JPH11513922A - 電動歯ブラシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、ハンドル（２）およびブラシアタッチメント（３）を組み込む電動歯ブラシ（１）に関する。ハンドル（２）は電動モータ（８）を収容する。ハンドル（２）から突出しているのは、電動モータ（８）に結合されているシャフト（２０）である。ブラシアタッチメント（３）は、ハンドル（２）に取り付けることができる。ブラシアタッチメント（３）はブリスタルヘッド（２６）を支持し、それは、シャフト（２０）に結合することができ、そこから複数のブリスタル（４）が突き出ている。操作モードにおいて、ブリスタルヘッド（２６）は、回転運動（４９）の周波数より高く、好ましくは実質的に高い周波数のストローク運動（５０）の周波数で、回転運動（４９）及びストローク運動（５０）を運行している。ストローク運動（５０）は、歯の表面からプラークを取り易くするのに役立つブリスタル（４）の突き動作を提供する。回転運動（４９）は、歯の表面から取り易くなったプラークをぬぐい取るのに役立つ。

Description

【発明の詳細な説明】 電動歯ブラシ 本発明は、電動モータを収容するハンドルを備え、前記電動モータに接続され 、駆動され、ブリスタルヘッドが備えられたブラシアタッチメントに結合可能な シャフトを備えた電動歯ブラシに関し、ブリスタルヘッドは、軸を中心として回 転し、ブリスタルヘッドの揺動（oscillating）や連続回転運動を発生させる。 このタイプの電動歯ブラシは、国際特許出願ＷＯ９４／１２１２１ Ａ１で知 られている。その特殊歯ブラシにおいて、ブラシアタッチメントは、交互式に駆 動可能な回転ブラシシャフトを組み込んでいる。ブリスタルヘッドは、ブラシア タッチメントに回動自在に取り付けられ、互いにほぼ直交関係で伸びているブラ シシャフトの回転軸およびブリスタルヘッドの回転軸を備えている。国際特許出 願ＷＯ９４／１２１２１ Ａ１の図９の実施例は、長手ロッドおよび交互ピンか ら構成されたＴ−アダプタの特徴を有する。長手ロッドは、ほぼ平行であるが回 転軸の外側に、ブラシシャフト内のボア内に着けられている。交差ピンは、ほぼ 平行であるが回転軸の外側に、ブリスタルヘッド内のボア内に着けられている。 長手ロッドは、そのボア内回転用に取り付けられ、ブラシシャフトの回転軸方向 に変位可能である。交差ピンは、その一部で、そのボア内回転の為に取り付けら れているが、そのボア内で、ブリスタルヘッドの回転軸方向の動きが防止されて いる。ブラシシャフトがその回転軸回りの回転方向を交互に変更することにより 、ブリスタルヘッドを、その回転軸回りの交互回転運動に従わせることができる 。しかし、ボア内では交差ピンの配置を変位できないので、ブリスタルヘッドは 往復ストローク式で移動する。このストローク運動は、ブリスタルヘッドの回転 軸と平行な方向で行われる。ブリスタルヘッドの交互回転運動の周波数は、ブリ スタルヘッドの往復ストローク運動の周波数と同一である。 ブリスタルヘッドの往復ストローク運動により、ブリスタルに突いてほじるよ うに動作し、それが、ユーザの歯の表面からプラークを取り易くする。ブリスタ ルヘッドの交互回転運動により、ブリスタルはワイパーのように働き、それが、 突き運動によって歯の表面から取りやすくなった特にプラークを除去することが できる。これらの運動の組合せは、ユーザの良好な洗浄に備えるものである。 しかしながら、この従来から知られた設計は相対的に複雑であり、ブリスタル ヘッドのストローク運動を生じさせる機械部品がブリスタルヘッドの直接下部に 配置される、という更なる考慮を要する。歯磨き中、ブラシアタッチメントの当 該部分は、練り歯磨き、唾液や水により貫通され、機械的可動部の相対的に早期 磨耗に導くのは、特に、研磨剤粒子を有する練り歯磨きである。さらに、あるユ ーザが不快と考える付随的往復ストローク運動を行うのは、全体のブラシアタッ チメントではなく、ブリスタルヘッドだけである。最後に、この知られた電動歯 ブラシ設計の特殊な構造的形状は、ブリスタルヘッドの往復ストローク運動の周 波数とブリスタルヘッドの揺動的回転運動の周波数との精密な結合を要する。可 能にできないのは、例えば、簡単な機械手段で、ブリスタルヘッドのストローク 周波数を更に増加させ揺動的回転運動の一定周波数を維持しつつ、歯の表面上で ブリスタルの、より効率的な突きを行うことである。このブリスタルヘッドの２ つの運動の精密な位相固定結合により、ユーザが煩わしさを感じ、歯の表面でブ リスタルの自由端を正確に位置づけることがより困難になるように、ブリスタル ヘッドは振動してしまう（vibrates）。 本発明の目的は、最初に言及したように、更に歯科洗浄を改良する電動歯ブラ シを提供することである。本発明によると、この目的は、ハンドルに結合された ブラシアタッチメントが、揺動的旋回（oscillatoly swivel）またはストローク 運動、または、前記軸と本質的に平行な方向で同様の運動を実施することによっ て、本質的に達成される。 この方法によると、全シャフトが、ブリスタルヘッドのストローク運動を発生 させるのに必要なハンドル内の旋回、ストローク又は同等の可動部品の対象にな るから、ブラシアタッチメント自身の中に旋回又はストローク運動を発生させる のに役立つ部品を配置することは、最早、必要でなくなる。通常、ハンドルは、 練り歯磨き、水分などの浸入に対し、気密封止されており、それがハンドル内部 に配置された機械部品の早期磨耗を防止する。また、シャフトにぴしりと当たる 全体のブラシアタッチメント及び／又はシャフトは、この旋回又はストローク運 動に設定されており、それは、多数のユーザが快活に感じている。最後に、スト ローク又は旋回周波数をブリスタルヘッドの揺動的回転運動周波数に精密に結合 させず、当該シャフトの旋回、ストロークまたは同等の運動の周波数を自由に選 択することが可能である。 本発明の特に有利な第１形態では、ブラシアタッチメントは、軸周りに旋回又 はストローク運動又は同等の運動を行い、当該シャフトの長手方向に伸びた軸と 本質的に直交する方向に伸びている。特に、ブラシアタッチメントは、揺り子的 な（rocker-like）方式又は同等の方式で軸を中心として旋回するように、ハン ドルに取り付けることが可能である。この説明の文脈において、「旋回」という 用語は、ブラシアタッチメント及び／又はその全長にわたる、例えば旋回軸を中 心とした、シャフトの運動として理解されるべきであるが、「ストローク」とい う用語は、ブラシアタッチメント及び／又はシャフト又はシャフト端部の運動に 関するものである。例えば、ブラシアタッチメント及び／又はシャフトは、全体 的に揺り子的に旋回するが、当該揺り子の端点の運動は、細長いレバーアームの 場合、本質的にストローク運動の一種とみることができる。