JPH11343798A - ロックボルト用パッカー - Google Patents

ロックボルト用パッカー

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JPH11343798A
JPH11343798A JP15017098A JP15017098A JPH11343798A JP H11343798 A JPH11343798 A JP H11343798A JP 15017098 A JP15017098 A JP 15017098A JP 15017098 A JP15017098 A JP 15017098A JP H11343798 A JPH11343798 A JP H11343798A
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JP
Japan
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lock bolt
packer
bag
liquid
ring body
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Application number
JP15017098A
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English (en)
Inventor
Shinya Uda
信也 宇田
Masahito Shinohara
雅人 篠原
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Sumitomo Riko Co Ltd
Japan Construction Mechanization Association
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Japan Construction Mechanization Association
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Publication date
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ポンプやミキサーを必要とせず、ロックボルト
に後付けすることのできるロックボルト用パッカーを提
供する。 【解決手段】通液性を有する袋体2と、この袋体2の少
なくとも一端開口部に嵌着されるリング体5と、上記袋
体2の内部に収容され破断可能な2つの薬液収容容器
3,4とを備えている。そして、上記袋体2とリング体
5をロックボルトの外周部に装着可能にし、上記リング
体5の内周面に、ロックボルトの外周面に係止する係止
爪5aを設け、一方の薬液収容容器3に2液混合型ウレ
タン系発泡薬液の一方を収容し、他方の薬液収容容器4
に2液混合型ウレタン系発泡薬液の他方を収容してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネルの穿設工
事等において、地山に穿孔された長孔とロックボルト間
をシールするとともに、ロックボルトが落下しないよう
にするロックボルト用パッカーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、軟弱な地山等で行うトンネル
穿設工事において、地山等を強化する場合に、先注入方
式では、図13に示すように、地山30にドリル等の削
岩機(図示せず)により穿孔した長孔31内にホース3
2を挿入して、長孔31の開口部を封止し、その状態で
ホース32の先端から長孔31内にモルタルを充填しな
がらホース32を引き抜き、引き抜き後、素早くロック
ボルト34を封止部材33の中央部を通して長孔31内
に挿入し、図14に示すように、長孔31内にロックボ
ルト34を残した状態でモルタルを固化させることが行
われている。この先注入方式は、長孔31の長さが短い
(3m程度)場合に採用されている方式であるが、モル
タルを充填しすぎると、ロックボルト34が挿入しづら
く、また、長孔31の表面の凹凸に確実に充填できない
という問題がある。
【0003】一方、後注入方式は、長孔31の長さが3
