JPH1133365A - 中空糸膜モジュールの2層遠心接着方法及び中空糸膜モジュールの2層遠心接着装置 - Google Patents

中空糸膜モジュールの2層遠心接着方法及び中空糸膜モジュールの2層遠心接着装置

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JPH1133365A
JPH1133365A JP19226497A JP19226497A JPH1133365A JP H1133365 A JPH1133365 A JP H1133365A JP 19226497 A JP19226497 A JP 19226497A JP 19226497 A JP19226497 A JP 19226497A JP H1133365 A JPH1133365 A JP H1133365A
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JP
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hollow fiber
fiber membrane
adhesive
membrane module
flexible resin
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Akihiro Omori
昭浩 大森
Toshiaki Kikuchi
敏明 菊地
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、接着剤と可撓性樹脂とにより2層
遠心接着する際に遠心接着装置の回転体の回転を停止す
ることなく接着工程を実施することにより接着時間の短
縮を図ると共に、可撓性樹脂が中空糸膜束間の奥まで入
り込んで可撓性樹脂層が均一の厚みで形成出来るように
して接着界面の保護効果を高めることが出来る中空糸膜
モジュールの2層遠心接着方法及び中空糸膜モジュール
の2層遠心接着装置を提供することを可能にすることを
目的としている。 【解決手段】 中空糸膜モジュールケース4と接着剤容
器11との間、及び中空糸膜モジュールケース4と可撓性
樹脂容器12との間に夫々エアー駆動弁10a,10bを設け
る。エアー駆動弁10a,10bは回転ラック1の回転軸2
に設けたエアー配管13a,13bを通じて回転ラック1の
外部から圧縮空気を供給することで作動して注入チュー
ブ8,9を開閉可能に構成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空糸膜モジュー
ルに遠心力を作用させて中空糸膜端部を接着剤で封止す
る中空糸膜モジュールの遠心接着方法及び中空糸膜モジ
ュールの遠心接着装置に係り、詳しくは、接着界面の中
空糸膜を可撓性樹脂で補強する2層遠心接着により中空
糸膜モジュールを製造する中空糸膜モジュールの2層遠
心接着方法及び中空糸膜モジュールの2層遠心接着装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】中空糸膜モジュールは単位容積当たりの
膜面積が大きくとれることから、逆浸透膜、限外濾過
膜、精密濾過膜等に一般的に用いられている。中空糸膜
モジュールの組み立て方法としては、先ず、中空糸膜束
をケースに挿入し、次いで中空糸膜束の端部を目止めし
て、次いで該ケースを回転させて、その両端部に遠心力
を作用させた状態で接着剤を中空糸膜束間及び該中空糸
膜束とケースとの間に流し込み、中空糸膜束及びケース
の端部を接着固定してから該中空糸膜束の端部を切断、
開口し、中空糸膜モジュールが製造される。
【0003】中空糸膜束及びケースの端部を接着固定す
るための接着剤としてエポキシ樹脂またはウレタン樹脂
が一般に用いられているが、これ等の接着剤は粘度が高
いために、上記中空糸膜モジュールの製造段階で、接着
剤は、先ず、ケースと中空糸膜束との間の比較的大きな
