JPH11501765A - 超電導性芯部材を有する電気導体及びそのような電気導体の製造方法 - Google Patents

超電導性芯部材を有する電気導体及びそのような電気導体の製造方法

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JPH11501765A
JPH11501765A JP8527150A JP52715096A JPH11501765A JP H11501765 A JPH11501765 A JP H11501765A JP 8527150 A JP8527150 A JP 8527150A JP 52715096 A JP52715096 A JP 52715096A JP H11501765 A JPH11501765 A JP H11501765A
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JP8527150A
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ルネ エル.ジィ. フリュッキガー
ヴィルフリートー ゴールトアッカー
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ユニヴェルシテ ド ジュネーヴ,レプレセンテ パル ゾン デパルトマン ド フィジィーク ド ラ マティエール コンダンセー
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Abstract

(57)【要約】 電気導体(21)を製造するためにいくつかの出発被加工物を形成させるが、それらの各々は芯部材(3)と、これを囲繞する電気伝導性の外被(4)と、及びこれを包む包被(5)とを含み、これら包被は少なくとも大部分が少なくとも1つの酸化し得る金属よりなり、そして延性である。それら出発被加工物を1つの束に束ね、そして一緒に組成変形によって延伸し、そして酸素含有雰囲気の中で少なくとも1回の熱処理を施す。その熱処理又は何回かの熱処理に際してそれら芯部材(3)は超電導性の相に転化され、そしてそれら包被(5)の中に存在するその金属又はそれぞれの金属を少なくとも大部分酸化させ、それによりそれら包被(5)は電気的に絶縁される。この電気導体(21)から線輪を形成してこれを通して交流電流を導いたときにそれら各絶縁性包被(5)は渦流の形成を阻止する作用をする。

Description

【発明の詳細な説明】 超電導性芯部材を有する電気導体及び そのような電気導体の製造方法技術分野 本発明は、少なくとも2つの超電導性芯部材を有する電気導体及び少なくとも 2つの超電導性芯部材を有する電気導体を製造する方法に関する。 これらの芯部材はしばしばフィラメントとも呼ばれる。多数の芯部材又はフィ ラメントを有する電気導体はしばしば多重芯又は多重フィラメント導体と呼ばれ る。 これらの芯部材又はフィラメントは、中でも金属酸化物又はセラミック材より なる。それぞの芯部材は、例えばビスマスとストロンチウムとカルシウムと、及 び銅との酸化物を含むことができ、これらは完成した導体において少なくとも大 部分が超電導性の、内部構造の形成された相よりなる。このものは近似的に式、 Bi2Sr2Ca2Cu310によって表わすことができ、そしてしばしば簡単にB i(2223)で表わされ、その際括弧の中に含まれる各数字はそれら4つの元 素Bi,Sr.Ca.Cuの原子の数をあげるものである。一般にその超電導相 を形成する化合物は、熱力学的に安定化させるために更に、例えば式Bi1.72p b0.34Sr1.83Ca1.97Cu3.1310-Xで表わされるような特定の割合の鉛をも 含むが、同じ記号Bi(2223)で表わされる。更に、その超電導相として用 いられる化合物は臨界電流密度を高めるために少なくとももう1つの酸化物(例 えば酸化マグネシウム及び/又は酸化チタン)をも含むことができるが、同じ省 略記号Bi(2223)で表わされる。超電導相Bi(2223)の転位温度は 110°Kと115°Kとの間であることができる。 もう1つ別な超電導性の結晶相も存在するが、これはビスマスと鉛とストロン チウムとカルシウムと銅との酸化物及び場合により鉛を含むか、又はそのような 酸化物より形成されている。この相はBi2Sr2Ca1Cu28-Xの式で表わす ことができ、そして以下において簡単にBi(2212)で表示する。このBi (2212)の相の超電導転移温度は製造条件に従って60°Kと最高値で ある94°Kとの間であることができる。従って相Bi(2223)は相Bi( 2212)よりも高い転移温度を有し、そしてその上に液体窒素の温度である7 7°Kにおいて相Bi(2212)よりも本質的に高い磁場に至るまでの超電導 伝電流を支えることができる。従って相Bi(2223)は多くの用途に対して より好都合である。 その他に更に、タリウムとストロンチウムとカルシウムと銅との酸化物及び、 場合により鉛及び/又はビスマスを含むか、又はそれらより構成されている超電 導性の結晶相も存在する。この相は式Tl1Sr2Ca2Cu39によって表わす ことができ、そして以下において簡単にTl(1223)と表わすこととする。 この相T1(1223)の転位温度は120°Kと125°Kとの間である。こ の転移温度はBi(2223)のそれよりも更に高く、そして従って非常に好都 合である。しかしながらこの相Tl(1223)は、これが現在の知識水準によ ればほんの僅かしか内部構造形成されないと言う欠点を有する。 更に、それらの芯部材はイットリウムと(カルシウムと)バリウムと、及び銅 との酸化物をYBa2Cu3X又はY0.9Ca0.1Ba2Cu48の近似的な式で含 むことができ、その際Xは6ないし7である。この両方の超電導相は通常、簡単 にY(123)又はY(124)と表わされる。 更にそれら芯部材は、水銀とバリウムと銅との酸化物をも含むことができる。従来の技術 種々の酸化物よりなるいくつかの超電導性芯部材又はフィラメントを有する電 気導体を製造するための公知の方法の1つにおいては、まず軸に平行な或る数の 穴を有する銀よりなる円筒を形成し、そしてこれらの中に、芯部材を構成するの に用いられる粒状の物質を充填する(例えばドイツ特許DE−A4421163 参照)。もう1つの公知の方法においては銀よりなるパイプの中に芯形成物質を 充填し、そしてそのような多数のパイプを1つの束に束ねる(例えば、L.R. Motowidlo、G.Galinski、G.Ozeryansky、W. Zhang、E.E.Hellstrom:雑誌“Appl. Pys.Let t.”65,21.1994年11月,2731−2733;「O2の中で加工さ れた銀シーズ被覆したBi2Sr2CaCu2Xの丸型冬重フィラメ ントの線材における臨界電流密度のフィラメント直径への依存性」参照)。 この充填された穴を有する円筒又は充填されたパイプの束から次に棒状の電気 導体を形成し、そして塑性変形により多段階で延伸し、そして帯状又はワイヤ状 の導体に変形させる。