JPH11255383A - ロール紙保持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロール紙保持装置において、記録装置本体又
は脚体に簡単に着脱することができ、記録装置本体又は
脚体への取り付け位置を容易に変更することができるよ
うにする。 【解決手段】 軸保持部材１２を、摘み部２２の内部に
取り付けられたバネにより摘み部２２が開方向に付勢さ
れ、このバネによる付勢及び支持軸２４による軸支によ
り挟持部２１が閉方向に付勢されるようにし、摘み部２
２の押圧又はその解除によって挟持部２１が開閉するよ
うに構成する。これにより、摘み部２２の押圧又はその
解除によって軸保持部材１２を連結部材７に簡単に着脱
することが可能になり、また、軸保持部材１２の取り付
け位置を容易に変更することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、画像記録装置から
排出された大判サイズの出力画を巻き取って保持するロ
ール紙保持装置に関し、特に、このロール紙保持装置を
画像記録装置の本体又は脚体に着脱する技術に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、ポスターや垂れ幕等を作製す
るために、ロール紙等の大判サイズの記録媒体に画像等
を記録することが可能な記録装置が知られており、この
記録装置には、装置本体から排出される記録済みの出力
画（記録媒体）を巻き取って保持するためのロール紙保
持装置が設けられている。このロール紙保持装置は、出
力画を巻き取って保持することから、出力画に捲き癖が
ついてしまい、出力画に対してラミネート加工等を行う
場合に支障が生じることがある。そのため、長尺状の出
力画を出力する場合には、出力画をロール紙保持装置で
巻き取らずに、記録装置から排出された状態のままで下
に垂らすようにされることがあり、その際、ロール紙保
持装置が出力画と接触するので装置本体から取り外され
る。また、それまでの記録に用いていたロール紙とは異
なる横幅のロール紙に対して記録を行う場合には、ロー
ル紙保持装置の取り付け位置を横方向に変更し、新たな
ロール紙の横幅に合わせられる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のロール紙保持装置は、記録装置本体にねじ
止め等により固定されているため、記録装置本体からの
取り外し作業が煩雑であり、手間を要するものであっ
た。また、出力画の横幅に合わせてロール紙保持装置の
位置変更を行う場合も同様に煩雑な作業を行わなければ
ならなかった。さらに、ねじ止めによる固定では、取り
外しに伴いねじを紛失してしまう虞もあった。

【０００４】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、記録装置本体又は脚体への着脱
及び取り付け位置の変更が容易なロール紙保持装置を提
供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項１に記載のロール紙保持装置は、画像記録装置
等から排出される記録済みのロール紙を巻き取りしつつ
保持するロール紙保持装置であって、記録済みのロール
紙を巻き取る巻き取り軸と、巻き取り軸を回転可能に保
持する軸保持部材とを備え、軸保持部材が画像記録装置
の本体又は脚体に着脱自在に装着されるものである。

【０００６】上記構成においては、画像記録装置の本体
又は脚体から、巻き取り軸及び軸保持部材を着脱自在に
装着することができるため、巻き取り軸及び軸保持部材
を画像記録装置の本体又は脚体から容易に取り外すこと
ができ、画像記録装置への取り付け位置の変更も容易で
ある。

【０００７】また、請求項２に記載のロール紙保持装置
は、請求項１に記載のロール紙保持装置であって、軸保
持部材は、開閉自在に構成され画像記録装置の本体又は
脚体を挟持する挟持部と、この挟持部を開閉するために
設けられた摘み部とを有すると共に、挟持部を閉方向に
付勢する付勢手段が設けられているものである。

【０００８】上記構成においては、摘み部によって挟持
部を自在に開閉することができるため、摘み部の操作に
より軸保持部材を画像記録装置の本体又は脚体に着脱が
自在になり、軸保持部材の画像記録装置の本体又は脚体
への装着後は、付勢手段による閉方向への付勢でもって
挟持部が画像記録装置の本体又は脚体を挟持するため、
軸保持部材が安定して画像記録装置の本体又は脚体に固
定される。

【０００９】また、請求項３に記載のロール紙保持装置
は、請求項１又は請求項２に記載のロール紙保持装置で
あって、挟持部における画像記録装置の本体又は脚体と
の接触部分には、接触部分の摩擦力を高める摩擦部材が
設けられているものである。

