JPH11226665A - ピアスエンボス加工方法および装置 - Google Patents

ピアスエンボス加工方法および装置

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JPH11226665A
JPH11226665A JP2717498A JP2717498A JPH11226665A JP H11226665 A JPH11226665 A JP H11226665A JP 2717498 A JP2717498 A JP 2717498A JP 2717498 A JP2717498 A JP 2717498A JP H11226665 A JPH11226665 A JP H11226665A
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JP
Japan
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piercing
die
embossing
punch
cutting edge
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JP2717498A
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English (en)
Inventor
Hidemoto Odaka
秀元 小高
Kazuhiro Asahi
和弘 朝日
Yoshinori Sakai
義紀 酒井
Satoyuki Yoshida
智行 吉田
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピアスエンボス加工においてスクラップをプ
レス型外に確実に排出することにある。 【解決手段】 先端切刃部1aと、その後方に位置するエ
ンボス成形部1bとを有するピアスエンボスポンチ1に、
その先端切刃部から突出させてその先端切刃部よりも小
径のエジェクタピン部1cを固設するとともに、ダイ5
の、ピアスエンボスポンチの先端切刃部およびエンボス
成形部に対応する形状のダイ孔5aの後方に、ピアスエン
ボスポンチ1の先端切刃部1aの太さより小さい隙間Sを
持つ弾性金属板8を配置し、ピアスエンボスポンチ1
の、ダイ5へ向かう移動時に、ピアスエンボスポンチ1
とダイ5とでワーク6に孔開けして形成されたスクラッ
プ7を、ピアスエンボスポンチ1のエジェクタピン部1c
の先端部に付着させて、弾性金属板8の弾性変形下でそ
の隙間Sに通してその弾性金属板8の後方へ押し出し、
ピアスエンボスポンチ1の、ダイ5から離間する移動時
に、エジェクタピン部1cの先端部からスクラップ7を弾
性金属板8によって剥ぎ取るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プレス加工の一
種であるピアスエンボス加工を行うための加工方法およ
び加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のピアスエンボス加工装置として例
えば、図5に示す如きものが知られており、この装置
は、先端切刃部1aと、その先端切刃部1aの後方に位置す
るエンボス成形部1bとを有するとともに、エジェクタピ
ン2と、そのエジェクタピン2を先端切刃部1aから進出
する方向に常時附勢する弾性体3とを具えるピアスエン
ボスポンチ1を用い、そのピアスエンボスポンチ1を、
プレス型の図示しない下型基板上に水平方向へ進退移動
可能に設けた図示しないカムスライドに装着するととも
に、その下型基板上の、ピアスエンボスポンチ1と対向
する位置に固着したダイホルダ4に、そのピアスエンボ
スポンチ1の先端切刃部1aおよびエンボス成形部1bに対
応する形状のダイ孔5aと、そのダイ孔5aよりも大きい直
径でそのダイ孔5aの後方に位置する逃げ孔5bとを有する
ボタンダイ5を固定し、それらピアスエンボスポンチ1
とボタンダイ5との間に板状のワーク6を配置するもの
とし、上記プレス型の図示しない上型基板に、上記カム
スライドと係合する図示しないカムドライバを設けてな
る。
【0003】かかるピアスエンボス加工装置は、その上
