JPH11340059A - インダクタンス素子 - Google Patents

インダクタンス素子

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JPH11340059A
JPH11340059A JP10147103A JP14710398A JPH11340059A JP H11340059 A JPH11340059 A JP H11340059A JP 10147103 A JP10147103 A JP 10147103A JP 14710398 A JP14710398 A JP 14710398A JP H11340059 A JPH11340059 A JP H11340059A
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winding
base
inductance element
terminal electrode
terminal
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Kazuhiro Takeda
和弘 竹田
Mitsuo Kamimera
光男 上米良
Hiromi Sakida
広実 崎田
Kenzo Isozaki
賢蔵 磯崎
Yoshiaki Iwakiri
義昭 岩切
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、電子機器などに設けられ、Q値の
向上させることができ、損失の小さな巻線型のインダク
タンス素子を提供することを目的とする。 【解決手段】 巻線13を巻回部13bと引出部13c
に分け、巻回部13bと端子部14,15とのそれぞれ
に隙間を設けるとともに、その一方の隙間をFとした場
合に、素子の全長をP1、K=F÷P1とすると、0.
1<K<0.35とするか、巻回部13bの巻線と巻線
との間の隙間を10μm〜60μmとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信器,電
源および他の電子機器に用いられるインダクタンス素子
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図13は従来のインダクタンス素子を示
す斜視図である(実開昭61−144616号公報)。
図13において、1は基体で、基体1は両端部に鍔部
2,3がそれぞれ設けられており、鍔部2と鍔部3の間
には巻部4が形成されている。また、鍔部2,3にはそ
れぞれ溝部5が設けられている。6は基体1に巻回され
た巻線で、巻線6の端部はそれぞれ溝部5に保持されて
いる。この様な構成によって、回路基盤等にインダクタ
ンス素子を実装する場合に方向性が存在せず、実装性が
向上し、回路基盤の生産性が向上する。また、巻線が接
合部分となる鍔部よりはみ出さないので、実装性を向上
させることができる。
【0003】他の従来の技術としては、例えば特開平8
−124748号公報,特開平8−124749号公
報,特開平8−213248号公報および実開平3−1
510号公報,特開平9−306744号公報等が存在
する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら以上のよ
うな構成では、思うようにインダクタンス素子のQ値を
をあげることができず、損失が大きくなるという問題点
があった。
【0005】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
で、Q値を向上させ、素子の損失を抑える巻線型のイン
ダクタンス素子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】基体の両端に端子部を備
え、端子部間に巻線を巻回して得られるインダクタンス
素子であって、巻線の巻回部と一対の端子部との間にそ
れぞれ隙間を設け、その一つの隙間をF、素子の全長を
P1、K=F÷P1としたときに、0.1<K<0.3
5とした。
【0007】さらに、巻回部の巻線と巻線との間の隙間
を10μm〜60μmとした。
【0008】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、基体
と、前記基体に巻回された巻線と、前記基体に設けられ
前記巻線と接続される一対の端子部とを備えたインダク
