JPH1193099A - 低密度壁紙及びその製造方法 - Google Patents

低密度壁紙及びその製造方法

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JPH1193099A
JPH1193099A JP26115997A JP26115997A JPH1193099A JP H1193099 A JPH1193099 A JP H1193099A JP 26115997 A JP26115997 A JP 26115997A JP 26115997 A JP26115997 A JP 26115997A JP H1193099 A JPH1193099 A JP H1193099A
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晶子 三柴
Takuya Nomura
拓也 野村
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元次 川添
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な紙層間剥離性を備えた低密度壁紙を提
供する。 【解決手段】パルプ繊維層に均一に発泡体粒子が分散保
持されている低密度紙の表層部分から厚さ方向に樹脂が
不均一に分布されていることを特徴とする低密度壁紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低密度壁紙に関す
る。特に本発明は、良好な紙層間剥離性を備えた低密度
壁紙に関する。さらに本発明は、良好な紙層間剥離性に
加えて難燃性を兼備した低密度壁紙に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、住空間の高級化・多様化に伴い室
内装飾用内装材としてビニル壁紙が多く使用されてい
る。ビニル壁紙は価格が安く、印刷加工、発泡加工、エ
ンボス加工等の加工が可能であるため、デザイン性の豊
富さで優れている。しかしながらビニル壁紙はビニル化
粧層中に可塑剤が含まれているため、その可塑剤による
問題を有している。
【0003】このような可塑剤の問題を有していない壁
紙として例えば特開平3ー241099号公報に見られ
る如くアクリル樹脂を化粧層とした壁紙や特開平9−3
1900号公報に記載されるが如く木材パルプにオレフ
ィン繊維を混合抄紙する方法が開示されているがコスト
が高くなることは避けられない。さらに、これらの壁装
材は従来の壁装材と変わらず、250μm以上というよ
うな深いエンボスを施すことができず、豊富なデザイン
性を付与することが困難であるという問題点を有してい
る。
【0004】特開平8−226097号公報に記載され
ている低密度紙はエンボスはきれいに付与できるもの
の、湿式で含浸加工されるため樹脂が均一かつ完全に紙
層内部迄浸透して紙層間剥離強度が高くなり、張り替え
施工性の観点から壁紙に求められる紙層間剥離性が不十
分である。本発明の目的は、良好な紙層間剥離性を有す
る低密度壁紙を提供することにより、張り替えがきれい
にできる壁装材を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、エンボス
性、紙層間剥離性に優れた低密度壁紙を得るべく鋭意検
討を行った結果、以下の各発明を包含する低密度壁紙の
発明を完成させたものである。本発明の低密度紙は、紙
層間剥離性が良いため張り替えがきれいにできる利点を
有し、さらに難燃性であるという利点をも有している。
【0006】(1)パルプ繊維層に均一に発泡体粒子が
分散保持されている低密度紙の厚さ方向に樹脂が不均一
に分布していることを特徴とする低密度壁紙。 (2)前記発泡体粒子は、熱膨張性マイクロカプセルの
発泡体であることを特徴とする前記(1)記載の低密度
壁紙。
【0007】(3)前記低密度紙は、発泡性粒子を3重
量%以上、20重量%以下添加し、発泡させており、か
つ密度が0.1g/cm3 以上、0.3g/cm3 以下
であることを特徴とする前記(1)又は(2)記載の低
密度壁紙。 (4)前記樹脂は、前記低密度紙に対して10重量%以
上、30重量%以下の難燃剤及び/又は顔料を含有する
ことを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載
の低密度壁紙。 (5)前記低密度紙は、表層部分から厚さ方向に前記樹
