JPH1181536A - 床構造 - Google Patents

床構造

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JPH1181536A
JPH1181536A JP23599797A JP23599797A JPH1181536A JP H1181536 A JPH1181536 A JP H1181536A JP 23599797 A JP23599797 A JP 23599797A JP 23599797 A JP23599797 A JP 23599797A JP H1181536 A JPH1181536 A JP H1181536A
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JP
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floor
ceiling
panel
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dynamic vibration
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JP23599797A
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Takahiro Ariga
貴弘 有我
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の床構造を改良してLH−60に合格す
る床構造を提供すること。 【解決手段】 上階の床と下階の天井との間に取り付け
た床梁2と、床梁2の間に架け渡した上階の床パネル3
と、床パネル3の下方に架け渡した下階の天井パネル4
とからなる床構造である。そして、天井パネル4は複数
個の床根太31をほぼ平行に並べ、この床根太31の端
部を連結材32で連結した枠体33の上面に床材34
を、又、下面に板材35を取り付けたものであり、床根
太31と床根太31との間に動吸振板6を取り付ける。
天井パネル4は複数個の天井野縁41をほぼ平行に並
べ、この天井野縁41の端部を連結材32で連結した枠
体43の下面に天井材44を取り付けたのもであり、天
井野縁41と天井野縁41との間に動吸振板7を取り付
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は防音性の優れた床構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】防音性のよい床としては、特公平4−1
39号公報に記載されている床構造が知られている。こ
の床構造は、ウエッブとフランジを有する鋼製の相対す
る床梁と、この相対する床梁の間に架け渡された鋼製の
床小梁と、床梁と床小梁の端部とを連結する連結片とか
らなる床構造であって、床梁のウエッブ面と連結片との
間にゴム等の防振材を挟んで床梁と連結片が、床小梁と
連結片との間にゴム等の防振材を挟んで床小梁と連結片
が、それぞれ連結されている床構造が記載されている。
【0003】又、別の防音性のよい床構造としては、特
公平7−49685号公報には、床梁間に曲げ変形に対
する粘性および弾性を有する制振板の両端部を直接取着
した床構造が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、通常の床構造
は、床の上を人が荒く歩いたり,物を落としたりして過
大な荷重や衝撃が加わった場合には、床材や床梁等が振
動し易く騒音が発生し、この騒音が下階に響き防音性が
悪いものが多いが、前者の公報記載の床構造では、床梁
と連結材との間や、連結材と床小梁との間にゴム等の防
振材を挟んでいるし、又、後者の公報記載の床構造で
は、床梁間に制振材を取り付けているから、過大な荷重
や衝撃が加わってもこの防振材や制振材が振動を吸収
し、床の衝撃が床梁に伝わり難く、従って、騒音が少な
くなり、居住性が良くなり好ましいが、この床構造で
も、振動の吸収が不十分で、更に、防音性のよい床構造
に対する要求が多い。
【0005】例えば、住宅金融公庫の集合住宅の基準と
しては、JIS−A−1419に規定するLH−60に
合格することが規定されている。ここで、LH−60と
は、JIS−A−1418に規定する試験方法で重衝撃
音を測定したときに、周波数63Hzの音圧レベルが8
