JPH11281411A - 山崩れ予測検知装置 - Google Patents
山崩れ予測検知装置Info
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- JPH11281411A JPH11281411A JP8738698A JP8738698A JPH11281411A JP H11281411 A JPH11281411 A JP H11281411A JP 8738698 A JP8738698 A JP 8738698A JP 8738698 A JP8738698 A JP 8738698A JP H11281411 A JPH11281411 A JP H11281411A
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- movable plate
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 山の崖や土砂が崩れる前兆にあるか否かを廉
価で簡単な構成でもって予測検知する。 【解決手段】 複数の反射板(14)を崖(12)の複数箇所に
配列する。この複数の反射板(14)を走査できる位置に光
検出手段(16)を配置する。光検出手段(16)は、前記反射
板(14)に向けてレーザ光を照射し、該反射板(14)により
反射されたレーザ光を検出する。レーザ光を検出しない
場合は崖(12)に異常が生じているとする。前記光検出手
段(16)は、レーザ光発生手段(18)と、該レーザ光を反射
板(14)に向けて反射する2次元偏向可能なガルバノ
ミラー(20)と、反射板(14)から反射されたレーザ光を受
光し電気信号に変換する受光手段(22)とを有している。
価で簡単な構成でもって予測検知する。 【解決手段】 複数の反射板(14)を崖(12)の複数箇所に
配列する。この複数の反射板(14)を走査できる位置に光
検出手段(16)を配置する。光検出手段(16)は、前記反射
板(14)に向けてレーザ光を照射し、該反射板(14)により
反射されたレーザ光を検出する。レーザ光を検出しない
場合は崖(12)に異常が生じているとする。前記光検出手
段(16)は、レーザ光発生手段(18)と、該レーザ光を反射
板(14)に向けて反射する2次元偏向可能なガルバノ
ミラー(20)と、反射板(14)から反射されたレーザ光を受
光し電気信号に変換する受光手段(22)とを有している。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、山の土砂崩れおよ
び崖崩れ(以下、山崩れという)の前兆となるわずかな
斜面のずれを検知するようにした土砂崩れ予測検知装置
に関する。
び崖崩れ(以下、山崩れという)の前兆となるわずかな
斜面のずれを検知するようにした土砂崩れ予測検知装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】台風の接近や地震による土砂崩れや崖崩
れなどの山崩れによる事故がたびたび発生している。こ
の事故により犠牲者、家屋の破壊、道路の寸断、または
鉄道におけるレールの寸断が発生し、山崩れによる問題
を提起している。
れなどの山崩れによる事故がたびたび発生している。こ
の事故により犠牲者、家屋の破壊、道路の寸断、または
鉄道におけるレールの寸断が発生し、山崩れによる問題
を提起している。
【0003】この山崩れを未然に防ぐ必要があるが、従
来においては、山の崖斜面に複数の歪み計を配置して、
斜面表面の歪みを測定することにより、崖崩れが起きる
おそれがあるかどうか判断していた。
来においては、山の崖斜面に複数の歪み計を配置して、
斜面表面の歪みを測定することにより、崖崩れが起きる
おそれがあるかどうか判断していた。
【0004】しかし、歪み計を崖の斜面に配置して地面
の歪みを測定する方法においては、各歪み計への配線が
必要であり、配線システムが複雑となりそのメンテナン
スが面倒であった。
の歪みを測定する方法においては、各歪み計への配線が
必要であり、配線システムが複雑となりそのメンテナン
スが面倒であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記点に着目
してなされたものであって、配線などが必要なく、簡単
なシステムで山崩れの前兆となる斜面のわずかなずれを
も検出できるようにした山崩れ予測検知装置を提供する
ことを課題とするものである。
してなされたものであって、配線などが必要なく、簡単
なシステムで山崩れの前兆となる斜面のわずかなずれを
も検出できるようにした山崩れ予測検知装置を提供する
ことを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、山の崖(12)や土砂が崩れる前兆にあるか否か
を予測するための山崩れ予測検知装置であって、 前記
崖(12)の複数箇所に配列された複数の反射板(14)と;
前記反射板(14)に向けてレーザ光を照射して、該反射板
(14)により反射されたレーザ光を検出するための光検出
手段(16)と;を備えて成り、前記光検出手段(16)が前記
レーザ光を受光した際には前記崖(12)に異常なしとし、
前記レーザ光を受光しない際には前記崖(12)に異常あり
とするようにした山崩れ予測検知装置とした。
本発明は、山の崖(12)や土砂が崩れる前兆にあるか否か
を予測するための山崩れ予測検知装置であって、 前記
崖(12)の複数箇所に配列された複数の反射板(14)と;
前記反射板(14)に向けてレーザ光を照射して、該反射板
(14)により反射されたレーザ光を検出するための光検出
手段(16)と;を備えて成り、前記光検出手段(16)が前記
レーザ光を受光した際には前記崖(12)に異常なしとし、
前記レーザ光を受光しない際には前記崖(12)に異常あり
とするようにした山崩れ予測検知装置とした。
【0007】光検出手段(16)としては、例えば実施の例
によれば、レーザ光を発生するためのレーザ光発生手段
(18)と、該レーザ光発生手段(18)から照射されたレーザ
