JPH11500613A - ポリヒドロキシアルカノエートのラテックス - Google Patents

ポリヒドロキシアルカノエートのラテックス

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JPH11500613A JP8524088A JP52408896A JPH11500613A JP H11500613 A JPH11500613 A JP H11500613A JP 8524088 A JP8524088 A JP 8524088A JP 52408896 A JP52408896 A JP 52408896A JP H11500613 A JPH11500613 A JP H11500613A
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Abstract

(57)【要約】 極めて低いか又は検出できない程度の結晶化度のバージン分散相粒子を有する、水性ラテックス形態のキラル(R)立体特異ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)は、感水性構造を耐水性とするのに有用である。該PHAは、合成ポリマーのラテックスとの混合物として用い得る。該PHAラテックスの製造方法を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 ポリヒドロキシアルカノエートのラテックス 本発明は、粒子状ポリエステル、好適にはポリヒドロキシアルカノエート(P HA)及びその製造方法、並びに被覆剤又は結合剤としてPHAを有する構造物 に関する。 下記一般式で示されるPHAは、多数の微生物、特に細菌、例えば Alcaligen es、Athiorhodium、Azotobacter、Bacillus、Nocardia、Pseudomonas、Rhizobiu m、及びSpirilliumの各属によって、エネルギー貯蔵物質として蓄積される。P HAは、エネルギー及び炭素源を有する水性培地で微生物を培養することにより 製造されるのが好都合である。培養の少なくとも一部を、増殖には必須であるが PHA蓄積には必要でない栄養分を制限して行うのが好適である。適切な方法の 例は、EP−A−15669及び46344に記載されている。 3−ヒドロキシブチレート(HB)単位を単独で、又は3−ヒドロキシバレレ ート(HV)単位と共に含むPHAは市販されている。より大きい繰返し単位を 含むPHAは記載されている。 Marchessault らの論文の中で(Report of NATO Advanced Research Workshop at Sitges,Spain 26-31 May 1990,Novel biodegradable microbial polymers;ed.Dawes,publ.Kluwer )、PHAのラテックス、即ち、X線回折がPHB格子で幾分かの結晶性回折を 示す、本出願人の前任者によって供給されたポリヒドロキシブチレート−コ−バ レレート(PHBV 21% V)のラテックスが開示されている。更に、この 著者と多数の共同著者による関連研究が、下記のものを含む他の論文にも記載さ れている:Polymer 1992,33(A),823-827;FEMS Microbiology Reviews 1992,10 3 ,299-310;TAPPI Journal 1993 May,76(5),71-77。これらの論文から、PH Aは、市販の21%もしくは27%Vラテックスであろうと次亜塩素酸塩経路で 製造されたラテックスであろうと、純度95%であり、ラテックス粒子は常に結 晶性殻内に無定形コアを含むと考えられる。フィルムを製造するためにラテック スを用いる実験が記載され、ラテックスを紙又は不織布のための結合剤、被覆材 料又はバリアとして使用することも示唆されている。同じ著者と共同発明者らの 特許出願WO 91/13207(US 5451456に対応)の中で、フィ ルム及びコート紙の製造に21%Vラテックスを使用することがより詳細に記載 され、コアとして無定形ポリマーが 必須であることが示されている。 同時係属中の出願WO 95/15260は、ラテックスとして部分的に無定 形の、例えば34%が結晶性のPHBVを予め作製したセルロースフィルムに適 用することによって製造される複合フィルムを記載している。 同時係属中の出願WO 94/07940は、NPCM(非PHA細胞物質) 分解産物及び界面活性剤を含むPHA懸濁液の製造を記載しているが、そのPH A懸濁液の中で、PHA粒子の60%が無定形であり(密度1.176)、30 %が結晶性であり(密度1.231)、残りは塩化セシウム勾配溶液に溶解して いない。懸濁液から溶解物質を除去する方法は開示されていない。 上記論文の各々で、PHAは“バージン”、即ち、PHA粒子を微生物細胞中 に堆積物として又はその凝集物として残し、NPCMを可溶化し除去した産物で ありうる(クロロホルムなどの揮発性液体にPHAを溶解し、得られた溶液を水 の中で乳化させ、例えば蒸発などで揮発性液体を除去してラテックスを製造する ことは可能であるが、そのようなラテックスのPHA粒子はバージンではない) 。 本発明者らは今回、懸濁粒子の無定形含量が高いラテッ クスを製造した。このようなラテックスは興味深い性質を有する。例えば、フィ ルム、紙又は不織布に関連して用いるときのかなりの利点、製品の質の利点及び /又はそれらを製造するときに用いる方法の便利さである。 本発明の第1の面では、30%w/w未満、特に20%未満、特に1%未満が 結晶性であるバージン分散相粒子を含む微生物産生PHAの水性ラテックスを提 供する。 結晶化度(%)は、密度、X線回折又は小角度もしくは広角度X線散乱(SA XSもしくはWAXS)によって測定される。パーセンテージは重量により、[ (結晶性PHA)/(サンプル中のPHAの総重量)]×100によって表せる と考えられる。この式中、各粒子は全体的に無定形であるか、又はその最大達成 結晶性状態にある。 PHA粒子は、好適には重量平均直径(d50)5μm未満、例えば0.05〜 1.5μmの範囲である。重量平均直径の範囲が0.4〜1.1、特に0.5〜 1.1μmの粒子を有するラテックスは好適にも、本発明の第4の面をなす下記 の方法の生成物である。重量平均直径の範囲が0.05〜0.5、特に0.1〜 0.4μmの粒子を有するラテックスは適切にも、本発明の第3及び第4の面を な す下記の方法の生成物である。 適切なPHAは式Iの繰返し単位を含む: −O−Cmn−CO− I 式中、mは1−13の範囲にあり、nは2m又は(mが1の場合を除いて)2m −2である。典型的には、Cmnは、ポリマー鎖に2−5個の炭素原子を含み、 (もしあれば)残りの炭素原子は側鎖にある。非常に適切なPHAでは、mは3 又は4、nは2mであり、特に、酸素に隣接する炭素上のC1及びC2側鎖と一緒 にそれぞれ共重合したm=3及びm=4の単位がある。PHAの分子量は例えば 50000以上、特に100000以上、最大は例えば2×106である。 m=3単位のみを含む式IのPHAはPHBと言われる。m=3及びm=4単 位を含むPHAはコポリマーPHBVである。好ましくは、PHBVは、m=4 単位を4−50モル%、特に4−30モル%、更に特に10−30モル%、例え ば12−25モル%を含む。PHAはまた、m値が異なる2種以上の混合物であ りうる。特定の例には以下のものがある: (a)単位の2−5モル%がm=4を有し、残りがm=3 である、式Iの単位から本質的になるPHA;及び (b)単位の15−30モル%がm=4を有し、残りがm=3である、式Iの単 位から本質的になるPHA。 このような混合物における割合は、好ましくは範囲12−25%の平均m=4 含量を与えるようなものである。このような混合物を得るために、m=3及びm =4含量で異なるラテックス又はその前駆体を混合する。全てのm=4範囲が1 0−30モル%である単一ポリマー又はポリマーの混合物を使用するのが好まし い。 PHAは微生物的方法の産物である。微生物は野生型もしくは突然変異型であ りえ、又は微生物はその中に導入された必要な遺伝物質を有したものであっても よい。あるいは、必要な遺伝物質は、微生物的方法を生ぜしめるために、真核生 物に存在しうる。微生物的に産生されるPHAはキラル(R)であり、立体特異 性を有する。 適切な微生物的方法の例は以下のようである: m=3、又はm=部分的に3、部分的に4である式Iの物質:EP−A−694 97(Alcaligenes eutrophus); m=3である式Iの物質:US 4101533(A.eutrophus)、EP−A− 144017(A.latus); m=7−13である式Iの物質:EP−A−0392687(種々のPseudomona s )。 通常、このような方法は、細胞増殖段階、次にPHA蓄積段階を含む。後者に おいて、同化可能な炭素源を提供するが、細胞増殖に必須の一つ以上の栄養素の 濃度を制限するか、実質的に零を維持する。このような栄養素は便利にも窒素、 リン、硫黄又はマグネシウムの1つ以上である。好ましくは、本発明のラテック スは、リン制限又はリン不在下での蓄積産物である。 次に、PHA含有細胞から、更に下記の回収方法によってPHAを分離する。 ラテックスのポリマー含量は、2種以上のポリマーが存在すれば合計で、10 −60%w/wの範囲、特に20−50%w/wである。 好ましくは、ラテックスは、NPCM以外の界面活性剤を安定化量含む。 典型的には、界面活性剤の安定化量は、PHA乾燥固体で0.25〜10%w /wの範囲、特に1〜7%w/wである。