JPH11280634A - 水車及びポンプ水車 - Google Patents
水車及びポンプ水車Info
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- JPH11280634A JPH11280634A JP10100511A JP10051198A JPH11280634A JP H11280634 A JPH11280634 A JP H11280634A JP 10100511 A JP10100511 A JP 10100511A JP 10051198 A JP10051198 A JP 10051198A JP H11280634 A JPH11280634 A JP H11280634A
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/20—Hydro energy
Landscapes
- Hydraulic Turbines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】水車の曲がり吸出し管の上部内壁面に水圧脈動
の抑制のために設置されるフィンの設置本数の削減を図
る。 【解決手段】フィン2の本数を1本とするとともに、そ
の周方向位置を吸出し管1の曲がり方向と反対側の円周
角180°以内に定める。実験によれば、このように定
めることにより、1本であっても4本と同等の脈動抑制
効果が得られ、フィンの設置コストやフィン背後のキャ
ビテーションによる吸出し管の損傷が低減する。
の抑制のために設置されるフィンの設置本数の削減を図
る。 【解決手段】フィン2の本数を1本とするとともに、そ
の周方向位置を吸出し管1の曲がり方向と反対側の円周
角180°以内に定める。実験によれば、このように定
めることにより、1本であっても4本と同等の脈動抑制
効果が得られ、フィンの設置コストやフィン背後のキャ
ビテーションによる吸出し管の損傷が低減する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、曲がり吸出し管
(以下、単に吸出し管という)を備えたフランシス形な
どの水車及びポンプ水車に関し、特に水圧脈動を低減す
るために吸出し管上部に設置するフィンの配置構成に関
する。
(以下、単に吸出し管という)を備えたフランシス形な
どの水車及びポンプ水車に関し、特に水圧脈動を低減す
るために吸出し管上部に設置するフィンの配置構成に関
する。
【0002】
【従来の技術】水車及びポンプ水車の部分負荷運転時に
は、吸出し管(ドラフト管)内で水圧脈動が発生する。
この脈動を低減する手段の一つとして、吸出し管上部の
内壁面に軸方向に沿って2〜4本のフィンを設置する方
法が知られている。このフィンの効果については、例え
ば日本機械学会論文集(B編)59巻 558号,論文No.92-
0147「吸出し管内渦振動の吸気とフィンによる抑制」、
あるいは日本機械学会第74期通常総会講演会論文集(II
I),1632「ドラフト管の水圧脈動に及ぼすフィンの影
響」に示されている。
は、吸出し管(ドラフト管)内で水圧脈動が発生する。
この脈動を低減する手段の一つとして、吸出し管上部の
内壁面に軸方向に沿って2〜4本のフィンを設置する方
法が知られている。このフィンの効果については、例え
ば日本機械学会論文集(B編)59巻 558号,論文No.92-
0147「吸出し管内渦振動の吸気とフィンによる抑制」、
あるいは日本機械学会第74期通常総会講演会論文集(II
I),1632「ドラフト管の水圧脈動に及ぼすフィンの影
響」に示されている。
【0003】吸出し管内で発生する水圧脈動は、ら旋渦
心の振れ回り成分と曲がり部からフット部にかけての圧
力回復量の変動による同期成分とに分けられ、キャビテ
ーション係数を減じていく(吸出し管内の圧力を低くす
る)と吸出し管内で激しい水圧脈動が観察される。この
原因は、日本機械学会論文B編60巻 573号, 論文No.93-
142 「キャビテーション状らせん渦心に起因した曲がり
吸出し管不規則水圧脈動の分析」によれば、吸出し管の
固有振動数(水及び気泡を含めた系の固有振動数)と曲
がり部付近における渦心の振れ回り周波数とが一致する
ことによる共振状態にあることが明らかにされている。
吸出し管内のフィンは、吸出し管内のら旋渦心のキャビ
テーション体積を減少させる効果があり、これにより上
記共振状態が回避されるものと考えられる。
