JPH11325754A - 熱交換器および熱交換器用u字管 - Google Patents

熱交換器および熱交換器用u字管

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JPH11325754A
JPH11325754A JP12927398A JP12927398A JPH11325754A JP H11325754 A JPH11325754 A JP H11325754A JP 12927398 A JP12927398 A JP 12927398A JP 12927398 A JP12927398 A JP 12927398A JP H11325754 A JPH11325754 A JP H11325754A
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straight pipe
fin
fins
tube
plate material
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JP12927398A
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English (en)
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Yoshiharu Mae
義治 前
俊▲緑▼ ▲すくも▼田
Toshitsuka Sukumoda
Tetsuya Kouchi
哲哉 古内
Takao Fukatami
崇夫 深民
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Mitsubishi Shindoh Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Shindoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィンによる熱伝達率向上効果を確保しなが
ら、伝熱管内を流れる熱媒の圧力損失を最低化する。 【解決手段】 熱交換器1は、平行に一定間隔をあけて
配置された多数の平板状フィン6と、平板状フィン6に
固定され全体として蛇行形状をなす伝熱管3とからな
る。伝熱管3は、平板状フィン6を垂直に貫通する直管
部3B,3Dと、直管部の端部同士をつなぐ曲管部3
A,3Cとを具備し、各直管部3B,3Dの内壁面に
は、各直管部3B,3Dの上流側から一定長さのフィン
無し部分2A,2Dと、それ以外のフィン付き部分2
B,2Fとが形成され、フィン付き部分2B,2Fに
は、多数のフィン8が互いに平行に形成されている。ま
た、曲管部3A,3Cの内壁面にはフィンが形成されて
いない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調装置や冷却装
置に使用される熱交換器、熱交換器用U字管およびその
製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般の空調装置等に使用されている熱交
換器は、平行に間隔をあけて配置された多数の平板状フ
ィンと、これら平板状フィンに固定され全体として蛇行
形状をなす伝熱管とからなり、この伝熱管の上流端から
下流端へ熱媒を流しつつその熱媒を蒸発または凝縮させ
ることにより、平板状フィンを介して外部との間で熱交
換を行わせるようになっている。
【0003】ところで、前記伝熱管は、平板状フィンを
垂直に貫通して固定された多数の直管部と、これら直管
部の端部同士をつなぐ曲管部とを有しており、一般に、
その内面には、直管部と曲管部に関わりなく、全長に亘
って螺旋状等をなす細かいフィンが形成されている。こ
のフィンは、伝熱管内における熱媒の流れを撹乱して熱
伝達率の向上を図るためのものである。
【0004】しかし、フィンは熱伝達率を高める一方、
熱媒の圧力損失を増す問題も有している。熱媒の圧力損
失が増大すると、熱交換器へ熱媒を送り込むポンプの負
担が増し、エネルギーコストが余計にかかるばかりか、
熱媒の圧力降下により蒸発温度が低下するので、熱効率
が低下するなどの問題も生じる。したがって、熱交換器
内での圧力損失を極力下げることが、熱交換器の熱交換
効率を高めるために要求されている。
【0005】この問題に関連して、特公平5−4533
7号公報(特開昭63−278622号公報)では、平