改善された歯科洗浄 にとって、究極的に重要なことは、ブリスタルが一種の突き運動に従うことであ り、この突き運動はブリスタルの長軸、すなわち、ブラシアタッチメント及び／ 又はシャフトの自由端のストローク運動により本質的にもたらされる本質的に長 軸又はブリスタルヘッドの回転軸方向における運動を意味する。 本発明の他の実施例において、大いに有利と見いだされてきたことは、ブラシ アタッチメント及び／又はシャフトが旋回運動を行う旋回軸をハンドル内に配置 する点である。これは、ブリスタルヘッドのブリスタルに、ブリスタルヘッドの 回転軸を中心とした回転運動および当該軸の長手方向でストローク運動を可能と する単純な設計方法である。 望ましいと見い出されてきたことは、回転運動の周波数より高いレベルで、好 ましくは約２から３の係数で、旋回又はストローク運動の周波数を設定する点で ある。 有利なことに、回転運動の運動方向と旋回運動又はストローク運動の方向は、 互いに実質的に直角になっている。 旋回又はストローク運動、特にブリスタルヘッド、すなわちブリスタル先の振 幅は、約±０．０２mm及び約±０．２mmの間の範囲、好ましくは約±０．０５mm である。 好適実施例では、回転運動の周波数は、約６０から７０、好ましくは約６５Hz で設定されるが、旋回又はストローク運動の周波数は、約１２０から２１０Hz、 特に、約１６５Hzに設定されている。 好ましくは、互いに関係する回転運動及び旋回又はストローク運動の特定周波 数は、複数の揺動周期の後、特に、４周期を越える、そのような周期の後まで、 ヘテロダイン揺動の位相同期が生じないように選択されている。ブリスタルヘッ ドの２つの異なる周波数が与えられると、その結果、運動曲線は非常に不規則な 勾配をとる。この不規則な曲線は、二つの個々の運動の一定数の周期の後に繰り 返される。従来技術によると、ストローク運動は、揺動的回転運動より２倍高い 周波数を有し、その不規則な曲線は、揺動周期の周期性をもって繰り返される。 そのように頻繁に発生する不規則な運動曲線と、ブリスタルヘッドの運動に伴う 不安定性のため、歯ブラシのユーザが積極的かつ確実にブリスタルの自由端を歯 に押し付けること、即ち、歯の表面にブリスタルを正確に位置付けるのは必ずし も簡単ではない。しかしながら、もし、旋回又はストローク運動周波数に対する 回転運動周波数の比が、同一の誤差（error）を相殺した後、その商が２つの好 ましい大きな素数又は素数積を示す場合、ブリスタルヘッドの全体的運動の曲線 の不規則性はかなり稀に生じる。これらの不規則性の出現頻度が少なくなるほど 、ブリスタルヘッドの運動はスムーズになり、ブリスタルの自由端をユーザの歯 に 正確に位置付けることが簡単になる。前記周波数比に対する個々の素数の商は、 例えば、２３／９、１３／５、２７／１０、２８／１１、３４／１３、１７１／ ６５にしてもよい。これらの条件が与えられると、二つの周波数からの商、すな わち、二つの周波数の相互関係は、マイナーな方法だけで変更される一方、９、 ５、１０、１１、１３、６５であるような、変化する、かなりの数の揺動または 揺動周期の後には位相同期が生じる。揺動周期の数が大きくなるほど、ブリスタ ルヘッドの運動は、よりスムーズに、より規則的になる。 大体において、分かってきているのは、ストローク運動および回転運動の、そ のような周波数の差が、著しくユーザの歯における洗浄効果を改善するという点 である。これは、一方で、ブリスタルヘッドのストローク運動の高い周波数が、 ブリスタルの突き掘り運動を強め、そのため、ユーザの歯の表面から一段と高め られたプラークの緩みを生み出すせいである。他方では、ふき取り動作（wiping motion）は同一の高い周波数では行われないが、そのため、歯の表面にわたる ブリスタルの速すぎるふき取りは避けられる。その代わり、ふき取り動作は、低 い周波数で行われ、それが、歯の表面から緩んだプラークの積極的除去を許容し 、実際、追加プラークの緩みを助長する。従って、ブリスタルヘッドのストロー ク運動の高い周波数は、ユーザの歯の表面からプラークを取り易くする点で有利 な効果を有するが、ブリスタルヘッドの回転運動の低い周波数は、より多くのプ ラークを取り易くすることに加え、ふき取りにより緩んだプラークの積極的除去 を確実にする。 その発明の更なる有利な形態において、回転運動およびストローク運動の周波 数の比は、有限値または周期的分数または非周期的分数である。そのため、この 範囲内でストローク運動に対し、回転運動の周波数比を自由に選択することは可 能である。例えば、回転運動に対し、所定周波数が与えられると、適切な周波数 比を選択することによって、所望の数値で、ストローク運動に際し、より高い周 波数を設定することは簡単である。 本発明の更なる有利な特徴において、回転運動とストローク運動の周波数は、 互いに独立している。適した構造的手段によって、回転運動の周波数とストロー ク運動の周波数は、互いに絶対的に独立であり、それぞれ、所望の値で自由に設 定することができる。 本発明の有利な形態において、ブリスタルヘッドの回転運動とストローク運動 は、電動モータによって発生される。たった一つの電動モータが使用されている 。回転運動およびストローク運動の夫々に対する異なる周波数は、例えば、歯車 システム又は同様のシステムの援助をもって、この電動モータで発生させること ができる。この場合、回転運動のストローク運動に対する周波数比は、歯車比に より決定される。しかし、歯車システムを有することなく、これらの周波数を発 生させることは可能である。これは、例えば連結手段又は同等の装置により達成 でき、それは、例えばストローク運動と低い周波数回転運動との間で介在される 。 本発明の他の有利な形態において、回転運動は電動モータにより発生されるが 、ストローク運動は他の独立した駆動手段により発生される。したがって、回転 運動とストローク運動は、それぞれ、相互に独立した駆動手段によって操作され る。これが、回転運動の周波数とストローク運動の周波数を、互いに完全に独立 した、どんな所望値で設定することも簡単にできる。さらに、回転運動とストロ ーク運動周波数の比も、どんな所望値で設定することもできる。 追加の電動モータ又は電磁オシレータ、またはピエゾ電気アクチュエータによ って、ストローク運動を発生することが特に望ましい。回転運動が電動モータに より発生される間、ストローク運動は第２の駆動システム、好ましくは第２の電 動モータにより生み出される。その場合、二つの電動モータに対する適した制御 は、回転運動に対する周波数およびストローク運動に対する周波数の相互独立し た選択を許容する。 本発明の有利な形態において、ブリスタルヘッドのストローク運動は、ブリス タルに作用する力が一定レベルを越えるとき、スイッチを切断することができる 。前述したように、ブリスタルヘッドのストローク運動は、ブリスタルの突き効 果 を生み出し、それは、歯の表面からプラークを取り易くするのに役立つ。本発明 によると、ストローク運動の高い周波数が、突き効果を強める。電動歯ブラシの ユーザの多くがしばしば歯の表面に強い力を加えて押圧する傾向を有することが 知られている。