JPH11320922A - インクジェット記録方法及び記録装置 - Google Patents

インクジェット記録方法及び記録装置

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JPH11320922A
JPH11320922A JP13855898A JP13855898A JPH11320922A JP H11320922 A JPH11320922 A JP H11320922A JP 13855898 A JP13855898 A JP 13855898A JP 13855898 A JP13855898 A JP 13855898A JP H11320922 A JPH11320922 A JP H11320922A
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光男 尾崎
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重治 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット記録方法及び記録装置に関
し、ブリードが少なく、且つ、記録濃度の低下の無い高
品位の階調カラー記録を可能にする。 【解決手段】 黒色ドットを形成する際に、黒色ドット
が当該黒色ドットに隣接する位置にある黒色以外の色の
ドットと少なくとも一部が重畳する場合には、黒インク
よりも記録媒体への浸透性が大きな互いに色相の異なる
3色のカラーインクによるコンポジットブラックにより
形成し、それ以外の場合には黒インクで形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
方法及び記録装置に関するものであり、特に、ブリード
の無い鮮明で高品位の画像を得るために、黒色ドット
(Kドット)を形成する際の黒インクとコンポジットブ
ラックの使い分けに特徴のあるインクジェット記録方法
及び記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、パーソナルコンピュータ等の情報
機器端末としてのプリンタ装置として、ワイヤを磁気駆
動し、インクリボン及び被記録媒体としての記録紙を介
してプラテンに押圧することによって印字を行うワイヤ
駆動型の記録ヘッドを用いたプリンタ装置や、インクを
圧電素子の作用によりノズルから吐出するインクジェッ
ト型の記録ヘッドを用いたプリンタ等が用いられている
が、印字に伴う騒音の発生がなく且つ構造の簡単な非接
触ノンインパクト型のインクジェット型プリンタ、即
ち、インクジェット記録装置がオフィス内での使用に適
していると注目されている。
【0003】この様な従来のインクジェット記録方式
は、インク加圧手段であるピエゾ素子等の変形力やイン
ク加熱手段であるヒータ等による気泡発生力による圧力
変動等の吐出手段を用いて微小なノズルからインクを記
録媒体上に吐出して、吐出したインクによりドットを形
成し、ドットパターンにより種々の画像を記録する方式
である。
【0004】このインクジェット記録方式によりカラー
記録を行う場合には、少なくともイエロー、マゼンタ、
シアン等の色の異なる3色のインクを各々吐出する必要
があり、黒色を記録するためには、イエロー、マゼン
タ、シアンの3色のインクを重ね合わせて記録し、所謂
コンポジットブラックを形成して黒色を表現することに
なる。
【0005】しかし、コンポジットブラックでは、より
黒らしい黒、所謂リアルブラックを表現することが困難
であるため、イエロー、マゼンタ、シアンの3色のイン
クに加え、黒インクを使用することによってリアルブラ
ックを記録して、より高画質のカラー記録を実現してい
る。
【0006】また、黒インクでは、文字等を記録する場
合が多く、記録用紙の表面に露呈している繊維に沿った
滲み、即ち、所謂フェザリングの発生を防止して高濃度
のくっきりした記録が実現できるように、記録用紙へ浸
透しにくいインクを用いている。
【0007】一方、イエロー、マゼンタ、シアン等のカ
ラーインクの場合には、塗りつぶしパターン、即ち、所
謂ベタパターンを記録することが多く、色境界部分での
インクの流れ出しによる混色、即ち、所謂ブリードが発
生するので、ブリードを低減するために、記録用紙へ浸
透しやすいインクを使用することが一般的であり、特
に、記録用紙が表面に繊維が露呈している所謂普通紙の
場合に、これらのインクの使用が必須になる。
【0008】しかし、高画質の記録を行うために浸透性
の低い黒インクを用いた場合には、他のカラーインクに
よる非黒色ドット、即ち、カラードットとの境界でブリ
ードが発生することになるので、この事情を図7を参照
して説明する。 図7(a)及び(b)参照 図7(b)は図7(a)において破線の円で示すイエロ
ー記録領域44と黒記録領域45との色境界部分46の
拡大図であり、色境界部分46を構成するドットを模式
的に示したものであり、一般に、イエローインクを用い
たイエロードット41と黒インクによる黒色ドット43
とが重なり合うことになる。
【0009】図7(c)参照 この場合、黒インクとして、上述のフェザリングを防止
するために浸透性の低い黒インクを用いた場合には、低
浸透性が原因で黒インクがイエロー記録領域44へ滲み