隙間を通って侵入し、次いで中空糸膜束間の比較的小さ
な隙間を通って侵入する。
【0004】このため、中空糸膜と接着剤との接着界面
には、接着剤が薄くコーティングされただけの状態で硬
化する場合がある。このような部位は、中空糸膜モジュ
ールの原液や濾過液の出入口となるノズルに近いため、
使用条件が厳しいと上記接着界面で中空糸膜が折れてし
まう虞があった。
【0005】特に、原子力発電所の復水処理や上水の除
濁処理では、中空糸膜に付着した固形分を空気によって
該中空糸膜を振動させて振るい落とす空気スクラビング
方式が採用されているため、接着界面の中空糸膜の補強
が重要となっている。
【0006】このため、実開昭61-132002 号公報、特開
昭61-157308 号公報及び特開昭62-144708 号公報に開示
されたように、上記接着界面の部分を可撓性樹脂で補強
する2層遠心接着の技術が提案されている。これ等、2
層遠心接着技術の従来例としては、接着剤が硬化してか
ら遠心接着装置を停止させた後、可撓性樹脂をセットし
て再度遠心接着により注入していた。
【0007】中空糸膜モジュールの製造においては、接
着剤の硬化速度を速くすると、接着剤の硬化発熱温度が
高くなり、接着部の割れやケースとの剥離が発生するた
め、接着剤の硬化速度を極力遅くする必要があり、この
ため、長時間の硬化時間を必要としていた。
【0008】また、可撓性樹脂は接着界面の補強のみに
使用されるために樹脂量が少なく、樹脂温度を高くして
も周囲に熱を奪われるため硬化時間が長くかかり、2層
遠心接着を採用した場合には、全体の接着時間が、可撓
性樹脂による補強を行わない場合の2倍以上の時間を要
するという問題があった。
【0009】この問題を解決するために、本発明者等は
遠心接着装置の回転体の回転軸に設けたエアー配管を通
じて圧縮空気を導入し、この圧縮空気により作動する弁
手段を可撓性樹脂の流路に設け、該弁手段により初めは
可撓性樹脂の流路を遮断しておき、接着剤の注入が完了
した後、遠心接着装置の回転体の回転を停止しないで、
該弁手段を開放して可撓性樹脂を注入すれば接着剤の硬
化と可撓性樹脂の硬化とが略同時に出来、これにより、
接着時間を短縮出来ることを見いだし、既に特願平8−
33189号において特許出願中である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記技
術を用いても、全く問題がないわけではなく、可撓性樹
脂の注入時に中空糸膜束とケースとの隙間にある未硬化
の接着剤が遠心力により押し戻され、主として、該中空
糸膜束とケースとの隙間にのみ可撓性樹脂が注入される
ため、中空糸膜束間奥まで可撓性樹脂を注入して可撓性
樹脂層を均一な厚みで形成することが出来ないという問
題があった。
【0011】本発明は前記課題を解決するものであり、
その目的とするところは、接着剤と可撓性樹脂とにより
2層遠心接着する際に遠心接着装置の回転体の回転を停
止することなく接着工程を実施することにより接着時間
の短縮を図ると共に、可撓性樹脂が中空糸膜束間の奥ま
で入り込んで可撓性樹脂層が均一の厚みで形成出来るよ
うにして接着界面の保護効果を高めることが出来る中空
糸膜モジュールの2層遠心接着方法及び中空糸膜モジュ
ールの2層遠心接着装置を提供せんとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、遠心接着により接
着剤の注入が完了した後、遠心接着装置の回転体の回転
を停止しないで、該回転体の回転軸に設けたエアー配管
を通じて該回転体の外部から圧縮空気を導入し、この圧
縮空気によって、接着剤の流路を開閉する第1の弁手段
を作動させて接着剤の流路を遮断した後、可撓性樹脂の
流路を開閉する第2の弁手段を作動させて可撓性樹脂の
流路を開放して該可撓性樹脂を注入すれば、接着剤の硬
化と可撓性樹脂の硬化とが略同時に出来て接着時間が短
縮でき、しかも、可撓性樹脂が中空糸膜束間の奥まで入
り込んで可撓性樹脂層が均一の厚みで形成出来るので接
