JPH11345780A - 真空処理装置および真空処理方法、並びに該方法によって作成される電子写真感光体 - Google Patents

真空処理装置および真空処理方法、並びに該方法によって作成される電子写真感光体

Info

Publication number
JPH11345780A
JPH11345780A JP11082569A JP8256999A JPH11345780A JP H11345780 A JPH11345780 A JP H11345780A JP 11082569 A JP11082569 A JP 11082569A JP 8256999 A JP8256999 A JP 8256999A JP H11345780 A JPH11345780 A JP H11345780A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vacuum processing
deposited film
processing apparatus
processing method
introducing means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11082569A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3483494B2 (ja
Inventor
Kazuyoshi Akiyama
和敬 秋山
Toshiyasu Shirasago
寿康 白砂
Takashi Otsuka
崇志 大塚
Kazuto Hosoi
一人 細井
Daisuke Tazawa
大介 田澤
Hitoshi Murayama
仁 村山
Tatsuyuki Aoike
達行 青池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP08256999A priority Critical patent/JP3483494B2/ja
Priority to US09/282,462 priority patent/US6250251B1/en
Publication of JPH11345780A publication Critical patent/JPH11345780A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3483494B2 publication Critical patent/JP3483494B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/32Gas-filled discharge tubes
    • H01J37/32431Constructional details of the reactor
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C16/00Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
    • C23C16/22Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the deposition of inorganic material, other than metallic material
    • C23C16/24Deposition of silicon only
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C16/00Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
    • C23C16/44Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating
    • C23C16/4401Means for minimising impurities, e.g. dust, moisture or residual gas, in the reaction chamber
    • C23C16/4404Coatings or surface treatment on the inside of the reaction chamber or on parts thereof