出してブリード47が生ずることになる。
【0010】したがって、記録用紙へ浸透しにくい黒イ
ンクによる黒記録領域45と、カラーインク、図におい
ては、イエローインクで記録したイエロー記録領域44
の色境界部分46ではブリード47が生ずるため、カラ
ー記録を行う場合にブリードを低減するためには、黒イ
ンクではなく、コンポジットブラックを使用すれば良い
が、そうすると今度はカラー記録における黒をリアルブ
ラックで表現することが全くできず、特に、色間のバラ
ンスを重視する自然画においてはコンポジットブラック
に起因して色がくすんだり、濁ったりして画質を低下さ
せるという問題があった。
【0011】この様な問題を解決するために、黒色とカ
ラーとの色境界部分のみ記録するドットを間引いてブリ
ードを低減する方法、色境界部分に記録するドットを形
成するインクの量を減少させてブリードを低減する方
法、色境界部分の所定ドット数の幅をコンポジットブラ
ックで記録し、その他の黒色部分を黒インクで記録する
方法、さらには、リアルブラックのみを使用して、より
高品位のカラー記録を実現するために、黒インクとして
浸透性の高い黒インクと浸透性の低い黒インクの2種類
を持ち、色境界部分の所定ドット数の幅を浸透性の高い
黒インクで記録し、その他の黒色部分を浸透性の低い黒
インクで記録する方法が提案されている。
【0012】また、近年、パーソナルコンピュータやデ
ジタルカメラの普及、或いは、階調カラー処理できるア
プリケーションソフト等の普及により、自然画、即ち、
階調カラー記録を実現できるインクジェット記録装置も
普及しはじめている。
【0013】ここで、図8を参照して、従来の階調カラ
ーインクジェット記録装置への基本的な画像処理方法を
説明する。 図8参照 図8は、従来の階調カラーインクジェット記録装置への
基本的な画像データ処理系のブロック図であり、まず、
画像データをR(赤)、G(緑)、B(青)の光の3原
色の各々のデータに分解してインクジェット記録装置を
制御するコンピュータに入力し、コンピュータにおいて
カラーマネージメントする。
【0014】カラーマネージメントにおいては、まず、
各々のデータを記録すべきドットに対応させて、インク
ジェット記録装置の制御に適したイエロー(Y)、マゼ
ンタ(M)、及び、シアン(C)の3原色へ色変換した
データを発生させる。
【0015】次いで、このY、M、及び、Cのデータか
ら黒(K)データを抽出して、各方式によって異なる
が、この抽出したKデータ、即ち、黒色ドットをコンポ
ジットブラックで記録するか、或いは、黒インクで記録
するかを決定する。
【0016】この場合の各色のドットのデータは、記録
位置と濃度のデータから構成されており、予め各色毎に
設定された濃度−ドット径変換テーブルを参照すること
により、予め設定した階調数に対応して各ドットの濃度
を実現するインク滴量を決定し、記録すべき位置、即
ち、吐出タイミングに関するデータ、及び、吐出するイ
ンク滴量、即ち、階調のレベルに関するデータをインク
ジェット記録装置の印字制御部に送信する。
【0017】インクジェット記録装置の印字制御部にお
いては、階調のレベルデータに基づいて、そのインク滴
量を吐出できる駆動信号を選択し、ドット制御部で吐出
タイミングを制御しながら吐出手段駆動部により吐出手
段を駆動することによって、記録媒体上の所定の位置に
大きさの異なる4色のインク滴を各々吐出してドットを
形成することになる。
【0018】この様な階調カラー記録方式における階調
制御方法としては、複数のドットを組み合わせてマトリ
ックスを形成し、この中に記録するドットの数を変えて
階調を記録する方法、或いは、記録するドット径を変え
ることによって階調を記録する方法等がある。
【0019】特に、後者の記録するドット径を変える階
調表現方法は、装置の解像度のまま画像を記録すること
ができ、前者のドットマトリックスを組んで階調を記録
する方法よりも、より高解像度化が可能で高品位記録に
適した方法である。
【0020】さらに、これらの方法に加えて、濃淡の異
なる2種類以上のインクを使用することによって滑らか
な階調を表現することも行われているが、この場合に
は、インクの種類の数だけ記録ヘッド等が必要となり大
幅なコスト増加を伴うことになる。
【0021】また、ドット径を変える方法としては、ノ
ズルから吐出する1つのインク滴の量を制御する方法、
同じ記録位置に吐出するインク滴の個数を制御する方
法、或いは、この両方の方法を組み合わせた方法等があ
るが、後者のインク滴の個数を制御する方法の場合に
は、制御できるインク量は最小インク量の整数倍になる
が、前者の1つのインク滴の量を制御する方法の場合に
は、階調数に合わせてインク量を任意に設定することが
できるので、より滑らかな階調表現が可能になる。
【0022】一方、後者のインク滴の個数を制御する方
法の場合には、複数回の重記録を行うため、記録速度が
低下するという問題もあり、高速記録の観点からも、前
者の1つのインク滴の量を制御する方法が有利であると
考えられる。
【0023】この様なドット径を変える階調表現方法に
おいて、色間のブリードをなくす方法として、色境界部
分に記録するドットを形成するインクの量を減少させる
ことが提案(必要ならば、例えば、特開平7−4054