着界面の保護効果も大きいことを見い出し、本発明を完
成させたものである。
【0013】即ち、前記目的を達成するための本発明に
係る中空糸膜モジュールの2層遠心接着方法は、遠心接
着法によって多数の中空糸膜端部を接着剤で固定し、該
中空糸膜端部の接着部の内側に可撓性樹脂層を形成させ
る中空糸膜モジュールの2層遠心接着方法において、前
記接着剤の注入が完了した後、遠心接着装置の回転体の
回転を止めないで該接着剤の流路を遮断し、続いて前記
中空糸膜端部の接着剤による接着部の内側に可撓性樹脂
を注入して硬化させることを特徴とする。
【0014】また、前記目的を達成するための本発明に
係る中空糸膜モジュールの2層遠心接着装置の代表的な
構成は、多数の中空糸膜端部を接着剤で固定し、該中空
糸膜端部の接着部の内側を可撓性樹脂層で覆って接着界
面の中空糸膜を補強した中空糸膜モジュールを製造する
中空糸膜モジュールの2層遠心接着装置において、中空
糸膜を収容すると共に回転体に固定されて回転可能な中
空糸膜モジュールケースと接着剤を収容する接着剤容器
とを接続する配管の間に前記回転体の回転軸に設けたエ
アー配管を通じて該回転体の外部から圧縮空気を供給す
ることにより該中空糸膜モジュールケースと接着剤容器
とを接続する配管の流路を開閉可能な第1のエアー駆動
弁を設け、且つ、前記中空糸膜モジュールケースと可撓
性樹脂を収容する可撓性樹脂容器とを接続する配管の間
に前記回転体の回転軸に設けたエアー配管を通じて該回
転体の外部から圧縮空気を供給することにより該中空糸
膜モジュールケースと可撓性樹脂容器とを接続する配管
の流路を開閉可能な第2のエアー駆動弁を設けたことを
特徴とする中空糸膜モジュールの2層遠心接着装置であ
る。
【0015】上記構成において使用される接着剤とは、
エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の中で中空糸膜の固定に
一般的に使用されているような耐圧強度の高いものであ
り、また、可撓性樹脂とは、前記接着剤よりも軟らかい
材質であることが必要であり、例えば、ウレタン樹脂、
シリコーン樹脂等のように可撓性を持つものであれば良
い。好ましくは、用いられる中空糸膜よりも弾性率の小
さい樹脂である。
【0016】更に、接着剤と可撓性樹脂との組み合わせ
として、接着剤のほうが比重が小さい場合には、接着剤
層が遠心力の作用する内側、即ち、中空糸膜モジュール
の接着界面側に形成され、中空糸膜の保護にならないた
め、接着剤のほうが比重が大きくなるように選択する必
要がある。更に、接着剤は中空糸膜と強固に接着力を有
するものが選ばれるが、可撓性樹脂は中空糸膜と接着力
があってもなくても良い。
【0017】また、上記構成において、中空糸膜の材質
は、ポリスルホン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹
脂、フッ素系樹脂、ポリオレフィン樹脂、セルロース系
樹脂等が適用可能であり、特に限定されないが、ポリス
ルホン系樹脂、アクリロニトリル系樹脂、セルロース系
樹脂のように、引張強度、伸度の小さい中空糸膜に用い
た場合に特に効果的である。
【0018】本発明に係る中空糸膜モジュールの2層遠
心接着方法では、遠心接着装置内に中空糸膜モジュール
ケースと接着剤容器との間、及び中空糸膜モジュールケ
ースと可撓性樹脂容器との間に夫々弁手段を設け、先
ず、接着剤用の弁手段は開放、可撓性樹脂用の弁手段は
閉鎖の状態で回転体の回転を開始し、接着剤の注入が完
了した後、または完了と同時に接着剤用の弁手段を閉鎖
して接着剤の流路を遮断した後、可撓性樹脂用の弁手段
を開放して可撓性樹脂を注入すれば好ましい。
【0019】接着剤の注入量は、中空糸膜モジュール内
の硬化後の接着剤層の厚みが所定量になるように、中空
糸膜モジュールケースと、接着治具、注入チューブの体
積を合算したものから、中空糸膜束の体積を引き算して
決める。同様に可塑性樹脂の注入量は、中空糸膜モジュ
