JPH11256106A - シリカ系被膜形成用塗布液、シリカ系被膜の製造法、シリカ系被膜及び半導体装置 - Google Patents

シリカ系被膜形成用塗布液、シリカ系被膜の製造法、シリカ系被膜及び半導体装置

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JPH11256106A
JPH11256106A JP5628998A JP5628998A JPH11256106A JP H11256106 A JPH11256106 A JP H11256106A JP 5628998 A JP5628998 A JP 5628998A JP 5628998 A JP5628998 A JP 5628998A JP H11256106 A JPH11256106 A JP H11256106A
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silica
polysilane
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based film
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JP5628998A
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English (en)
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Kazuhiro Enomoto
和宏 榎本
Hiroyuki Morishima
浩之 森嶋
Takenori Narita
武憲 成田
Shigeru Nobe
茂 野部
Yasuhiro Yamamoto
靖浩 山本
Akira Watanabe
明 渡辺
Osamu Ito
攻 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性を有しつつ、焼成中の揮発を少なく
し、被膜の誘電率が低く、かつ室温における保存安定性
に優れたシリカ系被膜形成用塗布液、これを用いるシリ
カ系被膜の製造法、この方法により得られるシリカ系被
膜および半導体装置を提供する。 【解決手段】 下記一般式(I)で表されるモノオルガ
ノトリハロシラン化合物30〜100モル%と下記一般
式(II)で表されるジオルガノジハロシラン化合物を7
0〜0モル%反応させ、得られたハロゲン含有ポリシラ
ンに下記一般式(III)で表される化合物反応させて得
られ、一般式(IV)で表される基を珪素原子の総数に対
して1〜100%有するポリシランと有機溶媒を含有し
てなるシリカ系被膜形成用塗布液、この塗布液を、基体
表面上に塗布後、50〜250℃で乾燥し、ついで水蒸
気又は酸素の存在下において300〜500℃で焼成す
ることを特徴とするシリカ系被膜の製造方法、この方法
により得られるシリカ系被膜及びこの被膜を用いた半導
体装置。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリカ系被膜形成
用塗布液、シリカ系被膜の製造法、シリカ系被膜及び半
導体装置に関し、更に詳しくは熱的に安定でかつ成膜性
の良好なシリカ系被膜形成用塗布液、これを用いるシリ
カ系被膜の製造法、シリカ系被膜及び半導体装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、IC、LSI等の半導体素子の層
間絶縁膜に、耐熱性の良好なポリシランを用いる方法が
知られており、ポリジメチルシリレンのようなメチル基
を有するポリシラン重合体を塗布し、酸素と窒素の混合
ガス雰囲気下で焼成してシリカ系被膜を形成する方法が
提案されている(特開平7−235532号公報参
照)。しかしながら、この方法のようにポリシラン重合
体が有機置換基だけを有する場合、ポリマー分子間の架
橋反応が起こりにくく、焼成中の揮発による急激な膜厚
減少が起こるという間題がある。また、デバイスの微細
化に伴い、多層配線における層間絶縁膜の誘電率が高い
ことによる配線層間の容量増加、配線の信号電波遅延等
が間題となっている。
【0003】一般に用いられている層間絶緑膜、例えば
BPSG(ボロン−フォスフォシリケートガラス)、P
−TEOS(プラズマ−テトラエトキシシラン)、SO
