JPH1149994A - 記録液 - Google Patents

記録液

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JPH1149994A
JPH1149994A JP20656197A JP20656197A JPH1149994A JP H1149994 A JPH1149994 A JP H1149994A JP 20656197 A JP20656197 A JP 20656197A JP 20656197 A JP20656197 A JP 20656197A JP H1149994 A JPH1149994 A JP H1149994A
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JP
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meth
water
acrylamide
recording liquid
recording
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Pending
Application number
JP20656197A
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English (en)
Inventor
Naoko Ito
直子 伊藤
Yuji Ito
祐司 伊藤
Nobuo Uotani
信夫 魚谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
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Publication of JPH1149994A publication Critical patent/JPH1149994A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少なくとも分子末端に置換または非置換アミ
ジン基を有するポリアミン化合物、水性染料、水性媒体
を含有することを特徴とする記録液。 【解決手段】 普通紙に記録を行った場合でも、耐水堅
牢度に優れた印字を得ることができ、インクジェット記
録用および筆記用インクまたは記録液として好適であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録液に関する。
詳しくは、インクジェット記録用および筆記用インクに
関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンターは、低騒音、
低ランニングコスト、カラー記録が容易であるなどの特
徴を有しており、デジタル信号の出力機器として近年急
速に普及している。プリンター用に用いられる記録イン
クは、水性染料もしくは油性染料を主体としたインク、
あるいは顔料を水性もしくは油性媒体中に分散したイン
ク、あるいはまた熱溶融可能な固体インクなど様々なタ
イプのインクが提案されている。中でも水性染料を主体
とするインクはインク材料の生体及び環境に対する安全
性が高いこと、プリンターの消費エネルギーが比較的少
ないことなどから地球環境の持続という社会的要請にも
っとも適合するものである。
【0003】水性染料を主体とするインクジェット記録
用インクは、水溶性の染料を用いているために、被記録
材料として普通紙を用いた場合、形成画像が乾燥した後
でも、湿気にさらされた場合に汚れたり、水がかかった
ときに水性染料が流れてしまう等、形成画像部分の耐水
堅牢性の点で問題があった。油性インクは耐水堅牢性に
優れているが、油性インクをインクジェットプリンター
に用いた場合、使用するインク量が多いため有害な有機
溶媒が発生し、人体並びに環境に対して悪影響を及ぼす
恐れがある。また油性染料や顔料を水性媒体に分散させ
たインクでは、インクジェットプリンターのノズルに詰
まったり、あるいは保存安定性が悪く、インク中に沈殿
が生じてしまうという問題があり、耐水堅牢性に優れた
水性染料を主体とする水性インクジェット記録用インク
が望まれている。
【0004】これを解決する手段として、様々な解決方
法が提案されている。ポリエチレンイミン等のポリアミ
ンは染料を含む水溶液中においてカチオン性を示すた
め、スルホン酸残基等のアニオンを有する染料分子に対
して親和性を生じ、さらに被記録材料に対しても強力な
親和性をもつためインクジェット記録用インクの耐水性
を改良し得ることが知られている。カチオン性の基を有
する化合物をインクジェット記録用インクに配合する方
法は、その例として特開昭54−79728号公報に
は、1分子あたり6もしくはそれ以下の窒素を有するポ
リアミンを配合することが開示され、特開昭55−12
0676号公報には、1分子あたり7個以上の窒素原子
を有し第1窒素を含まないポリアミンを配合することが
開示されている。特開昭62−119280号公報には
ヒドロキシエチル化ポリエチレンイミンポリマーの配
合、特開平08−34943号公報にはN−ヒドロキシ
アルキルポリエチレンイミン重合体またはN−ヒドロキ
シアルキルジフェニルグアニジンの配合、特開平01−
6072号公報には分子末端にC6〜18のアルキル基
を有する界面活性能を付与したポリアミン化合物の配合
が開示されている。しかしながらこれらの発明は、耐水
堅牢性において不十分であったり、ノズルの先端が目詰
まりし易いなどの欠点を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は普通
紙に記録を行った場合でも、耐水堅牢度に優れた印字を
得ることができる水性記録液およびインクジェットプリ
ンター用インクの提供を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決する手段】本発明者らは、上記課題を解決
すべく鋭意検討したところ、分子末端に置換または非置
換アミジン基を有するポリアミン化合物、水溶性染料お
よび水性媒体を含有することを特徴とする記録液が耐水
堅牢度に優れた印字を得ることができ、上記課題を解決
し本発明をなすに至った。すなわち、本発明は、1)少
なくとも分子末端に置換または非置換アミジン基を有す
るポリアミン化合物、水溶性染料および水性媒体を含有
することを特徴とする記録液、2)さらに、そのポリア
ミン化合物がアミノ基を有する(メタ)アクリルアミド
系単量体の重合体記録液、3)ポリアミン化合物が第3
級アミノ基および/または第4級アミノ基を有すること
を特徴とする記録液、4)ポリアミン化合物を約0.0
1〜30重量%の範囲で含有する記録液、5)その粘度
が0.5〜50cpsの範囲である記録液を提供する。
【0007】
【発明実施の形態】以下、本発明に係る記録液について
具体的に説明する。本発明におけるポリアミン化合物
は、少なくとも分子末端に置換または非置換アミジン基
を有しかつアミノ基を有するラジカル重合性単量体の重
合体もしくはそれらと共重合し得る他の単量体との共重
