JPH11331850A - 動画像符号化方式 - Google Patents

動画像符号化方式

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Publication number
JPH11331850A
JPH11331850A JP30439998A JP30439998A JPH11331850A JP H11331850 A JPH11331850 A JP H11331850A JP 30439998 A JP30439998 A JP 30439998A JP 30439998 A JP30439998 A JP 30439998A JP H11331850 A JPH11331850 A JP H11331850A
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JP
Japan
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picture
characteristic value
quantization characteristic
coding
encoding
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Application number
JP30439998A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Shimada
敏明 嶋田
Hideo Ohira
英雄 大平
Kenichi Asano
研一 浅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画質に直接関係のある量子化特性値を制御す
ることで、画質と発生符号量の両方を制御でき、時間的
に近傍のピクチャとの画質のバランスを保ちつつ発生符
号量を制御できるディジタル動画像符号化を実現する。 【解決手段】 入力画像1とあらかじめ符号化された予
測画像3とを用いて符号化を行う動画像符号化方式にお
いて、符号化制御部14を備え、符号化制御部14によ
って、第一の符号化単位である複数のピクチャに対して
目標量子化特性値を設定する際、異なる符号化種類のピ
クチャタイプが複数存在する場合、ピクチャタイプ別に
設定する目標量子化特性値の比率が所定の割合となるよ
うに制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、入力画像とあら
かじめ符号化された予測画像を用いて動画像の符号化を
行う動画像符号化方式に関するものであり、特にその符
号化制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、日経BP出版センター刊「デジ
タル画像圧縮の基礎」の第189頁から第196頁に記
載されている、国際標準符号化方式MPEG−2のTM
5で採用された、従来の画像符号化方式を示すフローチ
ャートである。この国際標準符号化方式MPEG−2で
は符号化制御方法は規定されていないが、テストモデル
ということで、TM5で採用された符号化制御方法を紹
介している。図5に示す3つのステップからなる手法
は、このMPEG−2のTM5で採用された方式であ
る。
【0003】以下に、各ステップでの動作について説明
する。まず、ステップ1では、各フレームの符号化に先
立って、フレーム内符号化を行うピクチャ(Iピクチ
ャ)、前方予測のみを行うピクチャ(Pピクチャ)、お
よび前方/後方/両方向予測の何れかを行うピクチャ
(Bピクチャ)のそれぞれについて、次に示す式(1)
〜式(3)で定義した複雑さ指標Xi,Xp,Xbの更
新を行う。 Xi=SiQi(ave) (1) Xp=SpQp(ave) (2) Xb=SbQb(ave) (3)
【0004】この式(1)〜式(3)では、Si,S
p,Sbを発生ビット数、Qi(ave),Qp(av
e),Qb(ave)を平均的な量子化パラメータ(1
フレーム中のすべてのマクロブロックの量子化特性値m
quantの平均値、ただし1〜31の範囲の整数に正
規化されている)としている。この複雑さ指標Xi,X
p,Xbは、符号化情報量が多く発生するような画像に
対して大きくなり、高い圧縮率が得られる画像に対して
は小さくなり、これから符号化しようとする画像のタイ
プによってどの程度の情報量が必要かを数値で規格化し
て、相対的に表したものである。
【0005】また、その初期値Xi(init),Xp
(init),Xb(init)は次の式(4)〜式
(6)で与えられる。なお、式中のbit_rateは
ビットレート(bps)である。 Xi(init)=160*bit_rate/115 (4) Xp(init)= 60*bit_rate/115 (5) Xb(init)= 42*bit_rate/115 (6)
【0006】また、GOP(Group Of Pic
ture)の中の次の画面の目標ビット数Ti,Tp,
Tbは、次の式(7)〜式(9)に示すように、GOP
に割り当てられた残りのビット数を、I,P,Bの各ピ
クチャの残りの枚数の自分のピクチャタイプに換算した
もので割ることによって得られる。これはGOP中のま
だ符号化していない画像のすべてが、これから符号化し
ようとする画像タイプであるとみなしたとき、1フレー
ムあたり何ビット与えることができるかの目安を与える
ものである。 Ti=R/(1+NpXp/XiKp+NbXb/XiKb) (7) Tp=R/(Np+NbKpXb/KbXp) (8) Tb=R/(Nb+NpKbXp/KpXb) (9)
【0007】上記式(7)〜式(9)において、Kp,
Kbは量子化マトリクスに依存する恒常な定数であり、
Kp=1.0,Kb=1.4である。また、Np,Nb
はGOPの中の符号化順でPピクチャおよびBピクチャ
の残った枚数である。さらに、RはGOPに与えられた
残りのビット数であり、画像の符号化の後では、次の式
(10)〜式(12)のいずれかである。 R=R−Si (10) R=R−Sp (11) R=R−Sb (12)
【0008】ここで、Si,Sp,Sbは符号化された
ばかりの画像で生成されたビット数である。GOPの最
初の画像を符号化する前では、この残りのビット数Rを
次の式(13)および式(14)によって設定する。こ
こで、式(14)中のNはGOPの中のピクチャの数で
ある。 R=G+R (13) G=bit_rate*N/picture_rate (14)
【0009】次のステップ2は、仮想バッファにより、
各マクロブロックに対して仮の(レファレンス)量子化
特性値を設定する段階である。符号化しようとしている
フレームに対する割り当て情報量と、実際に発生した情
報量との差をマクロブロックごとにフィードバックす
る。実際の発生情報量が計画量より大きいと、発生情報
量を減らすために量子化特性値は大きくなり、逆の場合
には量子化特性値は小さくなる。
【0010】まず、j番目のマクロブロックの符号化の
前に、I,P,又はBのピクチャタイプに依存する、固
有の仮想的なバッファ(このバッファは量子化ステップ
幅の計算だけに用いる)の充満度を、次の式(15)〜
式(17)の対応する1つを用いて計算する。 di(j)=di(0)+B(j−1) −Ti*(j−1)/MB_cnt (15) dp(j)=dp(0)+B(j−1) −Tp*(j−1)/MB_cnt (16) db(j)=db(0)+B(j−1) −Tb*(j−1)/MB_cnt (17)
【0011】なお、di(0),dp(0),db
(0)は各ピクチャタイプの仮想バッファの初期充満度
であり、B(j)はjを含むそれまでのすべてのマクロ
ブロックの符号化発生ビット数であり、MB_cntは
