JPH11507025A - バシラス・スリンジエンシス変異体スリンジエンシスからの新しい抗増殖性蛋白質 - Google Patents

バシラス・スリンジエンシス変異体スリンジエンシスからの新しい抗増殖性蛋白質

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JPH11507025A JP8536711A JP53671196A JPH11507025A JP H11507025 A JPH11507025 A JP H11507025A JP 8536711 A JP8536711 A JP 8536711A JP 53671196 A JP53671196 A JP 53671196A JP H11507025 A JPH11507025 A JP H11507025A
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Abstract

(57)【要約】 本発明はSDS−PAGEで判定して分子量が20kDa程度で、SEQ ID No.1に示されている部分的アミノ酸配列を有しており、腫瘍細胞に対する細胞毒性作用を示すバシラス・スリンジエンシス亜種スリンジエンシスから誘導、単離、精製された蛋白質を提供する。又、治療上有効な量の本発明の組成物を該細胞に投与するステップを含む腫瘍性細胞を措置する方法を提供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 バシラス・スリンジエンシス変異体スリンジエ ンシスからの新しい抗増殖性蛋白質 発明の背景発明の分野 本発明は一般的には免疫および蛋白質化学に関するものである。より具体的に は、バシラス・スリンジエンシス変異体スリンジエンシスからの新しい抗増殖性 蛋白質の単離、精製および特徴付けに関するものである。関連技術の説明 腫瘍細胞に対して選択的に抗増殖性特性を示す薬剤は抗癌剤としての可能性を 秘めている。こうしたタイプの薬剤は合成および天然両方の供給源から求められ てきている。抗増殖性を有するこうした化合物はその性質上蛋白質性、あるいは 非蛋白性の両方の場合がある。 グラム陰性およびグラム陽性両方のバクテリアが真核細胞に対して毒性を示す 蛋白質を合成することが知られている。バシラス・スリンジエンシスは芽胞形成 中、消化されると昆虫を殺す場合があるバクテリアを大量に合成するグラム陰性 蛋白質である(HofteおよびWhiteley,1989)。この蛋白質は30年間以上にわた って微生物殺菌剤として用いられてきており、ヒトに対しては無害であると考え られている(Greenら、1990)。これらの殺虫性蛋白質はバクテリア内で結晶性 副芽胞小体として組み立てられており、3つの異なったサイズ・グラス;133−1 45kDa,65−67kDaおよび27kDaに分類さ れる。バシラス・スリンジエンシスの種々の亜種がひとつ、あるいは複数の各サ イズ・グラスを表現する。133−145kDa蛋白質は腸内プロテアーゼによって劣化 されると毒素成分を含んでいる(Ogiwaraら、1992)。この67kDa毒素はバシラス ・スリンジエンシスの他の亜種からの毒素とかなり構造的に共通性を有している 。しかしながら27KDa毒素の方は他のサイズ・グラスの毒素との共通性を示さな いが、亜種とはかなりの共通性を示す(Luthyら、1982)。亜種イスラエリエン シス(バシラス・スリンジエンシス・イスラエリエンシス)、キュシュンシス( バシラス・スリンジエンシス・グルサタキ)、およびモルリソーニ(バシラス・ スリンジエンシス・モルリソーニ)はクローン化され、バシラス・スリンジエン シス・イスラエリエンシス毒素はバシラス・スリンジエンシス・モルリソーニと 一つの塩基対だけが違っているのに対して、バシラス・スリンジエンシス・クル サタキ毒素に対しては39%しか同一性を示さないことが分かっている(Waalwijk ら、1985;Ward及びElrar,1986;Wardら、1986;Galjartら、1987;Koni及びEl lar,1993)。種々の亜種から得られた毒素が培養中の昆虫細胞に対して細胞溶 解性を示すことが分かっている。 約20年ほど前に、バシラス・スリンジエンシス亜種スリンジエンシスがヨシダ 腹水肉腫などの一定のマウス腫瘍に対してイン・ビボで抗腫瘍作用を示すことが 報告されている。その後、バシラス・スリンジエンシス・イスラエリエンシスか ら得られた毒素もイン・ビトロで一定のネズミ腫瘍細胞に対して抗腫瘍性を示す ことが示された。バシラス・スリンジエンシス・スリンジエンシス蛋白質はラッ トやモルモット内での体液免疫システムを強化し、そしてその後の腫瘍移植の拒 絶反応で判定されるような持続的な固型腫瘍免疫性を誘発する。この抗腫瘍蛋白 質の構造的特徴とそれが種々の他の悪性腫瘍から得られる上に述べたような殺虫 毒素と機能的に関連しているのかどうかは未だ分かっていない。 先行技術は種々の腫瘍の成長を抑止する有効な手段を持っていない点で欠陥が ある。