m以上である場合に採用されている方式であり、その一
例として、図15に示すように、長孔31内に中実のロ
ックボルト36を挿入し、このロックボルト36の外周
部に注入用ホース37,確認用ホース38を沿わせた状
態で、ロックボルト36の根元部をコーキングチューブ
(急結モルタル混入)39等によりシールし、その状態
で注入用ホース37の先端から長孔31内にセメントミ
ルクを充填し、確認用ホース38からセメントミルクが
流出したのち、両ホース37,38の口元を折り曲げて
針金(図示せず)等で縛り、長孔31内にロックボルト
36,両ホース37,38を残した状態でセメントミル
クを固化させることが行われている。ところが、このも
のでは、両ホース37,38が必要になり、施工性が悪
いうえ、部品点数が多くなる。
【0004】そこで、図16に示すように、長孔31内
に、根元部にパッカー42を取り付けた中空状のロック
ボルト41を挿入し、上記パッカー42の布製袋体43
から延びるミキサー(図示せず)付きホース44を二股
状パイプ,このパイプの二股部分に設けた各ポンプ(と
もに図示せず)を介して2液混合型発泡薬液のA液を収
容するタンクおよびB液を収容するタンク(ともに図示
せず)にそれぞれ連結したものが提案されている。図に
おいて、41aはロックボルト41の周壁に多数穿孔さ
れた薬液出口である。このものでは、長孔31とロック
ボルト41間をシールする場合には、両ポンプによりA
液とB液を二股状パイプを介してホース44に送り、こ
のホース44を通る間にミキサーでA液とB液を混合し
たのち、袋体43内に導入し、袋体43を膨張させる。
と同時に、ロックボルト41の内部を通して長孔31内
にセメントミルクを充填し、長孔31内にロックボルト
41を残した状態でセメントミルクを固化させるように
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法は、袋体43への注入性(施工性)に問題があり、一
般化していないのが実情である。しかも、パッカー42
の袋体43内にポンプでA液,B液を送る方法は、送る
量が少量(300mg程度)であるため適さないうえ、
ミキサーを注入の度に使い捨てしなければならず、不経
済でもある。さらに、長孔31の壁面が荒れていると、
一度ロックボルト41を長孔31内に挿入して、挿入可
能か否かを確認したうえで、再度ロックボルト41を長
孔31内に挿入する必要があるため、パッカー42をロ
ックボルト41の挿入後に取り付ける方が好ましい。ま
た、地山30の状況がもっと悪い場合には、自穿孔ボル
トが使用されるが、パッカー42が取り付けられた状態
でドリルにセットするのが非常に困難である。この点で
も、パッカー42をロックボルト41の挿入後に取り付
けうる構造にする方が好ましい。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、ポンプやミキサーを必要とせず、ロックボルト
に後付けすることのできるロックボルト用パッカーの提
供をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のロックボルト用パッカーは、通液性を有す
る筒状袋体と、この筒状袋体の少なくとも一端開口部に
嵌着されるリング体と、上記筒状袋体の内部に収容され
破断可能な2つの薬液収容容器とを備え、上記筒状袋体
とリング体をロックボルトの外周部に装着可能にし、上
記リング体の内周面に、ロックボルトの外周面に係止す
る係止部材を設け、上記2つの薬液収容容器の一方に2
液混合型ウレタン系発泡薬液の一方を収容し、他方の薬
液収容容器に2液混合型ウレタン系発泡薬液の他方を収
容したという構成をとる。
【0008】すなわち、本発明のロックボルト用パッカ
ーは、通液性を有する筒状袋体と、この筒状袋体の少な
くとも一端開口部に嵌着されるリング体とを備え、これ
ら筒状袋体とリング体をロックボルトの外周部に装着可
能にし、上記リング体の内周面に、ロックボルトの外周
面に係止する係止部材を設けている。したがって、本発
明では、ロックボルト用パッカーをロックボルトと別体
に設け、例えば、一度ロックボルトを長孔内に挿入し挿
入可能か否かを確認したあとで、再度ロックボルトを挿
入する際に、ロックボルトに装着する(後付けする)こ