8号公報参照)されている。
【0024】例えば、イエロー記録領域と黒記録領域と
が隣接する場合、一方の色のドット、例えば、イエロー
ドットを形成する際に、同一箇所に重ねられるインク滴
の最大個数を、通常用いる最大個数より小さい値にし
て、色境界部分におけるブリードを低減させるものであ
る。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の各種の
方法の内、黒色とカラーとの色境界部分のみ記録するド
ットを間引いてブリードを低減する方法、或いは、色境
界部分に記録するドットを形成するインクの量を減少さ
せてブリードを低減する方法の場合には、色境界におけ
る記録濃度が低下して色の再現性が悪くなるという問題
がある。
【0026】特に、上記の特開平7−40548号公報
における提案の場合には、1画素を複数のインク滴で形
成することにより階調記録することを前提としており、
この様な方法では、本来必要なインク滴数を確保できな
くなるため、記録濃度が低下して色の再現性が悪くな
り、高品位の階調記録ができなくなるという問題がある
ので、この事情を図9(a)を参照して説明する。
【0027】図9(a)参照 図9(a)は、イエロー記録領域と黒記録領域とが隣接
する色境界部分を構成するドットを模式的に示したもの
であり、例えば、黒色ドット43を3滴の黒インクを用
いて形成し、一方、イエロードット41は、図において
破線で示す本来必要な3滴のイエローインクではなく、
例えば、1滴のイエローインクによる小さなイエロード
ットで形成することになるので、記録濃度が低下して色
の再現性が悪くなる。
【0028】一方、上述の色境界部分の所定ドット数の
幅をコンポジットブラックで記録し、その他の黒色部分
を黒インクで記録する方法の場合には、色境界部分での
カラー階調が未だ充分でないという問題があるので、こ
の事情を図9(b)を参照して説明する。
【0029】図9(b)参照 図9(b)も、イエロー記録領域と黒記録領域とが隣接
する色境界部分を構成するドットを模式的に示したもの
であり、この場合には、必要なインク量で各ドットを構
成することが可能であるが、色境界部分における黒色ド
ットは全てコンポジットブラックによって形成され、全
体の画像におけるコンポジットブラックによる黒色ドッ
トの比率が多くなるので、所期のカラー階調が得られな
い。
【0030】さらに、色境界部分の所定ドット数の幅を
浸透性の高い黒インクで記録し、その他の黒色部分を浸
透性の低い黒インクで記録する方法の場合には、上記の
濃淡の異なる2種類以上のインクを使用することによっ
て滑らかな階調を表現する方法と同様に、黒インクだけ
で2つの記録ヘッドが必要となりコスト増加を伴うこと
になる。
【0031】また、ドット面積を変えることにより階調
カラー記録を行う際に、黒色部分をコンポジットブラッ
クで表現する場合に、コンポジットブラックのインク量
の一部を黒インクで置き換えることも提案されているが
(必要ならば、特開昭61−261058号公報参
照)、この場合には、リアルブラックの表現が未だ不十
分であり、且つ、黒インクに対するノズル径を他より小
さくする等の構造上の変更も必要になるという問題があ
る。
【0032】したがって、本発明は、従来のインクジェ
ットヘッドの構成のままで、ブリードが少なく、且つ、
記録濃度の低下の無い高品位の階調カラー記録を可能に
することを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】ここで、図1に示す本発
明の課題を解決するための手順を示す簡略化したフロー
チャートを参照して、本発明における課題を解決するた
めの手段を説明する。 図1参照 (1)本発明は、黒インクと、黒インクよりも記録媒体
への浸透性が大きな互いに色相の異なる3色のカラーイ
ンクを各々ノズルから吐出して記録媒体上に大きさが可
変のインクドットのパターンを形成して階調カラー記録
を行うインクジェット記録方法において、黒色ドットを
形成する際に、黒色ドットが当該黒色ドットに隣接する
位置にある黒色以外の色のドットと少なくとも一部が重
畳する場合には、コンポジットブラックにより形成し、
それ以外の場合には黒インクで形成することを特徴とす
る。
【0034】図1に示すように、従来と同様のカラーマ
ネージメントを終えた各色毎のドットデータの内、黒色
ドットと当該黒色ドットに隣接する黒色以外の色のドッ
トが重畳するか否かをチェックし、少なくとも一部が重
畳する場合には、コンポジットブラックにより形成し、
それ以外の場合には黒インクで形成することにより、コ
ンポジットブラックの使用を必要最低限に抑えることが
できるので、自然画像で大多数を占める中間濃度の黒記
録部分をリアルブラックで記録することができ、それに
よって、高品位の階調カラー記録が可能になる。なお、
互いに色相の異なる3色とは、理想的にはイエロー
(Y)、マゼンタ(M)、及び、シアン(C)を意味す
るが、必ずしも、厳密なイエロー、マゼンタ、及び、シ
アンに限られるものではない。
【0035】また、色境界部分において、黒色ドットに
隣接する黒色以外の色のドットが黒色ドットに重畳する
場合には浸透性の高いコンポジットブラックを使用して
いるので、ブリードを抑制することができ、それによっ