本発明はこの分野で長い間待ち望まれていたこうした必要性と願望に応え るものである。 発明の要約 本発明はグラム陰性菌バシラス・スリンジエンシス変異体スリンジエンシスか らオンコトキシンという名の蛋白質を単離し特徴付けを行うことについて述べて いる。オンコトキシンの識別は部分的にはヒト組織リンパ腫U−937細胞に対す る抗増殖作用に基づいていた。このアッセイを用いることにより、オンコトキシ ンは差分臭化ナトリウム勾配超遠心分離、蛋白質分解消化、そしてそれに続いて 行われるDEAEアフィゲル・ブルー親和性クロマトグラフィーによって単離さ れていた。DEAEアフィゲル・ブルー樹脂に結合したオンコトキシンは0.05M NaClで溶離できた。それは変性状態下で約20kDaの分子量を有している。 この精製された蛋白質の生物学的活性はトリプシン、チモ トリプシン及びプロナーゼを含む種々の細胞溶解酵素に対して反応を示し、酸性 状態(pH4以下)に対して反応を示し、トルフルオロ酢酸(0.1%)およびアセ トニトリル(50%)に対して反応を示した。しかしながらオンコトキシン活性は 昇温(100℃で30分間)、および還元状態(1mlジチオトレイオトール)に対し ては抵抗性を示した。この蛋白質のアミノ酸末端配列はNHz−Pro−Thr−V al−Val−Asn−Val−Ser−Asn−Leu−Pro−Gly−Asp−Thr−Ile−G lu−Lys−Glu−Pheで構成されていた。この配列は他の蛋白質の公開されてい る配列と比較すると独特であった。この配列に基づく合成ペプチドがウサギの体 内でポリクローナル抗体をつくるために用いられ、これらの抗体は抗血清を1: 10,000に希釈してもオンコトキシンの生物学的な活性を完全に中性化した。これ らの抗体を用いてのウェスターン・ブロット分析も20kDaでオンコトキシンの一 定の帯を示した。 チミジン組込み法の他に、トリパン・ブルー排除およびMTT法も高度に生成 されたオンコトキシンでU−937細胞の長期的な成長の完全な抑制を示した。後 者は骨髄腫(U−937,THP−1,HL−60)、リンパ腫(Raji,Jurkat)、 赤芽細胞腫(K−562)、乳癌(CLO,MCF−7)、子宮癌(OVCA429, OVCA432,OVCA433)、腎臓(A−293)及び肝臓癌(Hep3B,HepG 2)を含む種々の異なった腫瘍細胞に対して抗増殖性作用を示した。しかしなが ら、同様の条件で、ヒト・グリオブラストーマ(U− 251)およびネズミ繊維肉腫(L−929)はオンコトキシンに対して抵抗性を示し た。正常なヒト二倍体包皮および正常なヒト抹消血液リンパ腫も100μg/ml濃度 まではオンコトキシンに対して抵抗性を示した。オンコトキシンでU−937細胞 を24時間処理するとアガロース・ゲル電気泳動で見られるようなDNAフラグメ ントがもたらされ、これはオンコトキシンによる細胞死の機序がアポプトシスを 通じて行われている可能性が非常に高いことを示唆している。全体的に、本発明 は幅広い種の腫瘍細胞に対して抗増殖性作用を示す新しいバクテリア性蛋白質の 単離を実証している。 本発明の一つの実施の形態で、SDS−PAGEで約20kDaの分子量を有する バシラス・スリンジエンシス亜種スリンジエンシスから誘導され、単離された蛋 白質で構成される組成物が提供され、該組成物はSEQ ID No.1に示され ているような部分的アミノ酸配列を有しており、該蛋白質は腫瘍細胞に対して細 胞毒性的な効果を示す。 本発明の別の実施の形態で、本発明による新しい蛋白質と薬学的に受け入れ可 能な基剤とで構成された医薬品組成物が提供される。 本発明のさらに別の実施の形態で、本発明による蛋白質の調製方法が提供され る。 本発明のさらに別の実施の形態で、治療上有効な量の本発明による組成物を該 細胞に投与するステップを含む腫瘍細胞を措置する方法が提供される。 本発明の他のそして更なる特徴及び利点は開示の目的で提供される本発明の現 時点での好ましい実施の形態を参照することによって明らかになるであろう。 図面の簡単な説明 上に述べた本発明の特徴、利点、及び目的、そして今後明らかになるその他の 点をより詳細に理解できるように、上に概要を述べた本発明のより具体的な説明 を添付図面に示されているようないくつかの実施の形態を参照して行う。これら の図面は本明細書の一部を構成するものである。なお、添付図面は本発明の好ま しい実施の形態を示すものであり、従って本発明の範囲を限定するものではない として考えられるべきである。 図1はオンコトキシンのドデシルスルフェート・ポリアクリルアミド・ゲル分 析を示している。1μgのオンコトキシンが以下に述べるような15%アクリルア ミド・ゲル上で認められた。 図2はウェスターン・ブロット分析によるオンコトキシンの検出を示している 。図3は合成オンコトキシン・ペプチドに対するオンコトキシンの生物学的活性 の中性化を示している。 図4はオンコトキシンとそのアミノ酸配列上に合成ペプチドを置いた場合との 効果の比較を示している。 