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】反応容器内で発生する膜はがれを効果的に防止
することができ、球状突起の少ない品質に優れた堆積膜
を形成することのできる真空処理装置、および真空処理
方法を提供すること。 【解決手段】容器と、該容器内にガスを供給する手段と
電力を供給する手段とを備え、前記ガスを前記電力によ
り分解し、放電を生起する真空処理装置または真空処理
方法であって、放電に接する部分の表面が、 (1)十点平均粗さ(Rz)が5μm以上200μm以
下の範囲で且つ (2)局部山頂の平均間隔(S)が、5μm以上100
μm以下の範囲の条件を満たすようにした真空処理装置
または真空処理方法を提供すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は真空処理装置および
真空処理方法、並びに該方法によって得られる電子写真
感光体に関し、特に基体上に堆積膜、とりわけ機能性堆
積膜、特に半導体デバイス、電子写真用光受容部材、画
像入力用ラインセンサー、撮像デバイス、光起電力デバ
イス等に用いる、アモルファス半導体堆積膜をプラズマ
CVDによって形成できる真空処理装置および真空処理
方法に関し、更に円筒状基体上にアモルファスシリコン
系堆積膜を形成するアモルファスシリコン系電子写真用
感光体を作成できるような真空処理装置および真空処理
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの製造において
は、いわゆるRFプラズマCVD法が繁用されている。
当該RFプラズマCVD法においては、13.56MH
zの高周波が電波法に基づく観点から一般的に使用され
ている。また、周波数2.45GHzのいわゆるマイク
ロ波を用いたマイクロ波CVD法が提案されている。マ
イクロ波CVD法は、RFプラズマCVD法では達成で
きない利点を有する。即ち、マイクロ波プラズマCVD
法によれば、極めて高いガス利用効率で、格段に大きい
膜堆積速度を達成できる。特開昭60−186849号
公報には周波数2.45GHzのいわゆるマイクロ波を
用いたマイクロ波CVD法が開示されている。
【0003】こうした原料ガスの分解方法にかかわる開
発とあわせて、いかにデバイスを高品質で安定して供給
するかという観点からも堆積膜の形成装置の開発は進め
られている。特に、プラズマCVD装置においては、基
体上に堆積膜を形成する間に基体に膜を形成する装置内
部にも堆積膜が形成されるが、この堆積膜の剥離(膜は
がれ)が生じるとはがれた堆積膜がとびちり、その結果
基体上に形成される堆積膜の品質を著しく悪化させるこ
とから、膜はがれを防止するためにさまざまな提案がな
されてきた。たとえば、特開平9−219373号公報
(以下文献1と記す)では、高周波電力導入手段の表面
の粗さ(10点平均粗さ:Rz)を5μmから200μ
mにすることで膜はがれを防止した例が開示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】また、近年では、上記
のようなアモルファスシリコンデバイスを用いた機器の
総合的な性能の向上により、アモルファスシリコンデバ
イスについてもさらに高品質化の要求が高まってきてい
る。特に、電子写真の分野においては、前記のように装
置内部で形成された堆積膜の膜はがれが発生すると、は
がれた膜が電子写真基体表面に当たり、その結果感光体
上に「球状突起」と呼ばれる異常成長が発生する。球状
突起は、長期にわたって画像形成を繰り返すと、コピー
画像上に白い点を発生させるいわゆる白ポチや、逆に黒
い点を発生させるいわゆる黒ポチを発生させる原因とな
ることがある。
【0005】この様に電子写真の分野では、球状突起が
直接画像欠陥となって画像品質を悪化させることに加
え、さらに他のデバイスに比較して厚くかつ大面積の堆
積膜が必要とされることにより、とりわけ膜はがれに対
する周到な対策が必要となる。くわえてオフィス環境の
改善のための小スペース化や、低価格化の流れが強い傾
向にあり、ゆえに感光体の小径化、プロセススピードの
高速化が加速する現状があり、従来は問題にならなかっ
たレベルの球状突起の発生が改めて問題視されるように
なっている。たとえば、直径10ミクロン未満の球状突
起は従来は問題を引き起こす例はほとんどなかったが、
条件によっては長期にわたって画像形成を繰り返した場
合に画像欠陥の原因となりうることがわかってきた。ま
た、このような微少な球状突起についてはグロー放電と
接する部分のRzを制御しても若干効果が上がったもの
の必ずしも十分な効果が得られていないことも明らかに
なってきた。このようなことから、堆積膜形成装置中の
グロー放電と接する部分において従来以上に、膜はがれ
を防ぐ対策が求められている。
【0006】そこで、本発明は、堆積膜形成中に反応容
器内で発生する膜はがれを効果的に防止することがで
き、球状突起の少ない品質に優れた堆積膜を基体上に形
成することのできる真空処理装置および真空処理方法を
提供し、特にアモルファスシリコン系の堆積膜を形成す
ることのできる真空処理装置および真空処理方法を提供
し、並びに該方法で作成されるアモルファスシリコン系
電子写真用感光体を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、真空処理装置および真空処理方法、並びに
該方法によって作成される電子写真感光体を、つぎのよ
うに構成したことを特徴とするものである。すなわち、
本発明の真空処理装置は、容器と、前記容器内で放電を
発生させるための電力導入手段と、前記容器内にガスを
供給するためのガス導入手段と、を有する真空処理装置
において、放電空間に面する部材の表面が、(1)十点
平均粗さ(Rz)が5μm以上200μm以下の範囲で
あり且つ、(2)局部山頂の平均間隔(S)が5μm以
上100μm以下の範囲であることを特徴としている。
また、本発明の真空処理方法は、放電空間内ヘガスを供
給する工程と、電力導入手段へ電力を供給する工程と、
を有する真空処理方法において、(1)十点平均粗さ
(Rz)が5μm以上200μm以下の範囲であり且
つ、(2)局部山頂の平均間隔(S)が5μm以上10
0μm以下の範囲である部材の表面が面する前記放電空
間において放電を発生させる工程を有することを特徴と
している。また、これらの本発明の装置又は方法におい
ては、前記部材が、前記電力導入手段であることを特徴
としている。また、これらの本発明の装置又は方法にお
いては、前記部材が、前記容器であることを特徴として
いる。また、これらの本発明の装置又は方法において
は、前記部材が、前記ガス導入手段であることを特徴と
している。また、これらの本発明の装置又は方法におい
ては、前記部材が、前記容器内で基体の端部を覆うため
のダミーであることを特徴としている。また、これらの
本発明の装置又は方法においては、前記部材が、前記容
器内で基体を回転させるための回転軸であることを特徴
としている。また、これらの本発明の装置又は方法にお
いては、前記部材が、防着板であることを特徴としてい
る。また、これらの本発明の装置又は方法においては、
前記防着板が、筒形であることを特徴としている。ま
た、これらの本発明の装置又は方法においては、前記防
着板が、前記電力導入手段と前記容器との間に配置され
ることを特徴としている。また、これらの本発明の装置
又は方法においては、前記防着板が、前記電力導入手段
を囲むように配置されることを特徴としている。また、
これらの本発明の装置又は方法においては、前記部材の
前記表面がセラミックからなることを特徴としている。
また、これらの本発明の装置又は方法においては、前記
セラミックが酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化アル
ミニウムのうち少なくともいずれか1つであることを特
徴としている。また、本発明の真空処理装置は、前記容
器内に収容される基体に堆積膜を形成する堆積膜形成装
置であることを特徴としている。また、本発明の真空処
理装置は、電子写真感光体を作成するための堆積膜形成
装置であることを特徴としている。また、本発明の真空
処理方法は、前記放電空間を囲む容器内に基体を収容
し、前記基体に堆積膜を形成する工程を有する堆積膜形
成方法であることを特徴としている。また、本発明にお
いては、前記堆積膜形成方法によって電子写真感光体を
得ることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明によって、放電に接する部
分、具体的には基体を収容するための装置の内部に堆積
膜形成中に発生する膜はがれを効果的に防止できる。そ
して、その結果、球状突起の少ない堆積膜を基体上に容
易に得ることができる。次に、本発明者らによって実現
した本発明について詳述する。まず、その経緯について
述べると、基体を収容するための装置の内部(反応容器
内部)に形成される堆積膜が膜はがれをおこすことを防
止するために反応容器内部を構成する部材の表面形状を
所望の形状に制御することが有効であり、Rzを所望の
範囲に制御することで若干膜はがれ防止の効果をあげる
ことができるのは前述の通りである。これは部材の表面
を粗すことにより部材表面に細かな凹凸を設け、堆積膜
と接触する部材の接触面を増やすことで堆積膜と部材表
面との接触頻度があがり密着性を向上させ膜はがれを防
止することが出来るためと理解される。このことからR
zをできるだけ大きくする方が膜の密着性が向上すると
考えられる。しかしながら際限なくRzを大きくするこ
とは表面処理あるいは加工上困難である。Rzの制御以
外の工夫を追加することが膜はがれ防止効果を上げるう
えで重要である。
【0009】ところで、前記した文献1によれば、望ま
しいRzの値は5μm〜200μmの範囲であることが
開示されている。しかしながら、部材表面の粗さを上記
の範囲に制御しても直径10μm未満の球状突起が基体
上に形成することを防ぐためには、文献1が開示するR
zの範囲内に部材表面を処理することに加えて、更に工
夫を加える必要がある。この工夫とは、具体的には、堆
積膜の局所山頂の平均間隔を所望の範囲とすることであ
る。本発明者は、まずはじめにこの文献1の結果に習
い、反応容器の内部を構成する部材の表面粗さと、形成