光を前記反射板(14)に向けて反射するため半導体製造プ
ロセスで製造した2次元偏向可能なガルバノミラー(20)
と、前記反射板(14)から反射されたレーザ光を受光し電
気信号に変換するための受光手段(22)と、から構成され
る。
によれば、レーザ光を発生するためのレーザ光発生手段
(18)と、該レーザ光発生手段(18)から照射されたレーザ
光を前記反射板(14)に向けて反射するため半導体製造プ
ロセスで製造した2次元偏向可能なガルバノミラー(20)
と、前記反射板(14)から反射されたレーザ光を受光し電
気信号に変換するための受光手段(22)と、から構成され
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施例に
ついて図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の
山崩れ予測検知装置に関する全体的システムを模式的に
示した図である。
ついて図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の
山崩れ予測検知装置に関する全体的システムを模式的に
示した図である。
【0009】図1において、山崩れ予測検知装置10
は、山の斜面や崖12の複数箇所に配置された複数の反
射板14と、該反射板14に向けてレーザ光を照射して
反射板14により反射されたレーザ光を検出するための
光検出手段16とを含んでいる。反射板14は、ガラス
製の反射ミラーであってもよいが、自然環境に配置され
るため、風雨に腐食されない表面を鏡面状態にした金属
製ミラーが好ましい。複数の反射板14は、図示の例で
は3つ崖12に設置され、説明の都合上、最上位に位置
する反射板から最下位に向けて位置する反射板を第1の
反射板、第2の反射板、および第3の反射板と言う。
は、山の斜面や崖12の複数箇所に配置された複数の反
射板14と、該反射板14に向けてレーザ光を照射して
反射板14により反射されたレーザ光を検出するための
光検出手段16とを含んでいる。反射板14は、ガラス
製の反射ミラーであってもよいが、自然環境に配置され
るため、風雨に腐食されない表面を鏡面状態にした金属
製ミラーが好ましい。複数の反射板14は、図示の例で
は3つ崖12に設置され、説明の都合上、最上位に位置
する反射板から最下位に向けて位置する反射板を第1の
反射板、第2の反射板、および第3の反射板と言う。
【0010】前記光検出手段16は、反射板14により
反射されたレーザ光の受光に基づいて、制御手段24に
よりレーザ光の光軸を制御する。例えば、光検出手段1
6から第1の反射板14に向けて発射されたレーザビー
ムは第1の反射板14により反射されて、該反射された
レーザ光を光検出手段16が受光した場合、この受光信
号に基づいて次の反射板である第2の反射板14に向け
てレーザビームが照射されるよう制御手段24は、光検
出手段16を制御する。
反射されたレーザ光の受光に基づいて、制御手段24に
よりレーザ光の光軸を制御する。例えば、光検出手段1
6から第1の反射板14に向けて発射されたレーザビー
ムは第1の反射板14により反射されて、該反射された
レーザ光を光検出手段16が受光した場合、この受光信
号に基づいて次の反射板である第2の反射板14に向け
てレーザビームが照射されるよう制御手段24は、光検
出手段16を制御する。
【0011】前記光検出手段16は、レーザ光発生手段
18と、ガルバノミラー20と、受光手段22とを備え
ている。レーザ光発生手段18は、ガルバノミラー20
に向けてレーザ光を発光する。ガルバノミラー22は、
前記レーザ光発生手段18から受けたレーザ光を所定方
向に向けて反射するよう前記制御手段24によって駆動
制御される。レーザ光発生手段18から発光されたレー
ザ光は、前記ガルバノミラー20によって前記反射板1
4に向けて反射される。受光手段22は、反射板14に
よって反射されたレーザ光を受光し、電気信号に変換す
る。この受光信号は、制御手段24に入力される。更
に、受光信号は、例えば電話回線を介して離隔した監視
装置26に送られる。該監視装置26は、受光手段22
からの受光信号があるか否かを監視する。つまり、受光
信号があった場合は、崖12に設置した反射板14にず
れがなく崖12に変化がなかったと判断し、受信信号が
なかった場合は、反射板14にずれが生じて崖12に歪
みが生じたと判断し、この状態を監視装置26はモニタ
ーする。反射板14にずれが生じたと判断したときは、
監視装置26は、画面に表示するのみならず、音声によ
って警告するようにしてもよい。
18と、ガルバノミラー20と、受光手段22とを備え
ている。レーザ光発生手段18は、ガルバノミラー20
に向けてレーザ光を発光する。ガルバノミラー22は、
前記レーザ光発生手段18から受けたレーザ光を所定方
向に向けて反射するよう前記制御手段24によって駆動
制御される。レーザ光発生手段18から発光されたレー
ザ光は、前記ガルバノミラー20によって前記反射板1
4に向けて反射される。受光手段22は、反射板14に
よって反射されたレーザ光を受光し、電気信号に変換す
る。この受光信号は、制御手段24に入力される。更
に、受光信号は、例えば電話回線を介して離隔した監視
装置26に送られる。該監視装置26は、受光手段22
からの受光信号があるか否かを監視する。つまり、受光
信号があった場合は、崖12に設置した反射板14にず
れがなく崖12に変化がなかったと判断し、受信信号が
なかった場合は、反射板14にずれが生じて崖12に歪
みが生じたと判断し、この状態を監視装置26はモニタ
ーする。反射板14にずれが生じたと判断したときは、
監視装置26は、画面に表示するのみならず、音声によ
って警告するようにしてもよい。
【0012】図2は、図1に示した山崩れ予測検知装置
10の概念的構成を示すブロック図である。図2におい
て、制御手段24は、ガルバノミラー駆動手段28およ
びレーザ光発生手段18を制御する。レーザ光発生手段
24は、可視光レーザビームまたは赤外レーザビームを
発生する。ガルバノミラー駆動手段28は、受光手段2
2からの受光信号に基づき制御手段24を介してガルバ
