JPH1122440A - エンジンの弁作動装置 - Google Patents

エンジンの弁作動装置

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JPH1122440A
JPH1122440A JP17567997A JP17567997A JPH1122440A JP H1122440 A JPH1122440 A JP H1122440A JP 17567997 A JP17567997 A JP 17567997A JP 17567997 A JP17567997 A JP 17567997A JP H1122440 A JPH1122440 A JP H1122440A
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JP
Japan
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rocker arm
rocker
cam
valve
lubricating oil
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Application number
JP17567997A
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English (en)
Inventor
Nobutaka Hayashi
信隆 林
Seiji Tsuruta
誠次 鶴田
Noriomi Hosaka
憲臣 保坂
Tomoichi Kobayashi
朝一 小林
Mikihiro Kajiura
幹弘 梶浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 潤滑油をサブロッカーアームとカムとの摺接
面に確実に供給することができること。 【解決手段】 ロッカーアーム1RBおよびメインロッ
カーシャフト3の内部に、サブロッカーアーム2に近接
側に半径方向に沿って形成される透孔35と、メインロ
ッカーシャフト3の外周面に軸線方向に沿って透孔35
の一方の開口端に連通する溝36と、一端がロッカーア
ーム1RBの透孔1rbを形成する内壁に開口し、他端
がサブロッカーアーム2のカムフォロア2Aと高速用カ
ム22との摺接面に臨んで開口する吐出路37とを含ん
でなる潤滑油通路を設けたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの運転状
態に応じて弁リフト特性を2段階に切換えることができ
るエンジンの弁作動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの弁作動装置においては、エン
ジンの低速運転状態および高速運転状態に応じて吸気弁
または排気弁の揚程特性を異ならせるように制御するこ
とが知られている。このような装置は、例えば、エンジ
ンのシリンダヘッド内に配されひとつのシリンダに設け
られる一対の吸気弁(または排気弁)に対して2以上の
異なる形状の複数のカムを有するカムシャフトと、カム
シャフトに対して平行に配されるロッカーシャフトに支
承されこれらのカムの回転運動により決定される揚程特
性に基づく押圧力をバルブステムの端部に伝達する複数
のロッカーアームと、ロッカーアームに隣接して設けら
れ高速用のカムにより揺動される高速用のサブロッカー
アームと、互いに隣接するサブロッカーアームとロッカ
ーアームとをエンジンの運転状態に応じて選択的に互い
に連結および非連結状態にする選択連結機構とを含んだ
ものが提案されている。
【0003】選択連結機構は、サブロッカーアームに対
応してロッカーアームに設けられ選択的にロッカーアー
ムとサブロッカーアームとを連結するレバー部材を含ん
で構成されている。
【0004】エンジンが高速運転状態の場合、レバー部
材の他端に対向してロッカーアーム内に設けられるピス
トン部材によりレバー部材の他端が押圧されることによ
り、そのレバー部材の一端が、対向するサブロッカーア
ームの被係合部に係合状態とされる。これにより、ロッ
カーアームとサブロッカーアームとが連結されて高速用
のカムによりロッカーアームが揺動され吸気弁もしくは
排気弁のリフト特性が低速運転用のリフト特性から高速
運転用のリフト特性に変化するものとされる。
【0005】一方、エンジンが低速運転状態の場合、そ