ピクチャ内のマクロブロック数である。また、仮想バッ
ファの最後の充満度は、同タイプの次のピクチャの初期
充満度di(0),dp(0),db(0)であるとみ
なされる。
【0012】マクロブロックj(j番目のマクロブロッ
ク)の仮の量子化特性値Qjは、次の式(18)および
式(19)で与えられる。 Qj=d(j)*31/r (18) r=2*bit_rate/picture_rate (19)
【0013】ここで、d(j)は上記固有の仮想バッフ
ァの充満度である。また、初期値は次の式(20)〜式
(22)に示すものである。 di(0)=10*r/31 (20) dp(0)=Kp*di(0) (21) db(0)=Kb*di(0) (22)
【0014】次のステップ3では、ステップ2で求めた
仮の量子化特性値を、各マクロブロックごとのアクティ
ビティによって調整する。マクロブロックjのアクティ
ビティは原画(入力画像)の輝度ブロックの画素値を用
い、フレームDCT(Discrete Cosine
Transform)符号化モードにおける4個のブ
ロックと、フィールドDCT符号化モードにおける4個
のブロックとの合計8個の輝度ブロックの画素値を用い
て、次に示す式(23)〜式(25)によって与えられ
る。
【0015】
【数1】
【0016】さらに次の式(26)により、正規化アク
ティビティN_actj を求める。 N_actj =(2*actj + avg_act) /(actj + 2*avg_act) (26)
【0017】ここで、avg_actは直前に符号化さ
れたピクチャのactj の平均値で、その初期値は40
0である。この正規化アクティビティN_actj を用
いて、更新するmquantj を次の式(27)により
求める。 mquantj =Qj *N_actj (27)
【0018】ここで、Qj はステップ2で得た仮の量子
化特性値であり、最終的に得られマクロブロックを量子
化するために使用されるmquantj は、1〜31の
範囲の整数にクリップされる。
【0019】なお、このような従来の動画像符号化方式
に関する技術が記載されている先行技術文献として、こ
の他にも、例えば特開平5−111012号公報があ
る。この先行技術文献では、「I,P,Bピクチャの量
子化ステップ幅Qi,Qp,Qbの比、Qi:Qp:Q
bを、1:αQ0:αQ(ここで、αQ0,αQは定
数)にしたときに符号化効率がよく、画質劣化も生じな
い。」としている。また、そこには、「既に符号化した
フレームまたはフィールドのステップ幅、発生符号量、
およびこれから符号化するフレームまたはフィールドと
過去に符号化したフレームまたはフィールドの発生符号
量と相関をもつ評価量を基に、各フレームまたはフィー
ルドに対する配分符号量とステップ幅の期待値が決定さ
れる。したがって、異なる予測符号化方式を用いるフレ
ームまたはフィールドの量子化ステップ幅の比が最適値
となるように、配分符号量とステップ幅の初期値を設定
することが可能である。」旨の記載があり、さらに「I
ピクチャの配分符号量を以上のように更新してゆくこと
により、IピクチャとP1,P2ピクチャの量子化ステ
ップ幅の比は最適な値に近づいてゆくため、符号化効率
がよい。」とも記載されている。
【0020】以上のように、上記先行技術文献に示され
た動画像符号化方式は、量子化ステップの幅の比が最適
値となるように配分符号量とステップ幅の初期値を設定
したり、IピクチャとP1,P2ピクチャの量子化ステ
ップ幅の比を最適な値に近づけるために、Iピクチャの
配分符号量を更新したりするものであり、後で詳細に説
明するような、動画像シーケンスの特性によって各ピク
チャの量子化特性値の比を定めるようにする、この発明
の動画像符号化方式とはその手法を異にするものであ
る。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】従来の動画像符号化方
式は以上のように構成されているので、ステップ1にお
いて、各ピクチャごとの複雑さ指標を自分のピクチャタ
イプに換算した値に基づいて符号化制御を行っており、
この複雑さ指標は、上述したように符号化情報量が多く
発生するような画像に対して大きくなり、高い圧縮率が
得られる画像に対しては小さくなるが、画質に直接関係
のある量子化特性値単独の制御については、ピクチャ単
位に実施されるステップ1では言及していない。つま
り、上述した国際標準符号化方式MPEG−2のTM5
での符号化制御は、ステップ1において、発生ビット数
Sと量子化特性値Qとの積である、複雑さ指標Xに基づ
いた符号量の割り当てについて主眼をおいており、画質
に直接関係のある量子化特性値を単独で制御しておら
ず、画質と発生符号量との両方を制御することが難しい
という課題があった。
【0022】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、画質に直接関係のある量子化特性
値を制御することで、画質と発生符号量の両方を制御す
ることを実現可能にし、時間的に近傍のピクチャとの画
質のバランスを保ちつつ、発生符号量を制御できる動画
像符号化方式を得ることを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】この発明に係る動画像符
号化方式は、符号化単位中の複数のピクチャが異なる符
号化方法でそれぞれ符号化される複数の異なるタイプの
ピクチャを含むならば、複数のピクチャタイプのそれぞ
れに対して目標量子化特性値を設定し、複数のピクチャ
タイプ別に設定する目標量子化特性値の比率が所定の割
合になるように制御する符号化制御手段と、符号化制御
手段により出力された量子化特性値を用い、さらに各ピ
クチャを予測符号化する符号化手段とを備えたものであ
る。
【0024】この発明に係る動画像符号化方式は、符号
化制御手段が、最初に符号化されるマクロブロックの量
子化特性値を符号化されるそのピクチャのタイプに対し
て既に設定された目標量子化特性値に設定し、符号化手
段が次のマクロブロックを符号化する度に、符号化中の
ピクチャ内の全マクロブロックに設定された量子化特性
値の平均が目標量子化特性値に最終的に近づくようにそ
れ以降に符号化されるマクロブロックの量子化特性値を
更新するものである。
【0025】この発明に係る動画像符号化方式は、抽出
した符号化する動画像シーケンスの複雑度を示す特性に
応じて、複数のピクチャタイプ別に設定する目標量子化
特性値の比率を適応的に変更するようにしたものであ
る。
【0026】この発明に係る動画像符号化方式は、符号
化制御手段が、上記の予め設定した目標量子化特性値で
符号化単位の符号化を続行すると発生符号量が目標の発
生符号量に対してあらかじめ定められた範囲以上のずれ
が生じるか否かを判定し、そのようなずれが生じると判
定した場合に、複数のピクチャタイプ別の目標量子化特
性値の値を変更するようにしたものである。
【0027】この発明に係る動画像符号化方式は、符号
化制御手段が、符号化する動画像シーケンスの複雑度を
示す特性を抽出するとともに、符号化単位の符号化の途
中でシーンチェンジが起こったかを検出し、シーンチェ
ンジを検出すると複数のピクチャタイプ別の目標量子化
特性値の比率及びそれらの値を抽出した動画像シーケン
スの特性に応じて更新するものである。
【0028】この発明に係る動画像符号化方式は、符号
化制御手段が、符号化単位の符号化の途中でシーンチェ
ンジが起こったかを検出し、シーンチェンジを検出する
と該シーンチェンジ後に最初に符号化されるピクチャの
ピクチャタイプを適応的に変更し、複数のピクチャタイ
プ別の目標量子化特性値の比率およびそれらの値を更新
するものである。
【0029】この発明に係る動画像符号化方式は、符号
化制御手段が、異なる符号化方法でそれぞれ符号化され
