JPH1181123A - ポリアミドメルトブロー不織布及びそれを用いた成型品 - Google Patents

ポリアミドメルトブロー不織布及びそれを用いた成型品

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JPH1181123A
JPH1181123A JP9255969A JP25596997A JPH1181123A JP H1181123 A JPH1181123 A JP H1181123A JP 9255969 A JP9255969 A JP 9255969A JP 25596997 A JP25596997 A JP 25596997A JP H1181123 A JPH1181123 A JP H1181123A
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polypropylene
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melt
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Takashi Kenjo
隆志 見上
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TOUNEN TAPIRUSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリアミドとポリプロピレン組成物からのメ
ルトブロー不織布において、ショットないしはスピッタ
ーと称する塊状物が多発し、均質な繊維構成による不織
布を形成しにくくし、その結果、これらの欠陥はその周
辺の繊維を再溶融させ、フィルム化したり、粗大なポア
サイズを形成し、求められるフィルター性能等を著しく
損ねているため、その問題を解決することにある。 【解決手段】 ポリアミド(a)と、メルトフローレイ
トが15〜1500のポリプロピレン(b)と、オレフ
ィン系樹脂相溶化剤(c)を含有するポリアミド樹脂組
成物からなるポリアミドメルトブロー不織布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリアミド樹脂組成
物からなるメルトブロー不織布に関し、特にアルカリ電
池セパレータおよび液体濾過フィルター用ポリアミドメ
ルトブロー不織布に関する。
【0002】
【従来の技術】電池用セパレータ及び濾過用フィルター
等の用途においては、不織布、就中、その構成繊維の細
さと均一さによってメルトブロー法による不織布が一般
的に使用されている。メルトブロー法の不織布の製法に
ついては、U.S NAVALRESEARCH LA
BORATORY(Report No.5265,F
ebruary, 11,1959)によって報告され
た原理に基づくものであり、さらには、特開昭50−4
6972号公報、あるいは、報文Melt Blowi
ng−A One−Step Web Process
for New Nonwoven Product
s(Vol 56,No.4 April 1973,
Tappi Journal誌)に詳述されている。
【0003】この製造プロセスにおいて特徴的なこと
は、押出機によって溶融可塑化されたポリマーがダイの
ノズルから高速気流のなかに吐出され、紡糸されるの
で、極めて細い繊維で形成される不織布が得られる。こ
の事により、精密なフィルタ性能の要求される液体濾過
フィルターや電池セパレータに用いられている。その素
材としては通常、熱可塑性樹脂が用いられ、特に、ポリ
アミド(PA)、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)
などが主として用いられている。この内、ポリアミド樹
脂についてはその優れた耐熱性、強度、電解液への濡れ
性(すなわちアルカリ電解液への濡れ性、親水性)によ
りアルカリ電池とくにニッケルカドミウム電池のセパレ
ータとして用いられている。また、高温流体の濾過フィ
ルタにも用いられている。
【0004】しかしながら、ポリアミドのメルトブロー
法により得られるポリアミド不織布は、すぐれた機械
的、熱的性質を有するが、他方、製品ストック時の吸水
性が高く、これによる強度低下、寸法変化などがあるこ
と、また使用する薬液あるいは電解液による加水分解を
生じ、電池やフィルタの性能に悪影響を及ぼすことなど
の問題点がある。すなわち、ポリアミドメルトブロー不
織布を電池セパレータとして用いる場合は、電池の繰り
