JPS581185B2 - 有機複合めつき鋼材の製造方法 - Google Patents

有機複合めつき鋼材の製造方法

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JPS581185B2
JPS581185B2 JP10338478A JP10338478A JPS581185B2 JP S581185 B2 JPS581185 B2 JP S581185B2 JP 10338478 A JP10338478 A JP 10338478A JP 10338478 A JP10338478 A JP 10338478A JP S581185 B2 JPS581185 B2 JP S581185B2
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C14/00Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
    • C23C14/06Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the coating material
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は耐食性に優れためつき方法に関するものである
自然環境下において普通鋼は酸素、水イオンの作用によ
り腐食し消耗する。
従って鋼材を防食するために各種のめつき方法が広く活
用されている。
防食めっきを大別すれば、亜鉛、カドミウム等(特殊環
境下ではアルミニウム、スズも含まれる)の犠性防食作
用を利用しためつき、ニッケル、クロム、鉛、銅等の不
働態化作用を利用しためつきに分ける事が出来る。
本発明は主に耐久消費材料に用いる犠性防食めっきの耐
食性を向上させる方法に関し、従来の常峨を超越したき
わめて高水準のめっきを提供するものである。
以下亜鉛めっきを主にして本発明について詳述する。
亜鉛めっき鋼板の寿命は環境下のめっきの腐食来度とめ
つき厚みで決定出来る。
自然環境下において亜鉛は、腐食すると白色の腐食生成
物を生成する。
亜鉛の腐食速度はこの腐食生成物の緻密さ、旧縁性、溶
解性等の性質によって大きな影響を受ける。
例えば亜硫酸ガスを含む大気下で亜鉛は激しく腐食する
理由は腐食生成物が水に溶解し易く、医護作用を発揮出
来ないためである。
高温水中の傷食、塩水中の腐食が早い理由も粗い導電性
の腐食生成物を形成することが大きな要因である。
これらの他にピンホールの存在が腐食速度を決める大き
な因子である。
即ち、自然環境下における金萬の腐食は全て電気化学的
に説明出来、亜鉛めっき鋼板のピンホール(鉄地)はカ
ソード反応を容易にし、周辺の亜鉛の腐食が著るしく増
大する。
上述した如くめっきの腐食は腐食生成物、ピンホールが
主たる要因であり、これ迄耐食性を向上するために多く
の研究、特許が公開されている。
公開された耐食性亜鉛めっきの方法は、耐食性のあるク
ロム、ニッケル、アルミニウム、マグネシウム、コバル
ト等の金属を亜鉛に合金化せしめているものである。
本発明は基本的には上記の向上策に通じている点がある
が、合金化手法でなく、ポリエチレン、ポリプロピレン
、ポリカーボネート、ナイロン、ポリスチレン、ポリビ
ニリデンフルオライド、含フッ素プラスチック等のプラ
スチック化合物を亜鉛に複合させた画期的なものである
これらのプラスチック化合物をめっきに適用した例はプ
ラスチック粒子を分散しためつき浴から電解して得られ
る電気複合めっきがある。
しかし大部分の防食への利用はプラスチックライニング
(粉体ライニング、貼合せライニング)であって、本法
のごとく金属とプラスチック化合物を分子状態で複合さ