る複数の異なるタイプのピクチャを符号化する際に用い
られる目標量子化特性値を設定するために、ある特定の
一つのピクチャタイプの発生符号量−量子化特性値特性
のみを用いるものである。
【0030】この発明に係る動画像符号化方式は、符号
化制御手段が、符号化単位である複数のピクチャが、フ
レーム内符号化を行うピクチャ、前方予測を行うピクチ
ャ、および両方向予測を行うピクチャを含む場合に、符
号化する動画像シーケンスの特性を抽出し、該特性が動
画像シーケンスが動きの少ない画像であることを示す場
合には、フレーム内符号化を行うピクチャに最も多く、
前方予測を行うピクチャに次に多くの目標発生符号量
を、両方向予測を行うピクチャに最も少ない目標発生符
号量を割り当て、抽出された特性が示す動画像シーケン
スの動きが大きくなるにつれて、フレーム内符号化を行
うピクチャと、前方予測を行うピクチャと、両方向予測
を行うピクチャとに割り当てる目標発生符号量の差を縮
めるように、複数のピクチャタイプ別の目標量子化特性
値の比率を適応的に変更するものである。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による動
画像符号化方式の概略構成を示すブロック図である。図
において、1はこの実施の形態1による動画像符号化シ
ステムに入力される入力画像、2は入力画像1と同一も
しくはそれに類似した画像が格納される画像メモリ、3
は画像メモリ2から読み出された予測画像(ピクチャ)
である。4はその入力画像1と予測画像3の差分演算を
行う差分演算部、5は差分演算部4より出力される差分
値データ、6は差分値データ5または入力画像1を用い
て予測符号化を行う符号化部(符号化手段)である。7
は符号化部6で符号化されたデータを可変長符号化する
可変長符号化部、8は可変長符号化部7で可変長符号化
されたデータを一時的に蓄積するバッファ、9はバッフ
ァ8より所定の伝送レートにしたがって伝送路に送信さ
れる符号化データである。
【0032】10は画像メモリ2の内容から入力画像に
近い画像または一致する画像を探索する動き補償予測
部、11は動き補償予測部10より出力されて画像メモ
リ2および可変長符号化部7に送られる動きベクトルで
ある。12は符号化部6によって符号化されたデータを
局所復号する復号部、13は動き補償予測部10からの
動きベクトルに基づいて予測された予測画像3と、復号
部12で局所復号されたデータとを加算し、画像メモリ
2に格納する加算部である。14は入力画像1、予測画
像3、差分値データ5および可変長符号化部7で可変長
符号化されたデータに基づいて、符号化されるピクチャ
の各マクロブロックの符号化に使用される量子化ステッ
プ幅等の量子化特性値を設定する符号化制御部(符号化
制御手段)、15は符号化制御部14より符号化部6に
送られる量子化特性値である。
【0033】次に動作について説明する。この実施の形
態1による動画像符号化システムは、各ピクチャをいく
つかのブロックに分割して、各ブロックごとに符号化を
行う。また、動画像符号化システムは、入力画像1をそ
のまま符号化するフレーム内符号化と、すでに符号化さ
れた予測画像3と入力画像1との差分を求め、これを符
号化するフレーム間符号化を行う。
【0034】まず、フレーム間符号化の動作について説
明する。画像メモリ2より入力画像1と同一か若しくは
類似した画像をブロック単位に読み出す。読み出された
予測画像3のブロックデータと入力画像1のブロックデ
ータとを差分演算部4に入力して差分演算を行う。その
結果得られた差分値データ5は符号化部6で符号化され
た後、可変長符号化部7で可変長符号化されてバッファ
8に蓄積される。このバッファ8に蓄積されたデータは
伝送レートにしたがって読み出され、伝送路に符号化デ
ータ9として出力される。また、符号化部6で符号化さ
れたデータは復号部12に送られて局部復号され、先の
予測画像3のブロックデータと加算部13にて復号加算
される。この加算部13にて復号加算された復号画像の
ブロックは画像メモリ2に書き込まれる。
【0035】次にフレーム内符号化の動作について説明
する。画像メモリ2より入力画像1をブロック単位に読
み出す。読み出された入力画像1のブロックデータはそ
のまま符号化部6に送られて符号化される。この符号化
されたデータは、さらに可変長符号化部7で可変長符号
化されてバッファ8に蓄積され、伝送レートにしたがっ
て伝送路に符号化データ9として出力される。また、符
号化部6で符号化されたデータは復号部12にて局部復
号され、その復号化されたブロックデータは画像メモリ
2に書き込まれる。
【0036】ここで、所定の条件を満足する複数のピク
チャを第一の符号化単位とする。この実施の形態1によ
る動画像符号化システムは、国際標準符号化方式MPE
G−2にならい、M=3,N=15のGOP構造を持つ
符号化を行うこととする。具体的には、フレーム内符号
化されたIピクチャと、前方予測を用いて符号化され
た、即ち、前の画像からの動き補償予測を用いて符号化
されたPピクチャと、前方/後方/両方向予測の何れか
を用いて符号化された、即ち、前の及び/又は後続の画
像からの動き補償予測を用いて符号化されたBピクチャ
の並びは、符号化順で “IBBPBBPBBPBBPBB” 表示画像順で “BBIBBPBBPBBPBBP” である。
【0037】これらの3種類のピクチャ(Iピクチャ,
Pピクチャ,Bピクチャ)はそれぞれの符号化の方法が
異なるため、それぞれのピクチャタイプの符号時の発生
符号量は異なる。一般的には、ある画像をそれら3種類
の符号化方法で符号化した場合、Iピクチャが最も発生
符号量が多く、次いでPピクチャが多い。予測方法の種
類の多いBピクチャは一般的に、3種類のピクチャタイ
プのうち最も発生符号量が少ない。また、符号化された
ピクチャが、その後のピクチャの符号化の際に予測画像
3として使用されるかどうかを考慮する必要がある。す
なわち、Iピクチャはフレーム内符号化されたピクチ
ャ、即ちそれ自身からのみの情報を使用して符号化され
たものであるので、後続のPピクチャおよびBピクチャ
の予測画像3となる。
【0038】また、Pピクチャは、IピクチャまたはP
ピクチャ等の前の符号化された画像からの前方予測によ
り符号化されたピクチャであり、後続のPピクチャまた
はBピクチャの予測画像3となる。Bピクチャは、Iピ
クチャまたはPピクチャからの両方向(または前方また
は後方)予測により符号化されたピクチャであり、後続
のピクチャの予測画像3にはならない。したがって、後
続のピクチャに予測誤差が伝播しないBピクチャは、そ
の発生符号量を削減しやすいことになる。ただし、Bピ
クチャの画質と他のタイプのピクチャの画質とのバラン
スを考慮する必要があるので、Bピクチャの発生符号量
のみを極端に削減することはできない。
【0039】動画像の量子化を行う際に用いられる量子
化特性値は、発生符号量および画質に直接関係がある。
すなわち、量子化特性値が小さい場合、細かく量子化す
るため発生する符号量は多いが、細かい絵柄まで再現性
が良い(画質が良い)。逆に、量子化特性値が大きい場
合、粗く量子化するため発生する符号量は少ないもの
の、細かい絵柄ほど再現性が悪い(画質が悪い)。すな
わち、量子化によって破棄されたり丸められたりする係
数が多いほど画質が悪くなる。
【0040】図5に示した従来の動画像符号化方式で
は、GOP内の次のピクチャの目標ビット数(Ti,T
p,又はTb)を、複雑さ指標(Xi,Xp,Xb)を
用いて求めていた。したがって、次のピクチャの符号化
ビット数の割り当て量はわかるが、どう量子化するかは
図5のステップ1ではわからない。さらに、複雑さ指標
(Xi,Xp,Xb)なるパラメータを用いているた