板状フィンによって補強されていない曲管部の内面には
フィンを形成しないことにより、曲管部の強度を高め亀
裂等を防ぐ熱交換器が提案され、副次的な効果として管
内の圧力損失も低減できると記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本発明者ら
はさらに、伝熱管の熱伝達率を下げずに圧力損失を低下
させるために、伝熱管内の熱媒の挙動を詳細に研究した
結果、伝熱管の直管部では熱媒の流れ方が一定ではな
く、特定の部分で激しい乱れ(二次流れ)が生じている
こと、並びに、この二次流れ発生部分ではフィンが流体
抵抗を必要以上に増大させているばかりであることを発
見した。
【0007】本発明はこれらの新規な知見に基づいてな
されたものであり、伝熱管の熱伝達率を維持しながら圧
力損失を低下することにより熱交換効率を向上できる熱
交換器、熱交換器用U字管、並びにその製造装置を提供
することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る熱交換器は、平行に間隔をあけて配置
された多数の平板状フィンと、これら平板状フィンに固
定され全体として蛇行形状をなす伝熱管とからなり、前
記伝熱管は、前記平板状フィンを垂直に貫通して固定さ
れた多数の直管部と、これら直管部の端部同士をつなぐ
曲管部とを具備し、前記各直管部の内壁面には、各直管
部の上流側から一定長さのフィン無し部分と、それ以外
のフィン付き部分とが形成されていることを特徴として
いる。
【0009】また、本発明に係る熱交換器用U字管は、
平行に配置された上流側直管部および下流側直管部と、
前記上流側直管部の下流側端部と前記下流側直管部の上
流側端部とをつなぐ曲管部とを具備し、前記上流側直管
部の上流側端部から一定長の部分および前記下流側直管
部の上流側端部から一定長の部分の内壁面にはそれぞれ
フィン無し部分が形成され、これらフィン無し部分以外
の部分にはフィン付き部分が形成され、さらに、前記曲
管部の内面にはフィンが形成されていないことを特徴と
する。
【0010】また、本発明に係る第1の熱交換器用U字
管の製造方法は、板条材を走行させる板条材供給機構
と、この板条材の片面にフィンを転造するフィン転造機
構と、前記板条材に形成されたフィンを一定の周期で押
し潰すことにより前記板条材の片面にフィン無し部分と
フィン付き部分を形成するフィン平坦化機構と、前記フ
ィン無し部分とフィン付き部分を形成された板条材を、
フィン形成面が内側になるように管状に連続成形するロ
ールフォーミング機構と、前記管状に丸められた板条材
の両側縁を溶接する溶接機構とを具備することを特徴と
する。
【0011】さらに、本発明に係る第2の熱交換器用U
字管の製造方法は、板条材を走行させる板条材供給機構
と、この板条材の片面に一定の周期でフィンを転造する
ことによりフィン無し部分とフィン付き部分を交互に形
成するフィン転造機構と、前記フィン無し部分とフィン
付き部分を形成された板条材を、フィン形成面が内側に
なるように管状に連続成形するロールフォーミング機構
と、前記管状に丸められた板条材の両側縁を溶接する溶
接機構とを具備することを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る熱交換器の
一実施形態を示す断面図である。この熱交換器1は、平
行に一定間隔をあけて配置された多数の平板状フィン6
と、これら平板状フィン6に固定され全体として蛇行形
状をなす伝熱管3とからなり、この伝熱管3の上流端
(図1中の上端)から下流端(図1中の下端)へ熱媒が
流れるようになっている。
【0013】伝熱管3は、平板状フィン6を垂直に貫通
して固定された多数の直管部3B,3Dと、これら直管
部3B,3Dの端部同士をつなぐ曲管部3A,3Cとを
具備しており、直管部3B,3Dには、そのほぼ全長に
亘って平板状フィン6が固定されている。各直管部3
B,3Dの内壁面には、各直管部3B,3Dの上流側か
ら一定長さのフィン無し部分2A,2Dと、それ以外の
フィン付き部分2B,2Fとが形成されている。フィン
付き部分2B,2Fには、多数のフィン8が互いに平行
に形成されている。一方、曲管部3A,3Cの内壁面に
はフィンは形成されておらず、ほぼ平滑面となってい
る。ただし、フィン無し部分2A,2Dおよび曲管部3
A,3Cの内面は完全な平滑面である必要はなく、要
は、フィン付き部分2B,2Fのようなフィンが形成さ