G(スピニオングラス)等の絶緑膜は比誘電率(ε)が
通常4以上と高く、層間絶縁膜の誘電率を低くすること
が要望されている。誘電率を低くする手法として、層間
絶緑膜材料の構成分子間の分極を下げることが考えられ
るが、フェニル基などの有機置換基はそれ自身の分極率
が低いため、これを分子内に導入する方法が有効であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性を有
しつつ、焼成中の揮発を少なくし、被膜の誘電率が低
く、かつ室温における保存安定性に優れたシリカ系被膜
形成用塗布液、これを用いるシリカ系被膜の製造法、こ
の方法により得られるシリカ系被膜および半導体装置を
提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I)
【化5】 (ただし、式中R1は炭素数1〜6のアルキル基、アル
ケニル基、アリール某、フルオロアルキル基又はフルオ
ロアリール基を示し、Xはハロゲンを示す)で表される
モノオルガノトリハロシラン化合物30〜100モル%
と一般式(II)
【化6】 (ただし、式中、R2及びR3は、それぞれ独立に炭素数
1〜6のアルキル基、アルケニル基、アリール基、フル
オロアルキル基又はフルオロアリール基を示し、Xはハ
ロゲンを示す)で表されるジオルガノジハロシラン化合
物を70〜0モル%反応させ、得られた塩素含有ポリシ
ランに一般式(III)
【化7】 (ただし、式中、R4は炭素数1〜6のアルキル基、ア
ルケニル基、アリール基を示す)で表される化合物反応
させて得られ、一般式(IV)
【化8】 (ただし、式中をR4は一般式(III)に同じ)で表され
る基を珪素原子の総数に対して1〜100%有するポリ
シランと有機溶媒を含有してなるシリカ系被膜形成用塗
布液に関する。
【0006】本発明は、また、このシリカ系被膜形成用
塗布液を、基体表面上に塗布後、50〜250℃で乾燥
し、ついで水蒸気又は酸素の存在下において300〜5
00℃で焼成することを特徴とするシリカ系被膜の製造
方法に関する。本発明は、また、この方法により得られ
るシリカ系被膜に関する。本発明は、また、この被膜を
用いた半導体装置に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるポリシラン
は、前記したモノオルガノトリハロシラン及び必要応じ
て使用されるジオルガノジハロシランの脱ハロゲン縮合
反応より製造することができる。ここで、ハロゲンとし
ては、すなわち、一般式(I)又は一般式(II)におい
てXは、塩素、臭素等がある。
【0008】モノオルガノトリクロロシランとして具体
的には
【化9】 などが挙げられる、モノオルガノトリクロロシランは、
一種類に限らず二種類以上混合して用いてもよい。
【0009】ジオルガノジクロロシランとして具体的に
【化10】 などが挙げられる。ジオルガノジクロロシランは、一種
類に限らず二種類以上混合して用いてもよい。
【0010】ポリシランの製造法としては、公知である
ウルツ型反応を用いることができる。ウルツ型反応は金
属の存在下に乾燥不活性ガス雰囲気下で行うのが好まし
く、不活性ガスとしては窒素またはアルゴンが挙げられ
る。また、脱塩素縮合に使用される金属としては、アル
カリ金属、アルカリ土類金属等の金属が用いられ、具体
的には、Li、Na、K、Mgなどが挙げられる。
【0011】また、反応に用いられる溶媒は、炭化水
素、エーテルなどの脱塩素縮合に用いる触媒に対して不
活性な溶媒であればよく、具体的には、ヘキサン、オク
タン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフランなどが
挙げられる。
【0012】本発明におけるポリシランは、次のように
して製造することができる。まず、上記金属を含む有機
溶媒中に、モノオルガノトリハロシラン30〜100モ
ル%(好ましくは、70〜100モル%)及びジオルガ
ノジハロシラン70〜0モル%(好ましくは、30〜0
モル%)を含むモノマーを滴下して反応させ、ハロゲン
を有するポリシラン(以下、「前駆ポリマー」という)
を製造する。このとき、ジオルガノジハロシランの使用
量が多すぎるとポリシランの収率が低下する傾向があ
る。このときの金属の使用量は、モノオルガノトリハロ
シランとジオルガノジハロシランの総量に対して、1.
