JPH1139937A - 導電性粒子 - Google Patents

導電性粒子

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JPH1139937A
JPH1139937A JP21412497A JP21412497A JPH1139937A JP H1139937 A JPH1139937 A JP H1139937A JP 21412497 A JP21412497 A JP 21412497A JP 21412497 A JP21412497 A JP 21412497A JP H1139937 A JPH1139937 A JP H1139937A
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JP
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layer
thickness
coated
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Junji Saida
淳治 才田
Shuichi Sugita
修一 杉田
Eiki Takeshima
鋭機 竹島
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
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Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐圧着性に優れた導電性粒子を提供する。 【解決手段】 樹脂を含む基材粒子と;前記基材粒子の
表面に被覆された厚さ0.01〜0.1μmのNi、A
g、Cu、Alまたはそれらの合金(但しNi−Pを除
く)を含む緩衝層と、前記緩衝層の上に被覆されたAu
層とを有する導電性粒子。緩衝層が厚さ前記のような厚
さの前記材料で形成されているので、応力が印加されて
も割れや剥離が生じにくく、緩衝層の上にAu層が被覆
されているので、高い導電性が維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性粒子に関
し、特に積層電子部品に用いて好適な耐圧着性に優れた
導電性粒子、及び導電性粒子の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】小型化の進む電子部品に用いられる積層
型電子部品のなかには圧着によって導電粒子を変形さ
せ、特定の電極間あるいは方向で通電させる異方性導電
フィラーの需要が大きくなっている。このような圧着等
の応力がかかる導電性粒子の場合には基材に変形能のあ
る有機物粒子を用い、その上に緩衝層であるNi−Pの
無電解めっき層とさらに最外層にAuのめっき層を付与
することで導電性を確保している。このような技術にお
いては、絶縁物である有機物粒子の上に無電解めっきに
よってAuを析出させるためにはNi−P層が必要不可
欠であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来技術
によれば、合金Ni−Pの層は硬く脆いため、圧着時の
割れや剥離の起点となっていた。そして、表面金属層の
割れ、剥離を起こすと部分的に導通不良を起こし、該当
する電子部品の作動性に著しく大きな損害を与える。ま
た従来の導電性粒子は、実使用において酸化や基材であ
る樹脂等との反応性が少ないとはいえなかった。
【0004】さらに、これらの製造に用いられるめっき
法では多量の廃液を生じ、その処理も大きな問題となっ
ていた。
【0005】そこで本発明は、圧着等の変形性に優れ、
かつ安定な導電性を持つ導電性粒子を提供することを目
的とする。また導電性粒子の製造にあたって、廃液等の
環境問題を生じない製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明による導電性粒子は、樹脂を含
む基材粒子と;前記基材粒子の表面に被覆された厚さ
0.01〜0.1μmのNi、Ag、Cu、Alまたは
それらの合金(但しNi−Pを除く)を含む緩衝層と;
前記緩衝層の上に被覆されたAu層とを有する。
【0007】このように構成すると、樹脂を含む基材粒
子を備えるので本導電性粒子は圧着によって変形でき、
緩衝層が厚さ0.02〜0.1μmのNi、Ag、C