ール内の硬化後の可撓性樹脂層の厚みが所定量になるよ
うに、中空糸膜モジュールケースと、注入チューブの体
積を合算したものから、中空糸膜束の体積を引き算して
決める。
【0020】遠心接着を開始してから、接着剤の流路を
遮断して可撓性樹脂の注入を開始するまでの時間は、中
空糸膜モジュールケースの大きさ、中空糸膜束の充填
率、チューブ径、接着剤の注入速度、接着剤の種類、可
撓性樹脂の種類等によって夫々所定の条件が設定され
る。
【0021】また、本発明に係る中空糸膜モジュールの
2層遠心接着装置では、遠心接着装置内に中空糸膜モジ
ュールケースと接着剤容器とを接続する配管の間、及び
中空糸膜モジュールケースと可撓性樹脂容器とを接続す
る配管の間に夫々弁手段を設け、先ず、接着剤用の弁手
段は開放、可撓性樹脂用の弁手段は閉鎖の状態で回転体
の回転を開始し、接着剤の注入が完了した後、または完
了と同時に接着剤用の弁手段を閉鎖して接着剤の流路を
遮断した後、可撓性樹脂用の弁手段を開放して可撓性樹
脂を注入すれば好ましい。
【0022】前記弁手段は遠心接着装置の回転体の回転
軸に設けたエアー配管を通じて圧縮空気を供給すること
により接着剤や可撓性樹脂を導入するための各流路を連
通または遮断するボール弁やバタフライ弁等のエアー駆
動弁が好ましい。
【0023】更に好ましくは、エアー駆動シリンダー弁
を用いて接着剤や可撓性樹脂を導入するための流路とな
る弾性を有するチューブを外部から押さえつけて或いは
押さえつけを解除して該流路を遮断または連通する場合
には、該チューブ内で硬化した接着剤や可撓性樹脂をチ
ューブ毎交換すれば良く、作業性が向上する。
【0024】本発明の中空糸膜モジュールの2層遠心接
着装置は、接着剤と可撓性樹脂の硬化時間を一定にする
ために、遠心接着装置内を温調できることが好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】図により本発明に係る中空糸膜モ
ジュールの2層遠心接着方法及び中空糸膜モジュールの
2層遠心接着装置の一実施形態を具体的に説明する。図
1は本発明に係る中空糸膜モジュールの2層遠心接着装
置の構成を示す模式図、図2は中空糸膜束の端部が接着
剤と可撓性樹脂とにより2層で接着された様子を示す部
分拡大図、図3はエアー駆動シリンダー弁の構成を示す
図である。
【0026】本発明に係る中空糸膜モジュールの2層遠
心接着装置Aは、図1に示すように、回転軸2を中心に
回転する回転体となる回転ラック1と、回転軸2を介し
て回転ラック1を回転させるモータ等の回転手段3を有
する。回転ラック1には、中空糸膜モジュールケース4
が固定され、該中空糸膜モジュールケース4の両端には
接着治具7が押さえ治具6により固定される。
【0027】接着治具7には、エポキシ樹脂、ウレタン
樹脂等の接着剤を収容する接着剤容器11が第1の弁手段
となるボール弁やバタフライ弁等で構成されるエアー駆
動弁10aを介して配管となる注入チューブ8で接続され
ている。また、中空糸膜モジュールケース4のノズル5
には、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂のように可撓性を
持つ可撓性樹脂を収容する可撓性樹脂容器12が第2の弁
手段となるボール弁やバタフライ弁等で構成されるエア
ー駆動弁10bを介して配管となる注入チューブ9で接続
されている。
【0028】また、回転ラック1と回転軸2とが整合す
るようにカバー17にロータリーシール14が設けられてお
り、該ロータリーシール14には回転体である回転ラック
1の外部から図示しないコンプレッサにより生成された
圧縮空気がエアー配管16を流通して夫々操作レバー15
a,15bを介して供給され、更にロータリーシール14か
ら夫々エアー配管13a,13bを通じてエアー駆動弁10
a,10bに供給されるようになっている。
【0029】これにより、操作レバー15a,15bを夫々