この量は、可溶性NPCM分解産物及 び非吸着界面活性剤を除去する最終工程を含むNPCM除去の全ての工 程が終った後のラテックス中の界面活性剤であるか、該界面活性剤を含む。従っ て、粒子のサイズと形から推察されるかぎり、この量はPHA粒子の表面上の単 層に対応しうる。典型的には、この量は、本発明の第4の面による方法で用いる 界面活性剤の洗浄後の残りである。 界面活性剤は陰イオン性、陽イオン性、非イオン性、両性イオン性でありえ、 又は2種以上のタイプの親水性基を含みうる。好ましくは、界面活性剤の親水性 部分は、親水性基1個当り少なくとも8個、特に12−20個の炭素原子を含む 。親水性部分は、スルホン化ナフタレン及びナフチルメタンのように(殆ど)全 体的に芳香族性;又はアルキルベンゼンスルホネート又はエトキシレートのよう に部分的に芳香族性;又は全体的に脂肪族性でありうる。非常に適切には、界面 活性剤は線状アルキル基を含む。もし界面活性剤が陽イオン性であるならば、好 ましくはその親水性部分は、例えばトリC1−C4アルキルアンモニウムに基づき 、4級アンモニウムである。もし界面活性剤が陰イオン性であるならば、典型的 には親水性基は硫酸、スルホン酸、カルボン酸、リン酸又はホスホン酸である。 もし界面活性剤が非イオン性であるならば、それは例えばエトキ シレート、例えば7〜16個(特に12〜16個)のアルキル炭素及び最大10 0個(特に約20個)のエトキシレート単位を含むアルキルエトキシレート、又 はエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックコポリマーもしくはアルキ ルフェニル−エトキシレート(特に約30個のエトキシレート単位を有するノニ ルフェノール)でありうる。適切な陽イオン性界面活性剤には、典型的には塩化 物又は臭化物として、ドデシル−、テトラデシル、及びセチルトリメチル−アン モニウム、セチルジメチル−エチルアンモニウム、ドデシル−、テトラデシル− 、及びヘキサデシル−ベンジルジメチルアンモニウム、ベンズアルコニウム、ベ ンズエトニウム、メチルベンズエトニウム及びセチルピリジニウムがある。適切 な陰イオン性界面活性剤には、典型的にはナトリウム又はアンモニウム塩として 、ドデシル硫酸、N−ラウロイル−サルコシン、ジオクチル−スルホコハク酸、 コール酸、デオキシコール酸、ラウリル酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、及び ステアリン酸がある。適切な非イオン性界面活性剤には、ソルビタンモノパルミ テート、アルキルグリコシド及びノニルフェニルエトキシレートなどがある。好 適な陽イオン性界面活性剤は臭化 セチルトリメチルアンモニウムである。デオキシコール酸ナトリウムもしくはア ンモニウム、硫酸ドデシル、N−ラウロイルサルコシネート及びジオクチルスル ホスクシネートは陰イオン性界面活性剤として好適である。無機物質の導入を避 けることが所望ならば、陰イオン性界面活性剤のアンモニウム形態が好適である 。 このような界面活性剤の使用の代わりに、又はそれに加えて、ラテックスは立 体安定化剤を含みうる。立体安定化剤は例えば、複数の、少なくとも2個、典型 的には少なくとも10個、最大例えば数百個の繰返し単位を含む、2種のタイプ の単位(A:PHA−適合性、及びB:親水性)を含む少なくとも1種の水可溶 性コポリマー分散剤である。 このような安定化は、本発明者らの同時係属中の英国出願第9525390. 2号(1995年12月12日出願)の主題である。 タイプA単位は、例えば脂肪族炭化水素(例えば付加ポリマーにおけるように )もしくは芳香族炭化水素又は(このような単位からなる対応するポリマーにお ける水不溶性を与えるのに十分な鎖長の)ポリオキシアルキレン、 特にポリ−1,2−プロピレンオキシドもしくは例えば12−ヒドロキシステア リン酸ポリ縮合物もしくはアルキド樹脂などの頭−尾もしくは頭−尾/尾−頭タ イプのポリエステルでありうる。好ましくはタイプA単位は、エステル化カルボ キシ基又はエステル化もしくはエーテル化ヒドロキシ基又は両方などの置換基を 有する。何故ならば、これらはPHAとの適合性をより大とし、PHA用の可塑 剤として有効な化合物に特徴的であるからである。このような置換基の特別の例 は、上記界面活性剤におけるようにラテックス添加ポリマーのために下記に開示 されており、二つ以上の化学組成又はイオンカテゴリーの親水性基がありうる。 非常に適切にはそれはポリエチレンオキシ、特に10〜100個のエチレンオキ シド単位長のものであり、それは通常の水可溶性界面活性剤の典型である。 分散剤は、例えばタイプAでもBでもない単位を20モル%未満の少量割合で 含みうる。 タイプA単位とB単位のバランスは、水可溶性(典型的には20℃で水に少な くとも1%w/w)になるようにすべきである。好適には、タイプB単位は少モ ル量である。例えばコポリマー鎖の合計鎖単位の1/3未満である。相 応してタイプB単位の水可溶性部分は、もしポリオキシエチレンオキシであるな らば十分に長くあるべきである。分散剤のHLB数(HLBは親水性−親油性バ ランス率を表す)は適切には10−15の範囲である。一般的には分散剤は好ま しくは非イオン性乳化剤の群から選択される。 ラテックスは下記のような添加剤と共に処方できる: (a)更なる、可能ならば異なった界面活性剤; (b)増粘剤及び/又は安定化剤としての水可溶性ポリマー、例えばセルロース エーテル、ビニルもしくはアクリルポリマー、キサンタンゴム及び例えばウレタ ン、アクリルもしくはセルロースポリマーを主成分とする関連増粘剤; (c)殺生物剤、例えば1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン; (d)共溶媒、例えば部分エステル化又は部分エーテル化グリコール; (e)色素及び/又は色素分散剤; (f)1種以上の可塑剤; (g)無機充填剤、例えばガラスファイバー、炭素ファイバー、滑粒子もしくは ホイル粒子、シリカ、粘土、マグネ シウムシリケート; (h)有機充填剤、例えばセルロースファイバーもしくはセルロース粒子、タン パク質ファイバー、合成ポリマー粒子もしくはファイバー、木粉; (i)例えば下記のようなPHA以外のポリマーのラテックス。 ラテックスは、好ましくは微量栄養素陽イオン、例えばマンガン、鉄、銅及び 亜鉛イオンを実質的に含まない。ラテックス中の界面活性剤の対イオン以外の他 の可溶性塩の含量が非常に低いことが好ましい。非常に適切には、それはキレー ト化剤の存在下の方法の産物である。 本発明はまた、上記ラテックスと例えば下記のような他の格子との混合物を提 供する:別のPHA、ワックス、又はゴムなどの天然付加ポリマー、あるいはP VC、PVDC、SBR、ポリ酢酸ビニル、及び下記のポリアクリル酸エステル などの合成ポリマー。更なる詳細を本発明の第6の面で以下に記載する。特別な 混合ラテックスは粒子サイズ分布で二極性である。特に約0.2μmの一つの極 大及び1μmの別の極大がある。相対的割合は、ラテックスを疑集させるときに 、小粒子が大粒子の間の空隙を実質的に 満たすようでありうる。 本発明は、PHAを含む微生物細胞の懸濁液からラテックスを製造する取得方 法を提供するが、該方法は、少なくとも部分的にNPCMを酸化的に可溶化し、 PHAが記載された程度まで結晶化する前に、得られたPHA粒子に安定化量の 界面活性剤を適用する工程によって行われる。 この方法では、NPCMは可溶化され、高純度のPHAを残すが、純度は好ま しくは少なくとも96%w/w、特に少なくとも98%w/wである。取得方法 は好ましくは、本発明の第3と第4の面として下記するキレート化剤と界面活性 剤の存在下で過酸化物によるNPCM酸化分解の工程を含む。 PHAバージンラテックスを製造するために用いる工程の順番はどうであろう と、NPCM攻撃を受ける懸濁液は、界面活性剤を与えられたり、または酸化を 受ける前に数日間以上保存されるべきではない。例えば懸濁液を7日保存すると 無定形含量が半減することが観察された。 結晶化を避けるために望ましい更なる予防手段には、低イオン強度での懸濁液 の保存、過塩素酸塩を用いず懸濁液を無菌的に保存すること、及び中性さ2のp H以内に懸濁 液を保存することがある。イオン強度を低く保つために、バイオマスの生産は好 ましくは、電気化学的測定に応答してアルカリ添加によりpHを保つケモスタッ ト条件下にある。 本発明の第2の面で、支持体を被覆する方法、より詳細には水感受性支持体に 本発明の第1の面による水性PHAラテックスを適用することによって耐水性構 造物を作製する方法を提供する。(第1の面は、好適ラテックス、以後に記載の 混合物、及び記載した方法による産物を含むものと規定した。) 該支持体は、液体であろうと蒸気であろうと水の存在下で、酸、アルカリ又は 微生物の作用があろうが無かろうが分解可能な少なくとも十分な水感受性物質か らなる。第1の最も単純な場合、支持体は液体水に可溶な物質からなる。例とし ては、非重合性物質、水可溶性セルロースエーテル、ポリビニルアルコール(部 分アセチル化も可)及び泡澱粉などの澱粉。第2の場合、支持体は水で膨潤する が溶解しない物質からなる。例には再生セルロース及び不完全アセチル化セルロ ースがある。第3の場合、支持体は、可溶性もしくは膨潤可能な物質又はアルカ リシリケートなど の無機物質と一緒に結合したファイバー又はプレート又は顆粒などの素材からな る。第4の場合、支持体は、微生物産生ポリマー(例えば急速分解のためにPH A)又は合成ポリマー(例えば中程度の急速分解のためにポリ乳酸又はポリカプ ロラクトン)などの生分解性ポリマーからなるか、それと一緒に結合しているこ とができる。 