JPH117968A - 新規機能性高分子、それを用いた高分子電解質及び燃料電池 - Google Patents
新規機能性高分子、それを用いた高分子電解質及び燃料電池Info
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Abstract
成容易な新規の機能性高分子、これを含有するイオン伝
導性高分子電解質、並びにこれを用いた燃料電池を提供
する。 【解決手段】 フルオロスルホニルアセチルフルロライ
ド誘導体へのヘキサフルオロプロピレンオキサイド付加
体から誘導される、イミドアニオン基を高密度に含有す
る新規機能性高分子を合成し、該重合体を10〜100
重量%の範囲で含有するイオン伝導性高分子電解質、並
びに該高分子電解質を用いたプロトン伝導型燃料電池で
ある。
Description
に関し、該機能性高分子を含有する高分子電解質に関
し、また該高分子電解質を用いた燃料電池に関するもの
である。
はイオン交換樹脂や固体酸触媒等の機能性高分子として
有用であることが知られている。特に解離度の高いアニ
オン性基を有するポリマーの場合は超強酸及びその塩と
してその機能が著しい。この種の機能性高分子の用途の
一つとして燃料電池やリチウム電池用の高分子電解質と
しての用途が知られている。
ール等の燃料を電気化学的に酸化することにより、燃料
の化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換して取り
出すものであり、近年、クリーンな電気エネルギー供給
源として注目されている。中でもプロトン伝導性の電解
質を用いるリン酸型及び固体高分子型燃料電池は、熱力
学におけるカルノーサイクルの制限を受けずに高い効率
で運転できるものであり、その理論効率は25℃におい
て83%にも達する。
アニオン性基を有するプロトン伝導性材料として、パー
フルオロスルホン酸含有高分子である、米国デュポン社
製の「ナフィオン(登録商標)」が主として用いられて
いる。「ナフィオン」は強酸性基を有し、高い化学的安
定性を有することから食塩電解用イオン交換膜として使
用されているが、プロトン伝導型燃料電池においても電
解質としてのイオン交換膜として使用されているほか、
その溶液はガス拡散電極の触媒層の電極触媒被覆剤や結
合材として使用することが提案されている(例えば特公
平2−7398号公報、特開平3−208260号公報
等)。しかし、「ナフィオン」の場合、その合成が多
段、且つ低収率であるためにコストが極めて高く、この
ような材料の高コストが燃料電池の実用化を困難なもの
にしている。
マーを塩として用いる例として、ポリマー電池等に用い
るための固体電解質としての用途も提案されている。例
えば最近の例としては、Armandらがフルオロスル
ホン酸のアルカリ金属塩を結合したポリエーテルからな
る高分子固体電解質を(特許公表平成6年509811
号公報、Electrochimica Acta、4
0巻、P.2259(1995))、DesMarte
auらがパーフルオロスルホニルイミドナトリウム基を
主鎖または側鎖に有する重合体を(J.Fluorin
e Chem.,72巻,P.203(1995))報
告している。しかしこれらのいわゆるシングルイオン伝
導体はいずれもイオン性基の解離度が不充分であった
り、イオン性基の含量が低いためイオン伝導度は10-6
S/cm以下と低いものものであり、実用化できるほど
のものではなかった。もちろんこのような従来材料の特
性は、触媒等の、固体電解質以外の機能においても不充
分なものであった。
いイオン性基を高密度に有することで高いイオン伝導度
を有し、且つ従来材料よりもはるかに合成容易な新規の
機能性高分子を提供するとともに、これを含有する高分
子電解質を提供し、また該高分子電解質を用いた燃料電
池を提供するものである。
通りである。 1.分子中に一般式(1)で表される構造を含有する重
合体。
−O−CF2 }a −CFZ−SO2 −、または−SO2
−CFZ−{CF2 −O−CF(CF3 )}a −CO−
で表される2価基であり、Zはフッ素原子またはCF3
を表す。Yはアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金
属、希土類、アンモニウムまたは水素原子を表し、同一
分子中に複数の種類を含んでいてもよい。aは1〜5の
整数であり、nは2以上の正の整数である。) 2.上記1の重合体を10〜100重量%の範囲で含有