操作することで、回転ラック1の回転軸2に設けたエア
ー配管13a,13bを通じて回転ラック1の外部から圧縮
空気を供給することにより回転ラック1の回転を止める
ことなくエアー駆動弁10a,10bの開閉を夫々独立して
行うことが出来、該エアー駆動弁10a,10bを介して注
入チューブ8,9の流路の開閉を夫々独立して行うこと
が出来るようになっている。
【0030】上記構成の中空糸膜モジュールの2層遠心
接着装置Aにより製造される中空糸膜モジュールの具体
例について図1及び図2を用いて説明する。先ず、分画
分子量13000、糸外径1.35mmのポリアクリルニ
トリル製の中空糸膜18を2350本束にして、その端部
を目止めし、内径が3インチ(約83mm) のPVC製の
中空糸膜モジュールケース4に充填して該中空糸膜モジ
ュールケース4の端部に押さえ治具6により接着治具7
を固定する。
【0031】接着治具7にはエアー駆動弁10aを介して
接着剤容器11を注入チューブ8で接続し、中空糸膜モジ
ュールケース4のノズル5にはエアー駆動弁10bを介し
て可撓性樹脂容器12を注入チューブ9で接続する。
【0032】接着剤容器11には接着剤となる2液型のエ
ポキシ樹脂11aを夫々250グラム充填し、可撓性樹脂
容器12には可撓性樹脂となる2液型のシリコーン樹脂12
aを夫々55グラム充填し、エアー駆動弁10aは開放、
エアー駆動弁10bは閉鎖した状態で遠心接着を開始す
る。この時、遠心接着装置A内を35℃に保温して、回
転ラック1を300rpmで回転して遠心接着を実施し
た。この時、接着剤容器11から接着剤となるエポキシ樹
脂11aが注入される。
【0033】そして、回転ラック1の回転を開始して2
0分後にエアー駆動弁10aを閉鎖し、次いでエアー駆動
弁10bを開放して可撓性樹脂容器12から可撓性樹脂とな
るシリコーン樹脂12aを注入した。そして、回転ラック
1の回転開始時点から7時間後に該回転ラック1の回転
を停止させて遠心接着装置Aから中空糸膜モジュールを
取り出したところ、エポキシ樹脂11aもシリコーン樹脂
12aも流動しない程度に硬化していた。
【0034】また、上述のようにして製造された中空糸
膜モジュールを長手方向に切断して接着部分の断面を観
察したところ、エポキシ樹脂11a、シリコーン樹脂12a
が中空糸膜18束内部まで2層に分かれ、且つ、シリコー
ン樹脂12aが略均一の厚みの可撓性樹脂層を形成してお
り、更に中空糸膜18の長手方向に対して略垂直の界面を
形成して硬化していることが確認された。
【0035】次に本発明に係る中空糸膜モジュールの2
層遠心接着装置の他の構成として、前記エアー駆動弁10
a,10bの代わりに、図3に示すようなエアー駆動シリ
ンダー弁21を使用することも出来る。エアー駆動シリン
ダー弁21はエアー配管13a,13bを介して供給された圧
縮空気により押圧部材22が上下動して弾性を有する注入
チューブ8,9を外部から押さえつけて、或いは押さえ
つけを解除して該注入チューブ8,9を閉鎖或いは開放
するようになっている。
【0036】尚、前記エアー駆動弁10a,10bとエアー
駆動シリンダー弁21とを適宜選択的に組み合わせて適用
することでも良く、例えば、図1のエアー駆動弁10aは
そのままで、エアー駆動弁10bの代わりにエアー駆動シ
リンダー弁21を用いたり、或いは、エアー駆動弁10bは
そのままで、エアー駆動弁10aの代わりにエアー駆動シ
リンダー弁21を用いることでも良い。
【0037】前述のボール弁やバタフライ弁等のエアー
駆動弁10a,10bを使用した場合、該エアー駆動弁10
a,10bの内部で硬化したエポキシ樹脂11aやシリコー
ン樹脂12aを取り除くためにはエアー駆動弁10a,10b
本体の分解等の作業が必要になるが、エアー駆動シリン
ダー弁21を使用した場合には、注入チューブ8,9の内
部で硬化したエポキシ樹脂11aやシリコーン樹脂12aを
該注入チューブ8,9毎取り外して交換すれば良く、作
業性が良い。
【0038】