した電子写真用感光体上に発生する球状突起の関係を調
べるため、以下に示す実験を行った。
【0010】(実験1)図1は本発明の真空処理装置の
構成を有する堆積膜形成装置である。実験1ではこの堆
積膜形成装置を用いて、高周波電力導入手段の2.5m
mを基準長さとする十点平均粗さRzを5μm〜200
μmの範囲で変化させ、図2に示した層構成の電子写真
用感光体を表1の条件で作成した。なお、Rzの測定は
1994年の日本工業規格、即ちJIS規格のJIS
B 0601に従った。そして、測定物の粗さ曲線から
基準長さ分だけ取り出し、取り出した粗さ曲線の平均線
からもっとも高い山頂から5番目までの山頂の距離(Y
p1〜Yp5)の絶対値の平均と、もっとも低い谷底か
ら5番目までの谷底の距離(Yv1〜Yv5)の絶対値
の平均との和をもってRzとしている。
【0011】
【表1】 表1において層厚はおおよその目安を示している。
【0012】図1において、(a)は電子写真用感光体
形成用の堆積膜形成装置を上方から模式的に表わした横
断面、(b)は側方から模式的に表わした縦断面を示し
ている。この装置では反応容器100は排気管112を
介して排気装置(図示せず)に接続されている。基体1
01は高周波電力導入手段102を中心とする同心円上
に複数(図では8本)配置される。また高周波電力導入
手段102と各基体101との間で配置円内放電空間1
03が形成される。放電空間103内には原料ガスを導
入するための原料ガス導入手段105が配置されてお
り、原料ガス導入手段105は原料ガス供給装置(図示
せず)に接続されている。高周波電力供給手段102は
放電電極のことであり、O−リング等の真空導入機構
(図示せず)を介して反応容器内の気密性を維持しつ
つ、反応容器外部においてマッチングボックス106に
接続され、さらに高周波電源107に接続される。基体
101はそれぞれ回転軸108上に設置され、さらに基
体内部に収まるようにヒーター104が配置され、ヒー
ター104は基体101を成膜時に加熱することができ
る。回転軸は真空軸受け(図示せず)を介して反応容器
外部でギヤ110が取り付けられ、さらにモーター10
9が接続される。
【0013】図1に示した装置を用いて、円筒状の基体
101の表面に堆積膜を形成するが、この基体101上
に堆積される堆積膜の層構成について図2を用いて説明
する。図2は本実施形態の堆積膜形成装置を用いて基体
上に設けられる堆積膜の層構成をあらわした断面模式図
でありこの層構成は、基体1101(図1の基体101
に相当)上に電荷注入阻止層1102、光導電層110
3、表面層1104を積層してなる層構成である。そし
てこのような層構成の電子写真用感光体を形成する場合
の手順はおおよそ以下のようになる。まずあらかじめ脱
脂洗浄した基体101を反応容器内の回転軸108上に
設置し、反応容器100内を排気装置を作動して、反応
容器内の圧力を0.01Pa以下に排気する。ついでA
rなどの不活性ガスを原料ガス供給手段105より所望
の流量で反応容器内に導入し、圧力計(図示せず)を見
ながら排気配管112に設置された排気バルブ(図示せ
ず)を操作し、反応容器の圧力を所望の圧力に調整した
うえで、ヒーター104によって基体101を20℃〜
500℃の所望の温度に加熱する。基体101が所望の
温度になったところで、不活性ガスの流入を止め反応容
器内の圧力を再び0.01Pa以下に排気する。
【0014】次に、原料ガス供給手段105より電荷阻
止層に対する所望の原料ガス(反応性ガス)を供給し、
再び圧力計を見ながら排気配管112に設置された不図
示の排気バルブを操作し、反応容器の圧力を所望の圧力
に調整する。圧力が安定したところで高周波電源107
の出力を所望の電力に設定して、マッチングボックス1
06を調整し放電空間103内にグロー放電を生起させ
る。原料ガス流量、基板温度、内圧、供給電力といった
各条件の設定値と、得られる膜厚の値は、表1のとおり
である。その結果、原料ガスが分解され基体101上に
堆積膜が形成される。堆積膜形成中は、基体101をモ
ーター109で回転させることにより、基体101上に
全周にわたって均一に堆積膜を形成することができる。
所望の厚さの電荷阻止層が形成されたところで、高周波
電力と原料ガスの供給を止めグロー放電を停止し、再度
真空容器100内を0.01Pa以下に排気する。以
降、原料ガスをそれぞれ光導電層形成用、表面層形成用
に入れ替え表1に示す各条件に従い上記の操作を同様に
繰り返すことで光導電層を形成し、次いで表面層を形成
し、所望の電子写真用感光体を得ることができる。なお
本実験では、高周波導入手段の材質としてステンレス
(SUS304材)を用いているが、この高周波導入手
段は、ブラスト法によって表面があらされており、高周
波導入手段に付着する堆積膜が膜剥れをすることを防ぐ
ことができる。こうして作成した電子写真用感光体8本
について、放電と接する部分のRzをかえることで、基
体上に形成される堆積膜の表面に生じる球状突起の数が
どのように変化するかを調べるべく、堆積膜表面のおの
おのの表面を顕微鏡によって観察し、10平方センチメ
ートルあたりの球状突起の数を調べた。この数について
は同時に形成した電子写真用感光体8本すべてにたいし
て計測し、その平均値を採用した。
【0015】このようにして得た結果を図3に示す。図
3は異なる10点平均粗さの値における直径5μm以上
10μm未満の球状突起の数と、直径10μm以上の球
状突起の数とを表したグラフである。図3が示すグラフ
において、高周波電力供給手段表面のRzが189.2
μmのときに基体上に形成された堆積膜に発生する直径
5〜10μm未満の球状突起の数を基準とし、同様に直
径10μm以上の球状突起に関してもRzが189.2
μmのときの数を基準として、異なる各10点平均粗さ
における各球状突起の数を相対値で示す。なお、本発明
における球状突起の直径について図8を用いて説明す
る。図8は、堆積膜130上に発生した球状突起120
をあらわした図である。このとき堆積膜130表面は実
質的に平坦であり、顕微鏡等で観察すれば、球状突起が
存在する箇所と、球状突起が存在していない箇所とを容
易に区別することができる。球状突起の直径は、平坦な
堆積膜130表面に対して球状突起の境界上の任意の2
点間の最大距離Rを測定した値である。球状突起は例え
ば複数の球状突起がつながって実質的に1つの球状突起
を形成する場合もある。図3によれば、直径10μm以
上、つまり直径の大きな球状突起の数については、Rz
が増加するにしたがって減少する傾向が見られ、Rzを
増加させることで球状突起の発生を防ぐことができるこ
とがわかり、いずれも良好なものであった。なお、Rz
の値の上限は、200μmであることが好ましく、20
0μm以下であれば同じ表面粗さの堆積膜を高い歩留り
で基体上に形成できる。ところで直径5〜10μm未満
つまり直径の小さな球状突起についてはRzが10μm
くらいまでは直径10μm以上の球状突起の数と同様に
減少するが、Rzが50μmをこえると、直径10μm
以上の球状突起はほとんど数が変化しないのに対し、直
径5〜10μm未満の球状突起の数は、多くなる場合が
あったり少なくなる場合があり制御が困難であることが
わかった。このように直径5〜10μm未満といった微
少な球状突起は必ずしもRzの値が増加しても減少しな
いことがわかった。
【0016】次に先述した、JIS B 0601によ
るRzの定義をもとに本発明者らが本実施形態で採用し
たRzを求める式を図4中に示す。図4に示した式は測
定物の粗さ曲線から基準長さ分だけ取り出し、取り出し
た粗さ曲線の平均線からもっとも高い山頂から5番目ま
での山頂の距離(Yp1〜Yp5)の絶対値の平均と、
もっとも低い谷底から5番目までの谷底の距離(Yv1
〜Yv5)の絶対値の平均との和をもってRzとしてい
る。この方法によれば表面を粗す際の表面の凹凸の度合
いを直感的に知ることができるので便利であるが、Rz
の算出に関わらない山及び谷の形状に関する情報は提供
されない。
【0017】そこで、本発明者らは様々な粗さ曲線を持
つ高周波電力導入手段を用いて実験を行った結果、表面
の凹凸(粗さ)を制御することに加えて粗れ方の間隔を
制御することで基体上に形成される堆積膜表面に発生す
る5〜10μmの範囲の微少な球状突起の数を制御でき
ることを見出した。この粗れ方の間隔は、粗さ曲線上の
隣り合う山頂の間隔のことである。この間隔は前記JI
S B 0601によれば「局部山頂の平均間隔
(S)」として定義されている。このSは一般にピッチ
と呼ばれるものである。その定義を表す式を図5中に示
した。すなわちSの値は、基準長さだけ抜き取られた粗
さ曲線のうち、抜き取った曲線上の隣り合う局部山頂
(局所山頂)間の平均値をもって定義されている。
【0018】部材表面からの膜はがれを防止する場合、
表面に所望のRzの値となるように凹凸をつけることで
部材と堆積膜との接触面積を広げ、密着性を向上させる
ことが重要であり、その結果直径10μm以上の球状突
起が基体上に形成される堆積膜上に存在する数をへらす
効果があるということは前記した実験の通りである。し
かしながら、同じ材質で同じRzを得るように表面をあ
らす場合にも、あらす条件によりSの値が様々に異なる
ことがある。さらにRzを大きくすることで直径10μ
m以上の球状突起の発生を防ぐことが出来るが、Sの値
を5μm以上にすると、隣り合う山頂の間の表面におい
て直径5〜10μm未満の微少な球状突起の発生も防ぐ
ことができる。またSが5μm未満になると、膜はがれ
を防止できるような高さをもつ凹凸が形成されなくなる
ため、微少な球状突起が増加する。Sがまた100μm
を越えると直径5〜10μm未満の微少な球状突起が反
対に発生しやすくなるということも本発明者らによって
わかった。具体的にはSが100μmを超えると、微少
な球状突起が顕著に増加する傾向が現れる。
【0019】ところで、表面の高低差を大きくするほど
表面積が増大するが、加えてSの値を小さくすると、膜
はがれ防止効果が高くなる。つまりSの値を規定し、加
えて個々の凹凸の山の高さ(互いに隣り合う山頂と谷底
の距離:以下Hと記す)も規定することで膜はがれ防止
効果を向上することができる。さらにHの値は一般にS
の値にほぼ対応して大きくなる。さらにSが5μm以上
100μm以下の範囲となる表面では、Hの値は微少な
球状突起の発生を防止するに十分な大きさとなるのでこ