返し充放電の際、昇温状態でアルカリ電解液に晒される
と加水分解によって窒素酸化物が溶出し、自己放電や電
極の腐食を招くことが問題である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、吸水
性がなく、耐薬品性に優れたポリプロピレン樹脂をポリ
アミド樹脂に混合した組成物から、メルトブロー不織布
を製造することによって上記問題を解決しようとする
と、ポリアミドとポリプロピレンは非相溶であり、両樹
脂を単に溶融混合してもポリアミドのマトリクス中にポ
リプロピレンは微細に分散しないため、メルトブローに
よる紡糸では滑らかな連続繊維の形成が行われず、玉
(ショットと通称される)ないしはスピッターと称する
塊状物が多発し、均質な繊維構成による不織布を形成し
にくく、これらの欠陥はその周辺の繊維を再溶融させ、
フィルム化したり、粗大なポアサイズを形成するため、
こうした、欠陥は求められるフィルター性能を著しく損
ねているため、その問題を解決することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、耐水性、耐
アルカリ性の優れたポリアミド不織布をポリアミドとポ
リプロピレンの樹脂組成物から製造するために、鋭意研
究を重ねた結果、ポリアミドとポリプロピレンの相溶性
を向上させ、分散性を高めるために相溶化剤としてオレ
フィン系樹脂相溶化剤を用いることによって本発明の目
的を達成し、本発明に到達した。すなわち、本発明は、
ポリアミド(a)と、メルトフローレイトが15〜15
00のポリプロピレン(b)と、オレフィン系樹脂相溶
化剤(c)を含有するポリアミド樹脂組成物からなるポ
リアミドメルトブロー不織布及びそれを用いた成型品で
ある。
【0007】
【発明の実施の形態】
1.原料樹脂組成物 1)ポリアミド 本発明で用いるポリアミドとしては、ナイロン6、ナイ
ロン66、ナイロン6−66共重合体、ナイロン12、
ナイロン6−12共重合体、ナイロン46等が挙げられ
る。メルトブロー法ではなるべく低い分子量が紡糸性が
よく、細い繊維が得られ、分子量としては10000〜
25000の範囲が好ましい。
【0008】2)ポリプロピレン 本発明で用いるポリプロピレンとしては、プロピレンの
重合体及び共重合体でホモポリプロピレン他のα−オレ
フィンとの共重合体であるランダム共重合体及びブロッ
ク共重合体が挙げられる。細い繊維を得るためには、上
記ポリアミドと紡糸温度における溶融粘度に近い溶融粘
度を持つべく、メルトフローレイト(以下、MFRとい
う、230℃、2.16kg荷重)が15〜1500の
ポリプロピレンが好ましい。ポリアミドの溶融粘度に近
いほど、ショットの少ない均一な繊維が得られる。
【0009】ここでポリアミドを改質するためにポリオ
レフィン樹脂の中からポリプロピレンを選んだ理由は、
これらの内で最も高い融点を持ち、耐熱温度が高いこ
と、更に他のポリオレフィン、例えば高密度ポリエチレ
ンや低密度ポリエチレンよりもメルトブロープロセス中
に溶融粘度を低く調製することが容易で、工業的に有利
であることが挙げられる。これは、ポリプロピレンが加
熱や有機過酸化物等による減成により低分子量化しやす
いためである。
【0010】3)オレフィン系樹脂相溶化剤 本発明で用いるオレフィン系樹脂相溶化剤としては、不
飽和カルボン酸またはその誘導体変性ポリオレフィン及
び反応性エチレンコポリマーが挙げられる。本発明で用
いる不飽和カルボン酸またはその誘導体変性ポリオレフ
ィンは、不飽和カルボン酸またはその誘導体でポリオレ
フィンを変性したものである。不飽和カルボン酸または
その誘導体としては、アクリル酸、マレイン酸、コハク
酸、フタル酸、アジピン酸、イタコン酸、シス−4−シ
クロヘキセン−1・2−ジカルボン酸、エンド−ビシク
ロ[2・2・1]−5−ヘプテン−2・3−ジカルボン
酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水アジピン酸、
無水コハク酸、無水イタコン酸、シス−4−シクロヘキ
セン−1・2−無水ジカルボン酸、エンド−ビシクロ
[2・2・1]−5−ヘプテン−2・3−無水ジカルボ
ン酸等が挙げられ、これらの一種または二種以上を用い
ることができる。
【0011】本発明で用いる不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体変性ポリオレフィンは、ポリオレフィンを前記
の不飽和カルボン酸またはその誘導体で公知の変性方法