これはブリスタルの突き効果を更に強めると同時に、歯の表面ま たは歯茎に加えられた過大な力が損傷の原因になり得ることも知られている。そ のような損傷を避けるため、ブリスタルに加えられた力が、所定レベルを越える とすぐに、ストローク運動のスイッチが切断される。そのため、潜在的損傷は安 全に避けられる。また、ストローク運動の非動作は、触覚及び／又は可聴方式で ユーザに、ブリスタルを歯の表面に過大な圧力で押していることを警告する。こ れは、ユーザが歯の表面上の振動という形でブリスタルの突き運動を感じること 、その停止が突き動作の停止を知らせること、に基づく。そのため、このストロ ーク運動の停止特性が、ユーザにとって、特に有利な安全及び警告機能を提供す る。 本発明の他の有利な形態において、ユーザはストローク運動のスイッチを切断 することができる。従って、ユーザは、いつでもブリスタルヘッドのストローク 運動、すなわち、彼の歯の表面におけるブリスタルの突き動作を作動したり、非 作動にしたりすることが自由である。これは、例えば、ユーザが彼の歯茎をマッ サージしたいときに有用であり、この場合、突き動作は不快になるであろう。こ の特性のため、ユーザは暫定的に突き動作を停止することができる。 本発明の有利な形態において、回転運動は、ある軸を中心とした交互運動であ り、それはブリスタルヘッドのブリスタルとほぼ平行である。これが、特に、良 好なブリスタルのワイプ運動を生み出し、それが取りやすくなったプラークの本 質的に効果的な除去を許容し、また、歯の表面から更なるプラークを取り易くす る為の手助けをするということが見い出されてきた。 本発明の他の有利な形態において、ブリスタルヘッドのストローク運動は、ブ リスタルとほぼ平行に方向付けられている。ユーザが、ブリスタルを歯の表面で 概略的に直交するように配置すると、ブリスタルの突き動作は、同様に概略的に 直交方式に歯に当てられる。これにより、ブリスタルの突き動作は特に良好かつ 効果的になる。さらに、それはプラークの緩み、すなわち、歯の表面の洗浄を強 めるものである。 本発明の有利な形態において、ハンドルに連結されたブラシアタッチメント及 び／又はシャフトは、ロッカーアームの一体部分を構成し、それは、当該ロッカ ーアーム軸にほぼ直交して旋回するように、ハンドル内部に取り付けられている 。ロッカーアームが旋回すると、ブラシアタッチメントの自由端に取り付けられ たブリスタルヘッドは、往復ストローク運動を行う。ロッカーアーム軸の当該シ ャフトに関する概略の直交配列は、ブリスタルヘッドのストローク運動をおよそ 又は本質的にブリスタル方向で存在させる。更に、ブリスタルヘッドとロッカー アーム軸間の間隔を適切に選択することにより、ブリスタルヘッドのストローク 運動をブリスタルの伸び方向とほぼ平行にすることができる。これは、前述した ブリスタルの効果的突き動作を生み出し、それにより、歯の表面のより良好な洗 浄が生じる。そのため、シャフトとブラシアタッチメントをロッカーアームの一 部として構成することにより、簡単で価格効率の良い手法で、ブリスタルヘッド の所望のストローク運動を得る為の特に便宜的可能性を提供する。 本発明の更なる有利な特徴において、電動モータは、振動（vibration）発生 手段に結合され、前記手段は、ブラシアタッチメントの反対側のロッカーアーム から突き出ている片持ち梁に作用する。そのため、ロッカーアームは振動、即ち 、その軸を中心としてロッカーアームの非常に急速な旋回運動におかれる。その 結果、ブラシアタッチメントの自由端でブリスタルヘッドは、非常に急速な往復 ストローク運動を行う。ユーザが、ブリスタルヘッドのブリスタルを歯の表面に 適用するとき、このブリスタルヘッドのストローク運動は、歯の表面からプラー クを取り易くするブリスタルの前述した突き動作を生じさせる。そのため、ロッ カーアームと前述した振動効果は、特に簡単で実用的な方法でブリスタルの突き 動作を生み出す。 本発明の有利な形態において、電動モータのモータシャフト上に取り付けられ 、ロッカーアームの片持ち梁にもたれる（bearing on）偏心要素手段によって生 み 出される。そのため、モータシャフト上の偏心要素は振動を発生させ、その片持 ち梁が偏心要素にもたれることから、その振動はロッカーアームに伝達される。 これが、ロッカーアームを振動運動に設定すること、即ち、ブリスタルの突き動 作を生成すること、に対する極端に単純な方法を提供するものである。それは、 かなり少ない追加部品になり、それらの製造は特に安価である、という付加効果 を意味する。また更に、偏心要素の形態は、振動モード及び強度を選択するため の簡単な方法を提示する。 本発明の有利な更なる特徴において、片持ち梁は、上述した偏心要素がもたれ る滑り金（a sliding shoe）又はローラーを備える。そのため、片持ち梁上の偏 心要素のどんな摩擦も減じられるか全く除去される。そのため、前述した振動は 摩耗の無い状態で発生し、それは本質的に所定の日常操作に有用である。 他の実施例において、ボールベアリング等を支える偏心スリーブ等が、モータ シャフト上に取り付けられることが有益である。これらのアプローチは、偏心要 素の簡単かつ単純な製造を可能にする。 本発明の更なる有利な形態において、偏心要素は、ベアリング、特に、モータ シャフト上に取り付けられた偏心インナーレースを有するボールベアリングとい う形で提供されている。ロッカーアームの片持ち梁は、ボールベアリングのアウ ターレースにもたれる。このボールベアリングを使用することにより、モータシ ャフトと片持ち梁との間の摩擦損失を防止する。そのため、振動は摩耗すること なく発生する。インターベアリングレースの偏心度は、振動モード及び強度の簡 単な選択を許容する。これが、ロッカーアームを振動させ、ブリスタルの突き動 作を発生させる特に強くて頑丈な方法である。 ボールベアリングのアウターレースにもたれるローラを備えた片持ち梁を提供 することも可能である。これは、更に摩擦を減じるであろう。この場合、ボール ベアリングのアウターレースが同様に偏心するという更なる可能性がある。これ が、２つの偏心運動の重ね合わせ、ボールベアリングのインナーレースの重ね合 わせ及びアウターレースの重ね合わせを生じさせる。この方法によると、ロッカ ーアームの振動、すなわち、ブリスタルの突き動作の追加変調が可能になる。 本発明の有利な形態において、振動発生要素は、偏心ローラであり、それは、 片持ち梁に付けられ、モータシャフトにもたれる。そのため、この形態において 、偏心要素は、片持ち梁の一部である。モータシャフトは、いかなるそのような 部品をも支持しない。偏心ローラだけがモータシャフトにもたれ、ロッカーアー ムの振動及びそれを備えたブリスタルの突き動作をこの方法で発生させる。しか し、この形態は、追加部品が少なくなり、簡単かつ価格効率の良い製造を許容す るものである。モータシャフトと偏心ローラ間の摩擦は少ないので、この形態は 広く摩耗を避け、日常の使用にかなうものである。 