JPH1142973A - 広角サイドミラー装置 - Google Patents

広角サイドミラー装置

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JPH1142973A
JPH1142973A JP9215588A JP21558897A JPH1142973A JP H1142973 A JPH1142973 A JP H1142973A JP 9215588 A JP9215588 A JP 9215588A JP 21558897 A JP21558897 A JP 21558897A JP H1142973 A JPH1142973 A JP H1142973A
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Ritsuo Minegishi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドーナツ面鏡を対物鏡とし、平面鏡を覗き鏡
として相互に近接配置して構成して広い視角を得ること
ができ、特に従来では困難とされた鋭角交差点における
助手席側の後側方である鋭角交差道路の状況を運転席か
ら確実に視認でき、しかも車内配置が可能で安全に使用
できるようにする。 【解決手段】 自動車Cの助手席側の窓ガラスGの内側
面の前後方向に沿って配置し、車外に向けた車外側壁に
おける前部側に対物窓口2を、車内に向けた車内側壁に
おける後部側に覗き窓口3を夫々開口したミラーボック
ス1と、水平方向に沿う断面では凹面に、また鉛直方向
に沿う断面では凸面に夫々同一の曲率にして湾曲させて
連続形成したドーナツ鏡面を有していて、車外の斜め後
方に向けてミラーボックス1内の対物窓口2の前方に配
置した対物鏡10と、車内の斜め前方に向けて、対物鏡
10による投影鏡像を車内側に反射させるようミラーボ
ックス1内の覗き窓口3後方に配置した覗き鏡11とを
備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主としてトラックに
おける側部の後方視界、特に鋭角交差点における鋭角交
差道路における路面状況を運転席から確実に視認できる
ように大きな後側方視界が得られる広角サイドミラー装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車運転に際し、運転席側の後方は運
転者自身が直接に見ることで、また運転席における車体
前方に配置した凸面鏡から成るサイドミラーを介して見
ることで比較的に大きな視界が得られるから運転席側で
の周囲状況の確認、交通安全性は通常は確保されてい
る。ただ運転席側の反対側であるいわゆる助手席側では
助手が乗車在席している場合にはその助手によっての後
方確認を直接に行なうことができても、運転者が単独で
運転している場合の助手席側の後方視界の確認は、特に
トラックの場合にはサイドミラー装置によらざるを得な
いものである。
【0003】このため従来から各種の助手席側用のサイ
ドミラー装置が提供されており、それらはいずれも凸面
鏡を主体とするもので、その一例は凸面鏡自体を助手席
側の前方である車体側面に突出状に配置して成るもので
ある(図7における符号20参照)。ただこれによると
車体に沿った側面からの一定角度範囲すなわち鋭角な範
囲内での視界(図7におけるθ2参照)が確保されるに
すぎないから、例えば鋭角交差点において自身が進行し
ている道路前方の交差点で後方から鋭角状に交差してい
る鋭角交差道路の状況は視認できないものであった。
【0004】こうした点を解消すべく、例えば実開昭5
4−139439号公報による横写鏡がある。これは図
10に示すように自動車C側面の助手席側の後部に進行
方向に対して凸面鏡21を斜めに取り付け、この凸面鏡
21が写し出す投影鏡像を同じく助手席側の前部に取り
付けた平面または凹面の反射鏡22によって反射させて
助手席側における自動車C後側方の視界を確保するよう
にしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところがこの図10に
示す横写鏡では後側方視界を大きくするには凸面鏡21
自体の横幅を大きくしなければならず、そうすると自動
車C側方に大きく突出することになって邪魔で危険なも