のレバー部材の一端が、対向するサブロッカーアームの
被係合部に非係合状態とされるのでサブロッカーアーム
は、高速用のカムにより揺動される。その際、サブロッ
カーアームは、その揺動運動を吸収するロストモーショ
ン機構により、下方側から支持されている。
【0006】このような場合、サブロッカーアームと高
速用のカムとの摺接面の摩耗を低減させるために特開昭
63−154812号公報にも示されるように、給油管
に連通する分岐管に設けられるノズルが、サブロッカー
アームと高速用のカムとの摺接面に向けて設けられるも
とで、潤滑油がそのノズルから摺接面に噴射されるもの
が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、給油管
に連通する分岐管に設けられるノズルが設けられる場
合、シリンダヘッドにおける限られた内部空間にそれを
配置することは、困難な場合があるとともに製造コスト
が嵩む虞がある。また、給油管に連通する分岐管に設け
られるノズルの位置は、固定されているのでサブロッカ
ーアームの一端が上昇した場合、あるいは、下降した場
合、サブロッカーアームと高速用のカムとの摺接面の位
置がノズルの噴出口に対向した位置とならない場合があ
る。従って、潤滑油がサブロッカーアームと高速用のカ
ムとの摺接面に確実に供給されず、また、潤滑油による
摺接面の冷却が十分に行われず、ひいては摺接面の摩耗
の虞がある。
【0008】以上の問題点を考慮して、本発明は、エン
ジンの運転状態に応じて弁リフト特性を2段階に切換え
ることができるエンジンの弁作動装置であって、潤滑油
をサブロッカーアームとカムとの摺接面に確実に供給
し、摺接面の冷却を十分に行い摩耗を防止することがで
きるエンジンの弁作動装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係るエンジンの弁作動装置は、エンジン
の吸気通路もしくは排気通路に設けられる吸気弁もしく
は排気弁の弁揚程をエンジンの運転状態に応じて可変さ
せる弁揚程可変機構に連通する油路と、一端がエンジン
におけるロッカーシャフトに回動可能に支持されカムシ
ャフトの第1のカム部の回動に応じて吸気弁もしくは排
気弁を開閉するロッカーアームの外周面部に開口し、他
端が油路に連通し潤滑油を導く潤滑油通路とを備え、潤
滑油通路の一端が、ロッカーアームの基端部に隣接して
ロッカーシャフトに回動可能に支持され第1のカム部の
最大偏心量と異なる最大偏心量を有するカムシャフトの
第2のカム部の回動に応じて揺動するサブロッカーアー
ムと第2のカム部との摺接面に臨んだ位置に設けられる
ものとされる。
【0010】また、潤滑油通路は、ロッカーシャフトに
形成され一方の開口端が油路に連通する第1導出路と、
ロッカーシャフトの軸線方向に沿ってロッカーシャフト
の外周面に形成され該第1導出路の他方の開口端に連通
するオリフィス部と、ロッカーアームの内部に形成され
一端が該オリフィス部に連通し、他端がロッカーアーム
の外周面に開口する第2導出路とからなるものであって
もよい。
【0011】オリフィス部は、ロッカーシャフトの外周
部もしくはロッカーアームにおけるロッカーシャフトが
嵌合される内周部のうち少なくとも一方に形成される溝
と、溝に対向するロッカーシャフトの外周面もしくはロ
ッカーアームにおけるロッカーシャフトが嵌合される内
周面とにより形成されてもよい。
【0012】オリフィス部が、導かれる潤滑油の流量を
所定の値に調整するものであってもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】図1および図2は、本発明に係る
エンジンの弁作動装置の一例を示す。図1においては、
1つの気筒における吸気通路および排気通路にそれぞれ
設けられる吸気ポートおよび排気ポートをそれぞれ開閉
する2つの弁を備えたエンジンにおける吸気弁4側を示
している。
【0014】気筒には、互いに連結され2本の吸気弁4
にそれぞれ対応したロッカーアーム1RAおよび1RB
が設けられている。ロッカーアーム1RAおよび1RB
の基端は、それぞれ、その透孔1raおよび1rbにメ
インロッカーシャフト3が嵌合されてシリンダヘッドに
揺動自在に支持され、ロッカーアーム1RAおよび1R
Bの各先端は吸気弁4のステム頂部に当接している。吸
気弁4のステム頂部には、吸気弁4を閉じる方向に付勢
するスプリングSを支持するバルブリテーナVRが設け
られている。