u、Alまたはそれらの合金(但しNi−Pを除く)で
あるので、応力が印加されても割れや剥離が生じにく
く、緩衝層の上にAu層が被覆されているので、高い導
電性が維持される。
【0008】この発明においては、請求項2に記載のよ
うに、前記緩衝層の晶子径がX線回折の半価幅からシェ
ラーの式で計算した値で300nm以下であるのが望ま
しい。
【0009】このようにすると、結晶粒の微細化による
粒界すべり効果で大きな変形を与えても割れや剥離をさ
らに起こしにくくなる。
【0010】請求項3に記載の導電性粒子の製造方法
は、前記緩衝層の基材粒子への被覆を物理蒸着法により
行うことを特徴とする。
【0011】この方法では、物理蒸着法を用いるので緩
衝層とAu層との密着性が優れ耐磨耗性も向上する。ま
た、めっき法を用いないので多量の廃液を生じることが
なく、環境保全上有利である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、表及び図面を参照して説明する。本発明の実施の形
態である導電性粒子は、基材粒子として室温またはそれ
以上の温度で変形能のある有機物粒子である樹脂粒子を
用いる。その基材粒子の表面に、物理蒸着法により、厚
さが0.01〜0.1μmのニッケル(Ni)、銀(A
g)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)またはそれら
の合金(但しNi−Pを除く)を緩衝層として被覆し、
さらにその上に厚さが0.05〜1μmのAuを被覆す
る。そして、緩衝層の結晶子径をX線回折の半価幅から
シェラーの式で計算した値で、300nm以下とする。
そのような緩衝層を形成するためには、物理蒸着法を用
いるが、特にスパッタリング法が好ましい。このような
導電性粒子では、基材物粒子とAuとの間の前記材料に
よる層は緩衝層としての役目を持ち、かつAuの無電解
めっきの析出の触媒としても働く。
【0013】この導電性粒子は、耐圧着性に優れてお
り、各種積層電子部品の内部電極および内部導体形成用
ペースト用として適している。ここで、緩衝層として前
記材料を用いるので、従来のNi−Pと比較して脆さが
改善され、割れや剥離が防止できる。
【0014】近年、電子機器の小型化が進み、必然的に
内部の電子部品が小型化されるに至り、積層型の電子部
品が主流になりつつある。これらの部品に用いられる積
層型コンデンサーやインダクターは磁性体層を導電性粉
末からなる導電体層に積層し、一体焼結することにより
得られる。この内、導電体層をなす導体形成ペーストの
性能は積層電子部品の性能を決定する最も大きな要因で
ある。また液晶等の電極部には圧着によって導電粒子を
変形させ、特定の電極間あるいは方向で通電させる異方
性導電フィラーの需要が大きくなっているが、本実施の
形態の導電性粒子は、そのような用途に適している。
【0015】また、近年の小型化要求によって電極間距
離が小さくなると導電性粒子の径が小さくなっており、
その結果、これまでと同程度の電極間での通電性(接触
抵抗)を有するためには、粒子の変形を大きくしなけれ
ばならないが、本発明の導電性粒子は圧着等の応力印加
時の表面導電金属層割れや剥離に対する特性に優れてい
るので、そのような要求に応じることができる。
【0016】前記シェラーの式による結晶子径は次のよ
うな式によって計算される。
【0017】D=k×λ/β×cosθ ここで、D:結晶子径 (オングストローム)、k:定
数 (=0.9 ただし、測定X線がCu Kαの場
合)、λ:測定X線の波長 (オングストローム)、
β:回折線の拡がり(半価幅)(ラジアン)、θ:回折
線のブラッグ角 (ラジアン)である。
【0018】緩衝層の結晶子径は、300nm以下とす
るが、好ましくは200nm以下、さら好ましくは10
0nm以下とする。
【0019】なおこの緩衝層の結晶子径を小さくするた
めには、蒸着速度を小さくし、また基材の温度を低くす
ることにより達成できる。具体的には、蒸着速度の目安
として、樹脂粒子1gあたりの金属被覆量を0.01g
/hr程度とすればよく、また基材の温度を200℃以
下とするとよい。
【0020】有機樹脂粒子との緩衝層となるNi、A
g、Cu、Alまたはそれらの合金層は0.01〜0.
1μmの範囲にあることが必要である。この厚さは、好
ましくは0.03〜0.08μm、さら好ましくは0.