3dB、125Hzの音圧レベルが73dB、250H
zの音圧レベルが66dB、500Hzの音圧レベルが
60dB以下の床構造をいう。
【0006】そして、従来公知の木造の住宅や鉄筋木造
住宅の床構造では、このLH−60に合格する床構造は
なかった。例えば、特公平7−49685号公報の床構
造は、公報の実施例に記載あるように、周波数63Hz
の音圧レベルが88dB、125Hzの音圧レベルが7
9dB、250Hzの音圧レベルが70dB、500H
zの音圧レベルが63dBであり、LH−60に合格し
ないのである。そこで、本発明の目的は、従来の床構造
を更に改良してLH−60に合格する防音性のよい床構
造を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになしたものであって、請求項1記載の発明
は、上階の床と下階の天井との間に取り付けられた相対
する床梁と、この相対する床梁の間に架け渡された上階
の床パネルと、この床パネルの下方の相対する床梁に架
け渡された下階の天井パネルとからなる床構造であっ
て、前記床梁は鋼製の長尺体であり、前記床パネルは、
複数個の床根太をほぼ平行に並べこの床根太の端部を連
結材で連結した枠体の上面に床材が、又、下面に板材が
それぞれ取り付けられたものであり、前記天井パネルは
複数個の天井野縁をほぼ平行に並べこの天井野縁の端部
を連結材で連結した枠体の下面に天井材が取り付けられ
たものであり、床根太と隣の床根太の間に動吸振板が取
り付けられ、床パネルと天井パネルの間に吸音材が充填
されているものである。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明における天井野縁と隣の天井野縁の間に動吸振板が取
り付けられているものである。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載の床材の上に床上制振シートが取り付けられ
ているものである。
【0010】請求項1記載の床パネルは複数個の木製の
床根太をほぼ平行に並べこの床根太の端部を木製の連結
材で連結された枠体の上面に床材が、又、下面に板材が
それぞれ取り付けられているので、剛性が大きくインピ
ーダンスの大きな床パネルであるが、この剛性とインピ
ーダンスは大きいほどよい。このインピーダンスは1万
〜1万5千以上が好ましい。具体的には幅38mm、高
さ184mmの長尺体からなる床根太を500mmピッ
チでほぼ平行に並べ、この床根太を幅38mm、高さ1
84mmの連結材で連結した枠体の上面に20mmのパ
ーチクルボードを、又、下面に9mmのパーチクルボー
ドをそれぞれ取り付けた床パネル以上の剛性とインピー
ダンスを有するものが好ましい。
【0011】請求項1記載の動吸振板は床根太と隣の床
根太との間に取り付けることができる形状で重量の大き
いものがよい。又、請求項2記載の動吸振板は天井野縁
と隣の天井野縁との間に取り付けることができる形状で
重量の大きいものがよい。しかし、余り大き過ぎたり、
重量が大き過ぎると、動吸振板が高価になるだけでな
く、この動吸振板を支える床根太や天井野縁の機械的強
度を大きくする必要があり床根太や天井野縁も高価にな
る。従って、適当な大きさで重量も適当なものが好まし
い。
【0012】又、この動吸振板の周波数が25Hz以下
が望ましい。この動吸振板の周波数は次の式で計算でき
る。f=2π(48EI/mL3 1/2 であり、幅が4
55mmの動吸振板で錘の付いてない場合では、f=2
π(48Eh3 /12mL21/2 ここで、mは動吸振板の重量、hは動吸振板の厚み、E
は動吸振板のヤング率、Lは動吸振板の長さ、Iは動吸
振板の断面二次モーメントである。
【0013】そして、請求項1記載の動吸振板の好まし
い大きさや錘の重量は、請求項2記載のように、天井野
縁に動吸振板が取り付けられている場合と、天井に動吸
振板が取り付けられてない場合とで異なるし、床パネル
や天井パネルの大きさでも異なる。更に、天井野縁に動
吸振板が取り付けられている場合では、天井野縁に取り
付けられた動吸振板の大きさや重量によっても異なる。
【0014】例えば、天井野縁に動吸振板(30mmの
パーチクルボードが2枚)が取り付けられている240
0mm×4500mmの床パネルの場合には、床根太と
隣の床根太との間に厚み30mmのパーチクルボードの
ほぼ中央に10kgの錘を取り付けた動吸振板を2個取
り付けたり、床根太と隣の床根太との間に厚み30mm