本発明の有利な形態において、バネ部品、特に、曲げバネ（a bending spring ）、圧縮コイルスプリング等が備えられ、それによって、片持ち梁は、モータシ ャフトの偏心要素又はモータシャフトに対する片持ち梁の偏心要素に附勢されて いる。そのため、曲げバネは、偏心要素がそれぞれ常に片持ち梁やモータシャフ トにもたれ、常時、振動を保証することを確実にするものである。曲げバネの選 択により、偏心要素が、それぞれ、片持ち梁又はモータシャフトにもたれる圧力 量が設定される。これは、ブレーキ効果、即ち、電動モータの振動システムの負 荷を最小にすることを可能とするものである。代替え案として、板バネやコイル スプリング等も使用可能である。 本発明の更なる有利な特徴において、片持ち梁は、モータシャフト上の偏心要 素から離れて持ち上げられ、又は、片持ち梁の偏心要素は、ブリスタルヘッドの ブリスタルに適用された力が超過しているとき、該当するように、モータシャフ トから離れて持ち上げられる。バネ力の適当な選択により、バネは、偏心要素に 対する片持ち梁をモータシャフト上に又は片持ち梁上の偏心要素をモータシャフ トに附勢する圧力の選択が許容される。その圧力レベルが超過しているとき、片 持ち梁は、偏心要素から持ち上げられるか、モータシャフトから偏心要素が持ち 上げられるであろう。その結果、ロッカーアームは、もはや振動せず、ブリスタ ルヘッドはその往復ストローク運動を停止する。前述したように、これが、歯の 表面にブリスタルによって加えられた超過圧力という点で、ユーザの為の安全お よび警告機能を構成する。そのため、スプリングは、上述した安全および警告機 能を、非常に簡単かつ低価格で、しかも安全かつ効率的方法で、提供するもので ある。 本発明の有利な形態において、ロッカーアームは、ブラシアタッチメントに近 い側に、シャフトを保持し、弾性手段によりハンドルから伸びたチューブを備え る。内部に保持されたロッカーアームを備えたチューブは、ロッカーアームの自 由端を構成する。この端部は、ハンドルから伸びている。ハンドルから突き出た チューブの一部は、ブラシアタッチメントを収容可能である。前述したように、 起動操作条件において、ロッカーアームは振動動作におかれ、それは、交互にブ リスタルヘッドの往復ストローク運動を生み出す。ハンドルからのチューブの突 出が当該ストローク運動を妨害することを避けるため、チューブは弾性方式でハ ンドルに連結されている。これが、ロッカーアーム振動の非妨害伝達（unimpede d propagation）およびブリスタルヘッドの同様に非妨害往復ストローク運動を 許容する。そのため、ハンドルからのチューブの弾性的延長は、簡単だが効率的 方法で、ストローク運動の適した機能を供給する。付加利点として、弾性的接続 は、泥、特に水が電動歯ブラシの内部に浸透することを安全に防止する。 本発明の他の有利な形態において、電動モータのモータシャフトおよびロッカ ーアーム装置の一部であるシャフトは、四節リンクにより互いに接続されている 。電動モータのモータシャフトは、連続的回転モードで回転する。四節リンクに より、モータシャフトの回転運動は、ロッカーアームを形成するシャフトの交互 回転運動に変換される。その結果、このシャフトに結合されるブリスタルヘッド は、交互に回転する。この四節リンクは、説明済み回転変換に対する、周知の、 簡単かつ低コストの方法を提示する。四節リンクは、シャフトの振動が当該シャ フトの交互回転に影響しない利点も有する。特に、四節リンクは、シャフトの旋 回運動を本質的に相殺し、それらが電動モータのモータシャフトに消極的に影響 しないように保証するものである。このシャフトの旋回運動に対する当該相殺は 、特に、一方から他方に関して構成要素の役割という観点から、四節リンクの個 々の 構成要素の結合部を接続することによって達成される。そのため、四節リンクに よって生成された交互回転運動は、振動運動の発生については独立である。 本発明の他の有利な形態において、ロッカーアームを支持し、それ自体がハン ドル内部に収容されるフレームが提供されている。これが、ロッカーアームによ って発生された振動のハンドルに対する直接伝達を防止する。これが、電動歯ブ ラシの使用をより快活にし、そのため、ユーザの快適という点で、有利な特徴を 構成する。これは、電動歯ブラシの生産において、簡単な方式で、ハンドルの外 側で、適切な機能、即ち、その振動動作に対し、ロッカーアームを試験すること を可能とするものでもある。同様に、修理及び／又は修正は、ハンドルの外側で 、フレーム及びそれが支持する部品上で簡単になされる。これは、電動歯ブラシ の製造コスト及びメンテナンス維持という点では実質的な利点である。 本発明の更なる有利な特徴において、電動モータはフレームに取り付けられて いる。前述したように、これは、製造、電動歯ブラシの試験及びメンテナンスを 実質的に簡単化し、そのため、製品の価格で有利な効果を有する。 もっと更なる有利な特徴において、フレームは弾性形式でハンドル内に保持さ れている。この方法では、フレームは弾性的にハンドル内部で支持されている。 その結果、ロッカーアームにより生じた振動は、フレームからハンドルに伝達す ることが防止され、それは、操作をより快活にし、更に、ユーザの快適を付加す るものである。 この装置において、例えば、ハンドル内に取り付けられて、軸回りの旋回を許 容すること、および平衡継手（a balancing coupling）によりブラシシャフトに 接続されていること、がシャフトにとって有利であることが証明された。この場 合、シャフトがその長手軸回りにのみ旋回転可能である一方、ロッカーアームだ けが旋回またはストローク運動等を行う起因となっている。 この装置において、一つの結合部材、特にハンドルのチューブが旋回軸に関し 旋回することが許容されるようにハンドル内に取り付けられていることが有利で あると証明された。 回転軸の回りにブリスタルヘッドを駆動するためのシャフトは、例えば、振動 的または長軸回りに連続回転運動、あるいは長軸方向で交互に往復ストローク運 動を行ってもよい。設計という観点から、ブリスタルヘッドのストローク運動又 は旋回運動を発生させる手段は、ブリスタルヘッドを回転運動にする方法とは実 用的に独立している。 本発明の更なる特徴、利点、応用可能性は、添付図面において、より詳細に示 された実施例の後の説明から明らかになろう。この文脈において、記述及び／又 は描写された全特徴は、個別的又はどんな合理的な組合せにおいても、クレーム におけるそれらの概要、または後者の相互参照に拘わらず、本発明の主題を構成 する。 図１は、本発明の第１実施例を示す電動歯ブラシの概略縦断面図である。 図２は、図１のＡ−Ａ面に沿って切断した、電動歯ブラシの概略断面図である 。 図３は、図１のＢ−Ｂ面に沿って切断した、電動歯ブラシの概略断面図である 。 図４は、本発明の第２実施例を示す電動歯ブラシの概略縦断面図である。 