せ防食を目的とした例はない。
本法によって形成した複合めっき鋼板は、従来の常識か
らは考えられない特性を持っており、以下その特性を述
べ本法の新規性が高いことを詳述する。
本発明に用いるプラスチック化合物は電気的に絶縁性の
高い材料であり、亜鉛など金属と複合させるとめつき自
身の電導性が低下し、鉄鋼に対する陰極防食能が低下す
る。
ジンクリツチペイント等では、この問題からバインダー
量を制限せざるを得ない情況であり、且つ、高濃度框鉛
塗膜でも陰極防食に役立つ有効亜鉛量が少く持続時間が
短い。
純亜鉛めっきは腐食速度が早く、やはり有効時間が短い
第1図は本発明のめつきについてポリエチレン含有率と
電気抵抗値の関係を示したものである。
第1図からも明らかなように、本発明においても亜鉛に
ポリエチレンを複合させると電導性の小さいめっきとな
る。
しかしながら、驚ろくべきことに腐食性の水溶液例えば
塩化ナトリウム水溶液中に浸漬すると常識外の多量のポ
リエチレンを含有し、不良導体めっきであるにもかかわ
らず亜鉛の犠性溶出的な性質を効率よく発揮することが
わかった。
即ちポリエチレンを5%含む亜鉛めっきの表面に素地に
達する傷を入れ、3%食塩水に浸漬した腐食電位は−1
.0〜− 0. 9 V vs SCE近傍を示し充分
に鉄を防食している事が分る。
第2図にポリエチレンと亜鉛の複合めっきについて、ポ
リエチレンの含有率と塩水噴霧試験における腐食速度の
関係を示す。
ポリエチレンを10%含むと純亜鉛の約1/3、20%
含むと純亜鉛の約1/5に腐食速度を抑えることが出来
る。
このプラスチック化合物を含む複合めっきは、又めつき
のピンホールを少くする特徴を持っている。
即ち通常亜鉛めっきは板状の結晶を組みピンホールが出
来易いが、本法の場合プラスチックにより亜鉛の結晶生
長が抑制され微細な複合めっきを形成し低付着量でピン
ホールが消失する。
本発明被膜の耐食性向上および陰極防食能のメカニズム
は次の如く説明出来る。
本法は後述する様に物理的蒸着めっきに属し、めっき成
分の全てが蒸発拡散凝縮するため、得られる複合めっき
は鉄地からめつき表面まで連続した分子状の金属とプラ
スチック化合物が結合した一様な半導体層を形成してい
る。
即ち、めっき層全体の絶縁性は高くなるが、金属として
の性質は失わず、ひとたび傷が入れば金属的性質が現れ
る。
めっき自身は半導体的性質から腐食し難くなる。
又、めっき表面は疎水性のプラスチックを複合するため
水とか、腐食性の水溶液をはじく表面に変質する。
従って亜鉛自身の腐食が効果的に抑制される。
以上に述べた如く本発明による複合めっきは、そのめっ
き特性、めっき形状から従来のめつき材料には存在しな
い新規なめつき鋼材であると信ずる。
以下本発明を得る具体的な方法について述べる。
本発明の方法は公知の文献で紹介されている物理蒸着法
と総称されている全ての方法によって得ることが出来る
即ち減圧状態でめっき原料を蒸発させ、基板に凝縮され
る真空蒸着方法、蒸発しためつき原料蒸気をグロー放電
下でイオン化し基板に活性蒸着させるイオンプレイテン
グ法、あるいは不活性ガス雰囲気でグロー放電を生ぜし
め、イオン化したガスの衝撃によってめっき原料がイオ
ン化しはじき出され、基板に引きつけられ被着するスパ
ッタリング方法が適用出来る。
プラスチック化合物を物理蒸着させる技術は既に知られ
ている。
例えばポリエチレンの蒸着フイルム、ポリテトラフルオ
口エチレン、ペリアクロニトリルのスパツターフイルム
等がある。
しかしながらこれらの公知技術は単独被膜であり本発明
の如き防食を目的としたものでない。
又、銅とポリエチレンの蒸着膜に関する電気特性を測定
した報告もあるが、この報告の銅一ポリエチレン複合被