第1及び第2の場合の特定の例は、穀物及び穀物食品(特に朝食穀物及びウエ ハース)、砂糖、糖菓(特にチョコレート)、果物(例えば乾燥果物、特に干し ブドウ)、肉及び魚(生、保存又は調理済)、並びに化学薬品又は医薬もである 。これらの場合の物質のための水不溶性包装は、例えば水分を排除して、PHA 及び/又は本明細書記載の混合物を被覆することにより改善することができる。 第3の場合の特定例は紙、ファイバー板及び不織布である。本発明は特にこれ らに適用できる。何故ならば、それは、堆肥にすることによって、被覆された物 質を使い捨てとせずに水分障壁を提供できるからである。この場合の物品には、 包装シート及び容器、個人的衛生用品、ゴミ用使い捨て袋及び農業用又は園芸用 フィルムなどがある。達成できる高い見栄えの点で、消費者にとって良好な魅力 の品 物を、特にファーストフッド包装及び隔離包装を含むフッドサービス容器のため に製造できる。紙又は不織布のセルロースファイバーなどのファイバー用結合剤 として使用する場合、PHAによって機械的強度の実質的増加が起る。この性質 は、高いレベルの結晶性PHA格子を用いては観察されなかった。 第3と第4の場合の物質は、少なくともその一部の再使用ができるようにする ために十分な程度に生分解及び/又は加水分解されうる。例えば、ファイバー板 上の印刷インキの成分としてPHA被覆は生分解又は可溶化されえ、板結合剤は 、かきまぜ機におけるようにどろどろにするのに十分に軟化され、又は溶解され ることができる。 ラテックスは、例えば、浸漬、スプレー、ドクターリング、グラビアロール被 覆又は逆転ロール被覆によって支持体に適用できる。適用は支持体の表面全体に 、又は表面の割れ目を通して行うことができる。所望ならば、装飾効果のために 、又は例えばPHAを有する区域と被覆されていない区域の間で、あるいは薄く 被覆された区域と交互に設けられる厚く被覆された区域で生分解速度の差を生じ せしめるために適用をパターン化して行うことができる。どの 適用方法を用いようが、適用された粒子はラテックス中よりもより少なくなる可 能性があるけれども、適用された粒子が少なくとも部分的に無定形であるように 制御されるのが好ましい。 適用後、粒子を処理して凝集を起こさせることができる。凝集は、溶媒蒸気に 曝して起こさせることができる。好ましくは、凝集は、加熱によって、例えば熱 ガス中で、又はカレンダーロールなど熱表面と接触させて、あるいはマイクロウ ウェーブ又は赤外線などの照射によって起こす。温度は、PHAを融解させるほ ど十分高い必要はない。好ましくは、まだ湿っている、即ちラテックス成分が、 PHAに対して少なくとも20%w/w、特に少なくとも50%w/wの程度ま で水をまだ含む状態で、そのラテックス含有支持体に、凝集を起こさせるために 加熱を行う。従って、乾燥及び凝集は一工程で起る。このような一段階工程の場 合、赤外線加熱が特に適切である。乾燥+凝集の一段階工程は10〜20秒で起 こすことができる。このことにより、連続ウエブ支持体又は連続支持体片を適用 ゾーン、次に赤外線加熱ゾーンを通過させ、各ゾーン間で殆ど又は全く乾燥させ ずに、且つ30秒未満の滞留時間で乾燥及び 凝集を完成させるために調整された赤外線量とする連続的方法とすることができ る。 一般的にラテックス粒子の凝集は、溶媒蒸気の作用よりも加熱によって影響を うけるが、結晶性又は部分結晶性PHAをかなりの量有するラテックスを使用す るときよりも、必要な加熱量は少なく、操作温度は低くすることができる。粒子 の平均直径が0.7μm未満であるとき、例えば本明細書記載のより低い範囲で あるとき、加熱量は、例えば適用されたラテックス被覆の水の蒸発潜熱よりも少 しだけ大きく、例えば150%までとしなければならない。結果として、良好な 凝集は、外界温度(15−25℃)での乾燥により、ラテックス被覆で得られる 。より速い処理の場合、温度は、50℃まで、もしくは100℃とすることもで き、又は被覆された支持体は減圧下で乾燥させることができる。このような小粒 子ラテックスを使用する効果によって、低グレード加熱源の使用及び/又は温度 感受性支持体の被覆が可能である。本明細書の他のところで記載したように、ラ テックスがバージンであろうと、PHAをクロロホルムもしくは1,2−ジクロ ロエタンなどの水不混和性液体に溶解させ、得られた溶液を水中で乳化させ、液 体を除去することで得られる生成物、又はPHAをメルトとしてもしくは水可溶 性液体中の溶液として水に分散させることで得られる生成物中にあろうと、上記 のような低温度処理は利用できる。 それ故、第2の面の改変として、例えばPHAラテックスの適用によって耐水 性構造物を作製するなどのための支持体被覆方法は、PHA粒子の平均粒子直径 が最大0.7μmであるラテックスを使用し、ラテックスに適用した水の蒸発潜 熱よりも余り大きくない加熱量により、得られた被覆支持体を乾燥させることに より特徴付けられる。 粒子直径及び加熱量の特徴は別にして、本方法の好適条件は本明細書の他のと ころに記載してある。 本発明の方法又はその変法の好ましい生成物には、カレンダー処理されている か又はされていない、光沢のあるPHAコーティングを有する紙又は板紙、特に 以下の特性: (a)m2当たり20〜600gのセルロース繊維紙又は板紙支持体; (b)乾燥厚さ0.5〜30μmのPHBV(0〜30モル%V)コーティング ; (c)60°の入射光角度での光沢度65〜100%、特 に70〜75%; を特徴とするものが含まれる。 これらの値は、PHAの溶融コーティングにより得られるものと実質的に等し い。そのような紙又は板紙は片面又は両面にPHA層を有し得る。 本発明は、その隙間にPHAラテックスを有する紙又は不織布のような布構造 物(fabric construct)及びそのような構造物をPHAが結晶質となるように加 熱して製造した機械的強度の高い構造物を提供する。PHAラテックスは本明細 書に記載のものが好ましい。 該ラテックスは、非吸収性表面に適用すべき水性組成物の成分としても有用で ある。 本発明の第3の面は、PHAが蓄積している細胞からラテックス形態のPHA を回収する方法に関する。 NPCMからのPHAの分離は、積年の問題となっている。溶媒による抽出は 、PHA溶液が高粘性である点及び溶媒回収費用の点で不都合がある。さらに、 該方法はPHAの微粒子が要求される場合、複雑なさらなる加工ステップを必要 とする。NPCMの化学処理は工業的に行われてきたが、PHAの粒径及び/又 はその純度の制御には改良 の余地がある。 初期に提案された方法(Williamsonら,J.Gen.Microb iol.1958,19,198−203)では、NPCMを次亜塩素酸塩と反 応させて可溶化した。しかし、可溶化に伴って、PHAの分子量が、例えば106 から1.01×105まで大きく低下した(EP−A−145233号の実施例 18参照)。次亜塩素酸塩処理の改良法が提案された(Ramsayら,Bio technology Techniques 1989,(4),227− 232;1990,,221−226及びUS−A−5110980号)が、 該方法の条件は限定されて記載されており、収量の重大な損失又は分子量の低下 なしに高純度のPHAを得るためには極めて慎重な制御を必要とするようである 。これらの参考文献のいずれにも結晶化度の低いラテックス又は物質の製造は開 示されていない。 NPCMの他の酸化処理法が提案された。EP−A−145233号によれば 、PHA含有細胞に熱衝撃及び酵素を作用させ、得られた生成物を過酸化水素で 処理する。国際特許出願WO94/24302号によれば、PHAが堆 積している微生物細胞を増殖させる際に栄養素として加えられた微量の遷移金属 化合物によって触媒される副反応により、NPCMの酸化処理効率が低下する。 従って、キレート化剤の存在下に酸化処理を行うことが提案されている。該出願 明細書の実施例1〜4によれば、PHA含有細胞を過酸化水素及びキレート化剤 で処理することにより、純度が99.5%のPHBVが得られる。実施例4によ れば、該細胞に前もって熱衝撃を与えたり酵素で処理する必要がない。酸化処理 生成物はドライPHAに加工される。 NPCMの除去について提案された他の手段は界面活性剤による処理である。 例えば、EP−A−145233号の実施例5において、細胞懸濁液を100℃ で60分間煮沸して製造したPHBは、界面活性剤が不在の場合には72%の純 度しかなかったが、細胞乾量に対して10%のドデシル硫酸ナトリウム(SDS )を存在させた場合には93%の純度であったと報告されている。Ramsey ら(Biotechnology Techniques 1990,,22 1−226及びUS−A−5110980号)では、アニオン界面活性剤で処理 してから分離したバイオマスを次亜塩素酸塩で消化させることによりさらに 完全にNPCMが除去されることが開示されている。同時係属出願WO94/1 0289号には、PHA含有細胞をSDS及び過酸化水素で16時間室温で処理 し、洗浄して、80℃で3時間過酸化水素で処理して得られたPHAは99%以 上の純度であったことが開示されている。しかし、生成されたPHAはドライポ リマーに加工された。 NPCMの酵素による分解に関してはさらの多くの研究が行われた。例えば、 「Alcalase」、「Protease」、「Neutrase」、「Es parase」、「Allprotease」又は「High T」(全て登録 商標であると思われる)のようなタンパク質分解酵素、又はボロメライン若しく はパパイン及び/あるいはこれらの2種以上の組み合わせを、80〜200℃で の「熱衝撃」処理後の細胞に加えた。そのような蛋白質加水分解生成物は、例え ば、「Lecitase」のようなホスホリパーゼ酵素又はリゾチーム及び「N ovozyme」(登録商標)を例とする他の酵素に接触させ得る。