図5はオンコトキシンの生物学的活性に対する種々のプロテアーゼの影響を示 している。 図6はオンコトキシンの生物学的活性に対するpH(図6A)および有機溶剤( 図6B)の影響を示している。 図7はオンコトキシンに関するバイオアッセイを示している。5×103個の細 胞(0.2ml)を96ウェル・プレートに入れオンコトキシンと共に37℃の温度で72 時間培養して、以下に述べるようなトリチウムを含むチミジン組込み法によって 判定した。すべての判定は三重に行われた。 図8は種々の骨髄種細胞株に対するオンコトキシンの容量依存効果を示してい る。 図9Aは種々のリンパ腫細胞株に対するオンコトキシンの容量依存効果を示し ている。 図9Bは赤芽細胞腫瘍細胞株に対するオンコトキシンの容量依存効果を示して いる。 図10は種々の乳癌細胞株に対するオンコトキシンの容量依存効果を示している 。 図11は種々の子宮癌細胞株に対するオンコトキシンの容量依存効果を示してい る。 図12は種々の肝臓癌細胞株に対するオンコトキシンの容量依存効果を示してい る。 図13は種々のヒト胎仔腎臓細胞株に対するオンコトキシンの容量依存効果を示 している。 図14は種々のグリオブラストーマ細胞株に対するオンコトキシンの容量依存効 果を示している。 図15はネズミの繊維肉腫に対するオンコトキシンの容量依 存効果を示している。 図16はトリプシン排除法(図16A)及びMTT法(図16B)によるヒト組織リ ンパ腫U−937細胞の成長に関するオンコトキシンの容量依存効果を示している 。 図17は正常なヒト二倍線維芽細胞(図17A)及び正常なヒト抹消血液白血球( 図17B)に対するオンコトキシンの容量依存効果を示している。 図18はU−937細胞におけるDNA細分化に対するオンコトキシンの時間依存 効果を示している。 図19はオンコトキシン活性とバシラス・スリンジエンシス・クルサタキから得 られCry II A毒素との比較を示している。 発明の詳細な説明 本発明はバシラス・スリンジエンシス亜種スリンジエンシスから誘導、単離、 精製され、SDS−PAGEで約20kDaの分子量をする有する蛋白質で構成され た組成物に関するものであり、該蛋白質はSEQ ID No.1に示すような部 分的アミノ酸配列を有しており、そして該蛋白質は腫瘍細胞に対して細胞毒性を 発揮する。以下に明確に述べるように、この新しい蛋白質はプロテアーゼおよび 酸性状態に対して反応を示し、この細胞毒性作用はジチオトレイオトールによる 措置、あるいは100℃の温度への露出に対して抵抗性を示す。 本発明によるこの新しい蛋白質は幅広いタイプの腫瘍細胞に対して細胞毒性を 示すが、通常、U−937細胞、骨髄腫細胞、Bリンパ腫細胞、赤芽腫細胞、乳癌 細胞、子宮癌細胞、 及び肝臓癌細胞に対して細胞毒性を示す。この蛋白質は抹消血液リンパ球、およ びヒト包皮線維芽細胞に対しては細胞毒性を示さない。この細胞毒性はその蛋白 質に向けられた抗体によって阻止される。 本発明によるこの新しい蛋白質を用いることによって医薬品組成物をつくる可 能性が考えられる。こうした場合、その医薬品組成物は本発明による新しい蛋白 質と薬学的に受け入れられる基剤とで構成される。この分野の当業者なら、それ 程の実験を行わなくても、本発明によるこの新しい蛋白質の投与量および投与経 路を判断することができるであろう。 イン・ビボで治療に用いられる場合、本発明は患者や動物に対して治療的に効 果のある量、つまり腫瘍負担を根絶、あるいは軽減させる量で投与される。通常 は腸外投与、好ましくは静脈注射で投与されるが、他の投与経路を用いてもよい 。投与および処方は癌の性質(初期あるいは転移性)およびその群、特定の免疫 毒素の性質、例えば治療指数、患者、その患者の病歴やその他のファクターなど に依存する。投与される蛋白質の量は一般的には患者の体重1kgあたり0.1〜10m gの範囲である。投与スケジュールは措置の否定的な効果とのバランスを考慮し つつ、効果を最大限にするように継続される。本明細書に組み入れられるReming ton's Pharmeceutical Science,17版(1990)Mark Publishing Co.,Easton,P enn;及びGoodmandand Gilman's:The Pharmacological Basic of Therapautics 第8版(1990)Pergamon Press参照。 蛋白質の腸外投与を行うためには、蛋白質は最も一般的には薬学的に受け入れ 可能な腸外投与賦形剤との組み合わせでユニット投与注射可能形態(溶液、懸濁 液、乳剤)に調製される。こうした賦形剤は非毒性で治療効果を持たないことが 好ましい。こうした賦形剤の例としては水、食塩水、リンゲル液、デキストロー ス液、および5%ヒト血清アルブミンである。固定油およびエチルオレイン酸エ ステルなども用いてよい。リポゾームも基剤として用いることができる。