のパーチクルボードの動吸振板を4個取り付けた床構造
が好ましい。又、天井に動吸振板が取り付けられてない
2400mm×4500mmの床パネルの場合には、床
根太と隣の床根太との間に厚み30mmのパーチクルボ
ードを差し渡し、このパーチクルボードのほぼ中央に1
0kgの錘を取り付けた動吸振板を9個取り付けた床構
造が好ましい。
【0015】請求項1記載の発明に使用する吸音材と
は、音をよく吸収する性質を有するものをいい、繊維や
合成樹脂発泡体等が好適である。繊維としては、ガラス
繊維や岩綿のような無機繊維でもよいし、綿や麻のよう
な天然有機繊維でもよいし、人絹のような人造繊維でも
よいし、ナイロン繊維やテトロン繊維のような合成繊維
でもよい。しかし、床パネルと天井パネルとの間に取り
付けるのであるから、燃えない無機繊維が好ましい。
又、合成樹脂発泡体としては、軟質ポリウレタン発泡体
やポリエチレン発泡体やポリスチレン発泡体等が好適で
ある。
【0016】請求項3記載の発明における床上制振シー
トはクッション性の優れたシートをいい、ポリ塩化ビニ
ル樹脂シート、ポリウレタン樹脂シート等の軟質合成樹
脂シートや、合成ゴムシート等のゴムシートや、合成樹
脂やゴムを発泡させた発泡シートや、絨毯、カーペート
等の厚い布シートが好適である。
【0017】(作用)請求項1記載の発明では、上階の
床と下階の天井との間に取り付けられた相対する床梁
と、この相対する床梁の間に架け渡された上階の床パネ
ルと、この床パネルの下方の相対する床梁に架け渡され
た下階の天井パネルとからなる床構造である。そして、
この床パネルは複数個の床根太をほぼ平行に並べこの床
根太の端部を連結材で連結した枠体の上面に床材が、下
面に板材がそれぞれ取り付けられたものであるから、上
面の床材と下面の板とが床根太の変形を防止して剛性の
大きく振動し難い。
【0018】又、この床パネルには、床根太と床根太の
間に動吸振板が取り付けられているから、床根太の振動
が低減される。又、相対する床梁に床パネルと天井パネ
ルとが架け渡され、この床パネルと天井パネルの間に吸
音材が取り付けられているから、この床パネル、天井パ
ネル、相対する床梁とで囲まれた空気がほぼ封じられ、
空気が外部にほとんど流れ出ることなく、しかも、床材
や床梁の振動によって引き起こされる騒音が床パネルと
天井パネルの間に充填された吸音材によって吸収され、
騒音が下階に伝わり難い。
【0019】このように、剛性の大きな床パネルが振動
し難いし、動吸振板で振動が低減され、床パネルと天井
パネルとの間の空気がほぼ封じられ、吸音材が騒音を吸
収するという4つの作用が重なって、上階の床の振動に
よる騒音が下階にほとんど達せず、LH60が達成でき
る。
【0020】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明における天井野縁と天井野縁の間に動吸振板が取り
付けられているから、天井野縁と天井野縁との間に取り
付けられた動吸振板によって天井パネルの振動が低減さ
れる。従って、この動吸振板が取り付けられてない場合
より更に上階の床の振動により発生する騒音が下階に達
しなくなり、更に容易にLH60が達成できる。
【0021】請求項3記載の発明では、請求項1または
請求項2記載の床材の上に床上制振シートが取り付けら
れているから、この床上を荒く歩いたり物を落としても
床材が振動し難く、更に容易にLH60が達成できる。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を説明す
る。 (実施例1)図1〜図5は本発明の一実施例を示すもの
で、図1は床構造を分解して示す説明図、図2は床構造
の垂直断面を示す説明図、図3(イ)は床パネルの床材
を取り取り外した状態を示す平面図、(ロ)は(イ)の
A−A線における断面を示す説明図、図4(イ)は天井
パネルの平面図、(ロ)は(イ)のB−B線における断
面を示す説明図、図5は試験結果を示す図表である。
【0023】図1〜図5において、1は床構造であり、
この床構造1は床梁2、床パネル3、天井パネル4、繊
維板5、床上制振シート8からなる。床梁2は幅75m
m、高さ250mm、厚み4.5mmの断面コ字形の背
面に横材21が取り付けられた鋼製の長尺体である。
【0024】床パネル3は2400mm×4500mm
の大きさであり、図3に示すように、横38mm、縦1
43mmの木製の長尺体からなる床根太31が10本ほ