図５は、本発明の第３実施例を示す電動歯ブラシの概略縦断面図である。 図１乃至図３は、ユーザの歯を洗浄するため、特に歯の表面からプラークを取 り除くために役立つ電動歯ブラシ１の第１実施例を示す。 電動歯ブラシは、概略的に円筒の細長いハンドル２を含む。それ自身、概略的 に円筒の、細長い形状のブラシアタッチメント３は、ハンドル２に取り付けるこ とができる。ハンドル２の直径は、ユーザが自分の手で確実にハンドルで２によ り電動歯ブラシ１を保持できるように選択されている。ブラシアタッチメント３ の直径は、ハンドル２の直径より小さく、ブラシアタッチメント３をユーザの口 腔内に簡単に入れることができる。 ブラシアタッチメント３の自由端では、ブリスタルヘッドから多数のブリスタ ル４が突き出ており、ユーザの歯を洗浄するのに役立つ。 ハンドル２は、フレーム６を収容するハウジング５を組み込む。フレーム６は 、細長く、部分的に円筒であり、ハウジング５、すなわち、ハンドル２の全長に わたって伸びている。ブラシアタッチメント３に面する端部では、フレーム６が プラスチック又はゴム又は同等の材料から成るクッション７によりハウジング５ 内の所定位置で弾性的に保持されている。 フレーム６に取り付けられているのは、電動モータ８、二次電池９、充電コイ ル１０等の付随的な電気部品である。これらの部品は、ハンドル２の長手方向に おいて次々と配列されるのが好ましい。フレーム６に同様に取り付けられている のは、軸１２の回りに（around）旋回可能なロッカーアーム１１である。軸１２ を備えたロッカーアーム１１は、ブラシアタッチメント３に面するハンドル２の 区分に配置されている。ロッカーアーム１１の一部は、ハンドル２から突き出て いる。 ロッカーアーム１１は、チューブ１３、片持ち梁１４、二つの支持ステム１５ ，１６を組み込む。ロッカーアーム１１のチューブ１３は、ブラシアタッチメン ト３に面するハンドル２の端部において、開口部１７を通って伸び、ハンドル２ から突き出ている。チューブ１３とハンドル２のハウジング５との間に配置され ているのは、プラスチックやゴム等の材料から形成された環状ダイヤフラム１８ であり、それによりロッカーアーム１１のチューブ１３はハンドル２から弾性的 に伸びている。ハンドル２のハウジング５内でチューブ１３を保持しているのは 、リング状の様式でダイヤフラム１８を囲んでいるクランプ１９である。 ハンドル２から伸びるチューブ１３の、少なくともその部分は、外側の輪郭に 合う断面を有する。ブラシアタッチメント３を取り付けることができるのは、チ ューブ１３の、この突出部分である。ハンドル２に面する、少なくともその端部 で、ブラシアタッチメント３は、チューブ１３の外側の輪郭に一致するように内 部に輪郭が付けられる断面を有する。一致した輪郭により、ブラシアタッチメン ト３はハンドル２にたった一つの特定角度位置で取り付けられるようになってい る。例えば、輪郭は星形または三角または同等の形状にしてもよい。 ブラシアタッチメント３は、ロッカーアーム１１のチューブ１３に取り付けら れると、ロッカーアーム１１の一体部分になる。 ロッカーアーム１１のチューブ１３内に配置されているのは、ハンドル２から 突き出たチューブ１３の自由端に回転自在に一端が取り付けられると同時に、支 持ステム１５内で回転自在に他端が取り付けられているシャフト２０である。シ ャフト２０は、ハンドル２およびブラシアタッチメント３のほぼ長手方向に伸び て軸２１を規定する。シャフト２０は、ロッカーアームアセンブリ１１の他の部 品を構成する。シャフト２０は、チューブ１３から突き出ており、チューブ１３ では、その自由端で、外部の輪郭に合った断面を有する。 ロッカーアーム１１の軸１２とシャフト２０の軸２１は、互いに概略的に直交 して伸びている。 ロッカーアーム１１のチューブ１３は、ブラシアタッチメント３を受容する。 ブラシアタッチメント３は、支持チューブ２２を含み、チューブ２２内で、ブラ シシャフト２３は、回転自在に取り付けられている。ブラシアタッチメント３が 取り付けられると、ブラシシャフト２３は、軸２１と同心になり、ハンドル２が 面する端部では凹部２４を有する。この凹部２４は、チューブ１３から突き出る シャフト２０の外側輪郭に対応する内部輪郭の断面を有する。一致した輪郭によ り、シャフト２０は凹部２４に幾つかの角度位置で挿入できるようになっている 。例えば、その輪郭は四角でもよい。 支持チューブ２２の自由端、即ち、ブラシアタッチメント３の自由端は、レセ プタクル２５を保持し、レセプタクル２５はブリスタルヘッド２６を収容し、ブ リスタルヘッド２６にブリスタル４が固定される。ブリスタルヘッド２６は、円 盤状であり、軸２７を中心とした（about）回転の為に取り付けられている。軸 ２７は、ブリスタルヘッド２６の円盤の中心を通って伸び、ブリスタル４は、軸 ２７とほぼ平行にブリスタルヘッド２６から離れて伸びている。 ブリスタルヘッド２６の軸２７は、シャフト２０の軸２１と概略的に直交し、 ロッカーアーム１１の軸１２とほぼ直交して伸びている。 二つのベベルギアセグメント２８，２９によって、軸２１回りのブラシシャフ ト２３の交互回転運動は、軸２７回りのブリスタルヘッド２６の交互回転運動へ と伝達可能である。 ブラシシャフト２３からブリスタルヘッド２６への交互回転運動の前記伝達は 、他の方法でも達成可能である点に留意されたい。例えば、国際特許出願 WO 94 /12121 A1、特に、発行明細書の図１，図７に示される前述した従来技術により 、この伝達を行うことは可能である。この範囲で、WO 94/12121 A1の開示内容を 本願明細書で参照する。 ロッカーアーム１１と電動モータ８の間で、ハンドル２は四節リンク３０を収 容する。電動モータ８はモータシャフト３１を有し、モータシャフト３１は、シ ャフト２０の軸２１とほぼ平行に伸び、ロッカーアーム１１の方向で、電動モー タ８から突き出ている。回転自在にモータシャフト３１に固定されているのは、 ピニオン３２であり、ピニオン３２はスパーギア３３と噛み合っている。スパー ギア３３は軸３４を中心として回転するように取り付けられており、軸３４は、 モータシャフト３４とほぼ平行に伸びている。電動モータ８に取り付けられてい る支持ステム３６内で支持されたほぞ（tenon）３５は、軸３４と同心のスパー ギア３３から伸びている。 ほぞ３５と反対側のスパーギア３３の側部で、駆動クランク３７は、ほぼ平行 ではあるが軸３４から一定間隔をおいて伸び、スパーギア３３に付けられている 。 この駆動クランク３７も、コネクタ３８およびほぞ３９によりロッカーアーム１ １の支持ステム１６内で回転自在に取り付けられている。ほぞ３９は、軸３４と 同心状に配置されている。 連結ロッド４０は、駆動クランク３７に回転自在に取り付けられている。特に 図２から明らかなように、連結ロッド４０は、ピン４１により、被駆動クランク ４２に枢着されている。チューブ１３と支持ステム１５の間には、被駆動クラン ク４２が、相対回転を防止する方法で、ロッカーアーム１１のシャフト２２に固 定されている。 