この賦 形剤は蒸気圧や化学的安定性を強化する物質などの添加剤、例えば緩衝液や保存 剤を少量含んでいてもよい。免疫毒素は通常は0.1mg〜10mg mlの濃度でそうした 賦形剤内で調製される。 分子生物学の分野での平均的な科学者の通常の技術レベルは近年高まってきて いる。この分野での通常の技術を有する人であれば本明細書の教示を参照するこ とにより、この新しい細胞毒性蛋白質の遺伝子をクローンすることは容易にでき るであろう。 本発明はまた薬学的に有効な量の本発明による組成物を細胞に投与することを 含め、腫瘍性細胞を措置するための方法に向けられたものである。好ましくは、 この腫瘍細胞は骨髄腫細胞、Nリンパ腫細胞、Tリンパ腫細胞、赤芽腫細胞、乳 癌細胞、子宮癌細胞、及び肝臓癌細胞によって構成されるグループから選択され る。通常、この腫瘍細胞はヒト、又は動物のものである。特に、この新しい組成 物が腫瘍状態の再生 を遅らせ、該腫瘍細胞の宿主の生残期間を延長させるであろうことが考えられる 。 本発明による蛋白質はイン・ビトロの方法でも用いることができる。例えば、 この方法は骨髄からの腫瘍細胞を殺すのに用いることができる。この方法におい ては、骨髄は先ず腫瘍性疾患を有する個体から取り出される。次に、この骨髄を 細胞レベルで有効な量の本発明による蛋白質を用いて処理し、残留腫瘍細胞を除 去する。措置された骨髄細胞はすべての内発性腫瘍性血液毒性細胞を取り除くた めに集中化学治療及び/又は放射線治療を受けた後再投与することができる。 以下の実例は本発明の種々の実施の形態を説明するために与えられるものであ って、いかなる意味でも本発明の範囲を限定することは意図していない。 実例1 素材 PRMI−1640はWittaker MA Bioproducts(Walkersvill,MD)から得られた ものである。胎児仔ウシ血清(FBS)およびジェンタミンはGIBCO(Gran d Island,NY)から入手した。他の薬剤および生化学物質はSigma Chemical Co. (St Louis,MO)から得た。U−937(組織リンパ腫、CRL 1593)、骨髄炎 促進性白血病HL−60(CCL 240)、急性骨髄性白血病(CCL 246.1)、 乳腺癌MCF−7(HTS 22)、皮膚癌 HepG−2(CCL 23)、乳癌BT −20(HTB 19)、バーキットリンパ腫ラジ(CCL 86)、 及びジャーケット(急性T細胞白血病、TIB 152)細胞株はAmerican Type Ce ll Culture Collection(Rockvill,MD)から得られたものである。細胞はグル タミン(2mM)、ジェンタミシン(50mg/ml)、及び胎児仔ウシ血清(10%)で 補ったRPMI1640培養液内で通常の方法で培養された。遺伝子組換えDNA法 でつくられたバシラス・スリンジエンシス・ツルタスキ毒素(Cry II Aと呼ば れる)(Donovanら、1988)はEcogen Inc.(Langhorne,PA)のWilliam P.Do novan博士から与えられた。 実例2 オンコトキシン・バイオアッセイ オンコトキシンの生物学的活性を、72時間の期間でヒト組織リンパ腫U−937 細胞内でのチミジン組み込みを抑止するその能力によってモニターした。このア ッセイはこれまでに述べられているように(Higuchi及びAggarwal,1992)行わ れた。簡単に言えば、細胞(5×103/0.1ml)は96−ウェル・ファルコン・プレ ートに入れられた。標的細胞に対してオンコトキシンの連続希釈液を加えて培養 した。72時間培養期間の最後の6時間に、トリチウム含有チミジン(6.7 Ci/mmo le,New England Nuclear,Boston,MA)を各ウェル(0.5mCi/ウェル)に加えた 。次にこの細胞懸濁液をPackard Filtermate 196細胞ハーベスターの助けを借り てガラス・ファイバー・フィルター上に取り出し、そしてそのフィルターに結合 した放射活性をPackard Matrix 9600ダイレクト・ベータ・カウ ンター(Packard Co.,Meriden,CT)内で測定した。細胞の相対的成長可能性は 措置された細胞に組み込まれた量を措置されなかった細胞内の量で割ってパーセ ンテージで示した。 U−937細胞の成長は修正テトラゾリウム塩(MTT)アッセイ(Hansenら、1 989)によって測定された。要約的に言えば、細胞(5000細胞/ウェル)を最終濃 度を0.1mlとして種々の濃度のオンコトキシンを加えた場合と加えない場合との 条件下で37℃の温度下、いろいろな日数で培養した。その後、0.025mlのMTT 液(PBS内に5mg/ml)を各ウェルに加えた。37℃の温度下で2時間培養した 後、0.1mlの抽出緩衝液(20%ナトリウムドデシルスルフェート、50%ジメチル フォルムアミド)を加えた。37℃で一昼夜培養した後、抽出緩衝液をブランクと して、96ウェル・マルチスキャナー(Dynatech MR5000)を用いて570nmでの最適 濃度を測定した。 