とができる。そして、装着後に、両薬液収容容器を破断
し、一方の薬液収容容器に収容した2液混合型ウレタン
系発泡薬液の一方と、他方の薬液収容容器に収容した2
液混合型ウレタン系発泡薬液の他方とを混合させて、筒
状袋体を膨張させることができる。これにより、地山に
穿孔された長孔の壁面とロックボルト間との隙間を埋め
ると同時に、筒状袋体の表面から薬液を滲み出させて、
岩盤にその薬液を浸透硬化させるとともに、ロックボル
トに筒状袋体を固定することができる。また、本発明の
ロックボルト用パッカーは、その筒状袋体の内部に2つ
の薬液収容容器を収容しているため、従来例のように、
ポンプやミキサーを必要としておらず、施工性が良く、
経済的でもある。しかも、上記リング体の内周面に係止
部材を設けて、リング体をロックボルトに係止できるよ
うにしているため、リング体をロックボルトに確実に装
着することができる。
【0009】また、本発明において、両薬液収容容器に
破断用紐を取り付け、両紐を筒状袋体の外部に延ばし、
この紐を引っ張ることにより両薬液収容容器を破断させ
うるようにした場合には、長孔内にロックボルトを配設
し終えたのちに、上記両紐を引っ張ることにより両薬液
収容容器を破断させることができ、破断操作が簡単であ
る。
【0010】また、本発明において、両薬液収容容器を
手で握ると破断しうる材料で作製した場合には、長孔内
にロックボルトを挿入する途中でロックボルト用パッカ
ーを手で握って両薬液収容容器を破断させながら、ロッ
クボルトの挿入を行うことができ、両薬液収容容器を破
断するための紐等を使用する必要がなく、構造が簡単
で、部品点数が少なくなる。
【0011】また、本発明において、筒状袋体が布製で
ある場合には、安価な材料で、通液性を有する筒状袋体
を作製することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を図
面にもとづいて説明する。
【0013】図1は本発明のロックボルト用パッカーの
一実施の形態を示している。図において、1はパッカー
(全長40cm程度)であり、シームレスに形成された
略円筒状の布製袋体2と、この袋体2内に収容される2
つの薬液収容容器3,4と、それ自体の外周面に上記袋
体2の両端開口部が外嵌状に接着剤等により固定された
2つの鋼管製もしくはプラスチック製のリング体5,6
とを備えており、上記袋体2および両リング体5,6を
後述のロックボルト7に外嵌状に装着しうるようにして
いる。上記両リング体5,6のうち、一方のリング体5
(図面では、左側のリング体5であり、後述の装着時に
は奥側に位置決めされるリング体5)には、図2に示す
ように、その内周面から4つの係止爪5a(後述の長孔
31が縦孔である場合に、ロックボルト7の外周面に刻
設された凹凸に係合し、リング体5の落下防止用として
作用する)が等間隔をあけて内向き湾曲状に突出形成さ
れている。
【0014】また、上記両薬液収容容器3,4は、表面
にアルミニウムがラミネートされたプラスチックフィル
ム製袋体からなり、一方の薬液収容容器3に2液混合型
ウレタン系発泡薬液のA液(主剤:ポリオール成分)が
収容され、他方の薬液収容容器4にB液(硬化剤:イソ
シアネート成分)が収容されている。これら各薬液収容
容器3,4には、それぞれを破断するための破断用紐
8,9と、それぞれを袋体2に固定するための固定用紐
10,11が取り付けられており、両破断用紐8,9の
先端部が袋体2を挿通して外部に飛び出している。
【0015】上記パッカー1を用い、つぎのようにして
地山を固結することができる。すなわち、まず、図3に
示すように、ドリル等の削岩機(図示せず)を用い、地
山30に複数の長孔31に穿孔し、ついで、各長孔31
内に、周壁に多数の薬液出口(図示せず)が分布,穿孔
された鋼管からなるロックボルト7を挿入し、奥まで挿
入が可能か否かを確認する。挿入が可能であることを確
認すると、再度長孔31内にロックボルト7を挿入す
る。この挿入の際に(挿入前にもしくは挿入途中で)、
ロックボルト7の根元にパッカー1を外嵌状に装着す
る。このとき、パッカー1のリング体5を奥側に位置決
めして装着すると、リング体5の各係止爪5aをロック
ボルト7の凹凸(図示せず)に係合させることができ、
長孔31が縦孔である場合に、リング体5の落下防止用