ぼ平行に並べられ、この床根太31の両端が横38m
m、縦143mmの長尺体からなる2本の連結材32で
連結された枠体33の上面に厚み20mmのパーチクル
ボードからなる床材34が、又、下面に厚み9mmのパ
ーチクルボードからなる板材35が取り付けられたもの
であり、この床根太31と隣の床根太31との間に動吸
振板6が2個取り付けられている。
【0025】動吸振板6は厚み30mmのパーチクルボ
ード61の上面に10kgの鋼板からなる錘62が取り
付けられたものであり、図3(ロ)に示すように、この
動吸振板6が床根太31と隣の床根太31との間に差し
渡され、取付片63で床根太61のほぼ中間の高さに取
り付けられている。そして、この床パネル3は、2本の
相対する床梁2の間に落とし込まれて床梁2の横材21
の上に載置され、床梁2から床パネル3の連結材32に
挿入されたボルト25とナット26で床パネル3が床梁
2に取り付けられている。
【0026】天井パネル4は、図4に示すように、横3
8mm、縦89mmの木製の長尺体からなる天井野縁4
1が10本ほぼ平行に並べられ、この天井野縁31の両
端が横38mm、縦89mmの長尺体からなる2本の連
結材42で連結された枠体43の下面に厚み12.5m
mの石膏ボードと厚み9.5mmの石膏ボードが重合さ
れた天井材44が取り付けられたものであり、この天井
野縁41と隣の天井野縁41との間に動吸振板7が取り
付けられている。そして、連結材42には、断面L字形
の長尺体からなる取付片49が取り付けられている。
【0027】動吸振板7は厚み30mmのパーチクルボ
ードであり、図4(ロ)に示すように、この動吸振板7
が天井野縁41と隣の天井野縁41との間に架け渡され
て取り付けられている。そして、この天井パネル4は床
パネル3の下方の2本の相対する床梁2の間に差し渡さ
れ、天井パネル4の連結材42から床梁2のフランジ2
8に螺入したビス27で天井パネル4が床梁2に取り付
けられている。
【0028】繊維板5は厚み75mmの10Kのグラス
ウールからなる繊維板51とロックウールからなる繊維
板52とからなる。繊維板51と繊維板52は床パネル
3と天井パネル4との間に取り付けられている。床上制
振シート8は厚み10mmのポリ塩化ビニル樹脂シート
である。
【0029】次に、この床構造を有するユニット建物の
製造方法を説明する。床根太31を10本ほぼ平行に並
べ、この床根太31の両端を2本の連結材32で連結し
て枠体33を製造し、この枠体33の床根太31と隣の
床根太31との間に動吸振板6を2個取り付け、この枠
体33の上面に床材34を取り付け、下面に板材35を
取り付けて、動吸振板6が取り付けられた床パネル3を
製造する。
【0030】天井野縁41を10本ほぼ平行に並べ、こ
の天井野縁31の両端を2本の連結材42で連結して枠
体43を製造し、この枠体43の天井野縁31と隣の天
井野縁31の間に動吸振板7を2個取り付けたり、連結
材42に取り付けられた取付片49を取り付けた後、こ
の枠体43の下面に天井材44を取り付けて、動吸振板
7が取り付けられた天井パネル4を製造する。
【0031】2本の相対する床梁2を有する2階の建物
ユニットの骨格を製造し、この2本の床梁2の間に天井
パネル4を差し渡し、床パネル3の連結材32に取り付
けられた取付片49から床梁2のフランジ28に螺入し
たビス27で天井パネル4を床梁2に取り付ける。この
天井パネル4の上に繊維板52と繊維板51を載せて取
り付ける。
【0032】更に、この2本の相対する床梁2の間に床
パネル3を落とし込んで床梁2の横材の上に載置し、床
梁2から床パネル3の連結材32に挿入されたボルト2
5とナット26で床パネル3を床梁2に取り付ける。こ
の建物ユニットの骨格に外壁や内壁を取り付けて2階の
建物ユニットを製造する。この2階の建物ユニットとは
別に1階の建物ユニットや屋根ユニットを製造する。
【0033】この2階の建物ユニット、1階の建物ユニ
ット、屋根ユニット等を施工現場に運搬する。施工現場
で、予め、施工された基礎の上に1階の建物ユニットを
据え付け、この1階の建物ユニットの上に2階の建物ユ
ニットを据え付け、最上階の建物ユニットの上に屋根ユ
ニットを据え付ける。2階の建物ユニットの床パネル3
の床材34と隣の床パネル3の床材34の間に床材を取
り付け、床材34から隣の床材34に床上制振シート8
を取り付ける。更に、1階の建物ユニット、2階の建物
ユニットの連結部を仕上げたり、その他の仕上げを行っ
