JPH11501532A - 歩行時にもたらされる力の測定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 とりわけ歩行運動時に、各脚によってもたらされる力を測定するための装置であって、駆動ベルト（２）を備えた少なくとも１つのアセンブリを具備している。ベルト（２）は、堅固な構造からなるフレーム（１）内に搭載されている。堅固な構造は、ベルト（２）を駆動するための様々な部材と係合している。前記構造は、鉛直方向および接線方向の力を測定するために、共通の接地プレート（４）に対して固定された力測定センサ（３）により支持されている。

Description

【発明の詳細な説明】 歩行時にもたらされる力の測定装置 本発明は、生物力学的・医療的目的のための、特に医療用・スポーツ用用途の ための分析測定装置の技術分野に関するものである。 何らかの病気後にリハビリテーションを行ったり、あるいは、単に人体を観測 したり試験したりする場合には、通常の歩行時に各脚によってもたらされる力を 評価することは、重要である。 とりわけ歩行時の曲げ伸ばし運動に対応した脛骨と大腿骨との間の角度変化を 測定するのに使用し得る装置が知られている。しかしながら、このような装置で は、脚によりもたらされる力を表示することができない。 脚によってもたらされる力を測定するために、フロア上に設置されたプラット フォームとセンサとを使用するシステムが知られている。プラットフォームは、 歩行ステップによってもたらされる力の像を得るために歩行経路に沿って配置さ れている。それでもなお、人はプラットフォーム上を歩く前に立ち止まるという 自然の傾向があり、このために、もたらされる力が不自然となってしまうことに より、このような手段は、不十分なものと思われる。このシステムにおいては、 各脚の影響が重複される。このシステムは、腹数の引き続くステップの測定には 、適していない。 また、人が歩くときに印加される負荷を測定するための試みとして、無端ベル トを設けるという提案がなされている。このシステムは、無端ベルトの一面が移 動するベースと架台との間に、適切な力計測器を備えている。この手段は、複数 の欠点を有している。すなわち、 −測定に際して、どちらの脚によってもたらされた力であるかを区別することが できない。これは、走るという運動を分祈する際にはほとんど問題とならない。 というのは、走る場合には、実際、両足が同時に地面に接触することがなく、接 触が本質的に片足で行われるからである。しかしながら、人が歩くときには、重 大な欠点となる。というのは、両足が常に地面に接触しており、接触が両足で行 われるからである。 −接線方向の力を測定することができない。 欧州特許出願公開明細書０６０３１１５号、および、文献BIOMEDIZINISCHE TE CHNIK，Volume 32，No．10，October 1987には、無端ベルトを２つの分離したも のとする手段が開示されている。欧州特許出願公開明細書０６０３１１５号にお いては、分離は横方向になされ、文献BIOMEDIZINISCHE TECHNIK においては、分 離は長さ方向になされている。このような相違点があるものの、いずれの場合に おいても、ベルトと、ベースつまり上方をベルトが移動する部材と、の間に、セ ンサが配置されている。したがって、これら手段は、ベース上におけるベルトの 摩擦を考慮すれば、接線方向の力を測定するのに使用することができないように 思われる。 本発明は、上記欠点を、単純で安全で効果的でかつ合理的な方法で、克服する ことを目的とする。 本発明が解決しようとする課題は、生理学者および整形科学者に対して、鉛直 方向、および、水平方向つまり歩行ステップの接線方向の力を測定し得る手段を 提供することである。有利には、とりわけ引き続く複数のステップに対して、右 足によってもたらされる力と左足によってもたらされる力とを区別して測定し得 る手段を提供することである。 この課題を解決するために、とりわけ歩行時に各脚によってもたらされる力を 測定するための装置は、モータにより駆動される無端ベルトを備えた少なくとも １つのアセンブリを具備し、ベルトは、堅固な構造からなる架台内に搭載され、 構造は、ベルトのための様々な駆動部材を収容し、構造は、鉛直方向および接線 方向の力を測定するために、共通のフロア支持プレートに対して物理的に固定さ れた力測定器により支持されているように構成され、完成される。 