として作用する。つぎに、長孔31内にロックボルト7
を根元まで挿入し、位置決めする。その状態で、両破断
用紐8,9を引っ張り、袋体2内の両薬液収容容器3,
4を破断させる。これにより、図4に示すように、両薬
液収容容器3,4から2液混合型ウレタン系発泡薬液の
A液とB液が流出して混合し、袋体2が膨張する。その
結果、長孔31の壁面とロックボルト7との隙間を膨張
した袋体2で埋めてシールする。と同時に、袋体2の外
周部から混合薬液が滲み出て岩盤に浸透硬化するととも
に、袋体2の内周部から混合薬液が滲み出てロックボル
ト7に固定する。その状態で、長孔31内にロックボル
ト7の内部を通して岩盤固結用薬液を圧入し、ロックボ
ルト7の薬液出口から流出した岩盤固結用薬液を岩盤に
浸透硬化させることにより、長孔31内にロックボルト
7を残しつつ長孔31周囲の岩盤を固結させる。
【0016】上記のように、この実施の形態では、パッ
カー1をロックボルト7と別体に設けているため、長孔
31の壁面が荒れている場合にも、一度ロックボルト7
を長孔31内に挿入して挿入可能か否かを確認した後
に、ロックボルト7にパッカー1を取り付けることがで
きる。しかも、ポンプやミキサーを使用しておらず、経
済的である。さらに、袋体2の両端部に両リング体5,
6を取り付け、奥側のリング体5に4つの係止爪5aを
設け、これら係止爪5aをロックボルト7の凹凸に係合
させているため、パッカー1の固定が確実になる。
【0017】図5は本発明のロックボルト用パッカーの
他の実施の形態を示している。この実施の形態では、パ
ッカー12を構成する両薬液収容容器13,14は、表
面にアルミニウムがラミネートされたプラスチック製袋
体からなり、手で強く握ると破断するように形成されて
いる。したがって、この実施の形態では、上記実施の形
態における破断用紐8,9と固定用紐10,11を用い
ていない。それ以外の部分は上記実施の形態と同様であ
り、同様の部分には同じ符号を付している。なお、手で
強く握ると破断する容器はプラスチック製に限定するも
のでなく、例えば、ガラス製,陶器製,もしくは金属箔
製等が用いられる。さらには、紙,金属箔にプラスチッ
クを積層,コーティングしてなる各種ラミネート製等が
用いられる。
【0018】上記パッカー12を用い、上記実施の形態
と同様にして、地山を固結することができる。ただし、
この実施の形態では、再度長孔31内にロックボルト7
を挿入する際に、この挿入途中で、ロックボルト7に装
着したパッカー12の袋体2を手で強く握り、両薬液収
容容器13,14を破断させながら、両薬液収容容器1
3,14が膨張してしまわないうちに、長孔31内にロ
ックボルト7を根元まで挿入して位置決めすることを行
う。
【0019】上記のように、この実施の形態でも、上記
実施の形態と同様の作用・効果を奏する。しかも、上記
実施の形態で使用した破断用紐8,9や固定用紐10,
11を省略することができ、部品点数が減少して、構造
が簡単になる。
【0020】図6は本発明のロックボルト用パッカーの
さらに他の実施の形態を示している。この実施の形態で
は、パッカー15を構成する両薬液収容容器3,4に、
図1に示す実施の形態における破断用紐8,9に代え
て、各薬液収容容器3,4を袋体2に固定するための固
定用紐16,17を取り付けている。そして、両リング
体5,6を引っ張ると、両薬液収容容器3,4が破断す
るようにしている。それ以外の部分は図1に示す実施の
形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付してい
る。
【0021】上記パッカー15を用い、図1に示す実施
の形態と同様にして、地山を固結することができる。た
だし、この実施の形態では、ロックボルト7にパッカー
15を装着する際に、両リング体5,6間の距離を少し
縮めておき、再度長孔31内にロックボルト7を挿入す
る途中で、ロックボルト7に装着したパッカー15の両
リング体5,6を引っ張り、両薬液収容容器3,4を破
断させながら、両薬液収容容器3,4が膨張してしまわ
ないうちに、長孔31内にロックボルト7を根元まで挿
入して位置決めすることを行う。この実施の形態でも、
図1に示す実施の形態と同様の作用・効果を奏する。
【0022】図7は本発明のロックボルト用パッカーの