実例3 微生物および成長条件 バシラス・スリンジエンシス変種スリンジエンシスはNuevo LeonのAutonoma大 学の生物科学部、免疫ウィルス学研究所から入手した。栄養寒天斜面上で4℃の 温度で保持され、これまでに述べられている方法(Cheung及びHammock,1985) で三か月毎に継代培養された。 実例4 結晶および胞子の生産 結晶および胞子の生産はこれまでに述べられた方法(Yamamoto 及びMcLaughlin,1981;Yamamoto及びIizuka,1983)に従って行われた。簡単に 言うと、バクテリアは寒天ブロス内で30℃の温度下で18時間、耐えず振動させな がら培養した。この培養のサンプルを30℃の温度下で72時間、寒天培養フラスコ で培養し、その後、IM NaCl内で4℃の温度下で30分間、10,000rpmで遠心分 離(Beckman)で結晶を取り出した。ペレットをIM NaClで3回洗浄して、− 20℃の温度下で保存した。 実例5 蛋白質結晶の単離 結晶は臭化ナトリウム勾配(30,31.5,33,34.5及び36%)を用いて25,000rp m(Beckman遠心分離器 L5−50E、ロータSW−2T)で4℃の温度下、30分 間差分限外遠心分離によって胞子から結晶を得た。結晶を含んでいる帯をプール して、純水で3回洗浄して凍結乾燥してから−20℃の温度で保存した(Ang及びN ickerson,1976)。 実例6 結晶の可溶性化 このステップはPrasad及びShettaによって1974年に述べられた方法で行われた 。簡単にいうと、100mgの結晶蛋白質を20mlのIM NaOHを0.1Mグルシン内に 室温で5時間懸濁させ、その後遠心分離(20,000rpmで4℃の温度下30分間)を 行った。アルカリ可溶化結晶と呼ばれるこの上澄液を燐酸緩衝食塩水pH7.2で透 析した。サンプルを凍結乾燥して、 −20℃の温度で保存した。 実例7 トリプシンによるアルカリ可溶化結晶の活性化 このステッブのためにChomaらの手順(1990)を採用した。要約して言うと、 アルカリ可溶化画分(5mg/ml)はトリプシン(10%、W/W)を0.1Mグリシン 緩衝液に加えたものpH7.2で37℃の温度下で30分間処理した。サンプルを20,000r pm(Beckman遠心分離器)で30分間、4℃の温度下で遠心分離し、次にその上澄 液を燐酸緩衝食塩水pH7.2内で透析した。 実例8 DEAD−アフィゲル・ブルー親和性クロマトグラフィー 上のステップで得たオンコトキシン画分(約2mg/ml)を20mMトリス、pH8内 で予備均衡させたDEAD−アフィゲル・ブルー・カラム(1×6.5cm)に加え た。このカラムを均衡緩衝液で洗浄して、その後、0.05〜1.0M NaClのステッ プ・アップ勾配で溶離した。 オンコトキシン画分をバイオアッセイで確認し、蛋白質濃度をバイオラッド法で 測定した。 実例9 DNA分裂分析 細胞(5×106/ml)をオンコトキシン(50μg/ml)で24時間あるいは72時間措 置し、その後スパン・ダウンしてPBSで洗浄し、10mMトリス−Cl及び1mM E DTA,pH8内に再懸濁させた。その後、細胞を細胞溶解緩衝液(10mMトリス− Cl pH8,100mM NaCl,25mM EDTA,及び0.5%SDS)で溶解して、Rナ ーゼ(10mg/mlの1μl)でRNAを除去した。50℃の温度下で30分間培養した後 、1μlのプロテイナーゼK(20mg/ml)をすべてのチューブに加えて、さらに培 養を50℃の温度下で30分間継続した。0.4μlの負荷染料(0.025%ブルモフェノ ール・ブルー、0.25%キシレン・シアノールFF、及び30%グルコールを水に加 えたもの)を加えてから、サンプルをTAE緩衝液(0.04Mトリス酢酸、0.001 M EDTA)に1.2%アガロース・ゲルを加えたもので解像した。 実例10 アミノ酸配列分析 オンコトキシンのアミノ酸配列をBaylor医大(Houston,TX)の蛋白質配列決 定施設で行った。SDS−PAGEゲルから、蛋白質をPVDF薄膜に移して、 その後マイクロシーケンサ473A型(Applied Biosystems Inc.,Foster City,C A)で配列決定を行った。配列相同性調査はBLASTネットワーク・サービス を用いて国立バイオテクノロジー情報センター(NCBI)で行われた。 実例11 ペプチド合成 オンコトキシンのアミノ酸配列に基づいて、18アミノ酸対ペプチドがBaylor医 大(Houston,TX)の蛋白質化学コア施設で合成された。このオンコトキシン・ ペプチドの合成のた めのFmoc多重抗原性ペプチド(MAP)樹脂が用いられた。この合成ペプチドを 逆相HPLCで精製してアミノ酸組成の特徴付けを行った。 実例12 抗体生産 上のように合成したペプチドを用いて、100μgの抗原を完全フロイド・アジュ バンドに加えたもので皮下投与してウサギを免疫化して抗体(Bethyl Laborator ies,Montgomery,TX)をつくった。