膜は不安定で、その構造もアイランド状(ポリマー中に
金属が島状に凝着)に析出したもので、焼鈍によって電
気抵抗が変化する事に着目しただけにすぎず本発明の犠
性防食作用のある耐食性めっきとは本質的に異るもので
ある。
本発明のプロセスは基本的には第3図に示すような方法
で、パッチ式、コイル式いずれも共通である。
前処理は、大気中で行われる脱脂、酸洗、研磨など、あ
るいは還元雰囲気中での加熱、または真空中における研
磨、脱水、加熱、グロー放電によるイオンエッチング等
が含まれる。
めっき工程は、プラスチック化合物と金属を蒸発、イオ
ン化、析出させる工程で、必要に応じ多段システムで全
て減圧中で行われる。
後処理は本法の場合必ずしも必要ないが、鋼材の目的(
例えば耐白錆性、塗料密着性、傷防止、着色)により、
クロメート処理、リン酸塩処理、塗油処理、もしくは密
着性の改善、合金化を目的とした加熱処理で、一部真空
中で行う場合がある。
これらの工程の内、前処理及び後処理は特に特徴がなく
、通常の真空めっき及びのめつき方法に準ずる方法を採
用することができる。
本発明は圧力10−1Torrから10−6Torrの
真空下で行われる。
最適範囲はめつき法、めっき速度、品質水準、経済性か
ら決定する。
即ち、イオンめっきあるいはスパッタリングの場合には
グロー放電が生ずる10−1Torr以下10−2To
rrから,10−3Torrで行い導入するガスは窒素
、ヘリウム、アルゴンなどである。
窒素は放電中に窒化物を形成する傾向があり、ヘリウム
はイオン化力が弱いなどの欠点がある。
本発明の場合アルゴンガスが最も好ましい。
真空蒸着の場合の圧力は、10−2Torrから10−
’Torrの広範囲操業が可能である。
好ましくは10−4Torr以下の圧力(即ち10−4
Torrから10−6Torrの範囲)で行われる。
真空蒸着の場合10Torr以上の圧力では析出速度が
遅く、且つ、めっきの品質特に加工性、密着性が悪くな
り、10−6Torr以下は実操業上ライン延長となり
経済的でない。
イオンプレイテングおよびスパッタリングの場合には、
グロー放電が生ずる10−2Torrから10−3To
rrで行い、密着性の良いめっきが得られる。
蒸発源は、金属,及びプラスチック化合物を別個に蒸発
させるか、蒸発温度、蒸気圧が近似している際には予め
混合した複合蒸発源を用いる事も出来る。
加熱源は、抵抗加熱法、誘導加熱法、エレクトロンビー
ム法およびこれらの組み合せた方法が採用出来る。
ルツボはエレクトロンビームの場合水冷銅ルツボ、セラ
ミック等、その他の加熱の場合はカーボンボート、タン
グステンボート、タンクルポート、セラミックポートが
使用出来る。
スパッタリング法の場合には、複合金属もしくは単体を
ターゲットとしてスパッタリングする。
蒸発速度は、金属およびプラスチック化合物の種類、真
空度、加熱温度によって異るが、本発明の場合特に制限
はない。
しかし、圧力の高い状態でむやみに高温度高速めつきは
品質上好ましくない。
素材の温度は品質特に密着性の点で高い方が好ましいが
、金属の再蒸発による歩留悪化等を考慮し、可能な温度
は20〜300℃で好しくは100〜200℃が密着性
が良く且つ歩留が良い。
本発明はその目的に応じていくつかの複合方式がある。
(1) 前処理工程を経た鋼材表面にプラスチック化
合物と金属の複合めっきを行う複合方式。
(2)前処理工程を経た鋼材表面に金属のみを析出させ
たのち、ただちにプラスチック化合物と金属の複合めっ
きを行う複合方式。
(3)前処理工程を経た鋼材表面に金属とプラスチック
化合物の複合めっきを行った後ただちに金属をめっきす
る方法。
(4)従来行われている電気めっき、溶融めっきした鋼
材表面に(1)の複合方式を行う複合方式。