【0015】ロッカーアーム1RAとロッカーアーム1
RBとの間には、ほぼその中央に、サブロッカーアーム
2が設けられている。そして、図1および図2に示され
るように、ロッカーアーム1RAおよび1RBには、第
1のカム部としての各低速用カム21がそれぞれ当接す
るローラ11Aおよび11Bが設けられている。
【0016】ローラ11Aおよび11Bは、ロッカーア
ーム1RAおよび1RBに、それぞれ、設けられた貫通
孔13aおよび13bに挿設されたベアリングシャフト
12に、ニードルベアリング14を介して回動自在に支
承されている。
【0017】このサブロッカーアーム2の基端は、その
穴17にサブロッカーシャフト16が嵌合されてロッカ
ーアーム1RAおよび1RBに揺動自在(相対回転可
能)に支持されている。サブロッカーシャフト16の両
端部は、ロッカーアーム1RAおよび1RBにそれぞれ
形成された支持壁18Aおよび18Bの穴19Aおよび
19Bに圧入支持されている。
【0018】サブロッカーアーム2は吸気弁4に当接す
る部位を持たず、その先端上面には第2のカム部として
の高速用カム22に摺接するカムフォロア部2Aが円弧
状に突出して形成されている。
【0019】2個の低速用カム21とこれらの間の高速
用カム22とは、それぞれ、メインロッカーシャフト3
の上方に略平行に、ロッカーアーム1RAおよび1R
B、サブロッカーアーム2を挟んで配される共通のカム
シャフト20に一体形成され、エンジンの低回転時と高
回転時において要求される弁リフト特性を満足するよう
に異なる形状(大きさが異なる相似形も含む。)に形成
されている。つまり、高速用カム22は低速用カム21
と比べ、弁リフト量もしくは開弁期間の少なくとも一方
を大きくするプロフィールを有している。ここでは、高
速用カム22は弁リフト量,開弁期間を共に低速用カム
21に比して大きく設定されている。
【0020】ロッカーアーム1RAおよび1RBにおい
て、サブロッカーアーム2の先端部周辺および後述のレ
バー部材7を収容する空間1Aはロッカーシャフト3が
露出するまで切削されて形成されており、これによりロ
ッカーシャフト3と吸気弁4の弁軸との距離の短縮化、
すなわち、ロッカーアーム1RAおよび1RBのコンパ
クト化を可能としている。
【0021】また、サブロッカーアーム2の下側には、
図4に示されるように、ロストモーション機構25を収
容するための円柱状の凹部27が形成されている。コイ
ル状のロストモーションスプリング26の基端は、凹部
27の底面に支持され、その先端は凹部27に摺動自在
に嵌合された有底筒状のスプリングリテーナ29を付勢
している。スプリングリテーナ29はその頭部が上述の
露出状態にあるロッカーシャフト3に当接している。
【0022】さらに、サブロッカーアーム2には、カム
フォロア部2Aの下側に、後述のレバー部材7の一端が
係合する段部2Bと、これに連なる傾斜部2Cとが形成
されている。
【0023】また、サブロッカーアーム2の段部2Bの
下方側には、ロッカーシャフト3の側方でピン6がその
透孔7aに嵌合され揺動自在に支承されたレバー部材7
が設けられている。ピン6の両端は、それぞれ、ロッカ
ーアーム1RAおよび1RBの基端部にそれぞれ形成さ
れる軸受孔1aに挿入されて止め輪で支持されている。
【0024】レバー部材7における上部側方には、図2
に示されるように、突起7Aが一体に形成されている。
突起7Aは、図5に示されるように、ロッカーアーム1
RAに設けられるスプリングリテーナ10に対向する位
置に設けられている。突起7Aは、ロッカーアーム1R
Aに形成された円柱状の凹部8に収容されたリターンス
プリング9およびスプリングリテーナ10によりサブロ
ッカーアーム2とレバー部材7との係合が非係合状態と
される方向に付勢されている。従って、弁揚程可変機構
がカムシャフト20、メインロッカーシャフト3、ロッ
カーアーム1RAおよび1RB、サブロッカーアーム
2、レバー部材7を含んで形成される。
【0025】一方、レバー部材7の他端には、図2およ
び図4に示されるように、ロッカーアーム1RAとロッ
カーアーム1RBとの間に設けられ上述の弁揚程可変機
構を駆動させる油圧駆動部を構成する作動プランジャ3
1が当接している。
【0026】ロッカーアーム1RAとロッカーアーム1
RBとの間におけるレバー部材7の他端に対向する位置
には、メインロッカーシャフト3の軸線と直交する方向
に、作動プランジャ31が摺動自在に嵌装される円柱状