れていなければよい。例えば、フィン付き部分2B,2
Fでは図8に示すような高いフィン8が形成されている
一方、フィン無し部分2A,2Dではフィン8が潰され
て、図9または図10に示すような形状になっていても
よい。
【0014】本発明の主たる特徴は、直管部3B,3D
の一部にフィン無し部分2A,2Dが形成されているこ
とにある。すなわち、従来はこの部分にもフィンを形成
することが行われていたが、本発明者らの実験による
と、曲管部3A,3Cに流れ込んだ熱媒は曲管部3A,
3C内で急激に進路を曲げられ、二次流れが発生する。
そして、この二次流れは曲管部3A,3Cを通り過ぎて
直管部3B,3Dに入った後も一定の距離に亘って持続
される。この二次流れをさらにフィン8で撹乱すること
は熱伝達率の点からは無意味であるにも拘わらず、二次
流れがフィン8に当たると、熱媒の圧力損失を顕著に高
めることを本発明者らは見いだしたのである。これに対
し、直管部3B,3D内の二次流れ発生領域にフィン無
し部分2A,2Dを形成しておくと、熱伝達率に対する
影響はほとんどないにも拘わらず、伝熱管3全体として
の圧力損失を低減することができる。
【0015】フィン無し部分2A,2Dの長さは限定さ
れないが、一般には伝熱管3の内径の4〜10倍である
ことが好ましい。生じた二次流れが消失するには概ねこ
の程度の長さが必要であることが本発明者らの実験によ
り明らかになっている。一般的な外径9.52mmの伝
熱管でいえば、フィン無し部分2A,2Dの長さは35
〜95mm程度であることが好ましく、より好ましくは
37〜90mmである。本発明者らが実験により求めた
最適なフィン無し部分2A,2Dの長さLは、伝熱管3
の内径d、曲管部の曲率半径Rとしたとき、0.5≦R
/d≦2の範囲において、下式で表される。 L=d・10eX X=−0.65・ln(R/d)−0.48
【0016】この実施形態の伝熱管3は、具体的には、
平板状フィン6を貫通して固定された長いU字管2と、
これらU字管2の開口端を相互につなぐ半円状の半円状
管4とを、交互に連結して構成されたものである。U字
管2は、互いに平行な上流側直管部3Bおよび下流側直
管部3Dと、上流側直管部3Bの下流側端部と下流側直
管部の上流側端部とをつなぐ半円状の曲管部3Cとから
なるものであり、一般には一本の金属管をU字状に曲げ
ることにより形成されている。一方、半円状管4は曲管
部3Aを構成している。
【0017】U字管2と半円状管4との連結構造の一例
を図2に示す。U字管2の開口端にはテーパ状に拡径す
るテーパ部分10が形成され、このテーパ部分10内に
半円状管4の端部を差し込んで溶接またはロウ付けする
ことにより、両者は気密的に連結されている。半円状管
4とU字管2との内径はほぼ等しい。
【0018】平板状フィン6には多数の円形をなす開口
部6Bが形成されると共に、各開口部6Bの周縁にフラ
ンジ部6Aが形成されている。そして、開口部6BにU
字管2の直管部3B,3Dを挿通し、直管部3B,3D
の開口端から拡径プラグを直管部3B,3D内に押し込
むことにより、直管部3B,3Dが拡径され、その外周
面がフランジ部6Aに密着固定されている。この操作を
全てのU字管2に対して行うことにより、平板状フィン
6と伝熱管3とが強固に固定されている。
【0019】フィン付き部分2B,2Fに形成されるフ
ィン8の形状は限定されないが、この実施形態では、図
3および図4に示すように、断面三角形状をなすフィン
8が多数平行に形成されている。フィン8の管軸に対す
る螺旋角αは限定されず、管軸に対して平行であって
も、垂直であってもよいが、一般には5〜45゜である
ことが望ましい。すなわち、フィン8は管軸を取り巻く
螺旋状に形成されていることが好ましい。前記範囲であ
ると、フィン付き部分2B,2Fを流れる熱媒の圧力損
失をそれほど高めずに、熱媒の流れを効果的に乱流化す
ることができ、層流の発生を防いで熱伝達率を高めるこ
とが可能である。螺旋角αは、より好ましくは15〜3
5゜であり、最適には18〜25゜である。
【0020】フィン8の寸法は限定されないが、一般的
な熱交換器においては、熱伝達率を高めるために、フィ
ン8のピッチは0.3〜0.8mm程度、フィン8の高
さは0.1〜0.3mm程度、フィン8の両側面のなす
角度は15〜60゜程度であることが好ましい。この範
囲であると、高い熱伝達率を得ることができ、しかも製
造しやすい。より好ましくは、フィン8のピッチは0.