ノミラー20を水平方向および垂直方向の2次元に偏向
できるように駆動する。本発明に用いられるガルバノミ
ラー20は、半導体製造プロセスで製造された2次元偏
向可能のミラーである。従って、このガルバノミラー2
0は、図1に示す崖12に設けられた複数の反射板14
の配列が縦方向に一列、または横方向に一列のみなら
ず、ランダム状態に配列された各反射板14に向けてレ
ーザ光を反射することができる。
10の概念的構成を示すブロック図である。図2におい
て、制御手段24は、ガルバノミラー駆動手段28およ
びレーザ光発生手段18を制御する。レーザ光発生手段
24は、可視光レーザビームまたは赤外レーザビームを
発生する。ガルバノミラー駆動手段28は、受光手段2
2からの受光信号に基づき制御手段24を介してガルバ
ノミラー20を水平方向および垂直方向の2次元に偏向
できるように駆動する。本発明に用いられるガルバノミ
ラー20は、半導体製造プロセスで製造された2次元偏
向可能のミラーである。従って、このガルバノミラー2
0は、図1に示す崖12に設けられた複数の反射板14
の配列が縦方向に一列、または横方向に一列のみなら
ず、ランダム状態に配列された各反射板14に向けてレ
ーザ光を反射することができる。
【0013】制御手段24は、最初にレーザ光発生手段
18から発射されるレーザ光が図1に示す第1の反射板
14に向けてガルバノミラー20により反射されるよ
う、ガルバノミラー駆動手段28を制御する。照射され
たレーザ光は、第1の反射板14によって反射され、受
光手段22に受光される。該受光されたレーザ光は、受
光手段22によって電気信号に変換される。受光手段2
2は該受光信号を制御手段24に対して出力する。制御
手段24は、該受光信号に基づいて次にレーザ光を照射
すべき第2の反射板14に向くようガルバノミラー駆動
手段28を制御する。該ガルバノミラー駆動手段28の
駆動により、ガルバノミラー20はレーザ光発生手段か
ら発射されるレーザ光を第2の反射板14に向けて反射
するよう駆動される。この第2の反射板14により反射
されたレーザ光は、受光手段22に受光される。
18から発射されるレーザ光が図1に示す第1の反射板
14に向けてガルバノミラー20により反射されるよ
う、ガルバノミラー駆動手段28を制御する。照射され
たレーザ光は、第1の反射板14によって反射され、受
光手段22に受光される。該受光されたレーザ光は、受
光手段22によって電気信号に変換される。受光手段2
2は該受光信号を制御手段24に対して出力する。制御
手段24は、該受光信号に基づいて次にレーザ光を照射
すべき第2の反射板14に向くようガルバノミラー駆動
手段28を制御する。該ガルバノミラー駆動手段28の
駆動により、ガルバノミラー20はレーザ光発生手段か
ら発射されるレーザ光を第2の反射板14に向けて反射
するよう駆動される。この第2の反射板14により反射
されたレーザ光は、受光手段22に受光される。
【0014】この第2の反射板14によって反射された
レーザ光に基づく受光信号により制御手段24は、前述
した同様に第3の反射板14に対してガルバノミラー2
0が向くようガルバノミラー駆動手段28を駆動制御す
る。第3の反射板14から反射され、受光手段22によ
り受光されたレーザ光に基づき制御手段24は、第1の
反射板14にガルバノミラー20が向くようガルバノミ
ラー駆動手段28を駆動制御する。すなわち、ガルバノ
ミラー20は、複数の反射板14をそれぞれ走査するよ
う制御される。
レーザ光に基づく受光信号により制御手段24は、前述
した同様に第3の反射板14に対してガルバノミラー2
0が向くようガルバノミラー駆動手段28を駆動制御す
る。第3の反射板14から反射され、受光手段22によ
り受光されたレーザ光に基づき制御手段24は、第1の
反射板14にガルバノミラー20が向くようガルバノミ
ラー駆動手段28を駆動制御する。すなわち、ガルバノ
ミラー20は、複数の反射板14をそれぞれ走査するよ
う制御される。
【0015】図3は、道路Rの路側が崖12aであり、
その反対側が山12bである場合に路側の崖12aの崩
れを予測検知するシステムの模式図を示している。
その反対側が山12bである場合に路側の崖12aの崩
れを予測検知するシステムの模式図を示している。
【0016】図3において、路側の崖崩れを予検するた
めに道路Rの路側に複数の反射板14が配列される(図
では反射板は1つのみ示されている)。この反射板14
に向けてレーザ光を照射し、該反射板14により反射さ
れるレーザ光を受光する光検出手段16は、道路Rを走
行する車両によってレーザ光が遮断されないように山1
2bの適宜位置に配置される。このように路側の崖12
aにずれが生じたときは、反射板14がずれて、該反射
板14に向けて照射したレーザ光が光検出手段16に反
射されず、光検出手段16は受光検知しない。これによ
り崖12aに異常があったと判断する。光検出手段16
の構成および動作については、図1および図2に示した
実施例の光検出手段16の構成および動作と同じである
ため、その説明は省略する。
めに道路Rの路側に複数の反射板14が配列される(図
では反射板は1つのみ示されている)。この反射板14
に向けてレーザ光を照射し、該反射板14により反射さ
れるレーザ光を受光する光検出手段16は、道路Rを走
行する車両によってレーザ光が遮断されないように山1
2bの適宜位置に配置される。このように路側の崖12
aにずれが生じたときは、反射板14がずれて、該反射
板14に向けて照射したレーザ光が光検出手段16に反
射されず、光検出手段16は受光検知しない。これによ
り崖12aに異常があったと判断する。光検出手段16
の構成および動作については、図1および図2に示した
実施例の光検出手段16の構成および動作と同じである
ため、その説明は省略する。
【0017】次に、本発明に用いられるガルバノミラー
の原理および構造について、説明する。
の原理および構造について、説明する。
【0018】図4および図5は、1次元のみ偏向可能な
基本的なガルバノミラーの構成を示す図である。このガ