タンス素子であって、巻線は巻回部と引出部によって構
成され、前記巻回部と一対の端子部との間にそれぞれ隙
間を設け、その一つの隙間をF、素子の全長をP1、K
=F÷P1としたときに、0.1<K<0.35とした
事によって、Q値を向上させることができ、損失を小さ
くすることができる。
【0009】請求項2に記載の発明は、基体と、前記基
体に巻回された巻線と、前記基体に設けられ前記巻線と
接続される一対の端子部とを備えたインダクタンス素子
であって、巻線は巻回部と引出部によって構成され、前
記巻回部の巻線と巻線の間隔を10μm〜60μmとし
た事によってQ値を向上させることができ、損失を小さ
くすることができる。
【0010】請求項3に記載の発明は、基体と、前記基
体に巻回された巻線と、前記基体に設けられ前記巻線と
接続される一対の端子部とを備えたインダクタンス素子
であって、巻線は巻回部と引出部によって構成され、前
記巻回部と一対の端子部との間にそれぞれ隙間を設け、
その一つの隙間をF、素子の全長をP1、K=F÷P1
としたときに、0.1<K<0.35とするとともに、
前記巻回部の巻線と巻線の間隔を10μm〜60μmと
した事によってQ値を向上させることができ、損失を小
さくすることができる。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項1,2,
3において、巻線の両端部以外を保護材でほぼ覆った事
によって、耐候性を向上させることができ、しかも実装
器のピックアップミスを低減させることができる。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項1,2,
3において、基体の両端部に鍔部を設け、前記鍔部間に
巻部を設け、前記巻部に巻線を巻回するとともに、前記
鍔部にのみ端子部を設けた事によって、巻線を巻易く
し、しかも取付に方向性が存在しない素子を得ることが
できる。
【0013】以下、本発明におけるの実施の形態につい
て説明する。図1は本発明の一実施の形態におけるイン
ダクタンス素子を示す斜視図である。
【0014】図1において、7は基体で、基体7はアル
ミナ等の非磁性材料やフェライト(具体的にはMn系フ
ェライト)等の磁性材料などが用いられる。基体7の構
成材料としてアルミナ等の非磁性材料を用いる場合に
は、対応周波数が100MHz以上が好ましく、特に非
磁性材料として前述のアルミナ若しくはアルミナを含む
材料を用いると、特性面およびコスト面等で非常に有利
になる。また、基体7の構成材料としてフェライト等の
磁性材料を用いる場合には、対応周波数が100MHz
以下が好ましく、磁性材料として、フェライトを用いる
と特性面,加工性の面およびコスト面で有利になる。
【0015】図2は本発明の一実施の形態におけるイン
ダクタンス素子の基体7のみを示した斜視図である。図
2に示す様に、基体7は後述する巻線を巻回する巻部8
と巻部8の両端にそれぞれ設けられた鍔部9,10より
構成されている。巻部8および鍔部9,10の断面形状
は略正方形状の直方体である。また、巻部8は鍔部9,
10より段落ちしており、巻部8の径は鍔部9,10の
径よりも小さくなっている。巻部8は後述する巻線が巻
回されるので、巻線の被膜等に傷が入り、ショート等を
防止する等の目的で角部8aに面取りやテーパー加工な
どを施した方が好ましい。
【0016】また、例えば鍔部10と巻部8の境界には
テーパー部11を設けることによって、巻線を巻きやす
くしたり、巻線の被覆に傷が入ったりすることを防止す
ることができる。同様に鍔部9と巻部8の境界部にもテ
ーパー部12を設けた。
【0017】13は基体7に巻回された巻線で、巻線1
3は巻部8上に巻かれており、巻線13は、隙間を設け
て巻かれるか、密着して巻かれている。巻線13を隙間
を設けて巻部8上に巻回する事で、Q値の劣化などを防
止し、巻線13を密着して巻くことで、巻数を増やしイ
ンダクタンスを高くすることができる。
【0018】14,15は鍔部9,10にそれぞれ設け
られた端子部で、端子部14,15は端子電極と接合層
から構成されている。
【0019】図3に示す様に、端子電極は、基体7の上
に導電材料で構成された下地膜100と、下地膜100
の上に形成され導電材料にて構成された導電膜101と
を含む構成となっている。この場合、特に下地膜100
を基体7上に無電解メッキにて形成するかもしくは導電