め、量子化特性値を直接見ることができなくなってい
る。
【0041】この実施の形態1においては、図5に示し
たステップ1における、第一の符号化単位(GOP)内
の各ピクチャに対する目標量子化特性値の設定を、以下
のように行う。
【0042】符号化制御部14は、GOP内の各ピクチ
ャの目標量子化特性値(Qi,Qp,又はQb)を、ピ
クチャタイプ別に設定する目標量子化特性値の比率、す
なわちQi:Qp,Qi:QbまたはQp:Qbが所定
の割合になるように、設定する。このように、ピクチャ
タイプ別に設定する目標量子化特性値の比率を所定の割
合にすることで、GOP全体の画質のバランスを保つこ
とができる。
【0043】さらに、符号化制御部14は、符号化する
GOPの途中で発生符号量の調整をする必要があれば、
ピクチャタイプ別に設定する目標量子化特性値の比率を
保ちつつ、各ピクチャタイプの目標量子化特性値の絶対
値を、発生符号量を抑える場合には大きくし、逆に発生
符号量を増やす場合には小さくする。このような変更
は、次に符号化されるピクチャに対して実行される。ま
た、これに代わり、次に符号化されるマクロブロック以
降の全てのマクロブロックに対する目標量子化特性値を
変更するようにしてもよい。
【0044】符号化制御部14は、第2の符号化単位で
ある各ピクチャ内のマクロブロック単位での量子化特性
値の設定は、各ピクチャの最初に符号化されるマクロブ
ロックに対する量子化特性値をそのピクチャタイプの目
標量子化特性値に設定し、それ以降の各マクロブロック
を符号化する度にそのために使用される量子化特性値を
更新する。符号化制御部14は、この更新を、各ピクチ
ャ内の全てのマクロブロックの量子化特性値の平均が、
そのピクチャタイプの目標量子化特性値に最終的に近づ
くように制御する。このような制御により、各ピクチャ
の発生符号量がその目標発生符号量を中心とする所定の
範囲にあるようになる。
【0045】なお、上記説明では、M=3,N=15の
GOP構造を持つように符号化を行うこととしたが、ピ
クチャタイプの組み合わせは他の場合であってもよく、
それがこの発明の内容を制限するものではない。
【0046】また、上記説明では、目標量子化特性値の
値は特に明記していないが、これはこの発明が各ピクチ
ャタイプ別に設定する目標量子化特性値の相対的な関係
(比率)に重きを置いているためである。つまり、比率
を変えないということはピクチャタイプ間の相対的な画
質が変わらないことを意味し、さらに比率をそのままに
しながら目標量子化特性値の絶対値を変えることは、ピ
クチャタイプ間の相対的な画質をそのまま維持しつつ、
発生符号量の調整を図ることを意味する。
【0047】また、上記説明では、マクロブロック単位
の量子化特性値を更新しつつ、ピクチャ内の全てのマク
ロブロックの量子化特性値の平均が、ピクチャタイプ別
に設定された目標量子化特性値に近づくように制御する
ものを示したが、制御方法は本発明を限定するものでは
なく、近傍のマクロブロックとの画質のバランスを保
ち、且つ所定の発生符号量となるように制御すればよ
い。
【0048】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、第一の符号化単位である複数のピクチャに対して目
標量子化特性値を設定する際に、符号化の種類の異なる
ピクチャタイプ別に設定する目標量子化特性値の比率が
所定の割合になるよう制御しているので、ディジタル動
画像符号化に際して、画質に直接関係のある量子化特性
値を直接に制御することが可能となって、画質と発生符
号量との両方を制御することができ、所望の画質を得、
また単位時間で発生する符号量を所定の範囲にすること
が可能となり、時間的に近傍のピクチャ間の相対的な画
質を保ちつつ、発生符号量の制御を行うことができる効
果が得られる。
【0049】実施の形態2.図5に示した従来の動画像
符号化方式においては、IピクチャとPピクチャとの複
雑さ指標の関係(Kp=1.0)と、IピクチャとBピ
クチャとの複雑さ指標の関係(Kb=1.4)について
述べているが、これらの複雑さ指標の関係Kp,Kbは
何れも一意で普遍的な取り扱いになっている。しかし、
これらの複雑さ指標の関係Kp,Kbは一意ではなく、
必ずしも最適であるわけでもない。なぜなら、画像の絵
柄が異なれば量子化される係数の発生状況が異なるから
である。
【0050】この実施の形態2による動画像符号化方式
では、符号化制御部14にて符号化する動画像シーケン
スの1つ以上の特性を抽出し、その特性に応じて各ピク
チャ別に設定される目標量子化特性値の比率を適応的に
変更している。図2は、あるタイプのピクチャに対す
る、量子化特性値Qと発生符号量Hとの関係を示す説明
図である。ここで、この量子化特性値Qと発生符号量H
とはほぼ反比例の関係があることが知られている。
【0051】図2に示すように、ある特定のタイプのピ
クチャのQ−H特性曲線は符号化する動画像シーケンス
の画像の絵柄の複雑度を示す1つ以上の画像特性に応じ
て変化する。即ち、同一の量子化特性値であっても、動
画像シーケンスの絵柄の複雑度に応じて異なる発生符号
量が得られる。たとえば、符号化される画像をまず直交
変換し、その後量子化を行うような場合(MPEG−2
の場合はこれに該当する)、画素値がほとんど均一な画
像では、直交変換をした際、変換後の係数はほとんどが
直流成分で、交流成分の係数はわずかである。すなわ
ち、画素値がほとんど均一な画像を符号化する場合に
は、発生符号量は少ない。一方、近傍の画素との相関が
低く、フレーム内分散値が大きいような場合、直交変換
した後の係数は直流成分のみならず交流成分の係数も多
く発生する。
【0052】このように、符号化する画像が複雑な絵柄
であるほど、図2に示すように、右上りの矢印で示す方
向にQ−H特性曲線がシフトする。従って、ある特定の
タイプのピクチャの目標量子化特性値をその目標発生符
号量から求めるために、この実施の形態2の動画像符号
化方式は、複数のピクチャタイプのそれぞれについて、
ピクチャの複雑度に依存する複数のQ−H特性曲線を有
している。たとえば、符号化条件が、M=3,N=1
5,伝送ビットレート:15Mbps,フレームレー
ト:30Hzである場合、1GOP(=15フレーム)
に7.5Mbitの符号量が割り当てられることにな
る。すなわち、1フレームあたり0.5Mbitの符号
量が割り当てになる。そして、符号化する動画像シーケ
ンスの抽出した1つ以上の特性に従って、符号化する動
画像シーケンスに対して成り立つQ−H特性曲線は図2
に示すような複数の特性曲線のどれに最も近いかを判定
して最も近いものを選び、選択したQ−H特性曲線を用
いて目標発生符号量から目標量子化特性値Qsを算出す
る。
【0053】画像の絵柄の複雑度の判定はフレーム内分
散値を用いて行われる。例えば、フレーム内分散値は平
均値分離差分絶対値和(Σ|Xi−m|;ここで、Xi
は画素、mは平均値)、または平均値分離差分二乗和
(Σ(Xi−m)2;Xiは画素、mは平均値)により
与えられる。これに代わって、フレーム間差分絶対値和
などを用いてもよい。このような複雑度判定方法がこの
実施の形態2を限定するものではなく、「量子化特性値
Qと発生符号量H」の関係をそれぞれ表す複数のQ−H
特性曲線から1つのQ−H特性曲線を選べるような絵柄
の複雑度判定方法であればよい。また、上記したよう
に、画像の絵柄の複雑度に応じて直交変換後の係数の分
布状況(直流成分、交流成分の分布状況)が異なるの
で、直交変換後の係数の分布状況が複雑度を判定するた
めに使用され得る。
【0054】例えば、この実施の形態2による動画像符
号化方式は、フレーム分散値またはフレーム分散値とフ
レーム間差分絶対値和の両方を用いて、複数のQ−H特
性曲線から1つのQ−H特性曲線を選択することができ
