの開
口を介して振動面をその液槽１内に露出させた超音波振
動子で、超音波発振器４，４からの出力を受けて例えば
１〜数メガ馬程度の超音波を発振するように予め設定さ
れている。

Ｆは液槽１の水中に入れられた解凍しようとする冷凍さ
れた食品である。

なお、この食品は例えばビニル袋等に入れられたままの
状態であっても解凍には支障はない。

以上の構成であるから、今発振器４，４をそれぞれ駆動
すると、振動子３，３の振動面から水中に向かって超音
波が発振され、この超音波は図中破線の矢印で示すよう
に水を媒体として冷凍食品Ｆに伝わり、その振動のエネ
ルギーが熱に変換されて解凍を行なう。

この際とくに振動子３，３が互いに相対向するように設
けられているので、食品Ｆは両側から超音波を受けるこ
とになり、解凍効率の向上と均等な解凍度合を期待する
ことができる。

なお振動子３，３自体は超音波の発振に伴なって若干温
度上昇するが、水中に臨んでいるので過熱することはな
い。

なお前記実施例は本発明を説明するために掲げたあくま
でも一実施例であり、本発明はこれらの構成に何ら限定
されるものでない。

すなわち、例えば１つの超音波振動子を液槽の底部に設
ける一方、液槽の側壁面にも振動子を設けるようにして
も良く、この場合、超音波を液槽のある部分に集中する
ようにしてその集中部分に被解凍物が置かれるようにし
ても良い。

また振動子が２つの場合にその発振を交互に行わせたり
、３つ以上の場合にはそのうちの２個の発振を交互に行
わせたり、各々断続的に同じ又は異なる周期で発振させ
る等の改良が考えられる。

なおまだ液槽の形態も超音波を被解凍物に対して効率良
く伝えるように振動子の形態やその設置位置、発振周波
数等の条件を考慮して種々の改良、工夫を施することか
できる。

以上の説明から明らかなように本発明の解凍装置は、少
なくとも２つの超音波振動子を水等の媒体液中に設けた
ので、そえら振動子の間に置かれる被解凍物を効率良く
解凍でき、しかも構成が簡単で取扱いも容易である等、
従来のものでは成し得なかった種々の実用的効果を奏す
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明になる解凍装置の一実施例を示す斜視図
、第２図はその■一■線断面図である。 図中、１は液槽、３，３は超音波振動子、Ｗは媒体液、
Ｆは被解凍物である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 超音波伝播用媒体液を貯えだ液槽の壁面に少なくと
   も２つの超音波振動子をその振動面が媒体液中に位置す
   るように配置し、それら振動子の間に置かれる被解凍物
   を解凍せしめるようにしたことを特徴とする超音波解凍
   装置。 ２ 少なくとも２つの超音波振動子をその振動面が媒体
   液中で互いに対向するように設けたことを特徴とする特
   許請求の範囲第１項に記載の超音波解凍装置。 ３ 少なくとも２つの超音波振動子をその超音波発振方
   向が媒体液中で略直交するように設けたことを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項に記載の超音波解凍装置。 ４ 少なくとも２つの超音波振動子のうち少なくとも１
   つの超音波振動子を断続的に振動させるようにしたこと
   を特徴とする特許請求の範囲第１項ないし第３項の、い
   ずれかに記載の超音波解凍装置。