JPH1194863A - カンチレバー及びその製造方法 - Google Patents

カンチレバー及びその製造方法

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JPH1194863A
JPH1194863A JP9267725A JP26772597A JPH1194863A JP H1194863 A JPH1194863 A JP H1194863A JP 9267725 A JP9267725 A JP 9267725A JP 26772597 A JP26772597 A JP 26772597A JP H1194863 A JPH1194863 A JP H1194863A
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Yoshihiko Suzuki
美彦 鈴木
Shinya Hara
信也 原
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    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
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    • GPHYSICS
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    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y10S977/84Manufacture, treatment, or detection of nanostructure
    • Y10S977/849Manufacture, treatment, or detection of nanostructure with scanning probe
    • Y10S977/86Scanning probe structure
    • Y10S977/874Probe tip array

Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度分布や熱伝導率分布の計測の精度及び分
解能を高める。探針及び支持体を可撓性プレートに対し
て反対方向に突出させ、共振周波数を高めて高速走査を
可能とする。 【解決手段】 カンチレバーは、可撓性プレート41
と、該可撓性プレート41の先端側領域の下面に突設さ
れた探針42と、可撓性プレート41の基端側領域の上
面に接合された絶縁材料からなる支持体43とを備え
る。探針42に、金属膜44,45の接合からなる熱電
対が設けられる。金属膜44は、熱電対の部分から連続
して可撓性プレート41の支持体43側の面に形成され
る。金属膜45は、熱電対の部分から連続して可撓性プ
レート41の探針41側の面に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査型プローブ顕
微鏡に用いられるカンチレバー及びその製造方法に関す
るものであり、特に走査型熱計測顕微鏡に好適なカンチ
レバー及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、探針と試料間の物理化学的相互作
用を用いた走査型プローブ顕微鏡が活発に研究されてい
る。特に、試料表面の温度分布や熱伝導率分布を計測す
る走査型熱計測顕微鏡(STI: Scanning Thermal Iemage
r)は、半導体の動作解析技術、あるいは材料の熱的特
性の解析技術として有望視されている顕微鏡である。こ
の顕微鏡では、薄膜材料で形成される微小なバネ力を有
するカンチレバーを用いて、該カンチレバーの先端側領
域に突設された探針と試料表面との間に生ずる相互作用
力による該カンチレバーの撓み変化から試料の凹凸像
を、そして該カンチレバーの探針に設けられ異種金属接
合からなる熱電対で計測した温度により発生した熱起電
力から試料の温度分布あるいは熱伝導率分布を、同時に
イメージングしている。
【0003】この走査型熱計測顕微鏡で用いられている
従来のカンチレバーの一例を、図7に示す。図7(a)
はこの従来のカンチレバーを示す概略斜視図、図7
(b)は図7(a)中のA−A線に沿った概略断面図で
ある。
【0004】この従来のカンチレバーは、絶縁材料とし
ての窒化珪素膜からなる可撓性プレート1と、該可撓性
プレート1の先端側領域の下面に突設された探針2と、
可撓性プレート1の基端側領域の下面に接合された支持
体3とを備えている。したがって、探針2及び支持体3
は、可撓性プレート1に対して同じ方向に突出してい
る。探針2は互いに異なる種類の金属膜13,14で構
成されており、当該探針2における金属膜13,14の
接合が熱電対を構成している。金属膜13は、可撓性プ
レート1において探針2に対応する部分に形成された開
口から下方に突出している。支持体3は、シリコン層1
0と、該シリコン層10の下面に形成された窒化珪素膜
12とから構成されている。可撓性プレート1の上面に
は、探針2の熱電対の部分から連続した金属膜13から
なる配線用導電膜4が、前記基端側領域にかけて形成さ
れている。また、可撓性プレート1の基端側領域上に
は、配線用導電膜4と連続した金属膜13からなる外部
との電気的接続のための電極パターン(パッド部)5が
形成されている。金属膜14は、可撓性プレート1、該
可撓性プレート1の前記開口から突出した金属膜13、
支持体3の下面の全体に形成されている。
【0005】図7に示すカンチレバーは、次のような方
法により製造される。図8は、図7に示すカンチレバー
の製造工程の一例を示す概略断面図である。
【0006】まず、(100)面方位のシリコン基板1
0を用意し、該基板10の両面に可撓性プレート1の材
料となる窒化珪素膜11,12を成膜する。次に、リソ
グラフィー法及びドライエッチング法を用いて上面の窒
化珪素膜11をパターニングすることによって、窒化珪
素膜11の所定箇所に、基板10の表面を露出させる四
角形状の開口11aを形成する。その後、開口11aか
ら露出した基板10の部分を湿式エッチングにより異方
性エッチングし、基板10に開口11a下に四角錐状の
トレンチ10aを形成する(図8(a))。次に、図8
(a)に示す状態の基板上における、該トレンチ10a
を覆う部分領域、前記配線用導電膜4に相当する領域及
び前記電極パターン5に相当する領域に、金属膜13を
リフトオフ法によりパターニングする(図8(b))。
【0007】次に、リソグラフィー法及びドライエッチ
ング法を用いて、上面の窒化珪素膜11を可撓性プレー
ト1の形状に合わせてパターニングするとともに、下面
の窒化珪素膜12を支持体3の形状に合わせてパターニ
ングする(図8(c))。最後に、図8(c)に示す状
態の基板をKOH水溶液に浸漬して、露出した基板10
のシリコン部を溶出して除去する(図8(d))。最後
に、図8(d)に示す状態の構造体の下面の全体に前記
金属膜13と異なる材料の金属膜14を成膜する(図8
(e))。これにより、図7に示すカンチレバーが完成
する。なお、この製造方法によれば、窒化珪素膜11が
可撓性プレート1を構成し、残った基板10及び窒化珪
素膜12が支持体3を構成する。
【0008】また、走査型熱計測顕微鏡で用いられてい
る従来のカンチレバーの他の例を、図9に示す。図9
(a)はこの従来のカンチレバーを示す概略断面図、図
9(b)は図9(a)中のB−B矢視概略平面図であ
る。
【0009】この従来のカンチレバーは、市販されてい
る原子間力顕微鏡用カンチレバーを用いて構成されてい
る。すなわち、当該原子間力顕微鏡用カンチレバーは、
窒化珪素膜で一体に構成された可撓性プレート101及
び探針102(探針102は可撓性プレート101の先
端側領域の下面に突設されている。)と、可撓性プレー
ト1の基端側領域の上面に接合されたガラス部材からな
る支持体103とから構成されている。そして、図9に
示す従来のカンチレバーは、当該原子間力顕微鏡用カン
チレバーの探針102側の面に、図9(b)に示すよう
に異なる種類の金属膜104,105が部分的に形成さ
れ、探針102の箇所を含むかなり広い菱形の領域にお
いて金属膜104,105が互いに重なって接合されて
おり、当該重なり部分が熱電対を構成している。したが
って、図9に示すカンチレバーの探針106は、前記原
子間力顕微鏡用カンチレバーの窒化珪素のみからなる探
針102と、当該探針102下面に形成された部分の互
いに重なった金属膜104,105とから構成されてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記図7に示す従来の
カンチレバー及び図9に示す従来のカンチレバーによれ
ば、前述したように、探針に熱電対が設けられているた
め、試料の凹凸像と試料の温度分布あるいは熱伝導率分
布とを同時に得ることが可能であるが、以下に述べるよ