この4つの複合方式はそれぞれ特徴のあるめっき鋼材を
提供する。
即ち、密着性の点では(2)及(4)の方式が最も良い
又、耐食性の点ではいずれも良好であるが、めっき属全
体が複合めっきの(1)の方式が最も良く、(2)及(
4)の方式では、T層の金属層が選択溶出する傾向があ
る。
3の方式は、めっき外観の向上(有機複合めっきは外観
が暗い)あるいは後処理がし易いめっきへの改善、また
は陰極防食能の改善を目的とした場合に有効である。
(4)の方式は、短時間に耐食性の優れた厚めつきが得
られ、従来めっきと同様の陰極防食能を示し、下層のめ
っきのピンホールを封孔し、且つめつき表面の白錆化を
防止する複合系が得られる。
以下本発明に用いる鋼材および複合めっきに用いる金属
及びプラスチック化合物について詳述する。
本発明に用いる鋼材は、鋼板、線材、パイプ等の耐久消
費材料で、そのまま使用されるもの、もしくは塗装、ラ
イニングされ使用されるものである。
めっき金属はほとんどの自然環境中で鉄を陰極防食する
亜鉛、カドミウム、マグネシウム及びこれらの金属を主
成分とする合金あるいは塩水雰囲気、海水中、SO2含
大気中等で鉄を陰極防食スるアルミニウム、マンガンお
よびこれらの金属を主成分とする合金である。
本発明の主旨において最も効果が発揮されるものは、溶
出速度制御が必要で、広く耐久材料として使用されてい
る亜鉛である。
本発明に用いるプラスチック化合物は、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリカーボネート、アセタール、ナイ
ロン、ポリスチレンおよび含フッ素プラスチック例えば
ポリビニリデンフルオライド、ポリテトラフルオ口エチ
レンである。
これらのプラスチックに反応基を付加し金属との接合を
改善したエポキシ変性プラスチック、ポリエステル変性
プラスチック、アクリル変性プラスチック等の適用も可
能である。
物理蒸着めっきの作業性、めっきの均一性の点からこれ
らのプラスチック化合物の中でも一定の融点を有するポ
リエチレン(110〜140℃)ポリプロピレン(17
6℃)、ナイロン(200〜220℃)、ポリビニリデ
ンフルオライド(156℃)、ポリテトラフルオ口エチ
レン(327℃)ポリアセタール(181℃)が好まし
いプラスチックである。
ポリカーボネート、ポリスチレンは融点が存在せず固体
から直接蒸発するため例えば棒状の供給源を用いる必要
がある。
以上述べた金属およびプラスチック化合物を用いて物理
蒸着する。
本発明におけるプラスチック化合物の含有率は、めっき
金属に対し、1〜80%(重量)である。
耐食性はプラスチック化合物含有率に比例して向上し、
その関係はポリエチレンの場合第2図に示す如くである
Znめっきの場合5%のポリエチレン含有で約2倍、2
0%で5倍、50%で10倍の耐食性が得られる。
このメカニズムについては次のように考えることができ
る。
Znめっきが腐食すると亜鉛の酸化物が生成する。
この酸化物は亜鉛の腐食を抑制する効果があるので酸化
物皮膜が亜鉛表面を覆うと耐食性が向上する。
通常の亜鉛めっきでは酸化物皮膜の腐食環境下で洗い流
されるが、本発明の複合めっきではめつき中に分子状の
プラスチック化合物が網状に均一に分布しているためこ
のネットワークによって腐食生成した酸化物がトラツプ
され、洗い流されることなく長期間保護皮膜として作用
するためと考えられる。
プラスチック化合物の含有量が多いと耐食性がよいのは
ネットワークが密になりトラップ効果が大きくなるため
と考えられる。
又、これ等のプラスチックを組合せた状態もしくは別個
に蒸着させることによって特性の優れた耐食性のあるめ
っきを得ることが出来る。
例えばポリエチレンに少景のポリテトラフルオロエチレ