る。図3は、この発明の実施の形態2による符号化制御
部14における、フレーム間差分絶対値和とフレーム内
分散値との関係を示す説明図であり、フレーム間差分絶
対値和およびフレーム内分散値を軸にした、ピクチャタ
イプ別に設定する目標量子化特性値の比率Qp/Qi,
Qb/Qi,Qb/Qpの関係を示している。なお、図
中、()内の左の文字がQp/Qi、中央の文字がQb
/Qi、右の文字がQb/Qpに相当する。図3に示す
ように、フレーム間差分絶対値和とフレーム内分散値の
組合せによりいくつかのグループ(図示の場合、A,
B,Cの3グループ)に分けることができる。
【0055】よって、この実施の形態2では、符号化す
る動画像シーケンスの特性(フレーム間差分絶対値和お
よびフレーム内分散値)を抽出し、抽出された特性が、
図3中のどのグループに最も近いかを決定し、そのグル
ープに見合った各ピクチャの目標量子化特性値の比率を
設定する。なお、符号化を開始した直後に設定される初
期の比率の決定は、第1のGOP内の最初に符号化され
るピクチャのフレーム内分散値のみを用いて実行され
る。
【0056】なお、フレーム間差分絶対値和およびフレ
ーム内分散値の組み合わせの代わりに、フレーム間差分
絶対値和のみ、フレーム内分散値のみ、フレーム間差分
自乗和などの他の特性、又は、それらの特性の組み合わ
せを、符号化する動画像シーケンスの特性として使用し
てもよい。このように、「各ピクチャの目標量子化特性
値の比率の設定」が、符号化する動画像シーケンスの特
性に応じていくつかのグループに分けて行われるもので
あればよい。各ピクチャの目標量子化特性値の比率の設
定を場合分けする、符号化する動画像シーケンスの特性
の定義がこの発明を制限するものではない。
【0057】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、符号化制御部14の抽出した動画像シーケンスの特
性に応じて、各ピクチャの目標量子化特性値の比率を適
応的に変更しているので、適切な目標量子化特性値の比
率を設定することが可能になり、時間的に近傍のピクチ
ャ間の相対的な画質を保ちつつ、符号量の制御を行うこ
とができる効果が得られる。
【0058】実施の形態3.上記実施の形態1及び実施
の形態2による動画像符号化システムは、GOP内のピ
クチャに対してピクチャタイプ別に目標量子化特性値を
設定し、各ピクチャの最初に符号化されるマクロブロッ
クに対する量子化特性値をそのピクチャタイプの目標量
子化特性値に設定し、さらに、各ピクチャ内の全マクロ
ブロックの量子化特性値の平均がそのピクチャタイプの
目標量子化特性値に近づくようにそれ以降のマクロブロ
ックに対する量子化特性値を更新するものであるが、符
号化する画像に応じて目標量子化特性値を変更しなけれ
ばならない場合がある。この発明の実施の形態3による
動画像符号化システムは、そのような場合に目標量子化
特性値の値を変更するものである。
【0059】たとえば、連続する類似の絵柄の動画像を
符号化する場合であっても、被写体の動きが激しくなっ
たり被写体の大きさが変わるなどして、予測が困難にな
る場合がある。あるいは、被写体の動きが急に弱くなる
などして、予測が容易になる場合がある。このように、
ピクチャ間やピクチャ内において、発生符号量が急に激
しく変化するなどして、目標の発生符号量に対して、あ
らかじめ定められた範囲以上の発生符号量のずれが生じ
ると予想される。このようなずれが生じた場合には、ピ
クチャタイプ別の目標量子化特性値の値を再設定する必
要がある。
【0060】この発明の実施の形態3による動画像符号
化システムでは、符号化制御部14は、符号化中のピク
チャの既に符号化されたマクロブロックの量子化特性値
の実際の平均値が、そのピクチャタイプの目標量子化特
性値から所定の範囲以上ずれており、かつ、そのピクチ
ャの既に符号化されたマクロブロックの発生符号量がそ
の目標値から所定の範囲以上ずれている場合に、符号化
中の上記ピクチャの全マクロブロックの量子化特性値の
平均がそのピクチャタイプの目標量子化特性値に近づく
ように制御するのは困難であると判定する。即ち、予め
設定した前記目標量子化特性値で符号化単位を符号化す
ると発生符号量が目標の発生符号量に対してあらかじめ
定められた範囲以上のずれが生じると判定する。そし
て、このように判定した際には、符号化制御部14は、
現GOPの以降の残りのピクチャに対してピクチャタイ
プ別の目標量子化特性値を再設定する。これに代わっ
て、符号化制御部14は、その符号化中のピクチャの残
りのマクロブロックに対する目標量子化特性値並びにそ
れ以降のピクチャに対するピクチャタイプ別の目標量子
化特性値を再設定するようにしてもよい。
【0061】この実施の形態3によるピクチャタイプ別
の目標量子化特性値の再設定の方法は、バッファ8がオ
ーバフローまたはアンダーフローを起こさないようにピ
クチャタイプ別の目標量子化特性値を段階的に増減させ
ることによって実現する。また、抽出した符号化する動
画像シーケンスの特性が、図3中のどのグループ即ちど
の特性曲線に最も近いかを判定し、そのグループに見合
った各ピクチャの目標量子化特性値の比率を再設定す
る。
【0062】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、予め定められた目標量子化特性値によって符号化す
ると、発生符号量は目標の発生符号量から所定範囲以上
ずれるとピクチャ符号化の途中で判定した場合には、ピ
クチャタイプ別の目標量子化特性値の再設定を行ってい
るので、適切な目標量子化特性値を設定することが可能
となり、時間的に近傍のピクチャ間の相対的な画質を保
ちつつ、符号量の制御を行うことができる効果が得られ
る。
【0063】実施の形態4.動画シーケンスの符号化の
途中で絵柄が全く変わることもあり得る。これをシーン
チェンジという。この場合、シーンチェンジ後の画像は
シーンチェンジ前の画像とは相関がないため、一般的に
はフレーム内予測(Iピクチャ)により符号化を行う。
また、無理にフレーム間予測(PピクチャまたはBピク
チャ)を行っても予測が外れているため、一般的には符
号化しなければならない係数が多い。何れにしても、シ
ーンチェンジした画像を符号化する場合は発生符号量が
増大する。そのため、シーンチェンジが起こった場合、
現GOP内の以降のピクチャの目標量子化特性値を再設
定して目標発生符号量を更新する必要がある。この発明
の実施の形態4による動画像符号化システムは、そのよ
うな場合にピクチャタイプ別の目標量子化特性値の比率
の変更および目標量子化特性値の更新を行うものであ
る。
【0064】この実施の形態4において、符号化制御部
14は、第一の符号化単位の符号化の途中でシーンチェ
ンジが起こったと判定すると、現GOP内の以降のピク
チャの目標量子化特性値の再設定を行う。この目標量子
化特性値の再設定は、現GOP内の残りのピクチャのピ
クチャタイプ別に割り当てられる発生符号量を見積も
り、再割り当てられた発生符号量に従って、ピクチャタ
イプ別の目標量子化特性値の比率及びその値を更新する
ことによって行う。このために、符号化制御部14は、
まず、シーチェンジが起こった画像を含む動画像シーケ
ンスの特性が図3中のどのグループの特性曲線に最も近
いかを判定して各ピクチャタイプの発生符号量の割り当
てを再度実施して、そのグループに見合った各ピクチャ
の目標量子化特性値の比率を再設定するとともに、目標
量子化特性値の値を更新する。
【0065】シーンチェンジの直後は発生符号量の変化
が激しいと予想されるため、再度割り当てられた発生符
号量になっているかどうかを頻繁に調べ、発生符号量を
安定させるためにピクチャタイプ別の目標量子化特性値