て、色境界部分をシャープにして高画質化することがで
きる。
【0036】(2)また、本発明は、上記(1)におい
て、黒インクで形成した黒色ドットの内の最大径の黒色
ドットの径が、色相の異なる3色のドットの最大径と同
じか、または、それ以下であることを特徴とする。
【0037】浸透性の低い黒インクを用いた場合には、
色相の異なる3色或いはコンポジットブラックを用いた
場合よりインクの浸透が少なく、また、染料濃度の設計
の自由度も大きく、より高記録密度を実現できるので、
同じ記録濃度を表現する際、より小さい径のドットで記
録することによって、粒状感が目立つハイライト記録部
分における粒状感を低減することができ、それによっ
て、高品位の黒記録が可能になる。
【0038】(3)また、本発明は、上記(1)または
(2)において、色相の異なる3色の内の少なくとも2
色を同じ記録位置に記録して得られた混色のドットの最
大径が、色相の異なる3色のドットの最大径と同じにす
ることを特徴とする。
【0039】この様に、混色で中間色或いはコンポジッ
トブラックを記録する場合、同一の記録位置に吐出する
トータルのインク量を単色のドットと同じに、したがっ
て、ドットの最大径を同じにすることによって同一の記
録位置に吐出するインク量の増大によるブリードを抑制
することができる。なお、「径が同じ」とは、数学的に
厳密な同一を意味するものではなく、同一の記録位置に
吐出するトータルのインク量をできるだけ同一に制御し
ようとした場合に得られるドットの大きさの関係を意味
し、実際には、ドットの径の段階数、各インクの浸透性
の違い、色調整のための混合比率、或いは、吐出手段の
制御誤差等によって若干の差ができるものである。
【0040】(4)また、本発明は、上記(1)乃至
(3)のいずれかにおいて、黒インクで形成したドット
の径とコンポジットブラックで形成した黒色ドットの径
が同じ場合に、黒インクで形成した黒色ドットの記録濃
度が、コンポジットブラックで形成した黒色ドットの記
録濃度と同じ、または、それ以上であることを特徴とす
る。
【0041】この様に、黒インク中の染料或いは顔料等
の色材の量を制御することによって黒インクで形成した
黒色ドットの記録濃度が、コンポジットブラックで形成
した黒色ドットの記録濃度と同じ、または、それ以上に
することによって、結果的に所定の平均記録濃度を得る
場合に、より小さい径のドットで記録することができ、
それによって、粒状感を低減することができる。
【0042】(5)また、本発明は、黒インクと、黒イ
ンクよりも記録媒体への浸透性が大きな互いに色相の異
なる3色のカラーインクの各インク滴を吐出する吐出手
段に印加する電気信号を制御する調整手段を備え、電気
信号を調整することによって各々ノズルから吐出するイ
ンクドットの大きさを可変にして階調カラー記録を行う
インクジェット記録装置において、黒色ドットを形成す
る際に、黒色ドットが当該黒色ドットに隣接する位置に
ある黒色以外の色のドットの少なくとも一部が重畳する
場合には、コンポジットブラックにより形成し、それ以
外の場合には黒インクで形成する手段を設けたことを特
徴とする。
【0043】この様なインク滴の吐出量を可変にする場
合には、例えば、吐出手段として圧電素子を用いた場
合、圧電素子に印加する電気信号の形状、即ち、印加時
間、印加電圧、立ち上がり時間、或いは、立ち下がり時
間等を調整することによって圧電素子の変位動作を制御
し、それによって吐出量を可変にすることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】ここで、図2乃至図6を参照し
て、本発明の実施の形態を説明する。まず、図2乃至図
4を参照して本発明の実施の形態に用いる圧電素子を使
用した記録ヘッドを搭載したシリアルタイプのインクジ
ェット記録装置の一例を説明するが、このインクジェッ
ト記録装置においては、黒インクを使用するかコンポジ
ットブラックを使用するかの選択機構以外の構成は従来
の階調カラー記録インクジェット記録装置と同じであ
る。
【0045】図2参照 図2は、本発明の実施の形態に用いるインクジェット記
録装置の概略的要部透視斜視図であり、インクジェット
記録装置10においては、各インクに対応するインクカ
ートリッジ、即ち、イエローインクカートリッジ16、
マゼンタインクカートリッジ17、シアンインクカート
リッジ18、及び、黒インクカートリッジ19が取り付
けられたインクジェットヘッド部11がキャリア12に
搭載され、このキャリア12がステージシャフト13に
沿って主走査方向、即ち、図において矢印で示すX方向
に移動可能に取り付けられている。なお、インクジェッ
トヘッド部11の下側にインクジェットヘッド20があ
り、最下面がインク吐出部である。
【0046】また、記録媒体である記録用紙14は紙送
りローラ15によって副走査方向、即ち、図において矢
印で示すA方向に搬送され、インクジェットヘッド20
のインク吐出部と対向する位置で所定の画像或いは情報
が記録されるものである。
【0047】図3(a)参照 図3(a)は、インクジェットヘッド部11の概略的斜
視図であり、インクジェットヘッド部11には、イエロ
ーインクカートリッジ16、マゼンタインクカートリッ
ジ17、シアンインクカートリッジ18、及び、黒イン