心の振れ回り成分と曲がり部からフット部にかけての圧
力回復量の変動による同期成分とに分けられ、キャビテ
ーション係数を減じていく(吸出し管内の圧力を低くす
る)と吸出し管内で激しい水圧脈動が観察される。この
原因は、日本機械学会論文B編60巻 573号, 論文No.93-
142 「キャビテーション状らせん渦心に起因した曲がり
吸出し管不規則水圧脈動の分析」によれば、吸出し管の
固有振動数(水及び気泡を含めた系の固有振動数)と曲
がり部付近における渦心の振れ回り周波数とが一致する
ことによる共振状態にあることが明らかにされている。
吸出し管内のフィンは、吸出し管内のら旋渦心のキャビ
テーション体積を減少させる効果があり、これにより上
記共振状態が回避されるものと考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記フィン
は、従来は複数本、例えば2〜4本設置されている。一
方、部分負荷運転時にはフィンの後流にキャビテーショ
ンが発生する。そのため、フィン及び吸出し管内は定期
的に補修する必要があるが、その場合になるべく少ない
本数のフィン、できれば最小限の1本のフィンで水圧脈
動を必要なレベルまで低減できれば、その補修時間を短
縮することができる。また、フィンの本数を減ずること
は、コストの低減にもつながる。更に、フィンの設置に
よる振れ回り周波数の増加も最低限に抑えられる。そこ
で、この発明の課題は、曲がり吸出し管を備えた水車及
びポンプ水車において、最小限の本数のフィンで吸出し
管内の水圧脈動を低減することにある。
は、従来は複数本、例えば2〜4本設置されている。一
方、部分負荷運転時にはフィンの後流にキャビテーショ
ンが発生する。そのため、フィン及び吸出し管内は定期
的に補修する必要があるが、その場合になるべく少ない
本数のフィン、できれば最小限の1本のフィンで水圧脈
動を必要なレベルまで低減できれば、その補修時間を短
縮することができる。また、フィンの本数を減ずること
は、コストの低減にもつながる。更に、フィンの設置に
よる振れ回り周波数の増加も最低限に抑えられる。そこ
で、この発明の課題は、曲がり吸出し管を備えた水車及
びポンプ水車において、最小限の本数のフィンで吸出し
管内の水圧脈動を低減することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、曲がり吸出し管の上部内壁面に軸方向
に沿って1本のフィンを設置するとともに、このフィン
の周方向位置を前記曲がり吸出し管の曲がり方向と反対
側の円周角180°以内に定めるものとする。このよう
な手段によれば、フィンの本数を最小限の1本に留めな
がら、後述するようにフィンを4本とした場合と遜色の
ない効果を得ることができる。
に、この発明は、曲がり吸出し管の上部内壁面に軸方向
に沿って1本のフィンを設置するとともに、このフィン
の周方向位置を前記曲がり吸出し管の曲がり方向と反対
側の円周角180°以内に定めるものとする。このよう
な手段によれば、フィンの本数を最小限の1本に留めな
がら、後述するようにフィンを4本とした場合と遜色の
ない効果を得ることができる。
【0006】水車を部分負荷運転領域で運転すると、吸
出し管内に旋回流と関連した大きな水圧脈動がしばしば
発生する。この脈動は吸出し管上部内壁面にフィンを取
り付けることで抑制できることは知られているが、その
メカニズム、流れに及ぼすフィンの影響、その選定法な
どは十分明らかになっていない。そこで、発明者らはフ
ィンの取付枚数や取付位置が吸出し管の水圧脈動にどの
ような影響を及ぼすかについて実験的に調べ、上記した
この発明をするに至ったものである。以下にその実験内
容について説明する。
出し管内に旋回流と関連した大きな水圧脈動がしばしば
発生する。この脈動は吸出し管上部内壁面にフィンを取
り付けることで抑制できることは知られているが、その
メカニズム、流れに及ぼすフィンの影響、その選定法な
どは十分明らかになっていない。そこで、発明者らはフ
ィンの取付枚数や取付位置が吸出し管の水圧脈動にどの
ような影響を及ぼすかについて実験的に調べ、上記した
この発明をするに至ったものである。以下にその実験内
容について説明する。
【0007】1.実験パラメータ 吸出し管の試験では、旋回水流試験装置を利用し、実験
条件を表すパラメータとして、理論旋回度mth(水車の
流量比に対応する)とキャビテーション係数Kiを用い
る。ここで、
条件を表すパラメータとして、理論旋回度mth(水車の