さらに他の実施の形態を示している。この実施の形態で
は、パッカー18を構成する袋体19を、シームレスに
形成された略円筒状の布製外側筒状体19aと、シーム
レスに形成され上記外側筒状体19aより小径の略円筒
状の布製内側筒状体19bとで構成し、両筒状体19
a,19bの両端開口部を両リング体5,6の外周面に
巻回して、その上から接着テープ20等で液密状に巻
回,固定している。そして、両筒状体19a,19b間
に形成される空間に両薬液収容容器3,4を収容してい
る。このものでは、外側筒状体19aの材料として、液
浸透度,ふくらみ度の大きいものを使用し、内側筒状体
19bの材料として、液浸透度,ふくらみ度の小さいも
のを使用することにより、混合薬液が外側筒状体19a
から滲み出しやすく、かつ、外側に大きく膨らみやすく
することができる。それ以外の部分は図1に示す実施の
形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付してい
る。
【0023】なお、図7に示す実施の形態において、図
5に示す実施の形態のように、両薬液収容容器3,4を
プラスチック製袋体で構成し、手で強く握ると破断する
ようにしてもよいし、また、図6に示す実施の形態のよ
うに、両薬液収容容器3,4に取り付ける破断用紐8,
9に代えて、各薬液収容容器3,4を袋体2に固定する
固定用紐16,17を取り付け、両リング体5,6を引
っ張ると、両薬液収容容器3,4が破断するようにして
もよい。
【0024】また、図5および図6に示す実施の形態で
は、袋体2が膨張して袋体2の内周部から混合薬液が滲
み出ると、袋体2がロックボルト7に固定されるため、
リング体5に設けた係止爪5aを必要としない。このた
め、図5および図6に示す実施の形態では、係止爪5a
を無くすことができる。このものでは、構造が非常に簡
単になる。
【0025】また、上記各実施の形態では、両リング体
5,6に袋体2,19の両端開口部を外嵌状に取り付け
ているが、これに限定するものではなく、内嵌状に取り
付けてもよいし、両リング体5,6の周壁の内側面に設
けた環状溝に嵌着するようにしてもよい。また、図1,
図5および図6で示す実施の形態では、袋体2を同材料
で一体物に作製しているが、袋体2の外周部と内周部と
を異なる材料で作製してもよい。
【0026】図8は本発明のロックボルト用パッカーの
さらに他の実施の形態を示している。図において、22
はパッカーであり、シームレスに形成された略円筒状の
布製袋体2と、この袋体2内に収容される2つの薬液収
容容器3,4と、それ自体の外周面に上記袋体2の一端
開口部(図面では、左端開口部であり、装着時に奥側に
位置決めされる)が外嵌状に接着剤等により固定された
鋼管製もしくはプラスチック製のリング体5とを備えて
おり、上記袋体2およびリング体5をロックボルト7に
外嵌状に装着しうるようにしている。この実施の形態
は、図1に示す実施の形態において、リング体6を削除
したものである。それ以外の部分は図1に示す実施の形
態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付してい
る。
【0027】上記パッカー22を用い、つぎのようにし
て地山を固結することができる。すなわち、まず、図9
に示すように、ドリル等の削岩機(図示せず)を用い、
地山30に複数の長孔31に穿孔し、ついで、各長孔3
1内に、周壁に多数の薬液出口(図示せず)が分布,穿
孔された鋼管からなるロックボルト7を挿入し、奥まで
挿入が可能か否かを確認する。挿入が可能であることを
確認すると、再度長孔31内にロックボルト7を挿入す
る。この挿入の際に(挿入前にもしくは挿入途中で)、
ロックボルト7の根元にパッカー22を外嵌状に装着す
る。このとき、パッカー22の袋体2の一端開口部に固
定したリング体5を奥側に位置決めして装着すると、リ
ング体5の各係止爪5aをロックボルト7の凹凸(図示
せず)に係合させることができ、長孔31が縦孔である
場合に、リング体5の落下防止用として作用する。一
方、袋体2の他端開口部(図9では、下端開口部)をベ
ルト23等で液密状に巻回,固定する。つぎに、長孔3
1内にロックボルト7を根元まで挿入し、位置決めす
る。その状態で、両破断用紐8,9を引っ張り、袋体2