ルバノミラーは、検流計(ガルバノメータ)と同じ原理
で回動動作するものである。
基本的なガルバノミラーの構成を示す図である。このガ
ルバノミラーは、検流計(ガルバノメータ)と同じ原理
で回動動作するものである。
【0019】図4および図5において、ガルバノミラー
22は、半導体基板であるシリコン基板52の上下面
に、それぞれ例えばホウケイ酸ガラスなどからなる上ガ
ラス基板53および下ガラス基板54を接合した3層構
造となっている。上および下ガラス基板53,54は、
平板状の絶縁基板である。上ガラス基板53は、後述す
る可動板55の上部分を開放するようシリコン基板52
の左右端に積層されている。
22は、半導体基板であるシリコン基板52の上下面
に、それぞれ例えばホウケイ酸ガラスなどからなる上ガ
ラス基板53および下ガラス基板54を接合した3層構
造となっている。上および下ガラス基板53,54は、
平板状の絶縁基板である。上ガラス基板53は、後述す
る可動板55の上部分を開放するようシリコン基板52
の左右端に積層されている。
【0020】シリコン基板52には、平板状の可動板5
5と、該可動板55の中心位置において前記シリコン基
板52に対して基板上下方向に揺動可能に可動板55を
軸支するトーションバー56とが半導体製造プロセスに
おける異方性エッチングにより一体的に形成されてい
る。従って可動板55とトーションバー56とは、シリ
コン基板52と同一材料から成っている。
5と、該可動板55の中心位置において前記シリコン基
板52に対して基板上下方向に揺動可能に可動板55を
軸支するトーションバー56とが半導体製造プロセスに
おける異方性エッチングにより一体的に形成されてい
る。従って可動板55とトーションバー56とは、シリ
コン基板52と同一材料から成っている。
【0021】可動板55の上面周縁部には、銅薄膜から
成る平面コイル57が絶縁被膜で覆われて設けられてい
る。該平面コイル57は、可動板55を駆動するための
駆動電流と、該駆動電流に重畳する変位角検出用の検出
電流とを流す。前記検出用電流は、下ガラス基板54の
下面に設けられる2つの検出コイル62a,62bとの
相互インダクタンスに基づいて可動板55の可動変位を
検出するためのものである。
成る平面コイル57が絶縁被膜で覆われて設けられてい
る。該平面コイル57は、可動板55を駆動するための
駆動電流と、該駆動電流に重畳する変位角検出用の検出
電流とを流す。前記検出用電流は、下ガラス基板54の
下面に設けられる2つの検出コイル62a,62bとの
相互インダクタンスに基づいて可動板55の可動変位を
検出するためのものである。
【0022】前記平面コイル57は、公知の電解メッキ
による電鋳コイル法によって可動板55の上面に形成さ
れる。この電鋳コイル法によると、薄膜コイルを低抵抗
で高密度に実装できる特徴があり、マイクロ磁気デバイ
スの小型化および薄型化に有効である。
による電鋳コイル法によって可動板55の上面に形成さ
れる。この電鋳コイル法によると、薄膜コイルを低抵抗
で高密度に実装できる特徴があり、マイクロ磁気デバイ
スの小型化および薄型化に有効である。
【0023】可動板55の上面中央部には、反射ミラー
58が公知の手法で形成されている。シリコン基板52
は、トーションバー56を介して平面コイル57と電気
的に接続される一対の電極端子59,59を有してい
る。この電極端子59,59は、シリコン基板52に電
鋳コイル法によって前記平面コイル57と同時に形成さ
れる。
58が公知の手法で形成されている。シリコン基板52
は、トーションバー56を介して平面コイル57と電気
的に接続される一対の電極端子59,59を有してい
る。この電極端子59,59は、シリコン基板52に電
鋳コイル法によって前記平面コイル57と同時に形成さ
れる。
【0024】上および下ガラス基板53,54の左右端
には、前記トーションバー56の軸方向と平行な平面コ
イル57部分に磁界を作用させるために、上下において
対をなす円形状の永久磁石60a,60bと61a,6
1bが設けられている。一方の3対づつの永久磁石60
a,60bは、図5に示すように下面がN極で、上面が
S極となるよう配置される。他方の3対のづつの永久磁
石61a,61bは、図4に示すように下面がS極で、
上面がN極となるよう配置されている。
には、前記トーションバー56の軸方向と平行な平面コ
イル57部分に磁界を作用させるために、上下において
対をなす円形状の永久磁石60a,60bと61a,6
1bが設けられている。一方の3対づつの永久磁石60
a,60bは、図5に示すように下面がN極で、上面が
S極となるよう配置される。他方の3対のづつの永久磁
石61a,61bは、図4に示すように下面がS極で、
上面がN極となるよう配置されている。
【0025】一対の検出コイル62a,62bは、平面
コイル57と電磁結合可能に配置されるよう下ガラス基
板54の下面にパターンニングにより設けられている。
符号63,64は、各コイル62a,62bの電極端子
である。2つの検出コイル62a,62bは、トーショ
ンバー56を中心として左右対称となるよう配置され、
可動板55の変位角を検出する。つまり、平面コイル5
7と検出コイル62a,62bとの相互インダンクタン
スが、可動板55の角度変位により一方が接近すること
により増加し、他方が離間することにより減少するよう
変化するため、前記相互インダクタンスに基づいて出力
される電圧の変化を検出することにより可動板55の変
位角を検出する。
コイル57と電磁結合可能に配置されるよう下ガラス基
板54の下面にパターンニングにより設けられている。
符号63,64は、各コイル62a,62bの電極端子
である。2つの検出コイル62a,62bは、トーショ
ンバー56を中心として左右対称となるよう配置され、
可動板55の変位角を検出する。つまり、平面コイル5
7と検出コイル62a,62bとの相互インダンクタン
スが、可動板55の角度変位により一方が接近すること
により増加し、他方が離間することにより減少するよう
変化するため、前記相互インダクタンスに基づいて出力