流量比に対応する)とキャビテーション係数Kiを用い
る。ここで、
【0008】
【数1】mth=Ω/(Ri / M) ただし、Ω:単位時間当たりの角運動量,Ri : 吸出し
管入口径,M:単位時間当たりの軸方向運動量である。
管入口径,M:単位時間当たりの軸方向運動量である。
【0009】
【数2】Ki=( Ha −Hs ’−Hv )/( ui 2/2g) ただし、Ha : 吸出し管出口水面に働く絶対圧力,
Hs ':吸出し管入口までの吸出し高さ, Hv : 蒸気圧
(ヘッド), ui : 吸出し管入口断面平均軸流速度,
g:重力加速度である。また、水圧脈動振幅として、無
次元振幅Δψrms を採用した。ここで、
Hs ':吸出し管入口までの吸出し高さ, Hv : 蒸気圧
(ヘッド), ui : 吸出し管入口断面平均軸流速度,
g:重力加速度である。また、水圧脈動振幅として、無
次元振幅Δψrms を採用した。ここで、
【0010】
【数3】Δψrms =ΔHrms /(ui 2/2g) ただし、ΔHrms :脈動振幅のrms(2乗平均)値であ
る。
る。
【0011】2.吸出し管及びフィン この実験に用いた透明アクリル樹脂製吸出し管を図3
((A)は平面図、(B)は側面図)に示す。この供試
吸出し管1は、入口径 2Ri =125mm ,入口円錐角9
°,出入口面積比4の形状を有している。図中に示すL1
〜L4は測定孔である。フィン2は、周方向に4本まで取
り付けることができ、フィン2の先端が吸出し管1の入
口より下流側に21mmの軸方向位置にくるように取り付け
た。なお、周方向取付位置を示すために、入口円錐部測
定孔L1とL2の中間に置いたフィン2をNo.1とし、残り3
箇所を旋回方向である時計回りにNo.2〜No.4とする。使
用したフィン2の形状及び寸法を図4((A)は平面
図、(B)は側面図、(C)は右正面図)に示す。フィ
ン2は二等辺三角形の断面形状となっている。
((A)は平面図、(B)は側面図)に示す。この供試
吸出し管1は、入口径 2Ri =125mm ,入口円錐角9
°,出入口面積比4の形状を有している。図中に示すL1
〜L4は測定孔である。フィン2は、周方向に4本まで取
り付けることができ、フィン2の先端が吸出し管1の入
口より下流側に21mmの軸方向位置にくるように取り付け
た。なお、周方向取付位置を示すために、入口円錐部測
定孔L1とL2の中間に置いたフィン2をNo.1とし、残り3
箇所を旋回方向である時計回りにNo.2〜No.4とする。使
用したフィン2の形状及び寸法を図4((A)は平面
図、(B)は側面図、(C)は右正面図)に示す。フィ
ン2は二等辺三角形の断面形状となっている。
【0012】3.実験方法及び可視化方法 実験は、ランナの代わりに固定静止案内羽根で流れに旋
回を与え、旋回度mth=1.0 のもとでキャビテーション
係数Kiを変化させて進めた。運転点に設定した後、各
孔L1〜L4に取り付けた圧力センサを用いて壁面静圧を同
時測定した。可視化では、測定孔L1,L2を含む入口円錐
断面に光(スポットライト500W)をスリット(スリット
幅1mm)を通して照射し、測定孔L4より内視鏡を管内に
挿入して入口円錐部のB−B断面(図3参照)における
キャビテーション状渦心の振れ回り挙動を観察した。運
動解析を行うためCCDカメラを光ファイバを介して内
視鏡と接続し、画像をビデオテープに収録した。
回を与え、旋回度mth=1.0 のもとでキャビテーション
係数Kiを変化させて進めた。運転点に設定した後、各
孔L1〜L4に取り付けた圧力センサを用いて壁面静圧を同
時測定した。可視化では、測定孔L1,L2を含む入口円錐
断面に光(スポットライト500W)をスリット(スリット
幅1mm)を通して照射し、測定孔L4より内視鏡を管内に
挿入して入口円錐部のB−B断面(図3参照)における
キャビテーション状渦心の振れ回り挙動を観察した。運
動解析を行うためCCDカメラを光ファイバを介して内
視鏡と接続し、画像をビデオテープに収録した。
【0013】4.実験結果及び考察 4−1 フィン枚数と脈動振幅 フィン枚数を変えて調べた、水圧脈動無次元振幅Δψ
rms のキャビテーション特性をまとめて図5に示す。フ
ィンがない場合には、キャビテーション係数Kiが12以
下になるとその低下とともに振幅が急激に増大するいう
性質がいずれの結果にも認められる。図5によれば、実
用されることの多い4枚のフィンを設けることで、激し