4〜0.6mm程度、フィン8の高さは0.13〜0.
26mm程度、フィン8の両側面のなす角度は17〜3
0゜程度である。
【0021】なお、この実施形態では、フィン8を螺旋
状に形成しているが、本発明はこれに限定されず、フィ
ン付き部分2B,2Fに互いに交差する2種のフィンを
重ねて形成してもよいし、あるいはジグザグ状に管の周
方向に延びるフィン8を形成してもよいし、不連続な短
いフィンを一定パターンで配列してもよい。
【0022】この実施形態のU字管2の内面には、その
全長に亘って溶接部12が形成され、さらに溶接部12
の両側には、溶接部12と平行かつ間隔をあけて一対の
突条部14が管軸と平行に形成されている。溶接部12
は後述する電縫加工により生じたものである。突条部1
4は必ずしも必要ではないが、この実施形態ではフィン
8の末端形状を整えるために形成されている。これら溶
接部12および突条部14により、図4に示すようにフ
ィン8を分断する一定幅のフィン無し部分13が形成さ
れている。このフィン無し部分13は、少なくともいず
れかの直管部3B,3Dの内壁面の下端に位置するよう
に位置決めされていることが望ましい。このような位置
関係にあると、少なくとも直管部3B,3Dの一方で
は、フィン無し部分13が管内の下端に位置するので、
熱媒液体がこのフィン無し部分13を集中的に流れ、熱
媒液体の圧力損失を低減することが可能だからである。
【0023】伝熱管3の材質は限定されないが、一般に
は金属、特に銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム
合金などが好適である。平板状フィン6の材質は限定さ
れないが、一般には金属、特にアルミニウム、アルミニ
ウム合金、銅、銅合金などが好適である。
【0024】上記構成からなる熱交換器および熱交換器
用U字管2によれば、直管部3B,3Dの必然的に二次
流れが発生する箇所にフィン無し部分2A,2Dが形成
されたことにより、フィン8による熱伝達率向上効果を
得ながら、伝熱管3内を流れる熱媒の圧力損失を最低化
することができる。
【0025】[U字管製造装置の第1実施形態]次に、
本発明に係る熱交換器用U字管2の製造装置を説明す
る。この装置は、図5に示すように、板条材Tの片面
に、フィン無し部分2A、フィン付き部分2B、フィン
無し部分2C+2D、フィン付き部分2Fを交互に形成
したのち、この板条材Tを溝付き面を内側にした状態で
管状に丸め、さらに突き合わせた両側縁を溶接して管体
を得るものであり、この管体を切断してU字状に曲げる
ことにより、U字管2が製造できる。
【0026】前記管体の製造装置の一例を図7に示す。
この製造装置は、板条材Tを走行させる板条材供給機構
20と、この板条材Tの片面にフィン8を転造するフィ
ン転造機構24,26と、板条材Tに形成されたフィン
8を一定の周期で押し潰すことによりフィン無し部分2
A,2Dとフィン付き部分2B,2Fを形成するフィン
平坦化機構28,30と、板条材Tをフィン形成面が内
側になるように管状に連続成形するロールフォーミング
機構34,36と、管状に丸められた板条材の両側縁を
溶接する溶接機構38,40,42とを具備している。
【0027】より具体的に説明すると、板条材供給機構
20は一定幅の金属製板条材Tを連続的に繰り出すアン
コイラであり、繰り出された板条材Tは一対の押さえロ
ール22を経て、対をなす溝付ロール24および平滑ロ
ール26の間を通され、溝付ロール24により、その全
長に亘ってフィン8および突条部14が転造される。こ
うして形成されたフィン8の断面形状は図8に示すよう
に高い山状をなす。
【0028】溝形成ロール群24,26の次には、図6
に示すように、フィン潰しロール群28,30が配置さ
れている。上側に位置するフィン潰しロール28の外周
面には、凸部28A、凹部28B、凸部28CD、凹部
28Fが順に形成され、それらの周方向における長さ
は、板条材Tに形成すべきフィン無し部分2A、フィン
付き部分2B、フィン無し部分2C+2D、フィン付き