この電気導体にその製造過程の間に少なくとも1回の熱処 理、すなわち反応焙焼を施してその芯部材形成物質を超電導性の結晶相に転化さ せる。この電気導体がいくつかの穴を有する銀の円筒より形成されたときはその 完成電気導体は1つ続きの銀母材を有し、この中に超電導性芯部材が埋め込まれ ている。この電気導体を、充填されたパイプの束より作るときは、その製造方法 の最初に芯形成物質で充填されたそれぞれのパイプから、その完成電気導体の1 個の芯部材を断面において囲繞する1つの外被を形成する。それぞれ1本のパイ プから生ずる各異なった外被は、この場合その完成電気導体において互いに固定 的に密接しており、従ってそれらは一緒になってほぼ同様に、多かれ少にかれ繋 り合った母材を形成する。 この銀よりなる母材又は各外被は導体の使用の際にそれぞれの芯部材の各超電 導性の結晶子の間の遮断を導電的に架橋することができる。しかしながらこの銀 の高い電気伝導度はそれら芯部材の長手方向に低い長手方向電気抵抗を与えるば かりでなく、各異なった芯部材の間の横方向の低い電気抵抗をも与える。従って このような公知の電気導体を交流電流の伝導のために使用した場合にはその電気 導体の内部で、電流が異なった超電導性芯部材のいくつかの区間を通して互いに 反対の方向へ流れるような流れの渦を伴う渦電流を生ずることがある。これは中 でも、もしその電気導体が変圧器の巻線を構成しているか、又は他のコイルを構 成している場合に特に当てはまる。それら渦電流はこの場合に電気エネルギーの 大きな損失をもたらす。 更に、ヨーロッパ特許EP−A 0412527より、超電導性の芯部材とこ れを取り囲む良好な導電性の銀又は銅よりなる外被を有する電気導体が公知であ り、その際その外被の少なくとも或る区間が追加的な金属(例えば亜鉛、パラジ ウム又はニッケル)を含み、それによりこの区間は銀又は銅よりも低い熱伝導率 又は低い電気伝導度を有する。このような電気導体を製造するためにその銀又は 銅の外被の上に追加的な金属の薄い層が被覆される。次にこの導体をアルゴン雰 囲気の中で加熱し、それによってその追加的な金属はその母材の中へ拡散吸収さ れ、そしてこの中に分布又は溶解される。 しかしながら上述の追加的な金属の銀又は銅よりなる外被の中への拡散浸透は 比抵抗の比較的小さな上昇しか与えない。その上に、この追加的な金属の外被の 中への拡散浸透に際して超電導性芯部材の中に追加的な金属が侵入し、そしてそ の超電導性を損なうことがある。 ヨーロッパ特許EP−A 0412527によれば、この追加的な金属は、そ の芯部材並びに外被が予め想定された断面形状並びに断面寸法を得、そしてその 芯部材が超電導性になるそれら変形過程、熱処理及び化学反応が終了してしまっ た後で初めて、その銀又は銅よりなる外被の中へ導入される。これは少なくとも ほとんどの場合に実際にはそれ以外は不可能である。すなわち、或る電気導体を 或る追加的な金属の外被の中への拡散浸透の後で初めて酸素雰囲気の中で灼熱し てその芯部材を超電導体にしたとすると、その外被の中に溶解して分布したその 追加的な金属は酸化して孤立島状部が形成されるであろう。これはまた、いずれ にせよほんの僅かの電気抵抗の上昇が、大部分再びもとに戻されるという結果を もたらすであろう。加えて、その延性、また従ってその外被の変形可能性が悪く なってしまうであろう。従ってこのヨーロッパ特許EP−A 0412527よ り公知の方法を用いては、実際には少なくとも約0.3mmの太さ又は厚さのワ イヤ又は帯材しか作ることができない。しかしながら多くの目的には0.1mm よりも小さく、そしてより好ましくは0.03mmよりも細い多数の芯部材を有 する電気導体が望ましい。発明の概要 本発明は、公知の電気導体及び製造方法の種々の欠点を除くような電気導体及 びその製造方法を創り出し、その際、中でも異なった各芯部材の間に大きな電気 抵抗が存在しているけれども個々の芯部材の遮断がそれにもかかわらず良好に電 気伝導的に架橋されるような電気導体が提供され、又はその方法により製造でき るようにすることを課題とするものである。 この課題は本発明に従い、請求の範囲1に従う電気導体及び請求の範囲15に 従う方法によって解決される。 この電気導体及び方法の有利な実施態様は請求の範囲の従属項にあげられてい る。 本発明に従う電気導体の、又は本発明に従う方法により創られた電気導体のそ れぞれの細長い超電導性芯部材は、電気伝導性の外被によって囲繞されており、 この外被はこのものよりも大きな比抵抗を有して少なくとも1つの金属酸化物を 含む包被によって包まれている。 それら包被は好都合には少なくとも大部分が、好ましくは少なくともほぼ完全 に、そして、例えば完全にかつもっぱら或る1つの金属酸化物又はいくつかの金 属酸化物よりなっている。更に、それら包被は好ましくは連通孔を有し、及び/ 又はさもなければ、更に詳細に記述するこの電気導体の製造の過程において、そ して例えばその完成電気導体においてもそれらがガス透過性であり、そして中で も酸素透過性であるように形成されている。同様に、より詳細に記述されるよう に、それら包被は、中でも所望の酸素透過性のために、比較的薄肉である。 それら包被は理想的な場合には完全に電気的に絶縁されている。それら包被が 薄くかつ多孔質に形成されるときは、このものは場合により、これが完全に一種 類の金属酸化物で、又はいくつかの金属酸化物でできている場合でも、その包被 の電気的な絶縁作用を阻害することがある。しかしながらそれら包被の比抵抗は これら包被により包まれている外被のそれよりも好ましくは少なくとも10倍、 より好ましくは少なくとも100倍、そして例えば少なくとも1,000倍大き い。更に、各包被の電気抵抗はこのものの長手方向及びこのものにより包まれて いる芯部材及び外被の長手方向に対して横方向に、かつほぼ直角に延びる方向に おいて、好都合にはその同じ方向に測定したその該当する包被により包まれた外 被の抵抗値よりも少なくとも10倍、好ましくは少なくとも100倍、そして更 に好ましくは少なくとも1,000倍大きい。 それら導電性の外被はこれらによって囲繞されている芯部材の不時の遮断を小 さな長手方向抵抗とともに導電的に架橋するが、一方、それぞれの個別の芯部材 はその電気的に絶縁している各包被によって互いに多かれ少なかれ完全に絶縁さ れる。従って、この電気導体から変圧器のための、又はその他の巻線を形成して これを通して交流電流を導いた場合には多数の異なった芯部材を通して流れる電 流の渦又は電流ループは全く、又は最高でも弱くしか生じ得ない。従って渦電流 による電気エネルギーの損失は強く低下し、或いはほとんど完全に除かれること さえできる。 それら芯部材は好ましくは金属酸化物類或いはセラミック材よりなり、そして 例えば超電導相Bi(2223)又は他の、更に先で記述する超電導相の1つを 有する。 それら芯部材は中でも、種々の金属化合物、特に金属酸化物の混合物から電気 導体を製造する際に形成され、その際その混合物は場合により初めから更に少な くとも1つ以上の炭酸塩を含んでいることができ、これは次いで酸化物に転化さ れる。