ンを組み合せる事によって耐食性を低下させることなく
耐薬品性を向上することが可能となる。
又ポリエチレンにポリカーボネートを組合せる事によっ
て耐熱性を向上させることが出来る。
本発明におけるめっき量は、一般に行われている電気亜
鉛メッキ、溶融亜鉛メッキ量の範囲で行うことが出来る
メッキ量が1g/m2以下ではピンホールが多く発生し
、無塗装では寿命が短く実用的ではない。
メッキ量が300g/m2以上は、メッキの密着性、加
工性の点から好ましくない。
以下本発明の実施例を示す。
実施例 1 冷延、焼鈍、調質圧延後の鋼板をアルカリ脱脂、湯洗、
水洗、酸洗、水洗乾燥し真空槽に入れアルゴン気流中で
イオンボンバード処理した後、真空複合めっきを行った
ボンバード条件は10−3Torrの圧力でバイアス電
圧3.5KV、50mAで60秒間行った。
めっき条件は純度99.9%の亜鉛粒をタングステン抵
抗ポートから加熱(380〜400℃)蒸発させ、同時
に比重0.915の高圧法低密度ポリエチレン粒を別の
タングステン抵抗ボートから加熱(150℃で融解27
0℃で蒸発始め300〜320℃でシャッターを開き蒸
着させた。
めっき中の圧力は1.5×10−4Torrで行った。
鋼板と蒸発源の距離は300mmである。めっき厚みは
シャッターを用いて蒸着時間を変えて制御した。
めっき時の鋼板の温度は裏面からタンタルシーズヒータ
ーで加熱し50℃〜100℃で行った。
共析しためつきの組成は亜鉛および炭素を測定し換算し
た。
本実施例で得た複合メッキの組成は亜鉛16g/m2ポ
リエチレン4g/m2であった。
耐食性を調べるためにJISZ−2371規定の塩水噴
霧試験(以下S.S.T.と略す)を行った結果赤錆発
生迄に100時間を要した。
比較のため亜鉛を20g/m2めっきしたものについて
も同様に評価したところ、20時間で赤錆を発生した。
又、めっきの犠性防食作用を確認するため、片刃ナイフ
で素地に達する傷を入れ3%食塩水中で腐食電位を測定
したところ、カロメル電極に対し−1.0〜−9.9ボ
ルトの範囲にあたり鉄を陰極防食する能力があることを
確認した。
実施例 2 実施例1の操作手順に従って亜鉛とポリエチレンを同時
蒸発させた。
ポリエチレンの蒸発量を変えるため抵抗ボートの出力を
上げ、5%、10%20%、50%のポリエチレンを含
む異る組成のめっきを作った。
めっき量は20〜25g/m2に制御した。
それぞれの耐食性を第2図に示す。実施例 3 実施例1と同様の操作手順に従って亜鉛とポリを別個の
タングステン抵抗ボート(亜鉛300℃ポリカーボネー
ト440〜500℃)から蒸発させ複合めっきを行った
圧力は10−4オーダーで行った。
めっきの組成は亜鉛15g/m2、ポリカーボネート5
g/m2であった。
耐食性能はS.S.T.で赤錆発生迄120時間を要し
た。
実施例 4 冷延、焼鈍、調質圧延後の鋼板をアルカリ脱脂、湯洗、
水洗、酸洗、水洗、乾燥し真空槽に入れアルゴン気流中
でイオンボンバード処理(10−3Torrバイアス電
圧3.5KV50mA60秒間)した後、真空めっきを
行った。
めっき条件は純度99.9%の亜鉛粒をタングステン抵
抗ボートから加熱(450℃)蒸発させ同時に比重0.
935の高密度ポリエチレンを水冷の銅製ルッポに入れ
エレクトロンビームで加熱蒸発させた。
エレクトロンビームの出力は0.5KWで磁石でX軸、
Y軸、直径40mm走査して均一に蒸発させた。
得られためつき組成は、ポリエチレンを30%含み、め
っき量は25g/m2であった。
耐食性は、S.S.T.で赤錆発生迄120時を要した
実施例 5 実施例4の操作に従ってボンバード処理したのち、エレ
クトロビームによって水冷銅ルツボからアルミニウムを
蒸発させ、同時にタングステン抵抗ボートから比重0.