【発明の効果】本発明は、上述の如き構成と作用とを有
するので、接着剤と可撓性樹脂を2層遠心接着する際
に、遠心接着装置の回転体の回転を停止させることなく
接着工程を実施することで、接着時間を大幅に短縮でき
る。
【0039】また、可撓性樹脂が中空糸膜束間の奥まで
入り込んで可撓性樹脂層を均一な厚みで形成出来るので
接着界面の保護効果を高めることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る中空糸膜モジュールの2層遠心接
着装置の構成を示す模式図である。
【図2】中空糸膜束の端部が接着剤と可撓性樹脂とによ
り2層で接着された様子を示す部分拡大図である。
【図3】エアー駆動シリンダー弁の構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…回転ラック 2…回転軸 3…回転手段 4…中空糸膜モジュールケース 5…ノズル 6…押さえ治具 7…接着治具 8,9…注入チューブ 10a,10b…エアー駆動弁 11…接着剤容器 11a…エポキシ樹脂 12…可撓性樹脂容器 12a…シリコーン樹脂 13a,13b…エアー配管 14…ロータリーシール 15a,15b…操作レバー16…エアー配管 17…カバー 18…中空糸膜 21…エアー駆動シリンダー弁 22…押圧部材 A…遠心接着装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遠心接着法によって多数の中空糸膜端部
    を接着剤で固定し、該中空糸膜端部の接着部の内側に可
    撓性樹脂層を形成させる中空糸膜モジュールの2層遠心
    接着方法において、 前記接着剤の注入が完了した後、遠心接着装置の回転体
    の回転を止めないで該接着剤の流路を遮断し、続いて前
    記中空糸膜端部の接着剤による接着部の内側に可撓性樹
    脂を注入して硬化させることを特徴とする中空糸膜モジ
    ュールの2層遠心接着方法。
  2. 【請求項2】 多数の中空糸膜端部を接着剤で固定し、
    該中空糸膜端部の接着部の内側を可撓性樹脂層で覆って
    接着界面の中空糸膜を補強した中空糸膜モジュールを製
    造する中空糸膜モジュールの2層遠心接着装置におい
    て、 中空糸膜を収容すると共に回転体に固定されて回転可能
    な中空糸膜モジュールケースと接着剤を収容する接着剤
    容器とを接続する配管の間に該配管の流路を開閉可能な
    第1の弁手段を設け、且つ、前記中空糸膜モジュールケ
    ースと可撓性樹脂を収容する可撓性樹脂容器とを接続す
    る配管の間に該配管の流路を開閉可能な第2の弁手段を
    設けたことを特徴とする中空糸膜モジュールの2層遠心
    接着装置。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2の弁手段は、前記回転
    体の回転軸に設けたエアー配管を通じて該回転体の外部
    から圧縮空気を供給することにより前記中空糸膜モジュ
    ールケースと前記接着剤容器或いは前記可撓性樹脂容器
    とを接続する夫々の配管の流路を開閉可能なエアー駆動
    弁及びエアー駆動シリンダー弁のうちいずれか1つを選
    択的に設けて構成したことを特徴とする請求項2に記載
    の中空糸膜モジュールの2層遠心接着装置。
JP19226497A 1997-07-17 1997-07-17 中空糸膜モジュールの2層遠心接着方法及び中空糸膜モジュールの2層遠心接着装置 Pending JPH1133365A (ja)

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Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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