うに、前述した従来のカンチレバーはいずれも一長一短
であった。
【0011】図7に示すカンチレバーでは、前述した説
明からわかるように、熱電対の大きさ及び位置が前述し
た基板10上に形成された窒化珪素膜11の開口11a
の大きさ及び位置で決まることになる。当該開口11a
は、前述したように、リソグラフィー法(露光装置を使
用する)及びドライエッチング法を用いて形成すること
ができる。このため、前記開口11aの大きさ及び位置
を極めて精度良く形成することができるとともに、開口
11aの面積を小さくすることが可能である。したがっ
て、熱電対の大きさ及び位置を極めて精度良く形成する
ことができるとともに、熱電対の面積を小さくすること
ができる。その結果、図7に示すカンチレバーでは、試
料表面の温度分布や熱伝導率分布の計測の精度及び分解
能が高くなっていた。
【0012】しかし、図7に示すカンチレバーでは、探
針2及び支持体3が可撓性プレート1に対して同じ方向
に突出しているので、次のような不都合が生じていた。
図10(a)は、図7に示すカンチレバーにより試料3
0の表面を計測している様子を模式的に示す概略断面図
である。図10(a)に示すように、計測時に可撓性プ
レート1の先端側領域に設けられた探針2を試料30の
表面に接触又は近接させる必要があるが、この時、図7
に示すカンチレバーでは、探針2及び支持体3が可撓性
プレート1に対して同じ方向に突出しているので、支持
体3の前方の角部が試料30に当たり易く、また、これ
を避けるためには可撓性プレート1における支持体3が
接合されていない部分(すなわち、レバー部)を比較的
長くせざるを得ないという欠点を有していた。周知のよ
うに、走査型プローブ顕微鏡では、高速走査を実現する
ためにはカンチレバーの共振周波数が高いことが望まれ
るが、前述したようにレバー部を長くせざるを得ないこ
とから、走査速度を例えば従来の50分の1程度と遅く
せざるを得ないという問題が生じていた。
【0013】これに対し、図9に示すカンチレバーで
は、探針106及び支持体103が可撓性プレート10
1に対して反対方向に突出しているので、図10(b)
に示すように、計測時に支持体103の角部が試料30
に当たるようなことはなく、可撓性プレート101にお
ける支持体24が接合されていない部分(すなわち、レ
バー部)を短くして当該カンチレバーの共振周波数を高
くすることができ、高速走査を実現することができる。
図10(b)は、図9に示すカンチレバーにより試料3
0の表面を計測している様子を模式的に示す概略断面図
である。
【0014】しかし、図9に示すカンチレバーでは、原
子間力顕微鏡用カンチレバーの探針側の面に金属膜10
4,105を形成するが、金属膜104,105の形成
は、マスク蒸着等によって行わざるを得ない。このた
め、金属膜104,105の重なり部分(すなわち、熱
電対)の大きさ及び位置をさほど精度良く形成すること
ができないとともに、当該熱電対の面積は大きくならざ
るを得ない。このため、図9に示すカンチレバーでは、
試料表面の温度分布や熱伝導率分布の計測の精度及び分
解能が低下していた。
【0015】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、熱電対の大きさ及び位置の精度を高めて試料表
面の温度分布や熱伝導率分布の計測の精度及び分解能を
高めることができること、及び、探針及び支持体が可撓
性プレートに対して反対方向に突出することにより共振
周波数を高めることができ高速走査を可能とすること、
という条件を同時に満たすことができるカンチレバー、
並びにその製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の第1の態様によるカンチレバーは、絶縁材料
からなる可撓性プレートと、該可撓性プレートの先端側
領域の一方側の面に突設された探針と、前記可撓性プレ
ートの基端側領域の他方側の面に接合された支持体と、
を備え、前記探針に、第1の金属材料と第2の金属材料
との接合からなる熱電対が設けられ、前記第1の金属材
料が前記熱電対の部分から連続して前記可撓性プレート
の前記支持体側の面に形成され、前記可撓性プレートの
前記支持体側の面には、前記第1の金属材料と電気的に
接続されるとともに前記基端側領域に延在する第1の配
線用導電膜が形成されたものである。
【0017】前記第1の配線用導電膜は、前記第1の金
属材料がそのまま延びたものであってもよいし、前記第
1の金属材料とは異なる材料で構成してもよいし、複数
の膜を順次継ぎ足したようなものでもよいし、複数層か
らなる膜でもよい。
【0018】この第1の態様によれば、熱電対を構成す
る第1の金属材料が熱電対の部分から連続して前記可撓
性プレートの前記支持体側の面(すなわち、探針と反対
側の面)に形成されているので、製造時に、製造途中で
用いられ最後に除去される基板を除去する前に、第1の
金属材料を形成することができる。したがって、第1の
金属材料の膜形成に際し、リフトオフ法などの露光装置
を用いた精度の良い膜形成技術を採用することができ
る。このため、前記第1の態様によれば、熱電対の大き
さ及び位置を極めて精度良く形成することができるとと
もに、熱電対の面積を小さくすることができ、ひいて
は、試料表面の温度分布や熱伝導率分布の計測の精度及
び分解能を高めることができる。
【0019】また、前記第1の態様によるカンチレバー
では、探針が可撓性プレートの一方側の面に突設され、
支持体が可撓性プレートの他方側の面に接合されてお
り、探針及び支持体が可撓性プレートに対して反対方向
に突出している。したがって、計測時に支持体の角部が
試料に当たるようなことはなく、可撓性プレーにおける
支持体が接合されていない部分(すなわち、レバー部)
を短くして当該カンチレバーの共振周波数を高くするこ
とができ、高速走査を実現することができる。
【0020】本発明の第2の態様によるカンチレバー
は、前記第1の態様によるカンチレバーにおいて、前記
支持体が導電材料からなり、前記第1の配線用導電膜と
前記支持体とが電気的に接続されるように、前記可撓性
プレートと前記支持体とが接合され、前記第2の金属材
料が前記熱電対の部分から連続して前記可撓性プレート
の前記探針側の面に形成され、前記可撓性プレートの前
記探針側の面には、前記第2の金属材料と電気的に接続
されるとともに前記基端側領域に延在する第2の配線用
導電膜が、形成されたものである。
【0021】前記第2の配線用導電膜は、前記第2の金
属材料がそのまま延びたものであってもよいし、前記第
2の金属材料とは異なる材料で構成してもよいし、複数
の膜を順次継ぎ足したようなものでもよいし、複数層か
らなる膜でもよい。
【0022】この第2の態様は、前記第1の態様の具体
例であり、第2の金属材料を可撓性プレートに対して第
1の金属材料と反対側に形成し、さらに支持体として導
電材料からなるものを用いた例である。熱電対の第1の
金属材料側は第1の配線用導電膜及び支持体自体を介し
て外部に接続可能であり、熱電対の第2の金属材料側は
第2の配線用導電膜を介して外部に接続可能である。な
お、第2の金属材料は、可撓性プレートの探針側に形成
されることから、マスク蒸着等により成膜され、それ自
身の大きさ及び位置はさほど精度良く形成することはで
きないが、可撓性プレートに形成した開口を介して第1
の金属材料と第2の金属材料とが接合されるようにする
ことにより、前述した図7に示す従来のカンチレバーと
同様に、熱電対の熱電対の大きさ及び位置を極めて精度
良く形成することができるとともに、熱電対の面積を小
さくすることができる。
【0023】本発明の第3の態様によるカンチレバー
は、前記第1の態様によるカンチレバーにおいて、前記
支持体が絶縁材料からなり、前記可撓性プレートと前記
支持体との間には、第1の外部接続用導電体の一部が前
記第1の配線用導電膜と電気的に接続されるように介在
され、前記第1の外部接続用導電体の他の一部が外部に
導出され、前記第2の金属材料が前記熱電対の部分から
連続して前記可撓性プレートの前記探針側の面に形成さ
れ、前記可撓性プレートの前記探針側の面には、前記基
端側領域に延在する第2の配線用導電膜が、形成された
ものである。
【0024】前記第2の配線用導電膜は、前記第2の金
属材料がそのまま延びたものであってもよいし、前記第
2の金属材料とは異なる材料で構成してもよいし、複数
の膜を順次継ぎ足したようなものでもよいし、複数層か
らなる膜でもよい。
【0025】この第3の態様は、前記第1の態様の具体
例であり、第2の金属材料を可撓性プレートに対して第
1の金属材料と反対側に形成し、さらに支持体として絶
縁材料からなるものを用いた例である。熱電対の第1の
金属材料側は第1の配線用導電膜及び第1の外部接続用
導電体を介して外部に接続可能であり、熱電対の第2の
金属材料側は第2の配線用導電膜を介して外部に接続可
能である。なお、第2の金属材料は、可撓性プレートの
