JPS5812681Y2 - ポツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はポットの主要部を占める胴部をホーローにて成
型せしめて強度性、耐腐食性、耐熱性等日用品としての
緒特性に優れたポットと威し、且っ該胴部に絵付せしめ
て美感、耐剥離性、耐変色性等ホーロー絵付の長所を活
用せしめたポットに関するものである。

従来、ポットの胴部は主として金属製、合成樹脂製等よ
り成るが、日用品として長期間使用する内に絵付が剥離
又は変色し易く、金属製より成るもめは腐蝕を生じて美
感を下落せしめ、合成樹脂製より戒るものにおいては強
度性、耐熱性に問題が有るため他の日用品家具類等との
接触、衝突により損傷を受は易い等の欠点を有していた
。

本考案は上記欠点を解消するものにして、以下本考案実
施の一例を図面に基づいて説明すると、本考案に係るポ
ット１は胴部２、頭部３、栓４、台部５及び胴部２内に
収容された中ビン６より成っている。

胴部２は上半部に至って次第に径を縮小する金属製の筒
状体であって、外周全面をホーロー仕上げとせしめると
共に転写、筆塗り、スタンプ等適宜なる絵付手段によっ
て美麗な模様７を描出せしめており、又上下開口端縁を
内方へ折曲せしめて上端の折曲部８及び下端の折曲部９
を形成せしめると共に壁面の上下方適位置に各１ケ所の
螺孔１０゜１１を穿設せしめており、且つ上方の螺孔１
０直上の開口端縁からは内方へ半円状の舌片１２を水平
に突出せしめている。

次に頭部３は合成樹脂製にて下端縁を前記胴部２の上端
縁と略一致すると共に適宜なる円錐状傾斜を以って形成
された外筒部１３と該外筒部１３頂端より一体的に所定
幅垂下形成された内筒部１４より戒っている。

外筒部１３下端縁付近の外周面には胴部２上端の折曲部
８を密嵌せしめ得る形状の凹溝１５を形成せしめ、又該
下端縁より下方へ所定幅の垂壁部１６を円筒状に形成せ
しめると共に該垂壁部１６には適宜数の切欠部１７，１
７’・・・・・・を設け、この円滑定位置に設けた１の
切欠部１７は胴部２上端より突出した前記舌片１２基部
の幅と同一幅に形成せしめている。

一方外筒部１３外壁面−側からは基部に空洞１８を有す
る所定形状の把手１９を一体的に突出形成せしめており
、又該把手１９基部は下方へ延出せられて胴部２外面に
接触し、且つ該接触面所定位置に螺孔２０が穿設せしめ
られており、胴部２の前記螺孔１０に内方より螺挿せし
める螺杆２１により螺着される様に威している。

次に内筒部１４は内周面に適数条のネジ山２２を形成す
ると共に前記把手１９取付方向と対称方向の壁面を外方
へ所定形状に膨出せしめて湯口２３を形成せしめ、又内
筒部１４下端には内方へ突出した水平な段部２４及び該
段部２４内周端縁より所定幅垂下せしめたビン口円筒部
２５を形成している。

尚、段部２４は膨出形成された湯口２３中へ延出して該
湯口２３の底壁２６を形成し、又ビンロ円筒部２５下端
縁外周面にはリング状に切欠部２７が形成されている。

内筒部１４上端縁には径を一致するリング状の口金２８
が適宜手段によって固着されており、該口金２８より外
方へ突設せしめた２個の突片２９，２９’間に浮設され
た軸３０により前記湯口２３の上方開口部を覆う着金３
１の基部が枢着されている。

栓４は第４図に図示する様に栓ツマミ３２、栓柱部３３
及び栓底板３４を一体形成せしめて戊る。

栓ツマミ３２は頂面にそそぐ、しまる等の適宜なる表示
を行なわしめており、栓柱部３３は外径を前記内筒部１
４内径と略一致すると共に内筒部１４下端の段部２４に
至る深さよりやや長く形成せしめた柱状体であって外周
面には内筒部１４のネジ山２２に螺合するネジ山３５を
形成せしめ、且つ該ネジ山３５上端にはネジ止３６が形
成されている。