のであり、また走行中の空気抵抗が大きくなってひいて
は燃料費が嵩むものとなる。
【0006】一方、凹面鏡を使用した場合にはその反射
鏡像が不明瞭でいわゆるボケたものとなり、また凹球面
状であると上下が逆になり、運転席から見たときには実
際上の状況を写し出したものとは異なるものとなるから
到底使用できるものでないのは周知のことである。
【0007】かかる状況に鑑み、本発明者は水平方向の
x軸方向では凹面で、鉛直方向のy軸方向では凸面であ
る、いわゆるドーナツ面の一部を形成している鏡面であ
るドーナツ面鏡を利用することで小型ながらも明るく鮮
明で大きな視界を得ることができることを発見し、本発
明をなすに至ったものである。すなわち本発明はドーナ
ツ面鏡を対物鏡とし、平面鏡を覗き鏡として相互に近接
配置して構成しても視界が狭く、小さくなることはな
く、特に従来では困難とされた鋭角交差点における助手
席側の後側方である鋭角交差道路の状況を運転席から確
実に視認でき、しかも車外に配置せずに車内配置が可能
で車体外に大きく突出させることもなく、安全に使用で
きる広角サイドミラー装置を得ることに成功したもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明にあっては、自動車Cの側部における前後
方向に沿って配置され、車外に向けられる車外側壁にお
ける前部側に対物窓口2が、車内に向けられる車内側壁
における後部側に覗き窓口3が夫々開口されているミラ
ーボックス1と、水平方向に沿う断面では凹部状に窪ん
だ凹面に、また鉛直方向に沿う断面では凸部状に膨らん
だ凸面に夫々湾曲させて連続形成されているドーナツ鏡
面あるいは鼓形鏡面を有していて、車外の斜め後方に向
けられてミラーボックス1内の対物窓口2に配置される
対物鏡10と、車内の斜め前方に向けられていて、対物
鏡10による投影鏡像を車内側に反射させるようミラー
ボックス1内の覗き窓口3に配置される覗き鏡11とを
備えているものである。対物鏡10のドーナツ鏡面の凹
面、凸面夫々の曲率はほぼ同一にし、覗き鏡11は平面
鏡としてあり、また対物鏡10は対物窓口2に臨ませて
前方に、覗き鏡11は覗き窓口3に臨ませて後方に夫々
位置させて固定してある。そしてまたミラーボックス1
は自動車Cにおける助手席側の窓ガラスG内側面に配置
されるものとしたり、自動車Cにおける助手席側の窓ガ
ラスG周囲の車体支柱Bに連繋固定されるものとしたり
してある。
【0009】
【作用】本発明に係る広角サイドミラー装置にあって、
自動車Cにおける車外の斜め後方に向けられた対物鏡1
0はこれの鏡面が水平方向の断面では凹面、鉛直方向の
断面では凸面である湾曲したドーナツ面あるいは鼓形鏡
面となっているために車外の斜め後方の風景を広い範囲
の視角のままとしての正立正像の投影鏡像を形成する。
この対物鏡10によって得られた投影鏡像は、覗き鏡1
1によって車内側に反射されるとき、運転者が見る反射
鏡像は左右が反転しているものであっても広い視界のも
のとさせ、側方は勿論のこと、例えば鋭角交差点におけ
る助手席側の後側方である鋭角交差道路の状況をも運転
席から確実に視認させる。また対物鏡10は斜め後方に
向けられ、覗き鏡11は斜め前方に向けられて互いに向
き合った状態でミラーボックス1内に近接状態で配置さ
れていることで全体を小型化させたものとし、窓ガラス
Gの内側面に固定することで車内に配置しても十分に広
い視角を形成させる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明するに、本実施の形態においては右ハン
ドル車に実施した場合のものとして説明するが、左ハン
ドル車に実施する場合においては単に左右乃至は上下に
反転して構成すれば足りるから後者のものの説明は当業
者であれば十分に理解可能であるので省略される。すな
わち図において示される符号1は例えばトラックにおけ
る助手席側の窓ガラスG内側面に固定配置されるミラー
ボックスであり、このミラーボックス1は使用される自
動車Cの前後方向に沿って長いほぼ直方体状を呈してお
り、車外に向けられる車外側壁における前部側に対物窓
口2が、車内に向けられる車内側壁における後部側に覗
き窓口3が夫々開口されている。対物窓口2は車外側面
のみならず、図示のようにこの対物窓口2に関連配置さ
れる後述する対物鏡10の湾曲している上下部が上下方