部分2Fの各長さに対応している。そして、板条材Tの
走行に同期してフィン潰しロール群28,30を回転さ
せることにより、フィン潰しロール28の凸部28A、
28CDが当たった位置のフィン8が潰され、フィン無
し部分2A、2C、2Dが形成される。
【0029】フィン潰しロール28の凸部28A、28
CDによるフィン8の潰し量は、図9に示すようにフィ
ン8が両側に広がってなだらかな凸部8Aになる程度で
よい。このようななだらかな凸部8Aが残存しても、圧
力損失にはほとんど影響を与えない。一方、さらにフィ
ン8の潰し量を増すと、図10に示すように、凸部8A
が管壁内に押し込まれ、それに伴って管壁内にスリット
が形成されるため、管壁の強度が若干低下する場合があ
る。したがって、フィン8の潰し量は、フィン8の高さ
の50〜80%程度であることが好ましい。ただし、管
壁強度の低下が無視できるのであれば、フィン8を完全
に潰して図10のような埋没部分8Bが形成されてもか
まわない。
【0030】こうして、フィン無し部分2A,2Dおよ
びフィン付き部分2B,2Fが形成された板条材Tは、
図7に示すように、一対のロール32を経て、複数対配
列されたフォーミングロール34,36を通して徐々に
管状に丸められ、ローリングセパレータ38により突き
合わせるべき両端縁間の間隙量が一定に保たれたうえ、
誘導加熱コイル40に通されて両側縁部が加熱される。
管状に成形され加熱された板条材Tは、一対のスクイズ
ロール42を通され、両側方から押されることにより加
熱された両側縁部が突き合わされ、溶接される。こうし
て溶接された管体の外周面には、はみ出した溶融材料に
よりビードが形成されるので、このビードを切削するた
めのビードカッタ44が設けられている。
【0031】ビードが切削された管体は冷却槽46を通
されて強制冷却されたうえ、複数対配列されたサイジン
グロール48を通され、所定の外径までに縮径される。
さらに、縮径された管体Pは、ラフコイラ50で巻き取
られるようになっている。こうして巻き取られた管体P
は、次工程において、フィン無し部分2Aとフィン付き
部分2Fとの境で切断され、U字管成形装置によりU字
状に曲げられて、U字管2となる。
【0032】なお、本発明を一般的な外径3〜15mm
程度の伝熱管製造に適用する場合には、溝形成前の板条
材Tの厚さは0.3〜1.2mmであることが好まし
く、かつ板条材Tに形成する溝の深さ(=フィン8の高
さ)は板条材Tの厚さの30〜60%であることが好ま
しい。
【0033】[U字管製造装置の第2実施形態]図11
は、本発明に係る熱交換器用U字管製造装置の他の実施
形態の要部を示している。この実施形態では、先の実施
形態で使用していたフィン転造機構24,26およびフ
ィン平坦化機構28,30の代わりに、板条材Tの片面
に一定の周期でフィン8を転造することによりフィン無
し部分とフィン付き部分を交互に形成するフィン転造機
構を設けたことを特徴としている。
【0034】このフィン転造機構は、対向配置された溝
付ロール24およびそれと連動する平滑ロール(図示
略)を有し、これらの間に板条材Tを挟んでフィン8を
転造する。溝付ロール24の外周面には、凹部24A、
凸部24B、凹部24CD、凸部24Fが順に形成さ
れ、それらの周方向における長さは、板条材Tに形成す
べきフィン無し部分2A、フィン付き部分2B、フィン
無し部分2C+2D、フィン付き部分2Fの各長さに対
応している。さらに、凸部24B、24Fの外周面にの
みフィン8を転造するための転造溝(図示略)が形成さ
れている。これにより、板条材Tの走行に同期して溝付
ロール24を回転させることにより、溝付ロール24の
凸部24B、24Fが当たった位置でのみフィン8が形
成され、フィン付き部分2B,2Fが形成されるので、
第1実施形態の装置と同じ作用効果が得られる。装置の
他の構成は第1実施形態と同じでよい。
【0035】[U字管製造装置の第3実施形態]図12
は、本発明に係る熱交換器用U字管製造装置の他の実施
形態の要部を示している。この実施形態でも、第1実施
形態で使用していたフィン転造機構24,26およびフ