【００１０】上記構成においては、挟持部に設けられた
摩擦部材により、画像記録装置本体又は脚体との接触部
分の摩擦力が高まるため、軸保持部材を画像記録装置本
体又は脚体に更に安定して固定することができる。

【００１１】また、請求項４に記載のロール紙保持装置
は、請求項１乃至請求項３のいずれかに記載のロール紙
保持装置であって、軸保持部材には、巻き取り軸に駆動
力を伝達する駆動手段が備えられているものである。

【００１２】上記構成においては、巻き取り軸の駆動手
段を軸保持部材と一体的に構成したことにより、巻き取
り軸が外部装置から駆動力を得ることなく、ロール紙の
巻き取り動作を行うことができる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
ロール紙保持装置について図面を参照して説明する。図
１はロール紙保持装置を取り付ける前の画像記録装置を
示す斜視図である。画像記録装置１は大判サイズ、例え
ば、Ａ０サイズの記録媒体を所望の長さに設定して記録
することができる大型のプリンタであり、ホットメルト
インクを使用するインクジェット方式の記録ヘッドによ
って記録媒体上に画像を記録するものである。この画像
記録装置１は、装置本体２と、装置本体２を支える脚部
３とからなる。

【００１４】装置本体２の上面部には、装置本体２内部
に備えられる記録機構をメンテナンスするためのメイン
カバー４、及び各種操作スイッチからなる操作パネル５
が設けられている。装置本体２の前面下部には、出力画
Ｐを排出するための排出口６が設けられており、この排
出口６の下方には、ロール紙保持装置を取り付けるため
の連結部材７が脚部３に設けられている。また、脚部３
の下部には、画像記録装置１を移動自在とするためのキ
ャスタ８が取り付けられている。

【００１５】次に、ロール紙保持装置について図２を参
照して説明する。図２はロール紙保持装置を示す斜視図
である。ロール紙保持装置１０は、画像記録装置１から
排出された記録済みのロール紙（出力画）Ｐを巻き取る
巻き取り軸１１と、この巻き取り軸１１を保持し、上記
連結部材７に着脱自在に装着される軸保持部材１２とか
らなる。巻き取り軸１１は、回転によりロール紙を巻き
取る巻き取り部１４と、この巻き取り部１４の両側部に
取り付けられ、軸保持部材１２に回転自在に係合される
係合部１６，１７とからなる。これら係合部の一方の係
合部１７には、駆動モータ（駆動手段）２６からの駆動
が伝達されるギヤ２０が設けられている。

【００１６】軸保持部材１２は、その下部が連結部材７
を挟持する挟持部２１とされ、上部が摘み部２２とされ
ている。挟持部２１は開閉自在に構成され、摘み部２２
は挟持部２１を開閉させるためのものである。挟持部２
１及び摘み部２２は、互いに相反する方向に開閉するよ
うに支持軸２４で軸支され、後述するバネ（付勢手段）
３２により摘み部２２が開方向に付勢されることで、挟
持部２１が閉方向に付勢される構成となっている。軸保
持部材１２には、巻き取り軸１１の係合部１６，１７の
小径部を回転自在に保持する軸保持部２５が設けられて
おり、さらに、巻き取り軸１１の駆動源となる駆動モー
タ２６が備えられている。駆動モータ２６の出力軸には
ギヤ２７が取り付けられ、このギヤ２７により巻き取り
軸１１側のギヤ２０に駆動力が伝達される。

【００１７】上記の巻き取り軸１１の構造について図３
を参照して説明する。図３は巻き取り部１４を断面視で
示した巻き取り軸１１の側面図である。上述したよう
に、巻き取り軸１１は筒状の巻き取り部１４及び係合部
１６，１７からなり、係合部１７にはギヤ２０が設けら
れている。係合部１６，１７は、それぞれ巻き取り部１
４側に突出させて設けられた突出部２８又は２９を有
し、この突出部２８，２９が巻き取り部１４内の孔部３
０に嵌入されることで、係合部１６，１７が巻き取り部
１４に結合する。また、係合部１６，１７には、軸保持
部材１２の軸保持部２５と係合する小径部３１又は３２
がそれぞれ設けられている。