する高分子電解質。 3.該重合体中に含まれるY全量の50〜100%が水
素原子であり、0〜50%が2価以上の金属である上記
1の重合体を10〜100重量%の範囲で含有するプロ
トン伝導型燃料電池用高分子電解質。 4.上記3の高分子固体材料を用いたプロトン伝導型燃
料電池。
について、順次説明する。まず、本発明の機能性高分子
に含有される、一般式(1)で表される構造を有する重
合体について説明する。本発明の重合体は分子内に高密
度でスルホニルイミドアニオン、カルボニルイミドアニ
オンおよびスルホニルカルボニルイミドアニオンから選
ばれる少なくとも一種のイミドアニオン基を含有し、こ
のイミドアニオンにプロトンまたはアルカリ金属、アル
カリ土類金属、遷移金属、希土類、アンモニウムイオン
がイオン結合した構造を持つものである。すなわち、一
般式(1)で表される構造のみの重合体であっても、一
般式(1)で表される構造と一般式(1)以外の構造と
の共重合体であってもよい。一般式(1)以外の構造の
例としては、下記化3に示す一般式(2)の構造および
一般式(3)の構造を挙げることができる。一般式
(2)の構造において、Gは−CO−Rf−CO−、−
CO−Rf−SO2 −、−SO2 −Rf−CO−、−S
O2 −Rf−SO2−で表される2価基であり、Rfは
炭素数1〜10のパーフルオロアルキレン基、または炭
素数2〜15の2価のパーフルオロ(ポリ)エーテルを
表す。ただし、Gには一般式(1)中のXは含まない。
一般式(3)の構造において、G′は−SO2 −Ar−
SO2 −、−SO2 −Ar−CO−、−CO−Ar−S
O2 −、−CO−Ar−CO−で表される2価基であ
り、Arは2価の芳香族基を表す。
遷移金属、希土類、アンモニウムまたは水素原子を表
し、同一分子中に複数の種類を含んでいてもよい。m、
m’は2以上の正の整数を表す。) 共重合体中には下記化4に示す一般式(4)の構造およ
び一般式(5)の構造を含んでいてもよい。
〜(3)と同じ。) さらに本発明の重合体は一般式(1)で表される構造が
2価の炭化水素基あるいは2価の(ポリ)エーテル基を
含む2価基で連結された重合体であってもよいし、一般
式(1)で表される構造をペンダント基として有する重
合体であってもよい。
表される構造の含有量が高い場合、高濃度でカチオンを
保持できるため、高分子電解質として好ましい。このた
め、本発明で用いられる重合体における一般式(1)で
表される構造の含有量は、通常30重量%以上であり、
好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%
以上であり、特に好ましくは90重量%以上である。
は、請求項1の条件を満たしていれば特にそれ以上の制
限はないが、通常は1000、好ましくは2000であ
る。また本発明の重合体の重量平均分子量の上限として
は、特に制限はないが、あまり分子量の高いものは合成
が困難であるので、通常は500万、好ましくは100
万である。
−CFZ−{CF2 −O−CF(CF3 )}a −(Zは
FまたはCF3 、aは1〜5の整数)基の強い電子吸引
効果により安定化されているために、一般式(1)中の
N−Y結合は強くイオン解離しており、そのためにカチ
オン(Y+ )が高い移動度を示すものと考えられる。従
って、この重合体中には移動度の高い金属イオンまたは
プロトンなどのカチオンを高密度で蓄積できるので、こ
の重合体はカチオンを輸送させる媒体として極めて有効
である。例えばカチオンがプロトンの場合、「ナフィオ
ン」の交換容量が約1100g/当量であるのに対し
て、該重合体の交換容量は323g/当量まで高めるこ
とができる。
えば一般式(6)の化合物に、アルカリ金属のビス(ト
リアルキルシリル)アミド(下記化5を参照)またはア
ルカリ金属の窒化物を反応させて合成する方法など、特
許公表平3−501860号公報や、DesMarte
auら,Inorg.Chem.,23巻,P.372
0(1984)などに記載されている各種の公知のイミ
ド類の合成法を利用して1段階で合成可能である。
〜5の整数、Y' はアルカリ金属である。) ここでaは1〜5の整数であるが、アニオン基が高密度
となるので小さい方が好ましい。具体的には1〜3が好
ましく、1または2が特に好ましい。尚、先行技術であ
る「ナフィオン」はやはり(6)を共通原料とするが、
ここから相当するアルカリ金属塩までは3ステップを要
し、本発明の重合体の合成法と比較して極めて対照的で