WO94/ 07940号は、分散相粒子の60%が非晶質であり、30%が結晶質で、10 %は分離しなかったPHA懸濁液に、熱衝撃、次いでプロテアーゼ、次いで界面 活性剤+ 過酸化水素処理を連続的に行う製造法を記載している。これらの粒子の平均直径 (d50)は0.98μmである。 主として又は全体的に0.05〜0.5μmの範囲のd50重量平均直径を有し 且つ主として又は全体的に非晶質のバージンPHA粒子のラテックスが今回製造 された。該ラテックスは、フィルム又はコーティングの製造に用いられる場合、 急速凝集のような有益な特性を有している。 本発明の第3の面によれば、水性ラテックスは、単粒子又は25個までの単粒 子の凝集体である、実質的に非晶質の湿潤バージン粒子形態のPHAを含む。該 粒子は、平均直径(d50)が0.05〜0.5μm、特に、0.1〜0.4μm の範囲であり、アルカリ金属イオン、ハロゲンイオン、有機ハロゲンイオン又は キレート化し得る金属イオンによる汚染が実質的に無いものが好ましい。該粒子 は、上記のように測定して、30%未満、好ましくは20%未満、特には1%末 満が結晶質であるのが好ましい。 「単粒子」(single)とは、粒子が堆積する微生物の細胞壁内に存在していた 状態の粒子を意味する。上記にリストした微生物、特に以下に記載するものの各 細胞の壁内では、PHAは、多くの、典型的には数百以下の、例えば、 10〜25個の単粒子としてばらばらに堆積するようである。本発明の粒子はこ れらの単粒子又はその細胞内凝集体であると考えられる。典型的には、該粒子は 、4%w/w未満、特に2%w/w未満しかNPCM残留物を含んでいない。 ラテックスは、特に以下に記載のように、キレート化剤及び界面活性剤の存在 下に過酸化物でNPCMを可溶化するステップを含む取得法によりPHA含有細 胞からPHAを分離して得られた生成物である。 界面活性剤は、NPCMの分離に使用された結果として存在し得るが、他の界 面活性剤及び/又は水溶性ポリマーのような安定剤の代わり又は該安定剤に加え て存在し得る。これら及び他の添加剤の例は上記に記載されている。 ラテックス中のPHAの濃度は、典型的には100〜600g/L、特に20 0〜500g/Lである。 ラテックス中の界面活性剤の濃度は、本発明の第1の面に記載の通りである。 本発明はさらに、ラテックス前駆体、即ち、NPCM分解生成物及び吸着され なかった界面活性剤が存在する場合それらの一部又は全てを分離する前のものを 包含する。典 型的には、そのようなラテックス前駆体中の界面活性剤の濃度は、上記範囲の2 /3以上である。 本発明は、第4の面において、発酵によりPHAを含有する微生物細胞のバイ オマスを形成し、界面活性剤及び酸化剤での処理を含むステップでNPCMを分 解してPHAを回収することによりPHAを製造する方法を提供し、該方法は、 他の手段により実質的に(上記定義の通り)NPCMを分解する前に、バイオマ スを前記のように処理することを特徴とする。 好ましい方法は、該処理を行うバイオマスがリン制限下での発酵による生成物 であることをさらなる特徴とする。 有意に(つまり、2倍以上に)稀釈又は濃縮を行うことなく、バイオマスに、 好都合には、典型的には50〜80%w/w、特に65〜75%w/wのPHA を含有する100〜200g/Lの細胞(PHAを除く乾量)を含む全発酵生成 物に前記処理を行うのが好ましい。 酸化剤は、中性±1単位以内のpHレベルでは副反応に対して安定であるもの が好ましい。酸化剤は、過酸化物、特に過酸化水素であるのが好ましく、キレー ト化剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸又はニトリロ酢酸のようなア ミノポリカルボン酸、クエン酸又は酒石酸のようなヒドロキシポリカルボン酸、 ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸(DTPA)のようなアミノポ リホスホン酸、又はトリポリリン酸塩のようなポリリン酸塩を存在させるのが好 ましい。それぞれが、調整される混合物のpHに対応する塩として存在するのは 勿論である。酸化ステップの温度は、50〜90℃の範囲が適当であり、典型的 には、該温度を6〜24時間維持する。 界面活性剤は上記にリストしたものならどれでもよい。 2種以上を一緒に用いる場合、それらは通常、カチオン性のものとアニオン性の ものを共に含んでいてはならない。このステップにおける界面活性剤の含量は、 PHAの乾燥固形分の0.2〜10%w/w、特に1〜5%w/wの範囲が適当 である。 酸化剤、キレート化剤及び界面活性剤が共に、少なくとも反応時間中の大半の 間存在するのが好ましい。界面活性剤を加える前又は温度を50℃以上に上昇さ せる前にキレート化剤及び酸化剤を加えるのが好ましい。従って、界面活性剤は 、以下に詳細に記載するように、50℃以下での前処理が終わった後で存在し得 る。副反応を制限するた めには、キレート化剤を酸化剤の前に加えるのが好ましい。温度及び時間は酸化 ステップについて先に記載した範囲と同じであってよい。 取得法には通常、可溶性NPCM分解生成物からPHAを分離するステップが 含まれる。このステップでも界面活性剤を分離する。PHAをラテックスとして 回収する場合、NPCMの可溶化に用いられる量は、ラテックスの安定化に必要 な量より多いのが好ましい。分離ステップでは、粒子を一緒に沈降若しくは圧縮 したり又は損傷させたりする機械的処理を回避することが重要である。これは本 発明の第5の面の主題である。 NPCMの「実質的な分解」とは、NPCMの3種の主要成分、即ち、タンパ ク質、核酸及びペプチド−グリカンのうちの1種以上を50%w/w以上可溶化 することを意味する。必要とされる界面活性剤及び酸化剤処理の前に処理ステッ プを用いる場合、該ステップは、50℃を超えない温度で、例えば: (a)例えば、フランス受圧器及び場合により界面活性剤の存在下、適当には高 圧での機械的ホモジナイゼーション; (b)核酸の酸化剤/界面活性剤解重合;又は (c)ペプチド−グリカンを可溶化するためのリゾチームのような細胞壁分解酵 素による酵素消化を行う。一般に該方法は、そのような細胞の回収について既に 提案された他のステップ、例えば、実質的な結晶化又は凝集を誘起させない、熱 衝撃、可聴音若しくは超音波による細胞壁の破壊、高圧ホモジナイゼーション又 は凍結乾燥ステップを含み得る。 界面活性剤の存在下での機械的手段による細胞壁破壊ステップはより一般的な 操作であり、本発明の別の面を構成する。 本発明の第4の面は、主として、ラテックス及びラテックスの製造法に関する が、該方法は、処理したバイオマス又はラテックスをより大きなPHA粒子又は (そのような粒子を介して又は直接)ドライPHAに加工するステップをさらに 含み得る。界面活性剤は、製造すべき製品の特性を損なわないような種類又は濃 度のものでなければならない。 より大きなPHA粒子への加工は、同時係属出願WO94/02622号に記 載のように、加熱により行うのが都 合がよい。ドライPHAへの加工は、噴霧乾燥により行うことができる。凍結、 凍結乾燥又はフレーキングを含む他の好ましい方法によっても、過剰な界面活性 剤又は安定コロイドを洗浄により除去し得るように、より接近しやすい表面を有 する粒子が得られる。そのような加工は、PHAの大きな結晶化を回避するに十 分なほど穏和な条件下に行うことができる。これは、その後で溶液又は溶融加工 を企図している場合にはどうしても必要というわけではないことは勿論である。 PHAは、ドライポリマーから成形品を形成するための通常の方法、例えば、 支持体上への射出成形、他のポリマーとの同時押出しを含む押出し、紡糸又はコ ーティングのいずれにも用いることができる。 本発明の第5の面は、そのような溶解物質を除去するための多くの手順、例え ば、ボウル(bowl)遠心又は濾過が、結晶化度の実質的な増大を誘起するという 所見に基づいている。 本発明の第5の面によれば、高い非晶質含量を有するPHAラテックスを製造 する方法は: (a)PHA粒子を含有する微生物細胞を含むバイオマス を形成するステップ; (b)細胞の非PHA細胞物質を可溶性生成物に分解するステップ; (c)PHA粒子から可溶性生成物を分離するステップ;及び (d)そのような可溶性生成物を実質的に含まないPHA粒子の水性分散液を形 成するステップ を含み、ステップ(b)の生成物を可溶性生成物の溶液と非せん断増粘性スラリ ーに分離することによりステップ(c)を実施することを特徴とする。 スラリーは流動性であり、好ましくは50%w/w以下、例えば、10〜40 %w/wの範囲のPHA粒子を含む。 そのような分離法は、濾液を湿フィルターケークからしぼり出す慣用の濾過法 、又は静ペレット又は層を形成し、高重力をかけて液体を除去する慣用の遠心法 とは著しく異なっている。そのような慣用手順は、典型的には、さらに洗浄して 再分散させるか又はラテックスを生成させる機械的作業をも含む。本発明の方法 は、記載されている限度以上の濃度のペーストを形成せずに、又は該ペーストの 形成 がせいぜい一時的若しくは局所的になるように実施するのが好ましい。 ステップ(b)は、可能な限り界面活性剤を添加せずに行う初期段階を含み得 る。これらの段階は典型的には: − 熱衝撃、即ち、例えば高圧蒸気を噴射して行われる80〜200℃までの急 速温度上昇; − ペプチド−グリカンを分解するためのリゾチームのような加水分解酵素によ る酵素処理; − 細胞壁タンパク質を分解するためのタンパク質分解酵素による酵素処理; − 可聴音又は超音波による細胞壁の破壊; − 高圧ホモジナイゼーション;及び − 酸化 のうちの1つ以上を含む。 