ペーストを基体7の上に塗布し、焼き付けで形成する事
によって、電解メッキを行いにくいセラミック(アルミ
ナやフェライト等)で構成された基体7上に容易に下地
膜100を形成することができ、その下地膜100の上
に電解メッキによって、導電膜101を形成することに
よって、短時間でしかも厚い膜厚の端子電極を形成する
ことができる。
【0020】なお、本実施の形態では、端子電極を2層
(下地膜100と導電膜101)で構成したが、1層で
も3層以上でもよい。例えば、端子電極の厚さが薄くて
も良い場合には、端子電極を1層で構成すると、膜構造
が簡単になり、生産性が向上し、また、端子電極自体に
耐候性を持たせたい場合や、基体7の保護を行う場合、
或いは端子電極と基体7との密着強度を向上させる場合
には、3層以上の多層膜にすることが好ましい。
【0021】下地膜100及び導電膜101の構成材料
としては、銅,銀,金等の導電性金属材料や銅合金、銀
合金,金合金などの導電性合金材料及びそれら導電性材
料に他の元素を添加したものなどが用いられる。特に、
下地膜100に銀或いは銀合金を焼き付けで形成し、下
地膜100の上に銅或いは銅合金を電解メッキにて導電
膜101を形成することが、生産性やコストの面で非常
に有利であり、しかも基体7と端子電極との接合強度を
大きくすることができる。
【0022】端子電極の上に接合層を形成するが、この
接合層は、配線パターン等に素子と電気的な接合を行う
ための半田等が付着している等の場合には、不要となる
が、一般的には、回路基板との接合強度を増すために、
接合層を設けることが好ましい。
【0023】接合層は耐食層102と接合表層103か
ら構成されており、少なくとも接合層としては接合表層
は必要になり、耐食層102は時と場合によって必要に
応じて設ける。耐食層102としてはNi,Ti,パラ
ジウム等の耐食性のある金属かもしくはそれらの合金を
メッキ法等によって形成する。この耐食層102を設け
ることによって、端子電極の耐食性を飛躍的に向上させ
ることができる。耐食層102上には、半田等の導電性
接合材で構成され、メッキ法等などで形成された接合表
層103が設けられている。
【0024】16は巻線13の端部を除いてほぼ全てを
覆うように設けられた保護材で、保護材16はエポキシ
樹脂等の耐候性を有する材料で構成されている。保護材
16の構成材料としては他にレジストが用いることがで
き、レジストを用いる事によって容易に保護材の形成が
可能になり生産性が向上する。また、保護材16として
カチオン系またはアニオン系樹脂によって構成された電
着膜で作製することもでき、電着膜を用いる事によっ
て、一度に大量の素子に保護材16を形成することが出
きるので、非常に生産性を向上させることができる。こ
の様に巻線13を覆うように保護材16を設ける事によ
って、実装機のノズルで素子を吸着し易くなり、しかも
ノズル等によって巻線13が変形したり、時には切れた
りすることは、発生しない。なお、保護材16として絶
縁材料を用いることによって巻線13間の確実な絶縁を
行うことができる。また、保護材16として表面が滑ら
かな樹脂材料を用いることによって、更にノズルでの吸
着特性を向上させることができ、実装ミスなどを抑制で
きる。この様に、従来では実装部品として不向きであっ
た巻線タイプのインダクタンス素子において、保護材1
6を設ける構成とすることによって、飛躍的に実装性を
向上させることができる。
【0025】次にインダクタンス素子の製造方法につい
て説明する。まず、乾式プレスや押し出し成形などによ
って、基体7を作製する。このとき押し出し法等で基体
7を作製する場合には切削加工等を用いて巻部8及び鍔
部9,10を作製する。次に鍔部9の全面(本実施の形
態では4つの側面9a及び一つの端面9b)に下地膜1
00を形成し、その後に下地膜100の上に電解メッキ
などによって導電膜101を形成し、端子電極を形成す
る。この時、端子電極は鍔部9の全面に形成したが、側
面9aにのみ端子電極を形成する構成や、端面9bのみ
に端子電極を形成する構成や、側面9aの一部にしかも
環状に端子電極を形成する構成等Q値や実装性を考慮し
て様々な形態をとることができる、鍔部10についても
同様に鍔部10の全面(本実施の形態では4つの側面1
0a及び一つの端面10b)に下地膜100を形成し、
その後に下地膜100の上に電解メッキなどによって導
電膜101を形成し、端子電極を形成する。