5〜5倍モルが好ましい。また、反応温度は0〜140
℃が好ましい。
【0013】反応後副成する金属塩や未反応の金属を遠
心分離等により反応液から除去し、さらに、反応液に一
般式(III)で表される化合物を前駆ポリマー中の未反
応のハロゲン原子を一般式(IV)で置換するのに充分な
量(例えば、原料のモノオルガノトリクロロシランとジ
オルガノジクロロシランの総量に対して0.01〜1倍
モル(好ましくは0.01〜0.4倍モル)の一般式
(III)で表される化合物を添加し、好ましくは0〜5
0℃で反応させることにより本発明におけるポリシラン
を製造することができる。ハロゲン原子を残しておく
と、反応性が高いため空気中の湿気を吸湿することによ
る室温下での急激的な架橋反応が起こったり誘電率を高
くする原因となるため好ましくない。
【0014】一般式(III)で表される化合物として、
アルコール、フェノール化合物、シラノール化合物など
が好ましく、具体的には、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール、へキサノール、シクロヘキサ
ノール、フェノール、トリメチルシラノールなどが挙げ
られる、これらは、一種類に限らず二種類以上混合して
用いてもよい。
【0015】また、反応中ポリマの収率を向上するため
に金属の層間触媒を用いることができる。金属の層間触
媒として具体的には、18−クラウン−6−エーテル、
12−クラウン−4−エーテル、15−クラウン−5−
エーテル等のクラウンエーテルなどが挙げられる。触媒
量は制限されないが、金属に対して0.01〜0.3倍
モル量であることが好ましい。
【0016】本発明におけるポリシランは、前記したよ
うに前駆ポリマー中の未反応のハロゲン原子を前記一般
式(IV)で表される基に置換するが、この結果、前記一
般式(IV)で表される基は、通常、本発明のポリシラン
分子中に、その分子中の珪素原子の数に対して、1〜1
00%、好ましくは1〜40%含まれることになる。
【0017】本発明におけるポリシランの数平均分子量
(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、標
準ポリスチレンの検量線を用いて測定したもの)は、2
00〜500,000であり、好ましくは1,000〜
10,000である。分子量が大きすぎると塗布作業時
にゲル化する可能性があり、分子量が小さすぎると方正
中に揮発してしまうことがある。
【0018】ポリシランは溶媒に溶解して使用する。使
用する溶媒として、ポリシランを溶解できる溶媒であれ
ば制限はない。具体的には、ヘキサン、オクタン、キシ
レン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジブチルエーテ
ル、ジエチルエーテルなどが挙げられる、また、一種類
に限らず二種類以上混合して用いてもよい。ポリシラン
の濃度は、適宜決定されるが、5〜20重量%であるこ
とが好ましい。
【0019】次に、このようにして得られた塗布液を用
いてシリカ系被膜を形成するには、該塗布液をガラス、
セラミックス、シリコンウエハー、回路の形成されたシ
リコンウエハー等の基板に、浸積法、回転塗布法等の方
法で塗布した後、好ましくは50〜250℃、より好ま
しくはl20〜230℃で予備硬化し、ついで、好まし
くは300〜500℃で水蒸気又は酸素の存在下に焼成
する。予備硬化は、30秒〜5分間、焼成は10〜60
分間行うことが好ましい。このような方法により、本発
明シリカ系被膜形成用塗布液を用いて形成したシリカ系
被膜は、成膜性も良好で、しかも誘電率も低くなる。こ
のシリカ系被膜を配線層間膜(絶縁層間膜)として半導
体素子を得ることができる。
【0020】本発明の半導体装置の製造工程の一例を以
下に説明する。図1は、多層配線構造の半導体装置の製
造工程図である。図1において、回路素子を有するシリ
コンウエハー、ガラス板、金属板などの半導体基板1
は、回路素子の所定部分を除いてシリコン酸化膜等の保
護膜2で被覆され、露出した回路素子上に第1導体層3
が形成されている。該半導体基板上に前述したポリシラ
ン塗布液がスピナー法などで塗布され、熱処理による溶
媒の除去、及び水蒸気または酸素雰囲気下での焼成によ
るポリシランの酸化反応で、層間絶縁膜としてポリシロ