該方法の1つの好ましい形態において、ステップ(b)は本発明の第4の面の 方法に従って行う。 80〜90%のNPCMを分解する1つ以上の上記段階、その後で残りのNP CMの殆ど又は全てを除去するための界面活性剤の存在下での酸化段階を含む方 法は、0.4〜1.5μm、特に0.75〜1.05μmの範囲の平均 直径を有し、本発明を用いることにより、30%w/w未満、特に20%w/w 未満、例えば1%w/w未満が結晶質であり得る粒子を製造することを特徴とす る。 該方法のいずれの形態においても、好ましくは96%以上、特に98%以上の 純度を有するPHAを製造するようにNPCMの可溶化を行う。 界面活性剤は、上記にリストしたものならどれでもよい。2種以上を一緒に用 いる場合、それらは、通常、カチオン性のものとアニオン性のものを共に含んで いてはならない。ステップ(b)における界面活性剤の含量は、PHAの乾燥固 形分の0.2〜10%w/w、特に1〜7%w/wの範囲が適当である。 所望なら、核酸を分解するべく界面活性剤の存在下の機械的処理又はリゾチー ム消化又は界面活性剤/酸化ステップのような処理をいずれの場合も15〜50 ℃の範囲の温度で行って、粘度を低下させてもよい。 分離ステップ(c)は、いずれの方法で行ってもよいが、但し、生成物のスラ リーの濃度は記載の範囲内とする。デカンテーションは特に注意を払わずに用い ることができる。例えば、遠心を用いる場合、残留物がペレットではな くペーストになるようにg値及び滞留時間を調整する。慣用的には、連続遠心法 を用いる。デカンテーションによる洗浄は単独でも、別の方法の前処理として用 いることもできる。 好ましい分離法は、接線フロー濾過を含む。これは、例えば、Redkar及 びDavis(Biotechnol.Prog.1933,,625−63 4)による論文に記載されている。該方法は、圧力下に懸濁液を所定の孔サイズ (本発明の方法に適当なのは105分子量を0.1μmにカットオフ)の膜と接 触させるステップを含む。懸濁液を膜表面に沿って流してせん断応力を加えるの が好ましい。静フィルターケークが形成されないので、粒子の圧縮、従って凝集 や結晶化があったとしても最小限になる。 好ましい分離法は: (a)懸濁液中のラテックスのPHA粒子を維持するせん断応力を設定する流速 で、溶質は透過するがラテックス粒子は透過しない膜の片面(上流側)を横切る ようにラテックスを流すステップ; (b)膜の他方の面(下流側)から溶質水溶液を除去する ステップ;及び (c)懸濁液にさらに水を加えて、懸濁液からさらに溶質を除去するステップ を含む。 ステップ(b)で除去される溶液とステップ(c)で加えられる水の相対比は 、出発ラテックスの正味稀釈度又は濃度が得られるように調節し得る。分解され るラテックス中に他の物質、例えば界面活性剤の存在を維持することが望ましい 場合には、添加する水はそのような物質を含み得る。膜の上流側の液体は下流側 より高い静水圧に維持するのが好ましい。この方法では、静フィルターケークが 形成されないので、粒子の相互衝突を起こす圧縮は例えあっても少なく、従って 凝集及び結晶化を誘起する事象が最小限となる。 該方法が、そのような回収について既に提案された他のステップ、例えば、細 胞の熱衝撃、可聴音、超音波による細胞壁の破壊、高圧ホモジナイゼーション、 酵素消化又は凍結乾燥ステップを含む場合、これらのステップは、実質的な結晶 化又は凝集を誘起しないような条件下に行う必要がある。 上記ラテックスと共に特定のラテックスを用いると、実質的な利点が得られる ことが知見された。 本発明は第6の面により、少なくとも一部が本発明の第1の面による、少なく とも1種のPHAラテックス(第1ラテックス)と、好ましくは少なくとも上記 の低結晶化度レベルではPHAと相溶性である、該PHA以外の少なくとも1種 のポリマーのラテックス(第2ラテックス)との混合物を提供する。 該ポリマーは、縮合ポリマーでも付加ポリマーでもよい。そのような付加ポリ マーは以下の特性: − 10〜1,000nm、特に20〜500nm、より特定的には50〜10 0nmの範囲の平均粒径; − 総固体の3%w/w以下、特に2%w/w以下、例えば0.2〜1.5%w /wの範囲の界面活性剤濃度; − 1/3モル以上、特に1/2モル以上のその繰返しエチレン残留単位が、2 個以上の炭素原子を有する、直接又はCOを介して少なくとも1個の酸素結合炭 化水素基を有する; のうち少なくとも1つを有し得る。 第2ラテックスの粒径は、第1ラテッテクスの粒径未満 、例えば、第1ラテックスの粒径の0.001〜0.1倍又は0.5倍までが好 ましい。 第2ラテックスの界面活性剤濃度は、第1ラテックス中の濃度未満であるのが 好ましい。2種のラテックスを混合する際、第2ラテックスを第1ラテックスの 液相、界面活性剤から除去して、第1ラテックスがせん断増粘性化又は凝集しに くいようにすることができると考えられる。 酸素結合残留物はエステル又はエーテル基を有する。エステル基の例は、(a )アクリル酸(以下に定義のもの)、マレイン酸、フマル酸及びイタコン酸とC2-18 アルコール及びフェノールとのエステル;(b)アリルアルコール又は通常 のビニルアルコールとC2-18カルボン酸とのエステルである。他の基の例は、ア リルアルコール又は通常のビニルアルコールとC2-18アルコール及びフェノール とのエステルである。そのようなアルコール及びカルボン酸は、直鎖、分枝鎖又 は環式のものであってよいが、置換されている場合には、用いた比率ではポリマ ーに水溶性を付与する基を含まない。 第2ラテックスポリマー中の残りの単位は、例えば、1種以上のエチレン、プ ロピレン、スチレン(好ましい)、 ビニルハロゲン化物、ビニリデンハロゲン化物、ビニルメチルエーテル、アクリ ル(以下に定義のもの)ニトリル又はメチルエステル及び共役オレフィンであっ てよい。カルボン酸又はアミドのような親水性基は、水溶性を付与するには低す ぎる濃度で、典型的には10モル%以下の濃度でなければならない。 本明細書において用語「アクリル(acrylic)」とは、 式: 〔式中、R1は、水素、C1-12アルキル(特にメチル)、シクロアルキル、アリ ール、ハロゲン又はシアノであり、R2はC2-18炭化水素基である〕 により定義される。対応ニトリルが存在する場合には、該ニトリルにも類似の定 義が適用される。 縮合ポリマーとしてはポリエステル又はポリウレタンが適当である。 本発明の第7の面によれば、耐水性構造物を形成する方 法は、感水性支持体に前記第1ラテックスと第2ラテックスの混合物を適用する ステップを含む。 第1ラテックスは結晶質PHA粒子を含むが、上記のように結晶化度が低いも のが好ましい。該ラテックスはバージン粒子のみ、即ち、細胞構成成分として微 生物学的にPHAを形成し、次いで非PHA細胞物質(NPCM)を可溶化して 除去し、PHA粒子を微生物細胞中に堆積物として又はその凝集体として残して 得られた生成物のみを含むのが好ましい。あるいは、第1ラテックスは、全体又 はその一部が乳化生成物、即ち、同時係属出願WO94/0940号に記載のよ うに、PHAをクロロホルム、メチレン、塩化物又は1,2−ジクロロエタンの ような揮発性液体に溶解し、該溶液を水中で乳化し、例えば、蒸留又は拡散によ り揮発性液体を除去して得られた生成物であってよい。第1ラテックスが乳化生 成物の場合、PHAは全体又はその一部が、例えば、Bloembergenら ,Macromolecules 1989,22,1656−1669の方法 に従って製造されたような合成品であってもよい。 第1ラテックスの他の好ましい形態は、同時係属出願W O94/07940号に記載のものであるが、但し、存在する界面活性剤はいず れも付加ポリマーラテックスと相溶性のものを選択する必要がある。 第1ラテックスは、水に実質的に溶解する液体、例えば炭酸アルキレン中のP HA溶液から製造し得る。 第2ラテックスのポリマーは、20℃まで、例えば、−20〜+60℃の範囲 、特に0〜20℃の範囲の温度でフィルム形成能を有するものが好ましい。この ポリマーは少なくともターポリマーであるのが好ましい。記載した4つの単位の いずれもが50%w/w以上では存在しないのが好ましい。単位の全体のバラン スは、「疎水性」種中では非晶質樹脂が得られるようなもの、従って、そのモノ マーの1つ以上がそれ自体実質的に水に不溶であるのが好ましい。第2ラテック スは典型的には乳化重合又は分散重合の生成物である。有機液体が存在してもよ い。 第2ラテックスポリマーは実質的には非晶質である。該ポリマーの分子量は5 0,000以上、特に100,000以上であるのが好ましい。通常、該分子量 は5×106以下である。 繰返し単位は以下: − スチレン; − C3−C10側鎖を有するアクリル酸エステル;及び − アクリル酸 から選択されるのが好ましい。 アクリル酸は、3〜10%w/wの程度で存在するのが好ましい。(メタ)ア クリル酸エステルは、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルの混合物であ るのが好ましい。アクリル酸エステルは、オクチルエステルが好ましく、メタク リル酸エステルはブチルエステルが好ましい。 繰返し単位の比率は以下の範囲が好ましい: スチレン×重量部 アクリル酸エステル(0.7〜1.3)× メタクリル酸エステル(1.5〜2.0)×。 第1ラテックスと第2ラテックスのこれらの相対比は、意図する混合物の用途 及び所望の技術的効果に応じて選択し得る。意図する用途が生分解性の被覆支持 体の場合、第2ラテックスの比率は、例えば、乾燥固体の20%w/wまでに制 限する必要があるが、生崩壊が許容される場合には、例えば、20〜80%w/ wの範囲であってもよい。