い水圧脈動をもたらす共振現象を抑制できたことがわか
る。この運転条件(mth=1.0 )では、枚数を減らして
2枚(No.1,No.3)、更に1枚(No.2)とした場合でも、十
分な脈動低減へのフィンの設置効果が見られた。
rms のキャビテーション特性をまとめて図5に示す。フ
ィンがない場合には、キャビテーション係数Kiが12以
下になるとその低下とともに振幅が急激に増大するいう
性質がいずれの結果にも認められる。図5によれば、実
用されることの多い4枚のフィンを設けることで、激し
い水圧脈動をもたらす共振現象を抑制できたことがわか
る。この運転条件(mth=1.0 )では、枚数を減らして
2枚(No.1,No.3)、更に1枚(No.2)とした場合でも、十
分な脈動低減へのフィンの設置効果が見られた。
【0014】4−2 フィン周方向位置と脈動振幅 1枚のフィンによっても脈動を抑える効果があったの
で、その周方向設置位置の脈動特性に及ぼす影響を調べ
た。図6がその結果であり、フィン周方向位置によって
その効果に違いが見られる。すなわち、No.1及びNo.2の
効果が大きく、No.3がそれに次ぎ、No.4が最も効果が小
さい。
で、その周方向設置位置の脈動特性に及ぼす影響を調べ
た。図6がその結果であり、フィン周方向位置によって
その効果に違いが見られる。すなわち、No.1及びNo.2の
効果が大きく、No.3がそれに次ぎ、No.4が最も効果が小
さい。
【0015】4−3 入口円錐断面での渦心の振れ回り フィンを取り付けることで管内の流れが受ける影響を明
らかにするために、Ki=12付近でらせん渦心内のキャ
ビテーションによって流れを可視化してB−B断面にお
ける渦心の挙動を調べた。記録された50枚の画像を重ね
合わせ処理した結果を図7に示す。下流側から撮影して
いるので、図中における旋回方向は反時計回りとなる。
管内の黒い部分がキャビテーションの存在した領域(渦
心の軌道)に対応するので、これから時間平均的な渦心
の振れ回り挙動が推測される。なお、管壁に接する三角
はフィンを表し、その背後にもキャビテーションが発生
したことが知れる(注:投光法の影響で2枚分しか検出
できていない)。
らかにするために、Ki=12付近でらせん渦心内のキャ
ビテーションによって流れを可視化してB−B断面にお
ける渦心の挙動を調べた。記録された50枚の画像を重ね
合わせ処理した結果を図7に示す。下流側から撮影して
いるので、図中における旋回方向は反時計回りとなる。
管内の黒い部分がキャビテーションの存在した領域(渦
心の軌道)に対応するので、これから時間平均的な渦心
の振れ回り挙動が推測される。なお、管壁に接する三角
はフィンを表し、その背後にもキャビテーションが発生
したことが知れる(注:投光法の影響で2枚分しか検出
できていない)。
【0016】フィンを取り付けていない場合の(a)図
とフィン4枚の(d)図から、渦心は管軸(死水域)回
りをほぼ円運動するものの、死水域はフィンによって狭
められることがわかる。フィンを1枚にした(b)及び
(c)図の結果においても渦心は同心円運動をしている
とみなされるが、その半径位置に違いが見られる。黒い
部分の半径、つまり振れ回り円運動の半径が小さいほど
振動が少ないが、No.2フィン1枚の(c)図の効果はフ
ィン4枚の(d)図の結果と同等であるといえる。
とフィン4枚の(d)図から、渦心は管軸(死水域)回
りをほぼ円運動するものの、死水域はフィンによって狭
められることがわかる。フィンを1枚にした(b)及び
(c)図の結果においても渦心は同心円運動をしている
とみなされるが、その半径位置に違いが見られる。黒い
部分の半径、つまり振れ回り円運動の半径が小さいほど
振動が少ないが、No.2フィン1枚の(c)図の効果はフ
ィン4枚の(d)図の結果と同等であるといえる。
【0017】以上の実験の結果の考察から、フィンを1
枚にしても、その周方向位置を上記実験のNO.1あるいは
NO.2の位置、つまり吸出し管の曲がり方向と反対側の円
周角180°以内とすれば、その水圧脈動抑制効果はフ
ィン4枚と遜色がないものといえる。
枚にしても、その周方向位置を上記実験のNO.1あるいは
NO.2の位置、つまり吸出し管の曲がり方向と反対側の円
周角180°以内とすれば、その水圧脈動抑制効果はフ
ィン4枚と遜色がないものといえる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1及び図2は縦軸フランシス水
車におけるこの発明の実施の形態を示すもので、図1の