ィン平坦化機構28,30の代わりに、板条材Tの片面
に一定の周期でフィン8を転造することによりフィン無
し部分とフィン付き部分を交互に形成するフィン転造機
構を設けたことを特徴としている。
【0036】この実施形態のフィン転造機構は、対向配
置された溝付ロール24およびそれと連動する平滑ロー
ル26と、平滑ロール26を溝付ロール24に向けて接
近離間させる駆動機構52とを有している。溝付ロール
24の外周面には全周に亘ってフィン8を形成するため
の転造溝24Gが形成されており、平滑ロール26が上
昇して板条材Tを溝付ロール24の外周面に押しつける
と、板条材Tの上面にフィン8が形成されるようになっ
ている。したがって、駆動機構52により平滑ロール2
6を一定のパターンで昇降させることにより、板条材T
の上面にフィン無し部分2A、フィン付き部分2B、フ
ィン無し部分2C+2D、フィン付き部分2Fを順に形
成することが可能である。駆動機構52の動作はコンピ
ューターなどによって制御される。装置の他の構成は第
1実施形態と同じでよい。
【0037】[熱交換器の第2実施形態]図13は、本
発明に係る熱交換器の第2実施形態を示している。この
熱交換器では、曲管部3A,3Cおよびフィン無し部分
2A,2C,2Dの内面に、1または複数本のガイドレ
ール(突条)60,62を管の軸線に対して平行に形成
したことを特徴としている。このようなガイドレール6
0,62を形成すると、二次流れを沈静させる効果が得
られ、二次流れに起因する騒音発生を低減することが可
能であるだけでなく、フィン付き部分2B,2Fへ流れ
込む前に流れを落ち着かせる効果が得られるため、フィ
ン付き部分2B,2Fのフィン8が有効に機能するとい
う利点を有する。
【0038】ガイドレール60,62の本数は限定され
ないが、2〜8本であることが好ましい。ガイドレール
60,62の形成位置も限定されないが、より好ましく
は管内面の上端および下端に形成されているとよい。図
13の例では、管内面の上下端および左右端に計4本形
成されている。ガイドレール60,62の深さおよび幅
は限定されないが、高さは管内径dの1〜5%程度、幅
は高さの40〜300%程度であることが好ましい。な
お、ガイドレール60,62の代わりに溝を形成して
も、ある程度、二次流れを沈静化する効果が得られる。
【0039】なお、本発明は以上説明した各実施形態に
限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範
囲で、必要に応じて適宜構成を変更してよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る熱交
換器および熱交換器用U字管によれば、直管部の必然的
に二次流れが発生する箇所にフィン無し部分が形成され
たことにより、フィンによる熱伝達率向上効果を確保し
ながら、伝熱管内を流れる熱媒の圧力損失を最低化する
ことができ、結果として熱交換効率を高めることができ
る。また、本発明に係る熱交換器用U字管の製造装置に
よれば、上記のような優れた効果を奏するU字管を効率
よく製造することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る熱交換器の一実施形態を示す断
面図である。
【図2】 同熱交換器の要部の断面図である。
【図3】 同熱交換器における直管部のフィン付き部分
の断面図である。
【図4】 同熱交換器における直管部のフィン付き部分
の内面展開図である。
【図5】 同熱交換器のU字管の製造方法を示す平面図
である。
【図6】 U字管の製造装置の一実施形態の要部を示す
側面図である。
【図7】 同U字管製造装置の全体を示す側面図であ
る。
【図8】 同製造装置で形成されたフィン付き部分の断
面拡大図である。
【図9】 同製造装置で形成されたフィン無し部分の断
面拡大図である。
【図10】 同製造装置で形成されたフィン無し部分の
断面拡大図である。
【図11】 U字管の製造装置の他の実施形態の要部を
示す側面図である。