ある。また本発明の重合体において、(6)のaは1以
上の混合物でかまわないが、「ナフィオン」の合成では
a=1のモノマーは重合を阻害するのでaは通常2以上
が用いられ、そのことが最終の重合体のアニオン密度を
低下させる要因になっている。
ばJ.Am.Chem.Soc.,82巻,P.618
1(1960)及び特公昭42−1664号公報に記載
されている方法を用いることができる。すなわち、テト
ラフルオロエチレンまたはヘキサフルオロプロピレンと
無水硫酸(SO3 )の反応によって生成した環状構造の
スルトン(下記化6を参照)を、少量のトリエチルアミ
ンなどの触媒とともに加熱して開環させるとフルオロス
ルホニルアセチルフルオライド誘導体(8)が得られる
(下記化7を参照)。この化合物(8)をフッ化セシウ
ムやフッ化カリウム等の触媒の存在下、ヘキサフルオロ
プロピレンオキサイドと反応させることにより一般式
(6)の化合物を得ることができる(下記化8を参
照)。
金属である化合物を硫酸、塩酸などの強酸やH型の強イ
オン交換樹脂で処理して一般式(1)の構造のYが水素
原子である化合物を得ることができる。また、Yがアル
カリ金属以外の金属やアンモニウムである化合物は、Y
がアルカリ金属である化合物からのイオン交換反応ある
いはYが水素原子である化合物の中和反応で得ることが
できる。また本発明のポリマーでは、Yが2価以上の多
価金属イオンの場合にはYによってポリマー間を架橋す
ることができる。そのためポリマー全体のYの中の多価
金属イオンの量をコントロールすることにより、溶解性
などの重合体の物性を調整することができる。このよう
な多価金属イオンとしては、Mg2+、Zn2+、Ni2+、
Fe2+、Fe3+、Al3+、La3+、Ti4+、Zr4+等を
例示することができる。またYが水素原子である場合に
は、このような多価金属イオンによる架橋は中和を意味
し、強酸としての機能を低減させるので、多価金属イオ
ンで置換する量は本発明の重合体中に含まれる全てのY
の50%以下、好ましくは30%以下、さらに好ましく
は20%以下がよい。置換する方法としては、例えばY
が水素原子であるポリマーをアルコール等に溶解してお
き、これに上記多価金属イオンのアルコキサイドやカル
ボン酸塩等を必要量混合すればよい。
る化合物にClOCC3 F6 COCl、ClCC2 F4
COCl、FOCC4 F8 COF、FOCC3 F6 CO
F、FOCC2 F4 COF、FOCCOF、m−C6 H
4 (SO2 Cl)2 、o−C 6 H4 (SO2 Cl)2 、
FO2 SC4 F8 SO2 Fなどの化合物を加えて反応さ
せて本発明の重合体を得ることもできる。
造中にイオン性基を含有するため、該化合物のみで高い
イオン伝導性を有する高分子電解質であるが、さらにイ
オン伝導度調整のため他の電解質を含有することができ
る。この一般式(1)の構造を含有する重合体以外の電
解質の含有量は、高分子電解質全体の80重量%以下で
あり、好ましくは60重量%以下であり、特に好ましく
は40重量%以下である。この電解質として無機塩、有
機塩、無機酸、有機酸のいずれも使用可能である。この
例としては、たとえばテトラフルオロホウ酸、過塩素
酸、硝酸、硫酸、リン酸、フッ酸、塩酸などの無機酸、
トリフルオロメタンスルホン酸、フルオロプロパンスル
ホン酸、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド
酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸などの有機
酸、およびこれら有機酸、無機酸の金属塩が挙げられ
る。これらは単独で用いることもできるし、複数の電解
質を混合して用いることもできる。
やパーフルオロカルボン酸系ポリマーあるいはこれらの
金属塩も、一般式(1)の構造を有する重合体と混合し
て使用することができる。この電解質のカチオンとして
プロトン、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カ
チオン、遷移金属カチオン、希土類金属カチオン、アン
モニウムイオンなどから選ばれるカチオンを一種類で、
また複数種類混合して使用することができる。このカチ
オン種は使用する用途によって異なるためカチオンの種
類は限定されない。
して諸特性を調整することができる。このように、本発
明の高分子電解質は、分子中に一般式(1)で表される
構造を含有する重合体に、他の電解質、可塑剤、補強材