の領域ではSが大きくなるにつれHも大きくなる傾向に
ある。またSの値を制御することの方が、Hの値を制御
することと比べて微少な球状突起の数を制御しやすい。
そして部材の表面処理の制御においてはSの値を好まし
い範囲に制御するだけで十分であり、Hの値を規定しな
くてもよい。
【0020】直径10μm以上の球状突起が発生するこ
とを防止するという観点にたてば、Rzの値は一定の値
以上であることが望ましい。例えばRzが5μm未満で
は基体上に直径10μm以上の球状突起を発生させるよ
うな膜はがれが防止できなくなる。このようなRzの条
件ではHの値も小さくならざるをえず、直径10μm以
上の球状突起も発生しやすく、更に微少な膜はがれも抑
制できないので、直径5〜10μm末満の球状突起も大
幅に増加してしまう。本発明では部材のRzを5μm以
上200μm以下として、Sを5μm以上〜100μm
以下の範囲に制御することで直径10μm以上の球状突
起のみならず直径5μm以上10μm未満の微少な球状
突起の発生を押さえることができる。
【0021】上記のような観点から、部材の表面を (1)Rzが5〜200μmの範囲 (2)Sが5〜100μmの範囲 とすることで、直径5μm以上の球状突起の発生を効果
的に抑制できる。なお、JIS B 0601によれ
ば、基準長さの標準値は0.08mm、0.25mm、
0.8mm、2.5mm、8mm、25mm、のいずれ
かから選べばよく、Rz、Sの大きさにしたがって決め
られているが、本発明ではいずれの場合についてもR
z、Sを求めるにおいて基準長さを2.5mmとして計
測した。なお、均一に粗されている表面では、基準長さ
の大小でRzやSの値は大差がないことから、本発明は
基準長さによらず効果を得ることができる。
【0022】本発明では、高周波電力導入手段の表面を
制御する以外に反応容器の内部を構成する部材の表面の
うち少なくともグロー放電に接する一部の表面の表面粗
さを上記の範囲としても、球状突起の発生を防ぐことが
できる。これらの部材の例としてはたとえば図1に示す
反応容器100の内壁や、原料ガス導入手段105、基
体101の両端を覆うダミー113、回転軸108など
のほか、堆積膜形成中に堆積膜が付着しうる部分であれ
ばどのような個所であってもよい。この堆積膜が付着し
うる部分とは、平坦な部分か電極の機能を有する部分か
温度の高い部分か大きな面を有する部分かを考慮に入れ
て具体的に特定される部分であることが好ましい。ま
た、本発明では、上記の部材のグロー放電に接する面に
防着板を設けることができる。この場合、防着板の表面
の少なくともグロー放電に接する部分の表面粗さを上記
の範囲にすることで本発明の効果を得ることができる。
防着板を設ける場合、堆積膜が付着した防着板をとりは
ずし、堆積膜が付着していない別の防着板に交換するこ
とで反応容器の内部のクリーニングが容易になると同時
に、表面をあらす際の容易性が向上する効果があげられ
る。特に、反応容器内壁近傍、あるいは高周波導入手段
を覆う程度の近傍に防着板を設けることで、膜はがれを
防止できる。
【0023】そしてRzとSの値が上述の範囲内となる
ように加工されるべき部材の材質は、上記の表面粗さを
達成できるものであれば制限はないが、たとえば、導電
性が要求される高周波電力導入手段や、シールド性が要
求される反応容器内壁には金属材料の中から選択でき
る。このような金属材料の例としては、Al、Cr、M
o、Au、In、Ni、Ti、Pt、Feやこれらの合
金があげられるほか、絶縁材料の表面に導電層を形成し
たものも使用できる。この場合は、たとえばプラズマ溶
射法のように直接表面をあらすことができる粉体でコー
ティングする方法や、化学めっき法等の方法が採れる
が、めっき法などの場合には表面粗さを損なわないよう
な条件をもうけることで可能となる。おるいは、ガラス
等の粉体を吹きつけるブラスト法も耐摩耗性が高いとい
う点で好ましい方法である。
【0024】また、機能上導電性が要求されない部材た
とえば防着板、原料ガス導入手段あるいはダミー等に関
しては、上記の金属材料に加えて、絶縁材料も使用でき
る。これらの絶縁材料の例としてはたとえば、テフロ
ン、ポリカーボネート等の樹脂類、石英ガラス、パイレ
ックスガラス等のガラス類のほか、アルミナ、ジルコニ
ア、ムライト、コージェライト、炭化珪素、窒化硼素、
窒化アルミ等のセラミックス材料に加え、これらの混合
物が使用できる。また、反応容器の構成によっては導電
性または絶縁性が要求される部材、たとえば回転軸等
は、必要に応じて先述した上記金属材料、または上記絶
縁材料を使用することができる。
【0025】上記の絶縁材料の中でも、誘電体材料とし
てセラミックス材料は堆積膜の密着性が高く、球状突起
発生防止のために部材として好ましく用いられる。さら
にセラミックス材料の中でもアルミナ、窒化ホウ素、窒
化アルミニウムは誘電正接や絶縁抵抗等の電気特性にす
ぐれ、高周波電力の吸収が少ないことから、反応容器内
部を構成する部材の材料として好ましく、とりわけ防着
板の表面の材料として好適である。また上述のアルミ
ナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム等のセラミックス材
料はたとえばマイクロ波の透過窓や高周波導入手段の碍
子等として、もっとも適したものとして使用できる。
【0026】上記に例示した金属材料あるいは絶縁材料
の表面をあらす方法は、Rzが5μm〜200μm、S
が5μm〜100μmの範囲を得られる方法であればい
ずれの方法であっても差し支えない。たとえば、上述し
たようにガラス等の粉体、いいかえれば投射体を高圧で
吹き付けるブラスト法や、微粒子を高圧高温でコーティ
ングするプラズマ溶射法、エッチング法等があげられる
が、中でもブラスト法、プラズマ溶射法はRzを大きく
した場合でもSを小さくすることが比較的簡単なため好
適である。表面をあらす方法としてプラズマ溶射法を採
用する場合には、上記で例示した金属材料上にセラミッ
クス材料を溶射する事もできる。
【0027】本発明で使用される基体は、導電性でも電
気絶縁性であってもよい。導電性基体としては、Al、
Cr、Mo、Au、In、Nb、Te、V、Ti、P
t、Pd、Fe、リン青銅等の金属、およびこれらの合
金、例えばステンレス、等が挙げられる。また、ポリエ
ステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロース
アセテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリス
チレン、ポリアミド等の合成樹脂のフィルムまたはシー
ト、ガラス、セラミック等の電気絶縁性基体の少なくと
も光受容層を形成する側の表面を導電処理した基体も用
いることができる。こうした基体は、堆積膜形成中は2
0℃〜500℃の所望の温度に加熱することができる。
【0028】本発明においてアモルファスシリコン(a
−Si:H)よりなる堆積膜を基体表面上に形成する場
合には、原料ガスとしてSiH4、Si26、Si
38、Si410等のガス状態のシラン化合物、または
ガス化し得る水素化珪素(例えばシラン類)が有効に使
用されるものとして挙げられ、更に層作成時の取り扱い
易さ、Si供給効率の良さ等の点でSiH4、Si26
が好ましいものとして挙げられる。また必要に応じてこ
れらのガスに加えて伝導性を制御する原始を含むガスを
用いることもできる。伝導性を制御する原子としては、
半導体分野における、いわゆる不純物を挙げることがで
き、p型伝導特性を与える周期律表第IIIb族に属する原
子(以後「第IIIb族原子」と略記する)またはn型伝導
特性を与える周期律表第Vb族に属する原子(以後「第
Vb族原子」と略記する)を用いることができる。第II
Ib族原子導入用の原料物質として具体的には、硼素原子
導入用としては、B26、B410、B59、B511
610、B612、B614等の水素化硼素、BF3、B
Cl3、BBr3等のハロゲン化硼素等が挙げられる。こ
の他、AlCl3、GaCl3、Ga(CH33、InC
3、TlCl3等も挙げることができる。
【0029】第Vb族原子導入用の原料物質として有効
に使用されるのは、燐原子導入用としては、PH3、P2
4等の水素化燐、PH4I、PF3、PF5、PCl3
PCl5、PBr3、PBr5、PI3等のハロゲン化燐が
挙げられる。この他、AsH 3、AsF3、AsCl3
AsBr3、AsF3、SbH3、SbF3、SbF5、S
bCl3、SbCl5、BiH3、BiCl3、BiBr3
等も第Vb族原子導入用の出発物質の有効なものとして
挙げることができる。また、これらの伝導性を制御する
原子導入用の原料物質を必要に応じてH2および/また
はHeにより希釈して使用してもよい。
【0030】また、アモルファス炭化シリコン(a−S
iC)よりなる層を形成する場合には、前記原料ガスの
ほかに、CH4、C26、C38、C410等のガス状態
の、またはガス化し得る物質が使用できる。例えばアモ
ルファス酸化シリコン(a−SiO)を形成する場合に
は、前記の原料ガスのほかに、酸素原子導入用のガスと
して使用出来るものとして、酸素(O2)オゾン
(O3)、一酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO2)、
一二酸化窒素(N2O)、三二酸化窒素(N23)、四
二酸化窒素(N24)、五二酸化窒素(N25)、三酸
化窒素(NO3)、シリコン原子(Si)と酸素原子
(O)と水素原子(H)とを構成原子とする例えば、ジ
シロキサン(H3SiOSiH3)、トリシロキサン(H
3SiOSiH2OSiH3)等の低級シロキサン等を挙
げることができる。本発明において、例えばアモルファ
ス窒化シリコン(a−SiN)を形成する場合には、前
記の原料ガスのほかに、窒素原子導入用のガスとして使
用出来るものとして、窒素(N2),アンモニア(N
3),ヒドラジン(H2NNH2),アジ化水素(H
3)等のガス状のまたはガス化し得る窒素、窒素物及
びアジ化物等の窒素化合物を挙げることができる。
【0031】本発明で使用する高周波電力の周波数はい
ずれのものであっても差し支えない。たとえば13.5
6MHz等のRF帯域や、2.45GHz等のマイクロ
波帯域のほか105MHz等のVHF帯域が使用でき