(a)図は水車の縦断面図、(b)図はそのB−B断面
図、図2の(a)図は図1におけるフィンの平面図、
(b)図はその側面図、(c)図はその右正面図であ
る。フィン2は図2に示すように、断面が二等辺三角形
で上端部(図2の左端部)に勾配が設けられ、鋼板の折
曲げ・溶接により製作されている。このフィン2は1本
のみが図1に示すように、フランシス水車3のランナ出
口部に接続された吸出し管1の上部内壁面に軸方向に沿
って溶接により固着され、その周方向位置は吸出し管1
の曲がり方向(図1の右方向)と反対側の円周角180
°(円弧矢印の範囲)以内に定められている。このよう
なフィン2の設置位置によれば、1本のフィン2によ
り、吸出し管1内の水圧脈動を2〜4本のフィンを持つ
ものと同程度に抑制することができる。なお、図示実施
の形態では縦軸フランシス水車の場合を示したが、この
発明は、縦軸フランシスポンプ水車はもちろん、曲がり
吸出し管を有する横軸フランシス水車・ポンプ水車、斜
流水車などにも適用可能である。
車におけるこの発明の実施の形態を示すもので、図1の
(a)図は水車の縦断面図、(b)図はそのB−B断面
図、図2の(a)図は図1におけるフィンの平面図、
(b)図はその側面図、(c)図はその右正面図であ
る。フィン2は図2に示すように、断面が二等辺三角形
で上端部(図2の左端部)に勾配が設けられ、鋼板の折
曲げ・溶接により製作されている。このフィン2は1本
のみが図1に示すように、フランシス水車3のランナ出
口部に接続された吸出し管1の上部内壁面に軸方向に沿
って溶接により固着され、その周方向位置は吸出し管1
の曲がり方向(図1の右方向)と反対側の円周角180
°(円弧矢印の範囲)以内に定められている。このよう
なフィン2の設置位置によれば、1本のフィン2によ
り、吸出し管1内の水圧脈動を2〜4本のフィンを持つ
ものと同程度に抑制することができる。なお、図示実施
の形態では縦軸フランシス水車の場合を示したが、この
発明は、縦軸フランシスポンプ水車はもちろん、曲がり
吸出し管を有する横軸フランシス水車・ポンプ水車、斜
流水車などにも適用可能である。
【0019】
【発明の効果】この発明によれば、フィンの設置本数を
最小限の1本としながら十分な水圧脈動抑制効果が得ら
れるので、フィンを取り付けるためのコスト及びフィン
取り付け後のフィンや吸出し管の補修費用の低減が図れ
る。
最小限の1本としながら十分な水圧脈動抑制効果が得ら
れるので、フィンを取り付けるためのコスト及びフィン
取り付け後のフィンや吸出し管の補修費用の低減が図れ
る。
【図1】この発明の実施の形態を示し、(a)は水車の
縦断面図、(b)はそのB−B断面図である。
縦断面図、(b)はそのB−B断面図である。
【図2】図1におけるフィンを示し、(a)は平面図、
(b)はその側面図、(c)はその右正面図である。
(b)はその側面図、(c)はその右正面図である。
【図3】この発明に至る実験に使用した透明アクリル樹
脂製吸出し管を示し、(a)は平面図、(b)はその側
面図である。
脂製吸出し管を示し、(a)は平面図、(b)はその側
面図である。
【図4】図3におけるフィンを示し、(a)は平面図、
(b)はその側面図、(c)はその右正面図である。
(b)はその側面図、(c)はその右正面図である。
【図5】図3の吸出し管のフィン枚数を変えて調べた水
圧脈動無次元振幅のキャビテーション特性の実験結果の
線図で、(a)は図3におけるL1位置、(b)は同じく
L2位置、(c)は同じくL3位置のものを示す。
圧脈動無次元振幅のキャビテーション特性の実験結果の
線図で、(a)は図3におけるL1位置、(b)は同じく
L2位置、(c)は同じくL3位置のものを示す。
【図6】図3の吸出し管の1本のフィンの周方向位置を
変えて調べた水圧脈動無次元振幅のキャビテーション特
性の実験結果の線図で、(a)は図3におけるL1位置、
(b)は同じくL2位置、(c)は同じくL3位置のものを
示す。
変えて調べた水圧脈動無次元振幅のキャビテーション特
性の実験結果の線図で、(a)は図3におけるL1位置、
(b)は同じくL2位置、(c)は同じくL3位置のものを
示す。
【図7】図3の吸出し管の入口円錐断面での渦心の振れ
回りを記録した画像で、(a)はフィンがない場合、
(b)はフィンがNo.4位置1本の場合、(c)はフィン
がNo.2位置1本の場合、(d)はフィンが4本の場合を
示す。
回りを記録した画像で、(a)はフィンがない場合、