又栓底板３４は内筒部１４下方のビン口円筒部２５より
やや大径に形成せしめた円板体であって、軟質ゴムより
戒るリング状のシール３７を嵌着せしめた段部を介して
栓柱部３３下端に固着されている。

次に中ビン６は外壁面を鏡面仕上げとせしめた断熱二重
壁構造より成り、上端にビン口３８を開口せしめた所定
形状の容器であり、底端より突起３９を垂下形成せしめ
ている。

ビン口３８には軟質合成樹脂より成るリング状のキャッ
プ４０を被冠せしめ、且つ該キャップ４０頂面外周端縁
に設けしめた切欠部４１にはリング状の帽冠４２を嵌合
せしめている、 一方、台部５は台４３、底栓４４及び螺合リング４５よ
り戊っている。

台４３は逆皿状に形成せしめた底壁４６の外周端縁及び
内周端縁より彎曲状に立設せしめた所定の径を有する円
筒状の外壁４７と内壁４８及び該外壁４７と内壁４８間
に放射状に浮設せしめた羽根４９゜４９’、４９”・・
・・・・より成り、且つ外壁４７外周面上半部にはネジ
山５０を、内壁４８内周面にはネジ山５１を各々形成せ
しめている。

底栓４４は内部に凹陥状の受承部５２を形成せしめた円
筒体であって、外周面には前記内壁４８のネジ山５１と
螺合するネジ山５３を形成しており、又螺合リング４５
は所定厚みに形成された軟質合成樹脂製の薄板リング状
体であって、ポット１の胴部２内部に緊密に嵌合出来る
程度の外径とせしめ、且つ所定位置に螺孔５４を穿設せ
しめると共に内周面には前記台４３の外壁４７外周面に
形成したネジ山５０と螺合するネジ山５５を形成せしめ
ている。

次に本考案に係るポットの組付及び使用状態について説
明すると、先ず胴部２と頭部３の組付においては第２図
に図示する様に頭部３の外筒部１３下端方の垂壁部１６
を胴部２の上端折曲部８内へ嵌入するに際し所定位置に
設けた切欠部１７を舌片１２に嵌合せしめれば容易に位
置決め出来、次に嵌入した垂壁部１６を胴部２下方より
差し込んだ適宜押圧器具により均等に内方へ押圧すれば
適宜数の切欠部１７，１７′・・・・・・を設けしめた
外筒部１３下端部は内方へ収縮して凹溝１５が折曲部８
に嵌合する位置まで嵌入可能となるのであり、凹溝１５
と折曲部８を嵌合した時に押圧器具を取り外せば外筒部
１３下端部は再び弾性的に外方へ拡張して凹溝１５と折
曲部８の嵌合を強固ならしめるのである。

又この時、頭部３の把手１９が胴部２外面と接触する位
置に穿設せしめられた螺孔２０と胴部２の螺孔１０とを
螺杆２１により強く螺合すれば把手１９も胴部２に強固
に固着される。

次に中ビン６のビン口３８にキャップ４０を被冠せしめ
、且つ該キャップ４０には帽冠４２を嵌合せしめてこれ
らを胴部２下方開口部より差し込んで頭部３の内周部１
４下端のビンロ円筒部２５下端に当接せしめればキャッ
プ４０がビンロ円筒部２５下端に密に当接すると共に帽
冠４２がキャップ４０及びビンロ円筒部２５双方に形成
された切欠部４１及び切欠部２７間に密に嵌合してビン
口３８とビン口円筒部２５は完壁に隙間なく接合される
のである。