の凹部32が形成されている。これにより、作動プラン
ジャ31の内周部と凹部32とにより囲まれた空間に
は、油圧室34が形成されることとなる。
【0027】油圧室34に所定の圧力に調整された作動
油圧が供給されるとき、レバー部材7の他端は作動プラ
ンジャ31により押圧されるので図4に二点鎖線で示さ
れるように、レバー部材7が回動されて、その一端が段
部2Bに係合状態とされる。一方、油圧室34への所定
の作動油圧の供給が停止されたとき、レバー部材7の一
端の突起7Aはスプリングリテーナ10により押圧され
るので図4に実線で示されるように、レバー部材7が回
動されて、その一端が段部2Bに対して非係合状態とさ
れる。
【0028】油圧室34に作動油圧を導く油路は、ロッ
カーアーム1RAおよび1RB、メインロッカーシャフ
ト3の内部を通して設けられている。一端が油圧室34
に開口するとともに、他端がメインロッカーシャフト3
に対する軸受面を貫通し通孔43に連通する通孔41が
ロッカーアーム1RAとロッカーアーム1RBとの間の
部分に形成されている。
【0029】メインロッカーシャフト3の内部には、油
路42がその軸線方向に沿って形成され、この油路42
は半径方向に沿って設けられる通孔43を介して通孔4
1と連通している。
【0030】また、メインロッカーシャフト3およびロ
ッカーアーム1RBの内部には、図1および図3に拡大
して示されるように、潤滑油をサブロッカーアーム2の
カムフォロア2Aと高速用カム22との摺接面に向けて
潤滑油を噴出する潤滑油通路が形成されている。
【0031】メインロッカーシャフト3におけるロッカ
ーアーム1RBが設けられる部分において、潤滑油通路
は、サブロッカーアーム2に近接側に半径方向に沿って
形成される第1導出路としての透孔35と、メインロッ
カーシャフト3の外周面に軸線方向に沿って所定の長
さ、幅および深さを有し透孔35の一方の開口端に連通
する溝36と、一端がロッカーアーム1RBの透孔1r
bを形成する内壁に開口し、他端がサブロッカーアーム
2のカムフォロア2Aと高速用カム22との摺接面に臨
んで開口する第2導出路としての吐出路37とを含んで
構成されている。
【0032】溝36は、相対向するロッカーアーム1R
Bの透孔1rbを形成する内壁面とによりオリフィス部
を形成している。そのオリフィス部は、サブロッカーア
ーム2のカムフォロア2Aと高速用カム22との摺接面
における潤滑において適切とされる潤滑油の流量を調整
するものとされる。これにより、弁作動装置の作動油圧
の圧力を低下させることなく、ロッカーアーム2のカム
フォロア2Aと高速用カム22との摺接面に供給される
潤滑油の流量が適正に調整されることとなる。
【0033】吐出路37の他端は、図1に示されるよう
に、メインロッカーシャフト3の軸線方向に対して所定
の角度α、例えば、45度の傾斜をもって斜め上方に向
けて開口している。
【0034】また、吐出路37の他端の位置は、エンジ
ンの運転状態が低速運転状態の場合、吸気弁4が最大開
弁時近傍において、図7に示されるように、カムシャフ
ト20の中心とメインロッカーシャフト3の中心とを結
ぶ直線Lよりもサブロッカーアーム2のカムフォロア2
Aと高速用カム22との摺接面側にあるように設定され
ている。これにより、吐出路37の他端から吐出された
潤滑油は確実にサブロッカーアーム2のカムフォロア2
Aと高速用カム22との摺接面に到達することとなる。
一方、吐出路37の一端の位置は、溝36に対向する位
置とされる。
【0035】さらに、エンジンの運転状態が低速運転状
態の場合、吸気弁4が最大開弁時以外の期間において
は、図6に示されるように、吐出路37の一端の位置
は、溝36に対して対向しない直線Lに近接した位置に
設定されている。従って、吐出路37には、潤滑油は供
給されないこととなる。
【0036】そして、エンジンの運転状態が高速運転状
態の場合、ロッカーアーム1RBの回動角度範囲は、エ
ンジンの運転状態が低速運転状態の場合に比して大とな
るので吐出路37の一端の位置は、溝36に対して対向
しない直線Lから離隔した位置となる。従って、吐出路
37には、潤滑油は供給されないこととなる。
【0037】油路42の一端側には、図示しない切換弁
を介して、オイルポンプの吐出油圧が所定の高速運転時
に導かれる。切換弁の作動を電子制御する、図示が省略
されるコントロールユニットには、エンジンにおけるエ