される電圧の変化を検出することにより可動板55の変
位角を検出する。
【0026】次に動作について説明する。可動板55の
左右両側では、永久磁石60aと60b、および61a
と61bによって、図6の矢印Bで示すように、可動板
55の平面コイル57を横切る方向に磁界が形成され
る。この磁界中の平面コイル57に電流が流れると、平
面コイル57の電流密度と磁束密度に応じて平面コイル
57、すなわち可動板57の両端にフレミング左手の法
則に従った方向にローレンツ力Fが作用する。
左右両側では、永久磁石60aと60b、および61a
と61bによって、図6の矢印Bで示すように、可動板
55の平面コイル57を横切る方向に磁界が形成され
る。この磁界中の平面コイル57に電流が流れると、平
面コイル57の電流密度と磁束密度に応じて平面コイル
57、すなわち可動板57の両端にフレミング左手の法
則に従った方向にローレンツ力Fが作用する。
【0027】前記ローレンツ力Fは、平面コイル57に
流れる電流をiとし、上下の永久磁石60a,60b、
および61a,61bによる磁束密度をBとすると、
(1)式により求められる。 F=i×B・・・・・(1)
流れる電流をiとし、上下の永久磁石60a,60b、
および61a,61bによる磁束密度をBとすると、
(1)式により求められる。 F=i×B・・・・・(1)
【0028】実際には、平面コイル57の巻数nと、ロ
ーレンツ力Fが働くコイル長さw(図5参照)により異
なり、ローレンツ力Fは、(2)式のようになる。 F=nw(i×B)・・・・(2)
ーレンツ力Fが働くコイル長さw(図5参照)により異
なり、ローレンツ力Fは、(2)式のようになる。 F=nw(i×B)・・・・(2)
【0029】一方、可動板55が回動することによりト
ーションバー56が捩られ、これによって発生するトー
ションバー56のばね反力F’と可動板55の変位角φ
の関係は、(3)式のようになる。 φ=(Mx/GIp)=(F’L/8.5×109 r4)×l1・・・(3)
ーションバー56が捩られ、これによって発生するトー
ションバー56のばね反力F’と可動板55の変位角φ
の関係は、(3)式のようになる。 φ=(Mx/GIp)=(F’L/8.5×109 r4)×l1・・・(3)
【0030】ここで、Mxは捩りモーメント、Gは横弾
性係数、Ipは極断面二次モーメントである。Lはトー
ションバー56の中心軸から力点までの距離、l1はト
ーションバー56の長さ、rはトーションバー56の半
径である。
性係数、Ipは極断面二次モーメントである。Lはトー
ションバー56の中心軸から力点までの距離、l1はト
ーションバー56の長さ、rはトーションバー56の半
径である。
【0031】そして、前記ローレンツ力Fとばね反力
F’が釣り合う位置まで可動板55は回動する。従っ
て、前記(3)式のF’に(2)式のFを代入すること
により、可動板55の変位角φは、平面コイル57に流
れる電流iに比例することが判る。
F’が釣り合う位置まで可動板55は回動する。従っ
て、前記(3)式のF’に(2)式のFを代入すること
により、可動板55の変位角φは、平面コイル57に流
れる電流iに比例することが判る。
【0032】従って、平面コイル57に流す電流を制御
することにより、可動板55の変位角φを制御すること
ができ、反射ミラー58の光軸方向を自由に制御するこ
とができる。このように反射ミラー58は、1次元にお
いて偏向可能となりその角度は自由に制御することがで
きる。
することにより、可動板55の変位角φを制御すること
ができ、反射ミラー58の光軸方向を自由に制御するこ
とができる。このように反射ミラー58は、1次元にお
いて偏向可能となりその角度は自由に制御することがで
きる。
【0033】図7は、反射ミラーの変位角を検出ための
回路図を示している。この変位角検出回路は、検出コイ
ル62a,62bの他に2つの抵抗R1,R2を設けて
構成したブリッジ回路に電源Eを接続し、検出コイル6
2aと検出コイル62bとの中点と2つの抵抗R1,R
2の中点との電圧を入力とする差動アンプAMPを設け
て構成した回路である。前記両中点の電圧差に応じた差
動アンプAMPの出力を、可動板55の駆動系にフィー
ドバックし、駆動電流を制御することにより反射ミラー
58の光軸変位角φを精度良く制御することができる。
回路図を示している。この変位角検出回路は、検出コイ
ル62a,62bの他に2つの抵抗R1,R2を設けて
構成したブリッジ回路に電源Eを接続し、検出コイル6
2aと検出コイル62bとの中点と2つの抵抗R1,R
2の中点との電圧を入力とする差動アンプAMPを設け
て構成した回路である。前記両中点の電圧差に応じた差
動アンプAMPの出力を、可動板55の駆動系にフィー
ドバックし、駆動電流を制御することにより反射ミラー
58の光軸変位角φを精度良く制御することができる。
【0034】次に、本発明に用いられる2次元において
偏向可能なガルバノミラー22について説明する。前述
した1次元にのみ偏向可能なガルバノミラーと同一の要
素については同一の符号を付してその説明を省略する。
偏向可能なガルバノミラー22について説明する。前述
した1次元にのみ偏向可能なガルバノミラーと同一の要
素については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0035】図8において、ガルバノミラー22は、図
4および図5で示したガルバノミラーと同様にシリコン
基板52の上下面に上ガラス基板53および下ガラス基
板54を接合した3層構造をしている。上および下ガラ
ス基板53,54は、それぞれ中央部に、例えば超音波
加工によって方形状の凹部53a,54aが形成されて
いる。この凹部53a,54aが向い合うようにシリコ
ン基板52に接合することにより、反射ミラー58を有
する可動板55の揺動空間が形成される。
4および図5で示したガルバノミラーと同様にシリコン
基板52の上下面に上ガラス基板53および下ガラス基
板54を接合した3層構造をしている。上および下ガラ
ス基板53,54は、それぞれ中央部に、例えば超音波