然る後胴部２の下端の折曲部９内方へ所定径を有する螺
合リング４５を緊密に嵌合して該螺合リング４５の螺孔
５４と胴部２下方の螺孔１１を外方より適宜螺杵を以っ
て強く螺合せしめた後、内壁４８に底栓４４を螺合せし
めた台４３の外壁４７外周面のネジ山５０を以って螺合
リング４５内局面のネジ山５５に螺入せしめれば台部５
と胴部２の固着も極めて容易且つ強固に威されるのであ
り、又この際中ビン６は底端の突起３９を底栓４４の受
承部５２により受承され、上端を当接したビン口円筒部
２５との間に堅固に支持されるのである。

次に頭部３の内筒部１４内周面に形成されたネジ山２２
に栓４のネジ山３５を螺入せしめればネジ止３６により
所定位置にて螺入が停止し、この時底栓間下端の栓底板
３４が内筒部１４下端内方へ突出した水平な段部２４に
当接すると共に該当接部分が栓４のリング状のシール３
７により密閉され、栓４によるビン口円筒部２５の開閉
効果を完全ならしめるのである。

又、本考案に係るポット１は外観上の主要部を威す胴部
２をホーローにて成型しているため美感に優れ、更に該
胴部２に適宜模様７を絵付せしめればホーロー特有の深
みのある光輝性をもたらして一層優美であり、ホーロー
の特性によりかかる絵付は長年の使用においても剥離、
変色等の恐れがなく、又家庭に於いて使用する各種の酸
性、アルカリ性液状体や水に接触しても腐食されること
がなく、使用中不注意により他の物品に衝突せしめても
優れた強度性を示して損傷を受けないのである。

要するに本考案に係るポットは、胴部２をホーローにて
成型せしめたので、ホーロー特有の優れた深みのある美
感を醸威し、適宜模様７の絵付をせしめた場合において
も絵付の変色、剥離等を長年に渉って防止すると共に耐
食性、強度性にも優れるため極めて耐用年数が長く、又
胴部２の上下端部を内方へ折曲せしめて該折曲部８，９
を頭部３及び台部５と嵌合せしめたので、ホーロー処理
層端縁部におけるホーローの剥離及び腐食の恐れを防止
せしめ、又製造工程において組付が極めて簡単且つ強固
に行な得、栓４による開閉効果も完壁である等その実用
的効果甚だ大なるものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案実施の一例を示すものにして、第１図は本考
案に係るポットの正面図、第２図はポットの組付状態を
示す中央縦断面図、第３図は栓を取外した状態における
ポットの平面図、第４図は栓の正面図及び要部中央縦断
面図、第５図は中ビンの中央縦断面図、第６図、第７図
及び第８図は各々台、底栓及び螺合リングの上方斜視図
である。 １・・・・・・ポット、２・・・・・・胴部、３・・・
・・・頭部、４・・・・・・栓、５・・・・・・台部、
６・・・・・・中ビン。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）外壁面を鏡面仕上げとせしめた断熱二重壁構造よ
   り成る中ビンをポット本体の胴部内に収容せしめて戒る
   ポットにおいて、前記胴部の外周全面をホーロー仕上げ
   とせしめると共に適宜模様の絵付をせしめ、又胴部の上
   下端部を内方へ折曲せしめて該新曲部をポットの頭部及
   び台部と嵌合せしめたことを特徴とするポット。
2. （２）頭部下端縁付近の外周面には胴部上端の折曲部を
   密嵌せしめ得る形状の凹溝を形成せしめ、又該下端縁よ
   り下方へ所定幅の垂壁部を円筒状に形成せしめると共に
   該垂壁部には適宜数の切欠部を設け、この内研定位置に
   設けた１の切欠部は折曲部より水平に突出形成せしめた
   舌片基部の幅と同一幅に形成せしめ、一方軟質合或樹脂
   製の薄板リング状の螺合リングをポットの胴部下端縁内
   部に緊密に嵌合せしめ、該螺合リング内周面には台部の
   外壁外周面に形成したネジ山と螺合するネジ山を形成せ
   しめたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
   記載のポット。