【図12】 U字管の製造装置の他の実施形態の要部を
示す側面図である。
【図13】 本発明に係る熱交換装置の第2実施形態を
示す要部の断面図である。
【符号の説明】
1 熱交換器 2 U字管 2A,2C,2D フィン無し部分 2B,2F フィン付き部分 3 伝熱管 3A,3C 曲管部 3B,3D 直管部 4 半円状管 6 平板状フィン 8 フィン 12 溶接部 14 突条部 24,26 フィン転造機構 28,30 フィン平坦化機構 34,36 ロールフォーミング機構 38,40,42 溶接機構 60,62 溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深民 崇夫 福島県会津若松市扇町128の7 三菱伸銅 株式会社若松製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平行に間隔をあけて配置された多数の平
    板状フィンと、これら平板状フィンに固定され全体とし
    て蛇行形状をなす伝熱管とからなり、この伝熱管の上流
    端から下流端へ熱媒を流すことができる熱交換器であっ
    て、前記伝熱管は、前記平板状フィンを垂直に貫通して
    固定された多数の直管部と、これら直管部の端部同士を
    つなぐ曲管部とを具備し、前記各直管部の内壁面には、
    各直管部の上流側から一定長さのフィン無し部分と、そ
    れ以外のフィン付き部分とが形成されていることを特徴
    とする熱交換器。
  2. 【請求項2】 前記直管部のフィン無し部分の長さは、
    前記直管部の内径の4〜10倍であることを特徴とする
    請求項1記載の熱交換器。
  3. 【請求項3】 前記直管部の内壁面の少なくとも一部の
    下端には、直管部の長手方向に延びる溶接部が形成さ
    れ、この溶接部によりフィン付き部分のフィンが分断さ
    れていることを特徴とする請求項1または2記載の熱交
    換器。
  4. 【請求項4】 平行に配置された上流側直管部および下
    流側直管部と、前記上流側直管部の下流側端部と前記下
    流側直管部の上流側端部とをつなぐ曲管部とを具備する
    熱交換器用U字管であって、前記上流側直管部の上流側
    端部から一定長の部分および前記下流側直管部の上流側
    端部から一定長の部分の内壁面にはそれぞれフィン無し
    部分が形成され、これらフィン無し部分以外の部分には
    フィン付き部分が形成され、さらに、前記曲管部の内面
    にはフィンが形成されていないことを特徴とする熱交換
    器用U字管。
  5. 【請求項5】 板条材を走行させる板条材供給機構と、
    この板条材の片面にフィンを転造するフィン転造機構
    と、前記板条材に形成されたフィンを一定の周期で押し
    潰すことにより前記板条材の片面にフィン無し部分とフ
    ィン付き部分を形成するフィン平坦化機構と、前記フィ
    ン無し部分とフィン付き部分を形成された板条材を、フ
    ィン形成面が内側になるように管状に連続成形するロー
    ルフォーミング機構と、前記管状に丸められた板条材の
    両側縁を溶接する溶接機構とを具備することを特徴とす
    る熱交換器用U字管の製造装置。
  6. 【請求項6】 板条材を走行させる板条材供給機構と、
    この板条材の片面に一定の周期でフィンを転造すること
    によりフィン無し部分とフィン付き部分を交互に形成す
    るフィン転造機構と、前記フィン無し部分とフィン付き
    部分を形成された板条材を、フィン形成面が内側になる
    ように管状に連続成形するロールフォーミング機構と、
    前記管状に丸められた板条材の両側縁を溶接する溶接機
    構とを具備することを特徴とする熱交換器用U字管の製
    造装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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