探針側に形成されることから、マスク蒸着等により成膜
され、それ自身の大きさ及び位置はさほど精度良く形成
することはできないが、可撓性プレートに形成した開口
を介して第1の金属材料と第2の金属材料とが接合され
るようにすることにより、前述した図7に示す従来のカ
ンチレバーと同様に、熱電対の熱電対の大きさ及び位置
を極めて精度良く形成することができるとともに、熱電
対の面積を小さくすることができる。
【0026】本発明の第4の態様によるカンチレバー
は、前記第3の態様によるカンチレバーにおいて、前記
第1の外部接続用導電体は、前記支持体の前記可撓性プ
レート側の面に、前記可撓性プレートと重なる領域から
前記可撓性プレートと重ならない領域にかけて形成され
た配線用導電膜であるものである。
【0027】前記第3の態様においては、第1の外部接
続用導電体は例えば金属箔や金属線などの導電体であっ
てもよいが、前記第4の態様のように、第1の外部接続
用導電体として、支持体の面に形成された配線用導電膜
を用いれば、例えば、後述する第8の態様による製造方
法のような半導体製造技術を利用したバッチプロセスを
用いて当該カンチレバーを量産することができ、当該カ
ンチレバーを安価に提供することができる。
【0028】本発明の第5の態様によるカンチレバー
は、前記第1の態様によるカンチレバーにおいて、前記
支持体が絶縁材料からなり、前記可撓性プレートと前記
支持体との間には、第1の外部接続用導電体の一部が前
記第1の配線用導電膜と電気的に接続されるように介在
され、前記第1の外部接続用導電体の他の一部が外部に
導出され、前記第2の金属材料が前記熱電対の部分から
連続して前記可撓性プレートの前記支持体側の面に形成
され、前記可撓性プレートの前記支持体側の面には、前
記第2の金属材料と電気的に接続されるとともに前記基
端側領域に延在する第2の配線用導電膜が形成され、前
記可撓性プレートと前記支持体との間には、第2の外部
接続用導電体の一部が前記第2の配線用導電膜と電気的
に接続されるように介在され、前記第2の外部接続用導
電体の他の一部が外部に導出されたものである。
【0029】前記第2の配線用導電膜は、前記第2の金
属材料がそのまま延びたものであってもよいし、前記第
2の金属材料とは異なる材料で構成してもよいし、複数
の膜を順次継ぎ足したようなものでもよいし、複数層か
らなる膜でもよい。
【0030】この第5の態様は、前記第1の態様の具体
例であり、第2の金属材料を可撓性プレートに対して第
1の金属材料と同じく支持体側に形成し、さらに支持体
として絶縁材料からなるものを用いた例である。熱電対
の第1の金属材料側は第1の配線用導電膜及び第1の外
部接続用導電体を介して外部に接続可能であり、熱電対
の第2の金属材料側は第2の配線用導電膜及び第2の外
部接続用導電体を介して外部に接続可能である。なお、
第1の金属材料のみならず第2の金属材料も、可撓性プ
レートの支持体側に形成されることから、製造時に、製
造途中で用いられ最後に除去される基板を除去する前に
形成することができる。したがって、第1の金属材料の
みならず第2の金属材料の膜形成の際にも、リフトオフ
法などの露光装置を用いた精度の良い膜形成技術を採用
することができ、両者の重なり部分、すなわち、熱電対
の大きさ及び位置を極めて精度良く形成することができ
るとともに、熱電対の面積を小さくすることができる。
【0031】本発明の第6の態様によるカンチレバー
は、前記第5の態様によるカンチレバーにおいて、前記
第1及び第2の外部接続用導電体の各々は、前記支持体
の前記可撓性プレート側の面に、前記可撓性プレートと
重なる領域から前記可撓性プレートと重ならない領域に
かけて形成された配線用導電膜であるものである。
【0032】前記第5の態様においては、第1及び第2
の外部接続用導電体は例えば金属箔や金属線などの導電
体であってもよいが、前記第6の態様のように、第1及
び第2の外部接続用導電体として、支持体の面に形成さ
れた配線用導電膜を用いれば、例えば、後述する第10
の態様による製造方法のような半導体製造技術を利用し
たバッチプロセスを用いて当該カンチレバーを量産する
ことができ、当該カンチレバーを安価に提供することが
できる。
【0033】本発明の第7の態様によるカンチレバー
は、前記第1、第3乃至第6のいずれかの態様によるカ
ンチレバーにおいて、前記支持体が可動イオンを含むガ
ラス部材からなり、前記可撓性プレートと前記支持体と
が陽極接合により接合されたものである。
【0034】この第7の態様のように、陽極接合を採用
すると、可撓性プレートと支持体との間の接合が容易と
なり、好ましい。
【0035】本発明の第8の態様によるカンチレバー
は、前記第4の態様によるカンチレバーを製造する方法
であって、(1)基板と該基板表面に形成された薄膜と
第1の金属膜とを有する構造体であって、前記薄膜が前
記可撓性プレートの形状に合わせてパターニングされる
とともに前記探針に対応する位置に開口を有し、前記基
板が前記薄膜の前記開口下に前記探針の形状を転写する
ための凹部を有し、前記第1の金属膜が前記凹部を覆う
領域に形成されるとともに該領域から前記薄膜上に延在
して前記第1の配線用導電膜の形状に合わせてパターニ
ングされた、構造体を用意する工程と、(2)下面に前
記第1の外部配線用導電体の形状に合わせてパターニン
グされた第2の金属膜が形成された絶縁部材を用意する
工程と、(3)前記第1の金属膜の一部と前記第2の金
属膜の一部とが重なって接触するように前記構造体と前
記絶縁部材とを位置合わせして、前記絶縁部材の下面を
前記薄膜の上面に接合する工程と、(4)前記基板を除
去する工程と、(5)前記基板の除去後に残った構造体
における前記基板が存在していた側の所定領域に、第3
の金属膜を形成する工程と、を備えたものである。
【0036】本発明の第9の態様によるカンチレバーの
製造方法は、前記第8の態様による製造方法において、
前記構造体を用意する前記工程は、前記基板表面に薄膜
を形成する工程と、該薄膜に前記開口を形成する工程
と、当該開口から露出した前記基板の部分をエッチング
して前記基板における当該開口下に前記凹部としてのト
レンチを形成する工程と、前記凹部を覆う前記領域に位
置するとともに当該領域から前記薄膜上に延在するよう
に前記第1の配線用導電膜の形状に合わせてパターニン
グされた前記第1の金属膜を形成する工程と、を有する
ものである。
【0037】本発明の第10の態様によるカンチレバー
の製造方法は、前記第6の態様によるカンチレバーを製
造する方法であって、(1)基板と該基板表面に形成さ
れた薄膜と第1及び第2の金属膜とを有する構造体であ
って、前記薄膜が前記可撓性プレートの形状に合わせて
パターニングされるとともに前記探針に対応する位置に
開口を有し、前記基板が前記薄膜の前記開口下に前記探
針の形状を転写するための凹部を有し、前記第1の金属
膜が前記凹部を覆う領域に形成されるとともに該領域か
ら前記薄膜上に延在して前記第1の配線用導電膜の形状
に合わせてパターニングされ、前記第2の金属膜が前記
凹部において前記第1の金属膜と重なるように形成され
るとともに当該重なり領域から前記薄膜上に延在して前
記第2の配線用導電膜の形状に合わせてパターニングさ
れた、構造体を用意する工程と、(2)下面に前記第1
及び第2の外部配線用導電体の形状にそれぞれ合わせて
パターニングされた第3及び第4の金属膜が形成された
絶縁部材を用意する工程と、(3)前記第1の金属膜の
一部と前記第3の金属膜の一部とが重なって接触すると
ともに前記第2の金属膜の一部と前記第4の金属膜の一
部とが重なって接触するように前記構造体と前記絶縁部
材とを位置合わせして、前記絶縁部材の下面を前記薄膜
の上面に接合する工程と、(4)前記基板を除去する工
程と、を備えたものである。
【0038】本発明の第11の態様によるカンチレバー
の製造方法は、前記第10の態様による製造方法におい
て、前記構造体を用意する前記工程は、前記基板表面に
薄膜を形成する工程と、該薄膜に前記開口を形成する工
程と、当該開口から露出した前記基板の部分をエッチン
グして前記基板における当該開口下に前記凹部としての
トレンチを形成する工程と、前記凹部を覆う前記領域に
位置するとともに当該領域から前記薄膜上に延在するよ
うに前記第1の配線用導電膜の形状に合わせてパターニ
ングされた前記第1の金属膜を形成する工程と、前記凹
部を覆う前記領域に位置するとともに当該領域から前記
薄膜上に延在するように前記第1の配線用導電膜の形状
に合わせてパターニングされた前記第1の金属膜を形成
する工程と、前記凹部において前記第1の金属膜と重な
るように位置するとともに当該重なり領域から前記薄膜
上に延在するように前記第2の配線用導電膜の形状に合
わせてパターニングされた前記第2の金属膜を形成する
工程と、を有するものである。
【0039】本発明の第12の態様によるカンチレバー
の製造方法は、前記第9又は第11の態様による製造方
法において、前記構造体を用意する前記工程は、前記ト