キサン膜からなる層間絶縁膜4が形成される(工程
(a))。
【0021】次に、塩化ゴム系またはフェノールノボラ
ック系の感光性樹脂層5が前記層間絶縁膜4上にスピナ
ー法によって形成され、公知の写真食刻技術によって所
定部分の層間絶縁膜4が露出するよっに窓6Aが設けら
れる(工程(b))。
【0022】窓6Aの層間絶縁膜4は、四フッ化炭素等
のフッ素系ガスを用いるドライエッチング手段によって
選択的にエッチングされ、窓6Bが開けられる。次いで
窓6Bから露出した第1導体層3を腐食することなく感
光樹脂層5のみを腐食するようなエッチング溶液を用い
て感光樹脂層5が完全に除去される(工程(c))。
【0023】さらに、公知の金属膜形成法及び写真食刻
技術を用いて第2導体層7を形成させ、第1導体層3と
の電気的接続が完全に行われる(工程(d))。
【0024】3層以上の多層配線構造体を形成する場合
は、上記の工程を繰り返して行い各層を形成する。すな
わち導体層の上に絶縁層となる層間絶縁膜を形成する工
程(a)、この被膜の所定の場所を選択的に除去し窓を
開口して下部に存する導体層の所定部分と接続された上
部の導体を形成する工程(d)を繰り返すことになる。
また、このようにして作製される多層配線構造体の表面
には、ポリイミド樹脂等の有機材料又は窒化ケイ素等の
無機材料からなる表面保護層が形成される。表面保護層
には場合により所定部分に上記窓6A、6Bと同様の窓
を開けてもよい。半導体装置全体は、通常、エポキシ樹
脂等を含む封止材により封止される。
【0025】本発明において、ポリシランは、縮合反応
を起こすアルコキシ基などの置換基を有し、また、有機
置換基の含有量が比較的多くしてあるので、得られるシ
リカ被膜、耐熱性に優れると共に、焼成によりポリマ間
の架橋反応が促進されるため焼成中の揮発を少なくする
ことができ、また、誘電率を低くすることができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。 実施例1 滴下ロート、還流管、温度計及びメカニカルスターラを
取り付けた四つロフラスコ内にナトリウム6.43g
(下記フェニルトリクロロシランに対して3.5倍モ
ル)、脱水トルエン180ml、ナトリウムに対して0.
05倍モルの18−クラウン−6−エーテルを入れ、乾
燥窒素で十分置換した後、110℃で2時間加熱還流を
した。
【0027】次に、フェニルトリクロロシラン16.9
2gを脱水トルエン20mlで薄めたものを滴下ロートに
入れ、1時間で滴下し重合反応を行った。重合反応後、
未反応のナトリウムと副生した塩化ナトリウムを遠心分
離により取り除いてポリシランのトルエン溶液を得た。
さらにその溶液中にメタノール6.5g(上記フェニル
トリクロロシランに対して等モル)を投人し、室温、乾
燥窒素中で一昼夜反応した。次に、その溶液を大過剰な
メタノール中に投入し、沈殿したポリマーを取り出した
ところ6.20g(収率73.8%)のポリマー(ポリ
シラン)が得られた。ポリマーの数平均分子量(ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィーにより、標準ポリス
チレンの検量線を用いて測定したもの、以下同じ)は、
1500であった。また、水素核磁気共鳴スペクトル(
1H−NMR)により調べたところ、得られたポリシラ
ン中、メトキシ基は、Siの総数に対して30%存在し
ていた。
【0028】得られたポリシラン化合物1.5gにトル
エン815gを加えて溶解し、塗布液を作製した。これ
をウエハ上に回転塗布し、窒素中、ホットプレートで9
0℃で3分間、次いで230℃で3分間加熱し、予備硬
化した。次に石英炉の中に入れ、酸素中400℃で30
分間焼成し、シリカ系被膜からなる硬化膜を得た。周波
数10kHzにおけるキャパシタンス測定より作製した硬
化膜の比誘電率を求めたところ、2.9であった。また
硬化膜を再度窒素中400℃で加熱しても膜厚減少は見
られなかった。
【0029】また、溶液を、室温下2カ月間放置して
も、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで確認し
たところ、ポリシランの分子量の増加はほとんど見られ
ず、溶液安定性に優れるものであった。