合体であれば、特に限定されない。該置換または非置換
アミジン基は、例えば下記一般式(1)
【化1】 で表される。式中R1 は水素原子、アルキル基またはフ
ェニル基を示し、アルキル基、フェニル基は置換基を有
していてもよい。R2 はアルキレン基またはフェニレン
基を示し、アルキレン基、フェニレン基は置換基を有し
ていてもよい。また、上記一般式(1)は、塩酸等の無
機塩、酢酸などの有機塩と塩を形成していてもよい。
【0008】分子末端に置換または非置換アミジン基の
導入は、置換もしくは非置換アミジン基を有するラジカ
ル重合開始剤および/または置換または非置換アミジン
基を有する連鎖移動剤を用いてアミノ基含有重合性単量
体を、必要により共重合しうる他の単量体を共重合成分
に用いて重合する方法により達せられる。
【0009】置換もしくは非置換アミジン基を有するラ
ジカル重合開始剤は、これらに限定されるものではない
が、例えば、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−フ
ェニルプロピオンアミジン)2塩酸塩、2,2’−アゾ
ビス[N−(4−クロロフェニル)−2−メチルプロピ
オンアミジン]2塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−
(ハイドロキシフェニル)−2−メチルプロピオンアミ
ジン]2塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−メチル−N
−(2−フェニルメチル)−プロピオンアミジン]2塩
酸塩、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミ
ジン)2塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−メチル−N
−(2−プロぺニル)プロピオンアミジン]2塩酸塩等
が挙げられ、これらを単独もしくは2種以上組み合わせ
て使用することができる。
【0010】アミジン基を有する連鎖移動剤の例として
は、p−メルカプトベンズアミジン、o−メルカプトベ
ンズアミジン等があげられるが、これらに限定されるも
のではない。このときこれらを単独もしくは2種以上組
み合わせて使用することができる。
【0011】本発明で使用する該ポリアミン化合物は、
アミノ基を有するラジカル重合性単量体、もしくはそれ
らと共重合しうる他の単量体との共重合体が等が挙げら
れる。またこれらが単独、あるいは複数で使用されてい
てもよい。これらアミノ基を有するラジカル重合性単量
体の例としては、アミノメチル(メタ)アクリルアミ
ド、アミノエチル(メタ)アクリルアミド、アミノプロ
ピル(メタ)アクリルアミド、N −メチルアミノメチル
(メタ)アクリルアミド、N −メチルアミノエチル(メ
タ)アクリルアミド、N −メチルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミド、N ,N −ジメチルアミノメチル
(メタ)アクリルアミド、N ,N −ジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリルアミド、N ,N −ジメチルアミノプ
ロピル(メタ)アクリルアミド、N −エチルアミノメチ
ル(メタ)アクリルアミド、N −エチルアミノエチル
(メタ)アクリルアミド、N −エチルアミノプロピル
(メタ)アクリルアミド、N ,N −ジエチルアミノメチ
ル(メタ)アクリルアミド、N ,N −ジエチルアミノエ
チル(メタ)アクリルアミド、N ,N −ジエチルアミノ
プロピル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリル
アミド類、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アク
リレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレー
ト等の(メタ)アクリレート類。該単量体のアミノ基
が、第4級アミノ基であるものも使用できる。これは上
記アミノ基を有する単量体が、酢酸等の有機酸、塩酸、
硫酸等の無機酸と反応させて得る塩、炭素数1から12
のハロゲン化置換または非置換アルキル、ハロゲン化置
換または非置換アラルキル、炭素数1から12の硫酸エ
ステル等により4級化された単量体も使用できる。例え
ば(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモ
ニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリ
エチルアンモニウム塩化物等の(メタ)アクリレート
類、(メタ)アクリルアミドメチルトリメチルアンモニ
ウム塩化物、(メタ)アクリルアミドエチルトリメチル
アンモニウム塩化物、(メタ)アクリルアミドプロピル
トリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリルアミ
ドプロピルトリメチルアンモニウムヨウ化物、(メタ)
アクリルアミドメチルトリエチルアンモニウム塩化物、
(メタ)アクリルアミドエチルトリエチルアンモニウム
塩化物、(メタ)アクリルアミドプロピルトリエチルア
ンモニウム塩化物等が挙げられる。
【0012】特に該単量体のうちアミノ基が(メタ)ア
クリルアミド系単量体であるものが好ましい。例えば、
アミノメチル(メタ)アクリルアミド、アミノエチル
(メタ)アクリルアミド、アミノプロピル(メタ)アク
リルアミド、N−メチルアミノメチル(メタ)アクリル
アミド、N−メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルア
ミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリル
アミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アク
リルアミド、N−エチルアミノメチル(メタ)アクリル
アミド、N−エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−エチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジエチルアミノメチル(メタ)アクリルア
ミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリル
アミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アク
リルアミド等の(メタ)アクリルアミド類が挙げられ
る。さらに該単量体のアミノ基が(メタ)アクリルアミ
ド系単量体の第3級アミノ基であるものが好ましい。
N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルア
ミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミド、N,N−ジエチルアミノメチル(メタ)アク
リルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミド等が挙げられる。これらの中で、
N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミ
ドが特に好ましい。
【0013】該単量体のアミノ基が第4級アミノ基であ
るものも同様に好ましく使用できる。これは上記第3級
アミノ基を有する単量体に酢酸等の有機酸、塩酸、硫酸
等の無機酸と反応させて得る塩、炭素数1から12のハ
ロゲン化置換または非置換アルキル、ハロゲン化置換ま
たは非置換アラルキル、炭素数1から12の硫酸エステ
ル等により4級化された単量体も使用できる。(メタ)
アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウム塩化物、
(メタ)アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウム
塩化物、(メタ)アクリルアミドプロピルトリメチルア
ンモニウム塩化物、(メタ)アクリルアミドプロピルト
リメチルアンモニウムヨウ化物、(メタ)アクリルアミ
ドメチルトリエチルアンモニウム塩化物、(メタ)アク
リルアミドエチルトリエチルアンモニウム塩化物、(メ
タ)アクリルアミドプロピルトリエチルアンモニウム塩
化物等が挙げられる。これらの中で、(メタ)アクリル
アミドプロピルトリメチルアンモニウム塩化物が特に好
ましい。また最終的に重合体を構成する単量体のアミノ
基を第4級アミノ基にしてもよい。すなわち、重合反応
後、重合体に何らかの化学的反応をさせ、4級化すれば
よい。
【0014】例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト等の(メタ)アクリレート類、N,N−ジメチルアミ
ノメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルア
ミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル
アミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエ
チルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−
ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の
(メタ)アクリルアミド類から構成される共重合体の1
部を先に示した方法で4 級化する方法が挙げられる。
【0015】本発明で使用する該ポリアミン化合物の具
体例を以下に示す。
【化2】
【0016】記録液中のその他の成分との相容性を調節
するために、目的とする物性等を考慮して重合中にゲル
化等の問題が生じない範囲で、その他のラジカル重合性
不飽和単量体を併用して共重合してもよい。これらは自
由に選択でき、このとき、単独あるいは2種以上併用し
て使用することができる。使用する場合その使用量は原
料単量体中0. 1〜70重量%、好ましくは1〜20重
量%の範囲で選ぶことができる。
【0017】これらの単量体としては一般にラジカル重
合能のあるものはすべて使用することができる。例え
ば、以下に示すものが挙げられる。メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、イソブチル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアル
キル(炭素数1〜22)(メタ)アクリレート。2−メ
トキシエチル(メタ)アクリレート、n−ブトキシエチ
ル(メタ)アクリレート等のアルキルエーテル(メタ)
アクリレート。
【0018】ポリエチレングリコールモノメタクリレー
ト(例:日本油脂(株)製ブレンマーPEシリーズ、PE−
30、PE−90、PE−200、PE−350)、メトキシ
ポリエチレングリコールモノメタクリレート(例:日本
油脂(株)製ブレンマーPMEシリーズ、PME −100、P
ME −200、PME −400)、ポリプロピレングリコ
ールモノメタクリレート(例:日本油脂(株)製ブレン
マーPPシリーズ、PP−500、PP−800、PP−100
0)、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコー
ルモノメタクリレート(例:日本油脂(株)製ブレンマ
ーPEP シリーズ、70PEP −370B )、ポリエチレン
グリコールポリテトラメチレングリコールモノメタクリ
レート(例:日本油脂(株)製ブレンマー55PET −8
00)、ポリプロピレングリコールポリテトラメチレン
グリコールモノメタクリレート(例:日本油脂(株)製
ブレンマーNKH −5050)、ポリプロピレングリコー
ルモノアクリレート(例:日本油脂(株)製ブレンマー
AP−400)、ポリエチレングリコールモノアクリレー
ト(例:日本油脂(株)製ブレンマーAE−350)、エ
トキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等の
アルコキシポリエチレングリコールまたはアルコキシポ
リプロピレングリコールの(メタ)アクリレート類。
【0019】スチレン、メチルスチレン、パラ−スチレ
ンスルホン酸等のスチレン類、N−フェニルマレイミ
ド、N−(2−メチルフェニル)マレイミド等のマレイ
ミド誘導体類。(メタ)アクリロニトリル、(メタ)ア
クリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−
イソプロピルアクリルアミド等の(メタ)アクリレート
のアクリレート類等。
【0020】重合法に関しては特に限定はなく、公知の
ラジカル重合法で行うことができる。重合溶媒は重合反
応中に原料の単量体に対して実質的に不活性であり、か
つこれらの原料を溶解もしくは分散が可能なものを従来
公知のものから適宜選択して使用できる。例えば、水、
酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル類、
メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノー
ル、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン等の
アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキ
サン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、
N−メチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミ
ド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセト
アミド、N−メチルプロピオンアミド等のアミド類、1