レンチを形成する前記工程の後であって前記第1の金属
膜を形成する前記工程の前に、前記基板の前記トレンチ
の内壁を熱酸化により急峻化させる工程を有するもので
ある。
【0040】本発明の第13の態様によるカンチレバー
の製造方法は、前記第8乃至第12のいずれかの態様に
よる製造方法において、前記絶縁部材が可動イオンを含
むガラス部材からなり、前記接合する工程は、前記絶縁
部材の下面を前記薄膜の上面に陽極接合する工程である
ものである。
【0041】前記第8乃至第13の態様による製造方法
は、それぞれ前記第4又は第6の態様によるカンチレバ
ーの製造方法の一例である。いずれの製造方法も、半導
体製造技術を利用したバッチプロセスによりカンチレバ
ーを製造することができ、量産することができカンチレ
バーを安価に製造することができる。前記第12の態様
のように基板の前記トレンチの内壁を熱酸化により急峻
化させる工程を備えていると、探針の先端部を一層先鋭
化することができ、計測の分解能を向上させる上で好ま
しい。前記第13の態様のように、絶縁部材と薄膜との
間の接合に陽極接合を用いると、その接合が容易とな
り、好ましい。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるカンチレバー
及びその製造方法について、図面を参照して詳細に説明
する。
【0043】まず、本発明の第1の実施の形態によるカ
ンチレバーについて、図1を参照して説明する。本実施
の形態によるカンチレバーは、走査型熱計測顕微鏡及び
走査型原子間力顕微鏡の両機能を達成する顕微鏡用のカ
ンチレバーとして構成されている。
【0044】図1(a)は本実施の形態によるカンチレ
バーを示す概略斜視図、図1(b)は図1(a)中のC
−C線に沿った概略断面図である。なお、図1(a)と
図1(b)とでは上下が逆に示されているが、以下の説
明では、上下は図1(b)に従うものとする。
【0045】本実施の形態によるカンチレバーは、図1
に示すように、絶縁材料からなる可撓性プレート41
と、該可撓性プレート41の先端側領域の下面に突設さ
れた探針42と、可撓性プレート41の基端側領域の上
面に接合された絶縁材料からなる支持体43とを備えて
いる。したがって、探針42及び支持体3は、可撓性プ
レート41に対して反対方向に突出している。
【0046】本実施の形態では、探針42は異なる種類
の金属膜(金属材料)44,45で構成されており、当
該探針42における金属膜44,45の接合が熱電対を
構成している。もっとも、本発明では、探針42の全体
が金属膜44,45で構成される必要はなく、探針42
の一部のみが異なる種類の金属膜で構成されてもよい。
なお、金属膜44は、可撓性プレート41において探針
42に対応する部分に形成された開口から下方に突出し
ている。
【0047】前記金属膜44は、熱電対の部分から連続
して可撓性プレート41の上面(支持体43側の面)に
形成されている。また、可撓性プレート41の上面に
は、金属膜44と電気的に接続されるとともに可撓性プ
レート41の基端側領域に延在する配線用導電膜46が
形成されている。本実施の形態では、配線用導電膜46
は、金属膜44がそのまま延びたものとして構成されて
いる。もっとも、配線用導電膜46は、金属膜44と異
なる金属材料で構成してもよいし、複数の膜を継ぎ足し
たようなものでもよいし、複数層からなる膜であっても
よい。
【0048】前記金属膜45は、前記熱電対の部分から
連続して可撓性プレート41の下面(探針42の側の
面)に形成されている。また、可撓性プレート41の下
面には、金属膜45と電気的に接続されるとともに可撓
性プレート41の基端側領域に延在する配線用導電膜4
7が形成されている。本実施の形態では、配線用導電膜
47は、金属膜45がそのまま延びたものとして構成さ
れている。もっとも、配線用導電膜47は、金属膜45
と異なる金属材料で構成してもよいし、複数の膜を継ぎ
足したようなものでもよいし、複数層からなる膜であっ
てもよい。
【0049】支持体43の下面(可撓性プレート41側
の面)には、可撓性プレート41と重なる領域から可撓
性プレート41と重ならない領域にかけて延在する金属
膜からなる配線用導電膜48が形成されている。配線用
導電膜48の前記重ならない領域における端部の部分
は、外部との電気的接続のための電極パッド部48aと
なっている。本実施の形態では、この配線用導電膜48
が、一部が配線用導電膜46と電気的に接続されるよう
に介在されるとともに他の一部が外部に導出された外部
接続用導電体を構成している。もっとも、本発明では、
当該外部接続用導電体として、例えば金属箔や金属線な
どの導電体を用いてもよい。
【0050】そして、配線用導電膜46と配線用導電膜
48とが接触して電気的に接続されるように、可撓性プ
レート41と支持体43とが接合されている。本実施の
形態では、支持体43が可動イオンを含むガラス材料
(例えば、ホウ珪酸ガラス)からなり、可撓性プレート
41と支持体43とが陽極接合により接合されている。
もっとも、本発明では、支持体43は他の絶縁材料で構
成してもよく、可撓性プレート41と支持体43との間
の接合は必ずしも陽極接合に限定されるものではない。
なお、前述したようなガラス材料としては、具体的に
は、パイレックスガラス(商品名)を挙げることができ
る。なお、本実施の形態では、このように支持体43と
して絶縁材料からなるものが用いられているが、本発明
では、支持体43として金属等の導電材料からなるもの
を用いてもよい。この場合、配線用導電膜48が除去さ
れ、支持体43と配線用導電膜46とが電気的に接続さ
れるように、可撓性プレート41と配線用導電膜46と
が接合される。
【0051】次に、図1に示すカンチレバーの製造方法
の一例について、図2を参照して説明する。図2は、図
1に示すカンチレバーの製造工程の一例を示す概略断面
図である。
【0052】まず、基板材料として(100)面方位の
直径3インチ、厚さ250μmのシリコン基板50を用
い、LPCVD法(減圧CVD法)等により基板50の
両面に厚さ700nmの窒化珪素膜51,52を成膜す
る(窒化珪素膜51は図1中の可撓性プレート41に相
当)。次に、リソグラフィー法及びドライエッチング法
を用いて上面の窒化珪素膜51をパターニングすること
によって、窒化珪素膜51の所定箇所に、基板50の表
面を露出させる四角形状の開口51aを形成する。本例
では、複数のカンチレバーを同時に製造するものであ
り、開口51aは同時に製造しようとするカンチレバー
の数に対応する数だけ形成される。なお、開口51aの
パターン形状、大きさ、数量は任意に設定することが可
能である。次に、この基板を水酸化カリウム(KOH)
水溶液又はテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイ
ド(TMAH)水溶液などのシリコン用のエッチング液
に浸漬し、窒化珪素膜51,52をマスクとし、開口5
1aから露出した基板50の部分を異方性エッチングし
て、開口51a下にトレンチ50aを形成する(図2
(a))。トレンチ50aは、シリコン(111)面に
より構成され、四角錐状の凹部になる。本例では、トレ
ンチ50aが前記探針42の形状を転写するための凹部
となる。
【0053】次に、リソグラフィー法及びドライエッチ
ング法を用いて、上面の窒化珪素膜51を可撓性プレー
ト41の形状に合わせてパターニングするとともに、下
面の窒化珪素膜52を除去する(図2(b))。
【0054】その後、図2(b)に示す状態の基板上に
おける、トレンチ50aを覆う領域及び配線用導電膜4
6に相当する領域に、金属膜53(図1中の金属膜44
に相当)をリフトオフ法によりパターニングする(図2
(c))。金属膜53として、例えば、ニクロム(Ni
Cr)を用いることができる。
【0055】なお、図2(b)を参照して説明した窒化
珪素膜51をパターニングするとともに窒化珪素膜52
を除去する工程と、図2(c)を参照して説明した金属
膜53を形成する工程とは、逆の順序で行ってもよい。
【0056】以上の工程は、図2(c)に示す構造体を
用意する工程を構成しているが、図2(c)に示す構造
体を用意する工程は必ずしもこのような各工程によるも
のに限定されるものではない。
【0057】一方、下面に前記配線用導電膜48の形状
に合わせてパターニングされた金などの金属膜54(配
線用導電膜48に相当)が形成されたパイレックスガラ
ス部材55(図1中の支持体43に相当)を用意する
(図2(d))。本実施の形態では、パイレックスガラ
ス部材55として、板状のものが用いられ、後述する陽
極接合により不要部分が接合されるのを避けるための溝
55aが、予め下面にダイシングソーによる加工によっ
て形成されている。換言すれば、パイレックスガラス部
材55は、複数のカンチレバー分の前記支持体43とな
るべき部分の間が、溝55aが形成されている部分によ
って架橋され、全体として板状をなしている。なお、溝