【００１８】軸保持部材１２の詳細について図４及び図
５を参照して説明する。図４（ａ）は連結部材７に装着
された状態の一方の軸保持部材１２を示す側面図、
（ｂ）は巻き取り軸１１を保持した状態の軸保持部材１
２を示す側面図、図５（ａ）は軸保持部材１２を示す上
面図、（ｂ）は巻き取り軸１１を保持した状態の軸保持
部材１２を示す上面図である。上述したように、摘み部
２２の内部にはバネ３３が設けられ、摘み部２２は通常
時には外側方向に付勢されている。このバネ３３による
付勢及び支持軸２４による軸支により、挟持部２１は通
常時には内側方向、即ち、閉方向に付勢される。この構
成により、摘み部２２を図４（ａ）に示すＡ，Ｂ方向に
押圧すれば、挟持部２１が開方向に動作するので、摘み
部２２の押圧又はその解除によって挟持部２１を開閉さ
せることができる。従って、軸保持部材１２の連結部材
７への着脱時に、摘み部２２を押圧して挟持部２１を開
いた状態にすれば、連結部材７に容易に着脱することが
でき、装着後は、バネ３３による付勢により挟持部２１
は連結部材７に固定される。また、挟持部２１の連結部
材７との接触部分には、接触部分の摩擦力を高めるため
に、ゴム等の弾性部材（摩擦部材）３５が設けられてい
る。この弾性部材３５により、軸保持部材１２が連結部
材７に確実に固定される。

【００１９】軸保持部材１２側の駆動モータ２６に取り
付けられたギヤ２７と、巻き取り軸１１の係合部１７の
ギヤ２０の位置は、軸保持部材１２に巻き取り軸１１を
取り付けたときに両ギヤが噛合するように設定されてい
る。これにより、駆動モータ２６からの駆動力が巻き取
り軸１１に伝達され、この駆動力による巻き取り軸１１
の回転でロール紙の巻き取りが可能である。また、ギヤ
２７にはトルクリミッタが設けられており、何らかの障
害で出力画Ｐがロックされて巻き取り軸１１が回転しな
くなった場合には、駆動モータ２６からの駆動力を伝達
しないようにされている。これにより、巻き取り軸１１
が無理に出力画Ｐを引っ張って出力画Ｐを破損するとい
うことが防止され、モータの故障も防止される。なお、
軸保持部２５は、ギヤ２７からの駆動力伝達方向の延長
線上から外れた位置に設けられ、これによりギヤ２７か
らの駆動力伝達によって、巻き取り軸１１の係合部１
６，１７が軸保持部２５から外れないようになってい
る。

【００２０】このように、本実施形態のロール紙保持装
置１０によれば、摘み部２２の押圧により挟持部２１を
開閉させることで、連結部材７に対して軸保持部材１２
を着脱自在に装着することができるため、連結部材７へ
の軸保持部材１２の取り付けを容易に行うことができ
る。また、挟持部２１に設けられた弾性部材３５によ
り、連結部材７と挟持部２１の接触部分の摩擦力が高ま
るため、軸保持部材１２を連結部材７に安定して固定す
ることができる。なお、上述のように、軸保持部材１２
を連結部材７から取り外してしまうことも可能である
が、軸保持部材１２の摘み部２２を少し操作することに
より挟持部２１による連結部材７の挟持を緩め、各軸保
持部材１２をそれぞれ左右の脚部３に近接移動させるこ
とにより、記録済みのロール紙Ｐの排出の邪魔にならな
いように退避させることも可能である。

【００２１】なお、本発明は上記実施の形態の構成に限
られず種々の変形が可能である。例えば、軸保持部材１
２の軸保持部２５近傍に、巻き取り軸１１が軸保持部材
１２から外れることを防止するためのロック機構を設け
てもよい。これによれば、不用意に巻き取り軸１１が軸
保持部材１２から外れることがなくなり、安定して出力
画の巻き取り作業を行うことができる。