【0026】次に、巻線13を巻部8に巻回する。この
時、巻回数は、素子のインダクタンス等を考慮して決定
される。また、Q値を向上させるために、巻線と巻線の
間に隙間を設けて、Q値を向上させることも可能とな
る。更に、この時端子電極と巻線13は巻線13の端部
を除いて所定の間隔を設ける事が好ましい。
【0027】次に、巻線13の端部と端子電極を超音波
溶接などによって、接合する。図4に示す様に、端子電
極の上に巻線13の端部を載置し、図示していないが巻
線13に超音波溶接機のホーンを押し当て溶接を行い、
図5(a)に示す様に巻線13を押し潰して導電膜10
1の中にめり込ませる。この時、巻線13の上面は、導
電膜101の上面とほぼ同一平面か、導電膜101の上
面よりもくぼませることが、実装性等の面で好ましい。
なお、溶接の手段としては、他にレーザ溶接やスポット
溶接などを用いることができる。
【0028】確実にしかも容易に巻線13を端子電極
(前述の様に本実施の形態では下地膜100と導電膜1
01の多層構造)に接合させる条件として、巻線13の
直径t(図4)と端子電極の膜厚T(図4)の関係を以
下の関係にすることを見いだした。T÷t=Pとした場
合、0.3<P<5.0(より好ましくは0.9<P<
2.0)とすることが好ましいことがわかった。Pが
0.3より小さくなると、十分に巻線13を端子電極に
めり込ませることができず、十分な強度を得ることがで
きず、Pが5.0を超えても接合強度等は増大しない。
例えば、巻線13の径を20〜60μmとした場合、端
子電極の膜厚は6〜300μmと設定することが好まし
い。
【0029】又、巻線13を端子電極に超音波溶接など
で接合した場合、図6に示す様に巻線13は押し潰され
て幅広部13aが形成される事になるが、この幅広部の
最大幅Vは巻線13の径tの1.5倍以上とする事が接
合強度等の面で好ましく、1.5倍より小さい場合に
は、巻線13があまり端子電極にめり込むことはなく、
接合強度が向上しない。
【0030】また、図5(b)に示すように、巻線13
を端子電極に固定しやすいように、端子電極にのみ溝2
00を設け、この溝200の中に巻線13を保持して超
音波溶接を行うことで、接合部の位置精度を向上させる
事ができるので、接合部のばらつきによる、実装性のば
らつきなどを抑えることができる。この溝200は、先
端の鋭利なパンチなどで作製される。また、本実施の形
態では巻線13と端子電極の接合性をよくしたり基体7
を傷つけないようにするために端子電極のみに溝200
を設けたが、この溝200は基体7の機械的強度が大き
い場合には、基体7まで達するように設けることがで
き、溝200の作製が容易になり、生産性が向上する。
【0031】接合層を要しない場合には、ここで巻線に
保護材16を巻線13の端子電極との接合部以外をほぼ
覆うように設けて完成するが、接合層を必要とする場合
には以下の工程が必要になる。
【0032】まず、図7に示す様にNiやTi等の耐食
性のある材料で耐食層102をメッキ法やスパッタリン
グ法で形成し、その耐食層102の上に半田,鉛レス半
田等の導電性接合材で構成された接合表層103がメッ
キ法等で形成される。本実施の形態の場合この耐食層1
02と接合表層103で接合層が形成されている。な
お、接合層としては、耐食層102は使用環境等によっ
て省略することができるので、少なくとも接合表層が必
要になる。
【0033】この接合層を端子電極の上に設けること
で、巻線13は確実に端子電極との接合強度を増すこと
ができる。この様に端子電極と接合電極で端子部14,
15が形成され、素子が完成する。
【0034】次に、端子部14,15と巻線13の関係
について詳細に説明する。Q値劣化の一つの要因として
考えられるのは、端子部14,15と巻線13の隙間F
と考えられる。なお、図8に示す様に、巻線13は、巻
部8に巻回された巻回部13bと、引出部13cによっ
て構成されており、隙間Fとはこの巻回部13bと端子
部14間の距離である。なお、図9に示す様な場合に
は、巻回部13bとは巻角が同じものであり、巻角が異
なる部分を引出部13cとする。本実施の形態では、こ
の隙間Fを素子の全長P1(図1に示す)を基準にして
規定したものであり、このF÷P1=Kとした場合、
0.1<K<0.35となるように隙間Fの距離を決め
ることによって、Q値を向上させることができる。Kが
0.1以下であると、Q値の低下していまい、Kが0.