その後、それぞれ50μgを不完全フロイド・ アジュバンド内に加えたものを14日目と21日目に筋肉内注射した。その後、この 血清をオンコトキシン・バイオアッセイ内での中性化力価とウェスターン・ブロ ット分析で免疫反応性に関してテストした。 実例13 ウェスターン・ブロット分析 蛋白質サンプルをSDS−ポリアクリルアミド・ゲル(15%)で電気泳動させ た。電気泳動後、サンプルはトリス塩酸(25mM,pH8.3)、グリシン(192mM)、 及びメタノール(20%,V/V)を含んだ緩衝液内でニトロセルロース・フィル ター紙に移した。PBS(PBS−ツイーン緩衝液)内にBSA(5%)及びツ イーン20(0.1%,V/V)を含んだブロッキング緩衝液で上記ニトロセルロース ・フィルター紙上の特定されない結合をできるだけ減らした。PBS−ツイーン 緩衝液で3回洗浄した後、フィルター紙を抗オンコトキシン 抗体(1:10,000希釈液)を用いて室温で1時間培養した。このフィルター紙を 再度洗って、その後、ヤギ抗ウサギIgG西洋ワサビ・ペロキシダーゼ接合体( 1:10000希釈液)を用いて室温で1時間培養した。その後、フィルター紙を4 回洗って、強化化学蛍光システム(Amersham)を用いて視覚化した。 実例14 オンコトキシンの単離及び物理化学的特徴付け U−937細胞毒性バイオアッセイを勾配超遠心分離、蛋白質分解、及びDEA Fアフィゲル・ブルー親和性クロマトグラフィーの手順で構成される精製手順を 用いて、0.05M NaC1で溶離された蛋白質を単離した。この蛋白質をこの明細 書ではオンコトキシンと呼ぶ。SDS−PAGEによって変性状態下で分析を行 ったところ、コマシー・ブルー及び銀染色の両方で、約20kDa程度の分子量のと ころでひとつの大きな帯が現れた(図1)。オンコトキシンをPVDF薄膜上に エレクトロブロットして、アミノ酸配列分析を行った。得られたこのアミノ酸末 端配列を図2に示す。ペプチドとヌクレオチド配列データベースの両方を用いて 調べたところ、オンコトキシンの配列は新たらしいものであった。 この配列に基づいて、ペプチドを合成し、その後このペプチドを用いてウサギ を免疫化した。このオンコトキシン・ペプチドに対して得られた抗体をウェスタ ーン・ブロット分析でオンコトキシン蛋白質とクロス反応させた(図3A)。こ の抗体は抗血清を1:10,000に希釈させてもオンコトキシンの生物学的活性を中 性化させることができた(図3B)。全長蛋白質よりはずっと短かったが、この 合成オンコトキシン・ペプチドはU−937細胞に対して一定の活性を示した(図 4)。 種々のプロテアーゼ;トリプシン、キモトリプシン、及びプロナーゼ(10%, W/W)にオンコトキシンを24時間露出させたところこの蛋白質の活性が消失し た(図5)。これらの結果は、この生物学的な活性が全長蛋白質に存在している ことを示している。プロテアーゼの他、後の活性は酸性状態に対しても反応を示 すことが分かった。完全ではないが、その活性のかなりの量がオンコトキシンを pH2に露出した場合に破壊された(図6A)。オンコトキシン活性はトリフルオ ロ酢酸(0.12)あるいはアセトニトリル(50%)での措置にも反応を示すことが 分かった(図6B)。しかしながら、この活性はジチオトレイオールでの措置( 1mMで2時間)、あるいは100℃への温度への30分間の露出に対して抵抗性を 示した(データ図示せず)。 実例15 オンコトキシンの生物学的特徴付け オンコトキシンで72時間U−937を措置したところ、チミジン組み込みで判定 してこれらの細胞の成長が抑止された(図7)。15μg/ml濃度のオンコトキシン で50%の抑止が観察された。オンコトキシンのこの作用はいくつかの他のタイ プの細胞株でも調べられた。オンコトキシンは他の骨髄腫細胞(図8)、リンパ 腫(BおよびTの両方)細胞(図8B)、赤芽腫細胞(図9B)、乳房腫瘍細胞 (図10)、子宮癌細胞(図11)、および肝臓癌(図12)に対しても抑制作用を発 揮した。胎児腎臓細胞はオンコトキシンに対して比較的高い抵抗性を示した(図 13)。ヒト・グリオブラストーマ細胞およびマウス・線維肉腫はオンコトキシン によってまったく影響を受けないことが分かった(図14および図15)。細胞成長 を50%抑止するのに必要なオンコトキシンの量を分析したところ、それは腫瘍細 胞タチプによって非常に差があった(表I) 。 96−ウェル・プレートに入れた細胞(5×103/0.1ml)を37℃の温度で72時間 培養した。最後の6時間の間に、細胞にトリチウム含有チミジンで刺激を与えた 。すべての判定は三重で行われた。 チミジン組み込みの他に、細胞成長はトリパン・ブルー排除法および細胞をM TTで染色することによってモニターした。これら2つの方法による、オンコト キシンがある場合とない場合のU−957細胞の成長曲線を図16に示した。これら の結果はオンコトキシンにより細胞成長が完全に抑止されたことも示している。 