ンジン回転信号,冷却水温信号,潤滑油の温度信号,過
給機による吸気の過給圧力信号,スロットルバルブの開
度信号等が入力される。
【0038】コントロールユニットは、これらの検出値
に基づいてエンジントルクの急激な変動を抑えつつ、低
速用カム21と高速用カム22との切換え動作を円滑に
行うべく切換弁の作動を制御する。
【0039】かかる構成のもとで、エンジンの低速運転
時、ロッカーアーム1RAおよび1RBは、それぞれ、
低速用カム21のプロフィールに従って揺動し、各吸気
弁4の開閉駆動が行われる。このとき、サブロッカーア
ーム2は高速用カム22によって揺動されるものの、リ
ターンスプリング9の付勢力により、レバー部材7は段
部2Bに対して非係合状態とされるのでロストモーショ
ン機構25が機能を発揮する状態にある。従って、サブ
ロッカーアーム2から入力があっても、ロストモーショ
ンスプリング26が撓むのみで、ロッカーアーム1RA
および1RBの動きが妨げられることはない。
【0040】その際、吸気弁4が最大開弁時近傍におい
て、図7に示されるように、吐出路37の一端と溝36
とが対向する位置となるので油路42および透孔35を
通じて供給され吐出路37の他端から吐出された潤滑油
は、確実にサブロッカーアーム2のカムフォロア2Aと
高速用カム22との摺接面に到達することとなる。即
ち、サブロッカーアーム2のカムフォロア2Aと高速用
カム22との摺接面の潤滑が良好に図られることとな
る。
【0041】エンジンの高速運転時においては、作動油
圧が油路42および通孔41を介して油圧室34に導か
れるとき、作動プランジャ31によりレバー部材7がリ
ターンスプリング9に抗って揺動され、図4に二点鎖線
で示されるように、レバー部材7の端部が、サブロッカ
ーアーム2の段部2Bに係合することとなる。これによ
り、ロッカーアーム1RAおよび1RBと、サブロッカ
ーアーム2とが連結され一体となって、高速用カム22
の回動に応じてメインロッカーシャフト3を中心として
揺動されることになる。
【0042】高速用カム22は低速用カム21に比較し
て、弁開度および弁リフト量が共に大となるように形成
されているから、サブロッカーアーム2がロッカアーム
1と一体化された揺動時はロッカーアーム1RAおよび
1RBのローラ11が低速用カム21から離隔し、各吸
気弁4は高速用カム22のプロフィールに従って開閉駆
動され、その弁開度および弁リフト量が共に大きくな
る。
【0043】一方、エンジンの運転状態が高回転域から
再び低回転域に移ると、切換弁の作動により油圧室34
に導かれる油圧が低下し、リターンスプリング9の弾性
復元力によりレバー部材7および作動プランジャ31が
元の位置に移動されて、ロッカーアーム1RAおよび1
RBとサブロッカーアーム2とが非連結状態とされる。
【0044】これにより、低速用カム21のプロフィー
ルに基づくトルク特性と高速用カム22のプロフィール
に基づくトルク特性とが合成され、低回転域から高回転
域に亘ってトルクが高められることとなる。
【0045】なお、上述の例においては、低速用カム2
1がそれぞれロッカーアーム1RAおよび1RBのロー
ラ11Aおよび11Bに摺接する構造とされているが、
かかる例に限られることなく、ロッカーアーム1RAお
よび1RBにそれぞれ、カムスリッパが設けられるもと
で、低速用カム21がそれぞれカムスリッパに摺接する
構造とされたものであってもよいことは勿論である。
【0046】また、上述の例においては、潤滑油通路が
ロッカーアーム1RBおよびメインロッカーアーム3に
設けられているが、必ずしもこのようにされる必要はな
く、ロッカーアーム1RAおよび1RBと、メインロッ
カーアーム3とに設けられるようになされてもよい。
【0047】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係るエンジンの弁作動装置によれば、潤滑油通路の一
端が、ロッカーアームの基端部に隣接してロッカーシャ
フトに回動可能に支持され第1のカム部の最大偏心量と
異なる最大偏心量を有するカムシャフトの第2のカム部
の回動に応じて揺動するサブロッカーアームと第2のカ
ム部との摺接面に臨んだ位置に設けられるので潤滑油を
サブロッカーアームとカムとの摺接面に確実に供給し、
摺接面の冷却を十分に行い、摩擦を防止することができ
る。
【0048】また、オリフィス部が、導かれる潤滑油の
流量を所定の値に調整するので弁作動装置の作動油圧の