てユニット建物を完成する。
【0034】このようにして完成したユニット建物の2
階の床パネル3は、10個の木製の床根太31をほぼ平
行に並べこの床根太31の端部を木製の連結材32で連
結した枠体33の上面に床材34が、下面に板材35が
それぞれ取り付けているから、剛性の大きく振動し難
い。又、この床パネル3には、床根太31と床根太31
の間に動吸振板6が取り付けられているから、床パネル
3の振動が低減される。
【0035】又、相対する床梁2に床パネル3と天井パ
ネル4とが架け渡され、この床パネル3と天井パネル4
の間に繊維板5が取り付けられているから、この床パネ
ル3、天井パネル4、相対する床梁2、2で囲まれた空
気がほぼ封じられ、空気が外部にほとんど流れ出ること
なく、しかも、床材34や床梁2の振動によって引き起
こされる騒音が床パネル3と天井パネル4の間に充填さ
れた繊維板5によって吸収され、騒音が1階に伝わり難
い。
【0036】又、天井野縁41と天井野縁41の間に動
吸振板7が取り付けられているから、天井パネル4が、
天井野縁41と天井野縁41との間に取り付けられた動
吸振板7によって振動が低減される。又、床材34の上
に床上制振シート8が取り付けられているから、この床
上を荒く歩いたり物を落としても床材34が振動し難
い。
【0037】このように、剛性の大きな床パネル3が振
動し難いし、動吸振板6、7で振動が低減され、床パネ
ル3と天井パネル4との間の空気がほぼ封じられ、繊維
板5が騒音を吸収するし、床上制振シート8によって床
材34が振動し難くなっているという作用が重なって、
上階の床の振動による騒音が下階にほとんど達せず、L
H−20に合格する防音性のよい床構造である。
【0038】このユニット建物の床構造がLH−60を
合格することを確認するために次の試験を行った。ユニ
ット建物の2階の重衝撃音をJIS−A−1418に規
定する試験方法で測定した結果、図5の図表のXの曲線
が得られた。尚、比較のために、同じ構造であって、し
かも、床上静振シート8、床動吸振板6、床動吸振板
7、繊維板51、52が取り付けられてないユニット建
物を建てて、2階の重衝撃音を同じ方法で測定した結
果、図5の図表のYの曲線が得られた。
【0039】この試験結果から判るように、実施例1の
床構造は、周波数63Hzの音圧レベルが81dB、1
25Hzが68dB、250Hzが55dB、500H
zが51dBであり、LH−60に合格するが、比較の
ための床構造は、周波数63Hzの音圧レベルが93d
B、125Hzが80dB、250Hzが88dB、5
00Hzが61dBであり、LH−60に合格しない。
【0040】(実施例2)図6〜図8は本発明の他の実
施例を示すもので、図6は床構造の垂直断面を示す説明
図、図7(イ)は床パネルの床材を取り取り外した状態
を示す平面図、(ロ)は(イ)のC−C線における断面
を示す説明図、図8は天井パネルの平面図である。
【0041】図6〜図8にに示す実施例2を図1〜図5
に示す実施例1と比較すると、動吸振板6aが取り付け
られた床パネル3aの構造と、天井パネル4aの構造
と、床上静振シートがないこと、繊維板5aが75mm
の10kのグラスウールだけであることが異なるので、
この動吸振板6aが取り付けられた床パネル3aの構造
と、天井パネル4aの構造について説明し、その他は省
略する。
【0042】床パネル3aは2400mm×4500m
mの大きさであり、図7に示すように、横38mm、縦
143mmの木製の長尺体からなる床根太31aが10
本ほぼ平行に並べられ、この床根太31aの両端が横3
8mm、縦143mmの長尺体からなる2本の連結材3
2aで連結された枠体33aの上面に厚み20mmのパ
ーチクルボードからなる床材34aが、又、下面に厚み
9mmのパーチクルボードからなる板材35aが取り付
けられたものであり、この床根太31aと隣の床根太3
1aとの間に動吸振板6aが9個取り付けられている。
【0043】動吸振板6aは厚み30mmのパーチクル
ボード61aの上面に10kgの鋼板からなる錘62a
が取り付けられたものであり、図3(ロ)に示すよう
に、この動吸振板6aが床根太31aと隣の床根太31
との間に差し渡され、取付片63aで床根太61aのほ
ぼ中間の高さに取り付けられている。
【0044】天井パネル4aは、図8に示すように、横
38mm、縦89mmの木製の長尺体からなる天井野縁
41aが10本ほぼ平行に並べられ、この天井野縁31