ボールベアリング４３は、電動モータ８のモータシャフト３１に取り付けられ ている。ボールベアリング４３は、偏心インナーレース４４と同心アウターレー ス４５を有する。ボールベアリング４３がモータシャフト３１に置かれるのは、 偏心インナーレースを伴うことによる。そのため、偏心インナーレース４４は、 偏心要素として作用する。同心アウターレース４５は、ロッカーアーム１１の片 持ち梁１４の自由端と隣接係合している。 特に図３から明らかなように、フレーム６には開口部４６，４７が備えられ、 開口部４６，４７では曲げバネ（bending spring）４８の自由端が支持されてい る。曲げバネ４８は、ロッカーアーム１１の片持ち梁１４にもたれるように位置 づけられており、片持ち梁１４をボールベアリング４３のアウターレース４５に 対し附勢している。曲げバネ４８が片持ち梁１４をボールベアリング４３に附勢 する圧力は、曲げバネ４８のバネ定数の関数である。 図１から図３の電動歯ブラシ１のスイッチが入れると、電動モータ８のモータ シャフト３１は回転運動に設定される。四節リンク３０により、この連続した回 転は、軸２１回りのシャフト２０の交互回転運動へと変換される。ブラシアタッ チメント３が取り付けられると、この交互回転運動はベベルギアセグメント２８ ，２９により、ブリスタルヘッド２６へと伝達され、そのため、軸２７回りの同 様の交互回転運動４９に転化する。 ブリスタルヘッド２６は、特に±１５度から±４０度間の範囲の回転角度内で 交互回転運動４９へと転化する。そのため、全体にわたる行程は、約３０度から 約８０度の間になり得る。好ましくは、回転角度範囲は約±３０度であり、その ため、全体にわたる行程は、約６０度である。しかし、回転角度は約±９０度ま で完全に可能である。 ブリスタルヘッド２６の交互回転運動４９の周波数は、約５０Hzから約８０Hz の間で可能である。好ましくは、周波数は約６３Hzである。 前述したように、図１から図３の電動歯ブラシが操作モードにおかれると、電 動モータ８のモータシャフト３１は連続的に回転する。偏心インナーレース４４ のため、全体のロールベアリング４３は、振動的動作に設定される。したがって 、偏心インナーレース４４は、振動を発生させるのに役立つ。曲げバネ４８によ ってボールベアリング４３のアウターレース４５に附勢された片持ち梁１４は、 この振動をロッカーアーム１１に伝達する。その結果、ロッカーアーム１１は軸 １２回りの振動的旋回運動におかれる。 前述したように、ブラシアタッチメント３は、取り付けられると、ロッカーア ーム１１の一体部分を構成する。すなわち、ブラシアタッチメント３は、ブリス タルヘッド２６に沿って、同様に軸１２回りの振動的旋回運動におかれる。軸１ ２は、軸２７に対しほぼ直角方向になっているので、ブリスタルヘッド２６は、 軸２７とほぼ平行な方向で往復ストローク運動を実行する。ブリスタル４と軸２ ７の、この概略的に平行な配列は、最終的に、ブリスタルが伸びている方向でブ リスタル４に突き動作（poking action）を加えるものである。 ブリスタルヘッド２６の往復ストローク５０、即ち、ブリスタル４の突き動作 の行程は、約±０．０２mmおよび約±０．２mm間の範囲にある間隔にすることが できる。そのため、全行程は、約０．０４mmおよび約０．４mmの間にすることが できる。好ましくは、一方向におけるストローク５０の当該行程運動は約±０． ０５mmで、全行程では約０．１mmである。 ブリスタルヘッド２６の往復ストローク運動５０、即ち、ブリスタル４の突き 動作の周波数は、約１３０Hzおよび約２００Hzの間にすることができる。この周 波数は約１６４Hzに相当するのが好ましい。 そのため、往復ストローク運動５０の周波数は、交互回転運動４９の周波数よ り、高く、好ましくは実質的に高くなっている。 ブリスタルヘッド２６の回転運動４９およびストローク運動５０は、両方とも 電動モータ８により発生される。ブリスタルヘッド２６の往復ストローク運動５ ０の周波数は、電動モータ８の回転周波数と直接対応している。しかし、ブリス タルヘッド２６の交互回転運動の周波数は、四節リンク３０により変調されるよ うに、電動モータ８の回転周波数により決定される。したがって、往復ストロー ク運動５０に対する交互回転運動４９の周波数比は、有限値、又は周期的分数（ periodic fraction）、又は非周期的分数である。 ユーザの歯を洗浄するため、図１から図３の電動歯ブラシのスイッチが入れら れると、ユーザはブリスタル４を歯の表面に当てる。その結果、一定の力がブリ スタル４に作用し、それは参照番号５１により図１で表示されている。 前述してきたように、ロッカーアーム１１の片持ち梁１４は、曲げバネ４８に よりボールベアリング４３のアウターレース４５に附勢されている。片持ち梁１ ４は、また、ブリスタルヘッド１６が配置されているボールベアリング４３の側 部もよりかかる。この状態で、ユーザが一定レベルを越えてブリスタルヘッド２ ６のブリスタル４に力５１をかけると、その結果、ロッカーアーム１１の片持ち 梁１４は、曲げバネ４８のバネ作用に抗して、ボールベアリング４３のアウター レース４５から離れて持ち上げられる。そのため、ボールベアリング４３によっ て生み出される振動は、ロッカーアーム１１、即ち、ブリスタルヘッド２６およ びブリスタル４には伝達されない。したがって、力５１が一定レベルを越える場 合には、片持ち梁１４をボールベアリング４３から離して引っ込ませることによ り、ブリスタルヘッドの往復ストローク運動５０及びそれに伴うブリスタル４の 突き動作が停止する。 片持ち梁１４がボールベアリング４３から離れて持ち上げられる力５１の特定 圧力レベルは、曲げバネ４８の適したバネ定数を選択することにより、決めてお くことができる。バネ定数が大きくなるほど、曲げバネ４８が片持ち梁１４をボ ールベアリング４３に附勢する力は強くなり、片持ち梁１４をボールベアリング ４３から離して持ち上げるのに必要な力５１の一定量は大きくなる。 力５１の特定レベルは、約１．５ニュートンから約４．０ニュートンの範囲で もよい。力５１の特定レベルは、約２．０ニュートンであるのが好ましい。 追加又は代替えとして、ロッカーアーム１１の片持ち梁１４をボールベアリン グ４３のアウターレース４５から離して持ち上げるのに役立つ機械装置を備える ことが可能である。この種の装置は、ブリスタルヘッド２６の往復ストローク運 動５０、即ち、ブリスタル４の突き動作を遮断することを考慮に入れており、そ れは、ユーザがブリスタル４を歯の表面に押しつける力とは独立している。その ような装置は、例えば、ユーサが起動可能な、片持ち梁１４をボールベアリング ４３から離して持ち上げるレバーでもよい。これは、ユーザに、自分の意思でブ リスタルヘッド２６の往復ストローク運動を起動させたり起動させなくするオプ ションを与えるものである。 図４は、電動歯ブラシ５３の第２実施例を示すが、その形態および機能におい て、図１乃至図３の電動歯ブラシと広く類似している。