圧力を低下させることなく、サブロッカーアームと第2
のカム部との摺接面に供給される潤滑油の流量を適正に
調整することができるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエンジンの弁作動装置の一例を示
す平面図である。
【図2】図1に示される例における正面図である。
【図3】図1に示される例における潤滑油通路の要部を
示す断面図である。
【図4】図1に示される例において側方から見た断面図
である。
【図5】図1に示される例において側方から見た断面図
である。
【図6】図1に示される例における動作説明に供される
図である。
【図7】図1に示される例における動作説明に供される
図である。
【符号の説明】
1RA、1RB ロッカーアーム 2 サブロッカーアーム 3 メインロッカーシャフト 4 吸気弁 7 レバー部材 21 低速用カム(第1のカム部) 22 高速用カム(第2のカム部) 29 スプリングリテーナ 31 作動プランジャ 35 透孔 36 溝 37 吐出路 42 油路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 朝一 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 梶浦 幹弘 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの吸気通路もしくは排気通路に
    設けられる吸気弁もしくは排気弁の弁揚程を該エンジン
    の運転状態に応じて可変させる弁揚程可変機構に連通す
    る油路と、一端が前記エンジンにおけるロッカーシャフ
    トに回動可能に支持されカムシャフトの第1のカム部の
    回動に応じて前記吸気弁もしくは排気弁を開閉するロッ
    カーアームの外周面部に開口し、他端が前記油路に連通
    し潤滑油を導く潤滑油通路とを備え、 前記潤滑油通路の一端が、前記ロッカーアームの基端部
    に隣接して前記ロッカーシャフトに回動可能に支持され
    前記第1のカム部の最大偏心量と異なる最大偏心量を有
    する前記カムシャフトの第2のカム部の回動に応じて揺
    動するサブロッカーアームと該第2のカム部との摺接面
    に臨んだ位置に設けられることを特徴とするエンジンの
    弁作動装置。
  2. 【請求項2】 前記潤滑油通路は、前記ロッカーシャフ
    トに形成され一方の開口端が前記油路に連通する第1導
    出路と、該ロッカーシャフトの軸線方向に沿って該ロッ
    カーシャフトの外周面に形成され該第1導出路の他方の
    開口端に連通するオリフィス部と、前記ロッカーアーム
    の内部に形成され一端が該オリフィス部に連通し、他端
    が該ロッカーアームの外周面に開口する第2導出路とか
    らなることを特徴とする請求項1記載のエンジンの弁作
    動装置。
  3. 【請求項3】 前記オリフィス部は、前記ロッカーシャ
    フトの外周部もしくは前記ロッカーアームにおける該ロ
    ッカーシャフトが嵌合される内周部のうち少なくとも一
    方に形成される溝と、該溝に対向する前記ロッカーシャ
    フトの外周面もしくは前記ロッカーアームにおける該ロ
    ッカーシャフトが嵌合される内周面とにより形成される
    ことを特徴とする請求項2記載のエンジンの弁作動装
    置。
  4. 【請求項4】 前記オリフィス部が、導かれる潤滑油の
    流量を所定の値に調整することを特徴とする請求項2記
    載のエンジンの弁作動装置。
JP17567997A 1997-07-01 1997-07-01 エンジンの弁作動装置 Pending JPH1122440A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012047113A (ja) * 2010-08-27 2012-03-08 Honda Motor Co Ltd ロッカアーム装置

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JP2012047113A (ja) * 2010-08-27 2012-03-08 Honda Motor Co Ltd ロッカアーム装置

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