35以上であると、巻線の巻回部13bが短くなり、Q
値以外の特性が劣化する。なお、図8,9には、端子部
14と巻回部13bとの隙間Fが存在することしか記載
していないが、この隙間Fは端子部14と端子部15の
双方に設けられており、素子1つにおける隙間Fの合計
は2×Fとなる。
【0035】図10は周波数とQ値の関係を示したグラ
フであり、図10において、Q1は隙間Fが0μm(端
子部と巻回部が接触)したものであり、Q2は隙間F=
300μmとした場合である。この時素子の全長P1は
1.6mmとした。従ってQ2ではK=0.19とな
る。図10からわかるように、隙間Fを設ける場合とそ
うでない場合には非常にQ値に違いがあることがわか
る。
【0036】更に、図11に示す巻線13の巻回部13
bの巻線と巻線の間隔Wは、10〜60μm(好ましく
は20〜40μm)とする事が好ましい。この範囲に間
隔Wを規定することでもQ値を大幅に向上させることが
できる。
【0037】図12は本発明の一実施の形態におけるイ
ンダクタンス素子の周波数とQ値の関係を示したグラフ
であり、図12において、Q1は間隔Wを30μmとし
た場合、Q2は間隔Wを10μmとした場合、Q3は間
隔Wを0μm(密着巻)とした場合であり、間隔Wが1
0μm以上であれば十分なQ値を得ることができる事が
わかる。なお、間隔Wが60μmを超えると、さほどQ
値の向上がみられない。
【0038】なお、本実施の形態では、鍔部9,10及
び巻部8の断面形状を略正方形となるように構成した
が、正五角形,正六角形などの略正多角形状になるよう
に構成しても良いし、略円形状となるようにしても良
い。すなわち、素子を回路基板上に実装したときに方向
性のない断面形状であればよい。
【0039】なお、今まで説明してきた素子のサイズ
(図1に示す高さP1,幅P2,長さP3)は、以下の
範囲にすることが好ましい。
【0040】 0.5mm<P1<1.2mm(好ましくは0.8mm
<P1<1.2mm) 0.5mm<P2<1.2mm(好ましくは0.8mm
<P2<1.2mm) 1.0mm<P3<2.0mm(好ましくは1.6mm
<P3<2.0mm) P1及びP2が0.5mm以下であれば、基体7の機械
的強度が弱くなり、巻線する際に素子折れなどが発生す
ることがあるとともに、巻線13の巻径が小さくなって
しまい所定の特性が得られなく、更には、巻線13が急
激に曲げられることになるので、巻線13の破損が発生
しやすく、しかも皮膜13aの剥がれ等が起こりやすく
なる。なお、P1,P2が0.8mm以上であれば、上
記不具合は更に発生する確率が低くなる。また、P1,
P2が1.2mm以上であると、素子自体が大きくなり
過ぎて、実装面積が広くなってしまい、回路基盤等の小
型化が行えず、ひいては装置の小型化を行うことは出来
ない。また、P3が1.0mm以下であると、巻線13
の巻数が制限されることになり、所定のインダクタンス
を得ることは出来ず、しかも巻線13の巻数を多くしよ
うとすると、巻線13の径を細くしなければならず、自
動巻線機等で巻線13を基体7際に巻線13の切れなど
が発生する。なお、P3が1.6mm以上であれば、更
に上記不具合が発生する確率が低くなる。また、P3が
2.0mm以上であると、素子自体が大きくなり過ぎ
て、実装面積が広くなってしまい、回路基盤等の小型化
が行えず、ひいては装置の小型化を行うことは出来な
い。
【0041】
【発明の効果】本発明は、基体の両端に端子部を備え、
端子部間に巻線を巻回して得られるインダクタンス素子
であって、巻線の巻回部と一対の端子部との間にそれぞ
れ隙間を設け、その一つの隙間をF、素子の全長をP
1、K=F÷P1としたときに、0.1<K<0.35
とするか、巻回部の巻線と巻線との間の隙間を10μm
〜60μmとした事によって、Q値の劣化を防止し、損
失の小さな素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子を示す斜視図