55aが形成されている部分には、分離用の溝(図示せ
ず)が形成されている。
【0058】次に、図2(c)に示す構造体の金属膜5
3の一部と前記パイレックスガラス部材55の下面の金
属膜54の一部とが重なって接触するように前記構造体
と前記パイレックスガラス部材55とを位置合わせし
て、パイレックスガラス部材55の下面を前記構造体の
窒化珪素膜51の上面に陽極接合する(図2(d))。
このとき、金属膜53の一部と金属膜54の一部とが圧
着されて電気的に接続されることとなる。
【0059】次いで、パイレックスガラス部材55にお
ける前記溝55が形成されている部分をダイシングソー
による加工によって切除する。ただし、前記分離用溝が
形成されている列及び各列の端部同士に関しては、前記
切除は行わない。次に、この状態の構造体をKOH水溶
液又はTMAH水溶液に浸漬して基板50を除去する。
前記切除が前述したように完全には行われないことか
ら、この状態においても個々のカンチレバーは連結され
ている(図2にはその連結状態は示していない。)。次
いで、この状態の構造体の探針側に、部分的に開口を有
した金属シートをマスキング体として、蒸着等により、
厚さ50nm程度のTi等の金属膜58(図1中の金属
膜45に相当)を、部分的に成膜する(図2(e))。
最後に、前記分離用溝を利用して個々のカンチレバーに
分離する。これにより、図1に示すカンチレバーが完成
する。もっとも、連結されたままのカンチレバーを計測
者に供給し、計測者が前記分離用溝を利用して個々のカ
ンチレバーに分離するようにしてもよい。
【0060】図1に示すカンチレバーでは、前述した説
明からわかるように、熱電対の大きさ及び位置が前述し
た基板50上に形成された窒化珪素膜51の開口51a
の大きさ及び位置で決まることになる。当該開口51a
は、前述したように、リソグラフィー法(露光装置を使
用する)及びドライエッチング法を用いて形成すること
ができる。このため、前記開口51aの大きさ及び位置
を極めて精度良く形成することができるとともに、開口
51aの面積を小さくすることが可能である。したがっ
て、熱電対の大きさ及び位置を極めて精度良く形成する
ことができるとともに、熱電対の面積を小さくすること
ができる。その結果、図1に示すカンチレバーでは、試
料表面の温度分布や熱伝導率分布の計測の精度及び分解
能が高くなる。
【0061】また、図1に示すカンチレバーでは、探針
42及び支持体43が可撓性プレート41に対して反対
方向に突出している。したがって、図10(b)の場合
と同様に、計測時に支持体43の角部が試料に当たるよ
うなことはなく、可撓性プレー41における支持体43
が接合されていない部分(すなわち、レバー部)を短く
して当該カンチレバーの共振周波数を高くすることがで
き、高速走査を実現することができる。
【0062】さらに、図1に示すカンチレバーでは、図
2を参照して説明したような半導体製造技術を利用した
バッチプロセスを用いて当該カンチレバーを量産するこ
とができ、当該カンチレバーを安価に提供することがで
きる。
【0063】次に、図1に示すカンチレバーの製造方法
の他の例について、図3を参照して説明する。図3は、
図1に示すカンチレバーの製造工程の他の例を示す概略
断面図である。図3において、図2中の要素と同一又は
対応する要素には同一符号を付している。
【0064】まず、基板材料として(100)面方位の
直径3インチ、厚さ250μmのシリコン基板50を用
い、LPCVD法(減圧CVD法)等により基板50の
両面に厚さ700nmの窒化珪素膜51,52を成膜す
る(窒化珪素膜51は図1中の可撓性プレート41に相
当)。次に、リソグラフィー法及びドライエッチング法
を用いて上面の窒化珪素膜51をパターニングすること
によって、窒化珪素膜51の所定箇所に、基板50の表
面を露出させる四角形状の開口51aを形成する。本例
においても、複数のカンチレバーを同時に製造するもの
であり、開口51aは同時に製造しようとするカンチレ
バーの数に対応する数だけ形成される。なお、開口51
aのパターン形状、大きさ、数量は任意に設定すること
が可能である。次に、この基板を水酸化カリウム(KO
H)水溶液又はテトラメチルアンモニウムハイドロオキ
サイド(TMAH)水溶液などのシリコン用のエッチン
グ液に浸漬し、窒化珪素膜51,52をマスクとし、開
口51aから露出した基板50の部分を異方性エッチン
グして、開口51a下にトレンチ50aを形成する(図
3(a))。トレンチ50aは、シリコン(111)面
により構成され、四角錐状の凹部になる。本例では、ト
レンチ50aは、シリコン(111)面により構成さ
れ、四角錐状の凹部になる。
【0065】次いで、図3(a)に示す状態の基板を酸
素雰囲気中で加熱し、露出した基板50のトレンチ50
aの内壁を熱酸化(ウエット酸化、ドライ酸化など、い
ずれの形式の熱酸化でもよい)させ、酸化珪素膜56を
形成する(図3(b))。酸化はシリコン結晶のコーナ
ー部では遅く進むので、特にトレンチ50aの底部付近
すなわち四角錐の先端部では急峻となる。本例では、こ
の急峻化されたトレンチ50aが探針42の形状を転写
するための凹部となる。
【0066】次に、リソグラフィー法及びドライエッチ
ング法を用いて、上面の窒化珪素膜51を可撓性プレー
ト41の形状に合わせてパターニングするとともに、下
面の窒化珪素膜52を除去する(図3(c))。
【0067】その後、図3(c)に示す状態の基板上に
おける、急峻化されたトレンチ50aを覆う領域及び配
線用導電膜46に相当する領域に、金属薄膜53(図1
中の金属膜44に相当)をリフトオフ法によりパターニ
ングする(図3(d))。
【0068】以上の工程は、図3(d)に示す構造体を
用意する工程を構成しているが、図3(d)に示す構造
体を用意する工程は必ずしもこのような各工程によるも
のに限定されるものではない。
【0069】一方、下面に前記配線用導電膜48の形状
に合わせてパターニングされた金などの金属膜54(配
線用導電膜48に相当)が形成されたパイレックスガラ
ス部材55(図1中の支持体43に相当)を用意する
(図3(e))。本実施の形態では、パイレックスガラ
ス部材55として、板状のものが用いられ、後述する陽
極接合により不要部分が接合されるのを避けるための溝
55aが、予め下面にダイシングソーによる加工によっ
て形成されている。換言すれば、パイレックスガラス部
材55は、複数のカンチレバー分の前記支持体43とな
るべき部分の間が、溝55aが形成されている部分によ
って架橋され、全体として板状をなしている。なお、溝
55aが形成されている部分には、分離用の溝(図示せ
ず)が形成されている。
【0070】次に、図3(d)に示す構造体の金属膜5
3の一部と前記パイレックスガラス部材55の下面の金
属膜54の一部とが重なって接触するように前記構造体
と前記パイレックスガラス部材55とを位置合わせし
て、パイレックスガラス部材55の下面を前記構造体の
窒化珪素膜51の上面に陽極接合する(図3(e))。
このとき、金属膜53の一部と金属膜54の一部とが圧
着されて電気的に接続されることとなる。
【0071】次いで、パイレックスガラス部材55にお
ける前記溝55が形成されている部分をダイシングソー
による加工によって切除する。ただし、前記分離用溝が
形成されている列及び各列の端部同士に関しては、前記
切除は行わない。その後、この状態の構造体をKOH水
溶液又はTMAH水溶液に浸漬して基板50及び酸化珪
素膜56を除去する。前記切除が前述したように完全に
は行われないことから、この状態においても個々のカン
チレバーは連結されている(図2にはその連結状態は示
していない。)。次に、この状態の構造体の探針側に、
部分的に開口を有した金属シートをマスキング体とし
て、蒸着等により、厚さ50nm程度のTi等の金属膜
58(図1中の金属膜45に相当)を、部分的に成膜す
る(図3(f))。最後に、前記分離用溝を利用して個
々のカンチレバーに分離する。これにより、図1に示す
カンチレバーが完成する。もっとも、連結されたままの
カンチレバーを計測者に供給し、計測者が前記分離用溝
を利用して個々のカンチレバーに分離するようにしても
よい。
【0072】図3を参照して説明した製造方法により得
られたカンチレバーでは、探針2の形状を転写するため
の凹部が急峻化されたトレンチ50aとなるので、図2
を参照して説明した製造方法により製造したカンチレバ
ーに比べて、探針43の先端部が一層先鋭化され、計測
の分解能が向上する。
【0073】次に、本発明の第2の実施の形態によるカ
ンチレバーについて、図4を参照して説明する。本実施
の形態によるカンチレバーも、走査型熱計測顕微鏡及び
走査型原子間力顕微鏡の両機能を達成する顕微鏡用のカ
ンチレバーとして構成されている。
【0074】図4(a)は本実施の形態によるカンチレ
バーを示す概略斜視図、図4(b)は図4(a)中のD
−D線に沿った概略断面図である。なお、図4(a)と