に向けられていることから対物視界が斜め上下方に至る
ことを考慮してケーシング1における上下部側壁面にも
対物窓口2に連続する対物上下窓口4が開口されてい
る。
【0011】なおミラーボックス1の車外側壁はやや上
向きに傾斜してあって、本発明サイドミラー装置を窓ガ
ラスGの内側に配置するとき、下向きに傾斜している助
手席側の窓ガラスG内側面に車外側壁が当接状態となっ
て全体がほぼ水平状態に安定的に保持されるように配慮
してある。
【0012】またこのミラーボックス1自体の窓ガラス
G内側面への固定配置は支持固定手段5によるもので、
図1にあっての支持固定手段5はケーシング1における
前後側壁上端に付設の上部取付片6及び下端に付設の下
部取付片7夫々を窓ガラスG側面に固定したフック部材
8に剛性、伸縮性の取付紐9等を介して吊持、固定する
ものとしてある。もとよりこの支持固定手段5は図示例
に限定されず、例えば吸盤、面ファスナー、接着剤その
他によるものとでき、要は窓ガラスGを経て車外の風景
が対物窓口2から対物鏡10に写されるようにミラーボ
ックス1が窓ガラスG内側面に配置されるものであれば
足りるものである。
【0013】更に図9に示すように、自動車Cにおける
助手席側の窓ガラスG周囲の車体支柱Bに連繋固定され
るものとすることができ、例えば車体支柱Bにネジ止め
等によって固定した例えばL字形の取付アーム15にミ
ラーボックス1を支持固定するものである。このように
ミラーボックス1自体を窓ガラスGに直接に支持させず
に窓ガラスGと分離した状態で支持することで窓ガラス
Gの開閉を自由にさせることができる。更には取付アー
ム15の折曲部位等の適位置に丁番16を設けておくこ
とで本発明サイドミラー装置全体を側方に退避させるこ
とにより、窓を開放した場合に邪魔になることがないよ
うにすることもできる。
【0014】そしてこのミラーボックス1内には、ミラ
ーボックス1自体の前部に対物窓口2に臨ませた状態で
前方に位置させて車外の斜め後方に向けられたドーナツ
鏡面を有する対物鏡10と、同じく後部に覗き窓口3に
臨ませた状態で後方に位置させて車内の斜め前方に向け
られ、対物鏡10の投影鏡像を車内側に反射させる平鏡
面を有する覗き鏡11とを配置してある。図中12は対
物鏡10をミラーボックス1における上下の側壁内側面
に固定するための断面でほぼL字形の対物鏡固定片であ
り、同様に13は覗き鏡11をミラーボックス1におけ
る上下の側壁内側面に固定するための断面でほぼL字形
の覗き鏡固定片である。
【0015】対物鏡10は助手席側の窓ガラスG内側面
に固定配置したときに、水平方向(x軸方向)に沿う断
面では凹部状に窪んだ凹面に(図5参照)、また鉛直方
向(y軸方向)に沿う断面では凸部状に膨らんだ凸面に
(図4参照)夫々湾曲させて連続形成されている鏡面a
を有しているのである。すなわち図6に示すようにドー
ナツ状物体における内側の空洞部分を形成している内側
面の一部である、いわばドーナツ面を、あるいは図示を
省略した鼓形面を呈しているものである。そして水平方
向に沿う曲率と鉛直方向に沿う曲率とはほぼ同一のもの
としてあり、そのためドーナツ状物体における内部空洞
部分の半径r1と、ドーナツを形成するリング状部分に
おける断面円の半径r2とは、r1=r2の関係のもの
としてある。そしてr1=r2の関係のものであると
き、ドーナツ状物体におけるリング部分が空洞であると
仮想するとき、その仮想の側壁にあっての内側の空洞部
分側の一部における内側面と外側面とで形成する鏡面は
90度の回転でほぼ重ね合わされるものである。ちなみ
にこのドーナツ面における水平方向、鉛直方向のいずれ
における曲率もほぼ真円のものであることが望ましく、
こうすることでいずれの方向にでも歪みがない明瞭な投
影鏡像が得られるものである。またr1≠r2の関係に
ある場合には対物鏡10によって得られる投影鏡像は歪
形され、かつボケたものとなり、実用性が乏しいもので
ある。
【0016】このドーナツ面の対物鏡10によって得ら
れる投影鏡像を直接に見ると、左右が反転されていない
正立正像のものであり、自動車Cの側方における斜め外
後方に向けられていることで、この対物鏡10によって
得られる投影鏡像は直接に肉眼で見る自動車Cの側方に
おける斜め外後方の風景と全く同一のものとなっている