を適用して変性することができる。例えば、ポリオレフ
ィンに前記の不飽和カルボン酸またはその誘導体を加
え、そのまま、または水中あるいは有機溶媒中でラジカ
ル発生剤の存在下反応させることにより、容易に変性ポ
リオレフィンを得ることができる。また、ポリオレフィ
ンとしては、エチレン、プロピレン等のα−オレフィン
の単独重合体及び共重合体が用いられるが、成型品の強
度、成形性等の面からプロピレンの単独重合体および共
重合体が好ましい。ポリオレフィンに対する不飽和カル
ボン酸またはその誘導体の付加率は、0.1〜5重量
%、好ましくは0.5〜3重量%である。この変性反応
の際、用いるポリオレフィンのMFRは1〜80の範囲
が好ましい。変性ポリオレフィンの溶融粘度はポリアミ
ドの溶融粘度に近いほど、ショットの少ない均一な繊維
が得られる。
【0012】本発明で用いる反応性エチレンコポリマー
としては、エチレンと不飽和カルボン酸またはその誘導
体との共重合体であり、具体的には、エチレン−グリシ
ジルメタクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメ
タクリレート−酢酸ビニル共重合体、エチレン−グリシ
ジルメタクリレート−メチルアクリレート共重合体、エ
チレン−無水マレイン酸−エチルアクリレート共重合体
等が挙げられる。
【0013】このようなオレフィン系相溶化剤をポリア
ミドとポリプロピレンの相溶化剤に用いることは射出成
型品や押し出し成形品などに応用例として公知である
が、メルトブロー法による繊維ないし不織布に応用した
例は見られない。すなわち、そのほとんどが、ポリアミ
ド製射出成型物の性能の改善であり、本発明のごとくメ
ルトブロー法におけるショット、スピッターの発生防止
を主眼としたいわゆる溶融紡糸プロセスの改良という面
には着目されていない。
【0014】4)(a)、(b)及び(c)の組成割合 本発明における、ポリアミド(a)、ポリプロピレン
(b)及びオレフィン系樹脂相溶化剤(c)の組成割合
は、ポリアミド85〜50重量% 、好ましくは75〜
55重量%であり、ポリプロピレン0〜40重量%、好
ましくは10〜30重量%であり、オレフィン系樹脂相
溶化剤2〜50重量%、好ましくは2〜35重量%であ
る。オレフィン系相溶化剤として、不飽和カルボン酸ま
たはその誘導体変性ポリプロピレンを用いる場合は、
(b)と(c)成分において共通のポリオレフィンを使
用しているため、その組成割合は、ポリアミド(a)8
5〜50重量% 、好ましくは75〜55重量%であ
り、ポリプロピレン(b)0〜40重量%、好ましくは
10〜30重量%であり、不飽和カルボン酸またはその
誘導体変性ポリプロピレン(c)5〜50重量%、好ま
しくは10〜25重量%である。また、オレフィン系相
溶化剤として、反応性エチレンコポリマーを用いる場合
は、その組成割合は、ポリアミド(a)85〜50重量
% 、好ましくは75〜55重量%であり、ポリプロピ
レン(b)5〜40重量%、好ましくは10〜30重量
%であり、反応性エチレンコポリマー(c)2〜15重
量%、好ましくは5〜13重量%である。上記範囲外で
は、本発明の目的とする性能を有するポリアミド不織布
が得られない。
【0015】5)その他の成分 さらに、本発明の組成物は、ポリプロピレン以外にも他
のポリオレフィンであるHDPE、LDPEなどを本発
明の機能を阻害しない範囲で加えることができる。さら
に、本発明の組成物は、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤等の通常使用されている添加剤を混合使用すること
ができる。
【0016】2.不織布の製造方法 本発明では2軸押出機をメルトブローダイに直結するこ
とによってショットの少ない均一かつ細径の繊維からな
る不織布を作ることができる。すなわち、2軸押出機に
投入された原料樹脂は高度に溶融混練され、これらの異
樹脂は速やかに相溶化されるが、同じく、高速回転のス
クリューによって高箭断発熱により速やかに高温溶融状
態となり、そのままダイ内に導入される。このため、樹
脂は、低粘度の状態で高速気流中に吐出され、極めて細
い繊維となり、不織布を形成することができる。
【0017】3.ポリアミドメルトブロー不織布 本発明によるポリアミド不織布は、溶融粘度がポリアミ
ドと近いポリプロピレンを用い、樹脂相溶化剤としてオ
レフィン系樹脂相溶化剤を使用し、これらの異素材を混
練相溶化するための2軸混押出機をメルトブローのダイ
に直結するという構成要素を組み合わせているため、樹