加工によって方形状の凹部53a,54aが形成されて
いる。この凹部53a,54aが向い合うようにシリコ
ン基板52に接合することにより、反射ミラー58を有
する可動板55の揺動空間が形成される。
【0036】シリコン基板52は、枠状の外側可動板5
5aと、該外側可動板55aの内側に軸支される内側可
動板55bとから成る平板状の可動板55を有してい
る。外側可動板55aは、一対の第1のトーションバー
56a,56aによってシリコン基板52に軸支されて
いる。内側可動板55bは、第1のトーションバー56
a,56aに対して軸方向が直交する一対の第2のトー
ションバー56b,56bによって前記外側可動板55
aの内側に軸支されている。
5aと、該外側可動板55aの内側に軸支される内側可
動板55bとから成る平板状の可動板55を有してい
る。外側可動板55aは、一対の第1のトーションバー
56a,56aによってシリコン基板52に軸支されて
いる。内側可動板55bは、第1のトーションバー56
a,56aに対して軸方向が直交する一対の第2のトー
ションバー56b,56bによって前記外側可動板55
aの内側に軸支されている。
【0037】符号59a,59aは、シリコン基板52
上面に形成された一対の外側電極端子である。外側電極
端子59a,59aは、外側可動板55aに形成された
第1の平面コイル57aに電気的に接続されている。符
号59b,59bは、シリコン基板52上面に形成され
た一対の内側電極端子である。内側電極端子59b,5
9bは、内側可動板55bに形成された第2の平面コイ
ル57bに電気的に接続されている。反射ミラー58
は、内側可動板55bの中央部に公知の手法で形成され
る。
上面に形成された一対の外側電極端子である。外側電極
端子59a,59aは、外側可動板55aに形成された
第1の平面コイル57aに電気的に接続されている。符
号59b,59bは、シリコン基板52上面に形成され
た一対の内側電極端子である。内側電極端子59b,5
9bは、内側可動板55bに形成された第2の平面コイ
ル57bに電気的に接続されている。反射ミラー58
は、内側可動板55bの中央部に公知の手法で形成され
る。
【0038】上および下ガラス基板53,54には、2
個づつ対となったそれぞれ8個づつの円板状の永久磁石
60a,61a,62a,63a,60b,61b,6
2b,63bが図示のように配置されている。上ガラス
基板53の互いに向い合う永久磁石60a,61aは、
下ガラス基板54の永久磁石60b,61bとで第1の
平面コイル57aに磁界を作用させて第1の平面コイル
57aに流れる電流によって外側可動板55aを回動駆
動させる。また、上ガラス基板53の互いに向い合う永
久磁石62a,63aは、下ガラス基板54の永久磁石
62b,63bとで第2の平面コイル57bに磁界を作
用させて第2の平面コイル57bに流れる電流によって
内側可動板55bを回動駆動させる。
個づつ対となったそれぞれ8個づつの円板状の永久磁石
60a,61a,62a,63a,60b,61b,6
2b,63bが図示のように配置されている。上ガラス
基板53の互いに向い合う永久磁石60a,61aは、
下ガラス基板54の永久磁石60b,61bとで第1の
平面コイル57aに磁界を作用させて第1の平面コイル
57aに流れる電流によって外側可動板55aを回動駆
動させる。また、上ガラス基板53の互いに向い合う永
久磁石62a,63aは、下ガラス基板54の永久磁石
62b,63bとで第2の平面コイル57bに磁界を作
用させて第2の平面コイル57bに流れる電流によって
内側可動板55bを回動駆動させる。
【0039】永久磁石60aと61aとは、上下の極性
が互いに反対、例えば永久磁石60aの上面がS極のと
きは永久磁石61aの上面はN極なるように設けられ
(図11参照)、且つその磁束が可動板55の平面コイ
ル部分に対して平行に横切るように配置される。その他
の永久磁石62aと63a、永久磁石62bと63b
(図10参照)、および永久磁石60bと61b(図1
1参照)も同様である。
が互いに反対、例えば永久磁石60aの上面がS極のと
きは永久磁石61aの上面はN極なるように設けられ
(図11参照)、且つその磁束が可動板55の平面コイ
ル部分に対して平行に横切るように配置される。その他
の永久磁石62aと63a、永久磁石62bと63b
(図10参照)、および永久磁石60bと61b(図1
1参照)も同様である。
【0040】上下方向において対応する永久磁石60a
と60bとの関係は、上下の極性は同じ、例えば、永久
磁石60aの上面がS極である場合は、永久磁石60b
の上面もS極となるよう配置する(図11参照)。その
他の永久磁石61aと61b、永久磁石62aと62
b、および永久磁石63aと63bも同様である。これ
により、可動板55の両端部で互いに相反する方向に力
が作用する。
と60bとの関係は、上下の極性は同じ、例えば、永久
磁石60aの上面がS極である場合は、永久磁石60b
の上面もS極となるよう配置する(図11参照)。その
他の永久磁石61aと61b、永久磁石62aと62
b、および永久磁石63aと63bも同様である。これ
により、可動板55の両端部で互いに相反する方向に力
が作用する。
【0041】下ガラス基板54の下面には、第1の平面
コイル57aと電磁結合可能に一対の第1の検出コイル
65a,65bが設けられるとともに、第2の平面コイ
ル57bと電磁結合可能に一対の第2の検出コイル66
a,66bが設けられている。一対の第1の検出コイル
65a,65bは、図6および図7のガルバノミラーの
原理で説明したように外側可動板55aの変位角を検出
ものである。同様に一対の第2の検出コイル66a,6
6bは、内側可動板55bの変位角を検出するものであ
る。
コイル57aと電磁結合可能に一対の第1の検出コイル
65a,65bが設けられるとともに、第2の平面コイ
ル57bと電磁結合可能に一対の第2の検出コイル66
a,66bが設けられている。一対の第1の検出コイル
65a,65bは、図6および図7のガルバノミラーの
原理で説明したように外側可動板55aの変位角を検出