図4(b)とでは上下が逆に示されているが、以下の説
明では、上下は図4(b)に従うものとする。図4にお
いて、図1中の要素と同一又は対応する要素には同一符
号を付し、その重複した説明は省略する。
【0075】本実施の形態によるカンチレバーが図1に
示すカンチレバーと異なる所は、以下の点である。
【0076】本実施の形態では、図1中の金属膜45
(したがって、配線用導電膜47も)が除去され、代わ
りに、金属膜44とは異なる種類の金属膜145、配線
用導電膜147及び配線用導電膜148が追加されてい
る。
【0077】すなわち、探針42は、前記金属膜44
と、該金属膜44上に形成された金属膜145で構成さ
れており、当該探針42における金属膜44,145の
接合が熱電対を構成している。金属膜145は、探針4
2の箇所でのみ金属膜44と重なっている。金属膜14
5は、熱電対の部分から連続して可撓性プレート41の
上面(支持体43側の面)に形成されている。また、可
撓性プレート41の上面には、金属膜145と電気的に
接続されるとともに可撓性プレート41の基端側領域に
延在する前記配線用導電膜147が形成されている。本
実施の形態では、配線用導電膜147は、金属膜145
がそのまま延びたものとして構成されている。もっと
も、配線用導電膜147は、金属膜145と異なる金属
材料で構成してもよいし、複数の膜を継ぎ足したような
ものでもよいし、複数層からなる膜であってもよい。
【0078】支持体43の下面(可撓性プレート41側
の面)には、可撓性プレート41と重なる領域から可撓
性プレート41と重ならない領域にかけて延在する金属
膜からなる配線用導電膜148が形成されている。配線
用導電膜148の前記重ならない領域における端部の部
分は、外部との電気的接続のための電極パッド部148
aとなっている。本実施の形態では、この配線用導電膜
148が、一部が配線用導電膜147と電気的に接続さ
れるように介在されるとともに他の一部が外部に導出さ
れた外部接続用導電体を構成している。もっとも、本発
明では、当該外部接続用導電体として、例えば金属箔や
金属線などの導電体を用いてもよい。
【0079】そして、配線用導電膜147と配線用導電
膜148とが接触して電気的に接続されるように、可撓
性プレート41と支持体43とが接合されている。本実
施の形態では、支持体43が可動イオンを含むガラス材
料(例えば、ホウ珪酸ガラス)からなり、可撓性プレー
ト41と支持体43とが陽極接合により接合されてい
る。もっとも、本発明では、支持体43は他の絶縁材料
で構成してもよく、可撓性プレート41と支持体43と
の間の接合は必ずしも陽極接合に限定されるものではな
い。
【0080】次に、図4に示すカンチレバーの製造方法
の一例について、図5を参照して説明する。図5は、図
4に示すカンチレバーの製造工程の一例を示す概略断面
図である。図5において、図2中の要素と同一又は対応
する要素には同一符号を付している。
【0081】まず、基板材料として(100)面方位の
直径3インチ、厚さ250μmのシリコン基板50を用
い、LPCVD法(減圧CVD法)等により基板50の
両面に厚さ700nmの窒化珪素膜51,52を成膜す
る(窒化珪素膜51は図4中の可撓性プレート41に相
当)。次に、リソグラフィー法及びドライエッチング法
を用いて上面の窒化珪素膜51をパターニングすること
によって、窒化珪素膜51の所定箇所に、基板50の表
面を露出させる四角形状の開口51aを形成する。本例
では、複数のカンチレバーを同時に製造するものであ
り、開口51aは同時に製造しようとするカンチレバー
の数に対応する数だけ形成される。なお、開口51aの
パターン形状、大きさ、数量は任意に設定することが可
能である。次に、この基板を水酸化カリウム(KOH)
水溶液又はテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイ
ド(TMAH)水溶液などのシリコン用のエッチング液
に浸漬し、窒化珪素膜51,52をマスクとし、開口5
1aから露出した基板50の部分を異方性エッチングし
て、開口51a下にトレンチ50aを形成する(図5
(a))。トレンチ50aは、シリコン(111)面に
より構成され、四角錐状の凹部になる。本例では、トレ
ンチ50aが前記探針42の形状を転写するための凹部
となる。
【0082】次に、リソグラフィー法及びドライエッチ
ング法を用いて、上面の窒化珪素膜51を可撓性プレー
ト41の形状に合わせてパターニングするとともに、下
面の窒化珪素膜52を除去する(図5(b))。
【0083】その後、図5(b)に示す状態の基板上に
おける、トレンチ50aを覆う領域及び配線用導電膜4
6に相当する領域に、ニクロム(NiCr)等の金属膜
53(図4中の金属膜44に相当)をリフトオフ法によ
りパターニングする。次いで、この状態の基板上におけ
る、トレンチ50aにおいて金属膜53と重なる領域及
び当該重なり領域から窒化珪素膜51上に延在する前記
配線用導電膜147に相当する領域に、Ti等の金属膜
245(図4中の金属膜145に相当)をリフトオフ法
によりパターニングする(図5(c))。
【0084】以上の工程は、図5(c)に示す構造体を
用意する工程を構成しているが、図5(c)に示す構造
体を用意する工程は必ずしもこのような各工程によるも
のに限定されるものではない。
【0085】一方、下面に前記配線用導電膜48,14
8の形状に合わせてパターニングされた金などの金属膜
54(配線用導電膜48,148に相当)が形成された
パイレックスガラス部材55(図4中の支持体43に相
当)を用意する(図5(d))。本実施の形態では、パ
イレックスガラス部材55として、板状のものが用いら
れ、後述する陽極接合により不要部分が接合されるのを
避けるための溝55aが、予め下面にダイシングソーに
よる加工によって形成されている。換言すれば、パイレ
ックスガラス部材55は、複数のカンチレバー分の前記
支持体43となるべき部分の間が、溝55aが形成され
ている部分によって架橋され、全体として板状をなして
いる。なお、溝55aが形成されている部分には、分離
用の溝(図示せず)が形成されている。
【0086】次に、図5(c)に示す構造体の金属膜5
3の一部と前記パイレックスガラス部材55の下面の金
属膜54の一部とが重なって接触するとともに、図5
(c)に示す構造体の金属膜245の一部と前記パイレ
ックスガラス部材55の下面の金属膜54の他の一部と
が重なって接触するように、前記構造体と前記パイレッ
クスガラス部材55とを位置合わせして、パイレックス
ガラス部材55の下面を前記構造体の窒化珪素膜51の
上面に陽極接合する(図5(d))。このとき、金属膜
53の一部と金属膜54の一部とが圧着されて電気的に
接続されるとともに、金属膜245の一部と金属膜54
の他の一部とが圧着されて電気的に接続されることとな
る。
【0087】次いで、パイレックスガラス部材55にお
ける前記溝55が形成されている部分をダイシングソー
による加工によって切除する。ただし、前記分離用溝が
形成されている列及び各列の端部同士に関しては、前記
切除は行わない。次に、この状態の構造体をKOH水溶
液又はTMAH水溶液に浸漬して基板50を除去する。
前記切除が前述したように完全には行われないことか
ら、この状態においても個々のカンチレバーは連結され
ている(図5にはその連結状態は示していない。)。最
後に、前記分離用溝を利用して個々のカンチレバーに分
離する。これにより、図4に示すカンチレバーが完成す
る。もっとも、連結されたままのカンチレバーを計測者
に供給し、計測者が前記分離用溝を利用して個々のカン
チレバーに分離するようにしてもよい。
【0088】図4に示すカンチレバーでは、前述した説
明からわかるように、金属膜46,145(すなわち、
金属膜53,245)の膜形成の際に、リフトオフ法な
どの露光装置を用いた精度の良い膜形成技術を採用する
ことができ、両者の重なり部分、すなわち、熱電対の大
きさ及び位置を極めて精度良く形成することができると
ともに、熱電対の面積を小さくすることができる。した
がって、熱電対の大きさ及び位置を極めて精度良く形成
することができるとともに、熱電対の面積を小さくする
ことができる。その結果、図4に示すカンチレバーで
は、試料表面の温度分布や熱伝導率分布の計測の精度及
び分解能が高くなる。
【0089】また、図4に示すカンチレバーでは、探針
42及び支持体43が可撓性プレート41に対して反対
方向に突出している。したがって、図10(b)の場合
と同様に、計測時に支持体43の角部が試料に当たるよ
うなことはなく、可撓性プレー41における支持体43
が接合されていない部分(すなわち、レバー部)を短く
して当該カンチレバーの共振周波数を高くすることがで
き、高速走査を実現することができる。
【0090】さらに、図4に示すカンチレバーでは、図
5を参照して説明したような半導体製造技術を利用した
バッチプロセスを用いて当該カンチレバーを量産するこ