この混合物は少なくとも1回の熱処理に際して或る反応によってできるだ け大きな部分が所望の超電導相に転化される。電気導体の製造のためには、例え ばまず最初、種々の金属酸化物と、場合により少なくとも1種類の炭酸塩との、 まだ電気的に非導電性の粒状の混合物を作り、そしてこの芯部材形成物質として 用いられる混合物をその電気導体の外被の形成に用いられるパイプの中に充填す る。この酸化物混合物の所望の超電導性金属酸化物相への転化は次に後で少なく とも1回の熱処理に際して、そして通常は多くのそのような熱処理に際して行な わせることができる。しかしながらその芯部材形成物質を既に、これを各外被に より囲繞するに先立って、少なくとも1回の熱処理によって少なくとも部分的に 超電導性金属酸化物相に転化させるという可能性も存在する。 本発明によれば、電気導体の製造に際してこのもののそれぞれの芯部材のため に断面において外被により包まれている、例えば粒状の芯部材形成物質よりなる 芯部材と、及びこれを断面において包んでいる包被とを有するいくつかの出発被 加工物を形成する。本発明によれば、これら出発被加工物を一緒に変形させて少 なくとも1回の熱処理を施こす。この場合にそれら出発被加工物の各物質は少な くとも部分的に化学的にも変化する。それら芯部材、外被及び包被は従って、そ れらを有する最初の状態においてそれら出発被加工物が一緒に変形されて一緒に 少なくとも1回の熱処理を受ける前は、以下においてそれぞれ、出発芯部材又は 出発外被又は出発包被と表示される。 それら出発被加工物の出発包被はこの後者の製造に際して、例えば更にもう1 つの外側外被によって囲繞される。更に電気導体の形成に用いられる各出発被加 工物はそれら被加工物を一緒に変形させるに先立って好ましくはそれらを、断面 において包んでいる束用外被又はパイプにより1つの束に束ねられる。それら出 発被加工物の、場合により存在する各外側外被及び場合により存在するその束用 外被はそれら出発被加工物を一緒に変形して一緒に少なくとも1回の熱処理を受 ける前においては外側出発外被又は出発束用外被とも表示される。 2つ以上の出発被加工物を一緒に変形させるために互いに結合させたときに、 それらは一緒になって1つの電気導体を形成する。このものは、それら出発被加 工物を一緒に変形させる前及び一緒に熱処理する前にその中に存在している状態 において出発電気導体とも表示される。 例えば、或るパイプによって形成されるそれぞれの出発外被は、好ましくは少 なくとも大部分が金属銀を含む物質よりなる。各出発外被は、例えば純銀又は銀 合金或いは銀複合物よりなることができる。場合によりその出発外被は2つ以上 の、異なった銀含有物質よりなる電気伝導性の相をも有することができ、その際 例えば純銀よりなる、そして銀合金よりなる少なくとも1つの、及び/又は銀複 合物よりなる少なくとも1つの相が存在していてもよい。更に各出発外被は2つ 以上の相を有することができ、これらは異なった銀合金又は少なくとも1つの銀 合金或いは少なくとも1つの銀複合物又は異なった銀複合物よりなる。 不時にその出発外被、又はこの出発外被の少なくとも1つの相を形成する合金 は、銀に加えて、例えば更に金、銅、マグネシウム、チタン又はアルミニウムの 金属の少なくとも1つを含むことができる。明らかにするために述べるならば、 「合金」の概念はここでは共晶混合物や金属間化合物をも包含するものである。 銀合金が金を含む場合にはこのものはその熱処理又はそれぞれの熱処理に際して 金属状態にとどまっており、従ってでき上がった外被の個々の芯部材を囲繞して いるそれぞれの外被も少なくとも部分的に銀/金合金よりなる。これに対してそ れら出発外被が銀に加えて合金成分として更に銅、マグネシウム、チタン、アル ミニウムの金属の少なくとも1つを含んでいるときは、この金属又はそれら金属 のそれぞれはその熱処理又は各熱処理に際して通常、少なくとも大部分が酸化さ れる。その完成電気導体の各外被はこの場合に銀及び場合により金よりなる母材 を含む銀複合物及びこのものの中に分布した金属酸化物粒子を含む。 以上に記述したように、それら出発外被は場合により既に、少なくとも1部分 が銀複合物よりなっていることができる。このような場合においてはそれら出発 外被は銀又は銀合金よりなる母材を含み、この中に銅、マグネシウム、チタン及 びアルミニウムの金属の少なくとも1つの酸化物よりなる微細な粒子が分散して いる。 その完成電気導体の外被が金及び/又は、銅、マグネシウム及びチタンの元素 の少なくとも1つの酸化物を含んでいる場合には、それによってその比抵抗は純 銀のそれよりも大きくなる。その完成電気導体の各外被が酸化アルミニウム(す なわちAl23)を含んでいるときは、これはその比抵抗を同様に増大させるが 、但し中でも特定の機械的性質の改善をも与える。 本発明によれば、或る1つの芯部材に従属してこれを断面において囲繞するそ れぞれの導電性出発外被には電気導体の製造に際してその出発外被を断面におい て取り囲む出発包被が設けられる。それら出発包被は本発明によれば酸化可能な 金属を含み、そして好ましくは少なくとも大部分が、又は完全に酸化可能な金属 よりなる。それら出発包被が多数の金属を有する金属物質を含む場合には、これ らは一緒になって合金又は共晶混合物或いは金属間化合物を形成することができ る。 それら出発包被を形成する少なくとも部分的に金属性の物質は好ましくは延性 であって、それによりそれら包被は電気導体の変形に際して同様に破断すること なく変形することができる。それら包被は好ましくは、その断面が(電気導体の 他の部分のそれとも同様に)変形に際して後者をこれが破断することなく塑性変 形により好ましくは少なくとも100倍、より好ましくは少なくとも1,000 倍、そして例えば少なくとも10,000倍縮小され得るほどに延性であるべき である。 それら出発包被は、例えば銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、マグネシウム、 チタン、ジルコニウム、カルシウム、錫、ニオブ、バナジウム、タンタル、ハフ ニウムの金属の少なくとも1つよりなることができる。これらの金属又はそれら の各々はこの場合にその芯部材の物質の超電導相への転化にも用いられる、酸素 含有雰囲気の中で行なわれる少なくとも1回の熱処理の経過の間に、そして例え ば何回かのそのような熱処理の間に酸化されることができ、それによりその完成 電気導体の各包被はその場合に、これらの金属の1つ又はそれ以上の酸化物を含 む。 しかしながらそれら包被を、少なくとも1つの金属成分に加えて、既に少なく とも1つの金属酸化物を含んでいる物質より形成するという可能性が存在する。 この場合にその各出発包被は、例えば少なくとも1つの金属酸化物の粒子が中に 分散されているような金属母材よりなることができる。それら出発包被は、例え ば銅又は銅合金よりなることができ、そしてその中に酸化アルミニウム(すなわ ちAl23)よりなる粒子が分散している。 