【0030】上記で得られたポリシラン150重量部に
対し、トルエン850重量部を加えて室温で均一に混
合、溶解させ、ポリシラン樹脂溶液を得た。この溶液
を、第1図の工程(a)においてシリコン酸化膜2と第
1導体層3としてアルミニウムを用いたガラス板の半導
体基板1上に回転数1300rpmでスピナー塗布した。
引き続いて、ホットプレートにて150℃で30分予備
硬化し、次いで、酸素雰囲気下に300〜400℃で3
0分間熱処理を行い層間絶縁膜層4を形成した。次に該
絶縁膜層4の所定部分のみを選択的に除去するため、該
層4上にフェノールノボラック樹脂系の感光性樹脂(ポ
ジ型ホトレジスト、AZ−1350Jヘキスト社製)層
5を回転数3000rpmのスピナー塗布して形成し、公
知の写真食刻技術によって露光した後、水酸化テトラメ
チルアンモニウム水溶液系の現像液(NMD−3、東京
応化(株)製)でレジストを現像し、窓6Aをあけ、つい
で公知のドライエッチング技術で、前記絶縁膜層4を選
択的にエッチングし、窓6Bをあけ、第1導体層3をこ
の部分で露出させた。しかるのち第1導体層3を腐食す
ることなく感光樹脂層5のみを食刻するレジスト剥離液
(アセトン)を用いて室温下で2分間浸漬処理し、感光
樹脂層5を完全に除去し、膜厚約1μmのポリシラン硬
化膜(ポリシロキサン、シリカ系被膜)を得た。さらに
公知の真空蒸着法、スパッタ法および写真食刻技術を用
いてアルミニウムの第2導体層7を形成し、第1導体層
3との電気的接続を完全に行った。
【0031】このようにして得られた多層配線構造体上
にポリイミド樹脂溶液(PIX−1400、日立化成工
業株式会社商品名)を構造体の表面に回転数2800rp
mで30秒間スピナー塗布し、140℃で60秒間予備
硬化を行い、最終的に350℃で4分間最終硬化して表
面保護膜層を形成し、半導体装置を作製した。
【0032】実施例2 滴下ロート、還流管、温度計及びメカニカルスターラを
取り付けた四つロフラスコ内にナトリウム6.07g
(下記フェニルトリクロロシラン及びジフェニルジクロ
ロシランの総量に対して3.3倍モル)、脱水トルエン
180ml、ナトリウムに対して0.1倍モルの18−ク
ラウン−6−エーテルを入れ、乾燥窒素で十分置換した
後、110℃で2時間加熱還流をした。次に、フェニル
トリクロロシラン13.54gとジフェニルジクロロシ
ラン4.05gを脱水トルエン20mlで薄めたものを滴
下ロートに入れ、1時間で滴下し重合反応を行った。重
合反応後、未反応のナトリウムと副生した塩化ナトリウ
ムを遠心分離により取り除いてポリシランのトルエン溶
液を得た、さらにその溶液中にメタノール6.5g(上
記フェニルトリクロロシラン及びジフェニルジクロロシ
ランの総量に対して等モル)を投入し、室温、乾燥窒素
中で一昼夜反応した。次に、その溶液を大過剰なメタノ
ール中に投入し、沈殿したポリマーを取り出したところ
5.10g(収率53%)のポリシランが得られた。こ
のポリシランの数平均分子量は、1100であった。ま
た、水素核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)により
調べたところ、得られたポリシラン中、メトキシ基は、
Siの総数に対して15%存在していた。
【0033】上記ポリシラン化合物1.5gにトルエン
8.5gを加えて溶解し、塗布液を作製した。これをウ
エハ上に回転塗布し、窒素中、ホットプレートで120
℃で3分間、次いで230℃で3分間加熱して予備硬化
した。次に石英炉の中に入れ、酸素中300℃で30分
間、さらに窒素中400℃で30分間焼成して、シリカ
系被膜からなる硬化膜を得た。周波数10kHzにおける
キャパシタンス測定より作製した硬化膜の比誘電率を求
めたところ、2.5であった、また、硬化膜を再度窒素
雰囲気下400℃で加熱しても膜厚減少は見られなかっ
た。また、溶液を、室温下2カ月間放置しても、ベルパ
ーミエーションクロマトグラフィーで確認したところ、
ポリシランの分子量の増加はほとんど見られず、溶液安
定性に優れるものであった。さらに、前記実施例1で3
得られたポリシランの代わりに本実施例(実施例2)で
得られたポリシランを使用すること以外は実施例1と同
様にして半導体装置を作製した。
【0034】比較例1 重合反応までは、実施例1に準じて行った。重合反応