−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、ε−カプ
ロラクタム等のピロリドン類、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素類、N−ペンタン、N−ヘキ
サン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、トリメチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、ジ
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグ
リコール類、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類等
が挙げられる。
【0021】これらの溶媒は2種以上を混合して使用し
てもよい。また、これらの溶媒の量は、特に制限される
ものではなく、得られる重合体や原料の粘度や溶解性等
により適切な割合を選択すればよい。通常は1〜80重
量%程度であるが、反応の操作性や生成物の精製(必要
とされる場合)の取り扱いの容易さから5〜50重量%
溶解させて重合するのが好ましい。重合開始剤に置換も
しくは非置換アミジン基を有する化合物を用いた場合に
は、分子量を調節する方法に特に限定はないが、重合開
始剤の添加量を調整するか、あるいは連鎖移動剤を加え
ることができる。この場合の連鎖移動剤は、例えば、
2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンやシク
ロヘキシルメルカプタン、ベンジルメルカプタン、t −
ブチルメルカプタン、ジメチルアミノエチルメルカプタ
ン等が挙げられる。これらの連鎖移動剤は単独あるいは
2種以上組み合わせて使用することができる。
【0022】連鎖移動剤の添加量は、原料単量体の重合
性や共重合性、重合開始剤の含有量により変化するが、
0〜30重量%の範囲が好ましい。また、連鎖移動剤と
して置換もしくは非置換アミジン基を有する化合物を用
いた場合には、重合開始剤の分子末端に置換もしくは非
置換アミジン基を有するラジカル重合開始剤を用いても
よく、また一般のラジカル重合開始剤として使用されて
いるものであればすべて使用できる。例えば、2,2’
−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2
−イル)プロパン]2塩酸塩、2,2’−アゾビス[2
−(2−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパ
ン]2塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(3,4,
5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパ
ン]2塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(5−ヒドロ
キシ−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−
イル)プロパン]2塩酸塩、2,2’−アゾビス{2−
[1 −(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン
−2−イル]プロパン}2塩酸塩、2,2’−アゾビス
[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、
2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス
(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピ
オンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−
[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオ
ンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−
(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド}、2,
2’−アゾビス{2−メチルプロピオンアミド}2水和
物、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペン
タン)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプ
ロピオネート)等のアゾ系重合開始剤や、例えばイソブ
チルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパー
オキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t −ブチルパ
ーオキサイド、t −ブチルキュミルパーオキサイド、t
−ブチルハイドロパーオキサイド等のパーオキサイド系
重合開始剤等が挙げられ、これらを単独あるいは2種以
上組み合わせて使用することができる。またこの際に、
アゾ系重合開始剤を使用することが好ましく、反応残存
物の濃度低下等の目的のため、反応中に同種あるいは異
種の重合開始剤を追加して添加してもよい。添加量とし
ては、総量として0.1〜50重量%が好ましい。
【0023】こうして得られた、ラジカル(共)重合体
の数平均分子量は400〜100000であり、好まし
くは800〜20000であることが望ましい。400
未満であると連鎖移動剤や開始剤を多量に加える必要が
あり、それに応じて多量の副生成物を生じる欠点があ
り、100000を超えると記録液の粘度が大きくな
り、インクジェットプリンターでの印字濃度が低下する
欠点がある。得られた重合体は、必要に応じて、溶媒留
去、カラムクロマトグラフィー、再沈殿、透析等公知の
方法で精製してインクに添加する。水や水溶性有機溶媒
を反応溶媒として選択した場合、記録液の水性媒体の組
成に適合すれば、そのまま添加してもよい。
【0024】反応は、常圧で行うことが可能である。反
応はラジカル反応であるので、不活性雰囲気中(例えば
窒素、アルゴン等)で行う。反応温度は特に限定しない
が、ラジカル重合反応開始剤を分解する温度であればよ
く、通常40〜180℃の範囲とすることが好ましく、
段階的に低温から高温まで上昇させる方法をとってもよ
い。前記反応温度40℃未満の場合には反応に長時間を
要し、180℃を越えると反応時の圧力が高くなり、反
応操作が困難になるので好ましくない。反応時間は特に
限定されないが、通常1〜24時間の範囲で行うことが
でき、工業的には3〜10時間の範囲とすることが望ま
しい。
【0025】これらポリアミン化合物の添加量は記録液
全重量に対し、0.01〜30重量%範囲が好ましい。
記録液には1種類、あるいは数種類の化合物を加えても
よい。ポリアミン化合物を添加した記録液の粘度は、
0.5〜50cpsであることが望ましい。粘度が0.