等から選ばれる他の材料を混合させて構成することがで
き、一般式(1)で表される構造を有する重合体を10
重量%以上含有することが必要である。10重量%以上
であると高効率イオン輸送の効果が発現でき、充分なイ
オン伝導度が得られる。従って、本発明の高分子電解質
は、一般式(1)で表される構造を有する重合体を10
〜100重量%、好ましくは30〜100重量%、特に
好ましくは50〜100重量%の範囲で含有するもので
ある。
塩のようなアルカリ金属塩であれば、ポリマー電池用の
高分子固体電解質として用いることができる。その場
合、ポリマー電池がリチウム電池であればアルカリ金属
塩としてはリチウム塩が好ましい。リチウム電池用の高
分子固体電解質として用いる場合、そのイオン解離促
進、加工性、柔軟性などの強度調整などのために非水系
高誘電率の可塑剤を含有させることができる。この可塑
剤は高分子固体電解質全体の90重量%未満であり、好
ましくは70重量%未満、さらに好ましくは50重量%
未満である。この可塑剤として用いられる物質として
は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、
ブチレンカーボネートなどの環状カーボネート類、ジメ
チルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチ
ルカーボネートなどの鎖状カーボネート類、ブチロラク
トン、プロピオラクトン、酢酸メチルなどの環状、鎖状
エステル類等を挙げることができる。
電解質とすることもできる。その場合、用いられるポリ
マーとしてはポリエチレンオキサイド、ポリプロピレン
オキサイド等のポリアルキレンエーテル類、ポリフッ化
ビニリデン、ポリ(ビニリデンフルオライド−ヘキサフ
ルオロプロピレン)等のポリフッ化ビニリデン系重合
体、ポリアクリロニトリル等が挙げられる。
方法は、前記の構成要素を均一混合した後、所定形状に
成形加工する方法、所定形状の一般式(1)の構造を有
する重合体に可塑剤等を含浸させる方法を用いることが
できる。前者の方法として、構成要素の溶液を基板上に
塗布してシート状に形成する方法、構成要素を加熱溶融
状態で成形したのち冷却加工する方法、粉末状の構成要
素を所定形状に圧縮成形する方法、圧縮して形成した成
形体に可塑剤を拡散させる方法などいずれも使用可能で
ある。
電池材料として用いる場合、電極材料のバインダーや、
電極と固体電解質層の間の中間層(接合剤)としても用
いることができる。一方、一般式(1)において、Yが
水素原子である重合体を含む材料は、プロトン伝導型燃
料電池用高分子電解質として用いることができる。その
場合、重合体中のYの水素原子は先に示したようにその
50%以下の範囲で2価以上の金属と置き換わっていて
もよい。
高分子型燃料電池のようなプロトン伝導型燃料電池にお
いて、ガス拡散電極の触媒層の電極触媒被覆剤として用
いることができるほか、電極と電解質層の中間層等に用
いることができる。さらには、固体高分子型燃料電池の
場合には、電解質層であるイオン交換膜そのものとして
も用いることができる。この場合には膜の強度を保持さ
せるための支持体を用いてもよい。このように、本発明
の高分子電解質はプロトン伝導型燃料電池において、高
いプロトン伝導性を有する高分子を必要とする、いずれ
の部分にも用いることができる。
ス拡散電極の触媒層の電極触媒被覆剤として用いる方法
としては、該高分子電解質を、溶液状態または粉末状態
で触媒層をなす原料粉末(導電材粒子と触媒となる金属
粒子)および必要に応じて添加される結着剤等と混合
し、これを成形して触媒層を形成する方法、予め形成さ
れたガス拡散電極の触媒層に、該高分子電解質の溶液を
含浸させる方法等があり、そのいずれを採用してもよ
い。該高分子電解質を溶液として用いる場合、溶媒とし
てはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−
プロパノール、ブタノール等の低級アルコールの単独溶
媒またはこれらの中から選ばれた二種類以上の混合溶
媒、あるいはこれらと水との混合溶媒等が用いられる。
該高分子電解質溶液の濃度は、ガス拡散電極の触媒層側
に含浸させたときに、触媒表面に適切な被覆が形成され
やすい濃度が好ましく、通常3重量%〜20重量%のも
のが用いられる。
み存在していてもよいが、触媒層の全部に存在している
ことが好ましい。また、この被覆剤は、プロトン交換型