唯一の違いは、ロッカー アーム１１の振動を発生させる方法であり、図４の電動歯ブラシでは、偏心イン ナーレースを備えたボールベアリングにより実現されてはいない。そのため、以 下の説明は図１乃至図３の電動歯ブラシ１における部品と異なる部品だけを説明 する。同一部品には同一参照番号が割り当てられている。 図４の電動歯ブラシ５２において、振動は偏心要素５３により発生され、偏心 要素５２は、相対回転を防止するように、電動モータ８のモータシャフト３１に 保持されている。前記偏心要素は、例えば、車輪又は同様の部品の形をとり、偏 心するように着けられるか、偏心した周囲部を示すか、のどちらかである。ロッ カーアーム１１の片持ち梁１４の自由端はローラー５４を備え、ローラー５４は 、モータシャフト３１とほぼ平行に伸びる軸５５を中心とした回転のため取り付 けられている。ローラー５４は、偏心要素５３にもたれ、モータシャフト３１が 連続的に回転するので偏心要素５３の周辺部で転がる。その結果、電動歯ブラシ ５２が操作モードにあるとき、ロッカーアーム１１は、偏心要素５３およびその 回りを回動するローラー５４によって、振動させられる。前述したように、この 振動はブリスタルヘッド２６に伝達され、そこで、往復ストローク運動５０を発 生させる。 ローラー５４の代替えとして、偏心要素５３の周辺部に沿ってスライドする滑 り金（a sliding shoe）を備えてもよい。 他の代替え方法は、図１乃至図３に示されるボールベアリングを、ボールベア リング４３のアウターレース４５と係合してその周辺に沿って転がる図４のロー ラー５４と共に使用すること、を含む。 他の追加または代替え的方法として、ボールベアリング４３のアウターレース ４５は、図１乃至図３に示されるように同心でなく、偏心している。特にローラ ー５４と組み合わされるとき、これが、偏心インターレース４４から派生した振 動と偏心アウターレース４５から生み出された振動との合成振動を発生させる。 他の可能な代替えは、図４に示される片持ち梁１４に取り付けられたローラー ５４の代わりに偏心輪を使用することである。これは、車輪を偏心させて取り付 けるか、偏心した周辺部を備えたものを提供することにより達成してもよい。こ の場合、電動モータ８のモータシャフト３１に取り付けられる他の部品と車輪を 一緒に備える必要はない。 偏心輪は、モータシャフトに直接もたれかかり、その回りをモータシャフト３１ が連続的に回転するときに回動する。車輪の偏心形状のため、ロッカーアーム１ １は、振動動作におかれ、交互にブリスタルヘッド２６の往復ストローク運動５ ０を生み出し、それと共に、ブリスタル４の突き動作を生み出す。 図５は、電動歯ブラシ５６の第３実施例を示すが、その構造概念および機能と いう点で、図１乃至図３の電動歯ブラシと広く類似している。唯一の違いは、ロ ッカーアーム１１の片持ち梁１４の位置であり、図５の電動歯ブラシでは、その 位置はブリスタルヘッド２６と同じ側である。そのため、以下の記述は図１乃至 図３の電動歯ブラシの部品と異なる部品だけを説明する。同一部品には同一符号 を割り当てている。 図５の電動歯ブラシ５６において、ロッカーアーム１１の片持ち梁１４は、ブ リスタルヘッド２６の反対側に配置されている側で、ボールベアリング４３のア ウターレース４５にもたれかかっている。その結果、片持ち梁１４は、常に、曲 げバネ４８によりボールベアリング４３に附勢された状態におかれている。ブリ スタル４に作用する力５１でさえ、片持ち梁１４をボールベアリング４３から離 して持ち上げることはない。この場合、曲げバネ４８は、ただ附勢機能を与える にすぎない。ブリスタルヘッド２６の往復ストローク運動５０、即ち、ブリスタ ル４の突き動作は、どのような力５１にも拘わらず、効力のある状態になってい る。 図１乃至図３の電動歯ブラシと比較して、空間という理由から、図５の電動歯 ブラシの場合、ロッカーアーム１１の他の側に四節リンクを配置する必要がある 。 他の可能な代替えとして、振動およびそれに伴うブリスタルヘッド２６の往復 ストローク運動５０は、図１乃至図５で提供されたように電動モータ８によって 生み出されるのではなく、独立した駆動システムによって生み出される。その結 果、ブリスタルヘッド２６の往復ストローク運動５０の周波数、即ち、ブリスタ ル４の突き動作の周波数は、ブリスタルヘッド２６の交互回転運動４９の周波数 とは独立している。ストローク運動５０に対する独立駆動システムは、例えば、 第２の電動モータ、または電磁発振器、またはピエゾ電気アクチュエータである 。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，Ｉ Ｌ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ， ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，Ｒ Ｕ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 ヘルツォグ，カール ドイツ国 フランクフルト アム マイン デー−60489 マルカルトストラッサ 29

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．電動モータ（８）を収容するハンドル（２）と、前記電動モータ（８）に接 続されて駆動され、ブリスタルヘッド（２６）の揺動（oscilating）又は連続回 転運動（４９）を発生させる為、軸（２７）を中心として回転するブリスタルヘ ッドを備えたブラシアタッチメント（３）に結合可能なシャフト（２０）とを備 えた電動歯ブラシ（１）において、 ハンドル（２）に結合されたブラシアタッチメント（３）は、揺動的旋回また はストローク運動（５０）または前記軸（２７）と本質的に平行な方向で同等の 運動を行うことを特徴とする、電動歯ブラシ。 ２．ブラシアタッチメントは、旋回またはストローク運動（５０）、または、シ ャフト（２０）の長手方向に伸びる軸（２１）と本質的に直交する方向に伸びる 軸（１２）の回りで同等の運動を行うことを特徴とする、請求項１記載の電動歯 ブラシ。 ３．軸（１２）は、前記ハンドル（２）の内部に配置されていることを特徴とす る、請求項１又は２記載の電動歯ブラシ。 ４．上記旋回又はストローク運動（５０）の周波数は、回転運動（４９）の周波 数より高く、好ましくは、約２から３の係数であることを特徴とする、請求項１ 乃至３のいずれか一項に記載の電動歯ブラシ。 ５．回転運動（４９）の運動方向と旋回又はストローク運動（５０）の運動方向 は、互いに実質的に直角に方向付けられていることを特徴とする、請求項１乃至 ４のいずれか一項に記載の電動歯ブラシ。 ６．上記旋回又はストローク運動（５０）の振幅は、±０．０２mm及び±０．２ mmの範囲にあり、好ましくは±０．０５mmであることを特徴とする、請求項１乃 至５のいずれか一項に記載の電動歯ブラシ。 ７．