電気導体をこの方法の経過の間に酸素含有雰囲気の中で少なくとも1回熱処理 したならば、それら出発包被の中に含まれている金属又はそれらの金属の少なく とも1つ、そして好ましくはそのそれぞれは、少なくとも部分的に、好ましくは 少なくとも大部分が、そして例えばほとんど完全に、或いは最も良好には完全に 酸化される。その場合にそれらの、完成電気導体において少なくとも部分的に、 好ましくは大部分が、そして例えば少なくともほとんど完全に或る金属酸化物又 は或る金属酸化物混合物よりなる包被はこの場合に大きな比抵抗を有する。 それら包被は好ましくは比較的薄い寸法を有し、それによりその厚さはその完 成電気導体において好都合には最高で10μm、好ましくは最高で5μm、そし て例えば約0.1μmないし1μmである。このように薄いその完成電気導体の 各包被の構成によって、最初は厚肉であって、その電気導体の変形の過程におい て薄肉になってゆく各包被は、少なくともその最後の、例えばローラ圧延によっ て行なわれる変形過程の後で、そして好ましくは既にそれ以前において、連通し た空孔を有することを達成できる。この場合にそれら包被は好ましくは少なくと もその熱処理に際して、そして例えばそれら芯部材の転化にも用いられる全ての 熱処理において(それら少なくとも部分的に銀よりなる各外被も)酸素に対して 透過性である。それら包被の厚さは、例えば実験に基づいて、それら包被がその 熱処理に際して酸素透過性であるけれども必要なものよりも薄くなく、そしてそ の芯部材及び各包被の長手方向に対して横方向のできるだけ大きな電気抵抗を与 えることが確認されるようなものであることができる。 電気導体はそれの使用に際して、例えば液体窒素により冷却され、そしてその ようにして約77°Kの絶対温度を有する。既に述べたように、それら外被は好 ましくは銀を含み、そして例えば少なくとも大部分が、又は完全に銀よりなる。 銀の熱伝導率は絶対温度77°Kにおいて約5W/cm・℃である。それら包被 の熱伝導率は絶対温度77°Kにおいて好都合には少なくとも0.1W/cm・ ℃、好ましくは少なくとも0.5W/cm・℃であり、そして例えば少なくとも 1W/cm・℃である。すなわち、その場合にそれらスリーブの熱伝導率は好ま しくは同じ温度における銀の少なくとも約2%、好ましくは少なくとも約10% であり、そして例えば少なくとも約25%である。 ここで、種々の金属酸化物が低温度において部分的に、通常の室温におけるよ りも本質的に大きな熱伝導率を有すると言うことが指摘される。例えば、酸化ア ルミニウムは約80°Kよりも低い温度において(その場合、酸化金属より形成 される芯部材は超電導性である)比鮫的大きな熱伝導率を有し、これは特定の温 度において銀の熱伝導率と類似の値を有する。すなわちそれら包被が、例えば少 なくとも部分的に酸化アルミニウムよりなるときは、従ってこのものは電気的に 絶縁性であるばかりでなく、比較的良好な熱伝導性でもある。その完成電気導体 の各包被が酸化アルミニウムに加えて更に少なくとも1つの他の金属酸化物(例 えば酸化銅)を含んでいる場合には、それら酸化物は、例えばそれらの出発包被 の製造の際に、各包被の中の酸化アルミニウムが、その完成電気導体においてそ の包被の全厚さを通して延びていて、或る程度、熱伝導ブリッジを形成している ような、このものの中に分布されたいくつかの領域を構成する。 低温度におけるその包被の比較的大きな熱伝導率によって、及び/又は既に記 述した、好ましくは各包被を比較的薄肉に構成することによって、少なくとも本 質的に或る1つの金属酸化物又はいくつかの金属酸化物よりなる各包被がその電 気導体の使用に際して更に、それら芯部材及び包被の、その電気導体の長手方向 に対して横方向への比較的良好な熱伝導を可能にすることが達成できる。これは その電気導体の使用に際して熱的な不安定性(すなわち局部的な加熱による超電 導性の喪失)を防止するのに貢献する。 電気導体の製造に際して少なくとも2つの、好ましくは少なくとも3つの、そ して例えば少なくとも10個の出発被加工物が製造される。これらは好ましくは 細長く、そして例えば棒状で、かつ比較的形状耐久性であるか、又は場合によっ ては既にむしろワイヤ状であって比較的良好に曲げることができる。これらの出 発被加工物のそれぞれは芯部材形成物質を取り囲む出発外被、これを包む出発包 被及び場合により更に外側出発外被を有する。この場合にそれら出発被加工物は 例えばこれを断面において取り囲んでいる束用外被で一緒に保持して1本の束に 束ねることができる。 時に存在する包被の1つを取り囲む各外側出発外被及びその出発束用外被は、 各芯部材を取り囲み、そしてこれに直接接している各出発外被を構成しているそ れぞれの材料の1つより構成されることができる。 電気導体の各芯部材は場合によりその出発被加工物の製造に際して、そして中 でもそれら出発被加工物を一緒に変形する際に変形される。この変形に際しては それら芯部材、外被及び包被は互いに押し付けられ、それによってそれらはその 完成電気導体において本質的にほとんど隙間なく、そして互いに固定的に密接す る。その完成電気導体は従ってコンパクトであって単一部材的である。その変形 は好ましくは、それら芯部材ができるだけ強く内部構造形成されるように行なわ れる。これによって、各芯部材がその電気導体の変形に際して超電導性の小板状 の結晶子を含み、このものの2つの最大表面がその同じ芯部材の中に存在する全 ての結晶子において、そして好ましくはその電気導体の各芯部材の中においても ほぼ互いに対して、またその芯部材の長手方向に対して平行であることが達成で きる。その場合に、互いに隣り合った別個の小板状結晶子の間には最高でも僅か な中間空間が存在する。これは大きな臨界電流密度を得るのに貢献する。 帯状電気導体の形成の場合は、例えばBi(2223)又はBi(2212) の相よりなる各芯部材は、それぞれの相の各小板状結晶子が多かれ少なかれそれ ら両方の、そのローラ圧延に際して形成された帯状電気導体の両方の広幅表面に 対して平行であり、そして上記の各表面に対して垂直な結晶学的c−軸を有する ように内部構造形成させることができる。 その出発電気導体は、例えば押出し及び/又は打ち延ばし及び/又は引抜き及 び、中でもローラ圧延により多段階で変形させることができる。その場合にその 完成電気導体は好ましくは断面において多かれ少なかれ矩形であって、その断面 においてより長い真直ぐな、互いに平行な2つの面又は縁、及び比較的短くて場 合により同様に真直ぐであるか又は少なくとも部分的に凸面状に曲げられた2つ の面又は縁を有する扁平な帯材を形成している。この電気導体の中に存在するそ れぞれの超電導性芯部材はその場合に同様に、一般に帯状又はリボン状であって その断面において多かれ少なかれ矩形形状である。厚さ、すなわち各芯部材の、 それら広幅の帯材表面に対して直角方向に測ってより小さい方の断面寸法はこの 場合に好都合には0.1mmよりも小さく、好ましくは最高で50μm、より好 ましくは最高で30μm、そして例えば約5μmないし最高で、又はおよそ20 μmである。