る。高周波電力は目的に応じて決めればよいが、通常基
体1体あたり10〜5000Wの範囲が好ましい。また
反応容器の圧力についても同様に目的とする通常の場
合、0.01Pa〜1000Paの範囲が好ましいもの
とされる。これら基体温度、使用するガス種及び流量、
高周波電力、反応容器の圧力はそれぞれ個別的、一義的
に決定されるのものではなく、目的とする堆積膜の特性
により最適範囲を選択するのが望ましい。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
るが、本発明はこれらによって何ら限定されるものでは
ない。 [実施例1]図1の堆積膜形成装置を用いて、図2に示
した電子写真用感光体を表1の条件で作成した。本実施
例では、高周波電力導入手段の表面をブラスト法によっ
てRzをほぼ一定とし、Sを変化させたものを使用し
た。それぞれのSとRzは表2に示した。なお、表2の
SとRzはおのおのの高周波電力導入手段の表面上を任
意に10点選んでSとRzを測定し、その平均値を採っ
た。
【0033】
【表2】 こうして作成した8本の電子写真用感光体についておの
おのの表面を顕微鏡で10平方センチメートルの範囲で
観察し、直径5〜10μm未満の球状突起の数、直径1
0μm以上の球状突起の数を計測し、それぞれの平均値
を採った。その結果を図6に示す。なお、図6では、直
径5〜10μm未満の球状突起の数と、直径10μm以
上の球状突起の数それぞれについて試料4(S=46.
3μm、Rz=26.4)の球状突起の数を1として相
対値で比較した。なお、この時の値は先の実験1で基準
とした値に対して直径5〜10μm未満の球状突起につ
いては0.28倍、直径10μm以上の球状突起につい
ては1.38倍であった。図6の結果によれば、Sが約
5μ未満では直径5〜10μm未満の球状突起の数が急
激に増加している。これはSが5μm未満では粗さ曲線
上で細かい山頂を形成する山の高さが、膜はがれを防止
するのに十分な高さを得ていないためであると思われ
る。Sが5.0μmから50.0μmでは直径5〜10
μm未満の球状突起の数に大きな変化はないが、Sが5
0.0μmより大きくなると、徐々に球状突起は増加
し、約100μm以上では急激に増加する傾向が顕著と
なる。一方、直径が10μm以上の球状突起について
は、Sに対して顕著な傾向は表れていない。
【0034】[実施例2]図1の堆積膜形成装置を用い
て、図2に示した電子写真用感光体を表1の条件で作成
した。本実施例では、高周波電力導入手段の表面をブラ
スト法によってSをほぼ一定とし、Rzを変化させたも
のを使用した。それぞれのSとRzは表3に示した。な
お、表3のSとRzはおのおのの高周波電力導入手段の
表面上を任意に10点選んでSとRzを測定し、その平
均値を採った。
【0035】
【表3】 こうして計測した結果を図7に示す。なお、図7では、
直径5〜10μm未満の球状突起の数と、直径10μm
以上の球状突起の数それぞれについて実施例1の試料4
(S=46.3μm、Rz=26.4μm)の球状突起
の数を1として相対値で比較した。図7の結果によれ
ば、Rzが5μm未満ではSが良好な範囲であっても、
直径10μm以上の球状突起の数と、直径5〜10μm
未満の球状突起の数がともに急激に増加している。これ
はRzが5μm未満では直径10μm以上の球状突起の
数を増加させる原因となる膜はがれを押さえることがで
きず、その影響で直径5〜10μm未満の球状突起の数
も増加するためと考えられる。また、Rzが大きくなる
につれて、直径10μm以上の球状突起の数と、直径5
〜10μm未満の球状突起の数の双方とも減少する傾向
にある。
【0036】以上実施例1及び2の結果から、直径10
μm以上の球状突起は主としてRzの値に依存し、Sが
良好な範囲であっても、Rzが良好な範囲つまり5μm
以上200μm以下の範囲を外れれば増加することがわ
かった。一方、直径5〜10μm未満の球状突起を誘発
する微少な膜はがれは主としてSに依存すると考えられ
るが、直径10μm以上の球状突起が増えるような状況
ではその影響によって直径5〜10μm未満の球状突起
の数も増える。すなわち、本発明においてはRzを5〜
200μm、Sを5〜100μmの2つの条件を同時に
満たすことが球状突起を防止する上で重要である。
【0037】[実施例3]図1の堆積膜形成装置の高周
波電力導入手段の表面を、アルミニウム(A5052
材)、ステンレス(SUS304)、アルミナ、窒化ホ
ウ素、窒化アルミ、ムライト、炭化けい素の7種類の材
料で覆うことで6つの試料を作成した。アルミニウムあ
るいはステンレスを用いて高周波電力導入手段を覆う場
合、高周波電力導入手段の材料は、表面を覆う材料と同
じ材料を用いた。そしてアルミニウムあるいはステンレ
スをプラズマ溶射法にて高周波電力導入手段表面にコー
ティングすることで、2つの試料を得た。また、アルミ
ナ、窒化ホウ素、窒化アルミ、ムライト、炭化ケイ素の
材料を用いて高周波電力導入手段を覆う場合、各材料を
円筒形状に成型して防着板とし、高周波電力供給手段を
囲むように防着板を配置することで、5つの試料を作成
した。なおこの防着板の表面のうち、放電と接する部分
の表面はブラスト法によってあらされている。そして、
反応容器内に載置された基体を表4の条件で処理し、電
子写真用感光体を作成した。
【0038】
【表4】 表4において層厚はおおよその目安を示している。また
本実施例で使用した防着板の表面粗さを表5に示した。
【0039】
【表5】 なお、表5中のRz及びSの値は、実施例1と同様にそ
れぞれの試料の表面のうち任意に選んだ10点において
それぞれRzとSとを計測した値の平均値である。こう
して作成した7本の電子写真用感光体について、実施例
1と同様にして直径5〜10μm未満の球状突起と、直
径10μm以上の球状突起の数を評価した。その結果を
表6に示した。表6において、直径5〜10μm未満の
球状突起の数と直径10μm以上の球状突起の数はそれ
ぞれ実施例1で使用した試料4(材質ステンレス:SU
S304、S=46.3μm、Rz=26.4μm)の
値を1とした相対評価で示した。
【0040】
【表6】 表6の結果から、いずれの材料で高周波電力供給手段の
表面を覆っても球状突起の発生を防ぐという効果を得る
ことができた。なかでも、材質をセラミックスとするこ
とが、球状突起の抑制により効果的であることが分かっ
た。中でもアルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミの3種類
のそれぞれからなるセラミックスで最も高い効果が得ら
れた。これは、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミがセ
ラミックス材料の中でも特に電気特性にすぐれるためで
あると考えられ、具体的には、高周波電力の吸収が低く
極端な昇温を起こし難いからであり、あるいは、他のセ
ラミックス材料の場合に比べて堆積膜中の応力が小さい
からであると考えられる。
【0041】[実施例4]図1の堆積膜形成装置の高周
波電力導入手段に6種類の防着板をとりつけ表4の条件
でそれぞれ電子写真感光体を作成した。これらの防着板
は、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミの3種類の材料
からなり、同じ材料で作成される2種類の防着板は、そ
れぞれRzとSとが異なっている。またこの防着板は、
表面をブラスト法によってあらされている。その他の点
については実施例1と同じである。また、本実施例で使
用した防着板の表面粗さを表7に示した。
【0042】
【表7】 なお、表7中のRz及びSの値は、実施例1と同様にそ
れぞれの試料の表面のうち任意に選んだ10点において
それぞれRzとSとを計測した値の平均値である。こう
して作成した6本の電子写真用感光体について、実施例
1と同様にして直径5〜10μm未満の球状突起と、直
径10μm以上の球状突起の数を評価した。その結果を
表8に示した。表8において、直径5〜10μm未満の
球状突起の数と直径10μm以上の球状突起の数はそれ
ぞれ実施例1で使用した試料4(材質ステンレス:SU
S304、S=46.3μm、Rz=26.4μm)の
値を1とした相対評価で示した。
【0043】
【表8】 以上表8の結果から、材質によらず、Sの値が5μm未
満及び100μmより大きい場合には直径5〜10μm
未満の球状突起の数が増加していることがわかる。
【0044】[実施例5]図1の堆積膜形成装置の高周
波電力導入手段に、アルミ(A5052材)、アルミナ
の2種類の材料で作成し、ブラスト法によって表面をあ
らしたものを防着板として設置し、表9の条件で電子写
真用感光体を作成した。本実施例において高周波電力は
60MHzであり、他の実施例と比べて低い。
【0045】
【表9】 表9において層厚はおおよその目安を示している。ま
た、本実施例で用いた防着板の表面粗さを表10に示し
た。
【0046】
【表10】 なお、表10中のRz及びSの値は、実施例1と同様に
それぞれの試料の表面を任意に選んだ10点についてそ
れぞれ計測し、その平均値を採った。
【0047】次に、比較例としてSの値の範囲が5μm
未満あるいは100μmよりも大きい値を超える表面を
有する防着板を高周波電力導入手段に用いた。図1の堆
積膜形成装置の高周波電力導入手段に、アルミ(A50
52材)、アルミナの2種類の材料で作成し、ブラスト
法によって表面をあらしたものを防着板として設置し、
表9の条件で電子写真用感光体を作成し比較例とした。
本比較例で用いた防着板の表面粗さを表11に示した。
【0048】
【表11】 なお、表11中のRz及びSの値は、実施例1と同様に
それぞれの試料の表面を任意に選んだ10点においてそ
れぞれRzとSとを計測した値の平均値である。
【0049】次に、試料No.30乃至35を用いて作
成した6本の電子写真用感光体について、直径5〜10
μm未満の球状突起の数と直径10μm以上の球状突起
の数について評価した。また、それぞれの電子写真用感
光体について白ぽちと黒ぽちの有無について以下の方法
で評価した。 ・全面黒色画像の評価(白ぽちの有無の評価) おのおのの電子写真用感光体を電子写真装置(キヤノン
社製NP6085を実験用に改造したもの)にセットし
て画像露光を切り、全面黒色画像(ベタ黒画像)を作成