のである。またこの対物鏡10自体をそのまま下方に向
けて路面が写り込むように単独で配置した場合では、そ
の投影鏡像を直接に見ると例えば路面に記載の制限速度
表示、規制表示等の各種の数字、文字情報等が左右、上
下のいずれの方向でも反転されることなくそのまま読み
取ることが可能なものとなっているのである。すなわち
水平方向では凹面で、鉛直方向では凸面となって湾曲し
ている連続形成されたドーナツ面あるいは鼓型面の鏡面
はこれを相対して直接に見た場合には、通常の平面鏡に
よる左右が逆となっている反転鏡像のものとは異なった
正立鏡像が得られるものである。そしてこれを90度回
転した状態、すなわち水平方向では凸面で、鉛直方向で
は凹面となって湾曲している連続形成された鏡面はこれ
を相対して直接に見た場合には、上下が逆となっている
倒立鏡像が得られるものである。
【0017】一方、覗き鏡11は一般的な平坦面に形成
された平面鏡であり、対物鏡10によって得られた投影
鏡像を反射させ、その反射鏡像を運転席にいる運転者に
よって見ることができるようにしてある。図にあるよう
に本発明サイドミラー装置は運転者のほぼ側方の助手席
側の窓ガラスG内側面に配置されることを考慮して、覗
き鏡11はミラーボックス1の前方に対して車内側にほ
ぼ45度の傾斜角度に設定されてミラーボックス1内に
配置されている。またこれに対応して前記対物鏡10も
ミラーボックス1の後方に対して車外側にほぼ45度の
傾斜角度に設定されてミラーボックス1内に配置されて
いる。もとより運転者と本発明サイドミラー装置との相
対的な位置関係が異なる場合には対物鏡10及び覗き鏡
11の傾斜角度がそれらに対応して変更されるのは勿論
である。
【0018】なおこの覗き鏡11によって得られる反射
鏡像は対物鏡10によって得られた正立正像の投影鏡像
を左右で反転させるから、図2に示すように左右方向で
逆になっているものである。更にこの反射鏡像は運転席
における運転者が覗く位置すなわち目の位置で鮮明に見
ることができるように焦点距離等が設定されているもの
としてある。またこの覗き鏡11は図示にあっては平面
鏡のものとしてあるも、これを凸面鏡にしたり、緩やか
な僅かな曲率を有する凹面鏡にしたりすることもでき、
要は対物鏡10による投影鏡像を運転者側に反射させ
て、運転者が対物鏡10の投影鏡像を見ることができる
ようになっていればよい。
【0019】次に本発明サイドミラー装置の使用の一例
を説明すると、図7に示すように運転者の側方である助
手席側の窓ガラスGの内側面に固定することで車内に配
置するもので、図1に示すように上部取付片6、下部取
付片7夫々に挿通した取付紐9を窓ガラスG面に付着し
たフック部材8に係合させることで、対物窓口2がある
車外側壁側を窓ガラスG内側面に向い合わせるようにし
てミラーボックス1を固定するのである。こうすること
で対物窓口2からは自動車Cにおける助手席側の斜め後
側方の風景が対物鏡10に投影され、その投影鏡像が覗
き鏡11に反射されて覗き窓口3を経て運転者にその反
射鏡像として見ることができるものである。
【0020】本発明サイドミラー装置によって得られる
視界は、図7に示すように視角θ1であり、自動車Cの
車体に対して僅かに側方に開いた位置から左右のほぼ側
方に至る位置までの広い範囲のものである。これに対し
て従来の凸面鏡によるサイドミラー装置20によって得
られる視界は自動車Cの車体側面にほぼ沿う位置から斜
め後方位置までの鋭角状の範囲である視角θ2のもので
ある。したがって従来のサイドミラー装置20では死角
αとなって全く見えない、例えば進行している道路に対
して助手席側の後方から鋭角状に交差する鋭角交差道路
の状況を本発明サイドミラー装置では見ることができ
る。
【0021】ここで図8(A),(B)に示すように自
動車Cの側部に固定される1個のミラーボックス23内
に対物用の凸面鏡24と覗き用の平面鏡25とを前後に
斜めに対向させた状態で組合せて配置すると共にミラー
ボックス23の車体外側方の側壁面には対物用の窓口2
6を、同じく車体内側方の側壁には覗き用の窓口27夫
々を開口形成して成るものとしたボックス型サイドミラ
ーと対比して見る。この凸面鏡24と平面鏡25との配
置は、図8(A)にあるように後方側に斜めに向けた状
態で凸面鏡24を前部に配したものとしたり、図8