とができ、当該カンチレバーを安価に提供することがで
きる。
【0091】次に、図4に示すカンチレバーの製造方法
の他の例について、図6を参照して説明する。図6は、
図4に示すカンチレバーの製造工程の他の例を示す概略
断面図である。図6において、図5中の要素と同一又は
対応する要素には同一符号を付している。
【0092】まず、基板材料として(100)面方位の
直径3インチ、厚さ250μmのシリコン基板50を用
い、LPCVD法(減圧CVD法)等により基板50の
両面に厚さ700nmの窒化珪素膜51,52を成膜す
る(窒化珪素膜51は図4中の可撓性プレート41に相
当)。次に、リソグラフィー法及びドライエッチング法
を用いて上面の窒化珪素膜51をパターニングすること
によって、窒化珪素膜51の所定箇所に、基板50の表
面を露出させる四角形状の開口51aを形成する。本例
においても、複数のカンチレバーを同時に製造するもの
であり、開口51aは同時に製造しようとするカンチレ
バーの数に対応する数だけ形成される。なお、開口51
aのパターン形状、大きさ、数量は任意に設定すること
が可能である。次に、この基板を水酸化カリウム(KO
H)水溶液又はテトラメチルアンモニウムハイドロオキ
サイド(TMAH)水溶液などのシリコン用のエッチン
グ液に浸漬し、窒化珪素膜51,52をマスクとし、開
口51aから露出した基板50の部分を異方性エッチン
グして、開口51a下にトレンチ50aを形成する(図
6(a))。トレンチ50aは、シリコン(111)面
により構成され、四角錐状の凹部になる。本例では、ト
レンチ50aは、シリコン(111)面により構成さ
れ、四角錐状の凹部になる。
【0093】次いで、図6(a)に示す状態の基板を酸
素雰囲気中で加熱し、露出した基板50のトレンチ50
aの内壁を熱酸化(ウエット酸化、ドライ酸化など、い
ずれの形式の熱酸化でもよい)させ、酸化珪素膜56を
形成する(図6(b))。酸化はシリコン結晶のコーナ
ー部では遅く進むので、特にトレンチ50aの底部付近
すなわち四角錐の先端部では急峻となる。本例では、こ
の急峻化されたトレンチ50aが探針42の形状を転写
するための凹部となる。
【0094】次に、リソグラフィー法及びドライエッチ
ング法を用いて、上面の窒化珪素膜51を可撓性プレー
ト41の形状に合わせてパターニングするとともに、下
面の窒化珪素膜52を除去する(図6(c))。
【0095】その後、図6(c)に示す状態の基板上に
おける、急峻化されたトレンチ50aを覆う領域及び配
線用導電膜46に相当する領域に、ニクロム(NiC
r)等の金属薄膜53(図4中の金属膜44に相当)を
リフトオフ法によりパターニングする。次いで、この状
態の基板上における、急峻化されたトレンチ50aにお
いて金属膜53と重なる領域及び当該重なり領域から窒
化珪素膜51上に延在する前記配線用導電膜147に相
当する領域に、Ti等の金属膜245(図4中の金属膜
145に相当)をリフトオフ法によりパターニングする
(図6(d))。
【0096】以上の工程は、図6(d)に示す構造体を
用意する工程を構成しているが、図3(d)に示す構造
体を用意する工程は必ずしもこのような各工程によるも
のに限定されるものではない。
【0097】一方、下面に前記配線用導電膜48,14
8の形状に合わせてパターニングされた金などの金属膜
54(配線用導電膜48,148に相当)が形成された
パイレックスガラス部材55(図4中の支持体43に相
当)を用意する(図6(e))。本実施の形態では、パ
イレックスガラス部材55として、板状のものが用いら
れ、後述する陽極接合により不要部分が接合されるのを
避けるための溝55aが、予め下面にダイシングソーに
よる加工によって形成されている。換言すれば、パイレ
ックスガラス部材55は、複数のカンチレバー分の前記
支持体43となるべき部分の間が、溝55aが形成され
ている部分によって架橋され、全体として板状をなして
いる。なお、溝55aが形成されている部分には、分離
用の溝(図示せず)が形成されている。
【0098】次に、図6(d)に示す構造体の金属膜5
3の一部と前記パイレックスガラス部材55の下面の金
属膜54の一部とが重なって接触するとともに、図6
(d)に示す構造体の金属膜245の一部と前記パイレ
ックスガラス部材55の下面の金属膜54の他の一部と
が重なって接触するように、前記構造体と前記パイレッ
クスガラス部材55とを位置合わせして、パイレックス
ガラス部材55の下面を前記構造体の窒化珪素膜51の
上面に陽極接合する(図6(e))。このとき、金属膜
53の一部と金属膜54の一部とが圧着されて電気的に
接続されるとともに、金属膜245の一部と金属膜54
の他の一部とが圧着されて電気的に接続されることとな
る。
【0099】次いで、パイレックスガラス部材55にお
ける前記溝55が形成されている部分をダイシングソー
による加工によって切除する。ただし、前記分離用溝が
形成されている列及び各列の端部同士に関しては、前記
切除は行わない。次に、この状態の構造体をKOH水溶
液又はTMAH水溶液に浸漬して基板50を除去する。
前記切除が前述したように完全には行われないことか
ら、この状態においても個々のカンチレバーは連結され
ている(図6にはその連結状態は示していない。)。最
後に、前記分離用溝を利用して個々のカンチレバーに分
離する。これにより、図4に示すカンチレバーが完成す
る。もっとも、連結されたままのカンチレバーを計測者
に供給し、計測者が前記分離用溝を利用して個々のカン
チレバーに分離するようにしてもよい。
【0100】図6を参照して説明した製造方法により得
られたカンチレバーでは、探針2の形状を転写するため
の凹部が急峻化されたトレンチ50aとなるので、図5
を参照して説明した製造方法により製造したカンチレバ
ーに比べて、探針43の先端部が一層先鋭化され、計測
の分解能が向上する。
【0101】以上、本発明の各実施の形態について説明
したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるもの
ではない。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
熱電対の大きさ及び位置の精度を高めて試料表面の温度
分布や熱伝導率分布の計測の精度及び分解能を高めるこ
とができること、及び、探針及び支持体が可撓性プレー
トに対して反対方向に突出することにより共振周波数を
高めることができ高速走査を可能とすること、という条
件を同時に満たすカンチレバー、並びにその製造方法を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるカンチレバー
を示す図であり、図1(a)はその概略斜視図、図1
(b)は図1(a)中のC−C線に沿った概略断面図で
ある。
【図2】図1に示すカンチレバーの製造工程の一例を示
す概略断面図である。
【図3】図1に示すカンチレバーの製造工程の他の例を
示す概略断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態によるカンチレバー
を示す図であり、図4(a)は本実施の形態によるカン
チレバーを示す概略斜視図、図4(b)は図4(a)中
のD−D線に沿った概略断面図である。
【図5】図4に示すカンチレバーの製造工程の一例を示
す概略断面図である。
【図6】図4に示すカンチレバーの製造工程の他の例を
示す概略断面図である。
【図7】従来のカンチレバーの一例を示す図であり、図
7(a)はその概略斜視図、図7(b)は図7(a)中
のA−A線に沿った概略断面図である。
【図8】図7に示すカンチレバーの製造工程の一例を示
す概略断面図である。
【図9】従来のカンチレバーの他の例を示す図であり、
図9(a)はその概略断面図、図9(b)は図9(a)
中のB−B矢視概略平面図である。
【図10】図7に示すカンチレバー及び図9に示すカン
チレバーにより試料表面を計測している様子を模式的に
示す概略断面図である。
【符号の説明】
41 可撓性プレート 42 探針 43 支持体 44,45 金属膜 46,47,48,145,147,148 配線用導
電膜 50 基板 51,52 窒化珪素膜 50a トレンチ 51a 開口 53,54,58,245 金属膜 55 パイレックスガラス部材 56 酸化珪素膜

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁材料からなる可撓性プレートと、 該可撓性プレートの先端側領域の一方側の面に突設され
    た探針と、 前記可撓性プレートの基端側領域の他方側の面に接合さ
    れた支持体と、 を備え、 前記探針に、第1の金属材料と第2の金属材料との接合
    からなる熱電対が設けられ、 前記第1の金属材料が前記熱電対の部分から連続して前
    記可撓性プレートの前記支持体側の面に形成され、 前記可撓性プレートの前記支持体側の面には、前記第1
    の金属材料と電気的に接続されるとともに前記基端側領