内の両薬液収容容器3,4を破断させる。これにより、
図10に示すように、両薬液収容容器3,4から2液混
合型ウレタン系発泡薬液のA液とB液が流出して混合
し、袋体2が膨張する。その結果、図1に示す実施の形
態と同様に、長孔31の壁面とロックボルト7との隙間
を膨張した袋体2で埋めてシールする。と同時に、袋体
2から混合薬液が滲み出て岩盤に浸透硬化するととも
に、袋体2をロックボルト7に固定する。また、その状
態で、長孔31内にロックボルト7の内部を通して岩盤
固結用薬液を圧入することにより、長孔31内にロック
ボルト7を残しつつ長孔31周囲の岩盤を固結させる。
【0028】上記のように、この実施の形態でも、図1
に示す実施の形態と同様の作用・効果を奏する。しか
も、図1に示す実施の形態で使用したリング体6を省略
することができ、部品点数が減少して、構造が簡単にな
る。
【0029】図11は本発明のロックボルト用パッカー
のさらに他の実施の形態を示している。この実施の形態
では、パッカー24を構成する両薬液収容容器25,2
6は、表面にアルミニウムがラミネートされたプラスチ
ック製袋体からなり、手で強く握ると破断するように形
成されている。したがって、この実施の形態では、図8
に示す実施の形態における破断用紐8,9および固定用
紐10,11を用いていない。それ以外の部分は図8に
示す実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号
を付している。
【0030】上記パッカー24を用い、図8に示す実施
の形態と同様にして、地山を固結することができる。た
だし、この実施の形態では、再度長孔31内にロックボ
ルト7を挿入する際に、この挿入途中で、ロックボルト
7に装着したパッカー24の袋体2を手で強く握り、両
薬液収容容器25,26を破断させながら、両薬液収容
容器25,26が膨張してしまわないうちに、長孔31
内にロックボルト7を根元まで挿入して、位置決めする
ことを行う。
【0031】上記のように、この実施の形態でも、図8
に示す実施の形態と同様の作用・効果を奏する。しか
も、図8に示す実施の形態で使用した破断用紐8,9や
固定用紐10,11を省略することができ、部品点数が
減少し、構造が簡単になる。
【0032】図12は本発明のロックボルト用パッカー
のさらに他の実施の形態を示している。この実施の形態
では、パッカー27を構成する両薬液収容容器3,4
に、図8に示す実施の形態における破断用紐8,9に代
えて、各薬液収容容器3,4を袋体2に固定する固定用
紐28,29を取り付けている。そして、リング体5と
袋体2の他端開口部を引っ張ると、両薬液収容容器3,
4が破断するようにしている。
【0033】上記パッカー27を用い、図8に示す実施
の形態と同様にして、地山を固結することができる。た
だし、この実施の形態では、ロックボルト7にパッカー
27を装着する際に、リング体5と袋体2の他端開口部
との間の距離を少し縮めておき、再度長孔31内にロッ
クボルト7を挿入する途中で、リング体5と袋体2の他
端開口部を引っ張り、両薬液収容容器3,4を破断させ
ながら、両薬液収容容器3,4が膨張してしまわないう
ちに、長孔31内にロックボルト7を根元まで挿入し
て、位置決めすることを行う。この実施の形態でも、図
8に示す実施の形態と同様の作用・効果を奏する。
【0034】なお、図11および図12に示す実施の形
態では、袋体2が膨張して袋体2の内周部から混合薬液
が滲み出ると、袋体2がロックボルト7に固定されるた
め、リング体5に設けた係止爪5aを必要としない。こ
のため、図11および図12に示す実施の形態では、係
止爪5aを無くすことができる。このものでは、構造が
非常に簡単になる。また、図8,図11および図12に
示す実施の形態では、リング体5に袋体2の一端開口部
を外嵌状に取り付けているが、これに限定するものでは
なく、内嵌状に取り付けてもよいし、リング体5の周壁
の内側面に設けた環状溝に嵌着するようにしてもよい。
【0035】また、図8,図11および図12に示す実
施の形態では、袋体2を一体物で作製しているが、シー
ムレスに形成された略円筒状の布製外側筒状体と、シー
ムレスに形成され上記外側筒状体より小径の略円筒状の
布製内側筒状体とで構成し、両筒状体の一端開口部をリ