回転運動（４９）の周波数は、約６０から７０Hzであり、好ましくは約６５ Hzであり、旋回又はストローク運動（５０）の周波数は、約１２０から２１０Hz であり、好ましくは１６５Hzであることを特徴とする、請求項１乃至６のいずれ か一項に記載の電動歯ブラシ。 ８．回転運動（４９）及び旋回又はストローク運動（５０）の周波数は、ヘテロ ダイン揺動の位相同期が、複数の揺動周期、特に４周期を越える、そのような周 期の後までは生じない程度に、相互に関連して選択されていることを特徴とする 、請求項１乃至７のいずれか一項に記載の電動歯ブラシ。 ９．回転運動（４９）及びストローク運動（５０）の周波数比は、有限値または 周期分数または非周期分数であることを特徴とする、請求項１乃至８のいずれか 一項に記載の電動歯ブラシ。 １０．回転運動（４９）の周波数およびストローク運動（５０）の周波数は互い に独立していることを特徴とする、請求項１乃至９のいずれか一項に記載の電動 歯ブラシ。 １１．ブリスタルヘッド（２６）のストローク運動（５０）及び回転運動（４９ ）は、電動モータ（８）によって直接又は間接的に発生されることを特徴とする 、請求項１乃至１０のいずれか一項に記載の電動歯ブラシ。 １２．上記回転運動（４９）は電動モータ（８）により発生され、上記ストロー ク運動（５０）は他の独立した駆動手段により発生されることを特徴とする、請 求項１乃至１０のいずれか一項に記載の電動歯ブラシ。 １３．ストローク運動（５０）は追加の電動モータ（８）又は電磁オシレータ又 はピエゾ電気アクチュエータにより発生されることを特徴とする、請求項１乃至 １２のいずれか一項に記載の電動歯ブラシ。 １４．ブリスタルヘッド（２６）のストローク運動（５０）は、ブリスタル（４ ）に作用する力が一定レベルを越えるとき、自動的に停止することを特徴とする 、請求項１乃至１３のいずれか一項に記載の電動歯ブラシ。 １５．ユーザが上記力のレベルを個別的に選択できる手段が備えられていること を特徴とする、請求項１乃至１４のいずれか一項に記載の電動歯ブラシ。 １６．ストローク運動（５０）は、ユーザがスイッチを切断できることを特徴と する、請求項１乃至１５のいずれか一項に記載の電動歯ブラシ。 １７．回転運動（４９）は、その方向付けがブリスタルヘッド（２６）のブリス タル（４）とほぼ平行である軸（２７）の回りに生じる揺動動作であることを特 徴とする、請求項１乃至１６のいずれか一項に記載の電動歯ブラシ。 １８．ブリスタルヘッド（２６）のストローク運動（５０）は、ブリスタル（４ ） とほぼ平行に方向付けられていることを特徴とする、請求項１乃至１７のいずれ か一項に記載の電動歯ブラシ。 １９．ハンドル（２）に連結されたシャフト（２０）及び／又はブラシアタッチ メント（３）は、ハンドル（２）の内部に、軸（２１）とほぼ直交、特に軸（１ ２）を中心として、旋回するように取り付けられるロッカーアーム（１１）の一 体部分を構成することを特徴とする、請求項１乃至１８のいずれか一項に記載の 電動歯ブラシ。 ２０．電動モータ（８）は、振動又は揺動を発生させ、ブラシアタッチメント（ ２）と反対側にあるロッカーアーム（１１）の片持ち梁（１４）に作用する手段 に連結されていることを特徴とする、請求項１乃至１９のいずれか一項に記載の 電動歯ブラシ。 ２１．振動又は揺動を発生させる為に備え付けられた手段は、電動モータ（８） のモータシャフト（３１）に取り付けられ、ロッカーアーム（１１）の片持ち梁 （１４）を支持する偏心要素（５３）であることを特徴とする、請求項１乃至２ ０のいずれか一項に記載の電動歯ブラシ。 ２２．片持ち梁（１４）は、偏心要素（５３）にもたれる滑り金又はローラ（５ ４）を備えることを特徴とする、請求項１乃至２１のいずれか一項に記載の電動 歯ブラシ。 ２３．前記偏心要素（５３）は、ローラ（５４）又は滑り金により片持ち梁（１ ４）を支持する１以上のカムを有するシリンダ形式で備えられていることを特徴 とする、請求項１乃至２２のいずれか一項に記載の電動歯ブラシ。 ２４．ボールベアリング（４３）又は同等物を受ける偏心スリーブがモータシャ フト（３１）に取り付けられていることを特徴とする、請求項１乃至２３のいず れか一項に記載の電動歯ブラシ。 ２５．前記偏心要素（５３）は、耐摩擦ベアリング、特に、モータシャフト（３ １）に取り付けられた偏心インナーレース（４４）を有するボールベアリング（ ４３）形式で備えられていることを特徴とする、請求項１乃至２４のいずれか一 項に記載の電動歯ブラシ。 ２６．バネ要素、特に、曲げバネ（４８）、螺旋状圧縮スプリング、同等物が備 えられ、これにより、ロッカーアーム（１１）の片持ち梁（１４）がモータシャ フト（３１）の方向、特にモータシャフト（３１）の偏心要素（５３）に附勢さ れていることを特徴とする、請求項１乃至２５のいずれか一項に記載の電動歯ブ ラシ。 ２７．片持ち梁（１４）は、ブリスタルヘッド（２６）のブリスタルに加えられ た力が超過したとき、モータシャフト（３１）上の偏心要素（５３）から離れて 持ち上げられることを特徴とする、請求項１乃至２６のいずれか一項に記載の電 動歯ブラシ。 ２８．ロッカーアーム（１１）は、ブラシアタッチメント（３）の方向に伸び内 部にシャフト（２０）が配置されたチューブ（１３）を備え、前記チューブは、 弾性手段、特に弾性ダイヤフラム（１８）、弾性ベローズ等によってハンドル（ ２）から伸びていることを特徴とする、請求項１乃至２７のいずれか一項に記載 の電動歯ブラシ。 ２９．電動モータ（８）のモータシャフト（３１）及び特にロッカーアームアセ ンブリ（１１）の一部となっているシャフト（２０）は四節リンク（３０）によ り互いに接続されていることを特徴とする、請求項１乃至２８のいずれか一項に 記載の電動歯ブラシ。 ３０．ロッカーアーム（１１）を支持し、それ自体、ハンドル（２）の内部に収 容されるフレーム（６）が備えられていることを特徴とする、請求項１乃至２９ のいずれか一項に記載の電動歯ブラシ。 ３１．電動モータ（８）はフレーム（６）に取り付けられていることを特徴とす る、請求項１乃至３０のいずれか一項に記載の電動歯ブラシ。 ３２．フレーム（６）は弾性的にハンドル（２）の内部に保持されていることを 特徴とする、請求項１乃至３１のいずれか一項に記載の電動歯ブラシ。 ３３．シャフト（２０）は、軸（１２）に関して旋回しないようにハンドル（２ ）の内部に取り付けられ、平衡結合手段によってブラシシャフト（２３）に接続 されていることを特徴とする、請求項１乃至３２のいずれか一項に記載の電動歯 ブラシ。 ３４．一つの結合部材、特にハンドルのチューブ（１３）は、軸（１２）に関し て旋回ができるようにハンドル（２）の内部に取り付けられていることを特徴と する、請求項１乃至３３のいずれか一項に記載の電動歯ブラシ。 ３５．シャフト（２０）は、揺動又は軸（２１）の回りに連続回転運動または軸 （２１）の方向で往復ストローク運動におかれることを特徴とする、請求項１乃 至３４のいずれか一項に記載の電動歯ブラシ。