クカートリッジ19が着脱可能に取り付けられており、
この場合、黒インクの使用頻度が他のインクより高いの
で黒インクカートリッジ19の容量を他のインクカート
リッジの容量より大きくしている。
【0048】図3(b)参照 図3(b)は、インクカートリッジの斜視図であり、図
においては、イエローインクカートリッジ16を代表し
て示しているが、図におけるイエローインクカートリッ
ジ16の下側にインクジェットヘッド20へのインク供
給部が設けられている。
【0049】図4(a)参照 図4(a)は、インクジェットヘッド20の概念的分解
斜視図であり、大きく分けて、圧電素子部材21、イン
ク流路部材29、及び、ノズル部材31によって構成さ
れる。この内、圧電素子部材21は、基板22上に設け
た圧電材料23に互いに平行に配置された電極24を設
けることによって圧電素子駆動部25が構成されてい
る。
【0050】また、インク流路部材29には、複数本の
インク流路26が設けられており、このインク流路26
は圧力室27を備えており、各インク流路26は圧力室
27の後端部を介してインク供給路(図示を省略)に合
流し、このインク供給路の一端にインク供給口28が設
けられており、インク供給口28に接続したインクカー
トリッジ(図示せず)のインク供給部からインクが供給
される。
【0051】また、ノズル部材31には、インク流路2
6に対応して分布したノズル30が設けられており、イ
ンク流路26と圧電素子駆動部25とが対向するように
圧電素子部材21とインク流路部材29とを接合させ、
且つ、インク流路26とノズル30とが対向するように
インク流路部材29とノズル部材31とを接合させるこ
とによってインクジェットヘッド20の基本構成が完成
する。
【0052】図4(b)参照 図4(b)は、圧電素子部材21の一例の拡大断面図で
あり、インク流路26に対応するように圧電材料23に
設けた凹部に圧電素子を挟み込んだ電極24が形成され
て圧電素子駆動部25が構成され、それ以外の部分が非
圧電駆動部32となって圧電素子駆動部25を互いに分
離している。
【0053】この圧電素子を挟み込んだ電極24間に電
圧を印加すると、電歪効果により圧電素子駆動部25が
伸長して圧力室27の体積を減少させ、体積の減少によ
りインクを加圧することによって、インク流路26を介
してノズル30からインクを吐出する。なお、インクの
吐出量は、電極に印加する電気信号の印加時間、印加電
圧等を制御することによって任意に制御することができ
る。
【0054】この様なインクジェット記録装置を用いて
階調カラー記録を行うことになり、前段のカラーマネー
ジメントは、図8に示した従来のカラーマネージメント
と同様であるが、本発明の場合には、ドット径を制御し
て階調カラー記録を行う場合、その制御方法の特徴から
ブリードが生ずるのは、比較的大きな径の黒色ドットと
比較的大きな径のカラードットが隣接し、ドット同士の
一部が重畳した場合であり、黒色ドットとカラードット
の内の少なくとも一方が比較的小さい場合には、たとえ
隣接した位置あっても重畳することがなく、結果として
ブリードが生じないことに着目したものである。
【0055】例えば、黒色ドットで、最大径、即ち、最
高濃度のドットのみが隣接するドットと接触する場合に
ついて詳細に述べると、解像度300dpiの装置の場
合、ドットのピッチ、即ち、間隔は約85μm(≒2.
54×104 μm/300ドット≒84.67μm/ド
ット)となり、したがって、ドットの最大径は斜線を繋
げるために、約120μm(≒21/2 ×2.54×10
4 μm/300ドット≒119.74μm/ドット)以
上が必要となる。
【0056】そこで、Y,M,Cの3色のドットの大き
さを120μm、80μm、50μmの3段階に調整
し、4階調を表現する場合を考えると、浸透性の低い黒
インクでは、同じ平均記録濃度を得るのにより小さいド
ットでよいが、文字等を記録する場合には、斜線を繋げ
るためにはカラードットと同様に最大径は120μmが
必要であり、これに加えて48μm、30μmの3段階
に調整する。
【0057】なお、これらの内、最大径以外の中間の径
は、48μm及び30μmに固定されるものではなく、
インクの染料濃度や物性値に応じて、階調段階の数も含
めて所望の階調表現ができるように設定すれば良い。
【0058】また、階調記録で、黒インクの最大径のド
ットでは記録濃度が高すぎる場合には、階調記録用の最
大径のドットを80μmとし、文字等の記録には120
μmのドットを使用するようにしても良い。
【0059】この様な3段階の径のドットを用いて階調
記録する場合、黒色ドットの最大径が120μmの場
合、主・副走査方向の隣接する位置に黒色以外の色のド
ットが存在し、そのドットの径が120μm或いは、8
0μmである場合、(120μm+120μm)/2=
120μm>85μm、或いは、(120μm+80μ
m)/2=100μm>85μmとなり、黒色ドットと
重なってブリードが生ずることになる。
【0060】なお、黒色ドットの最大径が80μmの場
合にも、隣接するカラードットの径が120μmの場合
には、やはり黒色ドットと重なってブリードが生ずるこ
とになるが、黒色ドットの径が48μm或いは30μm
の場合には、隣接する位置に径が120μmのカラード