脂が不均一に分布しており、その片面には顔料塗工層を
有することを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか
に記載の低密度壁紙。
【0008】(6)前記低密度紙の表層部分から厚さ方
向に、前記樹脂を含浸法により不均一に分布させること
を特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の低
密度壁紙を製造する方法。 (7)前記低密度紙の片面又は両面から前記樹脂を乾燥
ディッピング法で該低密度紙の表層部分から厚さ方向に
不均一に分布させることを特徴とする前記(1)〜
(6)のいずれかに記載の低密度壁紙を製造する方法。 (8)前記低密度紙の片面又は両面に前記樹脂を塗工す
ることにより、該樹脂を該低密度紙の表層部分から厚さ
方向に不均一に分布させることを特徴とする前記(1)
〜(6)のいずれかに記載の低密度壁紙を製造する方
法。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の低密度紙を構成する主た
る材料はパルプ、無機粉体、発泡性粒子、及び製紙用薬
品である。パルプはNBKP、LBKP、NBSP、L
BSPその他の木材パルプ又はリンターパルプの様な非
木材パルプを挙げることができ、それらは1種又は複数
種の混合物として使用される。また、目的に応じて適
宜、ガラス繊維、ビニロン繊維、セピオライト等の鉱物
繊維、合成繊維等を併用してもよい。
【0010】無機粉体としては、水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム、各種無機水和物等の吸熱脱水反応
を伴うもの、又は通常製紙産業で使用されている炭酸カ
ルシウム、カオリンクレー、タルク、酸化チタン等を挙
げることができる。目的に応じて、前記無機粉体の1種
又は2種以上を併用して使用してもよい。
【0011】発泡体粒子としては、発泡性粒子である熱
膨張性マイクロカプセルの発泡体が好ましい。熱膨張性
マイクロカプセルには最適発泡温度が異なるものがある
が、抄紙機ドライヤーの温度条件を考慮して適当な熱膨
張性マイクロカプセルが選定される。発泡性粒子の添加
量は対パルプ3〜20重量%が好ましい。3重量%未満
では発泡性粒子の発泡効果が不十分で基紙の密度が0.
3g/cm3 以下に低下しない。20重量%を越えると
コストがアップする上に、高坪量の抄紙をする場合に、
紙の厚さ方向への熱伝導率が不均一となり巾方向の厚さ
コントロールが困難となる。
【0012】製紙用薬品は通常の抄紙で用いられるサイ
ズ剤、その定着剤、紙力剤、さらには無機粉体からなる
歩留まり向上剤等が挙げられる。サイズ剤としてはアル
キルケテンダイマー、スチレンアクリル樹脂、ロジン等
の内添サイズ剤がある。その定着剤としてはカチオン系
の薬品が選ばれる。例えば中性抄紙の場合にはポリアミ
ドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂が好ましく使用さ
れるが、酸性抄紙の場合には硫酸バンド等の薬品が使用
される。紙力剤としてはポリアクリルアミド系の紙力剤
がある。無機粉体の歩留まり向上剤としてはベントナイ
トクレーの様な両性の無機化合物等がある。もちろん本
発明は前記薬品に限定されるものではない。
【0013】上記材料からなる原料・薬品のスラリーを
常法により抄紙する。抄紙は通常の長網抄紙機、円網抄
紙機、短網抄紙機、傾斜抄紙機、各種コンビネーション
抄紙機等のいずれでもよく、特に限定されるものではな
い。低密度紙の坪量は100〜200g/m2 が好まし
い。100g/m2 以下では低密度紙の厚みが不足し壁
装材としてのボリューム感に欠ける。200g/m2
上では地合を均一に抄紙するのが困難となり発泡ムラが
顕在化しやすくなる。発泡・乾燥は通常の多筒ドライヤ
ー、ヤンキードライヤー、スルードライヤー等何れでも
よく、特に限定されないが、ドライヤー表面温度、熱風
温度が高いほど低密度化し易い傾向がある。
【0014】かくして得られた低密度紙に樹脂を該紙の
表層部分から厚さ方向に不均一に分布させる。本発明で
の表層部分から厚さ方向に不均一に分布している状態と
は、低密度紙の表面及び/又は裏面の各表層部分の樹脂
含有率が高く、厚さ方向に次第に層の樹脂含有率が低く
なっていることをいう。樹脂の含有量は低密度紙の重量
に対して5重量%以上60重量%以下、好ましくは10