腫瘍細胞の他に、いくつかの正常な細胞もオンコトキシンに対する感作性がテ ストされた(図17)。正常で新鮮な抹消血液リンパ球とヒト包皮線維芽細胞の両 方とも100μg/mlの濃度でもオンコトキシンに対して抵抗性を示した。 形態学的にはDNA分裂、薄膜分解、クロモゾーム濃縮で特徴づけられるアポ プトシスと糸粒体膨張と伴う壊死性細胞死の2つのタイプの細胞死がある。オン コトキシンによるU−937細胞の措置はDNA分裂をもたらし(図18)、従って 細胞死がアポプトシスによるものであることを示している。 オンコトキシンの活性はバシラス・スリンジエンシスの別の亜種から単離され た毒素とも比較された。バシラス・スリンジエンシス変種クルスタシからの毒素 に対するcDNAもクローンされている。その予想されるアミノ酸配列はオンコ トキシンとは異なっている。組換えDNA法でつくられたバ シラス・スリンジエンシス・毒素は66kDaの分子量を有している(Cry II Aと 呼ばれる)(Donovanら、1988)。Cry II A毒素はバイオアッセイでは何の作 用も示さなかった(図19)。 ここに述べている発明はバシラス・スリンジエンシス亜種スリンジエンシスが 分子量がほぼ20kDaの新しい対象指向を表現する。この蛋白質は独特のアミノ酸 配列を有しており、種々の腫瘍細胞を殺すが正常な細胞は殺さず、その作用はア ポプトシス性メカニズムによるものである可能性が高い。 バシラス・スリンジエンシス・スリンジエンシスから誘導されたオンコトキシ ンのアミノ酸配列はまったく独特である。バシラス・スリンジエンシス・スリン ジエンシスからの結晶性蛋白質Cry A4の遺伝子(分子量130kDa)がクローン されている(Bizzard及びWhiteley,1988)。オンコトキシンの配列はこの蛋白 質とはまったく異なっている。また、抗腫瘍および殺虫作用の両方を示す分子量 が13kDaの酸性毒素もバシラス・スリンジエンシス・スリンジエンシスから得ら れることが報告されている。この抗腫瘍バシラス・スリンジエンシス・スリンジ エンシスは分子量が違うことと(13kDa:20kDa)、多数の酸性残基が存在してい る(42%及びGlu)ことからオンコトキシンではない。その単離手順も、その活 性画分がDEAEセルロース上で0.27M NaClで溶出され(オンコトキシンは0 .05M NaClで溶出される)、さらにトリプシン消化ステップを含んでいないと いう点でここで用 いられている手順とは異なっていた。この酸性毒素はまた硫黄含有アミノ酸残基 を含んでおらず、結晶形態を有していた。13kDaのバシラス・スリンジエンシス ・スリンジエンシスのアミノ酸配列は報告されていない。 バシラス・スリンジエンシス・スリンジエンシスから得られることが報告され ている別の蛋白質はトリプシンによって蛋白質分解的に活性化されて分子量が55 ,000の第二の毒素に分解される分子量が70,000の毒素を放出する毒素である(Hu ber-Lukacら、1983)。この毒素は熱およびアルキル化によって非活性化され、 このことは特定の配座及びスルフィジル基の役割を示唆している。対照的に、オ ンコトキシンはサイズが20kDaで、熱(100℃で30分間)と還元状態の両方に対し て安定である。バシラス・スリンジエンシス・からの毒素は生物学的活性を表現 するために高度のアルカリ性状態を必要とするが(Gringortonら、1992)、この 特徴もオンコトキシンとは異なっている。さらに、バシラス・スリンジエンシス ・蛋白質は抗腫瘍作用を発揮することは示されていない。これは組換えバシラス ・スリンジエンシス・毒素を用いてここに報告されている観察事実と一致してい る。バシラス・スリンジエンシス・イスラエリエンシスから誘導された分子量が 20kDaの別の蛋白質はCytAS蛋白質(27.3kDa)の結晶形成を促進し、CytA 毒性の抑止に導く(Wu及びFederici,1993)。 バシラス・スリンジエンシスの異なった亜種からのほとん どの結晶性蛋白質は二つの内部構造、毒性を有し半分が交互に繰り返されるβス トランドとコイル構造を有するカルボキシル末端を有し、結晶構造の組み立て及 び安定性に重要な役割を果たしている(Conventsら、1990)。d−エンドトクシ ン(Cry III A,60−70kDa)の結晶構造は3つの内部構造、つまり7つの螺旋 状束、3つのシート状領域、そしてβサンドウィッチを有していることが分かっ ている(Liら、1991)。螺旋部は薄膜の孔形成に使えるようになっており、シ ート領域はリセプタ結合に関与している。 バシラス・スリンジエンシスから誘導される蛋白質の腫瘍に対する細胞毒性に ついてはほとんど分かっていない。サイズが25kDaのバシラス・スリンジエンシ ス・イスラエリシス毒素はそれ自体がマウス腫瘍細胞に対して細胞毒性を示し、 それはイン・ビトロおよびイン・ビボの両方で一定の抗腫瘍剤の細胞毒性作用を 強化する(Thomas & Ellar,1983;Yokoyamaら、1988;Yokkoyamaら、1991)。 