脂の良好な混練相溶化状態が得られると共に、同時に適
切な可塑状態に調節できるため、ショットやスピッター
の少ない均一な繊維で構成される不織布をつくることが
でき、ショットの無い、かつ1〜10μmの極細繊維か
らなる不織布が得られる。また、この不織布の構成繊維
は、不織布の製造条件、例えば、吐出量、押出機バレル
温度などを変えることにより、その平均径を1〜10μ
mの範囲で変化させることができる。したがって、この
方法によって得られたポリアミド不織布は、ポリアミド
の機械的強度、熱的特性に優れた性質と、ポリプロピレ
ンの耐吸水性、耐薬品性に優れた性質を兼ね備えた不織
布であり、アルカリ電池セパレータ及び液体濾過フィル
ターとして用いることができる。
【0018】
【実施例】本発明を以下の実施例にて詳細に説明する。
なお、測定法は以下の通りである。 (1)吸水率:目付重量60g/cm2の不織布を23
℃の室内にて水に10日間浸漬後の重量変化を%で示
す。 (2)耐アルカリ性:70℃のKOH30%水溶液中に
7日間浸漬後の重量変化を%で示す。 (3)寸法安定性:不織布のスリット加工後の幅方向の
変化を%で示す。 (4)引張強度保持率:JIS L 1096に準じて
測定した引張強度において、ポリアミドが100%の時
の引張強度を100%としたときの保持率を%で示す。 (5)不織布外観:不織布のショット、スピッターが無
く、繊維の再溶融、フィルム化、粗大なポアサイズが見
られず、均一で良好なものを○、ショット又はスピッタ
ーが多く繊維の再溶融、フィルム化、粗大なポアサイズ
がみられるものを×とした。
【0019】実施例1〜4、比較例1〜5 分子量が11000のナイロン6、MFRが800のホ
モポリプロピレン(PP1)、MFRが5のホモポリプ
ロピレン(PP2)、MFRが150の無水マレイン酸
変性ポリプロピレン(CMPP、酸付加率0.4重量
%)、エチレン−グリシジルアクリレート(EGMA、
ボンドファースト−E、住友化学工業(株)製)及びエ
チレン−無水マレイン酸共重合体(EMAH、ボンダイ
ン−HX0210、住友化学工業(株)製)を表1に示
す割合の組成で押出機によって加熱溶融し、ダイに導入
し、多数に配列したノズルから高温高速の気流中に吹き
出し、押し出した樹脂を繊維状にし、これをコンベア上
に集積し、繊維同志の自己接着により目付60g/m2
のメルトブロー不織布を形成した。不織布の評価結果を
表1に示す。なお、用いた装置及び運転条件は次の通り
である。
【0020】装置 1)押出機:2軸スクリュー混練押出機、スクリュー径
30mm。 2)ダイ:ダイ先端に一直線上に配列する孔径0.4m
mのノズル孔を有し、ノズル孔は、1インチあたりに3
0孔あり、全長が250mmの幅を有する。 3)コンベア:コンベア上のスクリーンは1〜50m/
分の速度にて移動しつつ、繊維を補足し不織布を形成す
る。コンベア速度とダイからの樹脂の吐出量により不織
布の目付重量と、厚みが設定される。
【0021】運転条件 押し出し機バレル温度 270〜300℃ スクリュ回転数 300rpm 吐出量 5〜10kg/時 ダイ温度 290℃ ダイ−スクリーン距離 200mm 空気温度 260〜290℃ 空気流量 5〜10m3/分
【0022】
【表1】
【0023】表1から明らかなように、ナイロン6を単
独で使用した場合はショットの少い良好な繊維形の外観
が良好な不織布が得られるが、吸水による寸法変化を大
きく、耐アルカリ性に問題がある(比較例1)。ナイロ
ン6にMFRが800のポリプロピレンを加えたのみの
組成物では樹脂間の相溶化が十分でないためショット及
びスピッターが多発し、紡糸性が不十分であった(比較
例2)。変性ポリプロピレンの量が少なすぎる場合及び
多すぎる場合は不織布外観及び引張強度保持率が悪化し
た(比較例3及び4)。またポリプロピレンのMFRが
低すぎるとナイロンとの溶融粘度のバランスがとれず、
ショットの多い不織布を形成し加工性が悪化し不織布外
観が悪化した(比較例5)。一方、本発明である変性P
Pを用いた組成物からの実施例は紡糸性は顕著に向上
し、良好な外観をもつ不織布であり、これらの耐アルカ
リ性、耐吸水性、寸法安定性は比較例に比べて明らかに
向上した(実施例1〜4)。さらに、本発明である反応
性エチレンコポリマーをもちいた組成物からの実施例は
紡糸性は顕著に向上し、良好な外観をもつ不織布であ
り、これらの耐アルカリ性、耐吸水性、寸法安定性は、
比較例に比べて明らかに向上した(実施例5〜6)。
【0024】実施例7〜8、比較例6〜8 分子量15000のナイロン66を用いる以外は、実施