5cps未満の場合にはインクジェットプリンターの吐
出が安定せず、また粘度が50cpsより大きい場合に
は、ノズルの先端が目詰まりし易くなるという問題が生
じる。
【0026】本発明に使用する水溶性染料としては、実
質的に水に溶解するものであれば特に限定はない。例え
ばカラーインデックス(COLOUR INDEX )に記載されて
いる直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料及び
食用染料等が挙げられる。さらに具体的に挙げると、直
接染料としては、例えば、C.I.Direct Black (ダイレ
クト ブラック)2、4、9、11、14、17、1
9、22、27、32等、C.I.Direct Blue(ダイレク
ト ブルー)1、2、6、8、15、22、25、3
4、69、70等、C.I.Direct Brown (ダイレクト
ブラウン)1A 、2、6、25、27、44、58、9
5等、C.I.Direct Green (ダイレクト グリーン)
1、6、8、28、33、37、63等、C.I.Direct
Orange(ダイレクト オレンジ)6、8、10、26、
29、39、41、49、51等、C.I.Direct Red
(ダイレクト レッド)1、2、4、8、9、11、1
3、17、20、23等、C.I.Direct Violet(ダイレ
クト バイオレット)1、7、9、12、35、48、
51等、C.I.Direct Yellow(ダイレクト イエロー)
1、2、4、8、11、12、24、26、27、28
等が挙げられる。
【0027】酸性染料としては、例えば、C.I.Acid Bl
ack (アシッド ブラック)1、2、7、16、17、
24、26、28、31、41、48、52等、C.I.Ac
idBlue(アシッド ブルー)1、7、9、22、23、
25、27、29、40等、C.I.Acid Brown (アシッ
ド ブラウン)4、14等、C.I.Acid Green (アシッ
ド グリーン)3、9、12、16、19、20、2
5、27等、C.I.AcidOrange (アシッド オレンジ)
7、8、10、33、56等、C.I.Acid Red(アシッ
ド レッド)1、4、6、8、13、14、15、1
8、19、21、26、27、30、32、34等、C.
I.Acid Violet(アシッド バイオレット)7、11、
15、34、35、41、43等、C.I.Acid Yellow
(アシッドイエロー)1、3、4、7、11、12、1
3、14、17、18、19、23、25、29、3
4、36、38等が挙げられる。
【0028】塩基性染料としては、例えば、C.I.Basic
Black(ベーシック ブラック)2、8、C.I.Basic B
lue (ベーシック ブルー)1、3、5、7、9、2
4、25、26等、C.I.BasicBrown(ベーシック ブラ
ウン)1、12。C.I.Basic Green(ベーシック グリ
ーン)1、4、C.I.Basic Orange (ベーシック オレ
ンジ)2、15、21等C.I.Basic Red(ベーシック
レッド)1、2、9、12等、C.I.Basic Violet (ベ
ーシック バイオレット)1、3、5、7、9、24、
25等、C.I.Basic Yellow (ベーシック イエロー)
1、2、11、12、14、21、32、36等が挙げ
られる。反応性染料としては、例えば、C.I.Reactive
Black (リアクティブ ブラック)1、3、5、6、8
等、C.I.Reactive Blue(リアクティブ ブルー)2、
5、7、12、13、14、15、17、18、19等
C.I.Reactive BrowN(リアクティブ ブラウン)1、
7等、C.I.Reactive GreeN(リアクティブ グリー
ン)5等、C.I.Reactive Ora Nge(リアクティブ オ
レンジ)2、5、7、16等、C.I.Reactive Red (リ
アクティブ レッド)6、7、11、12、15、1
7、21、23等、C.I.Reactive Violet(リアクティ
ブ バイオレット)2、4、5、8等、C.I.Reactive
Yellow(リアクティブ イエロー)1、2、3、13、
14、15等が挙げられる。
【0029】食用染料としては、例えば、C.I.Food Bl
ack (フード ブラック)2、C.I.Food Blue(フード
ブルー)3、4、5。C.I.Food Green (フード グ
リーン)2、3、C.I.Food Red (フード レッド)
2、3、7、9、14、52、87、92、94、10
2等、C.I.Food Violet(フード バイオレット)2、
C.I.Food Yellow(フード イエロー)3、4、5等が
挙げられる。上記水溶性染料の含有量としては、記録液