ング体5の外周面に巻回して、その上から接着テープ等
で液密状に巻回,固定することができる。この場合に
は、両筒状体間に形成される空間に両薬液収容容器3,
4を収容する。また、この場合には、外側筒状体の材料
として、液浸透度,ふくらみ度の大きいものを使用し、
内側筒状体の材料として、液浸透度,ふくらみ度の小さ
いものを使用することにより、混合薬液が外側筒状体か
ら滲み出しやすく、かつ、外側に大きく膨らみやすくす
ることができる。また、一体物で作製された袋体2の外
周部と内周部とを異なる材料で作製するようにしてもよ
い。また、図8,図11および図12に示す実施の形態
では、パッカー22,24,27の装着時に、袋体2の
他端開口部をベルト23で巻回,固定しているが、袋体
2の他端開口部をロックボルト7の外周面に液密状に固
定することができるものであれば、どのようなものを用
いてもよい。
【0036】また、図5および図11に示す実施の形態
では、両薬液収容容器13,14、25,26として、
アルミラミネート製の袋体を使用しているが、薄いプラ
スチック製の容器等の、手で握ると破断する容器を使用
してもよい。また、ねじったり、曲げたり、叩いたりす
ることにより、破断しうるように、チューブ,硬質プラ
スチック等で作製することもできる。
【0037】また、上記各実施の形態では、袋体2とし
て、布製のものを使用しているが、これに限定するもの
ではなく、通液性を有するものであれば、どのようなも
のを使用してもよく、例えば、織物,編物,もしくは孔
あきプラスチックフィルム等を使用することができる。
また、上記各実施の形態では、両薬液収容容器3,4、
13,14、25,26を別体に作製しているが、内部
が2室に仕切られた一体物に作製してもよい。また、上
記各実施の形態では、係止部材として、リング体5の内
周面に係止爪5aを設けているが、各種の係止部材を用
いることができる。例えば、リング体5の内周面にスポ
ンジを貼着することもできる。
【0038】また、上記各実施の形態では、薬液とし
て、ポリオールとイソシアネートの混合液からなるウレ
タン系発泡薬液が用いられているが、これに限定するも
のではなく、エポキシ,アクリル,ポリエステルあるい
はセメントモルタル,水ガラス等の薬液を用いてもよ
い。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明のロックボルト用
パッカーによれば、ロックボルト用パッカーをロックボ
ルトと別体に設け、例えば、一度ロックボルトを長孔内
に挿入し挿入可能か否かを確認したあとで、再度ロック
ボルトを挿入する際に、ロックボルトに装着する(後付
けする)ことができる。そして、装着後に、両薬液収容
容器を破断し、一方の薬液収容容器に収容した2液混合
型ウレタン系発泡薬液の一方と、他方の薬液収容容器に
収容した2液混合型ウレタン系発泡薬液の他方とを混合
させて、筒状袋体を膨張させることができる。これによ
り、地山に穿孔された長孔の壁面とロックボルト間との
隙間を埋めると同時に、筒状袋体の表面から薬液を滲み
出させて、岩盤にその薬液を浸透硬化させるとともに、
ロックボルトに筒状袋体を固定することができる。ま
た、本発明のロックボルト用パッカーは、その筒状袋体
の内部に2つの薬液収容容器を収容しているため、従来
例のように、ポンプやミキサーを必要としておらず、施
工性が良く、経済的でもある。しかも、上記リング体の
内周面に係止部材を設けて、リング体をロックボルトに
係止できるようにしているため、リング体をロックボル
トに確実に装着することができる。
【0040】また、本発明において、両薬液収容容器に
破断用紐を取り付け、両紐を筒状袋体の外部に延ばし、
この紐を引っ張ることにより両薬液収容容器を破断させ
うるようにした場合には、長孔内にロックボルトを配設
し終えたのちに、上記両紐を引っ張ることにより両薬液
収容容器を破断させることができ、破断操作が簡単であ
る。
【0041】また、本発明において、両薬液収容容器を
手で握ると破断しうる材料で作製した場合には、長孔内
にロックボルトを挿入する途中でロックボルト用パッカ
ーを手で握って両薬液収容容器を破断させながら、ロッ
クボルトの挿入を行うことができ、両薬液収容容器を破
断するための紐等を使用する必要がなく、構造が簡単