【００２２】また、上記実施の形態では、バネ３３が摘
み部２２の内部に設けられ、摘み部２２が外方向に付勢
されることで、挟持部２１を閉方向に付勢するように構
成されているが、引きバネを挟持部２１の内部に設ける
ことによって、挟持部２１が閉方向に付勢され、摘み部
２２が外方向に付勢されるようにしてもよい。上記で
は、挟持部２１が連結部材７を挟む形態を示したが、こ
の挟持部２１は、逆に外方に開くように付勢されて、２
つの連結用壁の間に突っ張る形態のものであってもよ
い。また、上記実施形態では、駆動モータ２６が軸保持
部材１２と一体的に設けられ、駆動モータ２６から巻き
取り軸１１に駆動力が伝達されるようにされているが、
駆動モータ２６は必ずしも軸保持部材１２と一体的に設
けられている必要はなく、巻き取り軸１１には外部駆動
モータから駆動力が伝達されるようにしてもよい。

【００２３】

【発明の効果】以上のように請求項１に記載の発明に係
るロール紙保持装置によれば、軸保持部材が画像記録装
置の本体又は脚体に装着自在であるので、ロール紙保持
装置を画像記録装置本体又は脚体から取り外す場合や、
画像記録装置本体又は脚体への取り付け位置を変更する
場合の作業が簡単になる。また、部品の分解等を行うこ
となくロール紙保持装置を画像記録装置の本体又は脚体
から取り外すことができるため、部品を紛失してしまう
ことが防止される。

【００２４】また、請求項２に記載の発明に係るロール
紙保持装置によれば、摘み部によって挟持部を開閉させ
ることで、軸保持部材を画像記録装置の本体又脚体に着
脱することができるため、簡単な構成でもって、画像記
録装置本体又は脚体への取り付け・取り外しが可能とな
る。

【００２５】また、請求項３に記載の発明に係るロール
紙保持装置によれば、挟持部の摩擦部材により、挟持部
と画像記録装置本体又は脚体との接触部分の摩擦力が高
まるため、軸保持部材を装着した後のずれやぐらつきが
防止され、軸保持部材を画像記録装置本体又は脚体に固
定する時の安定性が向上する。

【００２６】また、請求項４に記載の発明に係るロール
紙保持装置によれば、巻き取り軸の駆動手段を軸保持部
材と一体的に構成したことにより、巻き取り軸が外部装
置から駆動力を得ることなく、ロール紙の巻き取り動作
を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のロール紙保持装置が適用される該保持
装置取り付け前の画像記録装置の一実施形態を示す斜視
図である。

【図２】本発明の一実施形態によるロール紙保持装置の
斜視図である。

【図３】同ロール紙保持装置の巻き取り軸の巻き取り部
を断面視で示した側面図である。

【図４】（ａ）は画像記録装置の連結部材に装着された
状態の同ロール紙保持装置の軸保持部材の側面図、
（ｂ）は巻き取り軸を保持した状態の軸保持部材の側面
図である。

【図５】（ａ）は軸保持部材の上面図、（ｂ）は巻き取
り軸を保持した状態の軸保持部材の上面図である。

【符号の説明】

１ 画像記録装置 ２ 装置本体 ３ 脚部 ７ 連結部材 １０ ロール紙保持装置 １１ 巻き取り軸 １２ 軸保持部材 ２１ 挟持部 ２２ 摘み部 ２６ 駆動モータ（駆動手段） ３３ バネ（付勢手段） ３５ 弾性部材（摩擦部材）

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 画像記録装置等から排出される記録済み
   のロール紙を巻き取りしつつ保持するロール紙保持装置
   において、 前記記録済みのロール紙を巻き取る巻き取り軸と、 前記巻き取り軸を回転可能に保持する軸保持部材とを備
   え、 前記軸保持部材が画像記録装置の本体又は脚体に着脱自
   在に装着されることを特徴とするロール紙保持装置。
2. 【請求項２】 前記軸保持部材は、開閉自在に構成され
   前記画像記録装置の本体又は脚体を挟持する挟持部と、
   この挟持部を開閉するために設けられた摘み部とを有す
   ると共に、前記挟持部を閉方向に付勢する付勢手段が設
   けられていることを特徴とする請求項１に記載のロール
   紙保持装置。
3. 【請求項３】 前記挟持部における前記画像記録装置の
   本体又は脚体との接触部分には、接触部分の摩擦力を高
   める摩擦部材が設けられていることを特徴とする請求項
   １又は請求項２に記載のロール紙保持装置。
4. 【請求項４】 前記軸保持部材には、前記巻き取り軸に
   駆動力を伝達する駆動手段が備えられていることを特徴
   とする請求項１乃至請求項３のいずれかに記載のロール
   紙保持装置。