    域に延在する第1の配線用導電膜が形成されたことを特
    徴とするカンチレバー。
  2. 【請求項2】 前記支持体が導電材料からなり、 前記第1の配線用導電膜と前記支持体とが電気的に接続
    されるように、前記可撓性プレートと前記支持体とが接
    合され、 前記第2の金属材料が前記熱電対の部分から連続して前
    記可撓性プレートの前記探針側の面に形成され、 前記可撓性プレートの前記探針側の面には、前記第2の
    金属材料と電気的に接続されるとともに前記基端側領域
    に延在する第2の配線用導電膜が、形成されたことを特
    徴とする請求項1記載のカンチレバー。
  3. 【請求項3】 前記支持体が絶縁材料からなり、 前記可撓性プレートと前記支持体との間には、第1の外
    部接続用導電体の一部が前記第1の配線用導電膜と電気
    的に接続されるように介在され、 前記第1の外部接続用導電体の他の一部が外部に導出さ
    れ、 前記第2の金属材料が前記熱電対の部分から連続して前
    記可撓性プレートの前記探針側の面に形成され、 前記可撓性プレートの前記探針側の面には、前記第2の
    金属材料と電気的に接続されるとともに前記基端側領域
    に延在する第2の配線用導電膜が、形成されたことを特
    徴とする請求項1記載のカンチレバー。
  4. 【請求項4】 前記第1の外部接続用導電体は、前記支
    持体の前記可撓性プレート側の面に、前記可撓性プレー
    トと重なる領域から前記可撓性プレートと重ならない領
    域にかけて形成された配線用導電膜であることを特徴と
    する請求項3記載のカンチレバー。
  5. 【請求項5】 前記支持体が絶縁材料からなり、 前記可撓性プレートと前記支持体との間には、第1の外
    部接続用導電体の一部が前記第1の配線用導電膜と電気
    的に接続されるように介在され、 前記第1の外部接続用導電体の他の一部が外部に導出さ
    れ、 前記第2の金属材料が前記熱電対の部分から連続して前
    記可撓性プレートの前記支持体側の面に形成され、 前記可撓性プレートの前記支持体側の面には、前記第2
    の金属材料と電気的に接続されるとともに前記基端側領
    域に延在する第2の配線用導電膜が形成され、 前記可撓性プレートと前記支持体との間には、第2の外
    部接続用導電体の一部が前記第2の配線用導電膜と電気
    的に接続されるように介在され、 前記第2の外部接続用導電体の他の一部が外部に導出さ
    れたことを特徴とする請求項1記載のカンチレバー。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2の外部接続用導電体の
    各々は、前記支持体の前記可撓性プレート側の面に、前
    記可撓性プレートと重なる領域から前記可撓性プレート
    と重ならない領域にかけて形成された配線用導電膜であ
    ることを特徴とする請求項5記載のカンチレバー。
  7. 【請求項7】 前記支持体が可動イオンを含むガラス部
    材からなり、前記可撓性プレートと前記支持体とが陽極
    接合により接合されたことを特徴とする請求項1、3乃
    至6のいずれかに記載のカンチレバー。
  8. 【請求項8】 請求項4記載のカンチレバーを製造する
    方法であって、 基板と該基板表面に形成された薄膜と第1の金属膜とを
    有する構造体であって、前記薄膜が前記可撓性プレート
    の形状に合わせてパターニングされるとともに前記探針
    に対応する位置に開口を有し、前記基板が前記薄膜の前
    記開口下に前記探針の形状を転写するための凹部を有
    し、前記第1の金属膜が前記凹部を覆う領域に形成され
    るとともに該領域から前記薄膜上に延在して前記第1の
    配線用導電膜の形状に合わせてパターニングされた、構
    造体を用意する工程と、 下面に前記第1の外部配線用導電体の形状に合わせてパ
    ターニングされた第2の金属膜が形成された絶縁部材を
    用意する工程と、 前記第1の金属膜の一部と前記第2の金属膜の一部とが
    重なって接触するように前記構造体と前記絶縁部材とを
    位置合わせして、前記絶縁部材の下面を前記薄膜の上面
    に接合する工程と、 前記基板を除去する工程と、 前記基板の除去後に残った構造体における前記基板が存
    在していた側の所定領域に、第3の金属膜を形成する工
    程と、 を備えたことを特徴とするカンチレバーの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記構造体を用意する前記工程は、前記
    基板表面に薄膜を形成する工程と、該薄膜に前記開口を
    形成する工程と、当該開口から露出した前記基板の部分
    をエッチングして前記基板における当該開口下に前記凹
    部としてのトレンチを形成する工程と、前記凹部を覆う
    前記領域に位置するとともに当該領域から前記薄膜上に
    延在するように前記第1の配線用導電膜の形状に合わせ
    てパターニングされた前記第1の金属膜を形成する工程
    と、を有することを特徴とする請求項8記載のカンチレ
    バーの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項6記載のカンチレバーを製造す
    る方法であって、 基板と該基板表面に形成された薄膜と第1及び第2の金
    属膜とを有する構造体であって、前記薄膜が前記可撓性
    プレートの形状に合わせてパターニングされるとともに
    前記探針に対応する位置に開口を有し、前記基板が前記
    薄膜の前記開口下に前記探針の形状を転写するための凹
    部を有し、前記第1の金属膜が前記凹部を覆う領域に形
    成されるとともに該領域から前記薄膜上に延在して前記
    第1の配線用導電膜の形状に合わせてパターニングさ
    れ、前記第2の金属膜が前記凹部において前記第1の金
    属膜と重なるように形成されるとともに当該重なり領域
    から前記薄膜上に延在して前記第2の配線用導電膜の形
    状に合わせてパターニングされた、構造体を用意する工
    程と、 下面に前記第1及び第2の外部配線用導電体の形状にそ
    れぞれ合わせてパターニングされた第3及び第4の金属
    膜が形成された絶縁部材を用意する工程と、 前記第1の金属膜の一部と前記第3の金属膜の一部とが
    重なって接触するとともに前記第2の金属膜の一部と前
    記第4の金属膜の一部とが重なって接触するように前記
    構造体と前記絶縁部材とを位置合わせして、前記絶縁部
    材の下面を前記薄膜の上面に接合する工程と、 前記基板を除去する工程と、 を備えたことを特徴とするカンチレバーの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記構造体を用意する前記工程は、前
    記基板表面に薄膜を形成する工程と、該薄膜に前記開口
    を形成する工程と、当該開口から露出した前記基板の部
    分をエッチングして前記基板における当該開口下に前記
    凹部としてのトレンチを形成する工程と、前記凹部を覆
    う前記領域に位置するとともに当該領域から前記薄膜上
    に延在するように前記第1の配線用導電膜の形状に合わ
    せてパターニングされた前記第1の金属膜を形成する工
    程と、前記凹部を覆う前記領域に位置するとともに当該
    領域から前記薄膜上に延在するように前記第1の配線用
    導電膜の形状に合わせてパターニングされた前記第1の
    金属膜を形成する工程と、前記凹部において前記第1の
    金属膜と重なるように位置するとともに当該重なり領域
    から前記薄膜上に延在するように前記第2の配線用導電
    膜の形状に合わせてパターニングされた前記第2の金属
    膜を形成する工程と、を有することを特徴とする請求項
    10記載のカンチレバーの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記構造体を用意する前記工程は、前
    記トレンチを形成する前記工程の後であって前記第1の
    金属膜を形成する前記工程の前に、前記基板の前記トレ
    ンチの内壁を熱酸化により急峻化させる工程を有するこ
    とを特徴とする請求項9又は11記載のカンチレバーの
    製造方法。
  13. 【請求項13】 前記絶縁部材が可動イオンを含むガラ
    ス部材からなり、前記接合する工程は、前記絶縁部材の
    下面を前記薄膜の上面に陽極接合する工程であることを
    特徴とする請求項8乃至12のいずれかに記載のカンチ
    レバーの製造方法。
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