型をプレス装置で下型へ向けて下降させることにより、
上型のカムドライバで下型のカムスライドを駆動して、
ピアスエンボスポンチ1をボタンダイ5のダイ孔5aへ向
けて前進移動させ、それによってピアスエンボスポンチ
1の先端切刃部1aとボタンダイ5のダイ孔5aの周囲の切
刃部との共働でワーク6に孔を開けるとともに、ピアス
エンボスポンチ1のエンボス成形部1bとボタンダイ5の
ダイ孔5aの入り口部との共働でワーク6の上記孔開けし
た孔の周辺部をエンボス加工し、さらに、上記ワーク6
への孔開けの際に発生してピアスエンボスポンチ1の先
端切刃部1aに付着したスクラップ7を、ワーク6への当
接によって一旦引っ込められて弾性体3で附勢されたエ
ジェクタピン2の図中矢印で示す如き進出により、その
先端切刃部1aから剥がし、ボタンダイ5の逃げ孔5bを介
して下型の下方へ排出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来のピアスエンボス加工装置およびそれによる加工方
法では、通常ピアスエンボスポンチ1の先端切刃部1aの
外径に概略等しい外径となるゆえボタンダイ5のダイ孔
5aよりも小径となるスクラップ7が、エジェクタピン2
によりキャップ状に変形されてエジェクタピン2の先端
部に付着し、それによってスクラップ7が、上型の上昇
によるピアスエンボスポンチ1の後退の際にボタンダイ
5のダイ孔5aおよびワーク6の孔開けした孔を通り、図
5に示すように、ボタンダイ5の手前側に戻されてプレ
ス型の内部に落下してしまう場合があり、このようにプ
レス型の内部に戻されたスクラップ7は、プレス型の可
動部分等に噛み込まれて型破損等の原因になる可能性が
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】こ
の発明は、上記課題を有利に解決したピアスエンボス加
工方法および装置を提供することを目的とするものであ
り、この発明のピアスエンボス加工方法は、先端切刃部
と、その先端切刃部の後方に位置するエンボス成形部と
を有するピアスエンボスポンチと、そのピアスエンボス
ポンチの先端切刃部およびエンボス成形部に対応する形
状のダイ孔を有するダイとの共働により、ワークにピア
スエンボス加工を施すに際し、前記ピアスエンボスポン
チに、その先端切刃部から突出させてその先端切刃部よ
りも小径のエジェクタピンを固設するとともに、前記ダ
イのダイ孔の後方に、前記ピアスエンボスポンチの先端
切刃部の太さより小さい隙間を持つ弾性部材を配置し、
前記ピアスエンボスポンチもしくは前記ダイのそれら相
互の接近方向への移動時に、前記ピアスエンボスポンチ
と前記ダイとの共働でワークに孔開けすることにて形成
されたスクラップを、前記ピアスエンボスポンチに固設
したエジェクタピンの先端部に付着させて前記弾性部材
の弾性変形下でその弾性部材の前記隙間に通してその弾
性部材の後方へ押し出し、前記ピアスエンボスポンチも
しくは前記ダイのそれら相互の離間方向への移動時に、
前記ピアスエンボスポンチに固設したエジェクタピンの
先端部から前記スクラップを前記弾性部材によって剥ぎ
取ることを特徴としている。
【0006】かかる方法によれば、ピアスエンボスポン
チに、その先端切刃部から突出させてその先端切刃部よ
りも小径のエジェクタピンを固設するとともに、ダイの
ダイ孔の後方に、ピアスエンボスポンチの先端切刃部の
太さより小さい隙間を持つ弾性部材を配置しておいて、
ピアスエンボスポンチもしくはダイのそれら相互の接近
方向への移動時に、ピアスエンボスポンチとダイとの共
働でワークに孔開けすることにて形成されたスクラップ
を、そのピアスエンボスポンチの先端切刃部から突出さ
せて固設したエジェクタピンの先端部に付着させ、その
状態でスクラップを、ダイ孔の後方に配置した弾性部材
の隙間に押し込んで、その弾性部材の弾性変形下でその
隙間に通してその弾性部材の後方へ押し出し、しかる
後、ピアスエンボスポンチもしくはダイのそれら相互の
離間方向への移動時に、ピアスエンボスポンチに固設し
たエジェクタピンの先端部からそのスクラップを、弾性
部材によって剥ぎ取るので、ダイ孔の後方に位置する弾
性部材の後方でスクラップをエジェクタピンの先端部か