04〜0.06μmである。この層が0.01μm未満
では、有機物粒子に均一に膜状被覆することが困難で、
従って不メッキ部では表面Au層の剥離が生じる。一
方、この膜厚が0.1μmを超えると被覆時間の増大に
よるコストアップにつながる上、圧着時に有機物粒子と
の間で剥離が生じやすくなる。
【0021】またAu層の膜厚は、0.05〜1μmと
するが、好ましくは0.1〜0.8μm、さら好ましく
は0.3〜0.7μmである。膜厚が0.05μm未満
であると、導電性が不十分であるばかりでなく、下地金
属に拡散による合金化によって著しく特性が劣化する。
一方、1μmより大きいと、作業時間が長くなることに
よるコストアップをもたらす他、被覆時の熱影響により
有機物粒子が劣化することも考えられる。さらに皮膜厚
みが大きいと、内部歪みによって有機物粒子との密着性
が低く、圧着過程で皮膜剥離を生じやすい。
【0022】被覆方法としては、基材の熱影響を抑制
し、さらに被覆状態や皮膜の緻密化等を勘案するとスパ
ッタリングが望ましい。スパッタリングによる粒子への
被覆方法としては、例えば発明者らが既に出願した特開
平2−153068号公報によれば可能である。詳しく
は、回転するバレルに所定の粉末を入れ、攪拌しながら
蒸着粒子またはスパッタされた粒子を当てればコーティ
ングできる。真空蒸着では合金の被覆が難しくなるの
で、スパッタリング法を用いることが望ましい。
【0023】この際、コーティングする粉末の形状は特
に制限されないが、耐熱性が高い方が望ましい。また電
気伝導性のばらつきを少なくするためには真球状の粉末
を用いることが望ましい。具体的な材質として、ポリス
チレン、アクリル、ウレタン、エポキシ、フェノール、
ベンゾグアナミン等の樹脂が好適である。これらは、直
径が数μmの粒径が得易い。
【0024】このようにして製造される導電性粒子は変
形をともなう圧着時においても表面導電層の割れ、剥離
を生じることなく、安定した導電性能を示すことがで
き、これを用いてその上に磁性体層を備える積層電子部
品は安定性に優れ信頼性が極めて高い。
【0025】本発明による導電性粒子の製造方法は、プ
ロセスの単純化を図ることができ、廃液処理も不要であ
り、さらに被覆量を抑制する結果、製造コストを下げる
ことができ、工業的用途は極めて大きい。
【0026】
【実施例】
(実施例1)平均粒径10μmのポリスチレン樹脂粒子
に物理蒸着法として、真空蒸着およびスパッタリング法
で、種々の厚さの金属または合金の緩衝層とその上に金
(Au)を被覆した。これを5体積%エポキシ系樹脂に
混合し、厚さ25μmのフィルムに成形した。なお緩衝
層の結晶子径はシェラーの式から測定した結果、30n
m〜300nmの範囲にあった。これを熱可塑性ポリエ
ーテルサルフォン樹脂を塗ったガラス基板にはさみ、圧
力20kg/cm2 、温度150℃で、15秒間熱圧着
した。
【0027】本実施例で用いた緩衝層の材料は、真空蒸
着法で、Ni、Ag、Cu、Al、及び銅50部アルミ
ニウム50部の合金Cu50Al50である。膜厚は0.0
7μm、晶子径は180〜280nm、Auの膜厚は
0.07μmであった。また、スパッタリング法で、N
i、Ag、Cu、Al、及びニッケル50部アルミニウ
ム50部の合金NI50Al50、銀50部銅50部の合金
Ag50Al50、銀50部アルミニウム50部の合金Ag
50Al50、銀50部ニッケル50部の合金Ag50Ni5
0、銅50部アルミニウム50部の合金Cu50Al50、
銀50部銅30部アルミニウム20部の合金Ag50Cu
30Al20である。膜厚は0.04μm、晶子径は30〜
150nm、Auの膜厚は0.10μmであった。
【0028】また比較例として、真空蒸着法で、同じ樹
脂に0.07μmの鉄(Fe)、チタン(Ti)、亜鉛
(Zn)を被覆し、その上に0.07μmのAuを被覆
したもの、スパッタリング法で、同じ樹脂に0.04μ
mのチタン(Ti)、銅70部亜鉛30部の合金、コバ
ルト50部クロム50部の合金を被覆し、その上に0.