全重量に対して0.2〜12重量%の範囲、好ましくは
2〜8重量%の範囲が挙げられる。
【0030】本発明の記録液に使用する水溶性媒体とし
ては、水及び水と混合しうる有機溶剤が挙げられ、例え
ばアルコール類(メタノール、エタノール、n−プロピ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコ
ール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジ
オール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール(#200)、ポリエチレングリコール
(#400)、ポリエチレングリコール(#600)、
グリセリン等)、エーテル類(エチレングリコールモノ
メチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、1,4−ジオキサ
ン等)、ケトン類(アセトン、ジアセトンアルコール
等)、窒素含有の水溶性有機溶媒類(トリエチルアミ
ン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
プロパノールアミン、N−メチルピロリドン、N−エチ
ルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジ
ン、1,3−ジメチル−イミダゾリジノン等)、ジメチ
ルスルホキシド等が挙げられる。その中でも水より沸点
の高いものは、ノズル先端の乾燥防止のための湿潤剤と
しての機能を有するものがあり、そのためポリアルキレ
ングリコール類(例えばポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール等)、低級アルキルエーテル類
(例えばエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノエチルエーテル等)が含有してい
るのが好ましい。
【0031】記録液の好ましい水溶性媒体の含有量とし
ては、記録液全重量に対し、水が10〜80重量%、水
と混合しうる有機溶剤が70重量%以下の範囲が挙げら
れる。記録液としての調製方法は、特に限定はないが、
水及び水溶性媒体に本発明の化合物を溶解した後に、ス
クリュー、マグネチックスターラー等で攪拌しながら水
溶性染料あるいはその水溶液を加えるのが好ましい。溶
解速度をあげるため、溶液を30〜50℃に加熱する場
合もある。
【0032】記録液のpHは染料、化合物の安定性か
ら、pH6〜14の範囲が好ましい。pHを調整する方
法は特に限定はない。この記録液組成に目的とする性能
を損なわない範囲で、防腐・防かび剤(例えばデヒドロ
酢酸ナトリウム等)、キレート試薬(例えばエチレンジ
アミン四酢酸ナトリウム等)、防錆剤(例えばチオグリ
コール酸アンモン等)、酸素吸収剤(例えば亜硫酸ナト
リウム等)、pH調整剤、消泡剤、粘度調整剤、浸透
剤、ノズル乾燥防止剤等の各種添加剤を加えてもよい。
以上記録液の調製を述べたが、市販されているインクジ
ェットプリンター用等の記録液に本発明の化合物を添加
・溶解させても、耐水堅牢性に優れた記録液を得ること
ができる。市販されているインクジェットプリンター用
記録液としては例えば、ヒューレット・パッカード
(株)社製プリントカートリッジ黒(製品番号5162
6Aまたは51645A)あるいはプリントカートリッ
ジカラー(製品番号51625Aあるいは51641
A)に含まれる記録液、キャノン(株)社製ブラックB
JカートリッジBC−20、BJカートリッジBC−2
1、インクカートリッジBCI−21Blackあるい
はインクカートリッジBCI−21Colorに含まれ
る記録液、セイコーエプソン(株)社製インクカートリ
ッジ(型番MJIC7、MJIC4、MJIC2)、カ
ラーインクカートリッジ(型番PMIC1C、MJIC
7,MJIC4、MJIC2)に含まれる記録液等が挙
げられる。市販されているインクジェットプリンター用
インク等への添加方法は、特に限定はないが、本発明の
重合体あるいはその溶液を加えるのが好ましい。溶解速
度をあげるため、水及び水性溶媒を30〜50℃に加熱
する場合もある。こうして調製された記録液及びインク
ジェットプリンター用記録液は、沈殿が生じず、耐水堅
牢性、安定性に優れている。
【0033】
【実施例】以下、本発明について実施例に基づいてさら
に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により
限定されるものではない。
【0034】[合成例1]温度計、攪拌装置、窒素導入
管および還流冷却管を取付けた50mlのフラスコに、
N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドを3.