ら確実に剥がして、スクラップをプレス型外に確実に排
出することができ、ひいては、プレス型の内部に戻され
たスクラップがプレス型の可動部分等に噛み込まれて型
破損等を引き起こすのを確実に防止することができる。
【0007】またこの発明のピアスエンボス加工装置
は、先端切刃部と、その先端切刃部の後方に位置するエ
ンボス成形部とを有するピアスエンボスポンチと、前記
ピアスエンボスポンチの先端切刃部およびエンボス成形
部に対応する形状のダイ孔を有するダイと、を具え、前
記ピアスエンボスポンチと前記ダイとの共働により、ワ
ークにピアスエンボス加工を施すピアスエンボス加工装
置において、前記ピアスエンボスポンチに、その先端切
刃部から突出させてその先端切刃部よりも小径のエジェ
クタピンを固設するとともに、前記ダイのダイ孔の後方
に、前記ピアスエンボスポンチの先端切刃部の太さより
小さい隙間を持つ弾性部材を配置したことを特徴として
いる。
【0008】かかる装置によれば、ピアスエンボスポン
チに、その先端切刃部から突出させてその先端切刃部よ
りも小径のエジェクタピンを固設するとともに、ダイの
ダイ孔の後方に、ピアスエンボスポンチの先端切刃部の
太さより小さい隙間を持つ弾性部材を配置したので、上
述したこの発明のピアスエンボス加工方法を実施し得
て、この発明のピアスエンボス加工方法の作用効果をも
たらすことができる。
【0009】なお、この発明のピアスエンボス加工装置
においては、前記エジェクタピンの先端部の縦(突出方
向)断面形状を凸円弧状としても良く、かかる凸円弧状
断面形状の先端部によれば、ワークに孔開けすることに
て形成されたスクラップがその輪郭線長の長い凸円弧状
断面形状の先端部の表面に沿ってその先端部を包むよう
に変形し、それによってスクラップが広い表面積でエジ
ェクタピンの先端部に密着し、あるいはさらにスクラッ
プの中央部が環状に割れてその割れ面がエジェクタピン
の先端部を緊く締めつけるので、形成されたスクラップ
が弾性部材に接触するまでの間そのスクラップをエジェ
クタピンの先端部で確実に保持し得て、ピアスエンボス
ポンチもしくはダイのそれら相互の接近方向への移動を
水平方向とする場合でもスクラップを確実に弾性部材の
隙間に通すことができる。
【0010】またこの発明のピアスエンボス加工装置に
おいては、前記エジェクタピンの長さを前記ピアスエン
ボスポンチの先端切刃部の太さ寸法に概略等しいかそれ
より長くしても良く、このようにすれば、例えばエジェ
クタピンの先端部の断面形状を凸円弧状とした場合で
も、ピアスエンボスポンチの先端切刃部の太さ寸法に概
略等しい大きさに打ち抜かれたスクラップを、ピアスエ
ンボスポンチの先端切刃部に妨げられることなく十分な
長さにわたってエジェクタピンの先端部に密着させ、あ
るいはさらにスクラップの中央部に環状の割れを生じさ
せてその割れ面でエジェクタピンの先端部を緊く締めつ
けさせ得て、形成されたスクラップが弾性部材に接触す
るまでの間、スクラップをエジェクタピンの先端部で確
実に保持することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態を
実施例によって、図面に基づき詳細に説明する。ここ
に、図1(a)〜(f)は、この発明のピアスエンボス
加工方法の一実施例の各工程における、その方法に用い
るこの発明のピアスエンボス加工装置の一実施例の動作
状態を示す断面図であり、図中、図5に示す従来例と同
様の部分はそれと同一の符号にて示す。
【0012】この実施例のピアスエンボス加工装置は、
図1(a)に板状のワーク6の加工前に状態について示
すように、円柱状の先端切刃部1aと、その先端切刃部1a
の後方に位置する裁頭円錐状のエンボス成形部1bとを有
するとともに、その先端切刃部1aから同軸に突出するよ
うにその先端切刃部1aに一体に設けられた、その先端切
刃部1aの外径Dよりも小径の外径dの円柱状のエジェク
タピン部1cを有するピアスエンボスポンチ1を用いてお
り、そのエジェクタピン部1cの先端部1dは、図2に拡大
して示すように、縦方向(突出方向)断面形状が凸円弧
状をなす半径r(但しr=d/2)の半球状に形成され
ている。そしてそのエジェクタピン部1cの突出長さL