このような薄肉は各芯部材の実際上完全な構造形成に対して貢献す る。更に、そのように薄いそれらの芯部材は、比較的厚い芯部材よりも、破断を 生ずることなくより強く変形することができ、中でも、引き伸ばし、又は曲げる ことができる。 しかしながらその出発電気導体は、完成電気導体が断面において丸型であって ほぼ、又は正確に円形であるように変形させることもできる。その場合にそれら 芯部材は、例えばその電気導体の中心断面部において断面がなおほぼ規則的な6 角形及び/又は円形を形成することができ、そして外周部においては平らに押し つぶされて多少とも卵形及び/又は矩形形状であることができる。その場合に各 芯部材の直径又は少なくとも1つの断面寸法は同様に、前にその帯状又はリボン 状の芯部材の厚さについて記述した範囲内にあることができる。 その電気導体が断面において多少とも円形であるときは、それら芯部材は[少 なくともこれらがBi(2212)相よりなっているときに]少なくともその電 気導体の表面に接している領域において同様に内部構造形成されていることがで きる。この場合にそれら小板状結晶子はそれらの結晶学的c−軸が対応する芯部 材の長手方向に対してほぼ半径方向であるように配置されることができる。 この電気導体は本発明によれば、酸素含有雰囲気中で少なくとも或る熱処理、 中でも少なくとも2回の、そして例えば3回又はそれ以上の熱処理を受ける。こ の電気導体はその熱処理又はそれぞれの熱処理(いわゆる反応焙焼)に際してそ の芯部材形成物質のできるだけ大きな部分が所望の超電導相に転化されるような 温度に加熱される。その熱処理又はそれぞれの熱処理に際してその電気導体は、 少なくとも超電導相Bi(2223)を形成させるべき場合は少なくとも790 ℃、そして例えば830℃ないし840℃の温度に加熱される。この熱処理の継 続時間又は(そのような処理の多数が行なわれる場合)それら熱処理の合計時間 は好ましくは少なくとも50時間であり、そして例えば100時間ないし500 時間である。 その電気導体はその熱処理又はそれぞれの熱処理に際して、例えば圧力が大気 圧にほぼ等しいか又は大気圧に等しく、そしてその温度が電気導体の温度にほぼ 等しい空気によって包まれている。その熱処理又はそれぞれの熱処理は、場合に より圧力が正常大気圧よりも高い空気を含む室の中で行なうことができる。その 電気導体はその熱処理又はそれぞれの熱処理に際して、それに代えて、場合によ っては圧力が外界圧力にほぼ等しい純酸素の含まれた室の中に存在していてもよ い。 なお、その電気導体のそれぞれの熱処理は、場合により圧力が外界圧力よりも 本質的に高く、そして好ましくは少なくとも0.5MPa、より好ましくは少な くとも1MPa、そして例えば10MPaないし100MPaであるような酸素 含有ガスの含まれた室の中で実施することもできる。このガスはこの場合に好ま しくはほんの1部だけ酸素よりなる混合物によって形成されており、酸素に加え て、例えば更に窒素及び/又は他の成分をも含むような混合物によって構成され ているのがよい。そのガス又は(厳密にはガス混合物)の中に存在する酸素の分 圧はその場合に好ましくは10kPAないし50kPAであり、そして例えば圧 力が正常の外気圧に等しい空気の酸素分圧とほぼ同じである。 それら包被はそれらの中に最初から存在している金属又は少なくとも1つの金 属の酸化に際して場合によりその容積が増大し、そして一定程度膨張する。これ は所望の空孔形成のためにそれら包被を酸素に対して透過性にするのに貢献する ことができる。その熱処理及びその際行なわれる酸化が(前に可能性として記述 したような)外界空気圧力と比較して或る大きな圧力を有するガスの中で行なわ れる場合には、このガスの圧力はそれら包被の酸化過程の間における容積増加に 逆の作用をもたらし、そしてこの容積増加を阻止し、又は減少させる。図面の簡単な説明 発明の対象及び発明のその他の諸利点を図面に示したいくつかの実施例によっ て説明する。添付の図面において 第1図は、斜めに配置された、電気導体の芯部材及びこのものを取り囲む部分 を構成するのに用いられる円筒形の棒状の出発被加工物をよぎる断面を示し、 第2図は、変形によって形成された、第1図にあげた出発被加工物から変形に よって形成される、断面が6角形状の、斜めに置かれた出発被加工物をよぎる断 面を示し、 第3図は、第2図に従い形成された出発被加工物の束を含む出発電気導体の断 面を示し、 第4図は、第4図に見られる出発電気導体から変形により形成された電気導体 の1部分からの端部図式図を示し、そして 第5図は、もう1つの電気導体の1部からの端部図式図を示す。好ましい実施例の記述 多数の超電導性の、例えばBi(2223)相を含む各芯部材を有する、例え ば帯状の電気導体を製造するために、ビスマス、鉛、ストロンチウム、カルシウ ム及び銅の金属の酸化物及び炭酸塩を出発物質として作る。例えば次の酸化物並 びに炭酸塩、すなわちBi23、PbO、SrCO3、CaCO3及びCuOを使 用することができる。しかしなから他の酸化物及び炭酸塩或いはそのようなもの の前駆物質も使用できることが指摘される。 それら酸化物及び炭酸塩は沈殿及び/又は磨砕によって微細な粉末に加工し、 そして互いに混合して粒子状の芯部材形成物質として用いられる粉末混合物が形 成される。それら種々の酸化物及び炭酸塩の量比はその混合に際して、その芯部 材形成材料が、例えばBi1.73Pb0.34Sr1.83Ca1.97Cu3.13の組成の各金 属原子を含むように決められる。 この、最初は電気的に伝導性のない粒子状の芯部材形成物質は、少なくとも一 回、そして例えば何回も約800℃の温度において空気含有雰囲気の中で何時間 もにわたって焙焼される。この焙焼に用いられるそれぞれの熱処理の間にその芯 部材形成物質(中でもその中の炭酸塩)の中に含まれる炭素の少なくとも或る大 きな部分がその芯部材形成物質から分解されて2酸化炭素の形で外気へ排出され る。更に、900℃ないし820℃における焙焼に際して場合によりその粒状混 合物の1部は或る反応によって既にBi(2212)の結晶相に転化される。そ の焙焼された芯部材形成物質を、例えば最高で0.06mmの大きさの粒子が生 ずるように磨砕する。 次にその電気導体のそれぞれの形成されるべき芯部材のために第2図に見られ るような棒状の出発被加工物1を作る。このものは中空円筒状のパイプより形成 されている内側出発外被4を有する。このものは粒状の芯部材形成物質よりなる 出発芯部材3を断面において取り囲んでいる。この内側出発外被4の内部空間は 両端が閉じており、それによってその粒状の芯部材形成物質は脱落せず、そして 水分も2酸化炭素も外界から取り入れることはできない。この内側出発外被4は 断面において1枚の包被5によって包まれている。この包被5はそれ自身断面に おいて外側出発外被によって取り囲まれている。 それら出発外被4及び6は例えば純銀又は本文頭書にあげた外被形成物質の1 つよりなる。