ットが存在してもドット同士が重なることはない。
【0061】この様な前提を基に、本発明の実施の形態
におけるデータ処理のフローチャートを図5を参照して
説明する。 図5参照 まず、スタートに先立って、図8に示した従来のカラー
マネージメントによって、各色のデータdZ(0,0)〜d
Z(m,n)は、事前に記録濃度から階調段階(即ち、ドット
径)のデータ、即ち、最大径3、中間径2、最小径1、
及び、無記録0のデータに変換されており、また、ここ
では、黒色ドットとその他のカラードットは同じ位置に
おいて重ねて記録しないものとする。なお、dZ(0,0)
Z(m,n)の表記において、ZはY,M,C,Kを意味
し、m及びnは1フレームの画像が(n+1)行(m+
1)列からなることを意味し、また、以下におけるdK
は黒色ドットのデータを意味し、dX はY,M,Cのい
ずれかのカラードットのデータを意味する。
【0062】次に、ステップ1において、列指定数aを
0にし、行指定数bを0にして最初の画素データから順
次黒色データdK(a,b)のチェックを開始し、ステップ2
において、検出された黒色データdK(a,b)がdK(a,b)
3であるか否か、即ち、当該黒色ドットの径が最大径で
あるか否かの判定を行い、最大径である場合には、ステ
ップ3へ進み、最大径でない場合には重なりが生じない
ので、ステップ5へ進む。
【0063】ステップ3において、当該黒色ドット黒色
データdK(a,b)の主・副走査方向に位置する4つのドッ
トがカラードットであり、且つ、主走査方向に位置する
2つのドットのデータdX(a-1,b)及びdX(a+1,b)、及
び、副走査方向に位置する2つのドットのデータd
X(a,b-1)及びdX(a,b+1)のデータの内の少なくとも1つ
が2以上であるか否か、即ち、中間径以上のカラードッ
トであるか否かの判定を行い、中間径以上のカラードッ
トでない場合には、黒色以外のカラードットと隣接しな
いか、隣接しても接触しないので、次の位置の画素のデ
ータの判定を行うループであるステップ5へ進み、中間
径以上の場合には接触するので、ステップ4に進む。
【0064】ステップ4において、当該黒色ドットのデ
ータをコンポジットブラックに置き換えるために、d
K(a,b)=3をdK(a,b)=0に書き換えるとともに、d
Y(a,b)=3、dM(a,b)=3、及び、dC(a,b)=3に書き
換えて、次のステップ5に進む。
【0065】ステップ5において、当該黒色データd
K(a,b)の当該行、即ち、b行における位置aが最終位置
mであるか否かを判定し、最終位置mでない場合には、
ステップ9において列指定数aを1つ増やしてステップ
2に戻って、次の黒色データの判定を行い、最終位置m
である場合には、ステップ7に進む。
【0066】ステップ7において、当該黒色データd
K(a,b)の当該行、即ち、b行が列の最終位置n、即ち、
最終行nであるか否かを判定し、最終行nでない場合に
は、ステップ8において、列指定数aを0の初期値とす
るとともに、行指定数bを1つ増やしてステップ2に戻
って、次の行の最初から黒色データの判定を行い、一
方、最終位置nである場合には、1フレームの画像のチ
ェックが終了したので、処理を終了させる。
【0067】次いで、このデータ処理を終了した各色の
データを、図8に示した場合と同様に、印字制御部に出
力し、印字制御部において、処理を終了した各色のデー
タに基づいて、即ち、dK(a,b)によって黒インクの吐出
を制御し、dY(a,b)によってイエローインクの吐出を制
御し、dM(a,b)によってマゼンタインクの吐出を制御
し、また、dC(a,b)によってシアンインクの吐出を制御
し、その吐出タイミング及び吐出インク量を制御して記
録を行う。
【0068】図6参照 図6は、上述の実施の形態における記録結果の一例を示
すドットパターンの説明図であり、Yで表示するイエロ
ードット41と重なる黒色ドット42はK′で表示する
コンポジットブラックで記録した黒色ドットとし、イエ
ロードット41と重ならない黒色ドット43はKで表示
する黒インクで記録した黒色ドットとする。
【0069】したがって、本発明の実施の形態において
は、コンポジットブラックで表示する黒色ドット42は
必要最低限となるので、よりリアルブラックに近い黒記
録が可能になり、また、イエロードット41と重なる黒
色ドット42を浸透性の高いYインク,Mインク,Cイ
ンクによるコンポジットブラックで記録しているので、
色境界部分におけるブリードを抑制することができる。
【0070】なお、上記の実施の形態の説明において
は、カラードットと重なる黒色ドット42を、コンポジ
ットブラックで置き換える際に、イエロードット、マゼ
ンタドット、及び、シアンドットの径を、もとのドット
の径と同じ径にしているが、即ち、全て最大径の3にし
ているが、この場合には、コンポジットブラックを形成
するための総インク量が多くなってドット径が大きくな
りすぎ、それによって、ブリードが発生しやすくなるの
で、例えば、全てを最小径の1のドットにするなど、ほ
ぼ所望の記録濃度が得られる範囲で、最終的に得られる
ドット径をできるだけ同じにすることが望ましい。
【0071】また、上記の実施の形態の説明において
は、説明を簡単にするために、混色による2次色につい
ては言及していないが、混色による2次色のドットの場