で、部品点数が少なくなる。
【0042】また、本発明において、筒状袋体が布製で
ある場合には、安価な材料で、通液性を有する筒状袋体
を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す断面図である。
【図2】ロックボルト用パッカーに用いるリング体の側
面図である。
【図3】ロックボルト用パッカーの使用状態を示す断面
図である。
【図4】ロックボルト用パッカーの使用状態を示す断面
図である。
【図5】本発明の他の実施の形態を示す断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施の形態を示す断面図で
ある。
【図7】本発明のさらに他の実施の形態を示す構造説明
図である。
【図8】本発明のさらに他の実施の形態を示す断面図で
ある。
【図9】ロックボルト用パッカーの使用状態を示す断面
図である。
【図10】ロックボルト用パッカーの使用状態を示す断
面図である。
【図11】本発明のさらに他の実施の形態を示す断面図
である。
【図12】本発明のさらに他の実施の形態を示す断面図
である。
【図13】先注入方式を示す説明図である。
【図14】先注入方式を示す説明図である。
【図15】後注入方式の一例を示す説明図である。
【図16】後注入方式の他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
2 袋体 3,4 薬液収容容器 5 リング体 5a 係止爪
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年6月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図13】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図14】
【図15】
【図16】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通液性を有する筒状袋体と、この筒状袋
    体の少なくとも一端開口部に嵌着されるリング体と、上
    記筒状袋体の内部に収容され破断可能な2つの薬液収容
    容器とを備え、上記筒状袋体とリング体をロックボルト
    の外周部に装着可能にし、上記リング体の内周面に、ロ
    ックボルトの外周面に係止する係止部材を設け、上記2
    つの薬液収容容器の一方に2液混合型ウレタン系発泡薬
    液の一方を収容し、他方の薬液収容容器に2液混合型ウ
    レタン系発泡薬液の他方を収容したことを特徴とするロ
    ックボルト用パッカー。
  2. 【請求項2】 両薬液収容容器に破断用紐を取り付け、
    両紐を筒状袋体の外部に延ばし、この紐を引っ張ること
    により両薬液収容容器を破断させうるようにした請求項
    1記載のロックボルト用パッカー。
  3. 【請求項3】 両薬液収容容器を手で握ると破断しうる
    材料で作製した請求項1記載のロックボルト用パッカ
    ー。
  4. 【請求項4】 筒状袋体が布製である請求項1〜3のい
    ずれか一項に記載のロックボルト用パッカー。
JP15017098A 1998-05-29 1998-05-29 ロックボルト用パッカー Pending JPH11343798A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190041370A (ko) * 2017-10-12 2019-04-22 리컨텍 주식회사 강관 그라우팅 공사에 사용되는 강관 조립체의 후단부에 사용되는 급속 부착 설치가 용이한 코킹 유니트 및 이를 이용한 터널 보강 방법

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KR20190041370A (ko) * 2017-10-12 2019-04-22 리컨텍 주식회사 강관 그라우팅 공사에 사용되는 강관 조립체의 후단부에 사용되는 급속 부착 설치가 용이한 코킹 유니트 및 이를 이용한 터널 보강 방법

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