10μmのAuを被覆したものについて評価した。
【0029】また、無電解めっき法で、同じ樹脂に0.
1μmのニッケル・隣(Ni−P)合金、ニッケル・硼
素(Ni−B)合金、ニッケル・隣・硼素(Ni−P−
B)合金を被覆し、その上に0.08μmのAuを被覆
したものについても評価した。
【0030】評価方法は、熱圧着した粒子断面および表
面皮膜状態を光学顕微鏡により観察することにより行な
った。その結果を表1に示す。表中の評価は○が皮膜割
れも剥離もない場合。△は皮膜割れが認められ、×は皮
膜剥離が起きていることを示している。
【0031】これらの結果から、本発明の導電性粒子は
耐圧着性に優れていることがわかる。また被覆方法とし
てはスパッタリング法が適していることがわかる。
【0032】
【表1】
【0033】(実施例2)平均粒径7μmのアクリル樹
脂粒子にスパッタリング法により0.005〜0.12
μmのNi、Ag、Cu、Al、銀と銅が各50部の合
金(Ag50Cu50)、銀とアルミニウムが各50部の合
金(Ag50Al50)を緩衝層として被覆し、さらにその
上にAuを0.2μm被覆したものを、実施例1と同様
の評価方法により耐圧着性を評価した。なお緩衝層の結
晶子径は60〜150nmであった。その時の緩衝層の
厚さと耐圧着性の関係を図1に示す。
【0034】なお、図1〜図3においては、緩衝層の膜
厚については0.03〜0.09μmの間、Au層も膜
厚については0.30〜0.90μmの間、結晶子径に
ついては150〜250nmの間は表示を省略してあ
る。その間は、その前後と結果は同じである。
【0035】図1に示されるように、緩衝層の厚さがN
iでは0.005μm及び0.11、0.12μmで皮
膜剥離が認められたが、0.01から0.10μmで好
ましい結果が得られ、Agでは0.005μm及び0.
11、0.12μmで皮膜割れが認められたが、0.0
1から0.10μmで好ましい結果が得られ、Cuで
は、0.005μm及び0.12μmで皮膜剥離、0.
11μmで皮膜割れが認められたが、0.01から0.
10μmで好ましい結果が得られ、Alでは、0.00
5μm及び0.12μmで皮膜割れが認められたが、
0.01から0.11μmで好ましい結果が得られ、A
g50Cu50では、0.005μmで皮膜割れが認めら
れ、0.11、0.12μmで皮膜剥離が認められた
が、0.01から0.10μmで好ましい結果が得ら
れ、Ag50Al50では、0.005、0.11μmで皮
膜割れが認められ、0.12μmで皮膜剥離が認められ
たが、0.01から0.10μmで好ましい結果が得ら
れた。
【0036】この結果から、緩衝層の被覆厚みは0.0
1μm〜0.1μmが適していることがわかる。
【0037】(実施例3)平均粒径7μmのウレタン樹
脂粒子にスパッタリング法により0.05μmのNi、
Ag、Cu、Al、Ag50Cu50、Ag50Al50を緩衝
層として被覆し、さらにその上にAuを0.02〜1.