は、先端切刃部1aの外径Dに概略等しいかそれよりも大
きくされている。
【0013】しかしてこの実施例のピアスエンボス加工
装置は、上記ピアスエンボスポンチ1を、プレス型の図
示しない下型基板上に水平方向へ進退移動可能に設けた
図示しないカムスライドに装着するとともに、その下型
基板上の、ピアスエンボスポンチ1と対向する位置に固
着したダイホルダ4に、そのピアスエンボスポンチ1の
先端切刃部1aおよびエンボス成形部1bに対応する形状の
ダイ孔5aと、そのダイ孔5aよりも大きい直径でそのダイ
孔5aの後方に位置する逃げ孔5bとを有するボタンダイ5
を固定し、さらにそのボタンダイ5の逃げ孔5bの後方ひ
いてはダイ孔5aの後方に弾性部材としての弾性金属板8
を配置して、ダイホルダ4とボタンダイ5とでその弾性
金属板8を挟持し、それらピアスエンボスポンチ1とボ
タンダイ5との間に板状のワーク6を配置するものと
し、上記プレス型の図示しない上型基板に、上記カムス
ライドと係合する図示しないカムドライバを設けて構成
されている。
【0014】ここで、上記弾性金属板8は、ピアスエン
ボスポンチ1の先端切刃部1aの外径Dよりは小さくエジ
ェクタピン部1cの外径dよりは僅かに大きい寸法の隙間
Sを中央部に有しており、この実施例における隙間S
は、図3に示すように、弾性金属板8の中央部に円形孔
およびその内周縁部の互いに周方向に等間隔に離間した
複数位置から半径方向へ延びる複数の切欠き(図示例で
は四つの切欠き)を設けることにて形成され、これによ
り弾性金属板8の、隙間Sの近傍部分は、後述するスク
ラップ7の挿通の際に容易に弾性変形することができ
る。なお、弾性金属板8の隙間Sは、図4に示すよう
に、弾性金属板8の中央部に設けた円形孔の内周縁部の
互いに周方向に等間隔に離間した複数位置から半径方向
内方に突出する複数の舌状部によって形成しても良い。
【0015】かかる実施例のピアスエンボス加工装置を
使用する、この実施例のピアスエンボス加工方法は、図
示しないプレス型のスライドおよびボルスタに上記上型
および下型をそれぞれ装着して、図1(a)に示すよう
に、ピアスエンボスポンチ1とボタンダイ5との間に板
状のワーク6を配置した後、そのプレス装置で上型を下
型へ向けて下降させることにより、上型のカムドライバ
で下型のカムスライドを駆動して、ピアスエンボスポン
チ1をボタンダイ5のダイ孔5aへ向けて前進移動させ
る。
【0016】このピアスエンボスポンチ1の前進移動の
間、先ず図1(b)に示すように、ピアスエンボスポン
チ1の先端切刃部1aから突出したエジェクタピン部1c
が、ワーク6の、ボタンダイ5のダイ孔5aに対向してい
る部分を変形させてそのダイ孔5a内に押し込んでゆき、
次いで図1(c)に示すように、ピアスエンボスポンチ
1の先端切刃部1aが、ボタンダイ5のダイ孔5aの周囲の
切刃部との共働でワーク6の上記ダイ孔5aに対向してい
る部分に孔6aを開ける。この時、孔開けによって形成さ
れたスクラップ7は、ピアスエンボスポンチ1のエジェ
クタピン部1cの先端部1dによってそこを包み込むように
キャップ状に変形されていて、その先端部1dに付着す
る。
【0017】次いで図1(d)および(e)に示すよう
に、ピアスエンボスポンチ1のエジェクタピン部1cが、
スクラップ7を、逃げ孔5bを通して、ダイ孔5aの後方に
配置した弾性金属板8の隙間Sに押し込み、その弾性金
属板8の弾性変形下でその隙間Sに通してその弾性金属
板8の後方へ押し出す。そしてその一方で、ピアスエン
ボスポンチ1のエンボス成形部1bが、ボタンダイ5のダ
イ孔5aの入り口部との共働でワーク6の上記孔開けした
孔6aの周辺部6bをエンボス加工する。なお、図1(e)
は、上記上型が下死点に位置した状態を示している。
【0018】しかる後ここでは、上記プレス装置で上型
を下型から離間するように上昇させることにより、ピア
スエンボスポンチ1をボタンダイ5のダイ孔5aから抜け
出てボタンダイ5から離間するように後退移動させる。
このピアスエンボスポンチ1の後退移動によって、図1
(f)に示すように、弾性金属板8の隙間Sの周辺部
が、ピアスエンボスポンチ1に固設したエジェクタピン