(B)にあるように前方側に斜めに向けた状態で凸面鏡
24を後部に配したものとしたりしてあるものである。
【0022】ところがこの図8(A),(B)に示すボ
ックス型サイドミラーのものは本発明サイドミラー装置
と同様な対向した2枚の鏡の配置としても、凸面鏡24
と平面鏡25とが近接していること、対物用あるいは覗
き用の窓口26,27を大きく開口形成してもそれ自体
に限度があること等によって視角範囲は大きくならず、
後方、側方の視界を十分には確保できないものであり、
本発明におけるような広い視界を得ることができないも
のである。
【0023】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されており、
これがため、ドーナツ面鏡を対物鏡10とし、平面鏡を
覗き鏡11としてミラーボックス1内に相互に近接配置
して構成しても視界が狭く、小さくなることはなく、特
に従来では困難とされた鋭角交差点における助手席側の
後側方である鋭角交差道路の状況を運転席から確実に視
認できるのである。しかも自動車Cの車外に配置せずに
車内配置が可能であるから車体外に大きく突出させるこ
ともなく、車外に従来同様の凸面鏡による多くのサイド
ミラーを配置する必要がなく、車外配置による危険性が
なく、安全に使用できるのである。
【0024】すなわちこれは本発明において、自動車C
の側部の前後方向に沿って配置され、車外に向けられる
車外側壁における前部側に対物窓口2を、車内に向けら
れる車内側壁における後部側に覗き窓口3を夫々開口し
たミラーボックス1と、水平方向に沿う断面では凹面
に、また鉛直方向に沿う断面では凸面に夫々湾曲させて
連続形成したドーナツ鏡面を有していて、車外の斜め後
方に向けてミラーボックス1内の対物窓口2に配置した
対物鏡10と、車内の斜め前方に向けて、対物鏡10に
よる投影鏡像を車内側に反射させるようミラーボックス
1内の覗き窓口3に配置した覗き鏡11とを備えたもの
としたからである。
【0025】またミラーボックス1内に配置した対物鏡
10は、これの鏡面が水平方向の断面では凹面、鉛直方
向の断面では凸面である湾曲した連続形成のドーナツ鏡
面となっているために、自動車Cにおける車外の斜め後
方に向けられていることで車外の斜め後方の風景を広い
範囲の視角のままの鮮明な明瞭である正立正像の投影鏡
像を形成するのである。
【0026】そしてこの投影鏡像を覗き鏡11によって
車内側に反射させて覗き窓口3から覗けるようにしてあ
るから、運転者は左右が反転した投影鏡像であっても広
い視界の助手席側における車外の斜め後方の状況を確認
できるものである。そのために自動車Cの側方、すなわ
ち助手席側における側方の風景は勿論のこと、斜め後方
の風景をも見ることができ、例えば進行道路が他の道路
と鋭角状に交差しているときのその鋭角交差点における
助手席側の後側方である鋭角交差道路の状況をも運転席
から確実に視認でき、鋭角交差道路上における他の通行
車両、歩行者その他を挙動等を把握でき、安全に鋭角交
差点を通行できるものである。
【0027】またミラーボックス1内で対物鏡10は斜
め後方に向けられ、覗き鏡11は斜め前方に向けられて
互いに向き合った近接状態で配置させることができ、そ
のため全体を小型化させたものとでき、窓ガラスGの内
側面に固定しても邪魔にならず、しかも車内に配置して
も十分に広い視角を得ることができ、車外に余分な突出
物を配置しなくてよいから安全でもある。
【0028】更に図示を省略したが、本発明サイドミラ
ー装置はこれをカーブミラー装置として使用することも
可能であり、このときのカーブミラー装置としての使用
例は例えば車庫から道路等に進出するに際し車庫の出口
の側部に配置する場合である。すなわち車庫の出口の側
部に固定したミラーボックス1内の後部には車庫の斜め
前方に向けられているドーナツ面鏡の対物鏡10を、同
じくミラーボックス1内の前部には対物鏡10に向かい
合わせて車庫内の斜め後方に向けられている平面鏡の覗
き鏡11を夫々配装するのである。こうすることで車庫
から外出するとき、車庫の出口における側方の状況を視
認でき、道路等に安全に進出できるものである。
【0029】また本発明においては一方向では凸面状
に、これに直交する他方向では凹面状に夫々湾曲して連
続形成されているドーナツ面あるいは鼓形面を鏡面と