種々の化学治療剤のうちで、最も高い相乗効果はブレオミシンとの間で見られる 。バシラス・スリンジエンシス・スリンジエンシスから誘導された蛋白質はイン ・ビボでマウス腫瘍細胞に対して細胞毒性を示すことも分かっている(Prasad及 びShethna,1973,1974)。 バシラス・スリンジエンシス誘導蛋白質が腫瘍細胞を殺す機序は未だ分かって いないが、バシラス・スリンジエンシス・イスラエリシス誘導毒素が特定のプラ ズマ薄膜脂質と結合し て、脂質を洗剤のように再構成して薄膜の一体性の崩壊と最終的な細胞溶解を引 き起こすことは分かっている(Thomas及びEllar,1983)。昆虫の細胞において は、この毒素は(Na,K)−ATPaseを抑止することが示されている(Englis hら、1986)。オンコトキシンがこうした広い範囲の細胞を同様の機序で殺すの かどうかは明らかではない。オンコトキシンは細胞内でDNA分裂を誘発し、こ れは細胞死のアポプトシス性メカニズムの特徴のひとつである。さらに、オンコ トキシンは正常な細胞に対しては毒性を示さないことが分かっている。しかしな がら一部の腫瘍細胞はオンコトキシンに対して反応を示すことが分かった。 本明細書に引用されている参考資料は以下の通りである。 Ang,B.Jら、1978。ゾーン勾配遠心分離によるバシラス・スリンジエンシス からの蛋白質結晶の形成。Appl.Environ.Microbiol.36:625−626。 Adang,M.Jら、1985。バシラス・スリンジエンシス亜種クルスタキHD−73 の結晶性蛋白質の特徴付けられた全長および先端が切られたプラスミド・クロー ンおよびManducasextaに対するその毒性。Gene,36:289−300。 Brizzard,B.Lら、1988。バシラス・スリンジエンシス亜種スリンジエンシス からクローンされた別の結晶性蛋白質遺伝子のヌクレオチド配列。NucleicAcid Res.,16(6):2723−2724。 Bosch,D.,1994。新しい特性を有する組換えバシラス・ スリンジエンシス結晶性蛋白質:抵抗管理のための可能性。Bio/Technology,12 :915−918。 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───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),AL,AM,AT,AU,AZ,BB,B G,BR,BY,CA,CH,CN,CZ,DE,DK ,EE,ES,FI,GB,GE,HU,IS,JP, KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,U G,UZ,VN (72)発明者 アガルワル,バハラト ビー. アメリカ合衆国 77005 テキサス,オー スティン,オベルリン 3920 (72)発明者 パディラ,クリスティナ ロドリガス メキシコ 64630 エヌ.エル.シー.ピ ー.,モントレイ,コル.コリナ ド サ ン ジェロニモ,カール モウリシオ ラ ベル ナンバー.148

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.SDS−PAGEで判定して分子量が20kDa程度で、SEQ ID No.1に 示されている部分的アミノ酸配列を有しており、腫瘍細胞に対する細胞毒性作用 を示すバシラス・スリンジエンシス亜種スリンジエンシスから誘導、単離、精製 された蛋白質。 2.該蛋白質がプロテターゼおよび酸性状態に対して反応を示し、細胞毒性効果 がジチオトレイトールによる措置あるいは100℃の温度への露出に対して抵抗性 を有する請求項1の蛋白質。 3.該蛋白質がU−937細胞、骨髄腫細胞、Bリンパ腫細胞、Tリンパ腫細胞、 赤芽腫細胞左、乳癌細胞、子宮癌細胞及び肝臓癌に対して細胞毒性を示す請求項 1の蛋白質。 4.該細胞毒性作用が上記蛋白質に向けられた抗体によって阻止される請求項1 の蛋白質。 5.該蛋白質が正常なヒト抹消血液リンパ球及びヒト包皮線維芽細胞に対して細 胞毒性を示さない請求項1の蛋白質。 6.請求項1の蛋白質と薬学的に受け入れ可能な基剤を含む医薬品組成物。 7.治療的に有効な量の請求項6の組成物を該細胞に投与するステップを含む腫 瘍性細胞を措置するための方法。 8.該腫瘍性細胞が骨髄腫細胞、Bリンパ腫細胞、Tリン パ腫細胞、赤芽腫細胞、乳癌細胞、子宮癌細胞、および肝臓癌細胞で構成される グループから選択される請求項7の方法。 9.該腫瘍性細胞がヒトまたは動物内で発生する請求項7の方法。 10.該組成物が腫瘍状態の再発を遅らせる請求項7の方法。 11.該措置が該腫瘍細胞の宿主の生残時間を延長させる請求項7の方法。 12.該腫瘍性細胞がイン・ビトロである請求項7の措置法。
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