後、未反応のナトリウムと副生した塩化ナトリウムを遠
心分離により取り除いてポリシランのトルエン溶液を得
た。さらにその溶液を濃縮してポリマー濃度15重量%
になるように調製し、その後室温で1週間放置したとこ
ろゲル化した。得られたポリシランのトルエン溶液を用
いてゲル化する前にウエハ上に回転塗布し、窒素中、ホ
ットプレートで90℃で3分間、次いで230℃で3分
間予備硬化した。次に石英炉の中に入れ、酸素中300
℃で30分焼成し、シリカ系被膜からなる硬化膜を得
た。周波数10kHzにおけるキャパシタンス測定より作
製した硬化膜の比誘電率を求めたところ、3.9であっ
た。
【0035】比較例2 ドデカメチルシクロヘキサシラン1.5gにトルエン
8.5gを加えて溶解し、塗布液を作製した、これをウ
エハ上に回転塗布し、窒素中ホットプレートで90℃3
分間次いで230℃3分間予備硬化した。次に石英炉の
中に入れ、酸素中400℃30分間焼成したところ、ポ
リマーが揮発し、予備硬化直後の膜厚の半分以下となっ
た。
【0036】
【発明の効果】請求項1におけるシリカ被膜形成用塗布
液は成膜性に優れ、貯蔵安定性に優れ、シリカ系被膜を
形成することができる。請求項2における方法により熱
的に安定なシリカ被膜を得ることができる。請求項3に
おけるシリカ被膜は熱的に安定である。請求項4におけ
る半導体装置の層間絶縁膜は熱的に安定であり、従って
半導体装置として信頼性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の製造工程の一例を示す工
程図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 保護膜 3 第1導体層 4 層間絶縁膜 5 感光性樹脂層 6A、6B 窓 7 第2導体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野部 茂 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 山本 靖浩 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 渡辺 明 宮城県仙台市青葉区元支倉35−3−203 (72)発明者 伊藤 攻 宮城県仙台市泉区北中山2−1−6

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (ただし、式中R1は炭素数1〜6のアルキル基、アル
    ケニル基、アリール某、フルオロアルキル基又はフルオ
    ロアリール基を示し、Xはハロゲンを示す)で表される
    モノオルガノトリハロシラン化合物30〜100モル%
    と一般式(II) 【化2】 (ただし、式中、R2及びR3は、それぞれ独立に炭素数
    1〜6のアルキル基、アルケニル基、アリール基、フル
    オロアルキル基又はフルオロアリール基を示し、Xはハ
    ロゲンを示す)で表されるジオルガノジハロシラン化合
    物を70〜0モル%反応させ、得られたハロゲン含有ポ
    リシランに一般式(III) 【化3】 (ただし、式中、R4は炭素数1〜6のアルキル基、ア
    ルケニル基、アリール基を示す)で表される化合物反応
    させて得られ、一般式(IV) 【化4】 (ただし、式中をR4は一般式(III)に同じ)で表され
    る基を珪素原子の総数に対して1〜100%有するポリ
    シランと有機溶媒を含有してなるシリカ系被膜形成用塗
    布液。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の塗布液を、基体表面上に
    塗布後、50〜250℃で乾燥し、ついで水蒸気又は酸
    素の存在下において300〜500℃で焼成することを
    特徴とするシリカ系被膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の方法により得られるシリ
    カ系被膜。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の被膜を用いた半導体装
    置。
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