する。こうして作成したベタ黒画像を目視で観察し白ぽ
ちの有無を評価した。全面黒色画像の評価を以下の指標
に基づき記号を用いて説明する。
【0050】 ◎…きわめて良好(白ぽちは確認できない) ○…良好(白ぽちが数個確認できる) △…実用上問題なし(白ぽちが確認できるが、画像読み
取り上は支障なし) ×…画像上の欠陥が顕著で実用できない の4段階で評価した。 ・全面白色画像の評価(黒ぽちの有無の評価) おのおのの電子写真用感光体を電子写真装置(キヤノン
社製NP6085を実験用に改造したもの)にセットし
て原稿台に白紙を置き、前面白色画像(ベタ白画像)を
作成する。こうして作成したベタ白画像を目視で観察し
黒ぽちの有無を評価した。全面白色画像の評価を以下の
指標に基づき記号を用いて説明する。
【0051】 ◎…きわめて良好(黒ぽちは確認できない) ○…良好(黒ぽちが数個確認できる) △…実用上問題なし(黒ぽちが確認できるが、画像読み
取り上は支障なし) ×…画像上の欠陥が顕著で実用できない の4段階で評価した。表10および表11にあらわした
試料No.30乃至35の白ぽちと黒ぽちの評価と、直
径5〜10μm未満の球状突起の数と、直径10μm以
上の球状突起の数を測定した。その結果を表12に示
す。
【0052】
【表12】 なお、表12において直径5〜10μm未満の球状突起
の数および直径10μm以上の球状突起の数はそれぞれ
実施例1で使用した試料4(材質ステンレス:SUS3
04、S=46.3μm、Rz=26.4μm)の値を
1とした相対評価で示した。表12の結果から、本発明
によって作成された防着板では球状突起の数が少ないこ
とがわかる。一方、本発明と比較するために作成した試
料32〜35についてはいずれも直径5〜10μm末満
の球状突起の数の増加が見られ、コピー画像上でも特に
黒ぽちが多く見られた。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
堆積膜形成装置を構成する物品のうち、放電と接触する
物品の表面の十点平均粗さ(Rz)を5μm以上200
μm以下とし、且つ局部山頂の平均間隔(S)を5μm
以上100μm以下とすることで堆積膜形成装置内での
膜はがれを効果的に防止することができ、堆積膜の異常
成長の防止が可能な堆積膜形成装置及び方法を実現する
ことができ、特に、電子写真用感光体を形成した場合、
コピー画像上の白ポチ、黒ポチの画像欠陥を効果的に抑
制することができ、品質に優れたアモルファスシリコン
系感光体を供給することが可能なアモルファスシリコン
系電子写真用感光体の形成方法を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本実施形態の堆積膜形成装置の横断面
の模式図であり、(b)は該堆積膜形成装置の縦断面の
模式図である。
【図2】電子写真用感光体の層構成を示す図である。
【図3】局部山頂の平均間隔(S)が制御されていない
高周波電力導入手段を用いて堆積膜を形成した場合に発
生する球状突起の数を示す図である。
【図4】10点平均粗さ(Rz)の定義を示す図であ
る。
【図5】局部山頂の平均間隔(S)の定義を示す図であ
る。
【図6】実験例1における球状突起の数を示す図であ
る。
【図7】実験例2における球状突起の数を示す図であ
る。
【図8】本発明における球状突起の直径をあらわす図で
ある。
【符号の説明】
100:反応容器 101:基体 102:高周波電力導入手段 103:放電空間 104:ヒーター 105:原料ガス導入手段 106:マッチングボックス 107:高周波電源 108:回転軸 109:モーター 110:ギヤ 112:排気管 120:球状突起 130:堆積膜 1101:基体 1102:電荷注入阻止層 1103:光導電層 1104:表面層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細井 一人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 田澤 大介 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 村山 仁 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 青池 達行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器と、 前記容器内で放電を発生させるための電力導入手段と、 前記容器内にガスを供給するためのガス導入手段と、を
    有する真空処理装置において、 放電空間に面する部材の表面が、 (1)十点平均粗さ(Rz)が5μm以上200μm以
    下の範囲であり且つ、 (2)局部山頂の平均間隔(S)が5μm以上100μ
    m以下の範囲であることを特徴とする真空処理装置。
  2. 【請求項2】前記部材は、前記電力導入手段であること
    を特徴とする請求項1記載の真空処理装置。
  3. 【請求項3】前記部材は、前記容器であることを特徴と
    する請求項1記載の真空処理装置。
  4. 【請求項4】前記部材は、前記ガス導入手段であること
    を特徴とする請求項1記載の真空処理装置。
  5. 【請求項5】前記部材は、前記容器内で基体の端部を覆
    うためのダミーであることを特徴とする請求項1記載の
    真空処理装置。
  6. 【請求項6】前記部材は、前記容器内で基体を回転させ
    るための回転軸であることを特徴とする請求項1記載の
    真空処理装置。
  7. 【請求項7】前記部材は、防着板であることを特徴とす
    る請求項1記載の真空処理装置。
  8. 【請求項8】前記防着板は、筒形であることを特徴とす
    る請求項7記載の真空処理装置。
  9. 【請求項9】前記防着板は、前記電力導入手段と前記容
    器との間に配置されることを特徴とする請求項7記載の
    真空処理装置。
  10. 【請求項10】前記防着板は、前記電力導入手段を囲む
    ように配置されることを特徴とする請求項7記載の真空
    処理装置。
  11. 【請求項11】前記部材の前記表面はセラミックからな
    ることを特徴とする請求項1記載の真空処理装置。
  12. 【請求項12】前記セラミックは酸化アルミニウム、窒
    化ホウ素、窒化アルミニウムのうち少なくともいずれか
    1つであることを特徴とする請求項11記載の真空処理
    装置。
  13. 【請求項13】前記真空処理装置は、前記容器内に収容
    される基体に堆積膜を形成する堆積膜形成装置であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の真空処理装置。
  14. 【請求項14】前記堆積膜形成装置は、電子写真感光体
    を作成するための堆積膜形成装置であることを特徴とす
    る請求項13記載の真空処理装置。
  15. 【請求項15】放電空間内ヘガスを供給する工程と、 電力導入手段へ電力を供給する工程と、を有する真空処
    理方法において、 (1)十点平均粗さ(Rz)が5μm以上200μm以
    下の範囲であり且つ、 (2)局部山頂の平均間隔(S)が5μm以上100μ
    m以下の範囲である部材の表面が面する前記放電空間に
    おいて放電を発生させる工程を有することを特徴とする
    真空処理方法。
  16. 【請求項16】前記部材は、前記電力導入手段であるこ
    とを特徴とする請求項15記載の真空処理方法。
  17. 【請求項17】前記部材は、前記放電空間に面する容器
    であることを特徴とする請求項15記載の真空処理方
    法。
  18. 【請求項18】前記部材は、前記ガス導入手段であるこ
    とを特徴とする請求項15記載の真空処理方法。
  19. 【請求項19】前記部材は、前記放電空間を囲む容器内
    で基体の端部を覆うためのダミーであることを特徴とす
    る請求項15記載の真空処理方法。
  20. 【請求項20】前記部材は、前記放電空間を囲む容器内
    で基体を回転させるための回転軸であることを特徴とす
    る請求項15記載の真空処理方法。
  21. 【請求項21】前記部材は、防着板であることを特徴と
    する請求項15記載の真空処理方法。
  22. 【請求項22】前記防着板は、筒形であることを特徴と
    する請求項21記載の真空処理方法。
  23. 【請求項23】前記防着板は、前記電力導入手段と前記
    放電空間を囲む容器との間に配置されることを特徴とす
    る請求項21記載の真空処理方法。
  24. 【請求項24】前記防着板は、前記電力導入手段を囲む
    ように配置されることを特徴とする請求項21記載の真
    空処理方法。
  25. 【請求項25】前記部材の前記表面はセラミックからな
    ることを特徴とする請求項15記載の真空処理方法。
  26. 【請求項26】前記セラミックは酸化アルミニウム、窒
    化ホウ素、窒化アルミニウムのうち少なくともいずれか
    1つであることを特徴とする請求項25記載の真空処理
    方法。
  27. 【請求項27】前記真空処理方法は、前記放電空間を囲
    む容器内に基体を収容し、前記基体に堆積膜を形成する
    工程を有する堆積膜形成方法であることを特徴とする請
    求項15記載の真空処理方法。
  28. 【請求項28】請求項27に記載の前記堆積膜形成方法
    によって得られる電子写真感光体。
JP08256999A 1998-03-31 1999-03-25 真空処理装置および真空処理方法、並びに該方法によって作成される電子写真感光体 Expired - Fee Related JP3483494B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08256999A JP3483494B2 (ja) 1998-03-31 1999-03-25 真空処理装置および真空処理方法、並びに該方法によって作成される電子写真感光体
US09/282,462 US6250251B1 (en) 1998-03-31 1999-03-31 Vacuum processing apparatus and vacuum processing method