急速生分解性が必須でない場合、例えば95%w/w まで の高含量の第2ラテックスを用いることができる。混合ラテックスはPHAラテ ックスだけのものよりせん断増粘性化及び/又は凝集しにくい。 第2ラテックスは、典型的には、オレフィン性不飽和モノマーを慣用の分散剤 を含む水性媒質中で適切に加熱又は照射して、遊離基生成開始剤の存在下で重合 させた生成物である。そのようなラテックスは、そのまま、又は分離、再分散し て用いることができた。典型的な分散剤は、C12-20カルボン酸のナトリウム、 カリウム又はNH4塩、スルホコハク酸ジアルキル、硫酸化油、アルカンスルホ ン酸及び硫酸アルキルのようなアニオン性界面活性剤、並びにエトキシル化脂肪 酸及び/又はアミドのような非イオン性界面活性剤である。分散剤は、モノマー と共重合し得るタイプのものであってよい。用いられる量は、通常、使用する総 モノマーの0.1〜5%w/wである。典型的な開始剤は、一般に、用いられる 総モノマーの0.05〜3%w/wの、過酸化水素、過硫酸塩及びレドックス系 である。実施例1コーティング 以下の特性を有するラテックスを使用した: 固形分 35−40% w/w; 分散相組成 84HB/16HVモル%; 分子量 約500,000; 平均粒度 0.8−1.0μm; WAXSによる結晶化度比率 1%未満; 界面活性剤 “Synperonic A20”(RTM) C12アルカノールと20モルのエチレンオキ シドとの縮合物。 これらのラテックスは、グルコース及びプロピオン酸と共にリン酸塩制限下でAlcaligenes eutrophus によって発酵させ、次いで、蒸気 噴射、タンパク質分解酵素作用、キレート化剤+過酸化水素+界面活性剤の順次 添加による消化によって得られた。次いで、膜流濾過によって可溶物及び余剰の 界面活性剤を除去した。この工程は後出の実施例6及び7でより詳細に説明する 。 以下の支持体をコーティングした: A.セルロースファイバーボード280g/m2(Hermi board BO16,Cascades Blendcques SA); B.天然再生セルロースフィルム18μm(“セロファン”); C.圧縮成形澱粉。 12μmの未乾燥被膜厚を与える計量ロッドを用いる大型Kハンドコーター( R K Print−Coat Instruments Limited,R oyston UK)を用いてコーティングを行った。被覆支持体を、空気循環 炉で、次表に示す温度及び時間で乾燥させた。いくつかの支持体サンプルは、1 30℃のロールに通すカレンダリングによって更に処理した。その他のサンプル は乾燥させるかまたは赤外線加熱によって更に処理した。試験方法 透湿度(MVTR) 標準PETフィルムに対して毎日校正するLyssey L80計器を用い、 23℃,85%相対湿度(温帯)または38℃,90%相対湿度(熱帯)で透湿 度を測定した。透湿度の測定を開始する前に、被覆支持体サンプルを室温で少な くとも24時間状態調整した。平衡に達するまで定期的に測定を繰 り返した。最終の10個の読取り値の平均値を算出した。COBB試験 ASTM D2045−64T規格に合う装置を使用した。この装置の金属シ リンダの末端に、計量した被覆ボードのサンプルのコーティング面を上向きにし て固定し、脱イオン水をシリンダに注入する。30分後、水を抜き、サンプルを 取外し、拭って、計量する。試験を室温で実施した。吸収された水の量をg/m2 で表す。光沢 Microtry Gibbs計器を60度の入射光角度で使用した。耐脂性 これは、1991 TAPPI Useful Methodsの175ペー ジに記載されたような“キット試験”UM557によって測定した。この試験で は、試験標本を平坦面に載せ、疎水性材料を段階的に攻撃するために、ヒマシ油 、トルエン及びヘプタンから成る種々の組成の12種類の溶液の各々を滴下した 。結果を以下の表に示す。表中の塗膜厚は概数である。 薄い膜厚の2層の塗膜が、2倍の膜厚の1層の塗膜よりも有効なことが明らか である。赤外線加熱は不透過性塗膜をより有効に且つより迅速に形成する。最良 の製品は生分解性でないポリマーのコーティングによって得られた製品と同様の 品質を示す。例えば、 カレンダリングしたサンプルまたは赤外線加熱したサンプルは、高レベルの光 沢(60度の入射光角度で70−75%)及び耐脂性(キット値12/12;容 量比90:100のトルエンとヘプタンとの混合物に無反応)を示した。 指定したラテックスを用い、赤外線で乾燥することによって得られた耐湿性の レベルが、溶融被覆によって得られるレベルと実質的に等しいことが明らかであ る。 実施例2紙結合剤 同じラテックスを使用したが、支持体に噴霧するために20%w/wに希釈し た。支持体は80g/m2の空気で支えられた非結合の紙前駆体であった。支持 体の両面にラテックスをエ アゾール噴霧して、紙の空隙に浸透させた。得られたシートを80℃の炉で1時 間乾燥させた。 シートから採取したサンプルのピーク破壊荷重を以下の条件で試験した: 装置:Instron Type 1122引張り試験機 サンプル寸法:30mm×10mm 重複試験回数:サンプルあたり2つの垂直方向の各々について各3回 試験速度:5mm/分 ジョー間隔:10mm ゲージ長さ:10mm 全規模荷重:20N 結果:各サンプル毎に6回の試験で得られたピーク荷重の平均値(N)を示す 。 結果を表5に示す。 この結果をMarchessaultらの論文(TAPPI Journal ,1993年5月,76(5),71−77,pp.73−74)に報告された 以下の結果に比較する。 II.PHB及びPHB/HVラテックスで塗被した紙の物理的及び機械的特性値 上記文献の著者らによって使用された部分的に結晶質のラテ ックスの塗布が紙の引裂強さを強化しないことは明らかである。実施例3 (a)本発明の第4の目的となっている方法(以下の実施例4)によって粒度0 .2μmのバージンラテックスを用いて紙をコーティングした。即ち、実施例1 に記載の発酵生成物にキレート化剤と過酸化水素と界面活性剤とを直接作用させ た。ラテックスの粒子は2% w/w以下のNPCM残留物しか含有しておらず 、結晶質は1% w/w未満であった。 ラテックス塗膜の適度な加熱によってPHA層が容易に凝着した。 (b)0.1〜0.5μmの範囲の平均粒径を有する溶媒ルート*のラテックス を用いてボードをコーティングし(1層塗布、未乾燥膜厚12μm)(実施例1 参照)、種々の手順で乾燥させた。表6はこれらのラテックスのCobb試験の 結果を、より大きい粒子のバージンラテックス及びアクリル系ラテックスで得ら れた結果との比較として示す。 *溶媒ルートは、PHAをクロロホルムに溶解して5% w/wの溶液とし、溶 液をN−ラウロイルサルコシン酸ナトリウムの水溶液で乳化し、窒素流中で65 ℃に加熱してクロロホルムを除去し、界面活性剤をPHAに対して約5%に調整 することによって得られた。粒径0.2μ以下の場合、室温で一夜乾燥した効果 が、より高い温度で乾燥した効果と同等であることが明らかである。実施例4 小粒子ラテックスの調製 撹拌したバッチ充填型発酵槽で、グルコースを炭素源としてAlcalige nes eutrophus を増殖させ、次いで、グルコースとプロピオン酸と をリン不足状態で発酵させ、モル比85:15のHBとHVとから成るPHAを 蓄積させた。 発酵生成物に室温でN−ラウロイルサルコシン酸ナトリウム(PHAに対して 6.5% w/w)を添加して混合した。混合物をフレンチ圧力セル(105. 6kg/cm2)に1回通して細胞を破壊し、次いで5Mの水酸化カリウムを添 加してpH6.8に調整した。キレート化剤DTPA(1% w/v)とpH6 .8のリン酸水素ナトリウムとシリコーン消泡剤(100ppm w/v)とを 撹拌しながら混合した。混合物を80℃に加熱した。過酸化水素の60% w/ v溶液を添加して混合物中のH22濃度を3% w/vとした。混合物を80℃ で12時間撹拌した。この際、3.5時間後に過酸化水素を追加して3% w/ vのレベルを回復し、定期的にpHを6.8に調整した。次に、混合物を接線流 フィルターに通し、可溶物を分離して、PHA含量400g/リットルの安定な ラ テックスを回収した。 得られたラテックスの平均粒度は0.35μmであった。粒子を密度測定によ って観察すると、結晶質は1% w/w未満であることが判明した。PHAは、 2% w/w未満のNPCM残留物を含有していた。実施例5 実施例4で調製した発酵槽の内容物をリゾチーム(細胞乾量の0.1%)によ って25℃、pH7.5で5時間処理した。次に、キレート化剤、過酸化水素に よる処理、更に、界面活性剤(N−ラウロイルサルコシン酸ナトリウム)及び消 泡剤による処理、その後の処理、の諸段階を実施例4と同様に行った。 ラテックスの平均粒度は0.2μmであり、PHAの純度及び結晶化度は実施 例4のラテックスとほぼ同様であった。 比較的低い温度で行う初期処理は、ラテックス粒子を凝集させることもなく、 結晶化を誘発する核生成イベントも惹起しないことが明らかである。実施例6 PHAの洗浄条件 撹拌したバッチ充填型発酵槽で、グルコースを炭素源としてAlcaligenes eutrophus を増殖させ、次いで、グルコース とプロピオン酸とをリン不足状態で発酵させ、PHBVを蓄積させた。次に、発 酵槽の内容物を広口管に供給し、管に高圧蒸気を噴射して熱衝撃によって細胞を 部分的に破壊した。得られた懸濁液を第1の反応器に導入し、タンパク質分解酵 素を作用させて、適当な期間消化した。主としてPHA粒子と可溶物とから構成 される消化産物を、断続遠心機または連続遠心機によって分離した(A)。粒子 を水洗し、洗浄液に再度懸濁させて第2の反応器に導入し、残留NPCMが実質 的に酸化されるまでキレート化剤、過酸化水素及び界面活性剤(この順序で添加 )と共に撹拌した。