部1cの先端部1dに付着しているスクラップ7に掛合して
そのスクラップ7をエジェクタピン部1cの先端部1dから
剥ぎ取り、これによりスクラップ7は、下型の下方へ排
出される。
【0019】従って、上記実施例のピアスエンボス加工
方法およびピアスエンボス加工装置によれば、ボタンダ
イ5のダイ孔5aの後方に位置する弾性金属板8の後方で
スクラップ7をエジェクタピン部1cの先端部1dから確実
に剥がして、スクラップ7をプレス型外に確実に排出す
ることができるので、プレス型の内部に戻されたスクラ
ップ7がプレス型の可動部分等に噛み込まれて型破損等
を引き起こすのを確実に防止することができる。
【0020】しかも上記実施例のピアスエンボス加工装
置によれば、エジェクタピン部1cの先端部1dを半球状と
してその縦断面形状を凸円弧状としたことから、ワーク
6に孔開けすることにて形成されたスクラップ7が、図
1(c)に示すように、その輪郭線長の長い凸円弧状断
面形状の先端部1dの表面に沿ってその先端部1dを包むよ
うに変形し、それによってスクラップ7が、広い表面積
でエジェクタピン部1cの先端部1dに密着するので、形成
されたスクラップ7が弾性金属板8に接触するまでの間
そのスクラップ7をエジェクタピン部1cの先端部1dでよ
り確実に保持し得て、ピアスエンボスポンチ1を水平移
動させていてもスクラップ7を確実に弾性金属板8の隙
間Sに通すことができる。
【0021】さらに上記実施例のピアスエンボス加工装
置によれば、ピアスエンボスポンチ1のエジェクタピン
部1cの突出長さLが、先端切刃部1aの外径Dに概略等し
いかそれよりも大きくされているので、上記のようにエ
ジェクタピン部1cの先端部1dを半球状とした場合でも、
ピアスエンボスポンチ1の先端切刃部1aの外径寸法Dに
概略等しい大きさに打ち抜かれるスクラップ7を、その
先端切刃部1aに妨げられることなく十分な長さにわたっ
てエジェクタピン部1cの先端部1dに密着させ得て、形成
されたスクラップ7が弾性金属板8に接触するまでの間
そのスクラップ7をエジェクタピン部1cの先端部1dで確
実に保持することができる。
【0022】なお、本願発明者が、エジェクタピン部1c
の先端部1dを半球状とするとともに先端切刃部1aの外径
D= 6.6mmに対しエジェクタピン部1cの長さL=3mmと
してピアスエンボス加工試験を行った結果では、スクラ
ップ7の中央部に環状の割れが生じてその割れ面(エジ
ェクタピン部1cの先端部1dよりは小径)がエジェクタピ
ン部1cの先端部1dを緊く締めつけることにより、スクラ
ップ7がエジェクタピン部1cの先端部1dにしっかり保持
されており、エジェクタピン部1cの突出長さLがさらに
長く、例えば先端切刃部外径Dに等しいかそれより大き
い場合にはさらに確実にスクラップ7を保持できるの
で、かかる作用によっても、形成されたスクラップ7が
弾性金属板8に接触するまでの間そのスクラップ7をエ
ジェクタピン部1cの先端部1dで確実に保持し得るととも
に、そのスクラップ7を確実に弾性金属板8の隙間Sに
通してその弾性金属板8の後方へ押し出すことができ
る。
【0023】以上、図示例に基づき説明したが、この発
明は上述の例に限定されるものでなく、例えば、ピアス
エンボスポンチの先端切刃部やエジェクタピン部は、円
柱状に限られず、例えば長孔を持つエンボスを加工する
ように、長円形や長方形の横断面形状を有していても良
い。また例えば、エジェクタピンは、ピアスエンボスポ
ンチの先端切刃部にねじ込み固定されていても良い。さ
らに例えば、弾性部材は、例えばリング状に形成された
ゴム状弾性体でも良い。
【0024】さらにこの発明においては、ダイ孔は、ボ
タンダイでなく大きなダイ構成部材の一部に形成されて
いても良く、またピアスエンボスポンチは、ダイに対し
て昇降移動されるものでも良い。そしてこの発明は、ピ
アスエンボスポンチに対してダイの方を進退移動させる
場合にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のピアスエンボス加工方法の一実施例
の各工程における、その方法に用いるこの発明のピアス
エンボス加工装置の一実施例の動作状態を示す断面図で
ある。