合にもブリードを抑制するために、ドットを形成する総
インク量が多くなりすぎないように、混色の比率に応じ
て同じ色相が得られるように、径の大きさを選択するこ
とが望ましい。
【0072】但し、上記のように3段階のドット径の場
合には、混色の比率に応じて同じ色相が得られるように
径の大きさを選択することは困難であるが、ドット径の
段階を細かく細分することによって容易になり、或い
は、2次色或いはコンポジットブラックを形成するため
の特別のドット径を設定しても良いものである。
【0073】いずれにしても、これらの設定は、インク
の記録濃度、即ち、ベタパターンの記録濃度やインク量
とドット径の関係等、2次色やコンポジットブラックを
Y,M,Cの3色の単色に分解するときの設定条件によ
り、種々に設定することが望ましい。
【0074】特に、上記の実施の形態においては、記録
媒体としてブリードの発生しやすい繊維が表面に露呈し
た所謂普通紙を前提に説明しているが、本発明は普通紙
に限られるものではなく、コート紙、或いは、光沢紙等
の他の記録媒体にも適用されるものであり、記録媒体の
種類によってもドット径が変化するので、各記録媒体毎
に最適な条件を設定することが望ましい。
【0075】以上、本発明の実施の形態を説明してきた
が、本発明は、実施の形態に記載された構成に限られる
ものではなく、各種の変更が可能であり、例えば、上記
の実施の形態の説明においては、カラー記録の解像度
と、黒記録の解像度を同じとしたが、本発明は、黒の記
録品位をより良くするために、黒記録の解像度をカラー
記録の解像度よりも高くした場合にも適用できるもので
あり、その場合には、この解像度に対応して黒色ドット
の最大径は、カラードットの最大径より小さく設定され
ることになる。
【0076】また、上記の実施の形態の説明において
は、厳密を期して、黒色ドットの径が中間径の場合に、
最大径、即ち、120μmの径のカラードットと重なら
ないように、黒色ドットの中間径を48μmとしている
が、50μmにしても良く、この場合には、(120μ
m+50μm)/2=85μm>84.67μmとなり
若干の重なりが生ずるが、この様な場合にも、実効的に
重なりがないとして、図5のフローに沿って処理しても
良い。
【0077】即ち、どの程度までの重なりを実効的な重
なりと見なすかは、ブリードの程度に依存し、例えば、
1μm程度以下の重なりはほとんどブリードに影響しな
いため、実効的に重なりがないと見なせる。
【0078】また、黒色ドットの径が中間径が、最大径
のカラードットと実効的に重なるように設定しても良い
ものであり、例えば、黒色ドットの径をカラードットと
同じ120μm、80μm、50μmとした場合には、
ステップ2の前に、検出された黒色データdK(a,b)がd
K(a,b)≧2であるか否か、即ち、当該黒色ドットの径が
中間径以上であるか否かの判定を行い、中間径以上でな
い場合には、隣接するドットの径がどの様な場合にも接
触しないので、次の位置の画素のデータの判定を行うス
テップ5へ進み、中間径以上の場合にはステップ2に進
む。
【0079】次いで、ステップ2において、当該黒色デ
ータdK(a,b)がdK(a,b)≧3であるか否か、即ち、当該
黒色ドットの径が最大径であるか否かの判定を行い、最
大径である場合には、ステップ3へ進み、最大径でない
場合には、ステップ3と同様に当該黒色ドット黒色デー
タdK(a,b)の主・副走査方向に位置する4つのドットが
カラードットであり、且つ、主走査方向に位置する2つ
のドットのデータdX( a-1,b)及びdX(a+1,b)、及び、副
走査方向に位置する2つのドットのデータdX( a,b-1)
びdX(a,b+1)のデータの内の少なくとも1つが3以上で
あるか否か、即ち、最大径のカラードットであるか否か
の判定を行い、最大径のカラードットでない場合には、
黒色以外のカラードットと隣接しないか、隣接しても接
触しないので、次の位置の画素のデータの判定を行うス
テップ5へ進み、最大径の場合には接触するので、ステ
ップ4と同様に、当該黒色ドットのデータをコンポジッ
トブラックに置き換えるために、dK(a,b)=2をd
K(a,b)=0に書き換えるとともに、dY(a,b)=2、d
M(a,b)=2、及び、dC(a,b)=2に書き換えて、ステッ
プ5に進むようにすれば良い。
【0080】また、上記の実施の形態の説明において
は、シリアルタイプのインクジェット記録装置を用いて
説明しているが、シリアルタイプのみならず、ラインタ
イプのインクジェット記録装置にも適用されるものであ
る。
【0081】また、上記の実施の形態の説明において
は、インクカートリッジを搭載するタイプのインクジェ
ットヘッドを用いて説明しているが、チューブによりイ
ンクをインクジェットヘッドへ供給するタイプの装置に
も適用されるものである。
【0082】また、上記の実施の形態の説明において
は、インク吐出手段として、圧電素子を用いているが、
圧電素子の代わりに、ヒータ、圧力ポンプ、静電吸引、
磁気吸引等の他の公知の手段を用いても良いものであ
る。
【0083】また、上記の実施の形態の説明において
は、カラーインクとして、イエロー(Y)、マゼンタ
(M)、及び、シアン(C)の3色のインクを用いてい