【図2】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子の基体のみを示した斜視図
【図3】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子を示す部分断面図
【図4】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子を示す部分断面図
【図5】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子を示す部分断面図
【図6】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子を示す部分断面図
【図7】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子を示す部分断面図
【図8】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子を示す部分拡大図
【図9】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子を示す部分拡大図
【図10】本発明の一実施の形態におけるインダクタン
ス素子の周波数とQ値の関係を示すグラフ
【図11】本発明の一実施の形態におけるインダクタン
ス素子を示す部分拡大図
【図12】本発明の一実施の形態におけるインダクタン
ス素子の周波数とQ値の関係を示すグラフ
【図13】従来のインダクタンス素子を示す斜視図
【符号の説明】
7 基体 8 巻部 9,10 鍔部 13 巻線 14,15 端子部 100 下地膜 101 導電膜 102 耐食層 103 接合表層 13a 幅広部 200 溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 磯崎 賢蔵 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 岩切 義昭 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体と、前記基体に巻回された巻線と、前
    記基体に設けられ前記巻線と接続される一対の端子部と
    を備えたインダクタンス素子であって、巻線は巻回部と
    引出部によって構成され、前記巻回部と一対の端子部と
    の間にそれぞれ隙間を設け、その一つの隙間をF、素子
    の全長をP1、K=F÷P1としたときに、0.1<K
    <0.35とした事を特徴とするインダクタンス素子。
  2. 【請求項2】基体と、前記基体に巻回された巻線と、前
    記基体に設けられ前記巻線と接続される一対の端子部と
    を備えたインダクタンス素子であって、巻線は巻回部と
    引出部によって構成され、前記巻回部の巻線と巻線の間
    隔を10μm〜60μmとした事を特徴とするインダク
    タンス素子。
  3. 【請求項3】基体と、前記基体に巻回された巻線と、前
    記基体に設けられ前記巻線と接続される一対の端子部と
    を備えたインダクタンス素子であって、巻線は巻回部と
    引出部によって構成され、前記巻回部と一対の端子部と
    の間にそれぞれ隙間を設け、その一つの隙間をF、素子
    の全長をP1、K=F÷P1としたときに、0.1<K
    <0.35とするとともに、前記巻回部の巻線と巻線の
    間隔を10μm〜60μmとした事を特徴とするインダ
    クタンス素子。
  4. 【請求項4】巻線の両端部以外を保護材でほぼ覆った事
    を特徴とする請求項1,2,3いずれか1記載のインダ
    クタンス素子。
  5. 【請求項5】基体の両端部に鍔部を設け、前記鍔部間に
    巻部を設け、前記巻部に巻線を巻回するとともに、前記
    鍔部にのみ端子部を設けた事を特徴とする請求項1,
    2,3いずれか1記載のインダクタンス素子。
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