ものである。同様に一対の第2の検出コイル66a,6
6bは、内側可動板55bの変位角を検出するものであ
る。
【0042】図8に示す2次元偏向可能なガルバノミラ
ーの動作について説明する。
ーの動作について説明する。
【0043】外側可動板55aの第1の平面コイル57
aに駆動電流を流せば、第1のトーションバー56a,
56aを支点として外側可動板55aが電流方向に応じ
て回動する。この際、内側可動板55bも外側可動板5
5aと一体に回動し、反射ミラー58は回動する。ま
た、内側可動板55bの第2の平面コイル57bに駆動
電流を流すと、外側可動板55aの回動方向と直角方向
に内側可動板55bが第2のトーションバー56b,5
6bを支点として回動する。従って、第1の平面コイル
57aの駆動電流を制御して、外側可動板55aを回動
操作した後、第2の平面コイル57bの駆動電流を制御
して内側可動板55bを一定角度変位させて、この操作
を周期的に繰返せば反射ミラー58の光軸を2次元に振
ることができる。すなわち、上記ガルバノミラー22の
構成によれば、走査が2次元に行え、走査領域を1次元
の場合に比較して増大させることができる。
aに駆動電流を流せば、第1のトーションバー56a,
56aを支点として外側可動板55aが電流方向に応じ
て回動する。この際、内側可動板55bも外側可動板5
5aと一体に回動し、反射ミラー58は回動する。ま
た、内側可動板55bの第2の平面コイル57bに駆動
電流を流すと、外側可動板55aの回動方向と直角方向
に内側可動板55bが第2のトーションバー56b,5
6bを支点として回動する。従って、第1の平面コイル
57aの駆動電流を制御して、外側可動板55aを回動
操作した後、第2の平面コイル57bの駆動電流を制御
して内側可動板55bを一定角度変位させて、この操作
を周期的に繰返せば反射ミラー58の光軸を2次元に振
ることができる。すなわち、上記ガルバノミラー22の
構成によれば、走査が2次元に行え、走査領域を1次元
の場合に比較して増大させることができる。
【0044】可動板55の揺動空間を、上下のガラス基
板53,54とシリコン基板52とによって密閉するの
で、該密閉空間を真空状態とすることにより、可動板5
5の回動動作に対する空気抵抗がなくなり、外側および
内側可動板55a,55bの応答性が向上する。
板53,54とシリコン基板52とによって密閉するの
で、該密閉空間を真空状態とすることにより、可動板5
5の回動動作に対する空気抵抗がなくなり、外側および
内側可動板55a,55bの応答性が向上する。
【0045】更に、第1および第2の平面コイル57
a,57bに流す駆動電流を大きくして外側および内側
可動板55a,55bの変位量を大きく設定する場合に
は、密閉した可動板揺動空間内を真空とせずに、ヘリウ
ム、アルゴン等の不活性ガスを封入するのが望ましく、
特に熱伝動性の良いヘリウムが好ましい。これは、第1
および第2の平面コイル57a,57bに流す電流量を
大きくすると、これら平面コイル57a,57bからの
発熱量が多くなり、外側および内側可動板55a55b
の周囲が真空状態では可動板からの放熱が悪くなるた
め、不活性ガスを封入することによって外側および内側
可動板55a,55bからの放熱性を真空状態に比較し
て高め、熱影響を低減させることができる。
a,57bに流す駆動電流を大きくして外側および内側
可動板55a,55bの変位量を大きく設定する場合に
は、密閉した可動板揺動空間内を真空とせずに、ヘリウ
ム、アルゴン等の不活性ガスを封入するのが望ましく、
特に熱伝動性の良いヘリウムが好ましい。これは、第1
および第2の平面コイル57a,57bに流す電流量を
大きくすると、これら平面コイル57a,57bからの
発熱量が多くなり、外側および内側可動板55a55b
の周囲が真空状態では可動板からの放熱が悪くなるた
め、不活性ガスを封入することによって外側および内側
可動板55a,55bからの放熱性を真空状態に比較し
て高め、熱影響を低減させることができる。
【0046】図9〜図11に示すガルバノミラーは、図
8に示したガルバノミラーの改良形であるが、共に2次
元偏向可能である。
8に示したガルバノミラーの改良形であるが、共に2次
元偏向可能である。
【0047】改良形のガルバノミラー22’は、図8に
示したガルバノミラー22と略々同様の構成をしている
が、改良形のガルバノミラー22’では、図9〜図11
で示すように、上下のガラス基板53,54が、図8で
示したガルバノミラー22のものとは異なり、凹部53
a,54aのない平板状となっている。そして、上ガラ
ス基板53には、可動板55の上方部分に可動板55の
形状に対応した四角形状の開口部53cが形成され、反
射ミラー58の上方部分を開放状態として検出光が直接
反射ミラー58に入射できるようにしてある。シリコン
基板52は、中間のシリコン基板の上下に別のシリコン
基板を積層した3層構造となっている。その中間層のシ
リコン基板に可動板55を形成することにより、可動板
55の回動スペースを確保するようにしている。
示したガルバノミラー22と略々同様の構成をしている
が、改良形のガルバノミラー22’では、図9〜図11
で示すように、上下のガラス基板53,54が、図8で
示したガルバノミラー22のものとは異なり、凹部53
a,54aのない平板状となっている。そして、上ガラ
ス基板53には、可動板55の上方部分に可動板55の
形状に対応した四角形状の開口部53cが形成され、反
射ミラー58の上方部分を開放状態として検出光が直接
反射ミラー58に入射できるようにしてある。シリコン
基板52は、中間のシリコン基板の上下に別のシリコン
基板を積層した3層構造となっている。その中間層のシ
リコン基板に可動板55を形成することにより、可動板
55の回動スペースを確保するようにしている。
【0048】図9に破線で示すように、下ガラス基板5
4の下面には、外側可動板55aの変位角検出用の一対
の第1の検出コイル65a,65b、および内側可動板
55bの変位角検出用の一対の第2の検出コイル66
a,66bが、対応する第1の平面コイル57a、およ