5μm被覆したものを、実施例1と同様の評価方法によ
り耐圧着性を評価した。なお緩衝層の結晶子径は40〜
110nmであった。その時のAu層の厚さと耐圧着性
の関係を図2に示す。なお図中の評価結果で◇は導通不
良を起こしたものである。
【0038】図2では、Auの膜厚が1.10μm以上
では緩衝層が皮膜剥離を起こしたり、皮膜割れを生じた
りしていることがわかる。このようにAuの膜厚は緩衝
層に影響を与えることがあることも示されている。
【0039】以上図2に示されるように、緩衝層がいず
れの材料であっても、Au被覆の厚さが約0.02μm
では導通不良を起こしたが、0.05〜1.00μmで
好ましい結果が得られた。この結果から、Au層の被覆
厚みは0.05μm〜1μmが適していることがわか
る。
【0040】(実施例4)この実施例では、平均粒径1
0μmのウレタン樹脂粒子にスパッタリング法により厚
さ0.1μmのNi、Ag、Cu、Al、Ag50Cu5
0、Ag50Al50を緩衝層として被覆し、さらにその上
にAuを0.5μm被覆したものを、真空中の熱処理に
よって結晶子径を変化させた後、実施例1と同様の評価
方法により耐圧着性を評価した。その時の緩衝層の結晶
子径と耐圧着性の関係を図3に示す。この図に示される
ように、いずれの材料においても、緩衝層の晶子径が3
00nm以下では好ましい結果が得られた。この結果か
ら、緩衝層の結晶子径は300nm以下が適しているこ
とがわかる。
【0041】以上説明したように、本発明の導電性粒子
では物理蒸着法により有機物粒子、特に樹脂粒子の表面
に緩衝層と表面の導電性に優れるAu層の密着性改善の
ためのNi、Ag、Cu、Alまたはそれらの合金を被
覆する。緩衝層は、物理蒸着法で被覆しているため有機
物粒子と強固に結合し、さらにその膜厚も以上の説明で
わかるように非常に薄いため、熱応力等の内部歪みによ
る剥離を起こさない。
【0042】一方、緩衝層の表面は酸素分圧が低い状態
であって表面酸化皮膜も少ないことからAu層との密着
性に優れる。また本緩衝層は柔らかいAuを補強し、耐
摩耗性を向上させる働きも有する。また所定膜厚のAu
層は優れた電気伝導性を与える。
【0043】さらに一般に、結晶粒が微細化すると結晶
粒界の効果により、超塑性といった優れた変形特性を有
することが知られているが、これらの緩衝層においても
上記のシェラーの式から計算される結晶子径300nm
以下にある時には、結晶粒微細化による粒界すべり効果
で、大きな変形を与えても割れや剥離を起こさない。
【0044】このように本発明による導電性粒子は、圧
着等の変形性に優れ、かつ安定な導電性を持ち、実使用
において酸化や基材である樹脂等との反応性の少ない。
また本発明による製造方法では、導電性粒子の製造にあ
たって、廃液等の環境問題を最小限に抑える。
【0045】以上のように、本発明は耐圧着性に優れた
導電性粒子を提供することができ、各種積層電子部品の
電極の安定性および高信頼性化への寄与は極めて大き
い。
【0046】また、本発明による導電性粒子の製造方法
によれば、プロセスの単純化や廃液処理も不要であり、
さらに被覆量を抑制する結果、コストを下げることがで
き、工業的用途は極めて大きい。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明による導電性粒子
は、厚さ0.01〜0.1μmのNi、Ag、Cu、A
lおよびそれらの合金を緩衝層とするので、変形をとも
なう圧着時においても表面導電層の割れ、剥離を生じに
くく、耐圧着性に優れた導電性粒子を提供することがで
きる。これを用いた積層電子部品は作動性が高く、電極
の安定性および高信頼性化への寄与は極めて大きい。ま
た、本発明による導電性粒子の製造方法によれば、物理
蒸着法を用いるので環境問題を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例2の評価を示す線図である。
【図2】本発明の実施例3の評価を示す線図である。
【図3】本発明の実施例4の評価を示す線図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂を含む基材粒子と;前記基材粒子の
    表面に被覆された厚さ0.01〜0.1μmのNi、A
    g、Cu、Alまたはそれらの合金(但しNi−Pを除
    く)を含む緩衝層と;前記緩衝層の上に被覆されたAu
    層とを有することを特徴とする;導電性粒子。
  2. 【請求項2】 前記緩衝層の晶子径がX線回折の半価幅
    からシェラーの式で計算した値で300nm以下である
    ことを特徴とする、請求項1に記載された導電性粒子。
  3. 【請求項3】 前記緩衝層の基材粒子への被覆を物理蒸
    着法により行うことを特徴とする、請求項1または請求
    項2に記載された導電性粒子を製造する方法。
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