得られた懸濁液を、断続遠心機または連続遠心機に導入した (B)。この遠心機は、溶液中の界面活性剤の存在にもかかわらず界面活性剤− 被覆PHA粒子を沈降させるべく十分に強力であった。遠心機内の沈降物を懸濁 化及び再度の遠心によって水洗し、分離装置に導入した。分離装置としては断続 遠心機もしくは連続遠心機または膜流(MF)フィルターを用いた(C)。この 分離装置で、残留可溶物を除去して安定なラテックスを回収した。 熱衝撃:pH8.5;蒸気温度150℃;滞留時間80秒: 第1反応器:プロテアーゼ濃度0.5% w/w;温度70℃;滞留時間2時間 : 第2反応器:pH7.0;35% w/w水溶液として添加したH22濃度1. 5% w/v;キレート化剤は0.2%w/wのDTPA;界面活性剤5.0% w/w;消泡剤0.05% w/w;温度80℃;滞留時間12時間: MF−フィルター:ラテックスポリエステル濃度が10〜40% w/wの範囲 以上になるように改造。 分離機条件が密度測定値によって示される結晶化度に及ぼす影響を表6に示す 。 Bでは連続放出遠心機、Cではメンブランフローフィルターを用いて、次のよ うな変形例を試験した。 連続的試験操作で用いた界面活性剤はSynperonic A20(ノニオ ン性; C12アルコール/20EO)、ナトリウムラウリルサルコシネート(ア ニオン性)であった。有意な相違は観察されなかった。 界面活性剤濃度がポリマー固体に及ぼす影響を0.5〜8.0% w/wの範 囲で調べた。ポリエステル粒子の結 晶含量に相違は観察されなかった。 本発明の方法が様々なV含量のPHBVに及ぼす影響を調べた。低いV含量( 5モル%)において、40% w/wラテックス中の粒子はより低濃度のラテッ クス中の粒子よりも結晶化度が高かった。所与のラテックスポリマー濃度では、 即ち第二の反応容器内での反応終了時点では、V含量が5%であるポリエステル の結晶化度が10〜15%であったのに比べV含量18%のポリエステルの結晶 化度は1%未満であった。 各試験操作において、ラテックスの平均粒径はV含量8%または20%では0 .95μm、V含量16%では0.55μmであった。これらの粒子は、最初に 細胞内に存在する単独粒子の一部または全部の凝集体であり、他の細胞由来のポ リエステルは伴わないと考えられる。粒子はNPCM残留物を2% w/w未満 しか含有していなかった。実施例7 実施例6では最初の発酵を生起させた。 発酵器(fermenter)の中味を反応容器に入れ、過酸化水素(35% w/w溶液として4.0% w/v)、実施例4で用いたキレート化剤、及び 界面活性剤 (Synperonic A20; C12線状アルコール/20 EO; 6% w/w)をこの順序で添加し、添加と添加との間には攪拌を行なった。シリコ ーン消泡剤(0.05% w/w)も添加した。pHを7.0に、また温度を8 0℃に調節した。混合物をNPCMの脱着及び可溶化が完了するまで(12時間 )攪拌し、その後メンブランフローフィルターに通した。前記フィルターにおい て可溶性物質が分離され、ポリマー含量40% w/wの安定なラテックスが残 った。 得られたラテックスの平均粒径は0.2μmであった。粒子を密度測定によっ て調べたところ、結晶化度が1% w/w未満であることが判明した。この粒子 はNPCM残留物を2% w/w未満しか含有していなかった。実施例8 アクリル系ラテックスと混合したPHAラテックス 次の出発物質を用いた。 PHAラテックス Mw 1.14×106のPHBV(V含量23モル%) 固体含量: 41% w/w 粒子のPHA含量: 98% w/wより高い 粒径: 1.3〜1.5μm(体積平均) 結晶化度: 5%未満 界面活性剤: PHA乾燥固体に基づき3〜5% w/w 起源: Alcaligenes eutrophusを増殖期と続くリン酸制限蓄積 期においてグルコース及びプロピオネートと共に発酵させ、熱ショックにより回 収し、その後酵素、過酸化水素及び界面活性剤で消化する。 第二のラテックス (% w/w): スチレン 25 2−エチルヘキシルアクリレート 25 n−ブチルメタクリレート 43 メタクリル酸 7 分子量: 約150000 最低膜形成温度: 15〜17℃ 固体含量: 40% w/w 粒径: 75〜80nm(0.0075μm) 実質的に非晶質 界面活性剤: ラウリル硫酸ナトリウム pH: 9.0 上記2種のラテックスをブレンドして、PHA対アクリルポリマーの比を乾燥 固体として100対15とした。ブレンドが剪断増粘(shear−thick ening)の兆候を示さないように留意した。得られたブレンドで板紙試料を 、Meyer k型バーを用いる手作業で引き伸ばす1回の適用で湿潤厚み12 μmに被覆した。前記湿潤厚みは4〜5μmの乾燥厚みに対応する。試料を二つ の方法のいずれかによって、即ち オーブンにより130℃で3分間か、または 赤外線により150℃で15秒間 乾燥した(150℃というのは紙の表面で測定される温度である)。ブレンドを 用いて被覆した試料、及び100%のPHAラテックスまたは第二のラテックス で被覆した試料を五つずつ製造し、これらに実施例1に述べたCobb試験を実 施した。結果を表7に示す。 このようにアクリル系ラテックスの少量添加によって、オーブン乾燥の場合の 130℃という、より低い温度での膜形成が劇的に改善される。その結果、上記 条件下でより優れた湿気遮断膜が得られる。 より高い150℃の乾燥温度ではCobb性能への影響はさほど顕著でないが 、それでもアクリル系ラテックスブレンドにおいて明らかな影響が認められる。実施例9 アクリル系ラテックスによるPHAラテックスの安定化 実施例8に特定したラテックスの(様々な比率の)混合物に、同軸シリンダー 形のBohlinレオメーターにお いて20℃で1460/秒の剪断応力を負荷した。混合物の粘度をフロキュレー ションが生起するまでの間測定した。4種の混合物のフロキュレーション生起ま での時間の長さを表8に示す。 実験用攪拌機を用いて、5%混合物は5時間を越えて安定であり、15%混合 物は24時間より長く安定であることを確認した。実施例10 立体安定性を具えたラテックス 実施例8を繰り返したが、ただし (a)異なる範囲のPHA:アクリルポリマー比を試験し、また (b)各ラテックスに、Imperial Chemical Industr ies PLCから入手可能なHL B数約11〜12の、32% w/wの活性物質を含有する水/プロピレングリ コール中のアクリルグラフトコポリマー乳化剤である「HYPERMER CG 6」を3% w/w含有させた。 Cobb試験の結果を表9に示す。 乳化剤を用いることにより、非生物分解性ポリマーレベルが低くとも非常に優 れたCobb試験挙動を達成することが明らかに可能となる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年4月15日 【補正内容】請求の範囲 1. バージン分散相粒子を含むキラル(R)立体特異PHAの水性ラテックス であって、該粒子の30%w/w未満、特に20%w/w未満が結晶質であるこ とを特徴とするラテックス。 2. 粒子の1%w/w未満が結晶質である、請求項1に記載のラテックス。 3. PHA粒子が、0.05〜1.5μmの範囲の重量平均直径d50を有する 、請求項1又は2に記載のラテックス。 4. PHAが98%w/w以上の純度を有する、請求項1から3のいずれか一 項に記載のラテックス。 5. PHAが、式−O−Cmn−CO−(式中、nは2mである)の繰返し単 位を含み、m=3及びm=4の単位は、それぞれ酸素に隣接する炭素上でC1及 びC2側鎖と共重合し、m=4の単位の含量が12〜25モル%である、請求項 1から4のいずれか一項に記載のラテックス。 6. 非PHA微生物細胞物質以外の界面活性剤を安定化量含む、請求項1から 5のいずれか一項に記載のラテック ス。 7. 界面活性剤の量が、PHAの乾燥固形分の1〜7%w/wの範囲である、 請求項5に記載のラテックス。 8. 界面活性剤が、C12-16アルキル/約30エトキシレート;ノニルフェノ ール/約30エトキシレート;エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロッ クコポリマー;セチルトリメチルアンモニウムブロミド;ナトリウム若しくはア ンモニウムのデオキシコレート、ドデシルスルフェート、N−ラウロイルサルコ シネート又はジオクチル−スルホスクシネート;アクリルコポリマー乳化剤から なる群から選択される、請求項6又は7に記載のラテックス。 9. 微量栄養素カチオンを実質的に含まない、請求項1から8のいずれか一項 に記載のラテックス。 10. PHAが、微生物細胞増殖期、その後のリン制限下又はリン不在下での PHA蓄積期の生成物である、請求項1から9のいずれか一項に記載のラテック ス。 11. NPCMの少なくとも一部を酸化的に可溶化するステップ、及び得られ たPHAが特定された程度にまで結晶化される前に該PHA粒子に安定化量の界 面活性剤を加 えるステップにより、PHAを含有する微生物細胞の懸濁液から請求項6から1 0のいずれか一項に記載のラテックスを製造するための取得法。 12. バージン湿潤粒子を含むPHAのラテックスであって、該粒子の30% w/w未満、特に、20%w/w未満が結晶質であり、前記粒子が単粒子又は2 5個までの単粒子の凝集体であることを特徴とするラテックス。 13. 粒子が、0.05〜0.5μmの範囲の平均直径を有する、請求項12 に記載のラテックス。 