例1〜4、比較例1〜5と同様にしてメルトブロー不織
布を得た。その評価結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】表2から明らかなように、ナイロン66を
単独で使用した場合は、紡糸性、不織布外観は良好であ
るが、耐吸水性、耐アルカリ性、寸法安定性に問題があ
る(比較例6)。ナイロン66にポリプロピレンのみを
加えた場合は、相溶性の不足によりショットが多発し、
外観良好な不織布が得られなかった(比較例7)。また
MFRの低いポリプロピレンを用いるとショットが発生
し、良好な外観の不織布が得られなかった(比較例
8)。一方、ナイロン66にポリプロピレンと変性ポリ
プロピレンを配合したものは良好な、紡糸性と外観が得
られ、また耐アルカリ性、寸法安定性に顕著な改良が見
られた(実施例7)。さらに、本発明である反応性エチ
レンコポリマーを用いた組成物からの実施例は紡糸性は
顕著に向上し、良好な外観をもつ不織布であり、これら
の耐アルカリ性、耐吸水性、寸法安定性は、比較例に比
べて明らかに向上した(実施例8〜9)。
【0027】実施例10〜11、比較例9〜11 分子量14000のナイロン12を用いる以外は、実施
例1〜4、比較例1〜5と同様にしてメルトブロー不織
布を得た。その評価結果を表3に示す。
【0028】
【表3】
【0029】表3から明らかなように、ナイロン12を
単独で使用した場合は、紡糸性、不織布の外観は良好で
あるが、ポリプロピレン及び変性ポリプロピレンを配合
した組成物に比べると耐吸水性、耐アルカリ性、寸法安
定性が劣る(比較例9)。ナイロン12にポリプロピレ
ンのみを加えた場合は、相溶性の不足によりショットが
多発し、外観良好な不織布が得られなかった(比較例1
0)。またMFRの低いポリプロピレンを用いるとショ
ットが発生し、良好な外観の不織布が得られなかった
(比較例11)。一方、ナイロン12にポリプロピレン
と変性ポリプロピレンを配合したものは、良好な紡糸性
と外観が得られ、また耐アルカリ性、寸法安定性に顕著
な改良がみられた(実施例10)。さらに、本発明であ
るエチレン−無水マレイン酸共重合体を用いた組成物か
らの実施例は紡糸性は顕著に向上し、良好な外観をもつ
不織布であり、これらの耐アルカリ性、耐吸水性、寸法
安定性は、比較例に比べて明らかに向上した(実施例1
1)。
【0030】
【発明の効果】本発明により、不織布外観の良い、吸水
率が優れ、耐アルカリ性、寸法安定性、引張強度保持率
の優れた、繊維径が1〜10μmのショットの無い繊維
からなるポリアミドメルトブロー不織布を製造すること
ができ、本発明の方法で製造したアルカリ電池セパレー
タは、ポリアミド単独樹脂の場合の吸水性、寸法安定性
の面で著しい改善が見られ、また、アルカリ電解液への
耐劣化性が明らかに向上している。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド(a)と、メルトフローレイ
    トが15〜1500のポリプロピレン(b)と、オレフ
    ィン系樹脂相溶化剤(c)を含有するポリアミド樹脂組
    成物からなるポリアミドメルトブロー不織布。
  2. 【請求項2】 ポリアミド(a)が50〜85重量%、
    メルトフローレイトが15〜1500のポリプロピレン
    (b)が0〜40重量%及びオレフィン系樹脂相溶化剤
    (c)として不飽和カルボン酸又はその誘導体変性ポリ
    プロピレンが5〜50重量%を含むポリアミド樹脂組成
    物からなる請求項1記載のポリアミドメルトブロー不織
    布。
  3. 【請求項3】 ポリアミド(a)が50〜85重量%、
    メルトフローレイトが15〜1500のポリプロピレン
    (b)が5〜40重量%及びオレフィン系樹脂相溶化剤
    (c)として反応性エチレンコポリマーが2〜15重量
    %を含むポリアミド樹脂組成物からなる請求項1記載の
    ポリアミドメルトブロー不織布。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載のポリアミドメルトブ
    ロー不織布からなるアルカリ電池用セパレータ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3記載のポリアミドメルトブ
    ロー不織布からなる液体濾過用フィルター。
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