【図2】上記実施例の装置におけるエジェクタピン部を
拡大して示す断面図である。
【図3】上記実施例の装置における弾性金属板を示す正
面図である。
【図4】上記実施例の装置に用い得る、他の形状の弾性
金属板を示す正面図である。
【図5】従来のピアスエンボス加工方法および装置を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 ピアスエンボスポンチ 1a 先端切刃部 1b エンボス成形部 1c エジェクタピン部 1d 先端部 5 ダイ 5a ダイ孔 6 ワーク 7 スクラップ 8 弾性金属板 S 隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B21D 45/08 B21D 45/08 Z (72)発明者 吉田 智行 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端切刃部と、その先端切刃部の後方に
    位置するエンボス成形部とを有するピアスエンボスポン
    チと、そのピアスエンボスポンチの先端切刃部およびエ
    ンボス成形部に対応する形状のダイ孔を有するダイとの
    共働により、ワークにピアスエンボス加工を施すに際
    し、 前記ピアスエンボスポンチに、その先端切刃部から突出
    させてその先端切刃部よりも小径のエジェクタピンを固
    設するとともに、前記ダイのダイ孔の後方に、前記ピア
    スエンボスポンチの先端切刃部の太さより小さい隙間を
    持つ弾性部材を配置し、 前記ピアスエンボスポンチもしくは前記ダイのそれら相
    互の接近方向への移動時に、前記ピアスエンボスポンチ
    と前記ダイとの共働でワークに孔開けすることにて形成
    されたスクラップを、前記ピアスエンボスポンチに固設
    したエジェクタピンの先端部に付着させて前記弾性部材
    の弾性変形下でその弾性部材の前記隙間に通してその弾
    性部材の後方へ押し出し、 前記ピアスエンボスポンチもしくは前記ダイのそれら相
    互の離間方向への移動時に、前記ピアスエンボスポンチ
    に固設したエジェクタピンの先端部から前記スクラップ
    を前記弾性部材によって剥ぎ取ることを特徴とする、ピ
    アスエンボス加工方法。
  2. 【請求項2】 先端切刃部(1a)と、その先端切刃部の
    後方に位置するエンボス成形部(1b)とを有するピアス
    エンボスポンチ(1)と、 前記ピアスエンボスポンチの先端切刃部およびエンボス
    成形部に対応する形状のダイ孔(5a)を有するダイ
    (5)と、を具え、 前記ピアスエンボスポンチと前記ダイとの共働により、
    ワーク(6)にピアスエンボス加工を施すピアスエンボ
    ス加工装置において、 前記ピアスエンボスポンチに、その先端切刃部から突出
    させてその先端切刃部よりも小径のエジェクタピン(1
    c)を固設するとともに、 前記ダイのダイ孔の後方に、前記ピアスエンボスポンチ
    の先端切刃部の太さより小さい隙間(S)を持つ弾性部
    材(8)を配置したことを特徴とする、ピアスエンボス
    加工装置。
  3. 【請求項3】 前記エジェクタピン(1c)の先端部の縦
    断面形状を凸円弧状としたことを特徴とする、請求項2
    記載のピアスエンボス加工装置。
  4. 【請求項4】 前記エジェクタピン(1c)の長さを前記
    ピアスエンボスポンチの先端切刃部の太さ寸法に概略等
    しいかそれより長くしたことを特徴とする、請求項2ま
    たは3記載のピアスエンボス加工装置。
JP2717498A 1998-02-09 1998-02-09 ピアスエンボス加工方法および装置 Withdrawn JPH11226665A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009214151A (ja) * 2008-03-12 2009-09-24 Nissan Motor Co Ltd 複合型プレス加工装置および複合プレス加工方法
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