各出発包被5は例えば銅又は本文頭書にあげた他の包被形成物資の 1つよりなる。 出発被加工物1の製造に際しては、例えば最初にそれぞれの出発被加工物のた めに、例えば或る細長いパイプから切り取って内側出発外被4が作られる。更に 、各内側出発外被4には外側に1枚の出発包被5が設けられる。各内側出発外被 4はそのために、例えば電解浴の中に浸漬され、この浴から、銅及び/又は他の 、金属性包被形成物質が電着によってその内側出発外被4の外表面の上に被覆さ れる。しかしながらまた、包被形成物質は電着に代えて、又はそれに加えて、蒸 着(「すなわち化学蒸着」による)及び/又は溶射によってその内側出発外被4 の上に被覆する可能性も存在する。もう1つの可能性は、その内側出発外被4を 取り巻いて或る螺旋線に沿って帯材を、この帯材がその出発外被4の外表面を被 覆し、そしてその出発包被5又はこのものの1つの層が形成されるように巻きつ けることよりなる。 なお、場合によってはいくつかの内側出発外被4を形成させるのに用いるため の比較的長いパイプに或る包被を設け、そしてこのパイプを次にその包被と一緒 に切断片に切断して、これらのそれぞれが出発包被5を備えた1個の内側出発外 被4を形成するようにすることができる。 更に、例えば形成されるべき出発被加工物1のそれぞれについて外側出発外被 6を作り、そして例えば或る細長いパイプから切断する。次いでその1枚の出発 包被5により包まれた内側出発外被4及びその外側出発外被6を互いに嵌め合わ せる。 出発包被4を内側出発外被3の上に被覆する前、又はその後で、或いは内側出 発外被3及びその出発包被が既に外側出発外被6により包まれてしまった後で、 焙焼されて磨砕された粒状の芯部材形成物質を内側出発外被4により囲まれた内 部空間の中に充填し、そしてそれにより出発芯部材3を形成させる。次にその内 側出発外被4の内側中空空間をその両端において閉じる。この出発外被4の閉止 のために、例えば止栓状の閉塞部材をその出発外被4により取り囲まれた中空空 間の端部区間の中へ圧入し、及び/又は硬蝋接合によりその外被4と結合させる ことができる。これに代えて、出発外被4の両端を押しつぶすこともできるであ ろう。 内側出発外被4のそれぞれは、例えば5mmないし10mmの外側直径を有す る。各内側出発外被の直径及びこの内側直径と同じ出発芯部材3の直径は、例え ば内側出発外被4の外直径の50ないし80%である。包被5の半径方向に測っ た厚さは内側出発外被4の対応的に測った厚さよりも著しく小さい。 細長い円筒形のそれぞれの出発被加工物1は、例えば引抜き及び/又はプレス により、第2図に見られるような、断面において規則的な6角形を示す様な、同 じく数字1で示してある出発被加工物に変形させる。この変形は好ましくは冷間 変形により、すなわち正常な室温において行なわれる。その出発被加工物1はこ の変形に際してより長く、かつより薄くなり、そしてそのようにして棒状及び/ 又はワイヤ状である。 更に、第3図に見られるような出発束用外被8は、例えば比較的長いパイプか ら切断して作られる。その外被8は、例えば純銀、又は本文頭書にあげた他の外 被形成物質の1つよりなる。出発束用外被8は、例えば中空円筒状である。 次に、断面において6角形状の各出発被加工物1をそれぞれの出発束用外被8 の中へ嵌め込み、それによりそれらはこの後者により一緒に保持された出発被加 工物の束11を形成する。それら出発被加工物1は、それらの各面が互いに対の 状態で接し合い、そして一緒になって「密充填」を形成し、これはその出発束用 外被8の内部空間をできるだけ充分に充満する。この出発束用外被8は、例えば 9又は19、或いは37、又は更に大きな、或る「密充填」を可能にする数の出 発被加工物1を含むことができる。それら各出発被加工物1の寸法及びその出発 束用外被8の寸法は、例えばその「密充填それた」出発被加工物の束がその外被 8の中へ、その束11の軸を取り巻いて分配された、このものを取り囲んでいる 規則的な包被多角形の角部を形成するそれぞれの出発被加工物がその出発束用外 被8の円筒状内表面に固定的に、又はできるだけ小さな遊隙で密接するように嵌 め込まれるように、互いに適合化されている。この場合に、その出発被加工物束 11は、その出発束用外被8と一緒に21で示す出発電気導体を形成する。その 出発電気導体の直径、又は(下か密に言えば)外直径は、好ましくは少なくとも 20mm、そして例えば40ないし120mmである。 出発電気導体21は次に塑性変形によって多数の段階により変形され、すなわ ち延伸される。この場合にこの電気導体の断面は逐次的に縮小され、その際第3 図に見られるような、その出発束用外被8の中に存在する空の、すなわち空気の みが含まれている内側空間領域が消失する。 円筒状の外表面を有する出発電気導体21は、例えば最初、押出し、及び/又 は打ち延ばし、及び/又は引抜きによってワイヤ状、すなわち断面においてます ますほぼ円形の、又は正しい円形の中間電気導体に変形される。この中間電気導 体は場合によりその長手軸の周りに旋回され、それによって最初にその出発被加 工物1によって形成された電気導体の部分及びその芯部材はよじられる。その真 直ぐな、互いに平行な、又は撚られた芯部材を有する中間電気導体は次に多数の ローラ圧延通路の中でローラ圧延され、そして細長い帯状の電気導体に変形され る。最初押出しによって行なわれたその出発電気導体1の変形は、次に、例えば 熱間成形によって行なわれ、その際その熱間成形における温度は800℃よりも 著しく低い。次に残余の変形段階を、例えば冷間成形、すなわち常温において行 なうことができる。しかしながら、場合によってはその電気導体を最後のローラ 圧延に際して、又は最後のいくつかのローラ圧延に際して、或いは更に全てのロ ーラ圧延に際して熱間成形により、例えば500℃ないし800℃の温度におい て変形させることもできる。この電気導体は偶発的な、ローラ圧延に際して行な われる熱間成形に際して、例えばそれと一緒にそれらローラの間を通して送られ る保護用金属箔によってローラとの直接の接触を防止することができる。この方 法のその他の詳細については本文頭書に引用したドイツ特許DE−A−44 2 1 163 を参照されたい。 この電気導体に、前後に引き続く変形段階の間及び/又は変形の終了の後で酸 素含有雰囲気の何での少なくとも1つの熱処理(すなわち反応焙焼)を施す。こ の場合に、中でも最後から1つ前及び最後のローラ通過の間に熱処理が実施され る。しかしながら、好ましくは既にその最後から1つ前のローラ通過の前、並び に最後のローラ通過の後でなお少なくともそれぞれ1回の熱処理が行なわれる。 この熱処理に際してその電気導体の各芯部材の物質は公知の態様で少なくとも 大きな部分が、そして例えば実際に完全にBi(2223)相に転化される。そ れらの熱処理に際してガスの交換、中でも酸素の交換が起こり、その際それらの 芯部材は少なくとも部分的に銀よりなる各外被を通し、そしてそれら包被を通し てガス、中でも酸素を放出させ、及び/又は取り入れる。