の比率や絶対値の再設定を繰り返すことが好ましい。た
とえば、M=3である場合には、ピクチャタイプがB,
B,Pの3つのピクチャを一つのまとまりとしてそれぞ
れのピクチャに対する発生符号量の再割り当てを行い、
ピクチャタイプ別の目標量子化特性値の比率や絶対値を
設定してもよく、また、この再設定をGOP内の符号化
すべきピクチャ毎に繰り返してもよい。すなわち、発生
符号量が所定の範囲内に収まり、かつ時間的に近傍のピ
クチャの画質の変化がスムーズで近傍のピクチャとの画
質のバランスが保たれていれば、発生符号量の再割り当
て頻度や、各ピクチャの目標量子化特性値の比率や絶対
値の設定の頻度を特定する必要はない。これらの頻度が
この発明を制限するものではない。
【0066】以上のように、この実施の形態4によれ
ば、シーンチェンジが起こったと判定した場合に、動画
像シーケンスの特性に応じた、目標量子化特性値のピク
チャタイプ別の比率の変更、および目標量子化特性値の
値の更新を行っているので、適切な目標量子化特性値の
値および比率を設定することが可能となり、時間的に近
傍のピクチャ間の相対的な画質を保ちつつ、符号量の制
御を行うことができる効果が得られる。
【0067】実施の形態5.上記実施の形態4では、シ
ーンチェンジの検出時であってもM=3,N=15とい
う符号化条件を保ちつつ、GOP内の各ピクチャの目標
量子化特性値の比率や絶対値を更新するものについて示
したが、途中で符号化条件を変えて、たとえばピクチャ
タイプを変更するようにしてもよい。この発明の実施の
形態5による動画像符号化システムは、シーンチェンジ
を検出すると、ピクチャタイプを適応的に変更し、ピク
チャタイプ別の目標量子化特性値の比率及びそれらの値
を更新するものである。
【0068】一般的に、シーンチェンジが起こった画像
を符号化する場合、その符号化される現在の画像とそれ
以前の画像とは相関がないため、上述したように、発生
符号量が増大する。つまり、シーンチェンジ直前のピク
チャに基づいた予測を行って符号化するのは効率が悪
い。
【0069】そこで、この実施の形態5による符号化制
御部14は、シーンチェンジされた画像を、それ自身の
ピクチャ単独の情報を使用してフレーム内符号化を行
い、Iピクチャを生成する。即ち、現在のピクチャのタ
イプをIに変更する。そして、このIピクチャを含む現
GOP内の以降のピクチャに対する発生符号量の再割り
当てを行い、各ピクチャの目標量子化特性値の比率や絶
対値を再設定する。
【0070】なお、シーンチェンジの判定は、フレーム
間差分二乗和があらかじめ定められた閾値より大きい場
合や、フレーム間差分絶対値和があらかじめ定められた
閾値より大きい場合や、その他絵柄の違いの度合いを客
観的に評価できる数値があらかじめ定められた閾値より
大きい場合、さらにはこれらの評価値の判定結果の組み
合わせによって実現することができる。シーンチェンジ
の判定がこの発明を制限するものではない。
【0071】次に、シーンチェンジ直後に符号化しよう
とするピクチャのタイプがBピクチャである場合、Pピ
クチャに変更するという可能性について検討する。Pピ
クチャに変更するということは、シーンチェンジの直前
に符号化されたIピクチャまたはPピクチャより前方予
測を行うことになる。これが、Iピクチャに変更した場
合より発生する符号量が少なければ、これから符号化し
ようとするBピクチャを符号化効率の良いPピクチャに
変更することもあり得る。ただし、シーンチェンジ直前
の画像からの予測の方がフレーム内符号化(Iピクチ
ャ)より符号化効率が良いということは、絵柄が変わっ
ていても予測ができる範囲であることを意味する。した
がって、この「シーンチェンジ直後に符号化しようとす
るBピクチャをPピクチャに変更する場合」と、上述し
た「シーンチェンジ直後はIピクチャに変更して符号化
する場合」とは分けて取り扱う必要がある。
【0072】以上のように、この実施の形態5によれ
ば、シーンチェンジの検出時に、その後最初に符号化さ
れるピクチャのピクチャタイプを適応的に変更し、ピク
チャタイプ別の目標量子化特性値の比率とそれらの値の
更新を行っているので、適切な目標量子化特性値の値お
よび比率を設定することができ、時間的に近傍のピクチ
ャ間の相対的な画質を保ちつつ、符号量の制御を行うこ
とができる効果が得られる。
【0073】実施の形態6.上記実施の形態1から実施
の形態5のいずれの動画像符号化方式も、図2に示した
ような各ピクチャタイプ別のQ−H特性曲線や、図3に
示したような特性曲線に従って、各ピクチャタイプ別の
目標量子化特性値の絶対値やそれらの値の比率を求める
ものであったが、この発明の実施の形態6による動画像
符号化方式は、符号化する動画像シーケンスの画像の絵
柄の複雑度を示す特性を抽出し、抽出した画像特性に対
するQ−H特性曲線は図2に示すような複数の特性曲線
のどれに最も近いかを判定して最も近いものを選択し、
さらに、この特性曲線に従って、そのピクチャタイプ、
例えばIピクチャの目標発生符号量に対応する目標符号
化特性値を計算するとともに、複数の所定の換算式を用
いて、他のピクチャタイプ、例えばP,Bピクチャの目
標発生符号量に対応する目標符号化特性値を計算するも
のである。
【0074】上記実施の形態2から実施の形態5と同様
に、符号化する動画像シーケンス中の画像の絵柄の複雑
度の判定はフレーム内分散値のような抽出した画像特性
を用いて行われる。例えば、フレーム内分散値は平均値
分離差分絶対値和(Σ|Xi−m|;ここで、Xiは画
素、mは平均値)、または平均値分離差分二乗和(Σ
(Xi−m)2;Xiは画素、mは平均値)により与え
られる。これに代わって、フレーム間差分絶対値和など
を用いてもよい。また、画像の絵柄の複雑度に応じて直
交変換後の係数の分布状況(直流成分、交流成分の分布
状況)が異なるので、直交変換後の係数の分布状況が複
雑度を判定するために使用され得る。また、以上の特性
の任意の組み合わせも使用され得る。
【0075】符号化制御部14は、図2に示すような、
ある特定のピクチャタイプ、例えばIピクチャのみの複
数のQ−H特性曲線のテーブルを有している。既に述べ
たように、これらの複数のQ−H特性曲線のテーブルは
画像の絵柄の異なる複雑度に対応している。符号化制御
部14は、まず、フレーム内分散値等の符号化する動画
像シーケンスの1つ以上の特性を抽出する。そして、抽
出した画像特性に対するQ−H特性曲線は図2に示すよ
うな複数の特性曲線のどれに最も近いかを判定して最も
近いものを選び、選択した1つのQ−H特性曲線のテー
ブルを用いて上記特定のピクチャタイプ、例えばIピク
チャの目標発生符号量からそのピクチャタイプの目標量
子化特性値Qsを算出する。そして、符号化制御部14
は、複数の所定の換算式を用いて、他のピクチャタイ
プ、例えばP,Bピクチャの目標符号化特性値及び発生
符号量を計算する。ここで、図4はI,PおよびBの3
種類のピクチャそれぞれの特性曲線の一例を示す図であ
る。図示のように、I,P,Bの3種類のピクチャの特
性曲線はそれぞれ異っている。同一量子化特性値Qaで
符号化したときの発生符号量は、それぞれHi,Hp,
Hbであり、同一発生符号量Haになる目標量子化特性
値は、それぞれQi,Qp,Qbである。ただし、実際
の符号化においては、同一発生符号量になるようにそれ
ぞれのピクチャタイプの目標量子化特性値を制御するこ
とはない。なぜなら、図4に示すように、Qiが最も大
きな値になり、PピクチャやBピクチャの予測で用いら
れるIピクチャの画質が悪くなるからである。
【0076】ある特定の一つのピクチャタイプ、例えば
Iピクチャに対するQ−H特性曲線のみを設ける理由
は、符号化制御部14による符号化制御の処理を簡単化
するためである。また、コンピュータシミュレーション