00g (19. 2mmol)と2,4−ジフェニル−4−メ
チル−1−ペンテン0. 26g (1. 12mmol)を仕込
んだ後に2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンア
ミジン)2塩酸塩1. 04g (3. 84mmol)を溶解し
た精製水10. 0g とイソプロパノール5g の混合溶媒
を加え、窒素雰囲気下にて攪拌しながら昇温し70℃に
6時間保った。室温まで冷却後、19g の淡黄色透明溶
液を得た。この溶液をロータリーバキュームエバポレー
ターで溶媒を留去した。得られた生成物の分子量をGP
Cにて測定した結果Mn=約7500であった。この得
られた重合体を化合物Aとする。
【0035】[合成例2]温度計、攪拌装置、窒素導入
管および還流冷却管を取付けた50mlのフラスコに、p
−メルカプトシアノベンゼンを2. 70g (20. 0mm
ol)とアンモニウムクロライド1. 28g (24. 0mm
ol)を仕込んだ後にメタノール20. 0gを溶媒として
加え、窒素雰囲気下にて攪拌しながら昇温し125℃に
8時間保った。室温まで冷却後、24g の淡黄色透明溶
液を得た。この溶液をロータリーバキュームエバポレー
ターで溶媒を留去した。その後、未反応のp−メルカプ
トシアノベンゼンをメチルエチルエーテルで抽出した。
さらに、未反応のアンモニウムクロライドを熱アセトニ
トリルで抽出した。残った溶媒をロータリーバキューム
エバポレーターで留去し、p−メルカプトベンズアミジ
ン塩酸塩を得た。次に、温度計、攪拌装置、窒素導入管
および還流冷却管を取付けた50mlのフラスコに、N,
N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドを3. 00
g (19. 2mmol)、先に合成したp−メルカプトベン
ゼンアミジン塩酸塩0. 40g (2. 12mmol)および
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0. 1g (0.
61mmol)を仕込んだ後にメタノール20. 0g と精製
水5. 0g の混合溶媒を加えた。窒素雰囲気下にて攪拌
しながら昇温し70℃に6時間保った。室温まで冷却
後、28g の淡黄色透明溶液を得た。この溶液をロータ
リーバキュームエバポレーターで溶媒を留去した。得ら
れた生成物の分子量をGPCにて測定した結果Mn=約
6000であった。この得られた重合体を化合物Bとす
る。
【0036】[合成例3]温度計、攪拌装置、窒素導入
管および還流冷却管を取付けた50mlのフラスコに、ア
クリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩酸塩を
6. 71g (24. 35mmol)と2,4−ジフェニル−
4−メチル−1−ペンテン0. 53g (2. 24mmol)
を仕込んだ後に2,2’−アゾビス(2−メチルプロピ
オンアミジン)2塩酸塩0. 5g (1. 84mmol)を溶
解した精製水1. 0g とメタノール25. 0g の混合溶
媒を加え、窒素雰囲気下にて攪拌しながら昇温し70℃
に6時間保った。室温まで冷却後、33g の淡黄色透明
溶液を得た。この溶液をロータリーバキュームエバポレ
ーターで溶媒を留去した。得られた生成物の分子量をG
PCにて測定した結果Mn=約9000であった。この
得られた重合体を化合物Cとする。
【0037】[比較合成例1]温度計、攪拌装置、窒素
導入管および還流冷却管を取付けた50mlのフラスコ
に、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドを
3. 00g (19. 2mmol)と2,4−ジフェニル−4
−メチル−1−ペンテン0. 26g (1. 12mmol)を
仕込んだ後に2,2’−アゾビスイソブチロニトリル
0. 1g (0. 61mmol)を溶解したイソプロパノール
25. 0g の溶媒を加え、窒素雰囲気下にて攪拌しなが
ら昇温し70℃に6時間保った。室温まで冷却後、28
g の淡黄色透明溶液を得た。この溶液をロータリーバキ
ュームエバポレーターで溶媒を留去した。得られた生成
物の分子量をGPCにて測定した結果Mn=約1200
0であった。この得られた重合体を化合物Dとする。
【0038】[比較合成例2]温度計、攪拌装置、窒素
導入管および還流冷却管を取付けた50mlのフラスコ
に、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩
酸塩を7. 00g (33. 86mmol)を仕込んだ後に
2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)
2塩酸塩0. 025g (0. 09mmol)を溶解した精製
水5. 0g とイソプロパノール15. 0g の混合溶媒を
加え、窒素雰囲気下にて攪拌しながら昇温し70℃に6
時間保った。室温まで冷却後、27g の淡黄色透明溶液
を得た。この溶液をロータリーバキュームエバポレータ
ーで溶媒を留去した。得られた生成物の分子量をGPC
にて測定した結果Mn=約150000であった。この
得られた重合体を化合物Eとする。
【0039】[実施例1]下記の組成でインクを調製し
た。 インクの組成 使用量(重量%) C.I.FoodBlack 3 グリセリン 12 エチレングリコール 1 トリエタノールアミン 1 イオン交換水 73化合物A 10 合計 100 フラスコに上記組成原料を仕込み、60℃で2時間撹拌
し、室温まで冷却した後に0. 8μmのメンブランフィ
ルターを用いて濾過を行い、記録液を得た。
【0040】[実施例2、実施例3]本発明の実施例
2、実施例3のインクの組成を表1に示す。インクの製
造は実施例1と同様の方法を用いた。
【0041】[実施例4]下記の組成でインクを調製し