したがって、鉛直方向および接線方向の力は、無端ベルトを収容する部分がフ ロアから隔離されていることにより、摩擦を完全に除去した状態で測定される。 このような状況においては、ベルトの取付部材上のベルトの摩擦力、および、 ベルトを駆動するすべての部材の摩擦力は、内部力となり、いかなる状況におい ても、構造を支持している力測定器に対しては印加されない。 歩行時の複数の引き続くステップの際に各脚によってもたらされる様々な力を 測定するという課題を解決するために、装置は、各脚に対応するようサイドバイ サイドに平行に設けられた２つの独立なアセンブリを具備し、各アセンブリは、 共通のフロア支持プレートに取り付けられた力測定器により個別に観測される。 有利には、各構造は、無端ベルトを搭載するための、直線状梁の形態とされた 上部部材を具備し、無端ベルトは、梁の各端部に設けられた駆動ローラとともに 設けられ、構造は、ベルトどうしが互いに接触することなく近接した状態でベル トを配置するために、互いに隣接して配置されている。 鉛直方向および接線方向の力を容易に測定するという課題を解決するために、 また、これら力の急速な変化に対して正確にアクセスするという課題を解決する ために、力測定器は、すべての方向に作用する動的な力の３つの直交方向成分を 測定することができる結晶タイプの力測定器とすることができる。 有利には、力測定器は、各架台の両端部の各々に取り付けられている。 本発明を、以下、添付図面を参照して詳細に説明する。 図１は、本発明による装置の平面図である。 図２は、図１における２−２線に沿う長さ方向断面図である。 図３は、図２における３−３線に沿う横方向断面図である。 本発明においては、装置は、サイドバイサイドに並置して設けられた２つの独 立なアセンブリ（Ｅ１、Ｅ２）を備えている。アセンブリ（Ｅ１、Ｅ２）の各々 は、モータにより駆動される無端ベルト（２）を搭載するための支持架台（１） を備えている。 各架台（１）は、共通のフロア支持プレート（４）上に設けられた力測定器（ ３）により観測される。 本発明においては、各架台は、摩擦とは完全に独立して、力測定器（３）と協 働して鉛直方向と接線方向との力をうまく測定し得るように、空間的に隔離され た堅固な構造を構成し得るよう構成されている。図示の実施形態においては、構 造の各々は、無端ベルト（２）の一面（２ａ）に対してクリアランスを形成し得 るスリット（５ａ）を有する直線梁（５）の形態とされた上部構造を備えている 。 ベルトの上面（２ｂ）は、ベルトと接触する表面に対して摩擦を低減するため の処理が施されているプレートまたはベース（５ｅ）上に配置されている。 梁（５）は、１つの部材から構成することができ、あるいは、スリット（５ａ ）を形成している２つの平行な部材（５ｂ、５ｃ）から構成することができる。 その場合、２つの平行な部材は、側方部材（５ｄ）によって、同時に連結される 。また、実施形態ではあるが、梁（５）には、下表面においてかつ梁の外部アー ムの側部において、他の部材（６）を連結することができる。他の部材（６）は 、本質的には、梁（５）の剛性をさらに増大させるという機能を有している。加 えて、部材（６）は、梁（５）の横方向側面を超えて突出しており、また、ベル ト（２）の駆動ローラ（８、９）を搭載するための取付脚（７）を有することが できる。 従来と同様に、ローラのうちの一方、例えばローラ（８）がモータにより駆動 される。ベルト（２）の各々を歩行方向とは逆方向に駆動するために、ローラ（ ８）は、一体型モータを有することができる、あるいは、独立のモータ（１０） に対して任意の公知の適切な手段を介して連結することができる。 上記のような架台アセンブリは、力計測器（３）を介在させて、フロア支持ブ レート（４）上に配置される。例えば、各梁（５）の下面は、力計測器（３）の 端部の一方が取り付けられる精密設置レール（１１）を有している。力計測器の 他端は、共通のフロア支持プレート（４）の平行レール（４ａ）に対して取り付 けられる。 双方の架台は、絶対的に独立であって、互いに平行に設けられており、さらに 、互いの間に非常に小さなギャップ（ｅ）を設けた状態で、力計測器（３）を介 して共通のフロア支持プレート（４）に対して連結されている。結果的に、無端 ベルト（２）は、対応する駆動ローラ（８、９）に搭載されたときには、ほとん ど当接しそうではあるものの、独立である。 力を独立に測定するために、とりわけ接線方向力を測定するために、各々のベ ルトが独立のモータによって駆動されることは、重要である。 