燃料電池を構成する電解質層とガス拡散電極とを接合し
た時に、電解質層に接した状態で設けられていると、接
合材として作用し、電解質層とガス拡散電極との接合力
を高めることができる。
電池について説明する。本発明の燃料電池は、本発明の
高分子電解質を電極触媒被覆剤、電極と電解質層の接合
材、電解質層であるイオン交換膜等として用いたもので
あれば良い。本発明の高分子電解質を用いた燃料電池は
プロトン伝導型燃料電池であり、具体的にはリン酸型燃
料電池や固体高分子型燃料電池が挙げられる。後者を例
にその構成を説明すると、まずイオン交換膜としては本
発明の高分子電解質が使用可能であるほか、パーフルオ
ロスルホン酸の均一膜である「ナフィオン」や旭化成工
業(株)製の「アシプレックス−S(登録商標)」を用
いることができる。イオン交換膜の厚さとしては、例え
ば10〜300μmのものが用いられる。イオン交換膜
が、10μmより薄いと成膜時の強度が保てず、300
μmより厚いとイオン交換膜の抵抗が増大し燃料電池作
動時の出力特性が低下する。好ましいイオン交換膜の厚
さは50〜100μm程度である。
媒金属の微粒子を担持した導電材により構成されるもの
であり、必要に応じて撥水剤や結着剤が含まれていても
よいまた、触媒を担持していない導電材と必要に応じて
含まれる撥水剤や結着剤とからなる層が、触媒層の外側
に形成してあるものでもよい。このガス拡散電極に使用
される触媒金属としては、水素の酸化反応および酸素の
還元反応を促進する金属であればいずれのものでもよ
く、例えば、白金、金、銀、パラジウム、イリジウム、
ロジウム、ルテニウム、鉄、コバルト、ニッケル、クロ
ム、タングステン、マンガン、バナジウム、あるいはそ
れらの合金が挙げられる。このような触媒の中で、特に
白金が多くの場合用いられる。触媒となる金属の粒径
は、通常は10〜300オングストロームである。触媒
の担持量は、電極が成形された状態で、例えば0.01
〜10mg/cm2である。
いずれのものでも良く、例えば各種金属や炭素材料など
が挙げられる。炭素材料としては、例えば、ファーネス
ブラック、チャンネルブラック、およびアセチレンブラ
ック等のカーボンブラック、活性炭、黒鉛等が挙げら
れ、これらが単独あるいは混合して使用される。撥水剤
としては、例えばフッ素化カーボン等が使用される。結
着剤としては、各種樹脂が用いられるが、撥水性を有す
る含フッ素樹脂が好ましい。そして、含フッ素樹脂の中
でも耐熱性、耐酸化性の優れたものがより好ましく、例
えば、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエ
チレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合
体、およびテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体が挙げられる。
との接合は、加圧、加温できる装置を用いて実施され
る。一般的には、例えば、ホットプレス機、ロールプレ
ス機等により行われる。その際のプレス温度は、電解質
として用いるイオン交換膜のガラス転移温度以上であれ
ば良く、一般的には120℃〜250℃である。プレス
圧力は、使用するガス拡散電極の固さに依存するが、通
常、5〜200kg/cm2 である。5kg/cm2 未
満では、イオン交換膜と電極との接合が不十分となり、
200kg/cm2 を超えるとガス拡散電極の空孔がつ
ぶされてしまう。プレス圧力の好ましい範囲は、20〜
100kg/cm2 である。
ス拡散電極との接合体を、集電体とガス取り入れ口と抜
き出し口とを備えた二枚のグラファイト製フランジの間
に挿入することにより組み立てられ、一方のガス拡散電
極に燃料である水素ガスを、他方のガス拡散電極に酸素
を含むガス(酸素あるいは空気)を供給することにより
作動する。燃料電池は、高い温度で作動させる方が、電
極の触媒活性が上がり電極過電圧が減少するため望まし
いが、電解質となるイオン交換膜は水分がないと機能し
ないため、水分管理が可能な温度で作動させる必要があ
る。燃料電池の作動温度の好ましい範囲は50〜100
℃である。
イオン性基を高密度に有することから、イオン交換樹脂
や固体酸触媒として優れた機能を有する。即ち本発明の
機能性高分子を単独であるいは担体に保持した形態で、
イオン交換樹脂としては水処理や分離精製や分析などに
用いることができ、酸型の構造は超強酸型の固体酸触媒
として優れた機能を有する。また、種々の金属イオンを