重量%以上40重量%以下が良い。樹脂含有量が5重量
%未満では樹脂含有量が少な過ぎて紙層間できれいに層
間剥離するだけの強度差がつかない。また、60重量%
を超えるとシートの厚さ方向に均一に含有されやすくな
るため、紙層間できれいに層間剥離できなくなる。ま
た、樹脂量が所定範囲であっても、液が厚さ方向に均一
に分布している場合には紙層間剥離ができない。
【0015】樹脂を不均一に分布させる方法としては、
通常のオンマシンサイズプレス、あるいはオフマシン含
浸のいずれを使用しても良い。またゲートロールコータ
ー等による両面塗工でも良い。さらに、不均一含浸処理
した後、裏面に顔料塗工処理を施しても良い。
【0016】樹脂としては、デンプン、ポリビニルアル
コール、メチロール化メラミン、SBRラテックス、N
BRラテックス、エチレン・酢酸ビニル樹脂、アクリル
樹脂、スチレン樹脂、酢酸ビニル・エチレン・塩化ビニ
ル樹脂、エチレン・塩化ビニル樹脂、エチレン・塩化ビ
ニル・アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メチルメタ
アクリレート・ブタジエン樹脂、ポリアクリル酸エステ
ル、塩化ビニル樹脂等の天然又は合成樹脂の1種又は2
種以上を併用してもよい。
【0017】さらに樹脂には難燃剤を配合するのが好ま
しい。難燃剤は低密度紙重量に対し、10重量%以上3
0重量%以下含有させるのが好ましい。10重量%以下
では所望の難燃性能が付与されず、30重量%を超えて
多く配合しても難燃性は横ばいでコストアップを招くの
みである。難燃剤等の含浸方法は通常のオンマシンサイ
ズプレス含浸、あるいはオフマシン含浸、又は塗工のい
ずれによっても行うことができる。難燃剤としては、例
えばスルファミン酸グアニジン、りん酸グアニジン、硫
酸グアニジン、スルファミン酸アンモニウム、りん酸ア
ンモニウム、硫酸アンモニウム等を挙げることができ
る。
【0018】その他の製紙用薬品として、アルキルケテ
ンダイマー、アクリル又はシリコーン系化合物等のサイ
ズ剤、ジシアンジアミド、ジシアンジアミドのメチロー
ル化物等の耐熱変色剤や、銀又は銅を配合した無機系抗
菌防黴剤、ヒノキチオール、キトサン等の天然有機系抗
菌剤、4級アンモニウム塩を付加した有機系抗菌剤等の
抗菌防黴剤を1種以上配合してもよい。
【0019】一般に、壁装材には、紙層間剥離性のほか
に、隠蔽性、施工性が求められている。隠蔽性が低いと
壁に張ったときに、壁の色が濃い場合には壁の色が透け
てみえたりする。また施工性とは、壁装材の裏面に糊を
塗布したとき、裏面にサイズ性がないと施工する間に、
壁装材に糊がしみこんでしまい、壁に張れなくなるとい
うトラブルを誘発するおそれがある。そのため、これら
性能が不十分な場合には、裏面に、サイズ性、隠蔽性を
付与するような樹脂を塗工する必要がある。
【0020】塗工薬品としては、デンプン、ポリビニル
アルコール、メチロール化メラミン、SBRラテック
ス、NBRラテックス、エチレン・酢酸ビニル樹脂、ア
クリル樹脂、スチレン樹脂、酢酸ビニル・エチレン・塩
化ビニル樹脂、エチレン・塩化ビニル樹脂、エチレン・
塩化ビニル・アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メチ
ルメタアクリレート・ブタジエン樹脂、ポリアクリル酸
エステル、塩化ビニル樹脂、及び塗工用サイズ剤等の天
然又は合成樹脂の1種又は2種以上を併用すれば良い。
【0021】また隠蔽性を向上させるために、不透明度
を上げる目的で水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、各種無機水和物、炭酸カルシウム、カオリン、クレ
ー、タルク、酸化チタン等の顔料の中から1種以上を上
記塗工薬品に配合するのが良い。また、得られた低密度
紙にエンボス加工、プリント加工、表面処理加工など通
常の加工を任意に加えておくことが出来る。
【0022】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。尚、以下において%及び部とあるのはそれぞれ重
量%及び重量部を示す。
【0023】実施例1 NBSPを常法によりフリーネス450csfまで叩解
し、熱膨張性マイクロカプセル(マイクロスフェアーF
−30、松本油脂(株))をパルプ重量に対して3重量
%、製紙用薬品としてサイズ剤はアルキルケテンダイマ
ー(サイズパイン、荒川化学(株)製)を0.3重量