力測定器（３）に関しては、力測定器（３）は、すべての方向に作用している 動的なあるいは準静的な力の３つの直交方向成分を測定し得る結晶タイプの力測 定器から構成されることが有利である。有利には、これら力測定器は、KISTLER INSTRUMENTS 社により供給されているものと同じタイプのものとすることができ る。 したがって、上記構成上の特徴点により、右足を左足とを区別することができ 、結局、歩行時に得られる２つの足の接触に対応した、鉛直方向と接線方向との 力を、独立に測定することができる。 行われた測定を処理し解析するための任意のシステムに対して、上記装置の全 体を、接続し得ることは、明らかである。 また、梁（５）全体を堅固にするために、２つの平行な部材（５ｂ、５ｃ）を 連結するための、互いに間隔をもって配置された、短い鉛直方向バー（１２）を 設けることができる。隣接するアセンブリからなる梁の双方を堅固とするための 短いバーは、２つの梁を力測定器とともに共通のフロア支持プレートに対して連 結したときに、２つの梁どうしの間のスペースを小さくするために、規則的な間 隔で互いに１つおきに設けられていることに注意されたい。 本発明の範囲を超えることなく、各脚に対応した互いに独立な複数のベルトに 代えて、モータによって駆動されるただ１つの無端ベルトを、架台に好適に収容 して連結することができる。この場合には、装置の本質的な応用は、接触が本質 的に片足タイプであるような人が走る際の力を測定することである。 以上の説明により、利点は明瞭である。特に、以下の点を強調することができ る。すなわち、 −歩行時に各脚によってもたらされる鉛直方向および接線方向の力を、個別に測 定することができることであり、 −測定が容易であることであり、 −ベルトとの摩擦や機械的駆動力とは完全に無関係に測定が行われることにより 、結果を効率的にかつ高精度で得ることができることである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ベルジェ，アントワーヌ フランス国 42230 ロシュ−ラ−モリエ ール サン−ヴィクトル−スュール−ロワ ール （番地なし)

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．歩行時に各脚によってもたらされる力を測定するための装置であって、 モータにより駆動される無端ベルト（２）を備えた少なくとも１つのアセンブ リを具備し、 前記ベルトは、堅固な構造からなる架台内に搭載され、 前記構造は、前記ベルト（２）のための様々な駆動部材を収容し、 前記構造は、鉛直方向および接線方向の力を測定するために、共通のフロア支 持プレート（４）に対して物理的に固定された力測定器（３）により支持されて いることを特徴とする装置。 ２．各脚に対応するようサイドバイサイドに平行に設けられた２つの独立なアセ ンブリ（Ｅ１、Ｅ２）を具備し、 各アセンブリは、前記共通のフロア支持プレート（４）に取り付けられた力測 定器（３）により個別に観測されることを特徴とする請求項１記載の装置。 ３．各アセンブリには、歩行方向とは逆向きに直線的に駆動される、モータ駆動 される無端ベルト（２）が設けられ、 各ベルト（２）は、前記架台（１）に搭載されていることを特徴とする請求項 １記載の装置。 ４．前記各構造は、無端ベルトを搭載するための、直線状梁（５）の形態とされ た上部部材を具備し、 前記無端ベルトは、前記梁（５）の各端部に設けられた駆動ローラ（８、９） とともに設けられ、 前記構造は、前記ベルトどうしが互いに接触することなく近接した状態で前記 ベルトを配置するために、互いに隣接して配置されていることを特徴とする請求 項１記載の装置。 ５．梁（５）は、無端ベルト（２）の一面（２ａ）に対してクリアランスをもた らすためのスリット（５ａ）を形成する２つの平行な部材（５ｂ、５ｃ）を備え 、 前記部材は、側方部材（５ｄ）により連結され、 前記梁は、また、前記駆動ローラ（８、９）を搭載可能に構成された補強部材 （６）に対して連結されていることを特徴とする請求項４記載の装置。 ６．前記力測定器（３）は、すべての方向に作用する急速に変化する動的な力の ３つの直交方向成分を測定することができる結晶タイプの力測定器であることを 特徴とする請求項１記載の装置。 ７．前記力測定器（３）は、各架台（１）の両端部の各々に固定されていること を特徴とする請求項１記載の装置。