保持できるため、例えば希土類金属を保持したものは蛍
光体としても利用できる。特に本発明の機能性高分子を
高分子電解質として用いた場合、高いイオン伝導度を有
する上、加工性に優れるため、上記のリチウム電池に留
まらず、アルカリ電池、鉛電池、ニッケル水素電池、光
電気化学電池、電気化学センサーなど種々の電気化学素
子、装置に応用できる。また、燃料電池用高分子電解質
としても水の保持性が高く、高いプロトン伝導性を有
し、従来材料と同等以上の優れた性能を示すとともに、
高価な従来材料よりも合成が極めて容易であるという特
徴を有することから経済的にも優れており、産業上好ま
しい。
に詳細に説明する。
ルオロエチレンを混合させた後、生成物を蒸留(沸点4
2℃)して2−ヒドロキシテトラフロオロエタンスルホ
ン酸スルトンを得た。この2−ヒドロキシテトラフルオ
ロエタンスルホン酸スルトンを氷冷した状態で少量のト
リエチルアミンを添加して開環させ、フルオロスルホニ
ルジフルオロアセチルフルオライドを合成した。
チルフルオライドを乾燥フッ化セシウムを触媒とし、ジ
グライムを溶媒としてヘキサフルオロプロピレンオキサ
イドと反応させ、FSO2 CF2 CF2 OCF(C
F3 )COF(一般式(1)においてZ=F、a=1)
(沸点88℃)を得た。上記反応で得られたFSO2 C
F2 CF2 OCF(CF3 )COF36.4g(0.1
mol)をテトラヒドロフラン(THF)80mlで希
釈した溶液を0℃に冷却しておき、この中にカリウムビ
ス(トリメチルシリル)アミドの14%トルエン溶液1
42g(0.1mol)をさらにTHF40mlで希釈
した溶液を滴下し、30℃で7時間反応させた。ここで
一旦溶媒を減圧で留去して除き、代わりにN,N−ジメ
チルアセトアミド(DMAc)120mlを加え、16
5℃で16時間反応させた。
ル800mlに注ぎ、析出した固体を80℃で真空乾燥
して淡黄色の重合体を得た。この重合体をエタノール3
0mlに溶解した後濾別して不溶物を除き、濾液を60
0mlのエーテル中に滴下して再沈殿させた後80℃で
真空乾燥して22gの重合体を得た(収率61%)。こ
の重合体の還元粘度は0.30dl/g(30℃)であ
り重合体であることが確認できた。また元素分析の結
果、Kが10.2重量%(計算値10.8重量%)含有
されることがわかった。該重合体の赤外吸収スペクトル
を測定した結果、1689、1620cm-1(C=
O)、1327、1299cm-1(SO2 )、1160
cm-1(C−F)の吸収ピークが観測された。また該重
合体の重メタノール溶液の19F−NMRスペクトル測定
の結果、82ppm(CF3 )、80ppm、48pp
m(CF2 )、33ppm(CF)(C6 F6 基準)に
それぞれ共鳴ピークが観測された。以上の測定結果か
ら、(−SO2 CF2 CF2 OCF(CF3 )CONK
−)をユニットとする重合体が生成していることがわか
った。該重合体のN−メチルピロリドン(NMP)溶液
をステンレスシート上にキャストし、溶媒を蒸発させて
厚さ18μmのフィルムを作製した。該フィルムの両面
をステンレスシートで挟み込み、交流インピーダンス法
によるインピーダンス測定(セイコーEG&G社、38
9型インピーダンスメーター)を行った結果、室温にお
けるイオン伝導度は1×10-5S/cmであった。
0B(オルガノ(株)製)13mlを1.0cm径のカ
ラムに充填し、これに0.5規定塩酸200mlを通液
し、さらに200mlの水で洗浄した。ついで実施例1
で作製した重合体4.0gを400mlの水に溶かした
溶液を通液し、さらに50mlの水で洗浄した。水相を
ドライアップし、50℃で乾燥した結果、淡黄色の重合
体3.3gが得られた(収率91%)。
結果、3365、3290cm-1にNH吸収ピークが観
測された。また、1 H−NMRスペクトル測定(TMS
基準、溶媒:重水素化メタノール)により8.3ppm
にNHプロトンが観測された。以上の結果から、(−S
O2 CF2 CF2 OCF(CF3 )CONK−)をユニ
ットとする重合体が(−SO2 CF2 CF2 OCF(C
F3 )CONH−)をユニットとする重合体に変換され
たことが確認できた。この重合体を1/100規定Na
OHで中和滴定を行ったところ、中和当量が323g/
当量であり、完全に酸型に変換されていることがわっ
た。また、滴定曲線よりこの重合体が強酸であることが
わかった。
2gを100mlのメタノールに溶かした溶液に、0.