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10383398 1998-03-31
JP10-103833 1998-03-31
JP08256999A JP3483494B2 (ja) 1998-03-31 1999-03-25 真空処理装置および真空処理方法、並びに該方法によって作成される電子写真感光体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11345780A true JPH11345780A (ja) 1999-12-14
JP3483494B2 JP3483494B2 (ja) 2004-01-06

Family

ID=26423595

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08256999A Expired - Fee Related JP3483494B2 (ja) 1998-03-31 1999-03-25 真空処理装置および真空処理方法、並びに該方法によって作成される電子写真感光体

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6250251B1 (ja)
JP (1) JP3483494B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001048260A1 (fr) * 1999-12-28 2001-07-05 Kabushiki Kaisha Toshiba Pieces pour dispositifs de formation de film sous vide
WO2002068129A1 (en) * 2000-12-29 2002-09-06 Lam Research Corporation Corrosion resistant component of semiconductor processing equipment and method of manufacture thereof
JP2004523894A (ja) * 2000-12-29 2004-08-05 ラム リサーチ コーポレーション 低汚染プラズマチャンバ構成部品とその製造方法
JP2005029897A (ja) * 1999-12-28 2005-02-03 Toshiba Corp 真空成膜装置用部品とそれを用いた真空成膜装置およびターゲット装置
JP2005055329A (ja) * 2003-08-06 2005-03-03 Toyota Motor Corp レーダ装置のビーム経路内にある成形品及びその製造方法
US7648782B2 (en) 2006-03-20 2010-01-19 Tokyo Electron Limited Ceramic coating member for semiconductor processing apparatus
JP2014026101A (ja) * 2012-07-26 2014-02-06 Canon Inc 電子写真感光体の製造方法
US8980045B2 (en) 2007-05-30 2015-03-17 Applied Materials, Inc. Substrate cleaning chamber and components
US9068273B2 (en) 2002-11-25 2015-06-30 Quantum Global Technologies LLC Electrochemical removal of tantalum-containing materials
US9481608B2 (en) 2005-07-13 2016-11-01 Applied Materials, Inc. Surface annealing of components for substrate processing chambers