aの両端が横38mm、縦89mmの長尺体からなる2
本の連結材42aで連結された枠体43aの下面に厚み
12.5mmの石膏ボードの天井材43aが取り付けら
れたものである。そして、連結材42aには、断面L字
形の長尺体からなる取付片49aが取り付けられてい
る。そして、この天井パネル4aには動吸振板が取り付
けられてない。
【0045】次に、この床構造を有するユニット建物の
製造方法を説明する。尚、実施例1と同じ部材は実施例
1で使用した番号にaを付して説明する。床根太31a
を10本ほぼ平行に並べ、この床根太31aの両端を2
本の連結材32aで連結して枠体33aを製造し、この
枠体33aの床根太31aと隣の床根太31aとの間に
動吸振板6aを9個取り付け、この枠体33aの上面に
床材34aを取り付け、下面に板材35aを取り付け
て、動吸振板6aが取り付けられた床パネル3aを製造
する。
【0046】天井野縁41aを10本ほぼ平行に並べ、
この天井野縁31aの両端を2本の連結材42aで連結
して枠体43aを製造し、連結材42aに取付片49a
を取り付けた後、この枠体43aの下面に天井材44a
を取り付けて、天井パネル4を製造する。2本の相対す
る床梁2aを有する2階の建物ユニットの骨格を製造
し、この2本の床梁2aの間に天井パネル4aを差し渡
し、床パネル3aの連結材32aに取り付けられた連結
片49aから床梁2aのフランジに螺入したビス27a
で天井パネル4aを床梁2aに取り付ける。
【0047】この天井パネル4aの上に繊維板5aを載
せて取り付ける。更に、この2本の相対する床梁2aの
間に床パネル3aを落とし込んで床梁2aの横材の上に
載置し、床梁2aから床パネル3aの連結材32aに挿
入されたボルト25aとナット26aで床パネル3aを
床梁2aに取り付ける。この建物ユニットの骨格に外壁
や内壁を取り付けて2階の建物ユニットを製造する。こ
の2階の建物ユニットとは別に1階の建物ユニットや屋
根ユニットを製造する。
【0048】この2階の建物ユニット、1階の建物ユニ
ット、屋根ユニット等を施工現場に運搬する。施工現場
で、予め、施工された基礎の上に1階の建物ユニットを
据え付け、この1階の建物ユニットの上に2階の建物ユ
ニットを据え付け、最上階の建物ユニットの上に屋根ユ
ニットを据え付ける。2階の建物ユニットの床パネル3
aの床材34aと隣の床パネル3aの床材34aの間に
床材を取り付ける。更に、1階の建物ユニット、2階の
建物ユニットの連結部を仕上げたり、その他の仕上げを
行ってユニット建物を完成する。
【0049】このようにして完成したユニット建物の2
階の床パネル3aは、10個の木製の床根太31aをほ
ぼ平行に並べこの床根太31aの端部を木製の連結材3
2aで連結した枠体33aの上面に床材34aが、下面
に板材35aがそれぞれ取り付けているから、剛性が大
きく振動し難い。又、この床パネル3aには、床根太3
1aと床根太31aの間に動吸振板6aが取り付けられ
ているから、振動が低減される。
【0050】又、相対する床梁2aに床パネル3aと天
井パネル4aとが架け渡され、この床パネル3aと天井
パネル4aの間に繊維が取り付けられているから、この
床パネル3a、天井パネル4a、相対する床梁2a、2
aで囲まれた空気がほぼ封じられ、空気が外部にほとん
ど流れ出ることがなく、しかも、床材34aや床梁2a
の振動によって引き起こされる騒音が床パネル3aと天
井パネル4aの間に充填された繊維板5aによって吸収
され、騒音が下階に伝わり難い。
【0051】このように、剛性の大きな床パネル3aが
振動し難いし、動吸振板6aで床パネル3aの振動が低
減し、床パネル3aと天井パネル4aとの間の空気がほ
ぼ封じられ、繊維板5aが騒音を吸収するという4つの
作用が重なって、2階の床の振動が下階にほとんど達し
なく、防音性のよい床構造である。この2階の床の重衝
撃音をJIS−A−1418に規定する試験方法で測定
した結果、実施例1とほぼ同じ結果が得られてLH60
が達成できた。
【0052】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、この床パネル
は複数個の床根太をほぼ平行に並べこの床根太の端部を
連結材で連結した枠体の上面に床材が、下面に板材がそ
れぞれ取り付けられたものであるから、剛性の大きく振
動し難い床構造である。又、この床パネルには、床根太
と床根太の間に動吸振板が取り付けられているから、床
パネルの振動が低減される。
【0053】又、両側の床梁に床パネルと天井パネルと
が架け渡され、この床パネルと天井パネルの間に吸音材
が取り付けられているから、床材や床梁の振動によって
引き起こされる騒音が床パネルと天井パネルの間に充填
された吸音材によって吸収され、騒音が下階に伝わり難
い。このように、上階の床の振動による騒音が下階にほ
とんど達せず、LH60が達成できる防音性のよい極め
て好ましい床構造である。
【0054】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明における天井野縁と天井野縁の間に動吸振板が取り
付けられているから、更に容易にLH60が達成できる
防音性のよい極めて好ましい床構造である。
【0055】請求項3記載の発明では、請求項1または
請求項2記載の床材の上に床上制振シートが取り付けら
れているから、この床上を荒く歩いたり物を落としても
床材が振動し難く、更に容易にLH60が達成できる防
音性のよい極めて好ましい床構造である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、床構造を分解
して示す説明図である。
【図2】床構造の垂直断面を示す説明図である。
【図3】(イ)は床パネルの床材を取り取り外した状態
を示す平面図、(ロ)は(イ)のA−A線における断面
を示す説明図である。
【図4】(イ)は天井パネルの平面図、(ロ)は(イ)
のB−B線における断面を示す説明図である。
【図5】試験結果を示す図表である。
【図6】本発明の他の実施例を示すもので、床構造の垂
直断面を示す説明図である。
【図7】(イ)は床パネルの床材を取り取り外した状態
を示す平面図、(ロ)は(イ)のC−C線における断面
を示す説明図である。
【図8】天井パネルの平面図である。
【符号の説明】
1 床構造 2 床梁 3、3a 床パネル 31、31a 床根太 32、32a 連結材 33、33a 枠体 34、34a 床材 35、35a 板材 4、4a 天井パネル 41、41a 天井野縁 42、42a 連結材 43、43a 枠体 44、44a 天井材 5、5a 吸音材(繊維板) 6、6a 床根太に取り付けられた動吸振板 7 野縁に取り付けられた動吸振板 8 床上制振シート

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上階の床と下階の天井との間に取り付け
    られた相対する床梁と、この相対する床梁の間に架け渡
    された上階の床パネルと、この床パネルの下方の相対す
    る床梁に架け渡された下階の天井パネルとからなる床構
    造であって、前記床梁は鋼製の長尺体であり、前記床パ
    ネルは、複数個の床根太をほぼ平行に並べこの床根太の
    端部を連結材で連結した枠体の上面に床材が、又、下面
    に板材がそれぞれ取り付けられたものであり、前記天井
    パネルは複数個の天井野縁をほぼ平行に並べこの天井野
    縁の端部を連結材で連結した枠体の下面に天井材が取り
    付けられたものであり、床根太と隣の床根太の間に動吸
    振板が取り付けられ、床パネルと天井パネルの間に吸音
    材が充填されていることを特徴とする床構造。
  2. 【請求項2】 天井野縁と隣の天井野縁の間に動吸振板
    が取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の
    床構造。
  3. 【請求項3】 床材の上に床上制振シートが取り付けら
    れていることを特徴とする請求項1または2記載の床構
    造。
JP23599797A 1997-09-01 1997-09-01 床構造 Withdrawn JPH1181536A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020012299A (ja) * 2018-07-18 2020-01-23 大和ハウス工業株式会社 防音床構造および床の防音方法

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JP2020012299A (ja) * 2018-07-18 2020-01-23 大和ハウス工業株式会社 防音床構造および床の防音方法

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