(b)はフィンがNo.4位置1本の場合、(c)はフィン
がNo.2位置1本の場合、(d)はフィンが4本の場合を
示す。
1 吸出し管 2 フィン 3 水車
Claims (1)
- 【請求項1】曲がり吸出し管を備えた水車及びポンプ水
車において、 前記曲がり吸出し管の上部内壁面に軸方向に沿って1本
のフィンを設置するとともに、このフィンの周方向位置
を前記曲がり吸出し管の曲がり方向と反対側の円周角1
80°以内に定めたことを特徴とする水車及びポンプ水
車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10100511A JPH11280634A (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | 水車及びポンプ水車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10100511A JPH11280634A (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | 水車及びポンプ水車 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11280634A true JPH11280634A (ja) | 1999-10-15 |
Family
ID=14275983
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10100511A Pending JPH11280634A (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | 水車及びポンプ水車 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11280634A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102720622A (zh) * | 2012-06-21 | 2012-10-10 | 河海大学 | 一种水轮机尾水管涡流发生器 |
US10425027B2 (en) | 2015-02-23 | 2019-09-24 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Variable-speed operation control apparatus and hydroelectric power generation system |
CN110886673A (zh) * | 2019-11-26 | 2020-03-17 | 清华大学 | 一种降低水轮机水压脉动与压力梯度的尾水管及其方法 |
CN114109696A (zh) * | 2021-11-05 | 2022-03-01 | 西华大学 | 一种改善混流式水泵水轮机尾水管压力脉动的方法 |
-
1998
- 1998-03-27 JP JP10100511A patent/JPH11280634A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102720622A (zh) * | 2012-06-21 | 2012-10-10 | 河海大学 | 一种水轮机尾水管涡流发生器 |
US10425027B2 (en) | 2015-02-23 | 2019-09-24 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Variable-speed operation control apparatus and hydroelectric power generation system |
CN110886673A (zh) * | 2019-11-26 | 2020-03-17 | 清华大学 | 一种降低水轮机水压脉动与压力梯度的尾水管及其方法 |
CN110886673B (zh) * | 2019-11-26 | 2021-06-08 | 清华大学 | 一种降低水轮机水压脉动与压力梯度的尾水管及其方法 |
CN114109696A (zh) * | 2021-11-05 | 2022-03-01 | 西华大学 | 一种改善混流式水泵水轮机尾水管压力脉动的方法 |
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