11gの酢酸マグネシウム四水和物を5mlのメタノー
ルに溶かした溶液を室温で加え、一夜撹拌した。得られ
た溶液をドライアップし、3.3gの固体を得た。得ら
れた固体の元素分析の結果から、重合体中の酸としての
10%がMgで中和されており、Y全量に対して90%
が水素、10%がMgであることがわかった。得られた
固体は水に不溶であり、水溶性であったH型重合体が架
橋されていることが確認できた。
E−TEK社製)に、実施例2で得られた架橋H型重合
体の5重量%エタノール溶液を、白金触媒と重合体との
重量比が2:1となるように添加し、均一に分散させて
ペーストを調製した。このペーストを200メッシュの
スクリーンを用いて、テフロンシート上に塗布した後、
大気雰囲気中100℃で乾燥・固定化し、白金担持量
0.2mg/cm2 の触媒シートを得た。
せ、その間に交換用量950g/当量、厚さ100μm
のパーフルオロスルホン酸膜(旭化成工業(株)製)を
はさみ、150℃、圧力50kg/cm2 でホットプレ
スした後、両面のテフロンシートを剥がし、膜・電極接
合体を作製した。触媒層支持体として、厚さ約400μ
mのカーボンクロス(E−TEK社製)を用い、テフロ
ン分散液(60重量%)に浸漬した後、340℃でシン
タリングを行い、カーボンクロスに対し40重量%含浸
させた。その空隙率は50%であった。
積層し、燃料電池単セル評価装置に組み込み、燃料に水
素ガス、酸化剤に空気を用い、常圧、セル温度70℃で
単セル特性試験を行った。水素ガスは80℃で加湿を行
い、空気は加湿せずそのままセルへ供給した。その結
果、0.5、1.0A/cm2 の電流密度のときのセル
出力電圧はそれぞれ0.62、0.50Vであった。
ノール溶液の代わりに市販「ナフィオン」の5重量%溶
液(溶媒は低級脂肪族アルコールと水の混合溶媒)を用
いた以外、実施例3と同様に触媒シート及び評価セルを
作製し、実施例3と同じ条件で燃料電池としての単セル
評価を行った。その結果、0.5、1.0A/cm2の
電流密度のときのセル出力電圧はそれぞれ0.62V、
0.48Vであった。また、実際に「ナフィオン」の構
造のポリマーを既知の方法により合成したところ、本発
明のポリマーに比べ、極めて煩雑なものであった。
OF36.4g(0.1mol)をテトラヒドロフラン
(THF)80mlで希釈した溶液を0℃に冷却してお
き、この中にナトリウムビス(トリメチルシリル)アミ
ドの1mol/リットルTHF溶液100ml(0.1
mol)を滴下した後、室温まで昇温し8時間反応させ
た。次にこの溶液を耐圧容器に移し、145℃で72時
間反応させた。室温まで放冷後、析出した重合体を濾別
した後ジエチルエーテル200mlで洗浄した。得られ
た重合体は実施例1と同様に精製し、淡黄色重合体1
4.5gを得た。この重合体の還元粘度は0.27dl
/g(30℃)であり重合体であることが確認できた。
また元素分析の結果、Naが6.3重量%(計算値6.