るが、厳密にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、及び、
シアン(C)の3色のインクである必要はなく、フルカ
ラーを表現できるのであれば他の色相の異なる3色のイ
ンクでも良く、将来、このような他の色相の異なる3色
のインクが開発された場合にも本発明の権利は及ぶもの
である。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、黒色ドットが隣接する
黒色以外のドットと重なる場合、当該ドットを浸透性の
高いコンポジットブラックで置き換えて記録しているの
で、色境界部分におけるブリードが抑制され、且つ、コ
ンポジットブラックの使用は必要最低限であるので、リ
アルブラックに限りなく近い高品位の黒記録が可能にな
り、それによって、色が鮮やかで、カラーバランスの良
い高画質の階調カラー画像を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の実施の形態に用いるインクジェット記
録装置の概略的要部透視斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に用いるインクジェット記
録装置のインクジェットヘッド部の説明図である。
【図4】本発明の実施の形態に用いるインクジェットヘ
ッドの説明図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるデータ処理のフロ
ーチャートである。
【図6】本発明の実施の形態におけるドットパターンの
説明図である。
【図7】従来のカラードット記録における問題点の説明
図である。
【図8】従来の階調カラーインクジェット記録装置への
基本的な画像データ処理系のブロック図である。
【図9】従来のブリード防止方法の説明図である。
【符号の説明】
10 インクジェット記録装置 11 インクジェットヘッド部 12 キャリア 13 ステージシャフト 14 記録用紙 15 紙送りローラ 16 イエローインクカートリッジ 17 マゼンタインクカートリッジ 18 シアンインクカートリッジ 19 黒インクカートリッジ 20 インクジェットヘッド 21 圧電素子部材 22 基板 23 圧電材料 24 電極 25 圧電素子駆動部 26 インク流路 27 圧力室 28 インク供給口 29 インク流路部材 30 ノズル 31 ノズル部材 32 非圧電駆動部 41 イエロードット 42 黒色ドット 43 黒色ドット 44 イエロー記録領域 45 黒記録領域 46 色境界部分 47 ブリード

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黒インクと、黒インクよりも記録媒体へ
    の浸透性が大きな互いに色相の異なる3色のカラーイン
    クを各々ノズルから吐出して記録媒体上に大きさが可変
    のインクドットのパターンを形成して階調カラー記録を
    行うインクジェット記録方法において、黒色ドットを形
    成する際に、黒色ドットが当該黒色ドットに隣接する位
    置にある黒色以外の色のドットと少なくとも一部が重畳
    する場合には、コンポジットブラックにより形成し、そ
    れ以外の場合には黒インクで形成することを特徴とする
    インクジェット記録方法。
  2. 【請求項2】 上記黒インクで形成した黒色ドットの内
    の最大径の黒色ドットの径が、上記色相の異なる3色の
    ドットの最大径と同じか、または、それ以下であること
    を特徴とする請求項1記載のインクジェット記録方法。
  3. 【請求項3】 上記色相の異なる3色の内の少なくとも
    2色を同じ記録位置に記録して得られた混色のドットの
    最大径が、前記色相の異なる3色のドットの最大径と同
    じにすることを特徴とする請求項1または2に記載のイ
    ンクジェット記録方法。
  4. 【請求項4】 上記黒インクで形成したドットの径とコ
    ンポジットブラックで形成した黒色ドットの径が同じ場
    合に、前記黒インクで形成した黒色ドットの記録濃度
    が、前記コンポジットブラックで形成した黒色ドットの
    記録濃度と同じ、または、それ以上であることを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェ
    ット記録方法。
  5. 【請求項5】 黒インクと、黒インクよりも記録媒体へ
    の浸透性が大きな互いに色相の異なる3色のカラーイン
    クの各インク滴を吐出する吐出手段に印加する電気信号
    を制御する調整手段を備え、前記電気信号を調整するこ
    とによって各々ノズルから吐出するインクドットの大き
    さを可変にして階調カラー記録を行うインクジェット記
    録装置において、黒色ドットを形成する際に、黒色ドッ
    トが当該黒色ドットに隣接する位置にある黒色以外の色
    のドットの少なくとも一部が重畳する場合には、コンポ
    ジットブラックにより形成し、それ以外の場合には黒イ
    ンクで形成する手段を設けたことを特徴とするインクジ
    ェット記録装置。
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