び第2の平面コイル57bと電磁結合可能な位置にパタ
ーニングされて設けられている。
4の下面には、外側可動板55aの変位角検出用の一対
の第1の検出コイル65a,65b、および内側可動板
55bの変位角検出用の一対の第2の検出コイル66
a,66bが、対応する第1の平面コイル57a、およ
び第2の平面コイル57bと電磁結合可能な位置にパタ
ーニングされて設けられている。
【0049】このガルバノミラー22’の動作は、図8
で示したガルバノミラー22と同様であり、その説明は
省略する。
で示したガルバノミラー22と同様であり、その説明は
省略する。
【0050】本願発明に用いられる上述したガルバノミ
ラーについて、本出願人は、例えば、特許第27223
14号、特許第2657769号、特開平8−1662
89号、特開平8−186975号、特開平8−313
451号、および特開平9−96868号等の提案して
いる。
ラーについて、本出願人は、例えば、特許第27223
14号、特許第2657769号、特開平8−1662
89号、特開平8−186975号、特開平8−313
451号、および特開平9−96868号等の提案して
いる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、崖
の複数箇所に反射板を配列させ、ガルバノミラーを用い
た光検出手段により該複数の反射板に向けてレーザ光を
走査させ、各反射板から反射される各レーザ光の有無を
モニターすることにより、崖に異常を生じている否かを
判断するようにしているので、配線などが必要のない簡
単な構成でもって、山崩れの前兆となる土砂や崖などの
斜面のわずかなずれをも検知することができ、あらかじ
め山崩れが生じるのか予測することが可能となる。
の複数箇所に反射板を配列させ、ガルバノミラーを用い
た光検出手段により該複数の反射板に向けてレーザ光を
走査させ、各反射板から反射される各レーザ光の有無を
モニターすることにより、崖に異常を生じている否かを
判断するようにしているので、配線などが必要のない簡
単な構成でもって、山崩れの前兆となる土砂や崖などの
斜面のわずかなずれをも検知することができ、あらかじ
め山崩れが生じるのか予測することが可能となる。
【図1】本発明に係る山崩れ予測検知装置の全体的シス
テムを示す模式図である。
テムを示す模式図である。
【図2】図1に示した装置の概念的構成を示すブロック
図である。
図である。
【図3】本発明に係る山崩れ予測検知装置の全体的シス
テムの他の例を示す模式図である。
テムの他の例を示す模式図である。
【図4】1次元のみ偏向可能な基本的なガルバノミラー
の構成を示す平面図である。
の構成を示す平面図である。
【図5】図4におけるA−A線による断面図である。
【図6】可動板の斜視図である。
【図7】図4に示したガルバノミラーにおける可動板の
変位角検出の説明図である。
変位角検出の説明図である。
【図8】本発明に用いられる2次元偏向可能なガルバノ
ミラーの分解斜視図である。
ミラーの分解斜視図である。
【図9】図8に示したガルバノミラーの変形例を示した
平面図である。
平面図である。
【図10】図9におけるB−B線による断面図である。
【図11】図9におけるC−C線による断面図である。
10 山崩れ予測検知装置 12 崖 14 反射板 16 光検出手段 18 レーザ光発生手段 20 ガルバノミラー 22 受光手段 24 制御手段
Claims (2)
- 【請求項1】 山の崖(12)や土砂が崩れる前兆にあるか
否かを予測するための山崩れ予測検知装置であって、 前記崖(12)の複数箇所に配列された複数の反射板(14)
と;前記反射板(14)に向けてレーザ光を照射して、該反
射板(14)により反射されたレーザ光を検出するための光
検出手段(16)と;を備えて成り、前記光検出手段(16)が
前記レーザ光を受光した際には前記崖(12)に異常なしと
し、前記レーザ光を受光しない際には前記崖(12)に異常
ありとするようにしたことを特徴とする山崩れ予測検知
装置。 - 【請求項2】 前記光検出手段(16)は、レーザ光を発生
するためのレーザ光発生手段(18)と、該レーザ光発生手
段(18)から照射されたレーザ光を前記反射板(14)に向け
て反射するため半導体製造プロセスで製造した2次元偏
向可能なガルバノミラー(20)と、前記反射板(14)から反
射されたレーザ光を受光し電気信号に変換するための受
光手段(22)とを備えていることを特徴とする請求項1に
記載の山崩れ予測検知装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8738698A JPH11281411A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 山崩れ予測検知装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8738698A JPH11281411A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 山崩れ予測検知装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11281411A true JPH11281411A (ja) | 1999-10-15 |
Family
ID=13913464
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8738698A Pending JPH11281411A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 山崩れ予測検知装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11281411A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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