や実機のハードウェアでのデータ演算処理において、I
ピクチャのみのQ−H特性曲線のテーブルを持てばよい
ので、メモリの節約が可能となる。なお、Q−H特性曲
線をテーブルでなく関数演算で処理する場合も同様で、
一つの関数演算ですむことになり演算時間を短縮するこ
とができる。
【0077】上記説明では、GOP単位に各ピクチャタ
イプ別の目標量子化特性値の値と比率を設定して、各ピ
クチャを符号化した際に所望の発生符号量が得られるよ
うに制御するものについて示したが、単位時間あたり
(たとえば1秒)で所望の発生符号量から所定の範囲内
になるように制御するようにしてもよい。この場合、発
生情報量の上限は単位時間での目標発生符号量と伝送バ
ッファ蓄積容量の和であり、その下限は単位時間での目
標発生符号量と伝送バッファ蓄積容量の差である。
【0078】以上のように、この実施の形態6によれ
ば、ある特定のピクチャタイプのQ−H特性曲線に従っ
て、そのピクチャタイプの目標発生符号量から目標符号
化特性値を計算するとともに、複数の所定の換算式を用
いて、他のピクチャタイプの目標発生符号量から目標符
号化特性値を計算するので、簡易な方法で、適切な目標
量子化特性値の値および比率を設定することが可能とな
り、時間的に近傍のピクチャ間の相対的な画質を保ちつ
つ、発生符号量の制御を行うことができる効果が得られ
る。
【0079】実施の形態7.上記実施の形態2から実施
の形態6のいずれの動画像符号化方式も、符号化する動
画像シーケンスの特性を抽出して、その特性に応じて各
ピクチャの目標量子化特性値の比率を適応的に変更する
ものであるが、この発明の実施の形態7による動画像符
号化方式は、動画像シーケンスの特性を抽出して、発生
符号量に関係のある動きの度合いや絵柄の複雑さを判定
し、動きの度合い等に応じて各ピクチャの目標発生符号
量を適応的に変更するものである。
【0080】ここで、第一の符号化単位である複数のピ
クチャでフレーム内符号化を行うピクチャ(Iピクチ
ャ)、前方予測を行うピクチャ(Pピクチャ)、および
両方向予測を行うピクチャ(Bピクチャ)が存在する場
合、符号化制御部14は符号化する動画像シーケンスの
特性を抽出する。その結果、ほぼ静止していて動きの少
ない画像であれば、Iピクチャに対しては最も多い目標
発生符号量を割り当て、Pピクチャに対しては次に多い
目標発生符号量を割り当て、Bピクチャに対しては最も
少ない目標発生符号量を割り当てる。これは、動きの少
ない画像では、前方予測や両方向予測による予測画像3
の再現性が良いことによるものであり、目標発生符号量
の割り当てを、PピクチャやBピクチャの予測画像3と
なるIピクチャには最も多く、予測画像3に使用される
Pピクチャには次に多くして、予測画像3には使用され
ないBピクチャには最も少ない目標発生符号量を割り当
てている。
【0081】また、画像の動きが大きくなるにつれて、
符号化制御部14は各ピクチャの目標量子化特性値の比
率を適応的に変更する。すなわち、フレーム内符号化を
行うIピクチャと、前方予測を行うPピクチャと、両方
向予測を行うBピクチャとに割り当てる目標発生符号量
の差を縮めるように、符号化制御部14は各ピクチャの
目標量子化特性値の比率を変更する。これは、動きが大
きくなるにしたがって、画質を保つためにはPピクチャ
に対しても多く発生符号量を割り当てる必要があるため
である。したがって、動きが大きくなるほど、Iピクチ
ャとPピクチャの目標量子化特性値の比率は1に近づ
き、QiとQpの差が縮まる。
【0082】また、画像の動きが大きくなるにしたがっ
て、予測画像に使用されないBピクチャに対しても多く
目標発生符号量を割り当てる必要がある。そのため、動
きが大きくなるにつれて、Iピクチャ(またはPピクチ
ャ)とBピクチャの目標量子化特性値の比率は1に近づ
き、Qi(またはQp)とQbの差が縮まる。
【0083】このように制御することにより、動きの度
合いに応じて、近傍のピクチャとの画質のバランスを保
ちつつ、発生符号量を制御することが可能となる。
【0084】以上のように、この実施の形態7によれ
ば、動きの少ない画像に対しては、Iピクチャに目標発
生符号量を最も多く割り当て、Pピクチャには次に多く
の目標発生符号量を割り当て、Bピクチャには最も少な
い目標発生符号量を割り当てて、動きが大きくなるにつ
れて、各ピクチャに割り当てる目標発生符号量の差を縮
めるように各ピクチャの目標量子化特性値の比率を適応
的に変更しているので、簡易な方法で適切な目標量子化
特性値の値および比率を設定することができ、時間的に
近傍のピクチャ間の相対的な画質を保ちつつ、発生符号
量の制御を行うことができる効果が得られる。
【0085】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、符号
化制御手段を設けて、符号化単位中の複数のピクチャが
異なる符号化方法でそれぞれ符号化される複数の異なる
タイプのピクチャを含むならば、複数のピクチャタイプ
のそれぞれに対して目標量子化特性値を設定し、複数の
ピクチャタイプ別に設定する目標量子化特性値の比率が
所定の割合になるように制御する構成としたので、時間
的に近傍のピクチャ間の相対的な画質を保ちつつ、符号
量の制御を行うことができる効果がある。
【0086】この発明によれば、符号化制御手段が、最
初に符号化されるマクロブロックの量子化特性値を符号
化されるそのピクチャのタイプに対して既に設定された
目標量子化特性値に設定し、符号化手段が次のマクロブ
ロックを符号化する度に、符号化中のピクチャ内の全マ
クロブロックに設定された量子化特性値の平均が目標量
子化特性値に最終的に近づくようにそれ以降に符号化さ
れるマクロブロックの量子化特性値を更新するように構
成したので、時間的に近傍のピクチャ間の相対的な画質
を保ちつつ、符号量の制御を行うことができる効果があ
る。
【0087】この発明によれば、抽出した符号化する動
画像シーケンスの特性に応じて、複数のピクチャタイプ
別に設定する目標量子化特性値の比率を適応的に変更す
るように構成したので、適切な目標量子化特性値の比率
を設定することが可能となり、時間的に近傍のピクチャ
間の相対的な画質を保ちつつ、符号量の制御を行うこと
ができる効果がある。
【0088】この発明によれば、符号化制御手段が、予
め設定した目標量子化特性値で符号化単位の符号化を続
行すると発生符号量が目標の発生符号量に対してあらか
じめ定められた範囲以上のずれが生じるか否かを判定
し、そのようなずれが生じると判定した場合に、複数の
ピクチャタイプ別の目標量子化特性値の値を変更するよ
うに構成したので、適切な目標量子化特性値を設定する
ことが可能となり、時間的に近傍のピクチャ間の相対的
な画質を保ちつつ、符号量の制御を行うことができる効
果がある。
【0089】この発明によれば、符号化制御手段が、符
号化する動画像シーケンスの複雑度を示す特性を抽出す
るとともに、符号化単位の符号化の途中でシーンチェン
ジが起こったかを検出し、シーンチェンジを検出すると
複数のピクチャタイプ別の目標量子化特性値の比率及び
それらの値を抽出した動画像シーケンスの特性に応じて
更新するように構成したので、適切な目標量子化特性値
の値および比率を設定することが可能となり、時間的に
近傍のピクチャ間の相対的な画質を保ちつつ、符号量の
制御を行うことができる効果がある。
【0090】この発明によれば、符号化制御手段が、符
号化単位の符号化の途中でシーンチェンジが起こったか
を検出し、シーンチェンジを検出すると該シーンチェン
ジ後に最初に符号化されるピクチャのピクチャタイプを
適応的に変更し、複数のピクチャタイプ別の目標量子化
特性値の比率およびそれらの値を更新するように構成し
たので、適切な目標量子化特性値の値および比率を設定