%、その定着剤としてポリアミドポリアミンエピクロル
ヒドリン(エピノックス、三井東圧(株)製)を0.3
重量%、紙力剤はポリアクリルアミド(ポリストロン、
荒川化学(株)製)0.3重量%をパルプに添加して紙
料を調製した。この紙料から坪量100g/m2 の低密
度紙を抄紙し、シートの加熱乾燥時に発泡させて低密度
壁紙を得た。乾燥は140℃の熱風乾燥機で10分間行
った。
【0024】ついで、得られた低密度紙をりん酸グアニ
ジン系難燃剤(フレームガード5316S、大日本イン
キ化学工業社製):SBRラテックス(LACSTAR
2800A、大日本インキ化学工業社製):水=25:
25:50で混合調製した含浸液に15秒間浸漬して低
密度紙重量に対して固形分として25重量%含浸させて
低密度紙を作製した。得られた低密度紙について、エン
ボス性、剥離性を評価した。エンボス性はエンボスプレ
ートによりエンボスパターンをつけた壁装材を観察し、
きちんとエンボスが入っているものを○、エンボスが不
十分なものを×とした。剥離性は、壁装材の裏面に糊を
つけて壁に施工、乾燥した後、壁から壁装材を剥がす時
きれいに層間から剥がれるものを○、剥がれないものを
×とした。
【0025】実施例2 熱膨張性マイクロカプセルをパルプ重量に対して20重
量%添加し、坪量200g/m2 の低密度紙を抄紙し、
実施例1で使用した難燃剤:樹脂=50:50に調製し
た含浸液に5秒間浸漬して、低密度紙に対して40重量
%含浸させた以外は実施例1と同様にして難燃低密度紙
を作製し、同様の評価を行った。
【0026】実施例3 熱膨張性マイクロカプセルをパルプ重量に対して10重
量%添加し、坪量150g/m2 の低密度紙を抄紙し、
実施例2と同様の液を両面バー塗工した。塗工量は、各
面とも15g/m2 であった。このようにして得られら
難燃低密度紙を実施例1と同様に評価した。
【0027】実施例4 熱膨張性マイクロカプセルをパルプ重量に対して10重
量%、坪量150g/m2 の低密度紙を抄紙し、実施例
2と同様の液を表面に20g/m2 、裏面に10g/m
2 バー塗工した。このようにして得られた難燃低密度紙
を実施例1と同様にして評価した。
【0028】実施例5 熱膨張性マイクロカプセルをパルプ重量に対して10重
量%添加し、坪量150g/m2 の低密度紙を抄紙し、
スルファミン酸グアニジン系難燃剤(SG−2、大日本
インキ化学工業社製):塩化ビニル・エチレン・酢酸ビ
ニル樹脂(スミカフレックス830、住友化学(株)
製):水=50:50:100に調製した液に15秒間
浸漬し、低密度紙重量に対して25重量%含浸した以外
は実施例1と同様にして難燃低密度紙を作製し、実施例
1と同様に評価を行った。
【0029】実施例6 熱膨張性マイクロカプセルをパルプ重量に対して10重
量%添加して坪量150g/m2 の低密度紙を抄紙し、
実施例1と同様に両面から含浸処理をした低密度紙の裏
面に、エチレン・酢酸ビニル樹脂(スミカフレックス7
52、住友化学(株)製):軽質炭酸カルシウム=3
0:70:100で混合調製した液を10g/m2 塗工
した。得られた塗工済み難燃低密度紙の隠蔽性、施工性
を評価した。隠蔽性はJIS A 6921に準じ、4
級合格を○とし、施工性は低密度紙の裏面に糊を塗って
1時間放置した後でも壁に施工できるものを○とした。
【0030】実施例7 熱膨張性マイクロカプセルをパルプ重量に対して10重
量%添加し、坪量150g/m2 の低密度紙を抄紙し
た。低密度紙の表面のみに実施例2の樹脂を20g/m
2 塗工し、裏面にはSBRラテックス(P7396、住
化A&L社製):酸化チタン=40:60:100とし
た液を塗工量10g/m2 塗工し、難燃低密度紙を作製
し、評価した。
【0031】比較例1 熱膨張性マイクロカプセルをパルプ重量に対して10重
量%、坪量150g/m2 の低密度紙を抄紙し、実施例
2の含浸液に3分間浸漬した。低密度紙量に対して80
重量%含浸した以外は実施例1と同様に難燃低密度紙を
作製し、評価を行った。
【0032】比較例2 熱膨張性マイクロカプセルをパルプ重量に対して10重
量%添加し、坪量150g/m2 の低密度紙を抄紙し、
樹脂含浸処理は行わなかった。
【0033】比較例3 熱膨張性マイクロカプセルをパルプ重量に対して2重量
%添加し、坪量150g/m2 の低密度を抄紙した。実
施例1と同様にして含浸処理し、壁装材を作製し、評価
した。