915の低密度ポリエチレンを蒸発させ複合めっきを作
成した。
分析結果からめつきは20g/m2で、ポリエチレンを
20%含んでいた。
S.S.T.で100時間迄赤錆の発生を認めなかった
実施例 6 実施例1のポリエチレンの代りに次表に示すようなプラ
スチックを亜鉛と同時に蒸発させ複合めっき(めっき量
約20g/m2)を作成した。
結果は次表に示す如くであった。
実施例 7 実施例1と同様の手順で亜鉛とポリテトラフルオロエチ
レンおよびポリエチレンをタングステン抵抗ボートから
加熱蒸発させた。
それぞれの加熱温度は380〜400℃、350〜40
0℃、300〜320℃で行った。
めっき中の圧力は1.5×10−4Torr近傍で行っ
た。
得られためつき鋼板(亜鉛16g/m2、プラスチック
4g/m2)はS.S.T.で赤錆発生迄100時間要
した。
又、脱脂剤に対する抵抗力を調べるために市販のアルカ
リ脱脂剤を用いて脱脂処理(5%濃度、50℃、スプレ
ー1分)を行った後S.S.T.を行った所、性能の低
下を認めなかった。
実施例 8 実施例1の操作に従って鋼板をボンバード処理した後、
アルゴンガス雰囲気中で、イオンプレーテイングを行っ
た。
イオンプレーティング条件は10−3Torrの圧力で
バイアス電圧4.5KV、60mAのグロー放電下で亜
鉛とポリカーボネートを別個のタングステン抵抗ボード
(亜鉛300〜370℃、ポリカーボネート400〜5
00℃)から蒸発させ複合めっきを行った。
得られためつき組成は、亜鉛14g/m2、ポリカーボ
ネート4g/m2で、耐食性能はS.S.Tで赤錆発生
迄120時間を要した。
実施例 9 実施例1の操作に従って鋼板を脱脂、酸洗、乾燥した後
、アルゴンガス雰囲気中で直流スパッタリングを行なっ
た。
スパッタリング条件は10−3Torrの圧力で、亜鉛
を陰極(ターゲット)にしてバイアス電圧5KVでグロ
ー放電を生じさせ、イオン化したアルゴンで亜鉛をスパ
ツタし、同時に高圧から絶縁したタングステン抵抗ボー
トによりポリエチレンを150〜250℃で蒸発させ複
合めっきを行った。
得られためつき組成は亜鉛7g/m2、ポリエチレン3
g/m2であった。
スパッタリングは析出速度が遅く、めっき量が10g/
m2であり耐食性能はS.S.Tで赤錆発生まで72時
間であった。
【図面の簡単な説明】
第1図はポリエチレンと亜鉛を鋼板に真空蒸着した被膜
のポリエチレン含有率と電気絶縁抵抗値を示すものであ
る。 第2図はポリエチレンと亜鉛を真空蒸着した鋼板を塩水
噴霧試験した結果である。 蒸着被膜中のポリエチレンの含有率を横軸にとり赤錆が
面積率で10%発生した時の試験時間との関係を示して
いる。 第3図は本発明の製造プロセスの基本構造である。 A・・・・・・前処理工程、B・・・・・・めっき工程
、C・・・・・・後処理工程、D・・・・・・真空中。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 プラスチック化合物と鉄に対し犠性防食作用のある
    金属もしくは合金とを物理蒸着により被めっき鋼材に同
    時にめっきすることを特徴とする有機複合めっき鋼材の
    製造方法。
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JP (1) JPS581185B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0416956Y2 (ja) * 1986-01-24 1992-04-15

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JPH0416956Y2 (ja) * 1986-01-24 1992-04-15

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Publication number Publication date
JPS5531126A (en) 1980-03-05

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