することが可能となり、時間的に近傍のピクチャ間の相
対的な画質を保ちつつ、符号量の制御を行うことができ
る効果がある。
【0091】この発明によれば、符号化制御手段が、異
なる符号化方法でそれぞれ符号化される複数の異なるタ
イプのピクチャを符号化する際に用いられる目標量子化
特性値を設定するために、ある特定の一つのピクチャタ
イプの発生符号量−量子化特性値特性のみを用いるよう
に構成したので、簡易な方法で適切な目標量子化特性値
の値および比率を設定することが可能となり、時間的に
近傍のピクチャ間の相対的な画質を保ちつつ、符号量の
制御を行うことができる効果がある。
【0092】この発明によれば、符号化制御手段が、符
号化単位である複数のピクチャが、フレーム内符号化を
行うピクチャ、前方予測を行うピクチャ、および両方向
予測を行うピクチャを含む場合に、符号化する動画像シ
ーケンスの特性を抽出し、該特性が動画像シーケンスが
動きの少ない画像であることを示す場合には、Iピクチ
ャに最も多く、Pピクチャが次に多く、Bピクチャに最
も少ない目標発生符号量を割り当て、抽出された特性が
示す動画像シーケンスの動きが大きくなるにつれて、I
ピクチャとPピクチャとBピクチャとに割り当てる目標
発生符号量の差を縮めるように、複数のピクチャタイプ
別の目標量子化特性値の比率を適応的に変更するように
構成したので、適切な目標量子化特性値の値および比率
を簡易な方法で設定することが可能となり、時間的に近
傍のピクチャ間の相対的な画質を保ちつつ、符号量の制
御を行うことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による動画像符号化
方式の概略構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態2による動画像符号化
方式における、量子化特性値と発生符号量との関係を示
す説明図である。
【図3】 この発明の実施の形態2におけるフレーム間
差分絶対値和とフレーム内分散値との関係を示す説明図
である。
【図4】 この発明の実施の形態6による動画像符号化
方式における、Iピクチャ、Pピクチャ、およびBピク
チャの特性曲線を示す説明図である。
【図5】 従来の動画像符号化方式における符号化制御
の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
3 予測画像(ピクチャ)、6 符号化部(符号化手
段)、14 符号化制御部(符号化制御手段)、15
量子化特性値。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動画像シーケンス中の複数のピクチャを
    符号化単位として各ピクチャを符号化する動画像符号化
    方式において、 前記符号化単位中の前記複数のピクチャが異なる符号化
    方法でそれぞれ符号化される複数の異なるタイプのピク
    チャを含むならば、前記複数のピクチャタイプのそれぞ
    れに対して目標量子化特性値を設定し、前記複数のピク
    チャタイプ別に設定する前記目標量子化特性値の比率が
    所定の割合になるように制御して量子化特性値を生成、
    出力する符号化制御手段と、 前記符号化制御手段により出力された前記量子化特性値
    を用い、さらに前記各ピクチャを予測符号化する符号化
    手段とを備えたことを特徴とする動画像符号化方式。
  2. 【請求項2】 符号化制御手段が、最初に符号化される
    マクロブロックの量子化特性値を符号化されるそのピク
    チャのタイプに対して既に設定された目標量子化特性値
    に設定し、符号化手段が次のマクロブロックを符号化す
    る度に、符号化中のピクチャ内の全マクロブロックに設
    定された量子化特性値の平均が前記目標量子化特性値に
    最終的に近づくようにそれ以降に符号化されるマクロブ
    ロックの量子化特性値を更新することを特徴とする請求
    項1記載の動画像符号化方式。
  3. 【請求項3】 符号化制御手段が、符号化する動画像シ
    ーケンスの複雑度を示す特性を抽出し、抽出された前記
    特性に応じて複数のピクチャタイプ別に設定する目標量
    子化特性値の比率を適応的に変更することを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の動画像符号化方式。
  4. 【請求項4】 符号化制御手段が、予め設定した目標量
    子化特性値で符号化単位の符号化を続行すると発生符号
    量が目標の発生符号量に対してあらかじめ定められた範
    囲以上のずれが生じるか否かを判定し、そのようなずれ
    が生じると判定した場合には、複数のピクチャタイプ別
    の前記目標量子化特性値の値を変更することを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載の動画像符号化方式。
  5. 【請求項5】 符号化制御手段が、符号化する動画像シ
    ーケンスの複雑度を示す特性を抽出するとともに、符号
    化単位の符号化の途中でシーンチェンジが起こったかを
    検出し、シーンチェンジを検出すると複数のピクチャタ
    イプ別の目標量子化特性値の比率及びそれらの値を抽出
    した動画像シーケンスの前記特性に応じて更新すること
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の動画像符号
    化方式。
  6. 【請求項6】 符号化制御手段が、符号化単位の符号化
    の途中でシーンチェンジが起こったかを検出し、シーン
    チェンジを検出すると該シーンチェンジ後に最初に符号
    化されるピクチャのピクチャタイプを適応的に変更し、
    複数のピクチャタイプ別の目標量子化特性値の比率およ
    びそれらの値を更新することを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載の動画像符号化方式。
  7. 【請求項7】 符号化制御手段が、異なる符号化方法で
    それぞれ符号化される複数の異なるタイプのピクチャを
    符号化する際に用いられる目標量子化特性値を設定する
    ために、ある特定の一つのピクチャタイプの発生符号量
    −量子化特性値特性のみを用いることを特徴とする請求
    項1または請求項2記載の動画像符号化方式。
  8. 【請求項8】 符号化制御手段が、符号化単位である複
    数のピクチャが、フレーム内符号化を行うピクチャ、前
    方予測を行うピクチャ、および両方向予測を行うピクチ
    ャを含む場合に、符号化する動画像シーケンスの特性を
    抽出し、該特性が前記動画像シーケンスが動きの少ない
    画像であることを示す場合には、前記フレーム内符号化
    を行うピクチャに最も多くの目標発生符号量を、前記前
    方予測を行うピクチャに次に多くの目標発生符号量を、
    前記両方向予測を行うピクチャに最も少ない目標発生符
    号量を割り当て、抽出された前記特性が示す前記動画像
    シーケンスの動きが大きくなるにつれて、前記フレーム
    内符号化を行うピクチャと、前記前方予測を行うピクチ
    ャと、前記両方向予測を行うピクチャとに割り当てる目
    標発生符号量の差を縮めるように、前記複数のピクチャ
    タイプ別の目標量子化特性値の比率を適応的に変更する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の動画像
    符号化方式。
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