14. (a)PHA粒子を含有する微生物細胞を含むバイオマスを形成するス テップ、 (b)細胞の非PHA細胞物質を可溶性生成物に分解するステップ、 (c)PHA粒子から可溶性生成物を分離するステップ、及び (d)そのような可溶性生成物を実質的に含まないPHA粒子の水性分散液を形 成するステップ による、30%w/w未満、特に20%w/w未満が結晶質であるバージン分散 相粒子を含むPHAラテックスを製造する方法であって、ステップ(b)の生成 物を、可溶性 生成物の溶液と非せん断増粘性スラリーに分離することによりステップ(c)を 実施することを特徴とする前記方法。 15. 界面活性剤及び酸化剤での処理を含む複数のステップで非PHA細胞物 質を分解する、請求項14に記載の方法であって、前記処理を、他の手段による 非PHA細胞物質の実質的な分解の前にバイオマスに加えることを特徴とする前 記方法。 16. 連続遠心又は微量濾過によりステップ(c)を実施する、請求項15に 記載の方法。 17. 少なくとも一部が請求項1から10、12及び13のいずれか一項に記 載のものであるか又は請求項11及び14から16のいずれか一項に記載の方法 により製造されたものである、少なくとも1種のPHAラテックス(第1ラテッ クス)と、少なくとも1種のPHAと相溶性であってPHA以外のポリマーのラ テックス(第2ラテックス)との混合物。 18. 第2ラテックスのポリマーが以下の特性: 10〜100nmの範囲の平均粒径; 総固体の3%w/w以下の界面活性剤濃度; 1/3モル以上の繰返しエチレン残留単位が、2個以上の炭素原子を含む酸素 結合炭化水素基を少なくとも1個有する; のうちの少なくとも1つを有する、請求項17に記載の混合物。 19. 第2ラテックスの平均粒径が第1ラテックスの平均粒径の0.001〜 0.1倍である、請求項17又は18に記載の混合物。 20. 支持体に、請求項1から10、12及び13のいずれか一項に記載のラ テックス若しくは請求項11、14、15及び16のいずれか一項に記載の方法 で製造されたラテックス又は請求項17から19のいずれか一項に記載の混合物 を適用することによる支持体の被覆法。 21. 請求項20に記載の方法の変法としての、支持体にPHAラテックスを 適用することによる支持体の被覆法であって、PHA粒子が0.7μmまでの平 均粒径を有するバージンラテックスを用い、得られた被覆支持体を、ラテックス に加えられた水の蒸発潜熱と同程度の熱量を加えて乾燥することを特徴とする前 記方法。 22. 感水性の支持体に耐水性を付与する、請求項20 又は21に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C12P 7/62 C12R 1:05) (C08L 67/04 71:02) (C08L 67/04 23:04) (31)優先権主張番号 9502531.8 (32)優先日 1995年2月9日 (33)優先権主張国 イギリス(GB) (31)優先権主張番号 9509857.0 (32)優先日 1995年5月16日 (33)優先権主張国 イギリス(GB) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),UA(AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM ),AL,AM,AT,AU,AZ,BB,BG,BR ,BY,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,EE, ES,FI,GB,GE,HU,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US ,UZ,VN (72)発明者 ハモンド,テイモシー イギリス国、クリーブランド・テイ・エ ス・21・2・デイ・キュー、ストツクト ン・オン・テイーズ、セツジフイールド、 クレイグサイド・12 (72)発明者 リドル,ジヨン・マクドナルド イギリス国、クリーブランド・テイ・エ ス・16・0・デイ・ピー、ストツクトン・ オン・テイーズ、イーグルズクリフ、ヤー ム・ロード・678 (72)発明者 サトグルナタン,ラジヤシンガム イギリス国、チエシヤー・ダブリユ・エ イ・6・8・イー・エイ、キングズリー、 ウエストブルツク・ロード・20 (72)発明者 ターナー,ピーター・デリク アイルランド国、カウンテイ・ウオーター フオード、トラモア、ローズローン・36

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. バージン分散相粒子を含むキラル(R)立体特異PHAの水性ラテックス であって、該粒子の30%w/w未満、特に20%w/w未満が結晶質であるこ とを特徴とするラテックス。 2. 粒子の1%w/w未満が結晶質である、請求項1に記載のラテックス。 3. PHA粒子が、0.05〜1.5μmの範囲の重量平均直径d50を有する 、請求項1又は2に記載のラテックス。 4. PHAが98%w/w以上の純度を有する、請求項1から3のいずれか一 項に記載のラテックス。 5. PHAが、式−O−Cmn−CO−(式中、nは2mである)の繰返し単 位を含み、m=3及びm=4の単位は、それぞれ酸素に隣接する炭素上でC1及 びC2側鎖と共重合し、m=4の単位の含量が12〜25モル%である、請求項 1から4のいずれか一項に記載のラテックス。 6. 非PHA微生物細胞物質以外の界面活性剤を安定化量含む、請求項1から 5のいずれか一項に記載のラテック ス。 7. 界面活性剤の量が、PHAの乾燥固形分の1〜7%w/wの範囲である、 請求項5に記載のラテックス。 8. 界面活性剤が、C1216アルキル/約30エトキシレート;ノニルフェノ ール/約30エトキシレート;エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロッ クコポリマー;セチルトリメチルアンモニウムブロミド;ナトリウム若しくはア ンモニウムのデオキシコレート、ドデシルスルフェート、N−ラウロイルサルコ シネート又はジオクチル−スルホスタシネート;アクリルコポリマー乳化剤から なる群から選択される、請求項6又は7に記載のラテックス。 9. 微量栄養素カチオンを実質的に含まない、請求項1から8のいずれか一項 に記載のラテックス。 10. PHAが、微生物細胞増殖期、その後のリン制限下又はリン不在下での PHA蓄積期の生成物である、請求項1から9のいずれか一項に記載のラテック ス。 11. NPCMの少なくとも一部を酸化的に可溶化するステップ、及び得られ たPHAが特定された程度にまで結晶化される前に該PHA粒子に安定化量の界 面活性剤を加 えるステップにより、PHAを含有する微生物細胞の懸濁液から請求項6から1 0のいずれか一項に記載のラテックスを製造するための取得法。 12. 単粒子又は25個までの単粒子の凝集体である、実質的に非晶質のバー ジン湿潤粒子の形態のPHAを含むラテックス。 13. 粒子が、0.05〜0.5μmの範囲の平均直径を有する、請求項12 に記載のラテックス。 14. 発酵によりPHAを含有する微生物細胞のバイオマスを形成し、界面活 性剤及び酸化剤による処理を含む複数のステップで非PHA細胞物質NPCMを 分解してPHAを回収することによるPHAの製造方法であって、前記処理を、 他の手段によるNPCMの実質的な分解の前にバイオマスに加えることを特徴と する前記方法。 15. (a)PHA粒子を含有する微生物細胞を含むバイオマスを形成するス テップ、 (b)細胞の非PHA細胞物質を可溶性生成物に分解するステップ、 (c)PHA粒子から可溶性生成物を分離するステップ、及び (d)そのような可溶性生成物を実質的に含まないPHA粒子の水性分散液を形 成するステップ による、実質的な非晶質含量を有するPHAラテックスを製造する方法であって 、ステップ(b)の生成物を、可溶性生成物の溶液と非せん断増粘性スラリーに 分離することによりステップ(c)を実施することを特徴とする前記方法。 16. 連続遠心又は微量濾過によりステップ(c)を実施する、請求項15に 記載の方法。 17. 少なくとも一部が請求項1から10、13及び14のいずれか一項に記 載のものであるか又は請求項11、12、15及び16のいずれか一項に記載の 方法により製造されたものである、少なくとも1種のPHAラテックス(第1ラ テックス)と、少なくとも1種のPHAと相溶性であってPHA以外のポリマー のラテックス(第2ラテックス)との混合物。 18. 第2ラテックスのポリマーが以下の特性: 10〜100nmの範囲の平均粒径; 総固体の3%w/w以下の界面活性剤濃度; 1/3モル以上の繰返しエチレン残留単位が、2個以上 の炭素原子を含む酸素結合炭化水素基を少なくとも1個有する; のうちの少なくとも1つを有する、請求項17に記載の混合物。 19. 第2ラテックスの平均粒径が第1ラテックスの平均粒径の0.001〜 0.1倍である、請求項17又は18に記載の混合物。 20. 支持体に、請求項1から10、13及び14のいずれか一項に記載のラ テックス若しくは請求項11、12、15及び16のいずれか一項に記載の方法 で製造されたラテックス又は請求項17から19のいずれか一項に記載の混合物 を適用することによる支持体の被覆法。 21. 請求項20に記載の方法の変法としての、支持体にPHAラテックスを 適用することによる支持体の被覆法であって、PHA粒子が0.7μmまでの平 均粒径を有するバージン又は非バージンラテックスを用い、得られた被覆支持体 を、ラテックスに加えられた水の蒸発潜熱と同程度の熱量を加えて乾燥すること を特徴とする前記方法。 22. 感水性の支持体に耐水性を付与する、請求項20又は21に記載の方法 。
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