更に、最初にそれら包 被の中に存在していた銅及び/又は他の金属は少なくとも部分的に、そして好ま しくは少なくとも大部分、又は完全に酸化される。これに対してそれら外被の中 に存在していた銀は酸化されず、従って銀として含まれたままに留まる。 最初は円筒状の出発被加工物1の出発芯部材3、各出発外被4、6、及び出発 出発包被5は、それら後者の変形に際して6角形の出発被加工物に、そして引き 続くその出発電気導体21の変形に際して、例えば少なくとも100倍延長され る。この場合に、その出発被加工物1の断面積はほぼその延伸倍数の2乗に等し い率で縮小される。なお、各閉塞要素とともに、又は押しつぶしにより閉じられ たそれら内側出発外被4の末端区間から形成されたその電気導体の末端区間は切 断されることができる。 以上に記述した方法により作られた、第4図に見られるような完成した細長い 電気導体は第3図に示した出発電気導体と同じく21で示されている。更に、そ の完成電気導体の各芯部材、内側外被、包被、外側外被並びに束用外被も第4図 において第3図における対応する出発部材と同じ参照数字で示されている。 第4図に見られる完成電気導体21は断面においてほぼ矩形の帯状であって、 互いに向かい合った比較的広幅の、本質的に平らで、かつ互いに平行な2つの面 21aを、及び互いに向かい合った、場合により同様に少なくとも部分的に平ら な、及び/又は少なくとも部分的に凸面に曲げられた2つの狭幅の面21bを有 する。その完成電気導体の、各出発芯部材3から生じた各芯部材3は、充分に低 い温度において超電導性である。その完成電気導体の各芯部材3は断面において 導電性の外被4により取り囲まれている。この完成電気導体の各外被4は断面に おいて電気絶縁性の少なくとも大部分が酸化銅及び/又は少なくとももう1つの 他の金属酸化物よりなる酸素透過性の包被5によって包まれている。各外側外被 及びその束用外被8は、それら異なった変形段階及びその際行なわれる再結晶に 際して少なくとも相当に、それらが完成電気導体の中で実際上連続していて第4 図において29で示した導電性の母材を形成するように、互いに結合された。そ れら外側外被6の輪郭は従って、第4図においては点線でのみ示した。各芯部材 3は第4図において4角形として示したが、このものの広幅側面は帯状電気導体 21の広幅側の面に平行である。しかしながらそれら芯部材3は実際には端面図 において、そして断面において4角形から偏倚した、より不規則な形を有するこ とをみとめるべきである。同様なことは各外被4及び6並びに各包被5について も当てはまる。 広幅側の、すなわちより大きな、各広幅面21aの平らな区間に平行に測った その完成電気導体21の断面寸法は、好ましくは少なくとも1mmであって、例 えば2ないし10mmである。この電気導体21の幅に対して直角方向へ測った 厚さは、好ましくは最高でその幅の30%、そして例えば約5ないし20%、例 えば0.1ないし0.5mmである。 各芯部材3の幅、すなわち完成電気導体21の広幅表面21aに平行に測った 各芯部材の大きい方の断面寸法は、例えば約30μmないし150μmである。 各芯部材の厚さ、すなわちそれら表面21aに対して直角方向へ測った小さいほ うの断面寸法は、例えば5μmから20μmまでの範囲にある。各内側外被24 は、例えば数ミクロンの厚さを有する。電気絶縁性包被の厚さは、例えば0.1 μmから2μmまでの範囲にある。 従ってその完成電気導体21から、例えば変圧器用の巻線を巻き上げることが できる。 第5図に見られる帯状の細長い電気導体31はその電気導体の実用に際して超 電導性のいくつかの芯部材33を有する。各芯部材33はその断面において、導 電性の外被34により囲まれており、このものはそれ自身断面において導電性の 包被35によって包まれている。電気導体31は更に、各芯部材33とそれらに 従属する各外被34並びに各包被35の束を含む束用外被38を有する。電気導 体31は電気導体21の各外側外被6に相当する外側外被を持たず、それによっ て電気導体31においては各異なった芯部材33に従属する各包被35が互いに 突き合わされている。 それら電気導体及びその製造方法は、更に他の型に変えることができる。例え ば、出発電気導体の完成電気導体への変形に際してローラ圧延を引抜きに置き換 えることができ、それによってその完成電気導体は丸型であって、断面において ほぼ円形又は正確に円形であるか、又は例えばほぼ規則的な6角形を形成するよ うにすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ゴールトアッカー ヴィルフリートー ドイツ連邦共和国 デー・69121 ハイデ ルベルク トリュープナーシュトラーセ 18

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 断面において各々が導電性の外被(4、34)により囲繞されている少な くとも2本の細長い超電導性芯部材(3、33)を有する電気導体において、各 外被(4、34)が少なくとも1つの金属酸化物を有する包被(5、35)によ りその断面において包まれており、その際この包被の比抵抗が外被(4、34) のそれよりも大きいことを特徴とする、上記電気導体。 2. 各芯部材(3、33)が金属酸化物相を、そして各外被(4、34)が銀 を含み、その際それら芯部材(3、33)が、例えばビスマスとストロンチウム とカルシウムと、及び銅との酸化物、又はタリウムとストロンチウムとカルシウ ムと、及び銅との酸化物、又はイットリウムとバリウムと、及び銅との酸化物、 又は水銀とバリウムと、及び銅との酸化物を含み、またその際その外被(4、3 4)が、例えば純銀よりなる少なくとも1つの層、及び/又は銀合金よりなる少 なくとも1つの層、及び/又は銀複合物よりなる少なくとも1つの層を含んでい ることを特徴とする、請求の範囲1に従う電気導体。 3. 各包被(5、35)が酸素透過性であって少なくとも大部分が少なくとも 1つの、もともと延性の金属材料の酸化物より形成されており、その際この金属 材料は例えば、少なくとも大部分がこの金属材料よりなる包被(5、35)の断 面を塑性変形によって、この包被(5、35)を破断させることなく少なくとも 10倍縮小させることができるほどに延性であることを特徴とする、請求の範囲 1又は2に従う電気導体。 4. 各包被(5、35)が銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、マグネシウム、 チタン、ジルコニウム、カルシウム、錫、ニオブ、バナジウム、タンタル、ハフ ニウムの金属の少なくとも1つの酸化物を含むことを特徴とする、請求の範囲1 ないし3の1つに従う電気導体。 5. 各包被(5、35)がもっぱら銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、マグネ シウム、チタン、ジルコニウム、カルシウム、錫、ニオブ、バナジウム、タンタ ル、ハフニウムの金属の少なくとも1つの、少なくとも1つの酸化物か、又はこ れらの酸化物の少なくとも1つと、これらの金属の少なくとも1つとの混合物よ りなることを特徴とする、請求の範囲1ないし4の1つに従う電気導体。 