【0034】実施例、及び比較例の評価結果は後記表1
に示すとおりである。表1から明らかなように低密度紙
に対し、樹脂の含有量が所定の範囲内で厚さ方向に不均
一に分布している場合には、エンボス性が良く、紙層間
の剥離性も良い(実施例1〜7)。またさらに裏面に無
機填料を含む樹脂を塗工することによって隠蔽性、施工
性をさらに向上させることができる(実施例6、7)
【0035】これに対して、樹脂の含有量が多い場合に
は紙層間まで完全に含浸してしまい、層間がきれいに剥
離できない(実施例1)。また樹脂を含浸させない場合
でも剥離はうまくいかない(比較例2)。さらに、発泡
体粒子の添加量が少ない場合には、エンボス性も低くな
る(比較例3)。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
密度が0.1〜0.3g/cm3 の低密度紙に樹脂を5
〜60重量%、厚さ方向に不均一に含有させることより
優れたエンボス加工性を維持したまま、紙層間剥離性の
良好な低密度紙を提供することができる。また、樹脂に
難燃剤や顔料を加えて該低密度紙に不均一分布させるこ
とによりさらに難燃性をも兼ね備えた低密度紙を提供す
ることができる。そして、これらの低密度紙から製造し
た低密度壁紙は、張り替えがきれいにできるという利点
を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川添 元次 東京都杉並区高円寺南3−16−5

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルプ繊維層に発泡体粒子を均一に分散
    保持している低密度紙の表層部分から厚さ方向に樹脂が
    不均一に分布していることを特徴とする低密度壁紙。
  2. 【請求項2】 前記発泡体粒子は、熱膨張性マイクロカ
    プセルの発泡体であることを特徴とする請求項1記載の
    低密度壁紙。
  3. 【請求項3】 前記低密度紙は、発泡性粒子をパルプ重
    量に対して3重量%以上、20重量%以下添加し、発泡
    させており、かつ密度が0.1g/cm3 以上、0.3
    g/cm3 以下であることを特徴とする請求項1記載の
    低密度壁紙。
  4. 【請求項4】 前記低密度壁紙は、前記樹脂とともに前
    記低密度紙に対して10重量%以上、30重量%以下の
    難燃剤及び/又は顔料を含有することを特徴とする請求
    項1〜3のいずれか1項に記載の低密度壁紙。
  5. 【請求項5】 前記低密度壁紙は、表層部分から厚さ方
    向に前記樹脂が不均一に分布しており、その片面には顔
    料塗工層が形成されていることを特徴とする請求項1〜
    4のいずれか1項に記載の低密度壁紙。
  6. 【請求項6】 前記低密度紙の表層部分から厚さ方向に
    前記樹脂を含浸法により不均一に分布させることを特徴
    とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の低密度壁紙
    を製造する方法。
  7. 【請求項7】 前記低密度紙の片面又は両面から前記樹
    脂を乾燥ディッピング法で該低密度紙の表層部分から厚
    さ方向に不均一に分布させることを特徴とする請求項1
    〜5のいずれか1項に記載の低密度壁紙を製造する方
    法。
  8. 【請求項8】 前記低密度紙の片面又は両面に前記樹脂
    を塗工することにより、該樹脂を該低密度紙の表層部分
    から厚さ方向に不均一に分布させることを特徴とする請
    求項1〜5のいずれか1項に記載の低密度壁紙を製造す
    る方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008231630A (ja) * 2007-03-22 2008-10-02 Daio Paper Corp 化粧板原紙
WO2011142681A1 (en) * 2010-05-10 2011-11-17 Termo Organika Sp. Z.O.O. Agent for modification of expandable and expanded materials and expandable and expanded materials so modified

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