7重量%)含有されることがわかった。該重合体の赤外
吸収スペクトルを測定した結果、1688cm-1(C=
O)、1326cm-1(SO2 )、1198cm-1(C
−F)の吸収ピークが観測された。また該重合体の重メ
タノール溶液の19F−NMRスペクトルは実施例1の重
合体とほぼ同様であった。以上の測定結果から、(−S
O2 CF2 CF2 OCF(CF3 )CONNa−)をユ
ニットとする重合体が生成していることが確認できた。
実施例1と同様の方法で測定した該重合体の室温におけ
るイオン伝導度は8×10-6S/cmであった。
ナトリウムで中和し、ドライアップして「ナフィオン」
のナトリウム塩を調製した。該ナトリウム塩について、
実施例1と同様の方法で室温におけるイオン伝導度を測
定したところ、1×10-6S/cmであった。
0gを50mlのメタノールに溶解しておき、撹拌しな
がら0.12gの炭酸リチウムを加えた。室温で1時間
撹拌を続けた後にドライアップし、1.1gのリチウム
塩(Li型重合体)を得た。得られたリチウム塩をNM
Pに溶解して調整した溶液をステンレスシート上にキャ
ストして溶媒を蒸発させて乾燥膜厚25μmで重合体フ
ィルムを作製した。該フィルムを50℃に加熱したエチ
レンカーボネート(EC)に1分間浸漬した後含浸され
なかった過剰のECを拭き取って除去した。該フィルム
をステンレスシートで挟み込み室温におけるイオン伝導
度を測定した結果、8×10-5S/cmであった。測定
後、該高分子固体電解質の熱重量分析によって、重合体
フィルム中のEC含有量は22重量%であることがわか
った。
合した後、750℃で5時間加熱して平均粒径10μm
のLiCoO2 粉末を合成した。該粉末とカーボンブラ
ックを、ポリビニリデンフルオライド(呉羽化学工業
(株)製、KF1100)のNMP溶液(5重量%)に
混合分散してスラリーを作製した。なお、スラリー中の
固形分重量組成は、LiCoO2 (85重量%)、カー
ボンブラック(8重量%)、ポリビニリデンフルオライ
ド(重量7%)とした。このスラリーをアルミホイル上
にドクターブレード法で塗布乾燥して膜厚115μmの
シートを作製した。ついで該シート上に実施例4で作製
したLi型重合体のNMP溶液(10重量%)を塗布し
て乾燥膜厚27μmとした。この塗布体を実施例4と同
様に50℃に加熱したECに1分間浸漬した後、含浸さ
れなかった過剰のECを拭き取って除去し、さらにこの
上に金属リチウムホイルを積層して、正極(LiCoO
2 )/Li型重合体(高分子固体電解質)/負極(金属
リチウム)の構成で電極積層体を構成した。ついで、電
極積層体の正極、負極にステンレス端子を取り付け、ガ
ラスセルの端子にそれぞれ接続してアルゴン雰囲気中で
封入した。該電池を充放電機(北斗電工製 101SM
6)を用い、電流密度0.1mA/cm2 で充放電を行
なった。充電後の電極間電位は4.2V(定電流充電後
4.2V定電位充電)であり充電が確認できた。また放
電はカットオフ電圧2.7V定電流放電で行った結果、
繰り返し充放電が可能であり2次電池として作動するこ
とがわかった。
いイオン性基を高密度に有することで高いイオン伝導度
を有することから、これを液漏れのないポリマー電池の
高分子固体電解質として好適に用いることができる。ま
た、燃料電池用高分子電解質として用いたときには過電
圧による電圧低下が少なく、優れた性能を示す。さらに
従来材料よりも合成がはるかに容易であることから、産
業上好ましい。
Claims (4)
- 【請求項1】 分子中に一般式(1)で表される構造を
含有する重合体。 【化1】 (ここで、Xは−CO−{CF(CF3 )−O−C
F2 }a −CFZ−SO2 −、または−SO2 −CFZ
−{CF2 −O−CF(CF3 )}a −CO−で表され
る2価基であり、Zはフッ素原子またはCF3 を表す。
Yはアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、希土
類、アンモニウムまたは水素原子を表し、同一分子中に
複数の種類を含んでいてもよい。aは1〜5の整数であ
り、nは2以上の正の整数である。) - 【請求項2】 請求項1記載の重合体を10〜100重
量%の範囲で含有する高分子電解質。 - 【請求項3】 該重合体中に含まれるY全量の50〜1
00%が水素原子であり、0〜50%が2価以上の金属
である請求項1記載の重合体を10〜100重量%の範
囲で含有するプロトン伝導型燃料電池用高分子電解質。 - 【請求項4】 請求項3記載の高分子電解質を用いたプ
ロトン伝導型燃料電池。
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JP15694397A JP3886213B2 (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | 新規機能性高分子、それを用いた高分子電解質及び燃料電池 |
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JPH117968A true JPH117968A (ja) | 1999-01-12 |
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CN115124677A (zh) * | 2022-06-28 | 2022-09-30 | 首都师范大学 | 可熔融金属有机框架材料和共价有机框架材料及其制备方法和用途 |
-
1997
- 1997-06-13 JP JP15694397A patent/JP3886213B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN115124677B (zh) * | 2022-06-28 | 2023-09-26 | 首都师范大学 | 可熔融金属有机框架材料和共价有机框架材料及其制备方法和用途 |
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