6. 各包被(5、35)が本質的にもっぱら少なくとも1つのメタロイドか、 又はいくつかの金属酸化物よりなることを特徴とする、請求の範囲1ないし5の 1つに従う電気導体。 7. 各包被(5、35)が多孔質であって、酸素透過性であることを特徴とす る、請求の範囲1ないし6の1つに従う電気導体。 8. 各芯部材(3、33)の少なくともいくつかが内部構造形成されていて、 それにより同一の芯部材(3、33)の中に存在する小板状結晶子が少なくとも 部分的に、互いに対して、またその芯部材(3、33)の長手方向に対してほぼ 平行であることを特徴とする、請求の範囲1ないし7の1つに従う電気導体。 9. 各芯部材の少なくとも1つの断面寸法が、最高で50μm、そして好まし くは最高で30μmであることを特徴とする、請求の範囲1ないし8の1つに従 う電気導体。 10. 全ての芯部材(3、33)、外被(4、34)及び包被(5、35)が 一緒になって一体化材を形成していることを特徴とする、請求の範囲1ないし9 の1つに従う電気導体。 11. 各芯部材(3、33)及びこれらを断面において囲繞している各外被( 5、35)並びに各包被(6、36)が、撚りとともに形成されていることを特 徴とする、請求の範囲1ないし4の1つに従う電気導体。 12. 各包被(5、35)の比抵抗が、それら包被によって包まれている各外 被(4、34)のそれよりも少なくとも10倍、好ましくは少なくとも100倍 、そして例えば少なくとも1,000倍大きいことを特徴とする、請求の範囲1 ないし11の1つに従う電気導体。 13. 各包被(5、35)の電気抵抗が、それにより包まれている各芯部材( 3、33)の長手方向に対して横方向へ延びる方向に、その該当する包被により 包まれている外被(4、34)の同じ方向に測定した電気抵抗よりも少なくとも 10倍、好ましくは少なくとも100倍、そして更に好ましくは少なくとも1, 000倍大きいことを特徴とする、請求の範囲1ないし12の1つに従う電気導 体。 14. 各包被(5、35)の、絶対温度77°Kにおける熱伝導率が少なくと も0.5W/cm・℃、そして好ましくは少なくとも1W/cm・℃であること を特徴とする、請求の範囲1ないし13の1つに従う電気導体。 15. 各々が導電性の外被(4、34)によって断面において囲繞されている 少なくとも2本の細長い超電導性芯部材(3、33)を有する電気導体(21、 31)を製造するに当り、この電気導体(21、31)の各芯部材(3、33) の形成のために、外被(4、34)により断面において囲繞された芯部材(3) を有する出発被加工材(1)を形成し、そしてそれら出発被加工材(1)を塑性 変形により一緒に延伸し、そして酸素含有雰囲気の中で少なくとも1回の熱処理 を行なう、上記電気導体の製造方法において、各外被(4、34)をそれら出発 被加工材(1)の一緒に行なわれる変形に先立ち、少なくとも1つの金属を含む 包被(5、35)によりその断面において包むこと、及びその包被(5、35) の中に存在するその金属、又は少なくとも1つの金属を、熱処理に際して少なく とも部分的に酸化させることを特徴とする、上記方法。 16. 各包被(5、35)が、その中に存在するその金属、又は少なくとも1 つの金属の酸化の前には延性であり、それによりその断面を、例えば塑性変形に よって、この包被(5、35)の破壊を生ずることなく少なくとも10倍縮小で きることを特徴とする、請求の範囲15に従う方法。 17. 各包被(5、35)がその中に存在するその金属の、又は少なくとも1 つの金属の酸化に先立って、銅、アルミニウム。ニッケル、鉄、マグネシウム、 チタン、ジルコニウム、カルシウム、錫、ニオブ、バナジウム、タンタル、ハフ ニウムの金属の少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求の範囲15又は1 6に従う方法。 18. 各包被(5、35)が酸化の前に、もっぱら銅、アルミニウム。ニッケ ル、鉄、マグネシウム、チタン、ジルコニウム、カルシウム、錫、ニオブ、バナ ジウム、タンタル、ハフニウムの金属の少なくとも1つよりなることを特徴とす る、請求の範囲15ないし17の1つに従う方法。 19. それら出発被加工材(1)の中に初めから存在していた各芯部材(3、 33)が金属化合物を含み、これら金属化合物がその熱処理に際して超電導性金 属酸化物相に転化されること、それら包被(5、35)が少なくとも各熱処理に 際して酸素に対して透過性であること、そしてそれら外被(4、34)が銀を含 み、その際その完成した電気導体(21、31)の各外被(4、34)が、例え ば純銀の少なくとも1つの層及び/又は銀合金の少なくとも1つの層及び/又は 銀複合物の少なくとも1つの層を有していることを特徴とする、請求の範囲15 ないし18の1つに従う方法。 20. 各包被(5、35)を形成するために、少なくとも1つの金属を電解的 に析出させてそれら外被(4、34)の上に沈着させ、及び/又はそれら外被( 4、34)の上に蒸着及び/又は溶射し、及び/又はそれら外被(4、34)の 周りに或る帯材を巻きつけることを特徴とする、請求の範囲15ないし19の1 つに従う方法。 21. その熱処理又は少なくとも1回の熱処理を、酸素の含まれた、少なくと も0.5MPa、そして好ましくは少なくとも10MPaの圧力のガスの中で実 施し、その際そのガスの中に存在する酸素の分圧が好ましくは最高で50kPA であることを特徴とする、請求の範囲15ないし20の1つに従う方法。 22. 各出発被加工材(1)が最後の熱処理の前又は最後の熱処理により、そ して例えば全ての熱処理の前に互いに撚り合わされることを特徴とする、請求の 範囲15ないし21の1つに従う方法。 23. 各包被(5)がそれぞれの出発被加工物(1)を形成させる際に銀を含 む外側外被(6)によってその断面において包まれることを特徴とする、請求の 範囲15ないし24の1つに従う方法。 24. 各出発被加工物を一緒に変形させるに際していくつかの変形段階で変形 させること、その熱処理又は少なくとも1つの熱処理を異なった変形段階の間に おいて及び/又はその後で少なくとも約790℃の温度で実施すること及びその 熱処理の時間、又はそれら熱処理の合計時間が少なくとも50時間、そして好ま しくは少なくとも100時間であり、その際それら出発被加工物(1)の一緒に 行なわれる変形が、好ましくはローラ圧延による変形を包含することを特徴とす る、請求の範囲15ないし23の1つに従う方法。 25. 最初から各包被(5、35)の中に存在していた本質的に全ての金属を 酸化させることを特徴とする、請求の範囲15ないし24の1つに従う方法。
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