し、これを利用してこの鏡面によって得られる投影鏡像
を反射させて見ることで通常では直接に見ることができ
ない死角範囲を視野内のものとすることに要旨があるも
のである。したがってこの本発明の要旨の範囲内におい
ての当業者がなし得る設計変更、構造上の変形その他は
当然に本発明の範囲に包含されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態における使用状態の一例
を示す斜視図である。
【図2】同じく視野角を表わす横断面図である。
【図3】同じく本発明装置の一部を構成する対物鏡の斜
視図である。
【図4】同じく図3におけるIV−IV線矢視断面図で
ある。
【図5】同じく図3におけるV−V線矢視断面図であ
る。
【図6】同じくドーナツ状物体の一部から対物鏡を形成
する場合のドーナツ状物体の斜視図である。
【図7】同じく従来のサイドミラー装置による視野角と
本発明装置による視野角との相違を説明する概略断面図
である。
【図8】その(A)は本発明装置と対比すべく、1個の
ミラーボックス内の前部に凸面鏡を後部に平面鏡を夫々
配置組合せて構成した場合のサイドミラー装置における
視野角を説明する概略断面図、その(B)は同じく本発
明装置と対比すべく、1個のミラーボックス内の前部に
平面鏡を後部に凸面鏡を夫々配置組合せて構成した場合
のサイドミラー装置における視野角を説明する概略断面
図である。
【図9】本発明の他の支持固定手段によった場合の実施
の形態における斜視図である。
【図10】凸面鏡と平面鏡とを組合せ使用した従来例の
サイドミラー装置における視野角を説明する概略断面図
である。
【符号の説明】
B…車体支柱 C…自動車 G…窓ガラス a…鏡面 1…ミラーボックス 2…対物窓口 3…覗き窓口 4…対物上下窓
口 5…支持固定手段 6…上部取付片 7…下部取付片 8…フック部材 9…取付紐 10…対物鏡 11…覗き鏡 12…対物鏡固
定片 13…覗き鏡固定片 15…取付アー
ム 16…丁番 20…従来のサイドミラー装置 21…凸面鏡 22…反射鏡 23…ミラーボ
ックス 24…凸面鏡 25…平面鏡 26…対物用の窓口 27…覗き用の
窓口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の側部における前後方向に沿って
    配置され、車外に向けられる車外側壁における前部側に
    対物窓口が、車内に向けられる車内側壁における後部側
    に覗き窓口が夫々開口されているミラーボックスと、水
    平方向に沿う断面では凹部状に窪んだ凹面に、また鉛直
    方向に沿う断面では凸部状に膨らんだ凸面に夫々湾曲さ
    せて連続形成されているドーナツ鏡面あるいは鼓形鏡面
    を有していて、車外の斜め後方に向けられてミラーボッ
    クス内の対物窓口に配置される対物鏡と、車内の斜め前
    方に向けられていて、対物鏡による投影鏡像を車内側に
    反射させるようミラーボックス内の覗き窓口に配置され
    る覗き鏡とを備えていることを特徴とする広角サイドミ
    ラー装置。
  2. 【請求項2】 対物鏡のドーナツ鏡面の凹面、凸面夫々
    の曲率はほぼ同一にしてある請求項1記載の広角サイド
    ミラー装置。
  3. 【請求項3】 覗き鏡は平面鏡である請求項1または2
    記載の広角サイドミラー装置。
  4. 【請求項4】 対物鏡は対物窓口に臨ませて前方に、覗
    き鏡は覗き窓口に臨ませて後方に夫々位置させて固定し
    てある請求項1乃至3のいずれか記載の広角サイドミラ
    ー装置。
  5. 【請求項5】 ミラーボックスは自動車における助手席
    側の窓ガラス内側面に配置されるものとしてある請求項
    1乃至4のいずれか記載の広角サイドミラー装置。
  6. 【請求項6】 ミラーボックスは自動車における助手席
    側の窓ガラス周囲の車体支柱に連繋固定されるものとし
    てある請求項1乃至4のいずれか記載の広角サイドミラ
    ー装置。
JP9215588A 1997-07-25 1997-07-25 広角サイドミラー装置 Expired - Lifetime JP3028088B2 (ja)

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