た。 インクの組成 使用量(重量%) MJIC7 90 (セイコーエプソン(株)社製インクカートリッジMJ
IC7に含まれる記録液)化合物A 10 合計 100 フラスコに上記組成原料を仕込み、60℃で2時間撹拌
し、室温まで冷却した後に0. 8μmのメンブランフィ
ルターを用いて濾過を行い、記録液を得た。
【0042】[実施例5、実施例6]本発明の実施例
5、実施例6のインクの組成を表1に示す。インクの製
造は実施例4と同様の方法を用いた。
【0043】[比較例1]下記の組成でインクを調製し
た。 インクの組成 使用量(重量%) C.I.FoodBlack 3 グリセリン 12 エチレングリコール 1 トリエタノールアミン 1 イオン交換水 73化合物D 10 合計 100 フラスコに上記組成原料を仕込み、60℃で2時間撹拌
し、室温まで冷却した後に0. 8μmのメンブランフィ
ルターを用いて濾過を行い、記録液を得た。
【0044】[比較例2]本発明の比較例2のインクの
組成を表1に示す。インクの製造は比較例1と同様の方
法を用いた。
【0045】[比較例3]下記の組成でインクを調製し
た。 インクの組成 使用量(重量%) MJIC7 90 (セイコーエプソン(株)社製インクカートリッジMJ
IC7に含まれる記録液)化合物D 10 合計 100 フラスコに上記組成原料を仕込み、60℃で2時間撹拌
し、室温まで冷却した後に0. 8μmのメンブランフィ
ルターを用いて濾過を行い、記録液を得た。
【0046】[比較例4]本発明の比較例4のインクの
組成を表1に示す。インクの製造は比較例3と同様の方
法を用いた。
【0047】
【表1】
【0048】[効果例]得られた記録液を用いて、イン
クジェットプリンター(デスクライター550C、ヒュ
ーレット・パッカード(株)製)でインクジェット記録
を行い、耐水堅牢性を評価した。方法は普通紙(再生紙
・中性紙、(株)NBSリコー製NBSPAPER)に
印字し、(1)乾燥後、水中に10分間浸した場合と、
(2)印字した紙の上に水を滴下し、指でこすった場合
を目視評価した。 耐水性評価 ○:印字物が全く滲まない。 △:印字物のエッジがぼける。 ×:印字物が流れてしまう。 実施例1〜6の記録液をガラス容器に密閉し、0℃と6
0℃で6ヶ月間保存した後でも不溶分の析出は認められ
ず、液の物性や色調にも変化がなかった。インクジェッ
トプリンターにおける吐出安定性について次のように評
価した。実施例1〜12の記録液を用いて2秒毎の間欠
吐出と2ヶ月間放置後の吐出について調べた。 吐出安定性評価 ○:安定に吐出する。 △:吐出するが、掠れる。 ×:全く吐出しない。 また、記録液の粘度の測定は、(株)トキメック社製E
型粘度計を用いた。以上の結果を表2に示す。
【0049】
【表2】
【0050】実施例1〜6の記録液をガラス容器に密閉
し、0℃と60℃で6ヶ月間保存した後でも不容分の析
出は認められず、記録液の物性や色調にも変化がなかっ
た。実施例1〜6の記録液で記録された画像は濃度が高
く鮮明であった。室内光に3ヶ月さらした後の濃度低下
率は1%以下であった。
【0051】
【発明の効果】本発明の記録液は、普通紙に記録を行っ
た場合でも、耐水堅牢度に優れた印字を得ることがで
き、インクジェット記録用及び筆記用インクまたは記録
液として好適である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも分子末端に置換または非置換
    アミジン基を有するポリアミン化合物、水溶性染料およ
    び水性媒体を含有することを特徴とする記録液。
  2. 【請求項2】 ポリアミン化合物がアミノ基を有する
    (メタ)アクリルアミド系単量体を含む単量体の重合体
    である請求項1記載の記録液。
  3. 【請求項3】 ポリアミン化合物が第3級アミノ基およ
    び/または第4級アミノ基を有する請求項1または2記
    載の記録液。
  4. 【請求項4】 ポリアミン化合物を0.01〜30重量
    %含有する請求項1〜3記載の記録液。
  5. 【請求項5】 記録液の粘度が0.5〜50cpsであ
    る請求項1〜4記載の記録液。
JP20656197A 1997-07-31 1997-07-31 記録液 Pending JPH1149994A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000071592A1 (fr) * 1999-05-25 2000-11-30 Seiko Epson Corporation Agent hydrofuge, composition d'encre, fluide reactif et procede d'impression par jets d'encre a l'aide de deux fluides

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WO2000071592A1 (fr) * 1999-05-25 2000-11-30 Seiko Epson Corporation Agent hydrofuge, composition d'encre, fluide reactif et procede d'impression par jets d'encre a l'aide de deux fluides
US6498222B1 (en) 1999-05-25 2002-12-24 Seiko Epson Corporation Water resistance imparter, ink composition, reactive fluid, and method of ink-jet recording with two fluids

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