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6674523B2 (en) * 2000-07-27 2004-01-06 Canon Kabushiki Kaisha Pre-viewing inspection method for article and device therefor
JP4109861B2 (ja) 2000-12-12 2008-07-02 キヤノン株式会社 真空処理方法
US7910218B2 (en) 2003-10-22 2011-03-22 Applied Materials, Inc. Cleaning and refurbishing chamber components having metal coatings
US7021106B2 (en) * 2004-04-15 2006-04-04 Mitsui Babcock (Us) Llc Apparatus and method for forming internally ribbed or rifled tubes
US7618769B2 (en) * 2004-06-07 2009-11-17 Applied Materials, Inc. Textured chamber surface
US7670436B2 (en) 2004-11-03 2010-03-02 Applied Materials, Inc. Support ring assembly
JP4666575B2 (ja) * 2004-11-08 2011-04-06 東京エレクトロン株式会社 セラミック溶射部材の製造方法、該方法を実行するためのプログラム、記憶媒体、及びセラミック溶射部材
JP4555865B2 (ja) * 2005-08-22 2010-10-06 トーカロ株式会社 耐損傷性等に優れる溶射皮膜被覆部材およびその製造方法
WO2007023971A1 (ja) * 2005-08-22 2007-03-01 Tocalo Co., Ltd. 熱放射特性等に優れる溶射皮膜被覆部材およびその製造方法
JP4571561B2 (ja) * 2005-09-08 2010-10-27 トーカロ株式会社 耐プラズマエロージョン性に優れる溶射皮膜被覆部材およびその製造方法
US7762114B2 (en) 2005-09-09 2010-07-27 Applied Materials, Inc. Flow-formed chamber component having a textured surface
US9127362B2 (en) * 2005-10-31 2015-09-08 Applied Materials, Inc. Process kit and target for substrate processing chamber
US8647484B2 (en) * 2005-11-25 2014-02-11 Applied Materials, Inc. Target for sputtering chamber
US7850864B2 (en) * 2006-03-20 2010-12-14 Tokyo Electron Limited Plasma treating apparatus and plasma treating method
JP4643478B2 (ja) * 2006-03-20 2011-03-02 トーカロ株式会社 半導体加工装置用セラミック被覆部材の製造方法
US20070283884A1 (en) * 2006-05-30 2007-12-13 Applied Materials, Inc. Ring assembly for substrate processing chamber
US7981262B2 (en) 2007-01-29 2011-07-19 Applied Materials, Inc. Process kit for substrate processing chamber
JP5415853B2 (ja) * 2009-07-10 2014-02-12 東京エレクトロン株式会社 表面処理方法
ITMI20101098A1 (it) * 2010-06-17 2011-12-18 Industrie De Nora Spa Elettrodo per elettroclorazione
KR101538874B1 (ko) * 2010-11-24 2015-07-22 비코 에이엘디 인코포레이티드 대형 기판상에 원자층 증착을 수행하기 위한 다중 섹션을 구비한 연장된 반응기 조립체
US9101954B2 (en) 2013-09-17 2015-08-11 Applied Materials, Inc. Geometries and patterns for surface texturing to increase deposition retention

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3572198D1 (en) 1984-02-14 1989-09-14 Energy Conversion Devices Inc Method and apparatus for making electrophotographic devices
JPH0676664B2 (ja) * 1986-12-09 1994-09-28 キヤノン株式会社 マイクロ波プラズマcvd法による機能性堆積膜の形成装置
JP3368137B2 (ja) 1996-02-08 2003-01-20 キヤノン株式会社 堆積膜形成装置および方法
US5916454A (en) * 1996-08-30 1999-06-29 Lam Research Corporation Methods and apparatus for reducing byproduct particle generation in a plasma processing chamber

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100460558C (zh) * 1999-12-28 2009-02-11 东芝株式会社 真空成膜装置用部件及使用该部件的真空成膜装置及其觇板装置
JP2005029897A (ja) * 1999-12-28 2005-02-03 Toshiba Corp 真空成膜装置用部品とそれを用いた真空成膜装置およびターゲット装置
WO2001048260A1 (fr) * 1999-12-28 2001-07-05 Kabushiki Kaisha Toshiba Pieces pour dispositifs de formation de film sous vide
KR100418331B1 (ko) * 1999-12-28 2004-02-14 가부시끼가이샤 도시바 진공 성막 장치용 부품 및 그것을 이용한 진공 성막 장치,및 타깃 장치
US6855236B2 (en) * 1999-12-28 2005-02-15 Kabushiki Kaisha Toshiba Components for vacuum deposition apparatus and vacuum deposition apparatus therewith, and target apparatus
US7605086B2 (en) 2000-12-29 2009-10-20 Lam Research Corporation Corrosion resistant component of semiconductor processing equipment and method of manufacture thereof
JP2004523894A (ja) * 2000-12-29 2004-08-05 ラム リサーチ コーポレーション 低汚染プラズマチャンバ構成部品とその製造方法
WO2002068129A1 (en) * 2000-12-29 2002-09-06 Lam Research Corporation Corrosion resistant component of semiconductor processing equipment and method of manufacture thereof
US7128804B2 (en) 2000-12-29 2006-10-31 Lam Research Corporation Corrosion resistant component of semiconductor processing equipment and method of manufacture thereof
JP4890734B2 (ja) * 2000-12-29 2012-03-07 ラム リサーチ コーポレーション 低汚染プラズマチャンバ構成部品とその製造方法
US8486841B2 (en) 2000-12-29 2013-07-16 Lam Research Corporation Corrosion resistant component of semiconductor processing equipment and method of manufacture thereof
US9068273B2 (en) 2002-11-25 2015-06-30 Quantum Global Technologies LLC Electrochemical removal of tantalum-containing materials
JP2005055329A (ja) * 2003-08-06 2005-03-03 Toyota Motor Corp レーダ装置のビーム経路内にある成形品及びその製造方法
US9481608B2 (en) 2005-07-13 2016-11-01 Applied Materials, Inc. Surface annealing of components for substrate processing chambers
US7648782B2 (en) 2006-03-20 2010-01-19 Tokyo Electron Limited Ceramic coating member for semiconductor processing apparatus
US8980045B2 (en) 2007-05-30 2015-03-17 Applied Materials, Inc. Substrate cleaning chamber and components
JP2014026101A (ja) * 2012-07-26 2014-02-06 Canon Inc 電子写真感光体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3483494B2 (ja) 2004-01-06
US6250251B1 (en) 2001-06-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3483494B2 (ja) 真空処理装置および真空処理方法、並びに該方法によって作成される電子写真感光体
US5597623A (en) Process for using microwave plasma CVD
JP3745095B2 (ja) 堆積膜形成装置および堆積膜形成方法
JP4095205B2 (ja) 堆積膜形成方法
EP0720205B1 (en) Deposited film forming apparatus
US6165274A (en) Plasma processing apparatus and method
JP2002115065A (ja) 堆積膜形成装置および堆積膜形成方法
JP4298401B2 (ja) 堆積膜形成装置、及び堆積膜形成方法
JP2007297661A (ja) 堆積膜形成装置
JP3710171B2 (ja) 電子写真感光体の形成方法
JPH09263947A (ja) 堆積膜形成装置及び堆積膜形成方法
JP3368137B2 (ja) 堆積膜形成装置および方法
JP5058510B2 (ja) 堆積膜形成装置および堆積膜形成方法
JP2994658B2 (ja) マイクロ波cvd法による堆積膜形成装置及び堆積膜形成方法
JP2004204301A (ja) 堆積膜形成装置
JP3402952B2 (ja) 堆積膜形成方法及び堆積膜形成装置
JP3548335B2 (ja) 堆積膜形成装置および堆積膜形成方法
JPH11135444A (ja) 堆積膜形成方法および装置
JP2005133128A (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP2006009040A (ja) 堆積膜形成装置及び堆積膜形成方法
JP2020002419A (ja) 堆積膜形成装置および堆積膜形成方法
JP2006104544A (ja) 堆積膜形成装置及び堆積膜形成方法
JP2006009042A (ja) 堆積膜形成装置及び堆積膜形成方法
JP2005015877A (ja) 堆積膜形成装置及び堆積膜形成方法
JP2004149825A (ja) 真空処理装置および真空処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071017

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081017

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091017

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091017

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101017

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101017

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111017

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111017

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121017

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131017

Year of fee payment: 10

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D03

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees